JP6550981B2 - 内燃機関のegrクーラ及びegrシステム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のEGRクーラ及びEGRシステムに関する。
従来、内燃機関の排気通路の途中から分岐して吸気通路の途中に接続するEGR通路と、このEGR通路に配置されて、EGR通路を通過するEGRガスを冷却するEGRクーラとを備えるEGRシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。EGRシステムのEGRクーラは、ハウジングの内部に複数の内部ガス通路を備えるとともに、冷媒が通過する内部冷媒通路を備えている。ハウジング内に流入したEGRガスは、内部ガス通路を通過する間に内部冷媒通路の冷媒によって冷却される。このようにしてEGRクーラはEGRガスを冷却している。
特開2012−202265号公報
上述したEGRクーラの場合、EGRガス中の煤を主成分とした固体粒子が、EGRガスが通過する内部ガス通路の入口部に多く堆積することがある。この場合、内部ガス通路の入口部に堆積した固体粒子(堆積物と称する)によって、EGRクーラの圧力損失が増加する、内部ガス通路が閉塞する、EGRクーラを通過するEGRガスの流量が低下してNOxの排出量が増加する、堆積物が成長してEGRクーラの熱交換効率が低下する、といった不具合が生じる可能性がある。
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、EGRクーラの内部ガス通路に堆積する堆積物の量の減少を図り、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を抑制することができる内燃機関のEGRクーラ及びEGRシステムを提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る内燃機関のEGRクーラは、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されて、EGRガスが通過する複数の内部ガス通路とを備え、前記内部ガス通路を通過するEGRガスを冷媒によって冷却するEGRクーラにおいて、前記ハウジングの内部において、前記内部ガス通路の軸線上で前記内部ガス通路の入口部よりも所定の第1の距離を設けて上流側に配置されて、EGRガスに含まれる固体粒子を堆積させる堆積部材と、前記ハウジングの内部において前記堆積部材よりも所定の第2の距離を設けて上流側に配置されるとともに、前記堆積部材に対向したEGRガスの通過孔を有し、前記ハウジングの内部に流入したEGRガスを前記通過孔を通過させてEGRガスの流速を上昇させて前記堆積部材に衝突させる流速上昇部材と、前記堆積部材を前記冷媒によって冷却する冷却構造と、を備え、複数の前記内部ガス通路は前記ハウジングの径方向に配列しており、前記堆積部材は、複数の前記内部ガス通路に対応するように、前記ハウジングの径方向に複数個、配列しており、前記冷却構造は、前冷媒が通過する冷媒通路を備え、前記冷媒通路は、各々の前記堆積部材における前記内部ガス通路の入口部に対向した面に、設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、EGRクーラのハウジングの内部に流入したEGRガスの流速を流速上昇部材によって上昇させて堆積部材に衝突させることができる。これにより、EGRガスに含まれる固体粒子の堆積部材への慣性衝突を促進させて、固体粒子を効果的に堆積部材に衝突させて、堆積部材に堆積させることができる。この結果、堆積部材よりも下流側に配置されている内部ガス通路、特に入口部に堆積する堆積物の量を減少させることがで
き、それにより、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を抑制することができる。
また、上記構成は、前記堆積部材を前記冷媒によって冷却する冷却構造を備えているので、堆積部材の温度を低下させることができる。これにより、EGRガスに含まれる固体粒子の熱泳動(温度勾配があるときに微小な粒子が低温側に移動する現象)を利用して、堆積部材への堆積を促進させることができる。この結果、内部ガス通路に堆積する堆積物の量を効果的に減少させることができ、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を効果的に抑制することができる
また、上記構成において、複数の前記内部ガス通路は前記ハウジングの径方向に配列しており、前記堆積部材は、複数の前記内部ガス通路に対応するように、前記ハウジングの径方向に複数個、配列しているので、複数の内部ガス通路に堆積する堆積物の量を減少させることができるので、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を効果的に抑制することができる
上記構成において、前記堆積部材及び前記流速上昇部材の少なくとも一方は、前記ハウジングから着脱自在に前記ハウジングに取り付けられている構成としてもよい。
この構成によれば、例えば定期点検時等において堆積部材及び流速上昇部材の少なくとも一方をハウジングから脱着して洗浄する、または交換することができる。これにより、EGRクーラの性能、特に圧力損失を復活させることができ、EGRクーラのメンテナンス性を向上させることができる。
上記構成において、前記流速上昇部材は、複数個の前記堆積部材に対応するように、前記ハウジングの径方向に複数個、配列している構成としてもよい。
この構成によれば、複数の内部ガス通路に堆積する堆積物の量を減少させることができるので、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を効果的に抑制することができる。
上記の目的を達成するための本発明に係る内燃機関のEGRシステムは、内燃機関の排気通路の途中から分岐して吸気通路の途中に接続するEGR通路と、前記EGR通路に配置されて、該EGR通路を通過するEGRガスを冷却する上記のいずれかに記載のEGRクーラと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記のいずれかに記載のEGRクーラを備えているので、EGRクーラの内部ガス通路に堆積する堆積物の量の減少を図り、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を抑制することができる。
本発明によれば、EGRクーラの内部ガス通路に堆積する堆積物の量の減少を図り、多量の堆積物が内部ガス通路の入口部に存在することによる不具合の発生を抑制することができる。
実施形態に係るEGRクーラ及びEGRシステムが適用された内燃機関システムの構成を示す概略図である。 図2(a)は実施形態に係るEGRクーラの内部構造を示す概略断面図である。図2(b)は図2(a)の内部ガス通路の入口部の近傍を拡大して示す拡大図である。 図3(a)は比較例に係るEGRクーラの内部構造を示す概略断面図である。図3(b)は比較例に係るEGRクーラの内部ガス通路の入口部の近傍を拡大して示す拡大図である。 実施形態の変形例に係るEGRクーラの内部ガス通路の入口部の近傍を拡大して示す拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関10のEGRクーラ60及び内燃機関10のEGRシステム50について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るEGRクーラ60及びEGRシステム50が適用された内燃機関システム1の構成を示す概略図である。内燃機関システム1は車両に搭載されている。車両の種類は特に限定されるものではないが、本実施形態においては一例としてバス、トラック等の大型車両を用いる。
内燃機関システム1は、内燃機関10、吸気通路20、排気通路25、スロットルバルブ30、制御装置40、及びEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気還流)システム50を備えている。内燃機関10は、気筒(シリンダ)が形成されたシリンダブロック11と、シリンダブロック11の上部に配置されたシリンダヘッド12と、気筒に配置されたピストン13とを備えている。内燃機関10の種類は特に限定されるものではないが、本実施形態においては一例としてディーゼルエンジンを用いる。
吸気通路20は内燃機関10に吸入される吸気が通過する通路であり、その下流側端部がシリンダヘッド12に形成された吸気ポート14に接続している。排気通路25は内燃機関10から排出された排気が通過する通路であり、その上流側端部がシリンダヘッド12に形成された排気ポート15に接続している。スロットルバルブ30は、吸気通路20の具体的には吸気マニホールドの部分に配置されており、制御装置40の指示を受けて吸気の流量を制御する。
制御装置40はスロットルバルブ30や内燃機関10の燃料噴射量、燃料噴射時期等を制御することで内燃機関10の運転動作を制御する。また本実施形態に係る制御装置40は、EGRシステム50の後述するEGRバルブ52を制御する制御装置としての機能も兼務している。このような制御装置40は、スロットルバルブ30、内燃機関10及びEGRバルブ52を制御する制御部としての機能を有するCPUと、制御部の動作に必要なプログラムや各種情報等を記憶する記憶部としての機能を有するROM、RAM等と、を有するマイクロコンピュータを備えたエンジン制御装置(Engine Control
Unit:ECU)によって構成されている。
EGRシステム50は、排気通路25の排気の一部を吸気通路20に還流させるシステムである。本実施形態に係るEGRシステム50は、EGR通路51、EGRバルブ52及びEGRクーラ60を備えている。EGR通路51は、排気通路25の途中から分岐して吸気通路20の途中に接続している。具体的には本実施形態に係るEGR通路51は、排気通路25の排気マニホールドの部分の途中から分岐して吸気通路20の吸気マニホールドの部分の途中に接続している。これ以降、EGR通路51を通過する排気をEGRガスと称する。
EGRバルブ52はEGR通路51に配置されている。具体的には本実施形態に係るE
GRバルブ52は、EGR通路51のEGRクーラ60よりもEGRガスの流動方向で下流側の部分に配置されており、制御装置40の指示を受けて開閉することで、EGRガスの流量を制御する。EGRクーラ60は、EGR通路51を通過するEGRガスを冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器である。本実施形態に係るEGRクーラ60は、EGR通路51のEGRバルブ52よりも上流側の部分に配置されている。なお、EGRクーラ60とEGRバルブ52の配置順序はこれに限定されるものではなく、例えばEGRシステム50は、EGRクーラ60がEGRバルブ52よりも下流側に配置された構成とすることもできる。
続いてEGRクーラ60の詳細について説明する。図2(a)はEGRクーラ60の内部構造を示す概略断面図である。なお、図2(a)に図示されている直交座標のうち、X方向はEGRガスの流動方向になっており、Z方向は紙面奥側から手前側に向かう方向となっている。
EGRクーラ60は、筐体部材であるハウジング70を備えている。またEGRクーラ60は、ハウジング70の内部に、複数の内部ガス通路80と、複数の堆積部材90と、複数の流速上昇部材100とを備えている。更に、このハウジング70には、冷媒が通過する内部冷媒通路(図示せず)が設けられている。具体的には、この内部冷媒通路は、冷媒が内部ガス通路80の外周部分を通過するように設けられている。EGRクーラ60において、冷媒は、冷媒導入部71から内部冷媒通路に導入され、内部冷媒通路を通過した後に冷媒排出部72から排出される。
本実施形態に係るハウジング70は、中央に、所定の内径を有する円筒形状の筒状部73を有し、筒状部73の−X方向側の端部に、X方向に向かうほど拡径した拡径部74を有し、筒状部73のX方向側の端部に、X方向に向かうほど縮径した縮径部75を有する形状を有している。前述した冷媒導入部71及び冷媒排出部72は筒状部73に接続している。
拡径部74の−X方向側の端部には、EGRガスが流入する流入部76としての開口部が形成され、縮径部75のX方向側の端部には、ハウジング70の内部を通過したEGRガスが排出される排出部77としての開口部が形成されている。流入部76にはEGR通路51のEGRクーラ60よりも上流側部分の下流側端部が接続し、排出部77にはEGR通路51のEGRクーラ60よりも下流側部分の上流側端部が接続している。
なお、ハウジング70の形状は、内部に内部ガス通路80、堆積部材90及び流速上昇部材100を配置可能な形状であればよく、図2(a)の形状に限定されるものではない。他の一例を挙げると、ハウジング70は、断面が角形(例えば四角形)の形状を有する構成とすることもできる。
図2(b)は、図2(a)の内部ガス通路80の入口部82の近傍を拡大して示す拡大図である。図2(a)及び図2(b)に示すように、各々の内部ガス通路80は、隣接する隔壁81の間に形成されており、EGRクーラ60の内部に設けられたEGRガス用の管状のガス通路である。また、内部ガス通路80の軸線83はX軸に平行な方向となっている。また、複数の内部ガス通路80は、ハウジング70の径方向(Y方向及びZ方向)に平行して配列している。すなわち、本実施形態に係る複数の内部ガス通路80は、複数の管によって構成された、いわゆる多管式の内部ガス通路となっている。
但し、複数の内部ガス通路80の構成は、上述したものに限定されるものではない。他の一例を挙げると、複数の内部ガス通路80は、隣接する隔壁81の間にフィンが形成された、いわゆるプレート式の内部ガス通路とすることもできる。
図2(b)に示すように、堆積部材90は、ハウジング70の内部において、内部ガス通路80のEGRガスの入口部82よりも内部ガス通路80の軸線83上で所定の第1の距離を設けて上流側に配置されて、EGRガスに含まれる固体粒子を堆積させる部材である。なお、図2(b)においては、一部の堆積部材90に固体粒子が堆積して堆積物300となった様子が例示されている。
また堆積部材90は、隣接する堆積部材90との間にEGRガスが通過する通過孔91を有するように複数個で配置されている。具体的には堆積部材90は、ハウジング70の径方向に配列した複数の内部ガス通路80に対応するように、ハウジング70の径方向に複数個で配置されている。より具体的には、複数個の堆積部材90は、ハウジング70の筒状部73の内側に配置された円板状の板部材に複数の通過孔91を設けることで、円板状の板部材を複数個の堆積部材90に分割することによって形成されている。
また、複数個の堆積部材90は、EGRクーラ60のEGRガスの流入部76から堆積部材90を視認した場合に、これらの堆積部材90によって各々の内部ガス通路80の入口部82が覆われることで、各々の内部ガス通路80が視認できないように配置されている。より具体的には、各々の堆積部材90は、内部ガス通路80の入口部82と同等以上の面積を有する、径方向(Y方向及びZ方向)に延在した板部材によって構成されている。そして、堆積部材90は、内部ガス通路80の入口部82よりも所定の第1の距離だけ−X方向側に配置され、且つ、内部ガス通路80の軸線83が堆積部材90を貫くような位置に配置されている。
また本実施形態に係る堆積部材90は、ハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられている。具体的には堆積部材90は、例えば、ハウジング70の内周面からL字型のアングル等を介して、複数の堆積部材90が形成された円板状の板部材の外周部をボルトやネジ等の締結部材(図示せず)によって取り付けることで、ハウジング70から容易に脱着することができ、且つハウジング70に容易に装着することができる構成になっている。
なお、堆積部材90の上流側の面(EGRガスが衝突する面であり、本実施形態では−X方向を向いた面)の表面粗さは、可能な限り荒い方が、EGRガス中の煤を主成分とした固体粒子を効果的に堆積部材90に堆積させることができる点で好ましい。この構成の一例を挙げると、堆積部材90の上流側の面に複数の凹凸や複数の溝等を設けたり、ブラスト処理を行ったりすることで、堆積部材90の上流側の面の表面粗さを荒くすることができる。
なお、堆積部材90と内部ガス通路80のEGRガスの入口部82とのX方向の距離(すなわち、前述した所定の第1の距離)の具体的な値は、特に限定されるものではないが、本実施形態においては一例として、10mm〜20mmの範囲から選択された値を用いる。
流速上昇部材100は、ハウジング70の内部において、堆積部材90よりも所定の第2の距離を設けて上流側に配置されるとともに、堆積部材90に対応したEGRガスの通過孔101を有し、ハウジング70の内部に流入したEGRガスの流速を上昇させて堆積部材90に衝突させる部材である。
具体的には本実施形態に係る流速上昇部材100は、複数の堆積部材90に対応するように、ハウジング70の径方向(Y方向及びZ方向)に複数個で配列している。より具体的には、複数個の流速上昇部材100は、ハウジング70の筒状部73の内側に配置され
た円板状の板部材に複数の通過孔101を設けることで、円板状の板部材を複数個の流速上昇部材100に分割することによって形成されている。なお、通過孔101は、隣接する流速上昇部材100の間に設けられている。なお、本実施形態において通過孔101は、内部ガス通路80の軸線83上に配置されているが、通過孔101は堆積部材90に対向するような位置であればよく、必ずしも軸線83上に配置されていなくてもよい。
流速上昇部材100が上記構成を有することにより、流速上昇部材100よりも上流側のEGRガスは流速上昇部材100の通過孔101を通過することで、その流速を上昇させて、堆積部材90に衝突することができる。すなわち、本実施形態に係る流速上昇部材100は、EGRガスの流路断面積を通過孔101の大きさに減少させることで、EGRガスの流速を上昇させる「絞り」としての機能を有している。
また本実施形態に係る流速上昇部材100も、前述した堆積部材90と同様に、ハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられている。具体的には流速上昇部材100は、例えば、ハウジング70の内周面からL字型のアングル等を介して、複数の流速上昇部材100が形成された円板状の板部材の外周部をボルトやネジ等の締結部材(図示せず)によって取り付けることで、ハウジング70から容易に脱着することができ、且つハウジング70に容易に装着することができる構成になっている。
なお、流速上昇部材100と堆積部材90とのX方向の距離(前述した所定の第2の距離)の具体的な値は特に限定されるものではない。但し、この距離が長過ぎるとEGRガスに含まれる固体粒子が流速上昇部材100の背面(堆積部材90側の面)に回り込む可能性が高くなる傾向がある。そのため、固体粒子の回り込みを抑制する観点からは、この距離は短い方が好ましい。また、この距離が短過ぎると、堆積部材90に堆積した堆積物300によって流速上昇部材100と堆積部材90との間が詰まる可能性が高くなる。そのため、固体粒子の回り込みを抑制しつつ堆積物300による詰まりを抑制できるような、流速上昇部材100と堆積部材90との距離を適宜設定すればよい。この一例を挙げると、流速上昇部材100と堆積部材90との距離として、5mm〜20mmの範囲から選択された値を用いた場合、固体粒子の回り込みを効果的に抑制しつつ堆積物300による詰まりを効果的に抑制することができる。
また、EGRクーラ60における複数の通過孔101の合計断面積や複数の通過孔91の合計断面積の具体的値は特に限定されるものではない。但し、これらの断面積が小さい程、EGRクーラ60におけるEGRガスの流動抵抗は大きくなる傾向がある。そこで、EGRガスの流動抵抗が大幅に増加しないような断面積を設定することが好ましい。例えば、複数の通過孔101の合計断面積、及び複数の通過孔91の合計断面積がそれぞれEGRクーラ60の流入部76の断面積と同じ値以上であれば、流速上昇部材100や堆積部材90を配置することに伴うEGRガスの流動抵抗の大幅な増加を抑制することができる。そこで、複数の通過孔101の合計断面積及び複数の通過孔91の合計断面積は、それぞれEGRクーラ60の流入部76(これは、EGR通路51のEGRクーラ60への接続部でもある)の断面積と同じ値以上に設定することが好ましい。
続いて本実施形態の作用効果について、比較例と比較しつつ説明する。図3(a)は比較例に係るEGRクーラ200の内部構造を示す概略断面図である。図3(b)は比較例に係るEGRクーラ200の内部ガス通路80の入口部82の近傍を拡大して示す拡大図である。図3(a)に示すEGRクーラ200は、堆積部材90及び流速上昇部材100を備えていない点において、図2(a)に示す本実施形態に係るEGRクーラ60と異なっている。
比較例に係るEGRクーラ200の場合、図3(b)に示すように、EGRクーラ20
0に流入したEGRガスに含まれる固体粒子が内部ガス通路80の入口部82の隔壁81に多く堆積してしまう。具体的には、EGRガスに含まれる固体粒子のうち、粒径の相対的に小さい粒子(例えば0.1μm以下)は熱泳動、具体的にはEGRガスと壁面の温度差による熱泳動によって、内部ガス通路80の入口部82の隔壁81に堆積する。また、EGRガスに含まれる固体粒子のうち、粒径の相対的に大きい粒子は、慣性衝突によって隔壁81に堆積する。このように、固体粒子が内部ガス通路80の入口部82の隔壁81に多量に堆積した場合、多量の堆積物300によってEGRクーラ200の圧力損失が増加する、内部ガス通路80が閉塞する、EGRクーラ200を通過するEGRガスの流量が低下してNOxの排出量が増加する、あるいは堆積物300が成長してEGRクーラ200の熱交換効率が低下する、といった不具合が生じる可能性がある。
これに対して本実施形態に係るEGRクーラ60及びこれを備えるEGRシステム50によれば、EGRクーラ60のハウジング70の内部に流入したEGRガスの流速を流速上昇部材100によって上昇させて堆積部材90に衝突させて堆積部材90に堆積させることができる。これにより、EGRガスに含まれる固体粒子の堆積部材90への慣性衝突を促進させて、固体粒子を効果的に堆積部材90に堆積させることができる。この結果、堆積部材90よりも下流側に配置されている内部ガス通路80、特に内部ガス通路80の入口部に堆積する堆積物300の量を減少させることができ、それにより多量の堆積物300が内部ガス通路80の入口部82に存在することによる不具合の発生を抑制することができる。
なお本実施形態に係る堆積部材90及び流速上昇部材100はハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられているが、EGRクーラ60の構成はこれに限定されるものではない。例えば堆積部材90及び流速上昇部材100はハウジング70に固定された構成、すなわち、着脱自在にハウジング70に取り付けられていない構成とすることもできる。この構成においても、固体粒子を堆積部材90に堆積させることは可能であるので、内部ガス通路80に堆積する堆積物300の量を減少させることができ、多量の堆積物300が内部ガス通路80の入口部82に存在することによる不具合の発生を抑制することは可能である。
しかしながら、本実施形態のように、堆積部材90及び流速上昇部材100がハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられている構成とすることにより、例えば定期点検時等において堆積部材90及び流速上昇部材100をハウジング70から脱着して洗浄する、または交換することができる。これにより、EGRクーラ60の性能、特に圧力損失を復活させることができ、EGRクーラ60のメンテナンス性を向上させることができる。
なお、堆積部材90及び流速上昇部材100のいずれか一方のみがハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられている構成としてもよい。この構成においても、堆積部材90及び流速上昇部材100のいずれか一方をハウジング70から脱着して洗浄、または交換することで、EGRクーラ60の性能を復活させて、EGRクーラ60のメンテナンス性を向上させることができる。但し、本実施形態のように、堆積部材90及び流速上昇部材100の両方がハウジング70から着脱自在にハウジング70に取り付けられている場合の方が、そうでない場合に比較して、EGRクーラ60のメンテナンス性をより向上できる点で好ましい。
また本実施形態において、堆積部材90は、複数の内部ガス通路80に対応するように、ハウジング70の径方向に複数個配置されており、流速上昇部材100も、複数の堆積部材90に対応するように、ハウジング70の径方向に複数個配置されているが、EGRクーラ60の構成はこれに限定されるものではない。例えばEGRクーラ60は、堆積部材90及び流速上昇部材100をそれぞれ1つのみ備える構成とすることもできる。この場合においても、上述した効果を奏することは可能である。
しかしながら、本実施形態のようにEGRクーラ60が複数の堆積部材90を備え、また複数の流速上昇部材100を備えている構成とすることにより、EGRクーラ60が堆積部材90及び流速上昇部材100をそれぞれ1個のみ備えている場合に比較して、複数の内部ガス通路80に堆積する堆積物300の量を効果的に減少させることができ、それにより、多量の堆積物300が内部ガス通路80の入口部82に存在することによる不具合の発生を効果的に抑制することができる。この観点において、EGRクーラ60は、複数の堆積部材90を備えていることが好ましく、複数の流速上昇部材100を備えていることがさらに好ましい。
また本実施形態において、内燃機関10の一例としてディーゼルエンジンを用いているが、EGRクーラ60が適用される内燃機関10の種類はこれに限定されるものではない。他の一例を挙げると、EGRクーラ60はガソリンエンジンに適用することもできる。ガソリンエンジンにおいても、EGRガスには煤を主成分とした固体粒子が含まれているため、EGRクーラ60がガソリンエンジンに適用された場合においても、上述した効果を奏することができる。
(変形例)
図4は、本実施形態の変形例に係るEGRクーラ60aの内部ガス通路80の入口部82の近傍を拡大して示す拡大図である。EGRクーラ60aは、堆積部材90を冷媒によって冷却する冷却構造110をさらに備えている点において、図2(a)や図2(b)に示すEGRクーラ60と異なっている。EGRクーラ60aの他の構成はEGRクーラ60と同様であるので、説明は省略する。
本変形例に係る冷却構造110は、堆積部材90のX方向側の面(これは内部ガス通路80の入口部82に対向した面である)に設けられた堆積部材用冷媒通路111によって構成されている。この堆積部材用冷媒通路111には、冷媒導入部71から導入された冷媒の一部が流入する。堆積部材用冷媒通路111を通過する冷媒によって、堆積部材90は冷却される。
本変形例に係るEGRクーラ60aによれば、前述したEGRクーラ60の効果に加えて次の効果を奏することができる。具体的にはEGRクーラ60aによれば、冷却構造110によって堆積部材90の温度を低下させることができる。これにより、EGRガスに含まれる固体粒子の熱泳動による堆積部材90への堆積を促進させることができるので、内部ガス通路80に堆積する堆積物300の量を効果的に減少させることができ、多量の堆積物300が内部ガス通路80の入口部82に存在することによる不具合の発生を効果的に抑制することができる。
なお、冷却構造110は図4の構成に限定されるものではない。冷却構造110の他の例を挙げると次のとおりである。
具体的には本変形例に係る複数個の堆積部材90は、ハウジング70の筒状部73の内側に配置された円板状の板部材に複数の通過孔91を設けることで、円板状の板部材を複数個の堆積部材90に分割することによって形成されている。そのため、複数の堆積部材90は通過孔91以外の部分で互いに接続している。したがって、複数の堆積部材90のうち一部の堆積部材90を冷却した場合であっても、熱伝導によって、複数の堆積部材90を全体的に冷却することが可能である。そこで、冷却構造110の他の例として、複数の堆積部材90を構成する円板状の板部材の外周部を堆積部材用冷媒通路111によって冷却する構造等のように、複数の堆積部材90の一部分を堆積部材用冷媒通路111によって冷却する構造を採用することもできる。
以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 内燃機関システム
10 内燃機関
40 制御装置
50 EGRシステム
51 EGR通路
52 EGRバルブ
60,60a EGRクーラ
70 ハウジング
80 内部ガス通路
82 入口部
83 軸線
90 堆積部材
91 通過孔
100 流速上昇部材
101 通過孔
110 冷却構造

Claims (4)

  1. ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されて、EGRガスが通過する複数の内部ガス通路とを備え、前記内部ガス通路を通過するEGRガスを冷媒によって冷却するEGRクーラにおいて、
    前記ハウジングの内部において、前記内部ガス通路の軸線上で前記内部ガス通路の入口部よりも所定の第1の距離を設けて上流側に配置されて、EGRガスに含まれる固体粒子を堆積させる堆積部材と、
    前記ハウジングの内部において前記堆積部材よりも所定の第2の距離を設けて上流側に配置されるとともに、前記堆積部材に対向したEGRガスの通過孔を有し、前記ハウジングの内部に流入したEGRガスを前記通過孔を通過させてEGRガスの流速を上昇させて前記堆積部材に衝突させる流速上昇部材と、
    前記堆積部材を前記冷媒によって冷却する冷却構造と、を備え、
    複数の前記内部ガス通路は前記ハウジングの径方向に配列しており、
    前記堆積部材は、複数の前記内部ガス通路に対応するように、前記ハウジングの径方向に複数個、配列しており、
    前記冷却構造は、前冷媒が通過する冷媒通路を備え、
    前記冷媒通路は、各々の前記堆積部材における前記内部ガス通路の入口部に対向した面に、設けられていることを特徴とする内燃機関のEGRクーラ。
  2. 前記堆積部材及び前記流速上昇部材の少なくとも一方は、前記ハウジングから着脱自在に前記ハウジングに取り付けられている請求項1記載の内燃機関のEGRクーラ。
  3. 前記流速上昇部材は、複数個の前記堆積部材に対応するように、前記ハウジングの径方向に複数個、配列している請求項1または2に記載の内燃機関のEGRクーラ。
  4. 内燃機関の排気通路の途中から分岐して吸気通路の途中に接続するEGR通路と、
    前記EGR通路に配置されて、該EGR通路を通過するEGRガスを冷却する請求項1〜3のいずれか1項に記載のEGRクーラと、を備えることを特徴とする内燃機関のEGRシステム
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