JP2014221525A - 液体収容体 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容部材の中の液体の残量が少なくなった場合でも、残存する液体を口栓に集めることができ、且つ、十分な量の液体を収容可能な液体収容体を提供する。【解決手段】インクパック2は、対向配置された可撓性を有する2層のシート130Cを少なくとも含み、2層のシート130Cで挟まれた部分に密閉された液体を収容する密閉空間137を備えた収容部材13と、密閉空間137に連通する中空部を有する口栓14と、収容部材13に設けられ、X方向に沿って延びた状態から、X方向と直交するY方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体15Eとを備えている。インクパック2は、Y方向に延びる仮想直線Y上における弾性体15Eの幅が、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。【選択図】図9

Description

本発明は、液体を内部に収容する液体収容体に関する。
噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射装置として、印字ヘッドからインクを噴射するインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタという。)が知られている。プリンタは、印字ヘッドにインクを供給するためのインク収容体を着脱可能に構成される。一般的に、インク収容体は、内部にインクを収容する可撓性を有する収容部材と、収容部材に連結して設けられたインクを取り出すための口栓とを備える。収容部材は、撓むことによって内部に形成される密閉空間の中にインクを収容する。
特許文献1は、付勢部材が装着されたインク袋を開示する。特許文献1のインク袋は、インクの消費に伴って付勢部材がインク袋を巻回し、インク袋の中に残存するインクを口栓に向けて集める。
特開2002−361882号公報
特許文献1のインク袋の収容部材には、付勢部材が装着される。収容部材に付勢部材が装着される場合、収容部材に装着される面に対する付勢部材の大きさや、装着される領域によっては、収容部材を構成するシートの変形が規制され、内部にインクを収容するための密閉空間が形成されにくくなる。従って、インク袋への付勢部材の装着の仕方によって、インク袋は、収容部材に密閉空間が形成されにくくなるため、十分な量のインクを収容できないという問題点がある。
本発明の目的は、収容部材の中の液体の残量が少なくなった場合でも、残存する液体を口栓に集めることができ、且つ、十分な量の液体を収容可能な液体収容体を提供することである。
本発明の第1態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びた状態から、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体とを備えた液体収容体であって、前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする。
第1態様によれば、液体収容体の弾性体には、交差方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材の密閉空間内に液体が収容されると、密閉空間内には、液体の重量に基づく重力や液体の収容による圧力が、シートを延ばす向きに発生し、収容部材は延びようとする。収容部材が延びようとする力が弾性体の復元力よりも大きい状態では、収容部材は口栓の軸線方向に延びた状態となる。一方、密閉空間内の液体の残量が徐々に少なくなり、収容部材が延びようとする力よりも弾性体の復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体は徐々に変形し、交差方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体の変形に伴い、収容部材も変形し、密閉空間内に残存する液体は口栓に向けて集められる。従って液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて集めることができる。又、このとき、仮想直線上における弾性体の幅は、仮想直線上における密閉空間の幅よりも短いため、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、弾性体が設けられていない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成することができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
本発明の第2態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記2層のシートが互いに接合された接合部と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びた状態から、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体とを備えた液体収容体であって、前記弾性体は、前記接合部のうち前記軸線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする。
第2態様によれば、液体収容体の弾性体には、交差方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材の密閉空間内に液体が収容されると、密閉空間内には、液体の重量に基づく重力や液体の収容による圧力が、シートを延ばす向きに発生し、収容部材は延びようとする。収容部材が延びようとする力が弾性体の復元力よりも大きい状態では、収容部材は口栓の軸線方向に延びた状態となる。一方、密閉空間内の液体の残量が徐々に少なくなり、収容部材が延びようとする力よりも弾性体の復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体は徐々に変形し、交差方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体の変形に伴い、収容部材も変形し、密閉空間内に残存する液体は口栓に向けて集められる。従って液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて集めることができる。又、このとき、軸線方向に沿って延びる接合部に弾性体が設けられることによって、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、2層のシートの接合部でない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
第2態様において、前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短くてもよい。この場合、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、2層のシートのうち弾性体が設けられていない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
第2態様において、前記2層のシートは、対向配置された2枚のシートによって形成され、前記接合部は、前記2枚のシートの夫々の周縁部分が互いに接合された部分であってもよい。この場合、液体収容体は、前記2枚のシートの夫々の周縁部分が互いに接合された接合部に弾性体が設けられることによって、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、2層のシートの接合部でない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
第2態様において、前記弾性体は、前記接合部で前記2枚のシートの間に挟まれてもよい。この場合、液体収容体は、弾性体が収容部材から外れることを防止できる。
第1態様において、前記2層のシートは、1枚のシートが曲折されることによって形成され、前記1枚のシートの対向する2つの端部が前記収容部材の前記交差方向における中央で互いに接合された接合部を備えてもよい。この場合、1枚のシートから収容部材を容易に形成することができる。また、弾性体が中央の接合部に設けられることで、弾性体の両側に位置する収容部材を口栓の軸線方向に対して、均一に変形させやすい。
第1態様において、前記弾性体は、前記接合部で前記2つの端部の間に挟まれてもよい。この場合、液体収容体は、弾性体が収容部材から外れることを防止できる。
第1態様において、前記弾性体は、前記2層のシートの一方のうち、前記密閉空間を形成するシートにおける前記交差方向の中央に設けられてもよい。この場合、弾性体が渦巻状に変形した時に収容部材が渦巻状に良好に変形するため、2層のシートは互いに密着しやすくなる。又、弾性体が中央に設けられることで、弾性体の両側に位置する収容部材を口栓の軸線方向に対して、均一に変形させやすい。従って、液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて効率的に集めることができる。
第1態様又は第2態様において、前記仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記弾性体が設けられた接合部の幅以下であってもよい。この場合、液体収容体は、弾性体の周囲を接合部によって覆うことができるため、弾性体を収容部材に容易に固定できる。また、2層のシートのうち弾性体が設けられていない部分をより確保でき、液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
第1態様において、前記密閉空間内に液体を収容し、前記2層のシートが上下方向に配置される向きで前記液体収容体が水平面上に載置された時に、前記2層のシートの一方のうち前記水平面に接触する部分に前記弾性体が設けられてもよい。この場合、弾性体が渦巻状に変形した時に収容部材が渦巻状に良好に変形するため、2層のシートは互いに密着しやすくなる。従って、液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて効率的に集めることができる。
本発明の第3態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部とを備えた液体収容体であって、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする。第3態様によれば、液体収容体は、弾性体を袋部に挿入することによって、2層のシートの可撓性をなるべく阻害しないように収容部材に弾性体を固定できる。
本発明の第4態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉されたる密閉空間を備えた収容部材と、前記2層のシートが互いに接合された接合部と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部とを備えた液体収容体であって、前記袋部は、前記接合部のうち前記軸線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする。第4態様によれば、液体収容体は、弾性体を袋部に挿入することによって、2層のシートの可撓性をなるべく阻害しないように収容部材に弾性体を固定できる。
第4態様において、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短くてもよい。弾性体が袋部に挿入された場合、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、2層のシートのうち弾性体が設けられていない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
第4態様において、前記2層のシートは、対向配置された2枚のシートによって形成され、前記接合部は、前記2枚のシートの夫々の周縁部分が互いに接合された部位であってもよい。この場合、液体収容体は、液体を収容する密閉空間を接合部の内側に形成することができる。
第4態様において、前記袋部は、前記接合部で前記2枚のシートの間に挟まれた部分に形成されてもよい。この場合、液体収容体は、接合部分で2層のシートを接合すると同時に、袋部を収容部材に形成することができる。
第3態様において、前記2層のシートは、1枚のシートが曲折されることによって形成され、前記1枚のシートの対向する2つの端部が前記収容部材の前記交差方向における中央で互いに接合した接合部を備えてもよい。この場合、液体収容体は、1枚のシートから収容部材を形成することができる。
第3態様において、前記袋部は、前記接合部で前記2つの端部の間に挟まれた部分に形成されてもよい。この場合、液体収容体は、接合部分で2層のシートを接合すると同時に、袋部を収容部材に形成することができる。
第3態様において、前記袋部は、前記2層のシートの一方のうち、前記密閉空間を形成するシートにおける前記交差方向の中央に設けられてもよい。この場合、液体収容体は、袋部に弾性体を挿入することによって、密閉空間における交差方向の中央に弾性体を固定できる。
第3態様又は第4態様において、前記仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記袋部が設けられた接合部の幅以下であってもよい。この場合、液体収容体は、袋部に挿入される弾性体の周囲を接合部によって覆うことができるため、弾性体を収容部材に容易に固定できる。
第3態様において、前記密閉空間内に液体を収容し、前記2層のシートが上下方向に配置される向きで前記液体収容体を水平面上に載置した時に、前記2層のシートの一方のうち前記水平面に接触する部分に前記袋部が設けられてもよい。この場合、袋部に挿入された弾性体が渦巻状に変形した時に収容部材が渦巻状に良好に変形するため、2層のシートは互いに密着しやすくなる。従って、液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて効率的に集めることができる。
本発明の第5態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びた状態から、前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体とを備えた液体収容体であって、前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする。
第5態様によれば、液体収容体の弾性体には、交差方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材の密閉空間内に液体が収容されると、密閉空間内には、液体の重量に基づく重力や液体の収容による圧力が、シートを延ばす向きに発生し、収容部材は延びようとする。収容部材が延びようとする力が弾性体の復元力よりも大きい状態では、収容部材は直線方向に延びた状態となる。一方、密閉空間内の液体の残量が徐々に少なくなり、収容部材が延びようとする力よりも弾性体の復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体は徐々に変形し、交差方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体の変形に伴い、収容部材も変形し、密閉空間内に残存する液体は口栓に向けて集められる。従って液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて集めることができる。又、このとき、仮想直線上における弾性体の幅は、仮想直線上における密閉空間の幅よりも短いため、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、弾性体が設けられていない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成することができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
本発明の第6態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記2層のシートが互いに接合された接合部と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びた状態から、前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体とを備えた液体収容体であって、前記弾性体は、前記接合部のうち前記直線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする。
第6態様によれば、液体収容体の弾性体には、交差方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材の密閉空間内に液体が収容されると、密閉空間内には、液体の重量に基づく重力や液体の収容による圧力が、シートを延ばす向きに発生し、収容部材は延びようとする。収容部材が延びようとする力が弾性体の復元力よりも大きい状態では、収容部材は口栓の軸線方向に延びた状態となる。一方、密閉空間内の液体の残量が徐々に少なくなり、収容部材が延びようとする力よりも弾性体の復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体は徐々に変形し、交差方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体の変形に伴い、収容部材も変形し、密閉空間内に残存する液体は口栓に向けて集められる。従って液体収容体は、密閉空間内の液体の残量が少なくなった場合に、残存する液体を口栓に向けて集めることができる。又、このとき、口栓を通る直線方向に沿って延びる接合部に弾性体が設けられることによって、2層のシートのうち密閉空間を形成する部分の可撓性は、2層のシートの接合部でない部分で維持される。従って液体収容体は、液体の収容に伴い2層のシートの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間を形成させることができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。
本発明の第7態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部とを備えた液体収容体であって、前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする。第7態様によれば、液体収容体は、弾性体を袋部に挿入することによって、2層のシートの可撓性をなるべく阻害しないように収容部材に弾性体を固定できる。
本発明の第8態様に係る液体収容体は、対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、前記2層のシートが互いに接合された接合部と、前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部とを備えた液体収容体であって、前記袋部は、前記接合部のうち前記直線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする。第8態様によれば、液体収容体は、弾性体を袋部に挿入することによって、2層のシートの可撓性をなるべく阻害しないように収容部材に弾性体を固定できる。
インクジェットプリンタ100の概略構成の模式図である。 延伸したインクパック1の平面図である。 延伸したインクパック1の側面図である。 図2のIV−IV線矢視方向断面図である。 渦巻状のインクパック1の平面図である。 渦巻状のインクパック1の側面図である。 口栓14の側面図である。 変形例における、図2のIV−IV線矢視方向断面図である。 延伸したインクパック2の平面図である。 延伸したインクパック2の側面図である。 図9のXI−XI線矢視方向断面図である。 渦巻状のインクパック2の側面図である。 変形例における、図9のXI−XI線矢視方向断面図である。 延伸したインクパック3の平面図である。 水平面5上に載置されたインクパック3の側面図である。 延伸したインクパック4の平面図である。 渦巻状のインクパック4の側面図である。
以下、本発明の第1実施形態〜第3実施形態について、図面を参照して説明する。第1実施形態〜第3実施形態では、Tシャツ等の布帛に印刷を行うインクジェットプリンタ100に使用されるインクパック1(第1実施形態)、2(第2実施形態)、3(第3実施形態)、4(第4実施形態)について説明する。
<第1実施形態>
図1を参照して、インクジェットプリンタ100について説明する。インクジェットプリンタ100は、インクパック1から供給されたインクを用いて、印字ヘッド114により印刷媒体である布帛に印刷を行うことが可能な公知のプリンタである。よって、インクジェットプリンタ100の構成については簡単に説明する。なお、図1の上下方向、左右方向、および左下方向が、夫々、インクジェットプリンタ100の上下方向、左右方向および正面側、並びにインクパック1の上下方向、左右方向および正面側である。
インクジェットプリンタ100は、矩形箱状の筐体101を有する。筐体101の内部の左右方向略中央下部に、一対のガイドレール102が前後方向に延びている。プラテン支持台103は、ガイドレール102により、ガイドレール102に沿って前後方向に移動可能に支持されている。プラテン支持台103上面の左右方向略中央には、取り換え可能なプラテン104が固定されている。プラテン104は、平面視略五角形の板体であり、その上面に、例えばTシャツなどの布帛を載置するためのものである。詳細は図示しないが、プラテン104が固定されたプラテン支持台103は、プラテン駆動モータやベルト伝達機構を含むプラテン駆動機構により、ガイドレール102に沿って前後方向に移動される。
筐体101の前後方向略中央、且つ、プラテン104の上方には、一対のガイドレール112が左右方向に延びている。キャリッジ113は、ガイドレール112によって、ガイドレール112に沿って左右方向に移動可能に支持されている。キャリッジ113の下部には印字ヘッド114が固定されている。詳細は図示しないが、印字ヘッド114を備えたキャリッジ113は、キャリッジ駆動モータやベルト伝達機構を含むキャリッジ駆動機構によって、ガイドレール112に沿って左右方向に移動される。印字ヘッド114には、筐体101内に設けられたインクパック装着部(図示略)にセットされたインクパック1からインクが供給される。印字ヘッド114の底面には複数個の微細なノズルが設けられており、圧電素子の駆動によりノズルから下向きにインクの液滴が吐出されることで、プラテン104上に載置された布帛に印刷が行われる。
筐体101内のインクパック装着部には、複数のインクパック1がセット可能である。筐体101前面の右下部には、トレイ(図示外)を出し入れ可能な開口120が複数設けられている。インクパック1は、開口120から引き出したトレイ上に載置される。インクパック1が載置された状態のトレイが筐体101内に押し込まれる。トレイが筐体101内に押し込まれることによって、インクパック1のゴム栓にインクパックからインクを導出するための中空針が刺さる。これによって、インクパック1はインクパック装着部にセットされる。
図2から図7を参照し、第1実施形態におけるインクパック1について説明する。図2に示すように、インクパック1は、収容部材13、口栓14、及び弾性体15A、15Bを備えている。以下、弾性体15A、15Bを総称して弾性体15という。口栓14及び弾性体15は、収容部材13に設けられている。図2及び図3に示すように、収容部材13は、可撓性を有する長方形状の樹脂性の2枚のシート130A、130Bを、夫々の一面同士が対向した状態で重ね合わせ、周縁部分を熱溶着(熱シール)することで形成された袋状の容器である。以下、シート130A、130Bを総称し、シート130といい、シート130の熱溶着された部分を、接合部136という。インクは、シート130で挟まれ且つ接合部136で囲まれた密閉空間である密閉空間137の内部に収容される。図2に示すように、密閉空間137は、シート130の表面、即ち、その最大面積部(図2で示された面のうち最も広い面)に略直交する方向から見て略長方形である。密閉空間137に収容されたインクの残量が多い場合、図3に示すように、シート130A、130Bは互いに離れる方向に湾曲する。一方、インクの残量が少ない場合、シート130A、130B間の距離が狭まって互いに接触する方向に撓む。
図2に示すように、口栓14は、後述する中空部140(図7参照)を内部に有する本体部141を備えている。口栓14は、中空部140の軸線Xが収容部材13の長手方向と略平行になる状態で、収容部材13に設けられている。又、口栓14は、軸線Xに直交し、且つ、シート130の表面に略平行な方向(収容部材13の短手方向)における収容部材13の中央部に位置する。なお、シート130は可撓性を有し、密閉空間137中に収容されたインクの残量に応じて湾曲する。つまり、シート130は固定された平面ではないので、上記のシート130の表面に略平行とは、平面同士の厳密な平行関係のみならず、シート130の撓みを許容した平行に近い状態をも含む。
以下、軸線Xと平行な方向をX方向という。X方向に直交し、且つ、シート130の表面に略平行な方向を、Y方向という。収容部材13におけるY方向の両端部、即ち、収容部材13のうち軸線Xに沿ってX方向に延びる両端部を、夫々、第1端部131及び第2端部132という。収容部材13におけるX方向の両端部、即ち、収容部材13のうちY方向に延びる両端部のうち、口栓14が設けられている方を第3端部133といい、他方を第4端部134という。シート130のうち、第1端部131、第2端部132、第3端部133、及び第4端部134の夫々に設けられた接合部136を、夫々、第1接合部136A、第2接合部136B、第3接合部136C、及び、第4接合部136Dという。
接合部136の詳細について説明する。第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々のY方向の長さ(幅)は、X方向の全域に亙って等しい。第1接合部136AのY方向の長さと第2接合部136BのY方向の長さとは等しく、何れも、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。第1接合部136Aには、後述する弾性体15Aが設けられ、第2接合部136Bには、後述する弾性体15Bが設けられている。第3接合部136C及び第4接合部136Dの夫々のX方向の長さ(幅)は、Y方向の全域に亙って等しい。第3接合部136CのX方向の長さは、第4接合部136DのX方向の長さよりも長く、密閉空間137のX方向の長さよりも短い。
弾性体15の詳細について説明する。本実施形態の弾性体15は、延伸した状態から渦巻状に湾曲した状態に弾性復元可能な、金属製の板バネである。弾性体15が延伸した場合、図2及び図3に示すように、収容部材13も延伸する。弾性体15が渦巻状に湾曲した場合、図5及び図6に示すように、収容部材13も渦巻状に湾曲する。図4に示すように、弾性体15Bは、シート130A、130Bの間に挟まれ、第2接合部136Bと一体的に溶着されている。又、図示されていないが、弾性体15Aは、シート130A、130Bの間に挟まれ、第1接合部136Aと一体的に溶着されている。弾性体15は、収容部材13から抜けないように収容部材13に固定される。第2接合部136Bの表面は、弾性体15Bが設けられた部分で外側に僅かに突出している。
図2を参照し、弾性体15が延伸した状態について説明する。図2は、弾性体15がX方向に延伸した状態を示す。弾性体15をシート130の表面から見た時の形状は、X方向を長手方向とする略長方形である。弾性体15のX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さと略同一である。弾性体15は、収容部材13の第3端部133と第4端部134との間に亙って延びている。弾性体15Aは、第1接合部136AにおけるY方向の中央部に配置され、弾性体15Bは、第2接合部136BにおけるY方向の中央部に配置される。弾性体15A、15BのY方向の長さは、夫々、第1接合部136A及び第2接合部136BのY方向の長さの略1/3である。このため、Y方向に延びる仮想直線Yを定義した場合、仮想直線Y上における弾性体15Aの幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅よりも短い。仮想直線Y上における弾性体15Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅よりも短い。
より詳細には次の通りである。即ち、弾性体15AにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点161、162間の長さは、第1接合部136AにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点163、164間の長さよりも短い。又、弾性体15BにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点165、166間の長さは、第2接合部136BにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点167、168間の長さよりも短い。
なお上記したように、第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々のY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。従って、仮想直線Y上における弾性体15A、15Bの夫々の幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。より詳細には次の通りである。即ち、弾性体15AにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点161、162間の長さは、密閉空間137におけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点164、167間の長さよりも短い。同様に、弾性体15BにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点165、166間の長さも、密閉空間137におけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点164、167間の長さよりも短い。
なお図2では、1つの仮想直線Yを具体的に示し、交点161〜168の関係を説明しているが、本実施形態では、弾性体15A、15B、第1接合部136A、及び第2接合部136Bと重なる複数の図示されていない仮想直線Yについて、上記の関係が成立する。
図6を参照し、弾性体15が渦巻状に湾曲した状態について説明する。図6では、弾性体15は、Y方向から見た時の形状が渦巻状となっている。弾性体15は、収容部材13のY方向の両端部(第1端部131及び第2端部132)の近傍に設けられているため、弾性体15が渦巻状となることによって、収容部材13も渦巻状となる。弾性体15のうち第4端部134に近接する側の端部は、渦巻の中心169に最も近い位置に配置される。即ち、弾性体15は、第4端部134から、口栓14が設けられた第3端部133に向かって巻回される。弾性体15の第4端部134側から第3端部133側に向かう旋回方向は、Y方向のうち弾性体15Bが設けられている側から見た時に反時計回りとなる。このため、渦巻状の収容部材13の最も外側にシート130Bが配置され、その内側に、シート130A、シート130B、130A、・・・の順でシート130が隣接配置した状態になる。Y方向から見た時の弾性体15は、第4端部134側から第3端部133側に向かうに従い、中心169から遠ざかる曲線を描く。弾性体15のうち、渦巻の半径方向に隣接配置する部分は、シート130A、130Bを挟んで隙間なく密着するため、隣接配置するシート130A、130Bも互いに密着し、密閉空間137は小さくなる。
弾性体15には、延伸した場合に、シート130Bからシート130Aに向かう方向に、渦巻状に復元しようとする復元力が長手方向の全域に亙って作用する。収容部材13は、この復元力によって渦巻状に湾曲する。なお、図5及び図6では、収容部材13のうち第3端部133に近接する部分で渦巻状に湾曲せず、延伸している。図6に示すように、収容部材13のうち延伸する部分では、シート130A、130Bは互いに離れる方向に湾曲し、密閉空間137が僅かに形成されている。
口栓14の詳細について説明する。図7に示すように、口栓14は、本体部141の一端側がシート130A、130Bの間に挿入され、第3接合部136Cと一体的に溶着されることで、収容部材13に固定されている。本体部141の一端側の形状は、Y方向を長手方向とする直方体であり、本体部141の他端側の形状は円筒状である。本体部141の他端側の外周に、2つのフランジ147が設けられている。本体部141は、断面形状が円形の中空部140を内部に有する。中空部140は、収容部材13の密閉空間137に連通する第1開口143から、収容部材13の外部に開口する第2開口144まで通じている。中空部140の第2開口144側の内径は、第1開口143側の内径よりも大きい。中空部140の第2開口144側の端部には、図示外のゴム栓が挿入可能である。
インクパック1の使用形態について説明する。例えば、インクパック1は、密閉空間137にインクが収容された状態でユーザに提供される。図3に示すように、シート130A、130Bは互いに離れる方向に湾曲し、インクを収容するための密閉空間137が収容部材13に形成される。インクパック1では、上記のように、シート130のうち第1接合部136Aに弾性体15Aが設けられ、第2接合部136Bに弾性体15Bが設けられる。一方、シート130のうち密閉空間137を形成する部分、即ち、シート130のうち接合部136で囲まれた内側の部分に弾性体15は設けられない。このため、シート130の可撓性は、シート130のうち密閉空間137を形成する部分で維持される。従って、シート130A、130Bは十分湾曲し、十分な大きさの密閉空間137が形成されるため、十分な量のインクを収容部材13に収容できる。
又、密閉空間137内のインクに働く重力やインクの収容による圧力は、シート130を延ばす向きに発生し、収容部材13は延びようとする。収容部材13が延びようとする力が、弾性体15に対して作用する。なお、上記したように、弾性体15には、渦巻状に復元しようとする復元力が作用している。従って、弾性体15に作用するインクに働く重力やインクの収容による圧力は、弾性体15の復元力に反発する。収容部材13に収容されるインクの量が多い程、インクに働く重力やインクの収容による圧力は大きくなるため、インクの量に応じて弾性体15は延伸する。十分な量のインクが収容部材13に収容され、インクに働く重力やインクの収容による圧力が弾性体15の復元力よりも大きい場合、図2及び図3に示すように、弾性体15は長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。収容部材13は、X方向に延伸した状態になる。
更に、インクパック1にインクが充填されておらず、収容部材13が弾性体15によって渦巻状に湾曲した状態から、インクパック1にインクが充填される場合を例に挙げる。口栓14から収容部材13内にインクが徐々に注入される場合、インクは、シート130のうち口栓14に近接する第3端部133側から第4端部134に向けて徐々に溜まっていく。シート130A、130Bは、第3端部133側から第4端部134に向けて順番に、互いに離れる方向に湾曲していく。この場合、シート130A、130Bの夫々には、湾曲した状態から延伸した状態に変形しようとする力が作用する。延伸した状態に変形しようとする力は、シート130から弾性体15に伝わる。このため、最終的に、図2及び図3に示すように、弾性体15は長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。本実施形態では、弾性体15が接合部136に設けられているため、密閉空間137を形成する収容部材13の可撓性を阻害せず、密閉空間137に収容されるインクに応じて撓んで変形できるので、密閉空間137に十分な量のインクを収容することができる。
インクが密閉空間137内に収容されることによって収容部材13が延伸したインクパック1は、シート130Bを下側に向けた状態でトレイ(図示外)に載置される。トレイがインクジェットプリンタ100(図1参照)の筐体101(図1参照)内に押し込まれることによって、インクパック1はインクパック装着部にセットされる。口栓14の第2開口144に挿入されたゴム栓の中心部に中空針が刺さる。中空針はゴム栓を貫通し、その先端部が中空部140内に配置される。中空針の先端部にはインクが流通する孔が設けられており、密閉空間137内のインクは、中空針を通って印字ヘッド114(図1参照)に供給される。
印字ヘッド114にインクが供給されることによって、収容部材13内のインクの残量が徐々に少なくなり、インクの重量は徐々に減少し、インクの重力やインクの収容による圧力は徐々に小さくなる。弾性体15の渦巻状に復元しようとする復元力に反発する力(インクの重力やインクの収容による圧力)が徐々に小さくなるに従い、弾性体15は第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。弾性体15が渦巻状に湾曲した部分では、渦巻の半径方向に隣接配置するシート130A、130Bが密接し、密閉空間137が小さくなる。印字ヘッド114にインクが供給されるに従い、密閉空間137は第4端部134側から徐々に小さくなり、密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133に向けて徐々に集められる。そして図5及び図6に示すように、弾性体15は、第3端部133側の一部を除いて渦巻状に湾曲した状態になる。更に印字ヘッド114にインクが供給され、弾性体15は渦巻状に湾曲する。そして最終的に、弾性体15は長手方向の全域に亙って渦巻状に湾曲した状態になる。シート130A、130Bは全域で密着する。密閉空間137は全域で小さくなるため、密閉空間137内に残存するインクの量を減らすことができる。
以上のように、インクパック1の弾性体15には、Y方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材13の密閉空間137内にインクが収容され、インクに働く重力やインクの収容による圧力が弾性体15の復元力よりも大きい状態で、収容部材13は口栓14の軸線方向、即ちX方向に延びた状態となる。一方、密閉空間137内のインクの残量が徐々に少なくなり、インクの重力やインクの収容による圧力よりも弾性体15の復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体15は徐々に変形し、Y方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体15の変形に伴い、収容部材13も変形し、密閉空間137内に残存するインクは口栓14に向けて集められる。従ってインクパック1は、密閉空間137内のインクの残量が少なくなった場合に、残存するインクを口栓14に向けて集めることができる。又、弾性体15Aは第1接合部136Aに設けられ、弾性体15Bは第2接合部136Bに設けられるため、シート130のうち密閉空間137を形成する部分の可撓性は、維持される。又、密閉空間137にインクが収容されることによるシート130の変形は、弾性体15によって阻害されない。従ってインクパック1は、インクの収容に伴いシート130A、130Bの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間137を形成することができるため、十分な量のインクを密閉空間137内に収容できる。又、X方向に沿って延びる第1接合部136A及び第2接合部136Bに弾性体15A、15Bが設けられることによって、インクパック1は、収容部材13を渦巻状に変形し易くすることができる。
弾性体15AのY方向の長さは、弾性体15Aが設けられた第1接合部136AのY方向の長さよりも短く、弾性体15BのY方向の長さは、弾性体15Bが設けられた第2接合部136BのY方向の長さよりも短い。この場合、弾性体15は、第1接続部136A及び第2接続部136Bから、シート130のうち密閉空間137を形成する部分にはみ出ないため、シート130A、130Bのうち密閉空間137を形成する部分は、弾性体15によって可撓性が阻害されない。従ってインクパック1は、より多くの量のインクを密閉空間137内に収容できる。
インクパック1では、シート130A、130Bの夫々の周縁部分に接合部136が設けられる。この場合、インクパック1は、インクを収容する密閉空間137を接合部136の内側に形成することができる。又、シート130の周縁部分の第1接合部136Aに弾性体15Aが設けられ、第2接合部136Bに弾性体15Bが設けられるため、シート130のうち密閉空間137を形成する部分の可撓性は、シート130のうち接合部136でない部分で維持される。従ってインクパック1は、インクの収容に伴いシート130の夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間137を形成させることができるため、十分な量のインクを密閉空間137内に収容できる。
弾性体15Aは、第1接合部136Aでシート130A、130Bに挟まれ、第1接合部136Aと一体的に溶着されている。又、弾性体15Bは、第2接合部136Bでシート130A、130Bに挟まれ、第2接合部136Bと一体的に溶着されている。つまり、弾性体15A、15Bは、収容部材13から抜けないように固定されている。このため、インクパック1は、弾性体15が収容部材13から外れることを防止できる。又、仮想直線Y上における弾性体15の幅が、仮想直線Y上における、第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々の幅よりも小さいため、インクパック1は、弾性体15の周囲を接合部136によって覆うことができる。従って、弾性体15を収容部材13に容易に固定できる。
なお、上記第1実施形態において、インクパック1の収容部材13にはインク以外の液体が収容されてもよい。インクパック1は、インクジェットプリンタ100以外の装置に装着されて使用されてもよい。また、インクパック1はインクジェットプリンタ100又はそれ以外の装置に装着されることなく使用されてもよい。
又、密閉空間137をシート130の表面から見た形状は略長方形に限らず、他の形状であってもよい。例えば、密閉空間137の形状は、略長方形以外の多角形、円形、楕円形であってもよい。弾性体15は板バネに限定されず、断面が円形上の線バネなど他の弾性部材であってもよい。弾性体15をシート130の表面から見た形状は略長方形に限らず、他の形状であってもよい。
又、収容部材13は、対向配置された可撓性を有する2枚のシート130A、130Bを含み、シート130A、130B間にインクを収容可能な空間が形成された袋状の容器であればよい。よって、例えば、シート130A、130Bの4辺が、夫々、マチとなる別のシートと接合された収容部材13であってもよい。又、例えば、1枚の長方形状のシートを折り曲げて2層とし、折曲げ部以外の3辺に沿って2層を接合することで収容部材13を形成してもよい。シートの接合方法は溶着に限られず、例えば、接着等の他の方法を用いてもよい。
又、弾性体15は、第1接合部136A又は第2接合部136Bにのみ設けられていてもよい。弾性体15は、第3端部133及び第4端部134の間に亙って設けられていなくてもよく、例えば弾性体15は、収容部材13のX方向の長さよりも短くてもよい。
上記第1実施形態では、仮想直線Y上における弾性体15Aの幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅よりも短く、仮想直線Y上における弾性体15Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅よりも短い。しかし、例えば、仮想直線Y上における弾性体15Aの幅と、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅とは同一であってもよい。同様に、仮想直線Y上における弾性体15Bの幅と、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅とは同一であってもよい。仮想直線Y上における弾性体15Aの幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅より大きくてもよい。同様に、仮想直線Y上における弾性体15Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅より大きくてもよい。
第1接合部136A及び第2接合部136BのX方向の長さと、第3接合部136C及び第4接合部136DのY方向の長さとの関係は、本実施形態の例に限定されない。例えば、第1接合部136A及び第2接合部136BのX方向の長さよりも、第3接合部136C及び第4接合部136DのY方向の長さの方が長くてもよい。仮想直線Y上における弾性体15A、15B、第1接合部136A、及び第2接合部136Bの夫々の幅は、X方向の一部分で他の部分と異なっていてもよい。
上記第1実施形態では、X方向に直交し、且つ、シート130の表面に略平行な方向を、Y方向としたが、Y方向はX方向と交差していればよく、直交していなくてもよい。仮想直線Yは、Y方向に延びる直線、即ち、X方向と交差する方向に延びる直線としてもよい。なお、上記第1実施形態のように、X方向に直交する方向をY方向とした場合、弾性体15が渦巻状に変形することで最も効率よくインクを口栓14に向けて集めることができるため、好適である。なお、複数の仮想直線Yのうち一部を仮想直線Yaと定義した場合、弾性体15の形状によっては、仮想直線Ya上における弾性体15の幅が、仮想直線Ya上における密閉空間137の幅以上となってもよい。
弾性体15は、単体で渦巻状に巻回した状態となった場合に、弾性体15のうち渦巻の半径方向に隣接する部分が接触する接触型の弾性部材であってもよいし、渦巻の半径方向に隣接する部分が接触しない非接触型の弾性部材であってもよい。弾性体15A、15Bの夫々の弾性力は同一であってもよいし、相違してもよい。
上記第1実施形態では、弾性体15が渦巻状に変形した状態で、シート130A、130Bのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は互いに隙間なく密着した。これに対し、例えば、弾性体15が渦巻状に変形した状態で、シート130A、130Bのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は互いに密着せず、離隔してもよい。なお、この場合、密閉空間137が僅かに形成され、インクが残存することになるが、弾性部材15の変形によって密閉空間137は小さくなるため、インクの大部分を口栓14に向けて集めることができる。
上記第1実施形態では、弾性体15が渦巻状に湾曲した状態で、Y方向から見た時における弾性体15の第4端部134側から第3端部133側に向かう曲線は、一回転以上した。又、第4端部134は、渦巻の半径方向に隣接するシート130Aに接触した。しかし、例えば、渦巻状に湾曲した弾性体15をY方向から見た時における、第4端部134側から第3端部133側に向かう曲線の回転量は、一回転未満であってもよい。なおこの場合、第4端部134側はシート130Aから離隔することになる。なお、この場合でも、弾性体15が第4端部134側から第3端部133側に向かって僅かでも湾曲すれば、この部分で密閉空間137が小さくなるため、密閉空間137内のインクを口栓14向けて集めることができる。
上記第1実施形態において、口栓14は、中空部140によって密閉空間137と外部とが通じるように収容部材13に設けられていればよく、その固定方法は溶着に限られない。よって、例えば、口栓14は、収容部材13と一体的に形成されていてもよい。
上記第1実施形態において、弾性体15は設けられていなくてもよく、代わりに、図8に示すインクパック1のように、弾性体15を内部に固定する袋状の袋部138が設けられていてもよい。以下、図8を参照し、変形例におけるインクパック1について説明する。なお、袋部138を除く構成は、上記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
図8に示すように、インクパック1は、第2接合部136Bに袋部138Bを備えている。袋部138Bは、弾性体15Bを入れるための袋状の部位である。袋部138Bは、第2接合部136BにおけるY方向の中央部を、第3端部133から第4端部134との間に亙ってX方向に延びている。袋部138Bは、シート130A、130Bによって挟まれた空間に形成されている。袋部138BのY方向の両側は、シート130A、130Bの溶着された部分によって塞がれている。袋部138Bの第3端部133側、及び、第4端部134側は開口する。なお、図示されていないが、インクパック1は、第1接合部136Aに袋部138Bと同一形状の袋部を備えている。以下、袋部138B、及び、第1接合部136Aに設けられた袋部を総称して、袋部138という。袋部138の断面の大きさは、弾性体15の断面の大きさと略同一である。
袋部138をシート130の表面から見た時の形状は、X方向を長手方向とする略長方形であり、上記第1実施形態における弾性体15をシート130の表面から見た時の形状の形状と略同一である。このため、仮想直線Y上における袋部138Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅よりも短い。又、第1接合部136Aに設けられた袋部の仮想直線Y上における幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅よりも短い。又、第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々のY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短いため、仮想直線Y上における袋部138の幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。
袋部138に弾性体15が挿入された場合、シート130A、130Bは弾性体15に密着し、弾性体15を袋部138内に固定する。これによって、弾性体15は収容部材13から容易に外れないようになる。
変形例におけるインクパック1の使用形態について説明する。インクパック1は、収容部材13にインクが収容された状態でユーザに提供される。シート130A、130Bが互いに離れる方向に湾曲し、密閉空間137が形成されている。収容部材13はX方向に延伸した状態となっている。ユーザは、袋部138Bの開口から弾性体15Bを挿入し、図示されていない第1接合部136Aに設けられた袋部に弾性体15Aを挿入する。袋部138に挿入される前の弾性体15A、15Bの状態は渦巻状である。一方、弾性体15A、15Bが袋部138に挿入された場合、図2及び図3に示すように、密閉空間137内に収容されたインクの重力や、インクの収容による圧力が、シート130を延ばす向きに発生し、収容部材13は延びようとする。収容部材13が延びようとする力によって、弾性体15A、15Bは長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。
インクパック1は、インクジェットプリンタ100(図1参照)のインクパック装着部にセットされる。印字ヘッド114にインクパック1からインクが供給される。収容部材13内のインクの残量が徐々に少なくなった場合、インクの重力やインクの収容による圧力は徐々に小さくなる。弾性体15の渦巻状に復元しようとする復元力に反発する力(インクの重力やインクの収容による圧力)が徐々に弱くなることによって、袋部138に挿入された弾性体15は、第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。印字ヘッド114にインクが供給されるに従い、密閉空間137は第4端部134側から徐々に小さくなり、密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133に向けて徐々に集められる。最終的に、弾性体15は長手方向の全域に亙って渦巻状に湾曲した状態になる。密閉空間137は小さくなるため、密閉空間137内に残存するインクの量を減らすことができる。
以上のように、変形例では、インクパック1の袋部138に弾性体15が挿入されることによって、インクパック1は収容部材13に弾性体15を固定させることができる。又、仮想直線Y上における袋部138の幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。又、袋部138は、シート130の周縁部分、且つ、X方向に延びる第1接合部136A及び第2接合部136Bに設けられている。そして、仮想直線Y上における袋部138Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅よりも短い。又、仮想直線Y上における、第1接合部136Aに設けられた袋部の幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅よりも短い。この場合、弾性体15は、袋部138に挿入されるので、第1接続部136A及び第2接続部136Bから、シート130のうち密閉空間137を形成する部分にはみ出ない。従って、インクパック1は、袋部138に弾性体15が固定された状態で、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
又、袋部138は、シート130A、130Bによって挟まれた空間に形成される。袋部138のY方向の両側は、シート130A、130Bの溶着された部分によって塞がれる。従って、例えば、シート130A、130Bを溶着する場合に、第1接合部136A及び第2接合部136Bが形成される部分の一部を溶着しないことによって、溶着されない部分に袋部138を形成することができる。このように、インクパック1では、第1接合部136A及び第2接合部136Bでシート130A、130Bを溶着すると同時に、袋部138を形成することができる。従って、袋部138を容易に形成することができる。
更に、仮想直線Y上における袋部138Bの幅は、仮想直線Y上における第2接合部136Bの幅よりも短く、仮想直線Y上における、第1接合部136Aに設けられた袋部の幅は、仮想直線Y上における第1接合部136Aの幅よりも短い。このため、シート130A、130Bによって挟まれた空間に袋部138を形成することによって、袋部138に挿入された弾性体15を、シート130A、130Bによって四方から覆うことができる。従って、インクパック1は、弾性体15を収容部材13に容易に固定できる。
なお、上記変形例において、袋部138は、第1接合部136A又は第2接合部136Bにのみ設けられていてもよい。袋部138は、第3端部133及び第4端部134の間に亙って設けられていなくてもよく、例えば袋部138は、収容部材13のX方向の長さよりも短くてもよい。
袋部138は、シート130A、130Bによって挟まれた空間に形成されなくてもよい。例えば、袋部138は、第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々に重なる部分であって、シート130A、130Bの何れかの表面に設けられてもよい。又、この場合、仮想直線Y上における袋部138の少なくとも一方の幅と、仮想直線Y上における第1接合部136A及び第2接合部136Bの少なくとも一方の幅とが同一であってもよい。又、仮想直線Y上における袋部138の少なくとも一方の幅は、仮想直線Y上における第1接合部136A及び第2接合部136Bの少なくとも一方の幅より大きくてもよい。
袋部138Bの第3端部133側、及び、第4端部134側の少なくとも一方は塞がっていてもよい。又、袋部138Bの第3端部133側、及び、第4端部134側の両方が塞がっている場合、袋部138の一部に切れ目が入っていてもよい。弾性体15は、切れ目から袋部138に挿入可能としてもよい。
<第2実施形態>
図9から図12を参照し、第2実施形態におけるインクパック2について説明する。図9に示すように、インクパック2は、収容部材13、口栓14、及び弾性体15Eを備えている。口栓14の形状は、第1実施形態と同一である。これに対し、収容部材13は、可撓性を有する長方形状の樹脂性の1枚のシート130Cを2箇所で折り返して形成されている。2つの折り目は、シート130Cのうち対向する一対の辺の夫々と平行である。収容部材13では、シート130Cのうち対向する一対の辺部分、即ち、2つの折り目の夫々と直交する方向の両端部の夫々が重ね合わされて熱溶着され、第5接合部136Eが形成されている。又、シート130Cのうち他の対向する一対の辺部分、即ち、2つの折り目の夫々と平行な方向の両端部の夫々が熱溶着されることによって、第3接合部136C及び第4接合部136Dが形成されている。以下では、第3接合部136C、第4接合部136D、第5接合部136Eを総称して接合部136という。
密閉空間137は、第3接合部136C、第4接合部136D、第5接合部136E、及び、折り曲げることによって積層した2層のシート130Cで囲まれた部分に形成される。インクは密閉空間137に収容される。密閉空間137をシート130Cの表面に略直交する方向から見た場合の形状は、略長方形である。シート130Cの2つの折り目は、密閉空間137における長手方向と平行に延びる両端部を形成する。第3接合部136C及び第4接合部136Dは、夫々、密閉空間137における短手方向と平行に延びる両端部を形成する。密閉空間137に収容されたインクの残量が多い場合、図10に示すように、2層のシート130Cは、互いに離れる方向に湾曲する。一方、インクの残量が少ない場合、2層のシート130C間の距離が狭まって互いに接触する方向に撓む。
図9に示すように、口栓14は、中空部140(図7参照)の軸線Xが密閉空間137の長手方向と略平行になるように、収容部材13に設けられている。又、口栓14は、本体部141の一端側が2層のシート130Cの間に挿入され、第3接合部136Cと一体的に溶着されることで、収容部材13に固定されている。
以下、第1実施形態と同様、軸線Xと平行な方向をX方向といい、X方向に直交し、且つ、シート130Cの表面に略平行な方向をY方向という。収容部材13におけるX方向及びY方向の夫々の両端部を、夫々、第1端部131、第2端部132、第3端部133、第4端部134という。収容部材13におけるY方向の両端部、即ち、シート130Cの2つの折り目が、夫々、第1端部131及び第2端部132に該当する。収容部材13におけるX方向の両端部のうち、口栓14が設けられている方が第3端部133に該当し、他方が第4端部134に該当する。
接合部136の詳細について説明する。図11に示すように、第5接合部136Eは、シート130Cの両端部を、先端を揃えた状態で重ね合わせて熱溶着し、溶着部分をシート130Cの表面に重ねるように折り曲げて形成されている。図9に示すように、第5接合部136Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部を、X方向に延びている。第5接合部136EのY方向の長さ(幅)は、X方向の全域に亙って同一であり、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。第5接合部136Eには、後述する弾性体15Eが設けられている。
なお、密閉空間137におけるY方向の中央部とは、厳密な中央、即ち、密閉空間137の第1端部131側及び第2端部132側の夫々の端部と平行に延び、且つ、夫々の端部からの距離が等しい直線上の位置のみを示すものではない。例えば、密閉空間137におけるY方向の中央部とは、密閉空間137の第1端部131側及び第2端部132側の夫々の端部と平行に延び、且つ、夫々の端部からの距離が等しい直線を含み、且つ、Y方向に所定の幅を有する領域内の位置を示すものとしてもよい。
第3接合部136C及び第4接合部136Dは、夫々、2層のシート130Cの夫々の一面同士を対向させた状態で重ね合わせ、熱溶着することで形成されている。第3接合部136C及び第4接合部136Dの夫々のX方向の長さ(幅)は、Y方向の全域に亙って同一である。第3接合部136CのX方向の長さは、第4接合部136DのX方向の長さよりも長く、密閉空間137のX方向の長さよりも短い。
弾性体15Eの詳細について説明する。弾性体15Eは、第1実施形態における弾性体15A、15Bと同様、延伸した状態から渦巻状に湾曲した状態に弾性復元可能な板バネである。弾性体15Eが延伸した場合、図9及び図10に示すように、収容部材13も延伸し、弾性体15Eが渦巻状に湾曲した場合、図12に示すように、収容部材13も渦巻状に湾曲する。図11に示すように、弾性体15Eは、シート130Cの両端部の間に挟まれ、第5接合部136Eと一体的に溶着され、収容部材13に固定されている。第5接合部136Eの表面は、弾性体15Eが設けられた部分で外側に僅かに突出している。
図9を参照し、弾性体15Eが延伸した状態について説明する。弾性体15Eをシート130Cの表面から見た時の形状は、X方向を長手方向とする略長方形である。弾性体15EのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さよりも僅かに短い。弾性体15Eは、第5接合部136EにおけるY方向の中央部に配置される。なお、上記したように、第5接合部136Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられているため、弾性体15Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられていることになる。弾性体15EのY方向の長さは、第5接合部136EのY方向の長さの略1/3である。このため、仮想直線Y上における弾性体15Eの幅は、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅よりも小さい。より詳細には次の通りである。即ち、弾性体15EにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点171、172間の長さは、第5接合部136EにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点173、174間の長さよりも短い。また、上記したように、第5接合部136EのY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。従って、仮想直線Y上における弾性体15Eの幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。より詳細には、弾性体15EにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点171、172間の長さは、密閉空間137におけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点175、176間の長さよりも短い。
なお図9では、1つの仮想直線Yを具体的に示し、交点171〜176の関係を説明しているが、本実施形態では、弾性体15E及び第5接合部136Eと重なる複数の図示されていない仮想直線Yについて、上記の関係が成立する。
図12を参照し、弾性体15が渦巻状に湾曲した状態について説明する。図12では、弾性体15EをY方向から見た時の形状が渦巻状となっている。弾性体15Eは、密閉空間137のY方向の中央部(第5接合部136E)に設けられているため、弾性体15が渦巻状となることによって、収容部材13も渦巻状となる。弾性体15Eのうち第4端部134に近接する側の端部は、渦巻の中心169に最も近い位置に配置される。即ち、弾性体15は、第4端部134から、口栓14が設けられた第3端部133に向かって巻回される。弾性体15Eのうち第4端部134側から第3端部133側に向かう旋回方向は、Y方向のうち第2端部132側から見た時に反時計回りとなる。Y方向から見た時の弾性体15Eは、第4端部134側から第3端部133側に向かうに従い、中心169から遠ざかる曲線を描く。弾性体15Eのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は、シート130Cを挟んで隙間なく密着するため、この部分で、シート130Cのうち隣接配置する部分は互いに密着し、密閉空間137は小さくなる。
なお、第1実施形態の場合と異なり、第2実施形態では、密閉空間137におけるY方向の中央部に配置された第5接合部136Eに弾性体15Eが設けられている。このため、弾性体15Eが渦巻状に湾曲した場合、シート130Cのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は、Y方向の中央部で互いに密着する。収容部材13に対してY方向の両端部のそれぞれに弾性体が装着されたときには、それぞれの弾性体の復元力がそれぞれ異なっていると、収容部材13が渦巻状に湾曲する場合の方向が、X方向に対して平行ではなく、斜めになる場合が生じることも考えられる。一方、一つの弾性体であれば、その弾性体の復元力だけを考慮すればよいので、第1実施形態と比較して、弾性体15Eが渦巻状に変形した時に収容部材13が渦巻状に良好に変形する。従って、2層のシート130Cは互いに密着しやすくなるため、弾性体15Eが渦巻状に変形した時に密閉空間137が形成され難くなる。又、Y方向における収容部材13の中央に弾性体15Eが配置されることで、収容部材13のうち弾性体15Eに対して両側に配置される部分がX方向に沿って均一に渦巻状に変形しやすくなる。
弾性体15Eには、延伸した場合に、2層のシート130Cのうち第5接合部136Eが設けられていない側から、第5接合部136Eが設けられている側に向かう方向に、渦巻状に復元しようとする復元力が長手方向の全域に亙って作用する。収容部材13は、この復元力によって渦巻状に湾曲する。なお、図12では、収容部材13のうち第3端部133側の端部に近接する部分は渦巻状に湾曲せず、延伸している。収容部材13のうち延伸する部分では、2層のシート130Cは互いに離れる方向に湾曲し、密閉空間137が僅かに形成されている。
インクパック2の使用形態については、上記第1実施形態とほぼ同様であるため、簡単に説明する。図10に示すように、インクパック2は、2層のシート130Cが互いに離れる方向に湾曲して密閉空間137が収容部材13に形成され、この密閉空間137にインクが収容される。なお、上記したように、弾性体15Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられているが、弾性体15EのY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。このため、収容部材13を形成するシート130Cの可撓性は、シート130Cのうち弾性体15Eが設けられていない部分で維持される。従って、シート130Cは十分湾曲し、十分な大きさの密閉空間137が形成されるため、十分な量のインクを収容部材13に収容できる。
又、密閉空間137内のインクに働く重力やインクの収容による圧力は、シート130Cを延ばす向きに発生し、収容部材13は延びようとする。収容部材13が延びようとする力が、弾性体15Eに対して作用する。なお、上記したように、弾性体15Eには、渦巻状に復元しようとする復元力が作用している。従って、弾性体15Eに作用するインクの重力やインクの収容による圧力は、弾性体15Eの復元力に反発する。十分な量のインクが収容部材13に収容され、インクの重力やインクの収容による圧力が弾性体15Eの復元力よりも大きい場合、図9及び図10に示すように、弾性体15Eは長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。収容部材13は、X方向に延伸した状態になる。
収容部材13が延伸した状態のインクパック2は、インクジェットプリンタ100(図1参照)のインクパック装着部にセットされる。収容部材13内のインクは印字ヘッド114(図1参照)に供給される。収容部材13内のインクの残量が少なくなり、インクの重量が減少すると、弾性体15Eの渦巻状に復元しようとする復元力に反発する力(インクの重力やインクの収容による圧力)が小さくなり、弾性体15Eは第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133に向けて徐々に集められる。最終的に、弾性体15は長手方向の全域に亙って渦巻状に湾曲した状態になる。シート130Cは全域で密着する。密閉空間137は小さくなるため、密閉空間137内に残存するインクの量を減らすことができる。
以上のように、第2実施形態では、上記第1実施形態と同様、弾性体15Eに働く復元力によって収容部材13を渦巻状に変形させることによって、密閉空間137内のインクの残量が少なくなった場合に、残存するインクを口栓14に向けて集めることができる。仮想直線Y上における弾性体15Eの幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短いため、シート130Cの可撓性は、シート130Cのうち弾性体15が設けられていない部分で維持される。従ってインクパック2は、インクの収容に伴いシート130Cが撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間137を形成することができるため、十分な量のインクを密閉空間137内に収容できる。
インクパック2では、1枚のシート130Cから収容部材13を形成することができるため、インクパック2を容易に作製することができる。又、インクパック2では、弾性体15Eが密閉空間137におけるY方向の中央部に配置されるため、弾性体15Eが渦巻状に変形した時に収容部材13が渦巻状に良好に変形する。2層のシート130Cは互いに密着し易くなる。このため、収容部材13内のインクの残量が少なくなった場合に、2層のシート130C間に密閉空間137は形成され難くなるため、インクパック2は、密閉空間137内のインクの残量が少なくなった場合に、残存するインクを口栓14に向けて効率的に集めることができる。
弾性体15Eは、第5接合部136Eでシート130Cの両端部に挟まれ、第5接合部136Eと一体的に溶着されている。つまり、弾性体15Eは収容部材13から抜けないように固定される。このため、インクパック2は、弾性体15Eが収容部材13から外れることを防止できる。
なお、上記第2実施形態では、仮想直線Y上における弾性体15Eの幅は、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅よりも短い。しかし、仮想直線Y上における弾性体15Eの幅と、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅とは同一であってもよい。又、仮想直線Y上における弾性体15Eの幅は、仮想直線Y上における、弾性体15Eが設けられた第5接合部136Eの幅より大きくてもよい。
又、上記第2実施形態において、第5接合部136Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられていた。また弾性体15Eは、第5接合部136EにおけるY方向の中央部に設けられることによって、密閉空有間137におけるY方向の中央部に設けられていた。これに対し、弾性体15Eは収容部材13のY方向の中央部以外の部位に設けられてもよい。例えば、弾性体15Eは、第5接合部136EにおけるY方向の中央部よりも第1端部131側又は第2端部132側に設けられていてもよい。
又、上記第2実施形態では、弾性体15EのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さよりも僅かに短いが、弾性体15EのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さと同一であってもよい。つまり、弾性体15Eは、収容部材13の第3端部133及び第4端部134の間に亙って設けられていてもよい。
上記第2実施形態では、弾性体15Eが渦巻状に変形した状態で、シート130Cのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は互いに隙間なく密着した。これに対し、例えば、弾性体15Eが渦巻状に変形した状態で、シート130Cのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は互いに密着せず、離隔してもよい。なお、この場合、密閉空間137が僅かに形成され、インクが残存することになるが、弾性部材15Eの変形によって密閉空間137は小さくなるため、インクの大部分を口栓14に向けて集めることができる。
上記第2実施形態では、弾性体15Eが渦巻状に湾曲した状態で、Y方向から見た時における弾性体15Eの第4端部134側から第3端部133側に向かう曲線は、一回転以上した。又、第4端部134は、渦巻の半径方向に隣接するシート130Cに接触した。しかし、例えば、渦巻状に湾曲した弾性体15EをY方向から見た時における、第4端部134側から第3端部133側に向かう曲線の回転量は、一回転未満であってもよい。なおこの場合、第4端部134側はシート130Cから離隔することになる。なお、この場合でも、弾性体15が第4端部134側から第3端部133側に向かって僅かでも湾曲すれば、この部分で密閉空間137が小さくなるため、密閉空間137内のインクを口栓14向けて集めることができる。
上記第2実施形態において、弾性体15Eは設けられていなくてもよく、代わりに、図13に示すインクパック2のように、弾性体15Eを内部に固定する袋状の袋部138Eが設けられても良い。以下、図13を参照し、変形例におけるインクパック2について説明する。袋部138Eを除く構成は、上記第2実施形態と同一であるため、説明を省略する。
図13に示すように、インクパック2は、第5接合部136Eに袋部138Eを備えている。袋部138Eは、弾性体15Eを入れるための袋状の部位である。袋部138Eは、第5接合部136EにおけるY方向の中央部を、X方向に延びている。袋部138Eは、シート130Cの両端部によって挟まれた空間に形成されている。袋部138EのY方向の両側は、シート130Cの両端部の溶着された部分によって塞がれている。袋部138BのX方向の両側は、夫々、第3接合部136C及び第4接合部136D(図9参照)によって塞がれている。袋部138Eには、第3接合部136C及び第4接合部136Dの近傍に切れ目が設けられている。袋部138Eの断面の大きさは、弾性体15Eの断面の大きさと略同一である。
袋部138Eをシート130Cの表面から見た時の形状は、X方向を長手方向とする略長方形であり、上記第2実施形態における弾性体15Eをシート130Cの表面から見た時の形状の形状と略同一である。このため、仮想直線Y上における袋部138Eの幅は、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅よりも短い。又、第5接合部136EのY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。従って、仮想直線Y上における袋部138Eの幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。
袋部138Eに弾性体15Eが挿入された場合、シート130Cは弾性体15Eに密着し、弾性体15Eを袋部138内に固定する。これによって、弾性体15Eは収容部材13から容易に外れないようになる。
変形例におけるインクパック2の使用形態について簡単に説明する。インクパック2は、収容部材13にインクが収容された状態でユーザに提供される。ユーザは、袋部138Eの切れ目から弾性体15Eを挿入する。弾性体15Eが袋部138Eに挿入された場合、図9及び図10に示すように、密閉空間137内に収容されたインクの重力やインクの収容による圧力が、シート130Cを延ばす向きに発生し、収容部材13は延びようとする。収容部材13が延びようとする力によって、弾性体15Eは長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。インクパック2がインクジェットプリンタ100(図1参照)に装着され、印字ヘッド114にインクパック2からインクが供給される。収容部材13内のインクの残量が徐々に少なくなった場合、インクの重量は減少し、インクの重力やインクの収容による圧力は徐々に小さくなる。弾性体15Eの渦巻状に復元しようとする復元力に反発する力(インクの重力やインクの収容による圧力)が徐々に弱くなることによって、弾性体15Eは、第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。印字ヘッド114にインクが供給されるに従い、密閉空間137は第4端部134側から徐々に小さくなり、密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133に向けて徐々に集められる。
以上のように、変形例では、上記第2実施形態と同様、1枚のシート130Cから収容部材13を形成することができるため、インクパック2を容易に作製することができる。又、袋部138EのY方向の両側は、シート130Cの両端部の溶着された部分によって塞がれ、袋部138BのX方向の両側は、夫々、第3接合部136C及び第4接合部136Dによって塞がれる。従って、インクパック2の袋部138Eに弾性体15Eが挿入されることによって、インクパック2は、収容部材13に弾性体15Eを固定させ、弾性体15Eが収容部材13から外れることを防止できる。又、袋部138Eに切れ目を設けることによって、切れ目から弾性体15Eを挿入することができる。又、仮想直線Y上における袋部138Eの幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも短い。又、袋部138Eは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられるため、挿入される弾性体15Eを、密閉空間137におけるY方向の中央部に固定できる。従って、インクパック2は、袋部138Eに弾性体15Eが固定された状態で、上記第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
又、袋部138Eは、シート130Cの両端部によって挟まれた空間に形成される。袋部138EのY方向の両側は、シート130Cの溶着された部分によって塞がれる。従って、例えば、シート130Cを溶着する場合に、第5接合部136Eが形成される部分の一部を溶着しないことによって、溶着されない部分に袋部138Eを形成することができる。このように、インクパック2では、第5接合部136Eでシート130Cの両端部を溶着すると同時に、袋部138Eを形成することができる。従って、袋部138Eを容易に形成することができる。
なお、上記変形例では、袋部138EのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さよりも僅かに短いが、袋部138EのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さと略同一としてもよい。即ち、袋部138Eは、第3端部133及び第4端部134の間に亙って設けられていてもよい。
袋部138Eは、シート130Cの両端部によって挟まれた空間に形成されなくてもよい。例えば、袋部138Eは、第5接合部136Eに重なる部分であって、シート130Cの表面に設けられてもよい。又、この場合、仮想直線Y上における袋部138Eの幅と、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅とが同一であってもよい。又、仮想直線Y上における袋部138Eの幅は、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅より大きくてもよい。
袋部138Eの第3端部133側、及び、第4端部134側の少なくとも一方は開口していてもよい。弾性体15Eは、開口から袋部138Eに挿入可能としてもよい。
<第3実施形態>
図14及び図15を参照し、第3実施形態におけるインクパック3について説明する。図14に示すように、インクパック3は、収容部材13、口栓14、及び弾性体15Fを備えている。口栓14の形状は、第1実施形態と同一である。また、収容部材13は、第1接合部136A及び第2接合部136Bの幅が第1実施形態よりも小さいこと、及び、弾性体15Aが第1接合部136Aに設けられておらず、弾性体15Bが第2接合部136Bに設けられていないことを除き、第1実施形態と同一である。以下、第1実施形態と同様、口栓14の軸線Xと平行な方向をX方向といい、X方向に直交し、且つ、シート130の表面に略平行な方向をY方向という。収容部材13におけるX方向及びY方向の夫々の両端部を、夫々、第1端部131、第2端部132、第3端部133、第4端部134という。
インクパック3は、シート130Aの表面に弾性体15Fを備えている。弾性体15Fは、第1実施形態における弾性体15と同様、延伸した状態から渦巻状に湾曲した状態に弾性復元可能な板バネである。弾性体15Fが延伸した場合、収容部材13も延伸し、弾性体15が渦巻状に湾曲した場合、収容部材13も渦巻状に湾曲する。弾性体15Fは、接着剤によってシート130Aの表面に接着されている。
弾性体15Fが延伸した状態で、弾性体15Fをシート130の表面から見た時の形状は、X方向を長手方向とする略長方形である。弾性体15FのX方向の長さは、収容部材13のX方向の長さよりも僅かに短い。弾性体15FのY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短く、第1接合部136A及び第2接合部136BのY方向の長さよりも長い。このため、仮想直線Y上における弾性体15Fの幅は、仮想直線Y上における密閉空間137の幅よりも小さく、且つ、仮想直線Y上における第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々の幅よりも大きい。より詳細には次の通りである。即ち、弾性体15FにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点181、182間の長さは、密閉空間137におけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点184、185間の長さよりも短い。又、弾性体15FにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点181、182間の長さは、第1接合部136AにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点183、184間の長さ、及び、第2接合部136BにおけるY方向の両端部と仮想直線Yとの交点185、186間の長さよりも長い。
弾性体15Fは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられる。ここでY方向の中央部とは、具体的には次のように定義される。図15に示すように、収容部材13の密閉空間137内にインクが収容された状態のインクパック3が、水平面5上に載置される。シート130Bは上側に配置され、シート130Aは下側に配置される。シート130A、130Bは上下方向に並んでいる。シート130A、130Bは互いに離れる方向に湾曲し、シート130Aの一部は水平面5に接触する。具体的には、シート130Aのうち、第1端部131に近接する密閉空間137の端部、及び、第2端部132に近接する密閉空間137の端部の夫々から、Y方向の内側に所定距離S分以上入り込んだ部分で、シート130Aは水平面5に接触する。以下、水平面5に接触するシート130Aの一部を、接触部139という。密閉空間137におけるY方向の中央部は、密閉空間137を形成するシート130Aの接触部139として定義される。なお、上記したように、弾性体15Fは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられる。従って、弾性体15Fは、シート130Aの表面のうち接触部139内の何れかに設けられることになる。
インクパック3の使用形態については、上記第1実施形態及び第2実施形態とほぼ同様であるため、簡単に説明する。図15に示すように、インクパック3は、シート130A、130Bが互いに離れる方向に湾曲して密閉空間137が収容部材13に形成され、この密閉空間137にインクが収容される。なお、上記したように、弾性体15Fは、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられているが、弾性体15EのY方向の長さは、密閉空間137のY方向の長さよりも短い。このため、シート130Aの可撓性は、シート130Aうち弾性体15Fが設けられていない部分で維持される。従って、シート130Aは十分湾曲し、十分な大きさの密閉空間137が形成されるため、十分な量のインクを収容部材13に収容できる。
また、インクパック3がインクジェットプリンタ100(図1参照)に装着され、収容部材13内のインクが印字ヘッド114(図1参照)に供給された場合、弾性体15Fは第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133に向けて徐々に集められる。ここで第2実施形態と同様、第3実施形態では、密閉空間137におけるY方向の中央部に弾性体15Fが設けられている。このため、弾性体15Fが渦巻状に湾曲した場合、渦巻の半径方向に隣接配置するシート130A、130Bは互いに密に密着する。このため、第2実施形態と同様、密閉空間137が形成され難くなる。従って、弾性体15Fが長手方向の全域に亙って渦巻状に湾曲した場合、密閉空間137は小さくなるため、密閉空間137内に残存するインクの量を減らすことができる。
以上のように、インクパック3では、弾性体15Fが接触部139に配置されるため、弾性体15Fが渦巻状に変形した時に収容部材13が渦巻状に良好に変形する。理由は次の通りである。即ち、1つの弾性体15Fによって収容部材13が渦巻状に変形されることになるため、複数の弾性体によって収容部材13が渦巻状に変形される場合のように、複数の弾性体の復元力が異なることによって湾曲方向がX方向に対して斜めになることがない。又、収容部材13のうち弾性体15Fに対して両側に配置される部分がX方向に沿って均一に渦巻状に変形しやすくなる。このため、シート130A、130Bは互いに密着しやすくなる。従って、インクパック3は、密閉空間13内のインクが少なくなった場合に、残存するインクを口栓14に向けて効率的に集めることができる。
なお、上記第3実施形態では、仮想直線Y上における弾性体15Fの幅は、仮想直線Y上における、第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々の幅よりも長い。これに対し、仮想直線Y上における弾性体15Fの幅は、仮想直線Y上における第1接合部136A及び第2接合部136Bの夫々の幅以下であってもよい。
シート130Aのうち弾性体15Fが設けられる位置は、接触部139内の何れかの位置であればよい。例えば、弾性体15Fが設けられる位置は、密閉空間137におけるY方向の厳密な中央、即ち、第1端部131に近接する密閉空間137の端部、及び、第2端部132に近接する密閉空間137の端部の夫々からの距離が等しい線上の位置としてもよいし、この線に対して、第1端部131側又は第2端部132側に近接した位置としてもよい。
上記第3実施形態において、弾性体15Fは設けられていなくてもよく、代わりに、弾性体15Fを内部に固定する袋状の袋部を、シート130Aの表面に備えていてもよい。例えば、シート130の表面から見た場合の形状が、図14における弾性体15Fと同一である袋部が、弾性体15Fの代わりにシート130Aの表面に設けられてもよい。例えば袋部は、シート130の表面に別のシートを重ね、弾性体15Fが挿入可能な空間を空けて周囲を熱溶着することによって形成されてもよい。袋部は、弾性体15Fと同様、密閉空間137におけるY方向の中央部に設けられてもよい。Y方向の中央部は、図15に示す接触部139として定義されてもよい。この場合、袋部は、シート130Aのうち密閉空間137におけるY方向の略中央に設けられることになる。従って、インクパック3は、袋部に弾性体15Fを挿入することによって、密閉空間137におけるY方向の略中央に弾性体15Fを固定できる。
なお上記変形例において、シート130Aの表面に設けられる袋部は、シート130の表面に別のシートを重ね、弾性体15Fが挿入可能な空間を空けて周囲を接着することによって形成されてもよい。
<第4実施形態>
図16及び図17を参照し、第4実施形態におけるインクパック4について説明する。図16に示すように、インクパック4は、収容部材13、口栓14、及び弾性体15Gを備えている。口栓14の形状は、第2実施形態と同一である。収容部材13は、弾性体15Eの代わりに弾性体15Gが第5接続部136Eに設けられていることを除き、第2実施形態と同一である。
上記第2実施形態と異なり、口栓14は、2層のシート130Cのうち、第5接続部136Eが設けられていない側(即ち、積層する2層のシート130Cのうち、図16の裏面側に配置する側)の表面に設けられている。口栓14の中空部140(図7参照)の軸線は、2層のシート130Cの夫々の表面に略直交する。口栓14の第1開口143は、収容部材13の密閉空間137に連通する。口栓14の第2開口144は、収容部材13の外側に向けて開口する。
以下、2層のシート130Cの表面に略平行、且つ、口栓14を通ってシート130Cの長手方向と平行な方向をP方向という。P方向に直交し、且つ、2層のシート130Cの表面に略平行な方向をQ方向という。収容部材13におけるQ方向及びP方向の夫々の両端部を、夫々、第1端部131、第2端部132、第3端部133、第4端部134という。収容部材13におけるQ方向の両端部、即ち、シート130Cの2つの折り目が、夫々、第1端部131及び第2端部132に該当する。収容部材13におけるP方向の両端部のうち、第3接合部136C側の端部が第3端部133に相当し、第4接合部136D側の端部が第4端部134に該当する。
第5接合部136Eは、密閉空間137におけるQ方向の中央部を、P方向に延びている。第5接合部136EのQ方向の長さ(幅)は、P方向の全域に亙って同一である。第5接合部136EのQ方向の長さは、密閉空間137のQ方向の長さよりも短い。口栓14は、2層のシート130Cのうち、第5接続部136Eが設けられていない側のQ方向の中央部、且つ、P方向において第3端部133に近接する側に配置されている。
インクパック4は、第5接続部136Eに弾性体15Gを備えている。弾性体15Gは、第1実施形態における弾性体15と同様、延伸した状態から渦巻状に湾曲した状態に弾性復元可能な板バネである。弾性体15Gが延伸した場合、収容部材13も延伸し、弾性体15Gが渦巻状に湾曲した場合、収容部材13も渦巻状に湾曲する。
図16に示すように、弾性体15Gが延伸した状態で、弾性体15Gをシート130Cの表面から見た時の形状は、P方向を長手方向とする略長方形である。弾性体15GのP方向の長さは、収容部材13のP方向の長さよりも短い。シート130の表面から見た時に、弾性体15Gは、第4端部134の近傍から、口栓14の近傍まで延びている。弾性体15GのQ方向の長さは、密閉空間137のQ方向の長さよりも短く、且つ、第5接合部136EのQ方向の長さよりも短い。このため、Q方向に沿って延びる仮想直線Q上における弾性体15Gの幅は、仮想直線Q上における密閉空間137の幅よりも小さく、且つ、仮想直線Y上における第5接合部136Eの幅よりも小さい。より詳細には次の通りである。即ち、弾性体15GにおけるQ方向の両端部と仮想直線Qとの交点191、192間の長さは、密閉空間137におけるQ方向の両端部と仮想直線Qとの交点195、196間の長さよりも短い。又、弾性体15GにおけるQ方向の両端部と仮想直線Qとの交点191、192間の長さは、第5接合部136EにおけるQ方向の両端部と仮想直線Qとの交点193、194間の長さよりも短い。
なお図16では、1つの仮想直線Qを具体的に示し、交点191〜196の関係を説明しているが、本実施形態では、弾性体15G及び第5接合部136Eと重なる複数の図示されていない仮想直線Qについて、上記の関係が成立する。
図17を参照し、弾性体15Gが渦巻状に湾曲した状態について説明する。図17では、弾性体15GをQ方向から見た時の形状が渦巻状となっている。弾性体15Gは、密閉空間137のQ方向の中央部(第5接合部136E)に設けられているため、弾性体15Gが渦巻状となることによって、収容部材13も渦巻状となる。弾性体15Gのうち第4端部134に近接する側の端部は、渦巻の中心169に最も近い位置に配置される。弾性体15Gのうち第4端部134側から第3端部133側に向かう旋回方向は、Q方向のうち第2端部132側から見た時に反時計回りとなる。Q方向から見た時の弾性体15Gは、第4端部134側から第3端部133側に向かうに従い、中心169から遠ざかる曲線を描く。弾性体15Gのうち渦巻の半径方向に隣接配置する部分は、シート130Cを挟んで隙間なく密着するため、この部分で、シート130Cのうち隣接配置する部分は互いに密着し、密閉空間137は小さくなる。
インクパック4の使用形態について簡単に説明する。インクパック4は、2層のシート130Cが互いに離れる方向に湾曲して密閉空間137が収容部材13に形成され、この密閉空間137にインクが収容される。なお、上記したように、弾性体15Gは、密閉空間137におけるQ方向の中央部に設けられているが、弾性体15GのQ方向の長さは、密閉空間137のQ方向の長さよりも短い。このため、収容部材13を形成するシート130Cの可撓性は、第5接合部136Eが設けられたシート130Cのうち弾性体15Gが設けられていない部分で維持される。従って、シート130Cは十分湾曲し、十分な大きさの密閉空間137が形成されるため、十分な量のインクを収容部材13に収容できる。
又、インクパック4は、密閉空間137内のインクに働く重力やインクの収容による圧力が、2層のシート130Cの夫々を延ばす向きに発生するため、収容部材13は延びようとする。収容部材13が延びようとする力が、弾性体15Gの復元力に反発する。十分な量のインクが収容部材13に収容され、インクの重力やインクの収容による圧力が弾性体15Gの復元力よりも大きい場合、図16に示すように、弾性体15Gは長手方向の全域に亙って延伸した状態になる。収容部材13は、P方向に延伸した状態になる。
収容部材13が延伸した状態のインクパック4がインクジェットプリンタ100(図1参照)のインクパック装着部にセットされ、インクが印字ヘッド114(図1参照)に供給される。収容部材13内のインクの残量が少なくなると、弾性体15Gの渦巻状に復元しようとする復元力に反発する力(インクの重力やインクの収容による圧力)が小さくなり、弾性体15Gは第4端部134側から渦巻状に徐々に湾曲する。密閉空間137内に残存するインクは、第3端部133側の口栓14に向けて徐々に集められる。弾性体15Gが渦巻状に湾曲することによって、シート130Cは密着し、密閉空間137は小さくなるため、密閉空間137内に残存するインクの量を減らすことができる。
以上説明したように、インクパック4の弾性体15Gには、Q方向から見た時の形状が渦巻状となるように復元しようとする復元力が働く。しかしながら、収容部材13の密閉空間137内にインクが収容されると、インクの重量に基づく重力や液体の収容による圧力によって、シート130Cは延びようとする。収容部材13が延びようとする力が弾性体15Gの復元力よりも大きい状態では、収容部材13は直線方向に延びた状態となる。一方、密閉空間137内のインクの残量が徐々に少なくなり、収容部材13が延びようとする力よりも弾性体15Gの復元力の方が徐々に大きくなると、弾性体15Gは徐々に変形し、交差方向から見た時の形状が渦巻状に近づく。弾性体15Gの変形に伴い、収容部材13も変形し、密閉空間137内に残存するインクは口栓14に向けて集められる。従ってインクパック4は、密閉空間137内のインクの残量が少なくなった場合に、残存するインクを口栓137に向けて集めることができる。
又、このとき、仮想直線Q上における弾性体15Gの幅は、仮想直線Q上における密閉空間137の幅よりも短いため、2層のシート130Cのうち密閉空間137を形成する部分の可撓性は、弾性体15Gが設けられていない部分で維持される。従ってインクパック4は、インクの収容に伴い2層のシート130Cの夫々が撓みながら変形して、十分な大きさの密閉空間137を形成することができるため、十分な量の液体を密閉空間内に収容できる。又、弾性体15Gは、密閉空間137のQ方向の略中央に設けられ、且つ、P方向に沿って延びる第5接続部136Eに設けられるため、収容部材13を渦巻状に変形し易くすることができる。
なお、上記第4実施形態において、P方向を、2層のシート130Cの表面に略平行、且つ、口栓14を通ってシート130Cの長手方向と平行な方向とした。P方向は、2層のシート130Cの表面に略平行、且つ、口栓14を通っていれば、シート130Cの長手方向と平行な方向に限定されず、シート130Cの長手方向と交差する方向としてもよい。
仮想直線Q上における弾性体15Gの幅は、仮想直線Q上における第5接合部136Eの幅より大きくてもよい。弾性体15Gは、長手方向がP方向に沿って設けられていれば、第5接合部136E以外の部分に設けられていてもよい。例えば弾性体15Gは、密閉空間137のQ方向における略中央から、第1端部131側又は第2端部132側に近接した部分に、P方向と平行に設けられていてもよい。また例えば弾性体15Gは、2層のシート130Cのうち、第5接合部136Eが設けられていない側、即ち、口栓14が設けられている側に、P方向と平行に設けられていてもよい。なお、弾性体15Gは、2層のシート130Cの表面に略平行、且つ、口栓14を通る直線上に設けられていることが好ましい。その理由は、弾性体15Gが渦巻状に変形することで、収容部材13は口栓14に向けて巻回されることになるため、密閉部材137内のインクを効率的に口栓14に向けて集めることができるためである。
口栓14の設けられる位置は、上記第4実施形態に限定されない。口栓14は、2層のシート130Cの表面であれば何れの位置に設けられていてもよい。
上記第4実施形態において、弾性体15Gは設けられていなくてもよく、代わりに、弾性体15Gを内部に固定する袋状の袋部を、第5接合部136Eに備えていてもよい。例えば、シート130Cの表面から見た場合の形状が、図16における弾性体15Gと同一である袋部が、弾性体15Gの代わりに第5接合部136Eに設けられてもよい。この場合、仮想直線Q上における袋部の幅は、仮想直線Q上における第5接合部136Eの幅よりも短い。又、仮想直線Q上における袋部の幅は、仮想直線Q上における密閉空間137の幅よりも短い。又、袋部は、シート130Cの両端部によって挟まれた空間に形成されてもよい。袋部のP方向の両側は、シート130Cの両端部の溶着された部分によって塞がれてもよい。袋部には、第3接合部136C側及び第4接合部136D側の少なくとも何れかの端部の近傍に、弾性体15Gを挿入するための切れ目が設けられていてもよい。袋部の断面の大きさは、弾性体15Gの断面の大きさと略同一としてもよい。
袋部に弾性体15Gが挿入された場合、シート130Cは弾性体15Eに密着し、弾性体15Eを袋部138内に固定する。これによって、弾性体15Eは収容部材13から容易に外れないようになる。又、袋部は、密閉空間137におけるQ方向の略中央に設けられることになる。従って、インクパック4は、袋部に弾性体15Gを挿入することによって、密閉空間137におけるQ方向の略中央に弾性体15Gを固定できる。従って、インクパック4は、収容部材13を渦巻状に変形し易くすることができる。
なお袋部は、別の方法で第5接合部136Eに設けられてもよい。例えば袋部は、第5接合部136Eの表面に別のシートを重ね、弾性体15Gが挿入可能な空間を空けて周囲を熱溶着することによって形成されてもよい。
なお、上記実施形態におけるインクパック1、2、3が本発明の「液体収容体」に相当する。インクが本発明の「液体」に相当する。Y方向及びQ方向が本発明の「交差方向」に相当する。P方向が本発明の「直線方向」に相当する。
1、2、3 インクパック
5 水平面
13 収容部材
14 口栓
15、15A、15B、15E、15F 弾性体
130、130A、130B、130C シート
136 接合部
136A 第1接合部
136B 第2接合部
136C 第3接合部
136D 第4接合部
136E 第5接合部
137 密閉空間
138、138B 袋部
139 接触部
140 中空部

Claims (24)

  1. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びた状態から、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体と
    を備えた液体収容体であって、
    前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする液体収容体。
  2. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記2層のシートが互いに接合された接合部と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びた状態から、前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体と
    を備えた液体収容体であって、
    前記弾性体は、前記接合部のうち前記軸線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする液体収容体。
  3. 前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする請求項2に記載の液体収容体。
  4. 前記2層のシートは、対向配置された2枚のシートによって形成され、
    前記接合部は、前記2枚のシートの夫々の周縁部分が互いに接合された部分であることを特徴とする請求項3に記載の液体収容体。
  5. 前記弾性体は、前記接合部で前記2枚のシートの間に挟まれることを特徴とする請求項4に記載の液体収容体。
  6. 前記2層のシートは、1枚のシートが曲折されることによって形成され、
    前記1枚のシートの対向する2つの端部が前記収容部材の前記交差方向における中央で互いに接合された接合部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
  7. 前記弾性体は、前記接合部で前記2つの端部の間に挟まれることを特徴とする請求項6に記載の液体収容体。
  8. 前記弾性体は、前記2層のシートの一方のうち、前記密閉空間における前記交差方向の中央に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
  9. 前記仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記弾性体が設けられた接合部の幅以下であることを特徴とする請求項3又は6に記載の液体収容体。
  10. 前記密閉空間内に液体を収容し、前記2層のシートが上下方向に配置される向きで前記液体収容体が水平面上に載置された時に、前記2層のシートの一方のうち前記水平面に接触する部分に前記弾性体が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の液体収容体。
  11. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部と
    を備えた液体収容体であって、
    前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする液体収容体。
  12. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記2層のシートが互いに接合された接合部と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記口栓の軸線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部と
    を備えた液体収容体であって、
    前記袋部は、前記接合部のうち前記軸線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする液体収容体。
  13. 前記軸線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする請求項12に記載の液体収容体。
  14. 前記2層のシートは、対向配置された2枚のシートによって形成され、
    前記接合部は、前記2枚のシートの夫々の周縁部分が互いに接合された部位であることを特徴とする請求項13に記載の液体収容体。
  15. 前記袋部は、前記接合部で前記2枚のシートの間に挟まれた部分に形成されることを特徴とする請求項14に記載の液体収容体。
  16. 前記2層のシートは、1枚のシートが曲折されることによって形成され、
    前記1枚のシートの対向する2つの端部が前記収容部材の前記交差方向における中央で互いに接合した接合部を備えたことを特徴とする請求項11に記載の液体収容体。
  17. 前記袋部は、前記接合部で前記2つの端部の間に挟まれた部分に形成されることを特徴とする請求項16に記載の液体収容体。
  18. 前記袋部は、前記2層のシートの一方のうち、前記密閉空間における前記交差方向の中央に設けられたことを特徴とする請求項11に記載の液体収容体。
  19. 前記仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記袋部が設けられた接合部の幅以下であることを特徴とする請求項13又は16に記載の液体収容体。
  20. 前記密閉空間内に液体を収容し、前記2層のシートが上下方向に配置される向きで前記液体収容体を水平面上に載置した時に、前記2層のシートの一方のうち前記水平面に接触する部分に前記袋部が設けられたことを特徴とする請求項11に記載の液体収容体。
  21. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びた状態から、前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体と
    を備えた液体収容体であって、
    前記交差方向に延びる仮想直線上における前記弾性体の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする液体収容体。
  22. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記2層のシートが互いに接合された接合部と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びた状態から、前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向から見た時に渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体と
    を備えた液体収容体であって、
    前記弾性体は、前記接合部のうち前記直線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする液体収容体。
  23. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部と
    を備えた液体収容体であって、
    前記直線方向と交差し且つ前記2層のシートに略平行な交差方向に延びる仮想直線上における前記袋部の幅が、前記仮想直線上における前記密閉空間の幅よりも短いことを特徴とする液体収容体。
  24. 対向配置された可撓性を有する2層のシートを少なくとも含み、前記2層のシートで挟まれた部分に密閉された密閉空間を備えた収容部材と、
    前記2層のシートが互いに接合された接合部と、
    前記密閉空間に連通する中空部を有する口栓と、
    前記収容部材に設けられ、前記2層のシートに略平行且つ前記口栓を通る直線方向に沿って延びる袋状の部位であって、渦巻状となる状態に弾性復元可能な弾性体を装着するための袋部と
    を備えた液体収容体であって、
    前記袋部は、前記接合部のうち前記直線方向に沿って延びる部分に設けられることを特徴とする液体収容体。
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