JP2014218403A - 黒鉛造粒物の製造方法および黒鉛造粒物 - Google Patents

黒鉛造粒物の製造方法および黒鉛造粒物 Download PDF

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Abstract

【課題】形状安定性に優れる黒鉛造粒物を得ることができる黒鉛造粒物の製造方法および黒鉛造粒物を提供すること。
【解決手段】黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合し、造粒する。この黒鉛造粒物の製造方法によれば、優れた形状安定性を備える黒鉛造粒物を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、黒鉛造粒物の製造方法および黒鉛造粒物に関する。
従来、例えば、樹脂および無機材料を含有する複合材料において、熱伝導性、帯電防止性、耐衝撃性などの向上を図るためや、黒く着色するため、無機材料として黒鉛を用いることが知られている。また、黒鉛は、上記の他、例えば、乾電池の集電体や、燃料電池のセパレータなどの電池材料など、さらには、鉛筆やシャープペンシルの芯、固形燃料、焼結摩擦材、冶金用添加剤など、種々の産業分野において用いられている。
一方、このような無機材料は、運搬時における運搬効率の向上を図るため、また、使用時における飛散を防止し、作業性の向上を図るために、無機材料の粉末を造粒し、かさ密度を増加させることが要求される場合がある。
無機材料を造粒する方法としては、例えば、粉末タルクに対して、ロジン類を不飽和カルボン酸で変性した強化ロジン類のエマルションからなるバインダを、固形分換算で0.1〜20重量%の割合で湿式混合し、造粒することによって、かさ密度が0.2〜1.0g/cm、平均粒子径が0.1〜5.0mmの顆粒状タルクを得る方法が、知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−303269号公報
しかしながら、上記の方法において、粉末タルクに代えて黒鉛を造粒した場合には、製造された黒鉛造粒物が崩壊しやすく、形状安定性が十分ではない場合がある。
本発明の目的は、形状安定性に優れる黒鉛造粒物を得ることができる黒鉛造粒物の製造方法および黒鉛造粒物を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の黒鉛造粒物の製造方法は、黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合し、造粒することを特徴としている。
このような方法により得られる黒鉛造粒物は、黒鉛粉末とケン化ロジンとが混合されているため、優れた形状安定性を備えることができる。
また、本発明の黒鉛造粒物の製造方法では、黒鉛粉末として、体積平均一次粒子径が互いに異なる少なくとも2種類の黒鉛粉末を用いることが好適である。
体積平均一次粒子径が互いに異なる少なくとも2種類の黒鉛粉末を用いることにより、かさ密度を高くすることができるとともに、形状安定性に優れる黒鉛造粒物を製造することができる。
また、本発明の黒鉛造粒物の製造方法では、体積平均一次粒子径10μm以上の黒鉛粉末と、体積平均一次粒子径10μm未満の黒鉛粉末とを併用することが好適である。
体積平均一次粒子径10μm以上の黒鉛粉末を用いることにより、樹脂と混合して用いる場合の分散性や、熱伝導性、帯電防止性などの向上を図ることができるとともに、さらに、体積平均一次粒子径10μm未満の黒鉛粉末を併用することにより、かさ密度および形状安定性のバランスをとることができる。
また、本発明の黒鉛造粒物は、黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合し、造粒することにより得られることを特徴としている。
このような黒鉛造粒物は、黒鉛粉末とケン化ロジンとが混合されているため、優れた形状安定性を備えることができる。
本発明の黒鉛造粒物の製造方法によれば、優れた形状安定性を備える黒鉛造粒物を得ることができる。また、本発明の黒鉛造粒物は、形状安定性に優れる。
図1は、実施例1および比較例1の黒鉛造粒品の形状安定性評価の結果を示す。
本発明の黒鉛造粒物の製造方法では、黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合する。
黒鉛粉末としては、特に制限されず、公知の黒鉛の粉末が用いられる。
黒鉛粉末(未造粒品)のかさ密度は、例えば、0.05g/cm以上、好ましくは、0.1g/cm以上であり、例えば、2.5g/cm以下、好ましくは、2.0g/cm以下である。なお、かさ密度の測定方法は、JIS K 5101−12−1(2004年版)に準拠する(以下同様)。
また、黒鉛粉末の体積平均一次粒子径は、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.05μm以上であり、例えば、300μm以下、好ましくは、150μm以下である。なお、体積平均一次粒子径の測定方法は、JIS Z 8825−1(2001年版)に準拠する(以下同様)。
黒鉛粉末の体積平均一次粒子径が上記範囲であれば、形状安定性に優れる黒鉛造粒物を得ることができる。
また、この方法では、好ましくは、黒鉛粉末として、体積平均一次粒子径が互いに異なる少なくとも2種類の黒鉛粉末を併用する。
すなわち、所定の体積平均一次粒子径の黒鉛粉末と、その体積平均一次粒子径とは異なる体積平均一次粒子径の黒鉛粉末とを、少なくとも2種類以上混合して用いる。
体積平均一次粒子径が互いに異なる少なくとも2種類の黒鉛粉末を用いることにより、かさ密度を高くすることができるとともに、形状安定性に優れる黒鉛造粒物を製造することができる。
また、この方法では、好ましくは、体積平均一次粒子径10μm以上の黒鉛粉末と、体積平均一次粒子径10μm未満の黒鉛粉末とを併用する。より好ましくは、体積平均一次粒子径10μm以上、さらに好ましくは、体積平均一次粒子径20μm以上、通常、500μm以下の黒鉛粉末と、体積平均一次粒子径10μm未満、さらに好ましくは、体積平均一次粒子径8μm未満、通常、体積平均一次粒子径0.1μm以上の黒鉛粉末とを併用する。
すなわち、体積平均一次粒子径10μm以上の黒鉛粉末を用いることにより、樹脂と混合して用いる場合の分散性や、熱伝導性、帯電防止性などの向上を図ることができるとともに、さらに、体積平均一次粒子径10μm未満の黒鉛粉末を併用することにより、かさ密度および形状安定性のバランスをとることができる。
ケン化ロジンは、公知のロジン系樹脂をケン化剤でケン化することにより得ることができる。
ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン誘導体が挙げられる。
ロジン類は、トールロジン、ガムロジン、ウッドロジンであり、また、不均斉化ロジン、重合ロジン、水素化ロジン、あるいは、その他の化学的に修飾されたロジン、またはこれらの精製物を含む概念である。
また、ロジン誘導体としては、例えば、ロジンエステル類、不飽和カルボン酸変性ロジン類、不飽和カルボン酸変性ロジンエステル類、あるいはロジン変性フェノール類、ロジン類や不飽和カルボン酸で変性したロジン類のカルボキシル基を還元処理したロジンアルコール類などが挙げられる。
ロジンエステル類は、例えば、上記したロジン類と多価アルコールとを、公知のエステル化法により反応させることによって、得ることができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリエチロールエタンなどの3価アルコール、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの4価アルコール、例えば、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−イソブチルジエタノールアミン、N−ノルマルブチルジエタノールアミンなどのアミノアルコールなどが挙げられる。これら多価アルコールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ロジン類と多価アルコール類との配合割合は、ロジン類のカルボキシル基に対する、多価アルコールの水酸基のモル比(OH/COOH)が、例えば、0.2〜1.2である。また、ロジン類と多価アルコール類との反応では、反応温度が、例えば、150〜300℃であり、反応時間が、例えば、2〜30時間である。また、この反応では、必要に応じて公知の触媒を適宜の割合で配合することもできる。
不飽和カルボン酸変性ロジン類は、例えば、上記したロジン類にα,β−不飽和カルボン酸類を公知の方法により反応させることによって、得ることができる。
α,β−不飽和カルボン酸類としては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸、および、その酸無水物などが挙げられ、具体的には、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。これらα,β−不飽和カルボン酸類は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ロジン類とα,β−不飽和カルボン酸類との配合割合は、ロジン類1モルに対して、α,β−不飽和カルボン酸類が、例えば、1モル以下である。また、ロジン類とα,β−不飽和カルボン酸類との反応では、反応温度が、例えば、150〜300℃であり、反応時間が、例えば、1〜24時間である。また、この反応では、必要に応じて公知の触媒を適宜の割合で配合することもできる。
不飽和カルボン酸変性ロジンエステル類は、例えば、上記したロジン類に、上記した多価アルコール類、および、上記したα,β−不飽和カルボン酸類を順次または同時に反応させることにより、得ることができる。
上記成分を順次反応させる場合は、まず、ロジン類と多価アルコールとを反応させ、その後、α,β−不飽和カルボン酸類を反応させるか、または、まず、ロジン類とα,β−不飽和カルボン酸類とを反応させ、その後、多価アルコールを反応させる。ロジン類と多価アルコールとのエステル化反応や、ロジン類とα,β−不飽和カルボン酸類との変性反応における反応条件は、上記と同様とすることができる。
これらロジン系樹脂は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ロジン系樹脂として、好ましくは、トールロジンおよびそのロジン誘導体が挙げられる。
ケン化剤としては、特に制限されず、公知のケン化剤を用いることができる。具体的には、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属類や、アンモニアなどが挙げられる。これらケン化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、ケン化ロジンのケン化率は、例えば、1%以上、好ましくは10%以上であり、通常、100%以下である。
なお、ロジン系樹脂とケン化剤の配合割合は、ケン化率が上記範囲となるように、ロジン系樹脂およびケン化剤の種類に応じて、適宜設定される。
また、ケン化反応では、反応温度が、例えば、0℃以上、好ましくは10℃以上であり、例えば、150℃以下、好ましくは、120℃以下である。また、反応時間が、例えば、1分以上、好ましくは5分以上であり、例えば、24時間以下、好ましは18時間以下である。
ケン化ロジンは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ケン化ロジンとして、好ましくは、トールロジンおよびそのロジン誘導体のケン化物が挙げられる。
ケン化ロジンは、無溶剤で用いることができ、また、溶剤に溶解させて、ケン化ロジン溶液として用いることができる。
溶剤としては、特に制限されないが、例えば、水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類などが挙げられ、好ましくは、水、アルコール類、エーテル類が挙げられ、より好ましくは、水が挙げられる。
これら溶剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ケン化ロジン溶液において、ケン化ロジンの固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、例えば、99質量%以下、好ましくは、80質量%以下である。
そして、湿式混合において、黒鉛粉末とケン化ロジンとの混合割合は、黒鉛粉末100質量部に対して、ケン化ロジン(固形分換算)が、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上であり、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下である。
黒鉛粉末とケン化ロジンとの混合割合が上記範囲であれば、優れた形状安定性を確保することができる。
また、湿式混合では、黒鉛粉末およびケン化ロジンと、溶剤とを混合する。
溶剤としては、上記したケン化ロジン溶液における溶剤と同様の溶剤が挙げられ、好ましくは、水、アルコール類、エーテル類が挙げられ、より好ましくは、水が挙げられる。
溶剤の混合割合は、黒鉛粉末100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、100質量部以上であり、例えば、2000質量部以下、好ましくは、1000質量部以下である。
なお、ケン化ロジンとして、ケン化ロジン溶液が用いられる場合には、例えば、黒鉛粉末およびケン化ロジンの混合時において、溶剤を別途配合することなく、ケン化ロジン溶液中の溶剤によって湿式混合してもよい。また、例えば、ケン化ロジン溶液とは別途、溶剤をさらに配合してもよい。
黒鉛粉末、ケン化ロジンおよび溶剤の配合順序は、特に制限されず、例えば、黒鉛粉末、ケン化ロジン(場合によりケン化ロジン溶液)および溶剤を一括で混合してもよく、例えば、ケン化ロジン(場合によりケン化ロジン溶液)と溶剤とを予め混合し、その混合液と黒鉛粉末とを混合してもよく、例えば、黒鉛粉末と溶剤とを予め混合し、その分散液とケン化ロジン(場合によりケン化ロジン溶液)とを混合してもよい。
また、この方法では、必要に応じて、造粒助剤、酸化防止剤、難燃剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、増量剤などの各種添加剤を、適宜の割合で配合することができる。
また、これら添加剤は、例えば、黒鉛粉末、ケン化ロジンおよび溶剤の少なくともいずれかに予め配合してもよく、また、それらの混合時において同時に配合してもよい。
そして、この方法では、例えば、ヘンシェル型ミキサー、高速ミキサー、一軸式または二軸式のスクリュー式混練機、ローラー式混練機など、公知のブレンダーやミキサーなどを使用して湿式混合する。
その後、得られた混合物を、例えば、デスクペレッター型造粒機、押し出し成形機、圧縮成形機、撹拌機、流動層造粒機などで造粒および成形し、流動層乾燥機などの乾燥機、簡易ヒーターなどによって乾燥させる。
乾燥条件としては、例えば、乾燥温度が、例えば、0℃以上、好ましくは、5℃以上であり、例えば、200℃以下、好ましくは、150℃以下である。また、乾燥時間が、例えば、1分以上、好ましくは、5分以上であり、例えば、48時間以下、好ましくは、24時間以下である。
これにより、黒鉛造粒物を得ることができる。
黒鉛造粒物(乾燥後)の溶剤含有率(溶剤が水である場合、含水率)は、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.05質量%以上であり、例えば、80質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。なお、溶剤含有率は、公知の水分計などを用いて測定することができる。
また、黒鉛造粒物の平均粒子径は、例えば、0.1mm以上、好ましくは、1mm以上であり、例えば、10mm以下、好ましくは、5mm以下である。
黒鉛造粒物の平均粒子径が上記範囲であれば、運搬時における運搬効率の向上を図ることができ、また、使用時における飛散を防止し、作業性の向上を図ることができる。さらには、例えば、樹脂などと混合して用いる場合における分散性の向上を図ることができる。
なお、平均粒子径の測定方法は、JIS Z 8801−1(2006年版)に準拠する(以下同様)。
また、黒鉛造粒物のかさ密度は、例えば、0.1g/cm以上、好ましくは、0.2g/cm以上であり、例えば、1.0g/cm以下、好ましくは、0.6g/cm以下である。
黒鉛造粒物のかさ密度が上記範囲であれば、運搬時における運搬効率の向上を図ることができ、また、使用時における飛散を防止し、作業性の向上を図ることができる。さらには、例えば、樹脂などと混合して用いる場合における分散性の向上を図ることができる。
そして、上記の黒鉛造粒物の製造方法によれば、優れた形状安定性を備える黒鉛造粒物を得ることができる。
また、上記の方法により得られる黒鉛造粒物は、形状安定性に優れる。
また、上記の方法により得られる黒鉛造粒物は、例えば、樹脂および無機材料を含有する複合材料において、熱伝導性、帯電防止性、耐衝撃性などの向上を図るためや、黒く着色するため、無機材料として用いることができる。また、黒鉛造粒物は、上記の他、例えば、乾電池の集電体や燃料電池のセパレータなどの電池部材の原材料、さらには、鉛筆やシャープペンシルの芯の原材料、固形燃料の原材料、焼結摩擦材、冶金用添加剤など、種々の産業分野において用いることができる。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下に示す実施例の数値は、実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
実施例1
黒鉛粉末(商品名F#シリーズ、粒子径130μm、日本黒鉛社製)100質量部をヘンシェル型ミキサーに入れ、撹拌羽根を1000m/sの高速回転で撹拌しながら、ケン化ロジン溶液(ハーサイズL−50、トールロジンのケン化物、固形分濃度50質量%(溶剤:水)、ハリマ化成社製)10質量部(ケン化ロジン固形分換算で5質量部)と、水90質量部との混合液を添加した。
次いで、30分間撹拌混練して、粘土状の混練物を得た。粘土状の混練物は目開き4mmのスクリーンを装着したデスクペレッター型造粒機で押出し造粒し、流動層乾燥機で120℃、12時間の条件で熱風乾燥した。これにより、黒鉛造粒物を得た。
黒鉛造粒物の平均粒子径(JIS Z 8801−1(2006年版)に準拠)は、4mmであった。
比較例1
ケン化ロジン溶液に代えて、ロジンエマルション(RE−701、ロジンエステル類(未ケン化物)のエマルション、固形分濃度50質量%(溶剤:水)、ハリマ化成社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、黒鉛造粒物を得た。
黒鉛造粒物の平均粒子径(JIS Z 8801−1(2006年版)に準拠した標準ふるいにより測定)は、4mmであった。
(評価)
・形状安定性
上記により得られた各黒鉛造粒物を、No.5サンプル管瓶(マルエム社製)に1g採取し、質量(振動前の質量)を精秤した。次いで、黒鉛造粒物をボルテックスミキサー(タイテック社製)で10秒間振動させ、目開き2mmの篩(飯田製作所製)にかけて粉化物(アンダー)を除去した。その後、篩の上に残った黒鉛造粒品を採取し、質量(振動後の質量)を精秤した。そして、下記式により、形状保持率を求めた。その結果を図1に示す。
形状保持率(%) = 100×(振動後の質量)/(振動前の質量)
実施例2〜13
体積平均一次粒子径が5μmの黒鉛粉末(商品名J−CBP、日本黒鉛社製)、体積平均一次粒子径が40μmの黒鉛粉末(商品名CB−150、日本黒鉛社製)、体積平均一次粒子径が130μm(商品名F#2、日本黒鉛社製)の黒鉛粉末をそれぞれ用意した。次いで、各黒鉛粉末を、表1に示す質量比で混合した。
そして、得られた黒鉛粉末100質量部をヘンシェル型ミキサーに入れ、撹拌羽根を1000m/sの高速回転で撹拌しながら、ケン化ロジン溶液(ハーサイズL−50、固形分濃度50質量%(溶剤:水)、ハリマ化成社製)10質量部(ケン化ロジン固形分換算で5質量部)と、水90質量部との混合液を添加した。
次いで、30分間撹拌混練して、粘土状の混練物を得た。粘土状の混練物は目開き4mmのスクリーンを装着したデスクペレッター型造粒機で押出し造粒し、流動層乾燥機で120℃、12時間の条件で熱風乾燥した。これにより、黒鉛造粒物を得た。
(評価)
・含水率
上記により得られた各黒鉛造粒品の含水率を以下の方法により求めた。
すなわち、Kett型赤外水分計を用いて、サンプル5gを105℃、60分で加熱後の減量に基づいて算出した。その結果を、表1に示す。
・かさ密度
上記により得られた各黒鉛造粒品のかさ密度を、JIS K 5101−12−1(2004年版)に準拠して、測定した。その結果を、表1に示す。
・形状安定性
上記により得られた各黒鉛造粒物を、No.5サンプル管瓶(マルエム社製)に1g採取し、質量(振動前の質量)を精秤した。
次いで、黒鉛造粒物をボルテックスミキサー(タイテック社製)で10秒間振動させ、次いで、目開き2mmの篩(飯田製作所製)にかけて粉化物(アンダー)を除去した。
その後、篩の上に残った黒鉛造粒品を採取し、質量(振動後の質量)を精秤した。
そして、下記式により、形状保持率を求めた。
形状保持率(%) = 100×(振動後の質量)/(振動前の質量)
そして、下記の基準によって、形状安定性を評価した。その結果を、表1に示す。
◎:形状保持率が90%以上であった。
○:形状保持率が80%以上90%未満であった。
△:形状保持率が60%以上80%未満であった。
(考察)
表1に示されるように、原料として体積平均一次粒子径が5μmの黒鉛粉末を用いることにより、黒鉛造粒物の崩壊を抑制でき、形状安定性を向上できることが確認された。また、原料として体積平均一次粒子径が40μmの黒鉛粉末、体積平均一次粒子径が130μmの黒鉛粉末を用いることにより、黒鉛造粒物のかさ密度を高くできることが確認された。
また、それら体積平均一次粒子径が5μmの黒鉛粉末と、体積平均一次粒子径が40μmの黒鉛粉末、および/または、体積平均一次粒子径が130μmの黒鉛粉末とを混合して用いることにより、バランスよく形状安定性を向上させ、かさ密度を高くできることが確認された。

Claims (4)

  1. 黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合し、造粒することを特徴とする、黒鉛造粒物の製造方法。
  2. 黒鉛粉末として、体積平均一次粒子径が互いに異なる少なくとも2種類の黒鉛粉末を用いることを特徴とする、請求項1に記載の黒鉛造粒物の製造方法。
  3. 体積平均一次粒子径10μm以上の黒鉛粉末と、
    体積平均一次粒子径10μm未満の黒鉛粉末とを併用する、請求項1または2に記載の黒鉛造粒物の製造方法。
  4. 黒鉛粉末とケン化ロジンとを湿式混合し、造粒することにより得られることを特徴とする、黒鉛造粒物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017033838A1 (ja) * 2015-08-21 2017-03-02 ハリマ化成株式会社 カーボンナノチューブ凝集体及びその製造方法ならびにそれを含む熱可塑性樹脂組成物
WO2023095744A1 (ja) * 2021-11-29 2023-06-01 三菱鉛筆株式会社 電池用炭素集電体

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