JP2014217857A - 鋳片引抜装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続鋳造設備30に設けられていて鋳片32を引き抜く一対のピンチロール6を備えたロールスタンド2とピンチロール6に回転駆動力を付与する駆動装置3と駆動装置3からロールスタンド2に回転駆動力を伝える伝達軸4とを備えた鋳片引抜装置1において、一のストランドに沿って配備されたロールスタンド2と一のストランドに隣接する他のストランドに沿って配備されたロールスタンド2は各ロールスタンド2の側面に備えられた動力入力部5が互いに対面するように配備され、駆動装置3は一のストランドのロールスタンド2の動力入力部5と他のストランドのロールスタンド2の動力入力部5との間の中央であってその上方に備えられ、且つストランドに沿って一列に並ぶように配置されている。
【選択図】図1
Description
特許文献1は、上下駆動ロールの組それぞれ個別に、駆動用電動機とこの駆動用電動機に直結された減速機とで構成された駆動装置を設けるとともに、この駆動装置が連続鋳造設備の鋳型下の架構上に出力軸を鋳片パスラインに向けて配置されている鋳片引抜装置を開示する。
上記した干渉の問題を回避するためには、ストランド間隔を広げ、鋳片引抜装置を取り出すスペースを確保するといった措置が有効かもしれないが、ストランドの間隔を広げると、連続鋳造設備が大型になってしまう虞がある。
本発明に係る鋳片引抜装置は、複数のストランドで構成された連続鋳造設備に設けられていて、鋳片を引き抜く一対のピンチロールを備えたロールスタンドと、前記ピンチロールに回転駆動力を付与する駆動装置と、前記駆動装置からロールスタンドに回転駆動力を伝える伝達軸とを備えた鋳片引抜装置において、一のストランドに沿って配備されたロールスタンドと、当該一のストランドに隣接する他のストランドに沿って配備されたロールスタンドは、各ロールスタンドの側面に備えられた動力入力部が、互いに対面するように配備されており、前記駆動装置は、前記一のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部と、前記他のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部との間の中央であってその上方に備えられ、且つ前記ストランドに沿って一列に並ぶように配置されていることを特徴とする。
好ましくは、前記一のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸と、前記他のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸とが、平面視で千鳥配置とされているとよい。
図4には、本実施形態の鋳片引抜装置1が備えられる連続鋳造設備30の概略が示されている。
図4に示される連続鋳造設備30は、多ストランド用の湾曲型の連続鋳造設備30であり、鋳型31の下端から引き抜かれた鋳片32(ブルーム、ビレット)は、複数のサポートロール33で支持されつつ緩やかに曲げられ、最後は水平方向に引き抜かれるようになる。つまり、連続鋳造設備30は、鋳型31の下端を始端部として湾曲状にパスラインが終端部まで延びている。
図4に示すように、連続鋳造設備30は、溶鋼を一時的に蓄え鋳型31へ注入するタンディッシュ34と、溶鋼を鋳造する鋳型31と、鋳型31から出たブルーム等の鋳片32を支えつつ移送する複数のサポートロール33とを有している。また、パスラインの中途部から終端部の間(図4中のA)の複数位置に鋳片引抜装置1が配備されている。
パスラインに沿って引き抜かれた鋳片32は、各サポートロール33で保持されながら、鋳片引抜装置1が配備された湾曲状のパスラインの始端部から終端部に向けて通過する。その時、鋳片32はパスラインを通過している間に冷却(2次冷却)されている。そして、冷却されて水平になった鋳片32は、下流側に備えられたガス切断機(図示せず)で所定の長さに切断される。
図1、図2に示す如く、鋳片引抜装置1は、鋳型31から搬送される鋳片32を挟持して引き抜く上下一対のピンチロール6を複数備えたロールスタンド2と、各ピンチロール6に回転駆動力を付与する駆動装置3と、駆動装置3からロールスタンド2に回転駆動力を伝える伝達軸4と、を備えている。加えて、駆動装置3からの回転駆動力を所定の回転速度に減速するロールスタンド用減速機5(動力入力部)が取付けられている。
サイドフレーム7の下方には、パスラインに垂直で外方突出状にフランジが設けられたベースフレーム8が備えられている。このベースフレーム8は、基礎床面Fに対してボルト等の締結具(図示せず)を介して締結される。これにより、ロールスタンド2は基礎床面Fに固定される。また、上下一対のピンチロール6を上下方向で互いに近接離間可能に枢支するロール枢支機構9がロールスタンド2に備えられている。
ロールスタンド2に備えられたピンチロール6に回転駆動力を付与する駆動装置3は、駆動用電動機11と、この電動機に連結される電動機用減速機12と、この減速機とそれぞれのピンチロール6に設けられているウォーム減速機とを連結する伝達軸4と、を備えている。この駆動装置3は、ロールスタンド2の上方の架構M上に、上下一対のピンチロール6に対応する台数分配置されている。
なお、本実施形態に採用しているロールスタンド2の作動態様及び駆動力伝達構造は、基本的に従来のものと変わりはないので、その詳細な説明は省略する。
本発明に係る鋳片引抜装置1は、図4のAに示す位置、すなわち連続鋳造設備30の曲げ部から矯正部にかけて配置されているものである。
図1は、本発明の鋳片引抜装置1を正面から見た図であり、紙面の左右方向が装置における左右方向とする。また、図2の左をパスラインの上流側、紙面の右をパスラインの下流側とする。また、図3は、この鋳片引抜装置1を上方から見た平面図であり、紙面の左をパスラインの上流側、紙面の右をパスラインの下流側とする。
まず、No.1ストランド(#1)に配置された鋳片引抜装置1のロールスタンド2は、図1に示す如く、ロールスタンド用減速機5(動力入力部)が右側になるように配置されている。次に、No.2ストランド(#2)に配置されたロールスタンド2は、ロールスタンド用減速機5が左側になるように配置されている。すなわち、一のストランドに沿って配備されたロールスタンド2と、当該一のストランドに隣接する他のストランドに沿って配備されたロールスタンド2は、各ロールスタンド2の側面に備えられた動力入力部5が、互いに対面するように配備されるものとなっている。
No.1ストランドに配置されたロールスタンド2を駆動させる駆動装置3は、No.1ストランドとNo.2ストランドとの間の略中央部上方に設けられ、且つ連続鋳造設備30の上流側から下流側に向けて掛け渡された架構Mに配置されている。また、No.2ストランドに配置されたロールスタンド2を駆動させる駆動装置3も、No.1ストランドとNo.2ストランドとの間の略中央部上方に設けられ、且つ連続鋳造設備30の上流側から下流側に向けて掛け渡された架構Mに配置されている。
また、図2に示すように、駆動装置a、駆動装置c及び駆動装置eは、No.1ストランドに配置されたロールスタンド2のピンチロール6を駆動させるものであり、駆動装置b、駆動装置d及び駆動装置fは、No.2ストランドに配置されたロールスタンド2のピンチロール6を駆動させるものである。そのため、図1に示すように、この伝達軸4は正面視でハ字状に配置されることとなっていて、図3に示すように、No.1ストランドに配備されたロールスタンド2の動力入力部5へ延設される伝達軸4と、No.2ストランドに配備されたロールスタンド2の動力入力部5へ延設される伝達軸4とが、平面視で千鳥配置(ストランドに沿って、右方向突出、左方向突出、右方向突出・・・)となっている。斯かる千鳥配置により、駆動装置3から各ストランドに向かって斜め下方に垂下状に延設された伝達軸4とウォーム減速機のケーシングとの干渉を回避することができる。
そこで、図3に示すように、本発明の鋳片引抜装置1は、駆動装置3に連結された伝達軸4と、各ストランドに配備されたロールスタンド2の動力入力部5とを、平面視で、最短となるように配置しており、ロールスタンド2の動力入力部5に連結された伝達軸4の傾斜角度が大きくなることを防止することができる。
また、駆動装置3を一方のストランド(図1では、No.1ストランド)と他方のストランド(図1では、No.2ストランド)との間の略中央部上方に設けられた架構Mに前後方向に沿って一列に配置し、各ストランドに配置されたロールスタンド2を動力入力部5側が対面するように配置することで、隣接するストランドの間隔を小さくする(狭める)ことができる。それ故、連続鋳造設備30全体としての左右方向の幅を狭めることができ、連続鋳造設備30の規模をコンパクトにすることができる。そして、コンパクトになった連続鋳造設備30を狭小エリアに建設することができ、且つ建設コストの増加も抑えることができる。また、耐火物のコスト増を抑えた小型のタンディッシュ34を用いることができる。また、各ストランドに配置されたロールスタンド2として、同じ形状や形式の装置を使用することができ、コストダウンに資することが可能となる。
例えば、図2に示す駆動装置a〜駆動装置fを架構M上に上下流方向に沿って一列に配置しているが、ロールスタンド2を交換する際に、駆動装置3が障害にならない程度であれば、左右にずらした配列に配置してもよい。例えば、架構Mの上下流方向の中心線よりも若干左右方向に配列するようにする。つまり、架構M上において、隣接する駆動装置3を平面視で、左右方向で交互配列(千鳥配置)となるようにしてもよい。また、本実施形態で採用している駆動装置3は、駆動用電動機11と電動機用減速機12とが一体で構成され、且つこの駆動用電動機11と電動機用減速機12とが同軸で連結されているものである。ゆえに、架構M上に駆動装置3同士を近接させて一列に配置することができる。とはいえ、図2に示すように、架構M上に近接させて配置することができるコンパクトな駆動装置3であれば、どのような構成をしていてもよい。
また、本実施形態では、図4に示すように、連続鋳造設備30の矯正部(水平部)に配置された鋳片引抜装置1について詳細に説明したが、パスラインの湾曲部などに配置された鋳片引抜装置1であっても適用可能である。
2 ロールスタンド
3 駆動装置
4 伝達軸
5 ロールスタンド用減速機(動力入力部)
6 ピンチロール
7 サイドフレーム
8 ベースフレーム
9 ロール枢支機構
10 入力軸
11 駆動用電動機
12 電動機用減速機
13 出力軸
30 連続鋳造設備
31 鋳型
32 鋳片
33 サポートロール
34 タンディッシュ
35 浸漬ノズル
100 鋳片引抜装置
102 ロールスタンド
103 駆動装置
104 伝達軸
105 ロールスタンド用減速機(動力入力部)
F 基礎床面
M 架構
Claims (4)
- 複数のストランドで構成された連続鋳造設備に設けられていて、鋳片を引き抜く一対のピンチロールを備えたロールスタンドと、前記ピンチロールに回転駆動力を付与する駆動装置と、前記駆動装置からロールスタンドに回転駆動力を伝える伝達軸とを備えた鋳片引抜装置において、
一のストランドに沿って配備されたロールスタンドと、当該一のストランドに隣接する他のストランドに沿って配備されたロールスタンドは、各ロールスタンドの側面に備えられた動力入力部が、互いに対面するように配備されており、
前記駆動装置は、前記一のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部と、前記他のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部との間の中央であってその上方に備えられ、且つ前記ストランドに沿って一列に並ぶように配置されていることを特徴とする鋳片引抜装置。 - 前記駆動装置に連結された伝達軸は、各ストランドに向かって斜め下方に延設され、前記ロールスタンドの動力入力部に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳片引抜装置。
- 前記一のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸と、前記他のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸とが、平面視で千鳥配置とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳片引抜装置。
- 前記一のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸は、前記動力入力部の側部であって前記一のストランドでの鋳片移送方向の下流側に連結され、
前記他のストランドに配備されたロールスタンドの動力入力部へ延設される伝達軸は、前記動力入力部の側部であって前記他のストランドでの鋳片移送方向の上流側に連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋳片引抜装置。
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2013
- 2013-05-08 JP JP2013098472A patent/JP6099476B2/ja active Active
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