JP2014094397A - バルジ流動発生装置、および、バルジ流動発生方法 - Google Patents

バルジ流動発生装置、および、バルジ流動発生方法 Download PDF

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達則 杉本
Shigeki Sueda
茂樹 末田
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Abstract

【課題】鋳片の両端近傍における凝固シェルの歪み量を抑制できるバルジ流動発生装置を提供する。
【解決手段】バルジ流動発生装置は、未凝固の溶湯領域と、溶湯部分の周囲を取り囲む凝固シェルと、からなる連続鋳造による鋳片に、鋳片を挟んで対向して配置される加圧部材対の間隔を変更することで、バルジ流動を生じさせる。そして、加圧部材対の少なくとも一方の加圧部材は、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材からなり、複数のバルジ用分割加圧部材を変位させることで、間隔の変更を行う加圧部材変位手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続鋳造法による鋳片の凝固シェル厚さを計測する一手法であるバルジ流動法に適用されるバルジ流動発生装置に関する。
連続鋳造設備において、凝固シェルの厚さを計測する手法として、鋲打法、トレーサ法、バルジ流動法が提案されている。鋲打法、トレーサ法では,計測範囲及び精度、実測作業の困難さが課題とされ、容易に精度良く凝固シェル(凝固層)の厚さを計測する手法としてバルジ流動法が推奨されている(例えば、特許文献1)。
バルジ流動法は、凝固シェルの部分が外側に膨らむバルジング(bulging)と称される現象を利用している。つまり、連続鋳造鋳片を表裏両側から挟むピンチロールを近接・離間する開閉動作を行なって鋳片の厚さを交互に変化させることにより、凝固シェルより内側の未凝固域の溶湯を逆流動させ、この逆流動により負偏析によるホワイトバンド層を生成させる。
図5(特許文献1)に基づいてバルジングの発生部分について具体的に説明する。モールド(図示省略)を出た鋳片Cがピンチロール100を通過直後に、ピンチロール100および後段のピンチロール101から鋳片Cに加わる圧力を徐々に減じる(減圧)。そうすると、モールド内の溶面レベルが低下するとともに、ピンチロール100およびピンチロール101の位置では、図5(a)に示すように、鋳片Cの未凝固部分である溶湯Mは、当該溶湯静圧によって、鋳片C(凝固シェルS)は矢印に示すように外側へ膨張する。次いで、モールド内の溶面レベル低下を観察したなら、直ちに減圧を解除し、ピンチロール100およびピンチロール101から鋳片Cに加わる圧力を減圧前の正常圧力に戻す。そうすると、図5(b)に示すように、鋳片Cの膨張はなくなるとともに、溶湯Mは圧縮荷重を受けて、モールドの方向へ強制的に流動、すなわち逆流する。
鋳造、凝固後に切り出した鋳片の凝固組織を、サルファプリント、デンドライド腐食などの方法により分析することで凝固シェルの厚さを測定できる。
特公昭62−59262号公報(特開昭55−114952号公報)
近年、生産性の向上を目的として、連続鋳造は高速化する傾向にある。そうすると、モールドによる鋳片の冷却能が低くなるため、凝固シェルが薄肉化し、脆弱となる。
ピンチロールを開閉することで鋳片を変形させるバルジ流動法では、後述するように、鋳片の幅方向の両端近傍における凝固シェルの歪みが大きくなる。したがって、薄肉化された凝固シェルでは、この大きな歪みに耐えられなくなる。したがって、凝固シェルが破断しブレークアウトを引き起こさないように、サポートロールの開閉動作を厳密に制御する必要がある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、鋳片の両端近傍における凝固シェルの歪み量を抑制できるバルジ流動発生装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもとなされた、本発明のバルジ流動発生装置は、未凝固の溶湯領域と、前記溶湯部分の周囲を取り囲む凝固シェルと、からなる連続鋳造による鋳片に、前記鋳片を挟んで対向して配置される加圧部材対の間隔を変更することで、バルジ流動を生じさせる装置であって、加圧部材対の少なくとも一方の加圧部材は、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材からなり、複数のバルジ用分割加圧部材を変位させることで、間隔の変更を行う加圧部材変位手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のバルジ流動発生装置によると、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材を用いるので、鋳片の幅方向の膨張形態に倣った変形プロファイルの調整ができるので、鋳片の両端近傍における凝固シェルの歪み量を小さくできる。本発明における加圧部材としては、後述する実施形態に示すように、ロールを用いることが鋳片に与える抵抗を小さくできるので好ましい。
本発明のバルジ流動発生装置において、複数のバルジ用分割加圧部材は、鋳片の幅方向の中央を基準にして、対称に配置されていることが好ましい。バルジ流動に伴う鋳片の膨張が、鋳片の幅方向に対称に生ずることに対応させるためである。
この場合、バルジ用分割加圧部材は、共通する支持軸に支持され、加圧部材変位手段は、支持軸の中心に駆動力を作用させることで、支持軸に支持されたバルジ用分割加圧部材を変位させることが好ましい。個々のバルジ用分割加圧部材に対応する加圧部材変位手段を設けるのに比べて、装置構成を簡略化できる。
本発明のバルジ流動発生装置において、複数の加圧部材対を、鋳片の搬送方向に複数配列することが好ましい。当該方向における変形プロファイルの調整を容易にできる。
本発明はまた、未凝固の溶湯領域と、溶湯部分の周囲を取り囲む凝固シェルと、からなる連続鋳造による鋳片に、鋳片を挟んで対向して配置される加圧部材対の間隔が相対的に広い開状態と、加圧部材対の間隔が相対的に狭い開状態と、を交互に繰り返して、バルジ流動を生じさせる方法であって、加圧部材対の少なくとも一方の加圧部材は、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材からなることを特徴とするバルジ流動発生方法を提供する。
このバルジ流動発生方法によると、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材を用いるので、鋳片の幅方向の膨張形態に倣った変形プロファイルの調整ができるので、鋳片の両端近傍における凝固シェルの歪み量を小さくできる。
本発明の開状態において、鋳片の幅方向の中央を基準にして、荷重が対称に付加されることが好ましい。バルジ流動に伴う鋳片の膨張が、鋳片の幅方向に対称に生ずることに対応させるためである。
また、本発明において、複数の加圧部材対が、鋳片の搬送方向に複数配列される場合には、開状態において、搬送方向の下流側と上流側の間の中央領域に印加される荷重が、他の領域よりも小さいことが好ましい。当該方向における変形プロファイルの調整により歪量を小さくできるためである。
本発明によれば、鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材を用いるので、鋳片の幅方向の膨張形態に倣った変形プロファイルの調整ができるので、鋳片の両端近傍における凝固シェルの歪み量を小さくできる。したがって、安定した鋳造下にて凝固シェル厚計測が可能となる。
本実施の形態におけるバルジ流動発生装置の主要構成を示す斜視図である。 図1のII−II断面を示し、(a)は開状態を示し、(b)は閉状態を示している。 一体型のバルジ用ロールを用いた場合の図2に対応する図であり、(a)は開状態を示し、(b)は閉状態を示している。 図1のIV−IV断面を示し、(a)は開状態を示し、(b)は閉状態を示している。 特許文献1に開示されるバルジ流動法を説明する図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第1実施形態]
本実施形態によるバルジ流動発生装置1は、連続鋳造装置で鋳造された鋳片にバルジ流動を生じさせることで、鋳片の凝固シェルの厚さを測定するのに寄与する。本実施形態は、開閉動作されることで鋳片の中の溶湯にバルジ流動を生じさせる加圧部材としてのロールを幅方向に分割して、鋳片の幅方向のプロファイルに自由度を持たせることを特徴とする。
バルジ流動発生装置1は、図1、図2に示すように、流動発生機構10と、流動発生機構10の前後に配置される補助ロール群40と、を備える。図示を省略する連続鋳造装置で鋳造された鋳片Cは、前補助ロール41を通過した後に、流動発生機構10を通過する過程でバルジ流動が生じ、その後補助ロール42を通過して、後工程に搬送される。バルジ流動発生装置1は、流動発生機構10、より具体的には後述するバルジ用分割ロール23の配置位置から上流側の溶鋼に流動を付与する装置であり、凝固シェルSの厚さを計測する位置から少なくとも下流側にバルジ用分割ロール23(以下、単に分割ロール23)を配置する。
流動発生機構10は、3組のロール対11と、ロール対11の一方をなす昇降ロール21を昇降運動させる油圧サーボシリンダ30と、を備えており、油圧サーボシリンダ30を動作して昇降ロール21を昇降させることで、ロール対11を通過する鋳片Cにバルジ流動を付与する。
各ロール対11は、鉛直方向の下側に配置されるサポートロール13と、サポートロール13と所定の間隔を開けて上側に配置される昇降ロール21と、からなる。なお、3組のロール対11は、同じ構成を備えている。サポートロール13、昇降ロール21等の各部材は、炭素鋼、ステンレス鋼、その他の鉄鋼材料で構成すればよい。
サポートロール13は、両端が軸受19に回転可能に支持されている。サポートロール13は、鋳片Cが流動発生機構10を通過する過程で、鋳片Cを下側から支持する。サポートロール13は鋳片Cよりも幅が大きいため、鋳片Cは幅方向の全域がサポートロール13により支持される。また、サポートロール13は、鋳片Cを支持しても撓みが最小限に抑えられるように剛性が高く作製されている。
昇降ロール21は、両端が軸受27に回転可能に支持された回転軸25と、回転軸25に回転可能に支持された複数の分割ロール23と、から構成されている。分割ロール23は、回転軸25との間に十分な間隙を持って回転軸25に支持されている。軸受27は位置が固定されている。
分割ロール23は、昇降ロール21の軸方向の中央を境にして、図2の紙面に向かって左側(一方の側)及び向かって右側(他方の側)の各々に3個ずつ対称に配置されている。これら6つの分割ロール23は、同じ仕様(寸法、材質)で作製されている。分割ロール23が軸方向(幅方向)に位置ずれするのを防ぐために、位置決めリング28が回転軸25に固定されている。なお、分割ロール23の位置ずれを防ぎ鋳片Cから分割ロール23が脱落するのを防止できるのであれば、位置決めリング28は必ずしも必要ではない。なお、各々分割ロール23を区別するために、図2には、下一桁にアルファベット(A,B,C,a,b,c)を付している。ただし、個別のロールを指摘するのではなく、全体として分割ロール23を指すときは、アルファベットの表記を省略する。
昇降ロール21の中央には、隣接する分割ロール23の間の間隔よりも広いスペースが空けられており、そのスペースには回転軸25が貫通する軸受29が設けられている。この軸受29には、油圧サーボシリンダ30の昇降ロッド31が固定されている。固定は、ピン結合、剛結合のいずれでもよい。
油圧サーボシリンダ30は、図示を省略する制御部からの指令に基づいて、昇降ロッド31を介して、昇降ロール21の回転軸25を引き上げるか、または、押し下げる。このように昇降ロール21を昇・降させることにより、分割ロール23を介して鋳片Cにバルジ流動を生じさせる。油圧サーボシリンダ30を昇降ロッド31が上昇するように動作させると、軸受27が回転軸25の中央に設けられているため、回転軸25は、中央が頂点となる山形に撓む。そうすると、中央に近い分割ロール23A,23aはサポートロール13から遠く、軸方向の端部に近い分割ロール23C,23cはサポートロール13に近くなる。つまり、油圧サーボシリンダ30を上昇動作させると、分割ロール23とサポートロール13の間隔を、中央から軸方向端部に向けて段階的に狭くすることができる。なお、昇降ロッド31の昇降距離は、10mm程度である。
さて、連続鋳造された鋳片Cがバルジ流動発生装置1に達すると、流動発生機構10は、油圧サーボシリンダ30を動作させて、昇降ロッド31の昇・降を交互に繰り返す。
図2(a)に昇降ロッド31を上昇させた状態(開状態)を、また、図2(b)に昇降ロッド31を下降させた状態(閉状態)を示すが、まず、図2(a)のように、開状態では、回転軸25が引き上げられているので、分割ロール23とサポートロール13の間隔は、中央から軸方向端部に向けて段階的に狭くなる。また、前述したように、サポートロール13は撓みを無視できる。したがって、開状態において、鋳片Cは、サポートロール13に対向する側(図中、下側)は偏平であるが、分割ロール23と対向(接触)する側(図中、上側)は中央を頂点とするなだらかな傾斜曲面をなす。これは、中央(頂点)から幅方向の両端部に向けて微小量の歪が連続的に生じていることを意味する。分割ロール23と対向する側の鋳片Cの形態が、本実施形態の特徴である。
閉状態では、サポートロール13の回転軸に昇降ロール21の回転軸25が平行になるように油圧サーボシリンダ30の昇降ロッド31を動作させる。そうすると、サポートロール13と分割ロール23の間隔が軸方向で均等になり、鋳片Cはその上側の中央部分が開状態よりも大きな圧力を受けるとともに偏平になる。
以上の開状態、閉状態を必要な回数だけ交互に繰り返すことで、鋳片Cの未凝固部分の溶湯にバルジ流動を生じさせる。
図3は、分割ロール23の代わりに一体で形成されたバルジ用ロール33を用いた場合の、鋳片Cの挙動を示している。
図3(a)に示すように、バルジ用ロール33が一体で形成されているので、開状態において、バルジ用ロール33に接触する鋳片Cの部分は偏平になる。つまり、鋳片Cの当該接触部分ではバルジ用ロール33で拘束されているため歪みは顕在化しないが、その分はバルジ用ロール33と接触しない鋳片Cの両端部に蓄積されて大きな歪みとなって領域Aに現れる。したがって、高速鋳造に伴って鋳片Cの凝固シェルSが薄くなると、溶湯Mが凝固シェルSを破って、ブレークアウトするおそれがある。ところが、本実施形態のようにバルジロールを分割すれば、前述したように、幅方向の中央から幅方向の両端部に向けて微小量の歪が連続的に生じるので、当該両端部に局部的に大きな歪みが生ずるのを回避できる。したがって、本実施形態によると、凝固シェルSの変形プロファイルを調整でき、安定した鋳造下にて凝固シェル厚計測が可能となる。
[第2実施形態]
次に、鋳造方向に3組の昇降ロール21(分割ロール23)を配置する流動発生機構10にとって好ましい、昇降ロール21の昇降量の制御の仕方を、第2実施形態として説明する。なお、流動発生機構10などの各構成自体は第1実施形態と同じである。
本実施形態は,鋳造方向に複数配列した昇降ロール21の各々に油圧サーボシリンダ30が設けられているので、各昇降ロール21による昇降量、つまり昇降ロール21とサポートロール13の間隔(開閉量)を各組個別に設定することができる。そして、本実施形態では、図4に示すように、複数配列した昇降ロール21の中で中央に配置される昇降ロール21βによる開閉量δ2と、鋳造方向の前後に配置される昇降ロール21α、21γによる開閉量δ,δが、以下の式(1)を満たすように油圧サーボシリンダ30の昇降量を制御する。なお、式(1)を満たす限り、開閉量δと開閉量δは式(2)〜(4)の何れであってもよいが、昇降ロール21βの位置を基準に対称となるように式(2)に従うのが望ましい。この場合、昇降ロール21αと昇降ロール21βの間隔と昇降ロール21βと昇降ロール21γの間隔が等しいことを前提にしているが、当該間隔が異なる場合(本発明はこれを許容する)には、昇降ロール21βの位置を基準に対称となるように、当該間隔の比率に応じて昇降ロール21α、21γによる開閉量δ,δを設定すればよい。
δ > δ,δ … (1)
δ = δ … (2) δ > δ … (3) δ< δ … (4)
第2実施形態は、鋳造方向に複数組の昇降ロール21を設けるので、幅方向のみならず、鋳造方向における凝固シェルの変形プロファイルを調整できる範囲が広がるとともに、局部的に生ずる大きな歪みを低減できるので、安定した条件下において凝固シェルの厚さ計測が可能となる。
第2実施形態において、鋳造方向に偶数組の昇降ロール21を備えることができる。例えば4組を配列し、鋳造方向の上流側から開閉量を順にδ,δ,δ,δとすると、下記式(5)を満足するように、配列した範囲における鋳造方向中央位置を挟む2つの昇降ロール21の開閉量δ,δを最大とすればよい。
δ,δ> δ,δ … (5)
[変更例]
以上、本発明の好ましい実施形態として、第1実施形態、第2実施形態を説明したが、以下説明するように、本発明は種々の変更を行なうことができる。
本実施形態では、回転軸25は軸受27で支持することで回転自在としている。分割ロール23の回転に伴う抵抗は、引き抜き抵抗として鋳片Cに付与されるとともに、引き抜き力が必要となる。軸受27はこの抵抗を減少させるために設置している。以上のように分割ロール23に伴う抵抗は極力小さい方が望ましいが、本発明の機能上に照らすと、軸受27などの抵抗力を減少させる要素を省くこともできる。
本実施形態では、個々の分割ロール23の幅を同じにしているが、例えば、分割ロール23A,23aから分割ロール23C,23cに向けて幅を順次小さくする、あるいは、その逆に幅を順次大きくすると、いうように、個々の分割ロール23の幅は異なっていてもよい。
本実施形態は、単一の回転軸25に全ての分割ロール23が支持されている。これはコストを考慮すると好ましい形態であるものの、本発明の必須の要件ではない。例えば、各分割ロール23に対応して設けられる回転軸により各分割ロール23を支持する構造とし、各分割ロール23を独立して昇降させることもできるし、分割ロール23A,23Bは共通する回転軸で支持し、分割ロール23Cは他の回転軸で支持するという構造を採用することができる。
本実施形態では、昇降ロール21を昇降する手段として、油圧サーボシリンダ30を用いた例を示したが、これはあくまで一例であって、空圧シリンダ、電動モータ、その他の往復運動を実現するアクチュエータを広く適用することができる。
また、油圧サーボシリンダ30などの昇降手段は、幅方向の中央に限らず、幅方向の他の部分にも設けることができるし、幅方向の中央に加えて幅方向の他の部分に設けることもできる。
さらに、本実施形態では、鋳造方向に3組の昇降ロール21(分割ロール23)を配置しているので、1組の昇降ロール21のみを用いるのに比べて、鋳片Cを所望形状に制御するのが容易であるのに加えて、個々の昇降ロール21における変位量が少なくても、より多くの流動を起こさせることができる。ただし、昇降ロール21が1組であっても、上述した幅方向の両端部の歪みを小さくできるという本発明の効果を得ることができることは言うまでもなく、2組、または4組以上の昇降ロール21を鋳造方向に配列することもできる。
また、本実施形態では油圧サーボシリンダ30(昇降ロッド31)の昇降位置を調整することにより開閉量を制御する例を示したが、本発明はこれに限定されず、結果として開閉量を制御できればよい。例えば、昇降ロール21に荷重調整機能を設け、荷重の大小を調整することにより開閉量を制御することも可能である。つまり、荷重調整機能は、昇降ロール21に負荷する荷重(一定)としてWとW(ただし、W>W)の少なくとも2種を備える。そして、バルジ流動の発生に関与しない時(閉状態)には昇降ロール21にWの荷重を付加するが、バルジ流動を発生させる時(開状態)には付加する荷重をWと減少させることで開閉量を大きくし、その後、再び付加する荷重をWに戻すという手法によっても、開閉量を制御することができる。ただし、鋳片のプロファイルの制御能の観点からは、例えば、油圧サーボシリンダ30を用いて開閉量を直接的に制御する手法が望ましい。
さらに、加圧部材として回転可能な昇降ロール21を用いたが、本発明はこれに限定されず、バルジ流動を発生しうる荷重を鋳片に加えることのできる部材であれば、固定式の部材であってもかまわない。
以上説明した以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 バルジ流動発生装置
10 流動発生機構
11 ロール対
13 サポートロール
25 回転軸
19,27,29 軸受
21,21α,21β,21γ 昇降ロール
23,23A,23a,23B,23b,23C,23c バルジ用分割ロール
28 位置決めリング
30 油圧サーボシリンダ
31 昇降ロッド
33 バルジ用ロール
40 補助ロール群
41 前補助ロール
42 後補助ロール
A 領域
C 鋳片
S 凝固シェル

Claims (7)

  1. 未凝固の溶湯領域と、前記溶湯部分の周囲を取り囲む凝固シェルと、からなる連続鋳造による鋳片に、前記鋳片を挟んで対向して配置される加圧部材対の間隔を変更することで、バルジ流動を生じさせる装置であって、
    前記加圧部材対の少なくとも一方の加圧部材は、前記鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材からなり、
    複数の前記分割加圧部材を変位させることで、前記間隔の変更を行う加圧部材変位手段を備えることを特徴とするバルジ流動発生装置。
  2. 複数の前記バルジ用分割加圧部材は、
    前記鋳片の幅方向の中央を基準にして、対称に配置されている、
    請求項1に記載のバルジ流動発生装置。
  3. 前記バルジ用分割加圧部材は、共通する支持軸に支持され、
    前記加圧部材変位手段は、前記支持軸の前記中心に駆動力を作用させることで、前記支持軸に支持された前記バルジ用分割加圧部材を変位させる、
    請求項2に記載のバルジ流動発生装置。
  4. 複数の前記加圧部材対が、
    前記鋳片の搬送方向に複数配列される、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルジ流動発生装置。
  5. 未凝固の溶湯領域と、前記溶湯部分の周囲を取り囲む凝固シェルと、からなる連続鋳造による鋳片に対して、
    前記鋳片を挟んで対向して配置される加圧部材対の間隔が相対的に広い開状態と、
    前記加圧部材対の間隔が相対的に狭い開状態と、を交互に繰り返して、バルジ流動を生じさせる方法であって、
    前記加圧部材対の少なくとも一方の加圧部材は、前記鋳片の幅方向に区分された複数のバルジ用分割加圧部材からなる、
    ことを特徴とするバルジ流動発生方法。
  6. 前記開状態において、
    前記鋳片の幅方向の中央を基準にして、前記荷重が対称に付加される、
    請求項5に記載のバルジ流動発生方法。
  7. 複数の前記加圧部材対が、前記鋳片の搬送方向に複数配列され、
    前記開状態において、
    前記搬送方向の下流側と上流側の間の中央領域に付加される荷重が、他の領域よりも小さい、
    請求項5または6に記載のバルジ流動発生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019126811A (ja) * 2018-01-22 2019-08-01 日本製鉄株式会社 鋳片の中心固相率の測定方法

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