JP2014213234A - 繊維強化多孔質中空糸膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】透過性能、分離性能、力学的特性にすぐれた、中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜を提供する。
【解決手段】中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜において、多孔質中空糸膜の被処理物接触側ではない側の中空糸膜面からみて中空糸膜膜厚の90%を超えない部分に補強繊維を配置させ、好ましくは補強繊維断面の50容積%以上を中空糸膜中に埋没させた繊維強化多孔質中空糸膜。
【選択図】図2

Description

本発明は、繊維強化多孔質中空糸膜に関する。さらに詳しくは、透過、分離性能にすぐれた繊維強化多孔質中空糸膜に関する。
多孔質中空糸膜は、膜ロ過による浄水処理、廃水処理、除湿あるいは加湿を行う際などさまざまな分野で用いられている。
膜ロ過による浄水処理や廃水処理は、これまでの凝集沈殿のロ過方式と比較し、運転の維持や管理が容易であり、処理水質も良好であることから、近年水処理分野で幅広く用いられている。例えば活性汚泥処理と膜分離処理を組み合わせたメンブレンリアクター法〔MBR〕の膜分離処理に用いられる膜としては、高強度、耐久性、耐薬品性が要求されることから、熱誘起相分離法によって調製されるポリフッ化ビニリデン〔PVDF〕膜が使用されることが多い。
しかしながら、熱誘起相分離法によって調製されるPVDF膜は、強度が8〜22MPa程度であり、またこのうち実用されているものは11MPa程度のものが多いというように、高い強度は示すものの、非溶媒誘起相分離法で調製された膜と比較して、必ずしも十分な強度を有しているものとはいえない。また、熱誘起相分離法は工程が複雑であり、多くの溶剤を用いた洗浄が必要であることから高コストで環境にやさしいものとはいい難いといった側面を有する。
一方、非溶媒誘起相分離法を用いて調製されるポリスルホンやPVDF等を樹脂ケース内に接着剤を用いて固定した構造の膜モジュール(膜面積約10〜100m2)も廃水処理や浄水処理に多く使用されている。このような膜モジュールには毎分数10L〜数100Lといった量の水が供給されて使用される。その際、定期的に流量回復を目的とした薬品洗浄や搖動洗浄などが施されることから、使用時あるいは洗浄時に中空糸膜が破断する場合がある。
また、中空糸膜方式で除湿あるいは加湿を行う方法は、メンテナンスフリーであるばかりではなく、駆動に電源を必要とはしないなど多くの利点を有している。このような除湿膜あるいは加湿膜としては、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニルスルホンといった膜形成性樹脂材料が用いられている(特許文献1等)。これらの材料を用いた除湿膜は、多くの産業分野で用いられているものの、多孔質であるために膜の絶対強度が弱く、用途によっては多量の気体を流して使用されるために使用時に中空糸膜が破断するといった問題がみられる。一方、加湿膜についても、近年では燃料電池スタックの隔膜の加湿に多く用いられているが、この場合にも例えば車載用途において4000NL/分程度の多量の空気が流れることから、その機械的強度との関係で中空糸膜切れといった問題がある。
多孔質中空糸膜の力学的特性を大きくする方法としては、中空糸膜の膜厚を大きくする方法があるものの、これは中空糸膜の透過性能を低下させてしまうため好ましくない。また、特許文献2では組紐、編み紐など中空状支持体の外周に多孔質膜層を形成した中空糸膜が提案されている。この方法では、中空状支持体の太さは通常2mm程度と太く、その結果得られる中空糸膜の内径はそれ以上となることから、中空状支持体を用いない場合と同じ膜面積を得るためにはこれを束ねて格納するモジュールの体積を大きくする必要がある。また、被処理物の透過は中空状支持体の隙間に充填された多孔質層部分でのみ起こるため、膜全体の透過性能が低下するといった問題もある。
一方、特許文献3では補強繊維を膜中に埋没させた多孔質膜が提案されている。かかる製法では、補強用繊維の径を10〜300μmとすることで中空糸膜の径を0.5〜1.5mm程度まで小さくすることができるうえ、得られる中空糸膜内の補強繊維を埋没させていない箇所では被処理物等の透過性能が低下することがないため、膜全体の透過性能を高くすることが可能である。
しかしながら、かかる製法により得られる多孔質中空糸膜は、補強繊維が中空糸膜の分離性能を大きく左右する機能層にまで補強繊維が埋没してしまう場合があり、分離性能の著しい低下がみられる場合があった。例えば、補強繊維として一般的に用いられているポリエステルなどの柔らかい材質は、繊維の隙間(単繊維間の距離)を広くすると蛇行しやすくなり、中空糸膜の分離性能を大きく左右する機能層にまで補強繊維が埋没してしまう場合がある。その結果中空糸膜の強度あるいは引張弾性率等の力学特性の低下が起こりやすくなるので、繊維の隙間を狭くすることが行われるものの、繊維の隙間が狭くなるとその隙間に存在する空気が抜けにくくなるため中空糸膜のボイドとして残りやすくなってしまう(含浸性が悪くなってしまう)といった問題があった。
特開2004−290751号公報 特開2008−168224号公報 特開2002−166141号公報
本発明の目的は、透過性能、分離性能、力学的特性にすぐれた、中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜を提供することにある。
かかる本発明の目的は、中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜において、多孔質中空糸膜の被処理物接触側ではない側の中空糸膜面からみて中空糸膜膜厚の90%を超えない位置に補強繊維を配置せしめた繊維強化多孔質中空糸膜によって達成される。
本発明にかかる繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維の中空糸膜内における配置場所が規定されていることから、多孔質中空糸膜本来の透過性能および分離性能を損なうことなく、その力学的特性が向上されているといったすぐれた効果を奏する。
本発明に係る繊維強化多孔質中空糸膜の製造に際して用いられる二重環状ノズルの一例を示す概略断面図である。 実施例で得られた繊維強化多孔質中空糸膜の断面拡大写真である。
本発明の繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維を、多孔質中空糸膜の被処理物接触側(中空糸膜内周面側または外周面側)ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側または内周面側)からみて中空糸膜膜厚の90%、好ましくは80%を超えない位置に配置し、好ましくは補強繊維断面の50容積%以上、さらに好ましくは60容積%以上、特に好ましくは70容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることを特徴としている。このように機能層(被処理物接触側)となる中空糸膜内周面側または外周面側には補強繊維を存在させないことにより、多孔質中空糸膜が本来有する透過性能あるいは分離性能の低下を抑制することが可能となる。ここで、機能層を中空糸膜内周面側に存在させる場合には、中空糸膜に水蒸気や血液を透過させ、それを分離する場合などであり、外周面側に存在させる場合には、中空糸膜に下廃水を透過させて分離する場合などがある。また、補強繊維断面の50容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることにより、所望の力学的特性を多孔質中空糸膜に付与することが可能となる。
かかる繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維を所望の位置に配置しうる方法であればその製造方法は特に限定されないが、例えば下記方法などによってその製造が行われる。
(製造方法例1)
二重環状ノズルの内側ノズルより芯液を、またその外側ノズルより紡糸原液を吐出させ、湿式紡糸または乾湿式紡糸するに際し、補強繊維導入パイプを用いて外側ノズル内部に補強繊維を所望の位置に供給する
(製造方法例2)
内側ノズル、中側ノズルおよび外側ノズルの順に三重の環を構成している三重環状ノズルの内側ノズルに芯液を、中側ノズルに補強繊維および紡糸原液を、さらに外側ノズルに紡糸原液を導入して湿式紡糸または乾湿式紡糸を行う
いずれの製造方法の場合にも、好ましくは得られる繊維強化多孔質中空糸膜の外径が約0.5〜1.5mmとなるように環状ノズルの選択が行われる。かかる外径を有する繊維強化多孔質中空糸膜は、これを束ねて膜モジュールを作製した場合に、モジュール体積を小さくすることができる。これに対応して、繊維強化多孔質中空糸膜の肉厚は、約100〜500μm程度に設定されるので、そこに埋没せしめる繊維の繊維径は約10〜500μm程度のものが用いられる。
製造方法例1では、二重環状ノズルの内側ノズルより芯液を、またその外側ノズルより紡糸原液を吐出させるにあたり、外側ノズル内部に補強繊維を所望の位置に導入できるように設けられた補強繊維導入パイプより供給することによって行われる。
二重環状ノズルとしては、従来から用いられている公知のもの、すなわち所望の中空糸膜サイズに応じた径を有する内側ノズルと外側ノズルとが二重となるように配置されているものであれば特に制限なく用いることができる。本発明においては、好ましくは図1に例示されるように、紡糸原液導入口6、内側ノズル2、中空糸膜前駆体吐出口7が設けられた環状体3よりなる二重環状ノズル1が用いられる。このノズル態様においては、中空糸膜前駆体吐出口7を有する環状体3が二重環状ノズル1の外側ノズルを構成しており、中空糸膜前駆体吐出口7と内側ノズル2の先端部とが所望の膜厚を有する中空糸膜前駆体を形成し得る二重管状となるように配置されている。
外側ノズル(環状体)3内部には、補強繊維9を紡糸原液に導入するための補強繊維導入パイプ4が外側ノズル3の側面部を貫通した状態で配置される。補強繊維導入パイプ4は、外側ノズル3の外部に位置する一端が外側ノズル3の上部よりも上方となり、かつ他端が外側ノズル3内部に位置するように外側ノズル3側面部を貫通させて設けられる。これは、補強繊維導入パイプ4の外側ノズル3の外部に位置する一端が外側ノズル内紡糸原液の液面よりも下方に位置してしまうと、紡糸原液が補強繊維導入パイプ4の補強繊維導入口から溢れ出してしまうようになるためである。
補強繊維導入パイプ4としては、その内径が補強繊維の外径(太さ)の1.5〜2.0倍、好ましくは1.6〜1.8倍のものが用いられる。紡糸原液は外側ノズル(図1では環状体3)内で加圧されているため、補強繊維導入パイプ4の内径がこれより小さいと補強繊維より排出された空気が適宜排出されず、気泡がノズル内部に留まって、結果的に紡糸不良あるいは得られる中空糸膜の不良につながってしまうこととなり、補強繊維導入パイプ4の内径がこれより大きいと紡糸原液が補強繊維導入パイプを逆流して外側ノズル外部に漏れ出してしまう場合がある。補強繊維導入パイプ4の長さについては補強繊維の太さ、補強繊維導入パイプの径および紡糸原液の粘度によって紡糸原液の留まる位置が変わることから特に限定されないが、一般には補強繊維の外径(太さ)の約200〜250倍、好ましくは約220〜230倍のものが用いられる。
以上の構成よりなる二重環状ノズルを用い、内側ノズル2に芯液導入口5から供給される芯液を、外側ノズル3に紡糸原液を充填、加圧し、補強繊維導入パイプ4より補強繊維を外側ノズル3内部に供給しながら紡糸原液を吐出させることによって、補強繊維の全部または一部を埋没させた多孔質中空糸膜の前駆体である中空糸膜前駆体を湿式紡糸法または乾湿式紡糸法によって得ることができる。図1においては、補強繊維導入パイプ4は1本のみ用いられているが、補強繊維導入パイプ4を複数本用いることも可能であり、一般的には1〜8本の補強繊維導入パイプ4を等配置して二重環状ノズルに装備するような態様も含まれる。
補強繊維9は、中空糸膜全長にわたって補強繊維の全部または一部を埋没させるといった観点より、好ましくは芯液および紡糸原液を吐出させる前に中空糸膜前駆体吐出口からノズル外部へ予め出しておく。また、芯液および紡糸原液は、不要な空気の混入を防ぐといった観点から、好ましくは真空引きを行ったうえで用いられる。
製造方法例2では、中空糸膜の機能層形成に関与する内側ノズル、中側ノズルまたは外側ノズルの内外径を規定することにより本発明所望の繊維強化多孔質中空糸膜を得ることができる。
補強繊維としては、従来用いられている補強材として用いられている繊維材料であれば特に制限なく用いることができ、例えばモノフィラメント、マルチフィラメント、紡績糸などが、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、セルロース、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、アラミドなどを原料とする天然または合成繊維、ステンレス、銅などの金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの少なくとも一種が挙げられ、好ましくはポリエチレンテレフタレート繊維が用いられる。かかる補強繊維は、紡糸原液とともに中側ノズルに導入されるが、その際多孔質中空糸膜の機能層を中空糸内周面側に形成させる場合には、外側ノズル内周面に沿って補強繊維の導入が行われ、反対に多孔質中空糸膜の機能層を中空糸外周面側に形成させる場合には、内側ノズル外周面に沿って補強繊維の導入が行われる。
芯液としては、膜形成性樹脂の非溶媒、例えば水、ポリビニルピロリドン水溶液などが用いられる。紡糸原液としては、公知の中空糸膜形成材料(ポリマー)のいずれも用いることができ、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、再生セルロースまたはこれらの混合物等のセルロース系材料、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の疎水性ポリマーが挙げられる。また、膜形成性樹脂の可溶性溶媒としてはアルコールやジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が好んで用いられる。
繊維強化多孔質中空糸膜は、湿式紡糸または乾湿式紡糸法によって紡糸された繊維強化多孔質中空糸膜前駆体を凝固液を用いた凝固、洗浄、乾燥を行うことによって製造される。
次に、実施例について本発明を説明する。ここでは機能層が中空糸膜内周面側である例を示すが、本発明は例示した態様に限定されるものではない。
実施例
図1に示した二重環状ノズルにさらに1本の補強繊維導入パイプを追加し、2本の補強繊維導入パイプが等配置となり、かつ外側ノズル内周面に沿って補強繊維を誘導するように設けた二重環状ノズル(外側ノズル内径1.2mm、内側ノズル外径0.6mm、内径0.4mm)を用い、この補強繊維導入口2箇所より2本の補強繊維を補強繊維導入パイプ内部に通し、さらに外側ノズル(環状体)3と内側ノズルの間隙より補強繊維であるポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(110デシテックス/24フィラメント:破断強度6N)を約1m出した状態で、内側ノズル2から芯液としての水を、また外側ノズル3からギアポンプで加圧した紡糸原液を吐出させ、これを水温40℃の水(凝固液)中で凝固させ、繊維強化中空糸前駆体を得た。ここで、紡糸原液としては、ポリエーテルイミド樹脂(GE社製品ウルテム1000)20重量部およびジメチルアセトアミド80重量部からなるものが用いられた。
繊維強化中空糸前駆体は、55℃のオーブン中で乾燥処理を行うことにより、中空糸膜内周面に機能層を有する繊維強化多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜を得た。得られた多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜は、外径700μm、内径500μmであり、補強繊維は機能層となる中空糸膜内周面側ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の50%まで挿入されており、単繊維の60%(単繊維48本中29本)が中空糸膜中に埋没されていた。25℃における水蒸気透過速度は0.42g/cm2/分/MPa、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。また、標線間距離50mm、試験速度毎分20mmで引張試験を行い強度を算出したところ10Nであった。
比較例1
実施例1において、二重環状ノズルとして2本の補強繊維導入パイプを内側ノズル外周面に沿って補強繊維を誘導するように設けたものを用い、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの一部を機能層となる多孔質中空糸膜内周側に埋没させた繊維強化多孔質中空糸膜を得た。得られた多孔質中空糸膜は、外径700μm、内径500μmであり、補強繊維は中空糸膜の内周面を含めた位置であって、機能層となる中空糸膜内周面側ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の60〜130%の位置に挿入されていた。強度は10Nであったが、25℃における空気透過速度は20ml/cm2/分/100kPaであり、例えば機能層を中空糸膜内周面とする加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。
比較例2
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを用いることなく多孔質中空糸膜を得た。得られた多孔質中空糸膜は、外径600μm、内径400μmであり、25℃における水蒸気透過速度は0.45g/cm2/分/MPa、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであったが、強度は1Nと低く、例えば加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。
比較例3
実施例1において、芯液に代えて内側ノズルよりポリエチレンテレフタレート繊維からなる中空糸の支持体(組紐、荷重ゼロでの内径2.0mm、外径2.85mm)が用いられ、支持体上にポリエーテルイミド紡糸原液の塗布が行われた。得られた多孔質中空糸膜は、外径2300μmであり、強度は250N以上と高かったが、25℃における水蒸気透過速度は0.04g/cm2/分/MPaと低く、例えば機能層を中空糸膜内周面とする加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。なお、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。
1 二重環状ノズル
2 内側ノズル
3 外側ノズル(環状体)
4 補強繊維導入パイプ
5 芯液導入口
6 紡糸原液導入口
7 中空糸膜前駆体吐出口
8 補強繊維導入口
9 補強繊維
製造方法例2では、中空糸膜の機能層形成に関与する内側ノズル、中側ノズルまたは外側ノズルの内外径を規定することにより本発明所望の繊維強化多孔質中空糸膜を得ることができる。この製造方法では、補強繊維は紡糸原液とともに中側ノズルに導入されるが、その際多孔質中空糸膜の機能層を中空糸内周面側に形成させる場合には、外側ノズル内周面に沿って補強繊維の導入が行われ、反対に多孔質中空糸膜の機能層を中空糸外周面側に形成させる場合には、内側ノズル外周面に沿って補強繊維の導入が行われる。
補強繊維としては、従来用いられている補強材として用いられている繊維材料であれば特に制限なく用いることができ、例えばモノフィラメント、マルチフィラメント、紡績糸などが、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、セルロース、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、アラミドなどを原料とする天然または合成繊維、ステンレス、銅などの金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの少なくとも一種が挙げられ、好ましくはポリエチレンテレフタレート繊維が用いられる。
比較例3
実施例1において、芯液に代えて内側ノズルよりポリエチレンテレフタレート繊維からなる中空状の支持体(組紐、荷重ゼロでの内径2.0mm、外径2.85mm)が用いられ、支持体上にポリエーテルイミド紡糸原液の塗布が行われた。得られた多孔質中空糸膜は、外径2300μmであり、強度は250N以上と高かったが、25℃における水蒸気透過速度は0.04g/cm2/分/MPaと低く、例えば機能層を中空糸膜内周面とする加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。なお、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。
実施例
図1に示した二重環状ノズルにさらに1本の補強繊維導入パイプを追加し、2本の補強繊維導入パイプが等配置となり、かつ外側ノズル内周面に沿って補強繊維を誘導するように設けた二重環状ノズル(外側ノズル内径1.2mm、内側ノズル外径0.6mm、内径0.4mm)を用い、この補強繊維導入口2箇所より2本の補強繊維を補強繊維導入パイプ内部に通し、さらに外側ノズル(環状体)3と内側ノズルの間隙より補強繊維であるポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(110デシテックス/24フィラメント:破断強度6N)を約1m出した状態で、内側ノズル2から芯液としての水を、また外側ノズル3からギアポンプで加圧した紡糸原液を吐出させ、これを水温40℃の水(凝固液)中で凝固させ、繊維強化中空糸前駆体を得た。ここで、紡糸原液としては、ポリエーテルイミド樹脂(SABIC イノベーティブプラスチックス社製品ウルテム1000)20重量部およびジメチルアセトアミド80重量部からなるものが用いられた。
本発明は、繊維強化多孔質中空糸膜に関する。さらに詳しくは、透過、分離性能にすぐれた繊維強化多孔質中空糸膜に関する。
多孔質中空糸膜は、膜ロ過による浄水処理、廃水処理、除湿あるいは加湿を行う際などさまざまな分野で用いられている。
膜ロ過による浄水処理や廃水処理は、これまでの凝集沈殿のロ過方式と比較し、運転の維持や管理が容易であり、処理水質も良好であることから、近年水処理分野で幅広く用いられている。例えば活性汚泥処理と膜分離処理を組み合わせたメンブレンリアクター法〔MBR〕の膜分離処理に用いられる膜としては、高強度、耐久性、耐薬品性が要求されることから、特許文献1に記載されている熱誘起相分離法によって調製されポリフッ化ビニリデン〔PVDF〕膜が使用されることが多い。
しかしながら、熱誘起相分離法によって調製されPVDF膜は、強度が8〜22MPa程度であり、またこのうち実用されているものは11MPa程度のものが多いというように、ある程度の強度は示すものの、非溶媒誘起相分離法で調製された膜と比較して、必ずしも十分な強度を有しているものとはいえない。また、熱誘起相分離法は工程が複雑であり、多くの溶剤を用いた洗浄が必要であることから高コストで環境にやさしいものとはいい難いといった側面を有する。
一方、非溶媒誘起相分離法を用いて調製されポリスルホンやPVDF等を樹脂ケース内に接着剤を用いて固定した構造の膜モジュール(膜面積約10〜100m2)も廃水処理や浄水処理に多く使用されている。このような膜モジュールには毎分数10L〜数100Lといった量の水が供給されて使用される。その際、定期的に流量回復を目的とした薬品洗浄や搖動洗浄などが施されることから、使用時あるいは洗浄時に中空糸膜が破断する場合がある。
また、中空糸膜方式で除湿あるいは加湿を行う方法は、メンテナンス不要であるばかりではなく、駆動に電源を必要とはしないなど多くの利点を有している。このような除湿膜あるいは加湿膜としては、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニルスルホンといった膜形成性樹脂材料が用いられている(例えば特許文献1)。これらの材料を用いた除湿膜は、多くの産業分野で用いられているものの、多孔質であるために膜の絶対強度が弱く、用途によっては多量の気体を流して使用されるために使用時に中空糸膜が破断するといったおそれがある。一方、加湿膜についても、近年では燃料電池スタックの隔膜の加湿に多く用いられているが、この場合にも例えば車載用途において4000NL/分程度の多量の空気が流れることから、その機械的強度との関係で中空糸膜切れといったおそれがある
多孔質中空糸膜の力学的特性を大きくする方法としては、中空糸膜の膜厚を大きくする方法があるものの、これは中空糸膜の透過性能を低下させてしまうため好ましくない。また、特許文献2では組紐、編み紐など中空状支持体の外周に多孔質膜層を形成した中空糸膜が提案されている。この方法では、中空状支持体の太さは通常2mm程度と太く、その結果得られる中空糸膜の内径はそれ以上となることから、中空状支持体を用いない場合と同じ膜面積を得るためにはこれを束ねて格納するモジュールの体積を大きくする必要がある。また、被処理物の透過は中空状支持体の隙間に充填された多孔質層部分でのみ起こるため、膜全体の透過性能が低下するといった問題もある。
一方、特許文献3では補強繊維を膜中に埋没させた多孔質膜が提案されている。かかる方法では、補強用繊維の径を10〜300μmとすることで中空糸膜の径を0.5〜1.5mm程度まで小さくすることができるうえ、得られる中空糸膜内の補強繊維を埋没させていない箇所では被処理物等の透過性能が低下することがないため、膜全体の透過性能を高くすることが可能である。
しかしながら、かかる方法により得られる多孔質中空糸膜は、中空糸膜の分離性能を大きく左右する機能層にまで補強繊維が埋没してしまう場合があり、分離性能の著しい低下がみられる場合があった。例えば、補強繊維として一般的に用いられているポリエステルなどの柔らかい材質は、繊維の隙間(単繊維間の距離)を広くすると蛇行しやすくなり、中空糸膜の分離性能を大きく左右する機能層にまで補強繊維が埋没してしまう場合がある。その結果中空糸膜の強度あるいは引張弾性率等の力学特性の低下が起こりやすくなるので、繊維の隙間を狭くすることが行われるものの、繊維の隙間が狭くなるとその隙間に存在する空気が抜けにくくなるため中空糸膜のボイドとして残りやすくなってしまう、すなわち含浸性が悪くなってしまうといったおそれがあった
特開2004−290751号公報 特開2008−168224号公報 特開2002−166141号公報
本発明の目的は、透過性能、分離性能、力学的特性にすぐれた、中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜を提供することにある。
かかる本発明の目的は、中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜において、多孔質中空糸膜の被処理物接触側ではない側の中空糸膜面からみて中空糸膜膜厚の90%を超えない部分に補強繊維を配置せしめた繊維強化多孔質中空糸膜によって達成される。
本発明に係る繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維の中空糸膜内における配置場所が特定されていることから、多孔質中空糸膜本来の透過性能および分離性能を損なうことなく、その力学的特性が向上されているといったすぐれた効果を奏する。
本発明に係る繊維強化多孔質中空糸膜の製造に際して用いられる二重環状ノズルの一例を示す概略半裁断面図である。 実施例で得られた繊維強化多孔質中空糸膜の断面拡大写真である。
本発明の繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維を、多孔質中空糸膜の被処理物接触側(中空糸膜内周面側または外周面側)ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側または内周面側)からみて中空糸膜膜厚の90%、好ましくは80%を超えない部分に配置し、好ましくは補強繊維断面の50容積%以上、さらに好ましくは60容積%以上、特に好ましくは70容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることを特徴としている。
このように機能層(被処理物接触側)となる中空糸膜内周面側または外周面側には補強繊維を存在させないことにより、多孔質中空糸膜が本来有する透過性能あるいは分離性能の低下を抑制することが可能となる。ここで、機能層を中空糸膜内周面側に存在させる態様には、中空糸膜に水蒸気や血液を透過させ、それを分離する場合などあり、外周面側に存在させる態様には、中空糸膜に下廃水を透過させて分離する場合などがある。また、補強繊維断面の50容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることにより、所望の力学的特性を多孔質中空糸膜に付与することが可能となる。
かかる繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維を所望の位置に配置しうる方法であればその製造方法は特に限定されないが、例えば下記方法などによってその製造が行われる。
(製造方法例1)
二重環状ノズルの内側ノズルより芯液を、またその外側ノズルより紡糸原液を吐出させて湿式紡糸または乾湿式紡糸するに際し、補強繊維導入パイプを用いて外側ノズル内部に補強繊維を所望の部分に供給する
(製造方法例2)
内側ノズル、中側ノズルおよび外側ノズルの順に三重の環を構成している三重環状ノズルの内側ノズルに芯液を、中側ノズルに補強繊維および紡糸原液を、さらに外側ノズルに紡糸原液を導入して湿式紡糸または乾湿式紡糸を行う
いずれの製造方法の場合にも、好ましくは得られる繊維強化多孔質中空糸膜の外径が約0.5〜1.5mmとなるように環状ノズルの選択が行われる。かかる外径を有する繊維強化多孔質中空糸膜は、これを束ねて膜モジュールを作製した場合に、モジュール体積を小さくすることができる。これに対応して、繊維強化多孔質中空糸膜の肉厚は、約100〜500μm程度に設定されるので、そこに埋没せしめる繊維の繊維径は約10〜500μm程度のものが用いられる。
製造方法例1では、二重環状ノズルの内側ノズルより芯液を、またその外側ノズルより紡糸原液を吐出させるにあたり、外側ノズル内部に補強繊維を所望の部分に導入できるように設けられた補強繊維導入パイプより供給することによって行われる。
二重環状ノズルとしては、従来から用いられている公知のもの、すなわち所望の中空糸膜サイズに応じた径を有する内側ノズルと外側ノズルとが二重となるように配置されているものであれば特に制限なく用いることができる。本発明においては、好ましくは図1に例示されるように、紡糸原液導入口6、内側ノズル2、中空糸膜状物吐出口7が設けられた環状体3よりなる二重環状ノズル1が用いられる。このノズル態様においては、中空糸膜状物吐出口7を有する環状体3が二重環状ノズル1の外側ノズルを構成しており、中空糸膜状物吐出口7と内側ノズル2の先端部とが所望の膜厚を有する中空糸膜状物を形成し得る二重管状となるように配置されている。
外側ノズル(環状体)3内部には、補強繊維9を紡糸原液に導入するための補強繊維導入パイプ4が外側ノズル3の側面部を貫通した状態で配置される。補強繊維導入パイプ4は、外側ノズル3の外部に位置する一端が外側ノズル3の上部よりも上方となり、かつ他端が外側ノズル3内部に位置するように外側ノズル3側面部を貫通させて設けられる。これは、補強繊維導入パイプ4の外側ノズル3の外部に位置する一端が外側ノズル内紡糸原液の液面よりも下方に位置してしまうと、紡糸原液が補強繊維導入パイプ4の補強繊維導入口から溢れ出してしまうようになるためである。
補強繊維導入パイプ4としては、その内径が補強繊維の外径(太さ)の1.5〜2.0倍、好ましくは1.6〜1.8倍のものが用いられる。紡糸原液は外側ノズル(図1では環状体3)内で加圧されているため、補強繊維導入パイプ4の内径がこれより小さいと補強繊維より排出された空気が適宜排出されず、気泡がノズル内部に留まって、結果的に紡糸不良あるいは得られる中空糸膜の不良につながってしまうこととなり、補強繊維導入パイプ4の内径がこれより大きいと紡糸原液が補強繊維導入パイプを逆流して外側ノズル外部に漏れ出してしまう場合がある。補強繊維導入パイプ4の長さについては補強繊維の太さ、補強繊維導入パイプの径および紡糸原液の粘度によって紡糸原液の留まる位置が変わることから特に限定されないが、一般には補強繊維の外径(太さ)の約200〜250倍、好ましくは約220〜230倍のものが用いられる。
以上の構成よりなる二重環状ノズルを用い、内側ノズル2に芯液導入口5から供給される芯液を、外側ノズル3に紡糸原液を充填、加圧し、補強繊維導入パイプ4より補強繊維を外側ノズル3内部に供給しながら紡糸原液をそれぞれ同時に吐出させることによって、補強繊維の全部または一部を埋没させた多孔質中空糸膜を湿式紡糸法または乾湿式紡糸法によって得ることができる。図1においては、補強繊維導入パイプ4は1本のみ用いられているが、補強繊維導入パイプ4を複数本用いることも可能であり、一般的には1〜8本の補強繊維導入パイプ4を円周上等配置して二重環状ノズルに装備するような態様も含まれる。
補強繊維9は、中空糸膜全長にわたって補強繊維の全部または一部を埋没させるといった観点より、好ましくは芯液および紡糸原液を吐出させる前に中空糸膜前駆体吐出口からノズル外部へ予め出しておく。また、芯液および紡糸原液は、不要な空気の混入を防ぐといった観点から、好ましくは真空引きを行ったうえで用いられる。
製造方法例2では、補強繊維は紡糸原液とともに中側ノズルに導入されるが、その際多孔質中空糸膜の機能層を中空糸内周面側に形成させる場合には、中側ノズル外周面に沿って補強繊維の導入が行われ、反対に多孔質中空糸膜の機能層を中空糸外周面側に形成させる場合には、内側ノズル外周面に沿って補強繊維の導入が行われる。
補強繊維としては、従来用いられている補強材として用いられている繊維材料であれば特に制限なく用いることができ、例えばモノフィラメント、マルチフィラメント、紡績糸などが、具体的にはポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンサルファイド、塩化ビニル、セルロース、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、アラミドなどを原料とする天然または合成繊維、ステンレス、銅などの金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの少なくとも一種が挙げられ、好ましくはポリエチレンテレフタレート繊維が用いられる。
芯液としては、膜形成性樹脂の非溶媒、例えば水、ポリビニルピロリドン水溶液などが用いられる。紡糸原液のポリマーとしては、公知の中空糸膜形成材料(ポリマー)のいずれも用いることができ、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、再生セルロースまたはこれらの混合物等のセルロース系材料、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の疎水性ポリマーが挙げられる。また、膜形成性樹脂の可溶性溶媒としてはアルコールやジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が好んで用いられる。
繊維強化多孔質中空糸膜は、湿式紡糸または乾湿式紡糸法によって紡糸された繊維強化多孔質中空糸膜状物を凝固液を用いた凝固、洗浄、乾燥を行うことによって製造される。
次に、実施例について本発明を説明する。ここでは機能層が中空糸膜内周面側である例を示すが、本発明は例示した態様に限定されるものではない。
実施例
図1に示した二重環状ノズルにさらに1本の補強繊維導入パイプを追加し、2本の補強繊維導入パイプが円周上等配置となり、かつ外側ノズル内周面に沿って補強繊維を誘導するように設けた二重環状ノズル(外側ノズル内径1.2mm、内側ノズル外径0.6mm、内径0.4mm)を用い、この補強繊維導入口2箇所より2本の補強繊維を補強繊維導入パイプ内部に通し、さらに外側ノズル(環状体)3と内側ノズルの間隙より補強繊維であるポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(110デシテックス/24フィラメント:破断強度6N)を約1m出した状態で、内側ノズル2から芯液としての水を、また外側ノズル3からギアポンプで加圧した紡糸原液を吐出させ、これを水温40℃の水(凝固液)中で凝固させ、繊維強化中空糸前駆体を得た。ここで、紡糸原液としては、ポリエーテルイミド樹脂(SABIC イノベーティブプラスチックス社製品ウルテム1000)20重量部およびジメチルアセトアミド80重量部からなるものが用いられた。
繊維強化中空糸前駆体は、55℃のオーブン中で乾燥処理を行うことにより、中空糸膜内周面に機能層を有する繊維強化多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜を得た。得られた多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜は、外径700μm、内径500μmであり、補強繊維は機能層となる中空糸膜内周面側ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の50%まで挿入されており、単繊維の60容積%(単繊維48本中29本)が中空糸膜中に埋没されていた。25℃における水蒸気透過速度は0.42g/cm2/分/MPa、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。また、標線間距離50mm、試験速度毎分20mmで引張試験を行い強度を算出したところ10Nであった。
比較例1
実施例において、二重環状ノズルとして2本の補強繊維導入パイプを内側ノズル外周面に沿って補強繊維を誘導するように設けたものを用い、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの一部を機能層となる多孔質中空糸膜内周側に埋没させた繊維強化多孔質中空糸膜を得た。得られた多孔質中空糸膜は、外径700μm、内径500μmであり、補強繊維は中空糸膜の内周面を含めた部分にあって、機能層となる中空糸膜内周面側ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の60〜130%の位置に挿入されていた。強度は10Nであったが、25℃における空気透過速度は20ml/cm2/分/100kPaであり、例えば機能層を中空糸膜内周面とする加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。
比較例2
実施例において、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを用いることなく多孔質中空糸膜を得た。得られた多孔質中空糸膜は、外径600μm、内径400μmであり、25℃における水蒸気透過速度は0.45g/cm2/分/MPa、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであったが、強度は1Nと低く、例えば加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。
比較例3
実施例において、芯液に代えて内側ノズルよりポリエチレンテレフタレート繊維からなる中空状の支持体(組紐、荷重ゼロでの内径2.0mm、外径2.85mm)が用いられ、支持体上にポリエーテルイミド紡糸原液の塗布が行われた。得られた多孔質中空糸膜は、外径2300μmであり、強度は250N以上と高かったが、25℃における水蒸気透過速度は0.04g/cm2/分/MPaと低く、例えば機能層を中空糸膜内周面とする加湿膜としての使用に耐えられるものではなかった。なお、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。
1 二重環状ノズル
2 内側ノズル
3 外側ノズル(環状体)
4 補強繊維導入パイプ
5 芯液導入口
6 紡糸原液導入口
7 中空糸膜状物吐出口
8 補強繊維導入口
9 補強繊維
本発明の目的は、透過性能、分離性能、力学的特性にすぐれた、中空糸膜膜内に補強繊維の一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜を提供することにある。
かかる本発明の目的は、中空糸膜膜内に補強繊維の一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜において、多孔質中空糸膜の被処理物接触側ではない外表面側の中空糸膜面からみて中空糸膜膜厚の90%を超えない部分に補強繊維を配置せしめた繊維強化多孔質中空糸膜によって達成される。
本発明の繊維強化多孔質中空糸膜は、補強繊維を、多孔質中空糸膜の被処理物接触側(中空糸膜内周面側)ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の90%、好ましくは80%を超えない部分に配置し、好ましくは補強繊維断面の50容積%以上、さらに好ましくは60容積%以上、特に好ましくは70容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることを特徴としている。
このように機能層(被処理物接触側)となる中空糸膜内周面側には補強繊維を存在させないことにより、多孔質中空糸膜が本来有する透過性能あるいは分離性能の低下を抑制することが可能となる。ここで、機能層を中空糸膜内周面側に存在させる態様には、中空糸膜に水蒸気や血液を透過させ、それを分離する場合などがある。また、補強繊維断面の50容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめることにより、所望の力学的特性を多孔質中空糸膜に付与することが可能となる。
以上の構成よりなる二重環状ノズルを用い、内側ノズル2に芯液導入口5から供給される芯液を、外側ノズル3に紡糸原液を充填、加圧し、補強繊維導入パイプ4より補強繊維を外側ノズル3内部に供給しながら紡糸原液をそれぞれ同時に吐出させることによって、補強繊維の一部を埋没させた多孔質中空糸膜を湿式紡糸法または乾湿式紡糸法によって得ることができる。図1においては、補強繊維導入パイプ4は1本のみ用いられているが、補強繊維導入パイプ4を複数本用いることも可能であり、一般的には1〜8本の補強繊維導入パイプ4を円周上等配置して二重環状ノズルに装備するような態様も含まれる。
補強繊維9は、中空糸膜全長にわたって補強繊維の一部をを埋没させるといった観点より、好ましくは芯液および紡糸原液を吐出させる前に中空糸膜前駆体吐出口からノズル外部へ予め出しておく。また、芯液および紡糸原液は、不要な空気の混入を防ぐといった観点から、好ましくは真空引きを行ったうえで用いられる。
製造方法例2では、補強繊維は紡糸原液とともに中側ノズルに導入されるが、その際多孔質中空糸膜の機能層を中空糸内周面側に形成させる場合には、中側ノズル外周面に沿って補強繊維の導入が行われる。
芯液としては、膜形成性樹脂の非溶媒、例えば水、ポリビニルピロリドン水溶液などが用いられる。紡糸原液のポリマーとしては、公知の中空糸膜形成材料(ポリマー)のいずれも用いることができ、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、再生セルロースまたはこれらの混合物等のセルロース系材料、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、アラミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の疎水性ポリマーが挙げられる。また、膜形成性樹脂の可溶性溶媒としてはアルコールやジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒が好んで用いられる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例
図1に示した二重環状ノズルにさらに1本の補強繊維導入パイプを追加し、2本の補強繊維導入パイプが円周上等配置となり、かつ外側ノズル内周面に沿って補強繊維を誘導するように設けた二重環状ノズル(外側ノズル内径1.2mm、内側ノズル外径0.6mm、内径0.4mm)を用い、この補強繊維導入口2箇所より2本の補強繊維を補強繊維導入パイプ内部に通し、さらに外側ノズル(環状体)3と内側ノズルの間隙より補強繊維であるポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント(110デシテックス/24フィラメント:破断強度6N)を約1m出した状態で、内側ノズル2から芯液としての水を、また外側ノズル3からギアポンプで加圧した紡糸原液を吐出させ、これを水温40℃の水(凝固液)中で凝固させ、繊維強化中空糸を得た。ここで、紡糸原液としては、ポリエーテルイミド樹脂(SABIC イノベーティブプラスチックス社製品ウルテム1000)20重量部およびジメチルアセトアミド80重量部からなるものが用いられた。
この繊維強化中空糸を55℃のオーブン中で乾燥処理を行うことにより、中空糸膜内周面に機能層を有する繊維強化多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜を得た。得られた多孔質ポリエーテルイミド中空糸膜は、外径700μm、内径500μmであり、補強繊維は機能層となる中空糸膜内周面側ではない側の中空糸膜表面(中空糸膜外周面側)からみて中空糸膜膜厚の50%まで挿入されており、単繊維の60容積%(単繊維48本中29本)が中空糸膜中に埋没されていた。25℃における水蒸気透過速度は0.42g/cm2/分/MPa、空気透過速度は0ml/cm2/分/100kPaであった。また、標線間距離50mm、試験速度毎分20mmで引張試験を行い強度を算出したところ10Nであった。

Claims (4)

  1. 中空糸膜膜内に補強繊維の全部または一部を埋没せしめた繊維強化多孔質中空糸膜において、多孔質中空糸膜の被処理物接触側ではない側の中空糸膜面からみて中空糸膜膜厚の90%を超えない位置に補強繊維を配置せしめた繊維強化多孔質中空糸膜。
  2. 多孔質中空糸膜の被処理物接触側が、中空糸膜の内周面側または外周面側である請求項1記載の繊維強化多孔質中空糸膜。
  3. 補強繊維断面の50容積%以上を中空糸膜中に埋没せしめた請求項1記載の繊維強化多孔質中空糸膜。
  4. 中空糸膜の外径が0.5〜1.5mmである請求項1記載の繊維強化多孔質中空糸膜。
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