JP2014212728A - 加工用トマトの収穫作業用補助機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自走する加工用トマトの収穫作業用補助機の前を刈り取り、同補助機の作業テーブル上で他の作業者がトマトの実をつみ取り選別してコンテナに収容することを前提として、
台車の荷台の前方に前下がりの傾斜コンベアがあり、当該傾斜コンベアの後方に作業テーブルがあってその先端が上記傾斜コンベア後端の下方にあり、上記作業テーブルの左右両外側に複数の椅子があり、作業テーブルの左右側部にシューターがあり、さらに、当該シューターの下方に計量器を備えたコンテナ載置台があり、上記荷台前方と後方に走行操作レバーがあり、刈り取り作業者、つみ取り作業者のいずれも走行操作できるようになっていること。
【選択図】図1
Description
そして、この発明の加工用トマトの収穫作業用補助機は、高齢者でも収穫作業を楽にかつ効率的にすることができるから実用性が高く普及が期待される。
この加工用トマトの栽培は生食用のものに比して規模が大きく、栽培方法は粗放的である。そして、加工用トマトはその枝が地面に這うように四方に伸びて繁茂し、また、成熟するとトマトの実(単に、「実」ともいう)が容易に落ちるように品種改良されている。
収穫作業方法は地面に這っているトマトの枝(単に「枝」ともいう)から実を一つ一つつみ取って携帯籠に入れ、それをコンテナに移す方法、トマトの枝を刈り取り、それをトマトの収穫作業用補助機のホッパ上で人手で振るって実を落とし、落ちたものを選別してコンテナに収容する方法があり、さらに、トマト収穫機(ハーベスタ)による方法がある。このトマト収穫機による方法は機械的にトマトを刈り取り、機械で強く振るって実を分離させ、良否を仕分け、仕分けされたものを選別して良品をコンテナに収容する方法である。
他方、人手によるトマト収穫作業を楽な姿勢で能率的に行えるようにする加工用トマトの収穫作業用補助機があり、それが特許文献1に記載されている。この出願の発明は特許文献1のものと同様の加工用トマトの収穫作業用補助機(以下これを単に「補助機」ということもある)に関するものである。
特許文献1に記載されている加工用トマトの収穫作業用補助機は専用機であってその概要は図6、図7のとおりである。
このものは、引き上げコンベア71、ホッパ72、荷台78を備えており、操作レバー83で走行制御されてクローラCで走行する。上記引き上げコンベア71は補助機の前面にあり、この引き上げコンベア71の下端に大きなホッパ72があり、作業者が後端のステップに立って運転する。
ところで、特許文献1の収穫作業用補助機による場合の刈り取り作業は極めて速やかになされ、3〜4人による選別作業分を刈り取ることができる。したがって、この補助機を使用する収穫作業の能率を高めるには刈り取り作業者一人に選別作業者3〜4人を対応させる必要がある。そしてまた、刈り取られた枝から実をつみ取る作業や良否を目視で選別する作業は体力を要するものではないのでこれを楽な姿勢で行えるようにして高齢者でも長時間できるようにすることが重要である。そのために考慮すべき問題は次の(a)〜(d)である。
(b)つみ取り作業者とコンテナとが接近していて、つみ取られた実のコンテナへの収容作業における手の動きが可及的に小さいこと、
(c)コンテナに収容されたものをそのまま出荷できるようにコンテナに収容したときに選別と計量が完了していること、
(d)所定量のトマトが収容されたコンテナの入れ替え、荷台上での片づけ及び圃場への荷下ろしが容易になされること。
加工用トマトの収穫作業用補助機について、
人手で刈り取った加工用トマトの茎を作業テーブルまで搬送するようにし、
椅子に腰掛けた姿勢で作業テーブル上で実をつみ取って選別しこれを作業テーブルの下のコンテナに容易に収納できるようにすること。
(イ)台車の荷台の前方に前下がりの傾斜コンベアがあり、当該傾斜コンベアの後方に作業テーブルがあってその先端が上記傾斜コンベア後端の下方にあり、左右外側に複数の椅子があること、
(ロ)上記作業テーブルの左右側部にシューターがあり、さらに、当該作業テーブルの下方に計量器を備えたコンテナ載置台があること、
(ハ)上記荷台の前方と後方に操作レバーがあり、刈り取り作業者、つみ取り作業者のいずれも走行操作できること。
トマトの枝は傾斜コンベアで後方に搬送されてその後端から上記作業テーブル上に落下する。傾斜コンベアに載せるときにトマトの実が落ちても、それは傾斜コンベアで上記作業テーブルまで搬送されるから、地面にこぼれ落ちることはない。
作業テーブルの左右両側(前方に向いて左右両側)の椅子に腰掛けて複数の作業者が同作業テーブル上の枝を手元に引き寄せて実をつみ取り、つみ取った実を作業テーブルの左右両側部のシューターに投入する。シューターに投入された実はそのまま作業テーブルの下にあるコンテナに収容される。
このつみ取り及び選別作業は、作業テーブル上でかつ腰掛けた状態でなされるので楽であり、その一人当たりの作業能率は圃場に這っている枝からつみ取って選別する場合の約1.5倍程度である。
そして、実をつみ取って選別する作業は作業テーブル上でその手元に引き寄せてなされるので、つみ取り作業の能率が良く、かつ選別は高精度で安定的になされる。一人の刈り取り分と3〜4人のつみ取り分がほぼ均衡し、刈り取り及びつみ取り作業全体が著しく効率的になされる。
補助機は収穫された跡をゆっくり走行する。この走行は荷台の前部にある操作レバーを使って刈り取り作業者が制御し、また、後部の操作レバーを使ってつみ取り選別作業者も制御することができる。
クローラC,Cを備えた自走式運搬台車の荷台Aの先端に傾斜コンベア2(全長は190cm)があり中央に作業テーブル12がある。荷台Aの前後長さLは205cm、左右幅Wは170cmであり、地上高さは60cmである。そして、作業テーブル12の前後長さL1は160cm、左右幅W1は80cmでありその高さhは70cm、地上高さHは130cmである。
また、荷台Aの後部にエンジン28があり、当該エンジン28で駆動輪vを駆動しまた油圧ポンプ29を駆動する。クローラC,Cを油圧モータ(図示略)で駆動することで変速機構及び前後の操作レバーと操作バルブ等による操作機構を単純にすることができる。
ベルトコンベア22は断面U型の枠22aとコンベアベルト22bによるものであり、コンベアベルト22bは上端の駆動ローラ22Cで駆動され、当該駆動ローラ22cは油圧モータ22dによって駆動される。
ベルトコンベア22は枝Pを作業テーブル12上に引き上げるものであり、そのコンベアベルト22bの幅w2は約45cmであり、上端は作業テーブル1の先端部分の上まで延びている。
コンベアベルト22bについてはその搬送面に30〜40cm間隔で滑り止めの横方向羽根(高さ数cm)が設けられており、投入された枝Pを当該羽根で押し上げていく構造になっている。
なお、コンベアの構造については、要するに枝Pを作業テーブル12まで引き上げることができるものであれば、バーコンベア(左右のチェンを多数のバーで連結してベルトを構成したもの)等どのようなものでもよいが、滑り止め(上記羽根に相当するもの)がその搬送面に必要である。
傾斜コンベア2は伸縮棒2cで支持されていて、当該伸縮棒2cはその長さが多段に調整されるようになっている。なお、当該伸縮棒2cについてはこれを油圧シリンダに変更することもできる。
作業テーブル12の左右両側部に各2つ(計4つ)の椅子4がある。そして、上記開口13aは前後に細長く、上記椅子4が開口13aの前方の位置、後方の位置にそれぞれある。なお、各椅子4の前に小さな開口をそれぞれ設ける構造でもよい。
コンテナkをコンテナ載置台Bの計量器3で計量していて所定量(たとえば20kg)になったときペダル5pでリフト5を操作してコンテナkの一端を押し上げて傾斜させることによりコンテナkを左右方向に容易に引き出すことができる。
また、リフト5を上げておいて作業テーブル12の下に空のコンテナkを挿入してこれをリフト5に載せ、その後にリフト5を下げてコンテナkを計量器3に載せる。
作業テーブル12の左右両外側の椅子4に座った3〜4人の作業者が作業テーブル12上の枝Pを手元に引き寄せて実をつみ取り、良好なものを作業テーブル12の左右の開口13aに投入する。つみ取るときに良好なものが選別され、さらに上記開口13aに投入されるときに選別されるのでその精度は高くかつ安定している。上記開口13aに投入されたものはシューター13を経て作業テーブル12の下のコンテナkに収容される。
コンテナkは計量器3で常に計測されているので所定重量になるとそのことが報知される。そして、この報知に基づいてコンテナkが入れ替えられる。
このコンテナ載置台Bの例では計量器3に被さるようにその外側にリフト5が配置されている。
リフト5はリフトテーブル5f、ペダルレバー55、ペダル55p等によるリフト操作機構5pを有し、当該支持ロール5rの間から計量器の支持部3a,3aが突出している。
コンテナkはコンテナ載置台Bに載せられその計量器3の支持部3aに支持されて計量されており、ペダル55pを踏むとリフトテーブル5fが押し上げられその支持ロール5rでコンテナkを押し上げる。このとき、コンテナkは上記支持ロール5rで支持されているので容易に横方向に引き出される。
リフトテーブル5fは前後のリフトテーブル外枠51、左端のヒンジ軸51a、右端の支軸51bを有している。そして、上記ヒンジ軸51aを支持ブロック52のヒンジ軸受53で支持させてあり、右端の支軸51bがペダルレバー55で押し上げられると、リフトテーブル5fが上記ヒンジ軸51aを支点として左方に傾斜させられる。
作業テーブル12の右側の作業者mがペダル55pを踏んでペダルレバー55で支軸51bを押し上げ、リフトテーブル5fでコンテナk(図1参照)を押し上げて左方に傾斜させてから左側の作業者(図示略)がコンテナkを右方に引き出す。
椅子4の椅子脚42の下端にL型ブラケット43があり、このL型ブラケット43の下面にピン44が突設されている。L型ブラケット43の下端の横穴に係止棒45が挿入されている。
荷台Aの荷台フレームf(断面コ型の荷台外枠)の縦穴にピン44を挿入してL型ブラケット43を載せ、L型ブラケット43の下端の横穴に係止棒45を押し込んで荷台フレームfの下面に当接させる。椅子4の座は椅子脚42から作業テーブル12の方に偏心している(偏心量e)。
作業者mが椅子4に座ると、その重さGによるモーメントMが椅子脚42に作用するので係止棒45がL型ブラケット43の下面に当り、L型ブラケット43と係止棒45とで荷台フレームfが挟持されるので、椅子脚42が荷台フレームfに固定される。
2:傾斜コンベア
3:計量器
3a:支持部
4:椅子
5:リフト
5f:リフトテーブル
5p:リフト操作機構
5r:支持ロール
11:テーブル脚
12:作業テーブル
13:シューター
13a:開口
21:支持枠
22:ベルトコンベア
22a:枠
22b:コンベアベルト
22c:駆動ローラ
22d:油圧モータ
23:受け皿
28:エンジン
29:油圧ポンプ
30:操作バルブ
31:操作レバー
42:椅子脚
43:L型ブラケット
44:ピン
45:係止棒
51:リフトテーブル外枠
51a:ヒンジ軸
51b:支軸
55:ペダルレバー
55p:ペダル
A:荷台
B:コンテナ載置台
c:クローラ
f:荷台フレーム
k:コンテナ
P:トマトの枝
Claims (3)
- 補助機の前方で刈り取り、同補助機の作業テーブル上で枝からトマトの実をつみ取り、目視で選別してコンテナに収容する加工用トマトの収穫作業用補助機であって、
自走する台車の荷台の前方に前下がりの傾斜コンベアがあり、当該傾斜コンベアの後方に作業テーブルがあり、
上記傾斜コンベアは前下がりのコンベアであってその後端が上記作業テーブルの上方にあり、
上記作業テーブルの左右両外側に複数の椅子があり、同作業テーブルの左右側部にシューターがあり、同作業テーブルの下方に計量器を備えたコンテナ載置台があり、
上記荷台の前方と後方に走行操作レバーがあり、刈り取り作業者又はつみ取り作業者によって走行操作されることを特徴とする上記加工用トマトの収穫作業用補助機。 - 上記作業テーブルの左右に前後2つの椅子がそれぞれあり、上記コンテナ裁置台がコンテナ計量器とリフトを備えており、当該リフトでコンテナを押し上げた状態でコンテナを横方向に引き出すことができる請求項1の加工用トマトの収穫作業用補助機。
- 上記傾斜コンベア、作業テーブル、計量器、リフトが互いに独立していて、運搬台車の荷台の所定位置にそれぞれボルトで脱着自在に固定されていることを特徴とする請求項1の加工用トマトの収穫作業用補助機。
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