JP2014212413A - 超音波トランスデューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】インピーダンス整合を行うことができる周波数帯域を広くすることが可能な超音波トランスデューサを提供する。
【解決手段】この超音波トランスデューサ100は、超音波を発生するとともに被検体からの反射波を受波して出力する圧電素子1と、圧電素子1に接続される、抵抗素子2、抵抗素子3およびインダクタ4とを備え、圧電素子1と、抵抗素子2、抵抗素子3およびインダクタ4とによって定抵抗回路が構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、超音波トランスデューサに関し、特に、圧電素子を備える超音波トランスデューサに関する。
従来、圧電素子を備える超音波トランスデューサが知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1では、圧電素子がバントパスフィルタ回路の一部として設けられており、バントパスフィルタ回路を通過する所定の周波数帯域(通過領域)において、バントパスフィルタ回路のインピーダンス特性の抵抗成分が略一定(たとえば、50Ω)になるとともに、リアクタンス成分は、略ゼロになるように構成されている。すなわち、上記特許文献1に記載の超音波トランスデューサは、中心周波数(圧電素子の共振周波数)近傍の周波数帯域において、超音波トランスデューサに接続される回路(たとえば、電気伝送路)との間のインピーダンスマッチング(インピーダンス整合)を行うことが可能になるように構成されている。
特開2001−86587号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の超音波トランスデューサでは、中心周波数から外れる周波数帯域では、インピーダンス特性の抵抗成分が略一定でなくなるとともに、リアクタンス成分も略ゼロでなくなるという不都合がある。具体的には、中心周波数から外れる周波数帯域では、反射ノイズ(超音波トランスデューサに接続される回路(たとえば、電気伝送路)からの反射ノイズ)が生じるという不都合がある。すなわち、上記特許文献1に記載の超音波トランスデューサでは、インピーダンスマッチング(インピーダンス整合)を行うことができる周波数帯域が限られている(狭い)という問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、インピーダンス整合を行うことができる周波数帯域を広くすることが可能な超音波トランスデューサを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による超音波トランスデューサは、超音波を発生するとともに被検体からの反射波を受波して出力する圧電素子と、圧電素子に接続され、抵抗素子、インダクタおよびキャパシタのうちの少なくとも1つを含む電気素子とを備え、圧電素子と電気素子とによって定抵抗回路が構成されている。
この一の局面による超音波トランスデューサでは、上記のように、圧電素子と電気素子とによって定抵抗回路を構成することによって、超音波トランスデューサのインピーダンスを純抵抗に略等価にすることができるので、超音波トランスデューサのインピーダンスを周波数によらず略一定にすることができる。その結果、インピーダンス整合を行うことができる周波数帯域を広くすることができる。
また、超音波トランスデューサのインピーダンスを純抵抗に略等価にすることができることにより、超音波トランスデューサを抵抗素子として取り扱うことができるので、超音波トランスデューサを用いたシステム全体の設計を容易にすることができる。特に、伝送経路長や、送受信回路の入出力インピーダンスの考慮および設計の負担を軽減することができる。
さらに、超音波トランスデューサを1つの送受信回路に対して複数設ける場合においても、超音波トランスデューサを抵抗素子として取り扱うことができるので、電圧、電流および電力、または、反射率等は、抵抗素子の接続に基づく計算(超音波トランスデューサを抵抗素子として取り扱う計算)により、容易に、算出することができる。
上記一の局面による超音波トランスデューサにおいて、好ましくは、抵抗素子は、第1抵抗素子および第2抵抗素子を含み、定抵抗回路は、第1抵抗素子と直列または並列に接続される複素インピーダンスZ1を有する回路と、第2抵抗素子と直列または並列に接続されるとともに圧電素子を含み複素インピーダンスZ2を有する回路とを含み、複素インピーダンスZ1と複素インピーダンスZ2との積Z1・Z2は、第1抵抗素子の抵抗値Rと第2抵抗素子の抵抗値Rとの積Rと略同一になるように構成されている。このように構成すれば、第1抵抗素子、第2抵抗素子、複素インピーダンスZ1およびZ2を有する回路によって容易に定抵抗回路を形成することができるので、容易に、インピーダンス整合を行うことが可能な周波数帯域を広くすることができる。
上記一の局面による超音波トランスデューサにおいて、好ましくは、定抵抗回路は、特性値が調整可能な電気素子を含む。このように構成すれば、定抵抗回路に含まれる圧電素子の特性値にばらつきがある場合でも、電気素子の特性値を調整することにより定抵抗回路を構成することができる。また、定抵抗回路を特性値が調整可能な電気素子を含むように構成することにより、超音波トランスデューサを定抵抗回路として維持した状態で、電気素子の特性値を調整することにより、圧電素子に印加される電圧の周波数特性を制御することができる。その結果、たとえば、定抵抗回路の内部にフィルタ回路を含めるように構成した場合、電気素子の特性値を調整することにより、フィルタ回路およびフィルタ回路の逆回路の調整を行うことができるので、フィルタ特性を調整(変更)させながら、超音波トランスデューサを定抵抗回路として維持することができる。
この場合、好ましくは、定抵抗回路は、インダクタのインダクタンスおよびキャパシタのキャパシタンスのうちの少なくとも一方が調整可能に構成されている。このように構成すれば、定抵抗回路に含まれる圧電素子の特性値にばらつきがある場合でも、インダクタのインダクタンスおよびキャパシタのキャパシタンスのうちの少なくとも一方を調整することによって、容易に定抵抗回路を構成することができる。
上記一の局面による超音波トランスデューサにおいて、好ましくは、定抵抗回路に接続され、定抵抗回路のインピーダンスを変換するインピーダンス変換部をさらに備える。このように構成すれば、定抵抗回路の抵抗値が小さい場合でも、インピーダンス変換部によりインピーダンスを変換することによって、超音波トランスデューサの電力利得を改善することができる。
この場合、好ましくは、インピーダンス変換部は、定抵抗回路に接続され、定抵抗回路のインピーダンスを変換する変成器を含む。このように構成すれば、変成器により、容易に、超音波トランスデューサの電力利得を改善することができる。
上記一の局面による超音波トランスデューサにおいて、好ましくは、電気素子は、圧電素子と並列に設けられ超音波トランスデューサの電圧利得のピークを調整するためのインダクタを含む。このように構成すれば、超音波トランスデューサの電圧利得のピーク(周波数特性)を調整することができるので、所望の周波数帯域における電圧利得を大きくすることができる。
本発明によれば、上記のように、インピーダンス整合を行うことができる周波数帯域を広くすることができる。
本発明の第1実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 抵抗素子と複素インピーダンスを有する回路とが並列接続された一般的な定抵抗回路を説明するための回路図である。 抵抗素子と複素インピーダンスを有する回路とが直列接続された一般的な定抵抗回路を説明するための回路図である。 本発明の第1実施形態による超音波トランスデューサのインピーダンスを説明するための図である。 本発明の第2実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 図5の等価回路を示す図である。 本発明の第2実施形態による超音波トランスデューサのインピーダンスを説明するための図である。 本発明の第3実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 本発明の第3実施形態による超音波トランスデューサのインピーダンスを説明するための図である。 本発明の第3実施形態による超音波トランスデューサの電圧利得を説明するための図である。 本発明の第4実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 本発明の第4実施形態による超音波トランスデューサのインピーダンス(実数成分)を説明するための図である。 本発明の第4実施形態による超音波トランスデューサの反射率を説明するための図である。 本発明の第5実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 本発明の第5実施形態による超音波トランスデューサの電圧利得を説明するための図である。 本発明の第6実施形態による超音波トランスデューサの回路図である。 図14に示す本発明の第5実施形態による超音波トランスデューサの等価回路図である。 本発明の第6実施形態による超音波トランスデューサの電力利得を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態による超音波トランスデューサ100の構成について、図2および図3に示す一般的な定抵抗回路200および210と比較しながら説明する。
図2に示すように、一般的な定抵抗回路200は、抵抗値Rを有する抵抗素子201と、抵抗値Rを有する抵抗素子202と、複素インピーダンスZ1を有する第1回路203と、複素インピーダンスZ2を有する第2回路204とを含む。抵抗素子201と第1回路203とは、並列に接続されているとともに、抵抗素子202と第2回路204とは、並列に接続されている。また、抵抗素子201および第1回路203の一方側は、端子p1に接続されているとともに、他方側は、抵抗素子202および第2回路204の一方側に接続されている。また、抵抗素子202および第2回路204の他方側は、端子p2に接続されている。ここで、定抵抗回路200では、複素インピーダンスZ1およびZ2と、抵抗値Rとの間には、Z1・Z2=Rの関係がある。このとき、端子p1と、端子p2との間のインピーダンスは、純抵抗と等価になる。すなわち、抵抗値は、Rとなり、インピーダンスは、周波数に依存しなくなる。なお、このように、Z1・Z2=Rの関係があるとき、第1回路203および第2回路204の一方は、抵抗値Rにおける他方の逆回路を構成する。
図3に示すように、一般的な定抵抗回路210は、抵抗素子201と第1回路203とが直列に接続されているとともに、抵抗素子202と第2回路204とが直列に接続されている。また、抵抗素子201および抵抗素子202の一方側は、端子p1に接続されている。また、第1回路203および第2回路204の一方側は、端子p2に接続されている。ここで、定抵抗回路210では、複素インピーダンスZ1およびZ2と、抵抗値Rとの間には、Z1・Z2=Rの関係があり、端子p1と、端子p2との間のインピーダンスは、純抵抗と等価になる。
また、図2および図3において、第1回路203(Z1)が、キャパシタンスCを有する容量性の素子でありかつ、第2回路204(Z2)が、インダクタンスLを有する誘導性の素子である場合には、第1回路203および第2回路204の複素インピーダンスは、Z1=1/jωC、Z2=jωLとなる。ここにω=2πfであり、fは周波数である。すなわち、Z1・Z2=L/C=Rを満たす場合に、定抵抗回路200(図2参照)および定抵抗回路210(図3参照)は、定抵抗回路となる。すなわち、容量性の素子と誘導性の素子とは、互いに抵抗値Rにおける逆回路となる。
また、容量性の素子および誘導性の素子以外の素子によって構成される回路によっても、Z1・Z2=Rを満たすことが可能であれば、定抵抗回路を構成することが可能である。なお、第1回路203(Z1)および第2回路204(Z2)のうちの一方が共振回路である場合には、他方は、一方の回路と同じ共振周波数を有する反共振回路により構成される。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、超音波トランスデューサ100は、超音波を発生するとともに被検体からの反射波を受波して出力する圧電素子1と、抵抗素子2と、抵抗素子3と、インダクタ4とを備えており、圧電素子1、抵抗素子2、抵抗素子3およびインダクタ4によって定抵抗回路が構成されている。圧電素子1は、共振周波数が約200[MHz]の機械的共振を有し、電気的共振の周波数も、約200[MHz]である。なお、共振のQ値(共振のピークでの周波数fを、共振のピークの半分になる周波数の幅f−fで除算した値)が小さい場合には、圧電素子1をキャパシタと等価とみなしてよい。そこで、図1では、圧電素子1をキャパシタとして記載しており、圧電素子1(キャパシタ)のキャパシタンスは、約11[pF]である。なお、抵抗素子2は、本発明の「第1抵抗素子」および「電気素子」の一例である。また、抵抗素子3は、本発明の「第2抵抗素子」および「電気素子」の一例である。また、インダクタ4は、本発明の「電気素子」の一例である。
また、超音波トランスデューサ100では、抵抗素子2の抵抗値は、50[Ω]であり、抵抗素子3の抵抗値は、50[Ω]である。また、インダクタ4のインダクタンスは、27[nH]である。なお、インダクタ4は、抵抗値50[Ω]において、圧電素子1に対する逆回路になっている。
具体的には、第1実施形態では、抵抗素子2と直列に接続されるインダクタ4(複素インピーダンスZ1)と、抵抗素子3と直列に接続されインダクタ4の逆回路を構成する圧電素子1(複素インピーダンスZ2)とを含むように定抵抗回路を構成する。そして、インダクタ4の複素インピーダンスZ1と圧電素子1の複素インピーダンスZ2との積Z1・Z2が、抵抗素子2の抵抗値Rと抵抗素子3の抵抗値Rとの積Rと略同一になるように(Z1・Z2=L/C=Rの関係を満たすように)構成されている。
次に、図4を参照して、超音波トランスデューサ100のインピーダンスの周波数特性について説明する。なお、超音波トランスデューサ100のインピーダンスの周波数特性は、回路シミュレータによるシミュレーションにより求めたものである。なお、定抵抗回路のインピーダンスを各電気素子の特性値の関数として表して、このインピーダンスの関数を微分することにより、インピーダンスの周波数特性を求めることも可能である一方、回路シミュレータによるシミュレーションによりインピーダンスの周波数特性を求める方が効率的である。
図4に示すように、インピーダンスの実数成分は、周波数が10[MHz]〜400[MHz]の範囲にわたって、略50[Ω]になっているとともに、虚数成分は、略0[Ω]になっていることが判明した。なお、インピーダンス整合をよりよくするためには、定抵抗回路のインピーダンスの実数成分は、特性インピーダンスの値の70%以上140%以下の範囲内であることが好ましい。また、定抵抗回路のインピーダンスの虚数成分は、特性インピーダンスの値の±30%以内であることが好ましい。そして、定抵抗回路のインピーダンスの実数成分および虚数成分が、上記の範囲内である場合には、反射率の最大値は、0.25しかなく、より良いインピーダンス整合を行うことが可能となる。
また、定抵抗回路を構成する各電気素子(圧電素子1、抵抗素子2、抵抗素子3およびインダクタ4)の特性値は、実施には、理想的な特性値に対して誤差を有する一方、結果的に誤差が問題とならないような範囲で各電気素子を選定するとよい。
たとえば、図1に示すインダクタ4の最大自己共振周波数が2[GHz]であり、2[GHz]の前後の周波数からインダクタとしての理想的特性が逸脱する場合でも、超音波トランスデューサ100の中心周波数を200[MHz]で設計して、200[MHz]近傍の周波数を利用することにより、200[MHz]近傍の周波数ではインダクタ4は略理想的なインダクタンスを有しているので、自己共振特性が問題になるのを回避することができることが判明した。
また、たとえば、図1に示す抵抗素子2(抵抗素子3)の抵抗値が50[Ω]ではなく49[Ω]または51[Ω]である場合にも、抵抗値の誤差が定抵抗回路の特性値(インピーダンス)に影響を及ぼさないことが確認された。
第1実施形態では、上記のように、圧電素子1と、抵抗素子2と、抵抗素子3と、インダクタ4とによって定抵抗回路を構成することによって、超音波トランスデューサ100のインピーダンスを純抵抗に略等価にすることができるので、超音波トランスデューサ100のインピーダンスを周波数によらず略一定にすることができる。その結果、インピーダンス整合を行うことができる周波数帯域を広くすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、定抵抗回路を、抵抗素子2と直列に接続される複素インピーダンスZ1を有するインダクタ4と、抵抗素子3と直列に接続され複素インピーダンスZ2を有する圧電素子1を含むように構成して、インダクタ4の複素インピーダンスZ1と圧電素子1の複素インピーダンスZ2との積Z1・Z2を、抵抗素子2の抵抗値Rと抵抗素子3の抵抗値Rとの積Rと略同一になるように構成する。これにより、抵抗素子2、抵抗素子3、インダクタ4および圧電素子1によって容易に定抵抗回路を形成することができるので、容易に、インピーダンス整合を行うことが可能な周波数帯域を広くすることができる。
また、超音波トランスデューサ100のインピーダンスを純抵抗に略等価にすることができることにより、超音波トランスデューサ100を抵抗素子として取り扱うことができるので、超音波トランスデューサ100を用いたシステム全体の設計を容易にすることができる。特に、伝送経路長や、送受信回路の入出力インピーダンスの考慮および設計の負担を軽減することができる。
さらに、超音波トランスデューサ100を1つの送受信回路に対して複数設ける場合においても、超音波トランスデューサ100を抵抗素子として取り扱うことができるので、電圧、電流および電力、または、反射率等は、抵抗素子の接続に基づく計算(超音波トランスデューサを抵抗素子として取り扱う計算)により、容易に、算出することができる。
(第2実施形態)
次に、図5および図6を参照して、第2実施形態による超音波トランスデューサ101の構成について説明する。第2実施形態では、上記圧電素子がキャパシタと等価であるとみなされた第1実施形態とは異なり、圧電素子が、直列共振回路とキャパシタとを含む等価回路として表されている。なお、超音波トランスデューサ101は、後述するように2つの定抵抗回路(第1の定抵抗回路、第2の定抵抗回路)から構成されている。
図5に示すように、超音波トランスデューサ101は、超音波を発生するとともに被検体からの反射波を受波して出力する圧電素子11と、圧電素子11に並列接続される回路12と、抵抗値が50[Ω]である抵抗素子2と、抵抗値が58[Ω]である抵抗素子15と、インダクタンスが27[nH]であるインダクタ4とを備えている。
圧電素子11は、キャパシタ13と、キャパシタ13に並列接続され、圧電素子11の共振特性を示す直列共振回路14とを含む。直列共振回路14は、抵抗値が350[Ω]である抵抗素子14aと、抵抗素子14aに直列接続されインダクタンスが300[nH]であるインダクタ14bと、インダクタ14bに直列接続されキャパシタンスが1.5pFであるキャパシタ14cとを含む。
圧電素子11に並列接続される回路12は、抵抗値が350[Ω]である抵抗素子12aと、キャパシタンスが2.4[pF]であるキャパシタ12bと、インダクタンスが180[nH]であるインダクタ12cとを含む。キャパシタ12bとインダクタ12cとは、並列接続されているとともに、抵抗素子12aに直列に接続されている。そして、直列共振回路14と回路12とによって、放射インピーダンスが350[Ω]である定抵抗回路(第1の定抵抗回路)が構成されている。
また、放射インピーダンスが350[Ω]である直列共振回路14と回路12とによって構成される定抵抗回路は、抵抗値が58[Ω]である抵抗素子15に並列接続されており、定抵抗回路と抵抗素子15との合成インピーダンスは、約50[Ω]となる。
図6(図5に示される超音波トランスデューサ101の等価回路)では、上記合成インピーダンスが約50[Ω]である定抵抗回路が、抵抗素子16により表されている。図6に示すように、超音波トランスデューサ101は、27[nH]×1/11[pF]≒50[Ω]×50[Ω]の関係を有し、超音波トランスデューサ101は、定抵抗回路(第2の定抵抗回路)を構成している。なお、抵抗素子16は、本発明の「第2抵抗素子」および「電気素子」の一例である。
次に、図7を参照して、超音波トランスデューサ101のインピーダンスの周波数特性について説明する。
図7に示すように、インピーダンスの実数成分は、周波数が10[MHz]〜400[MHz]の広い範囲(周波数帯域)にわたって、略50[Ω](純抵抗)になっているとともに、虚数成分は、略0[Ω]になっていることが判明した。
なお、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、第3実施形態による超音波トランスデューサ102の構成について説明する。第3実施形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、圧電素子に並列にインダクタが接続されている。
図8に示すように、第3実施形態による超音波トランスデューサ102では、圧電素子1に並列に、超音波トランスデューサ102の電圧利得のピークを調整するためのインダクタ21が接続されている。なお、インダクタ21のインダクタンスは、230[nH]である。また、超音波トランスデューサ102を定抵抗回路にするように、インダクタ4に直列に、キャパシタ22が接続されている。なお、キャパシタ22のキャパシタンスは、100[pF]である。なお、インダクタ21およびキャパシタ22は、本発明の「電気素子」の一例である。
次に、図9を参照して、超音波トランスデューサ102のインピーダンスの周波数特性について説明する。
図9に示すように、インピーダンスの実数成分は、周波数が10[MHz]〜400[MHz]の広い範囲(周波数帯域)にわたって、略50[Ω](純抵抗)になっているとともに、虚数成分は、略0[Ω]になっていることが判明した。
次に、図10を参照して、超音波トランスデューサの電圧利得について説明する。なお、電圧利得とは、超音波トランスデューサに印加される電圧Viに対する圧電素子に印加される電圧Voの比の対数に、20を乗じた値(20×Log(Vo/Vi))である。また、電圧利得は、回路シミュレータによるシミュレーションにより求めたものである。
図10に示すように、第2実施形態による超音波トランスデューサ101(図5参照)の電圧利得は、周波数が10[MHz]〜400[MHz]にわたって、約3[dB]の範囲内であることが判明した。一方、第3実施形態による超音波トランスデューサ102(図8参照)の電圧利得は、周波数の低い領域において小さくなっているとともに、周波数が100[MHz]の場合に極大になっていることが判明した。なお、周波数が100[MHz]の場合における超音波トランスデューサ102の電圧利得は、第2実施形態による超音波トランスデューサ101の電圧利得よりも大きくなることが判明した。
電圧利得が極大(ピーク)となる周波数が100[MHz]であるという結果(第2実施形態による超音波トランスデューサ101と第3実施形態による超音波トランスデューサ102との差異)は、11[pF]のキャパシタンスを有する圧電素子1と、230[nH]のインダクタンスを有するインダクタ21とにより構成される共振回路に起因している。つまり、圧電素子1と並列に接続されるインダクタ21のインダクタンスの値を調整することにより、電圧利得の周波数特性を制御できることが確認された。その結果、電圧利得を制御することにより、超音波トランスデューサ102が送信する超音波の周波数特性も調整可能となることが確認された。
このように、第2実施形態による超音波トランスデューサ101と第3実施形態による超音波トランスデューサ102とは、共に約50[Ω]の定抵抗回路を構成している(伝送路からみた電気的特性は略同じである)一方、電圧利得の周波数特性が互いに異なることが判明した。
第3実施形態では、上記のように、圧電素子1と並列に設けられ超音波トランスデューサ102の電圧利得のピークを調整するためのインダクタ21を設ける。これにより、超音波トランスデューサ102の電圧利得のピーク(周波数特性)を調整することができるので、所望の周波数帯域における電圧利得を大きくすることができる。なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、図11を参照して、第4実施形態による超音波トランスデューサ103の構成について説明する。第4実施形態では、上記第1〜第3実施形態と異なり、インダクタのインダクタンスが調整可能に構成されている。
図11に示すように、超音波トランスデューサ103は、圧電素子31と、抵抗素子2と、抵抗素子3、インダクタ4と、インダクタンス調整回路32とを備えている。圧電素子31は、製造工程に起因して、キャパシタンスが10[pF]以上15[pF]以下の範囲内になるように(ばらつくように)製造されている。
ここで、第4実施形態では、超音波トランスデューサ103(定抵抗回路)は、特性値が調整可能な電気素子を含むように構成されている。具体的には、超音波トランスデューサ103(定抵抗回路)は、インダクタのインダクタンスが調整可能に構成されている。より具体的には、超音波トランスデューサ103では、インダクタンス調整回路32は、並列接続されたインダクタ33およびスイッチ34を含むように構成されている。また、インダクタンス調整回路32は、インダクタ4に直列接続されている。そして、スイッチ34をON/OFFすることにより、インダクタンス調整回路32のインダクタンスは、0[nH]/10[nH]に調整可能に構成されている。なお、インダクタ33は、本発明の「電気素子」の一例である。
ここで、キャパシタンスが上限値である15[pF]の圧電素子31に対しては、設計上、インダクタンスが37.5[nH]のインダクタが逆回路になる。この場合に、スイッチ34をOFFすることにより、インダクタ4(27[nH])とインダクタ33(10[nH])とが直列接続されて、37[nH]のインダクタンスを有するインダクタを構成するとともに、圧電素子31の逆回路を構成する。また、キャパシタンスが下限値である10[pF]の圧電素子31に対しては、設計上、インダクタンスが25[nH]のインダクタが逆回路になる。この場合に、スイッチ34をONすることにより、インダクタ4(27[nH])のみにより、圧電素子31の逆回路が構成される。
次に、図12を参照して、超音波トランスデューサ103のインピーダンスの周波数特性について説明する。なお、図12において、記号「□」は、圧電素子31のキャパシタンスが、10[pF]であり、スイッチ34をON状態にした場合のインピーダンスの実数成分を示している。また、記号「△」は、圧電素子31のキャパシタンスが、15[pF]であり、スイッチ34をON状態にした場合のインピーダンスの実数成分を示している。また、記号「○」は、圧電素子31のキャパシタンスが、15[pF]であり、スイッチ34をOFF状態にした場合のインピーダンスの実数成分を示している。
図12に示すように、圧電素子31のキャパシタンスが15[pF]であり、スイッチ34をON状態にした場合(インダクタのインダクタンスは、27[nH]、記号「△」)では、約40[Ω]近傍までインピーダンスが小さくなっており、伝送路の特性インピーダンスが、たとえば50[Ω]の場合には、伝送路から見た超音波トランスデューサ103の反射率は、約0.1になることが判明した。
一方、圧電素子31のキャパシタンスが15[pF]であり、スイッチ34をOFF状態にした場合(インダクタのインダクタンスは、37[nH]、記号「○」)では、インピーダンスの変化は、約5[Ω]の範囲内にあり、たとえば、インピーダンスを45[Ω]とすると、伝送路の特性インピーダンスが50[Ω]の場合には、伝送路から見た超音波トランスデューサ103の反射率は、約0.05になることが判明した。すなわち、スイッチ34をOFF状態にすれば、スイッチ34をON状態にした場合(記号「△」)よりも反射率を約1/2(半減)にすることができる。また、圧電素子31のキャパシタンスが15[pF]である場合に、スイッチ34をON状態(記号「△」)からOFF状態(記号「○」)にすることにより、圧電素子31のキャパシタンスが10[pF]でありスイッチ34がON状態(記号「□」)のインピーダンスに近づけることができることが確認された。このように、スイッチ34をON/OFFすることにより、圧電素子31の製造バラつきに対して、整合性を確保できることが確認された
次に、図13を参照して、超音波トランスデューサ103と伝送路との間の反射率について説明する。なお、図13では、横軸は、圧電素子31のキャパシタンスを示している。縦軸は、周波数が10[MHz]〜400[MHz]の範囲内における、特性インピーダンスが50[Ω]である伝送路に対する反射率の最大値を示している。
図13に示すように、スイッチ34がON状態(記号「○」)である場合には、周波数が大きくなるにしたがって、反射率が小さくなる傾向になることが判明した。また、スイッチ34がOFF状態(記号「−」)である場合には、周波数が大きくなるにしたがって、反射率が大きくなる傾向になることが判明した。この結果、圧電素子31のキャパシタンスが12[pF]未満の場合には、スイッチ34をOFF状態にする(記号「−」)とともに、圧電素子31のキャパシタンスが12[pF]以上の場合には、スイッチ34をON状態にする(記号「○」)ことにより、圧電素子31のキャパシタンスに製造バラつきがあった場合でも、反射率を0.06未満に抑えることができることが判明した。なお、超音波トランスデューサ103と伝送路との整合性を確保する周波数の範囲は、少なくとも超音波トランスデューサ103の中心周波数の1/2倍以上2倍以下の範囲内であることが好ましいとともに、この周波数の範囲内において、反射率が少なくとも0.1以下であることが好ましい。
第4実施形態では、上記のように、超音波トランスデューサ103(定抵抗回路)を、特性値が調整可能な電気素子(第4実施形態では、インダクタ)を含むように構成する。これにより、定抵抗回路に含まれる圧電素子31の特性値にばらつきがある場合でも、電気素子(第4実施形態では、インダクタ)の特性値を調整することにより定抵抗回路を構成することができる。また、超音波トランスデューサ103(定抵抗回路)を特性値が調整可能な電気素子を含むように構成することにより、超音波トランスデューサ103を定抵抗回路として維持した状態で、電気素子の特性値を調整することにより、圧電素子に印加される電圧の周波数特性を制御することができる。その結果、たとえば、定抵抗回路の内部にフィルタ回路を含めるように構成した場合、電気素子の特性値を調整することにより、フィルタ回路およびフィルタ回路の逆回路の調整を行うことができるので、フィルタ特性を調整(変更)させながら、超音波トランスデューサ103を定抵抗回路として維持することができる。
(第5実施形態)
次に、図14を参照して、第5実施形態による超音波トランスデューサ104の構成について説明する。第5実施形態では、上記第4実施形態と異なり、インダクタのインダクタンスに加えて、キャパシタのキャパシタンスも調整可能に構成されている。
図14に示すように、超音波トランスデューサ104は、圧電素子1と、抵抗素子2と、抵抗素子3と、インダクタ4と、100[pF]のキャパシタンスを有するキャパシタ41と、キャパシタンス調整回路42と、230[nH]のインダクタンスを有するインダクタ43と、インダクタンス調整回路44とを備えている。なお、インダクタ43は、本発明の「電気素子」の一例である。
ここで、第5実施形態では、超音波トランスデューサ104は、インダクタのインダクタンスに加えて、キャパシタのキャパシタンスも調整可能に構成されている。具体的には、キャパシタンス調整回路42は、並列接続された33[pF]のキャパシタンスを有するキャパシタ42aおよびスイッチ42bを含むように構成されている。また、キャパシタンス調整回路42は、キャパシタ41に直列接続されている。また、インダクタンス調整回路44は、直列接続された76[nH]のインダクタンスを有するインダクタ44aおよびスイッチ44bを含むように構成されている。また、インダクタンス調整回路44は、インダクタ43に並列接続されている。なお、キャパシタ42aおよびインダクタ44aは、本発明の「電気素子」の一例である。
そして、超音波トランスデューサ104は、スイッチ44bがON状態で、かつ、スイッチ42bがOFF状態である場合(状態Kが、ON状態である場合とする)、または、スイッチ44bがOFF状態で、かつ、スイッチ42bがON状態である場合(状態Kが、OFF状態である場合とする)、定抵抗回路になる。すなわち、スイッチ44bおよびスイッチ42bが、共にON状態、または、共にOFF状態の場合には、超音波トランスデューサ104が定抵抗回路を構成しない。
次に、図15を参照して、超音波トランスデューサ104の電圧利得の周波数特性について説明する。なお、図15において、記号「○」は、状態KがOFF状態の場合を示し、記号「−」は、状態KがON状態の場合を示している。
図15に示すように、状態KがON状態の場合も、状態KがOFF状態の場合も、共に、周波数が大きくなるのに従って、電圧利得が大きくなり、極大値になった後、徐々に小さくなることが判明した。すなわち、状態KがON状態の場合も、状態KがOFF状態の場合も、共に、電圧利得は、なだらかな凸形状を有することが判明した。その結果、超音波トランスデューサ104は、広い周波数帯域において、所定の大きさ以上の電圧利得が得られることが確認された。また、状態KがOFF状態(記号「○」)の場合には、約100[MHz]近傍において、電圧利得が極大値を有するとともに、状態KがON状態(記号「−」)の場合には、約200[MHz]近傍において、電圧利得が極大値を有することが判明した。すなわち、状態KをON/OFFすることにより、電圧利得が極大値となる周波数を調整できることが確認された。また、電圧利得の極大値は、状態KがON状態の場合も、状態KがOFF状態の場合も、共に、0[dB]以上になっていることが判明した。また、状態KがON状態(記号「−」)の場合の電圧利得の極大値の方が、状態KがOFF状態(記号「○」)の場合の電圧利得の極大値よりも、数%大きくなる(昇圧される)ことが確認された。
なお、第5実施形態の効果は、上記第4実施形態と同様である。
(第6実施形態)
次に、図16を参照して、第6実施形態による超音波トランスデューサ105の構成について説明する。第6実施形態では、上記第1〜第5実施形態と異なり、定抵抗回路が変成器に接続されている。
図16に示すように、第6実施形態による超音波トランスデューサ105は、抵抗素子51、抵抗素子52、キャパシタ53、インダクタ54、インダクタ55、圧電素子56、および、変成器57を備えている。抵抗素子51および抵抗素子52は、共に、25[Ω]の抵抗値を有する。また、キャパシタ53は、80[pF]のキャパシタンスを有する。また、インダクタ54およびインダクタ55は、それぞれ、6[nH]および50[nH]のインダクタンスを有する。また、圧電素子56は、11[pF]のキャパシタンスを有する。また、変成器57の1次側および2次側の巻線比は、2.2:1である。なお、抵抗素子51は、本発明の「第1抵抗素子」および「電気素子」の一例である。また、抵抗素子52は、本発明の「第2抵抗素子」および「電気素子」の一例である。また、キャパシタ53、インダクタ54およびインダクタ55は、本発明の「電気素子」の一例である。また、変成器57は、本発明の「インピーダンス変換器」の一例である。
キャパシタ53とインダクタ54とは、直列接続されているとともに、キャパシタ53およびインダクタ54は、抵抗素子51に並列接続されている。また、キャパシタ53および抵抗素子51は、変成器57に接続されている。また、抵抗素子52、圧電素子56およびインダクタ55は、互いに並列接続されている。また、抵抗素子52、圧電素子56およびインダクタ55の一方側は、抵抗素子51およびインダクタ54に接続されているとともに、他方側は、変成器57に接続されている。
また、変成器57の2次側の電気素子(抵抗素子51、抵抗素子52、キャパシタ53、インダクタ54、インダクタ55、圧電素子56)は、25[Ω]の定抵抗回路を構成している。この定抵抗回路は、200[MHz]の共振周波数を有する共振回路を含んでいる。そして、第6実施形態では、この定抵抗回路が、定抵抗回路のインピーダンスを変換する変成器57に接続されている。
次に、図18を参照して、超音波トランスデューサ105の圧電素子の送信時の電力利得の周波数特性を、第5実施形態の超音波トランスデューサ104(図17参照)と比較しながら説明する。なお、電力利得とは、超音波トランスデューサの電力Wiに対する圧電素子の電力Woの比の対数に、10を乗じた値(10×Log(Wo/Wi))である。また、電力利得は、回路シミュレータによるシミュレーションにより求めたものである。
図17は、図14に示す超音波トランスデューサ104において、状態KがON状態でる場合(スイッチ44bがON状態、スイッチ42bがOFF状態)の場合の等価回路であり、図16に示す超音波トランスデューサ105と同様に、200[MHz]の共振周波数を有する共振回路を含んでいる。
図18に示すように、第6実施形態の超音波トランスデューサ105(記号「○」)も、第5実施形態の超音波トランスデューサ104(記号「△」)も、共に、周波数が大きくなるのに従って、電力利得が大きくなり、極大値になった後、徐々に小さくなることが判明した。また、第6実施形態の超音波トランスデューサ105の電力利得は、第5実施形態の超音波トランスデューサ104の電力利得よりも6[dB]以上大きくなる(改善される)ことが確認された。すなわち、定抵抗回路の抵抗値を1/2(=25[Ω]/50[Ω])にして、変成器57によってインピーダンス変換をした結果、電力利得が改善されることが確認された。つまり、超音波トランスデューサ105のように、たとえば25[Ω]の抵抗値を有する定抵抗回路を構成した後、変成器57によって50[Ω]にインピーダンス変換すれば、送信時の電力利得を向上できることが確認された。
第6実施形態では、上記のように、定抵抗回路に接続され、定抵抗回路のインピーダンスを変換するインピーダンス変成器57を設ける。これにより、定抵抗回路の抵抗値が小さい場合でも、変成器57により定抵抗回路のインピーダンスを変換することによって、容易に、超音波トランスデューサ105の電力利得を改善することができる。
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第6実施形態では、圧電素子、抵抗素子およびインダクタ(または、圧電素子、抵抗素子、インダクタおよびコンデンサ)によって定抵抗回路が構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、圧電素子を含んでいれば、抵抗素子、インダクタおよびコンデンサ以外の電気素子によって(または、抵抗素子、インダクタおよびコンデンサにさらに電気素子を含めて)、定抵抗回路を構成してもよい。
また、上記第4実施形態(第5実施形態)では、インダクタのインダクタンス(インダクタのインダクタンスおよびキャパシタのキャパシタンス)が調整可能に構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、抵抗素子の抵抗値を調整可能にしてもよい。また、スイッチ、ボリュームコントロール、トリマーコンデンサ、可変インダクタなど、特性値が調整可能な電気素子を超音波トランスデューサに設けてもよい。さらに、電界効果トランジスタ(FET)などを設けて、電圧制御により定抵抗回路の抵抗値を可変にしてもよい。
また、上記第4実施形態(第5実施形態)では、スイッチを1つ(2つ)設けて、インダクタのインダクタンス(インダクタのインダクタンスおよびキャパシタのキャパシタンス)を調整する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、3つ以上のスイッチを設けて、電気素子の特性値を調整するようにしてもよい。
また、上記第6実施形態では、本発明のインピーダンス変換器として変成器を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、分圧回路を用いてもよいし、比較的広い周波数帯域でインピーダンスの変換が一定の比率で可能であるトランジスタ等の能動素子を用いてもよい。
1、11、31、56 圧電素子
2、51 抵抗素子(第1抵抗素子、電気素子)
3、21、33、43、44a、54、55 インダクタ(電気素子)
4、16、52 抵抗素子(第2抵抗素子、電気素子)
22、42a、53 キャパシタ(電気素子)
57 変成器(インピーダンス変換部)
100、101、102、103、104、105 超音波トランスデューサ

Claims (7)

  1. 超音波を発生するとともに被検体からの反射波を受波して出力する圧電素子と、
    前記圧電素子に接続され、抵抗素子、インダクタおよびキャパシタのうちの少なくとも1つを含む電気素子とを備え、
    前記圧電素子と前記電気素子とによって定抵抗回路が構成されている、超音波トランスデューサ。
  2. 前記抵抗素子は、第1抵抗素子および第2抵抗素子を含み、
    前記定抵抗回路は、前記第1抵抗素子と直列または並列に接続される複素インピーダンスZ1を有する回路と、前記第2抵抗素子と直列または並列に接続されるとともに前記圧電素子を含み複素インピーダンスZ2を有する回路とを含み、
    前記複素インピーダンスZ1と前記複素インピーダンスZ2との積Z1・Z2は、前記第1抵抗素子の抵抗値Rと前記第2抵抗素子の抵抗値Rとの積Rと略同一になるように構成されている、請求項1に記載の超音波トランスデューサ。
  3. 前記定抵抗回路は、特性値が調整可能な前記電気素子を含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサ。
  4. 前記定抵抗回路は、前記インダクタのインダクタンスおよび前記キャパシタのキャパシタンスのうちの少なくとも一方が調整可能に構成されている、請求項3に記載の超音波トランスデューサ。
  5. 前記定抵抗回路に接続され、前記定抵抗回路のインピーダンスを変換するインピーダンス変換部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ。
  6. 前記インピーダンス変換部は、前記定抵抗回路に接続され、前記定抵抗回路のインピーダンスを変換する変成器を含む、請求項5に記載の超音波トランスデューサ。
  7. 前記電気素子は、前記圧電素子と並列に設けられ前記超音波トランスデューサの電圧利得のピークを調整するためのインダクタを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ。
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