JP2014212090A - 燃料電池スタックの組み立て方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な工程で、電解質膜の残留応力を確実に減少させることを可能にする。【解決手段】燃料電池スタック10の組み立て方法は、積層された燃料電池12に、積層方向に所定の締め付け荷重よりも小さな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程と、前記所定の時間が経過した後、積層された前記燃料電池12に、前記積層方向に前記荷重よりも大きな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程とを有している。そして、積層された燃料電池12に付与される荷重を、段階的に所定の締め付け荷重まで増加させている。【選択図】図5

Description

本発明は、電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、前記発電セルの積層方向に所定の締め付け荷重が付与される燃料電池スタックの組み立て方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方側にアノード電極が、前記電解質膜の他方側にカソード電極が、それぞれ配設された電解質膜・電極構造体(以下、MEAともいう)を、セパレータによって挟持した発電セルを備えている。この燃料電池は、通常、所定の数の発電セルを積層するとともに、積層方向両端には、ターミナルプレート、絶縁プレート及びエンドプレートが配置されることにより、燃料電池スタックを構成している。燃料電池スタックは、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両に搭載されている。
この燃料電池スタックは、発電セルの内部抵抗の増大や反応ガス(燃料ガス及び酸化剤ガス)のシール性の低下等を阻止するために、積層されている各発電セル同士を確実に加圧保持する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池スタックの締め付け方法が知られている。この締め付け方法では、組み立て後の初期段階での積重方向締め付けに際し、一旦規定値よりも高い締め付け圧力を印加してこの状態下で電池放電を行った後、締め付け圧力を段階的に緩めて前記規定値に戻すことを特徴としている。
このため、ガス分離板のそりがある程度緩和されるとともに、セルとの馴染みが良好となり、内部抵抗の上昇とそれに伴う局部的な発熱が防止され、電池の特性を最大限に発揮させることができる、としている。
特開平1−130478号公報
ところで、上記の特許文献1では、燃料電池スタックに対して通常の締め付け荷重(規定値)よりも大きな締め付け圧力が付与されている。このため、特に固体高分子電解質膜に発生する応力が大きくなり、前記固体高分子電解質膜が損傷するおそれがある。
また、発電反応に使用された燃料電池スタックでは、固体高分子電解質膜の膜強度が低下している場合が多い。従って、発電後に、不具合が発生した発電セルを新たな発電セル(正常な発電セル)と交換する際、上記の締め付け方法を行うと、固体高分子電解質膜に膜劣化が惹起されるという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、電解質膜の残留応力を確実に減少させることが可能な燃料電池スタックの組み立て方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、前記発電セルの積層方向に所定の締め付け荷重が付与される燃料電池スタックの組み立て方法に関するものである。
この組み立て方法は、積層された発電セルに、積層方向に所定の締め付け荷重よりも小さな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程と、前記所定の時間が経過した後、積層された前記発電セルに、前記積層方向に前記荷重よりも大きな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程とを有している。そして、積層された発電セルに付与される荷重を、段階的に所定の締め付け荷重まで増加させている。
また、この組み立て方法では、燃料電池スタックを構成する一部の発電セルを新たな発電セルと交換する際に、上記の各工程を行うことが好ましい。
本発明によれば、積層された発電セルに、所定の締め付け荷重よりも小さな荷重が付与されるため、前記所定の締め付け荷重が1度に付与される場合に比べて、電解質膜に発生する応力が低減される。そして、発電セルに荷重が付与された状態で、所定の時間だけ維持されるため、電解質膜の残留応力を減少させることができる。
次いで、所定の時間が経過した後、発電セルには、前記荷重よりも大きな荷重が付与され、その状態が所定の時間だけ維持されている。従って、電解質膜に発生する応力が低減されるとともに、前記電解質膜の残留応力が減少される。
さらに、発電セルに付与される荷重は、段階的に所定の締め付け荷重まで増加させている。これにより、簡単な工程で、燃料電池スタックに所定の締め付け荷重を付与するとともに、電解質膜の残留応力を確実に減少させることが可能になる。
本発明の実施形態に係る組み立て方法が適用される燃料電池スタックの斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの断面側面図である。 前記燃料電池スタックを構成する燃料電池の分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの燃料電池交換工程を説明するフローチャートである。 前記燃料電池スタックに荷重を付与する荷重付与装置の概略説明図である。 前記組み立て方法を説明するフローチャートである。 現行方法と本実施形態とによる無次元化応力の説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る組み立て方法が適用される燃料電池スタック10は、複数の横長形状の燃料電池(発電セル)12が立位姿勢で水平方向(矢印A方向)又は重力方向(矢印C方向)に積層される。燃料電池スタック10は、図示しないが、例えば、燃料電池自動車等の燃料電池車両に搭載される。
燃料電池12の積層方向一端には、第1ターミナルプレート14a、第1絶縁プレート16a及び第1エンドプレート18aが、外方に向かって順次配設される。燃料電池12の積層方向他端には、第2ターミナルプレート14b、第2絶縁プレート16b及び第2エンドプレート18bが、外方に向かって順次配設される。第1ターミナルプレート14a及び第2ターミナルプレート14bの側面には、燃料電池スタック10の外部に突出する端子板部14at及び14btが形成される。
第1エンドプレート18a及び第2エンドプレート18bは、燃料電池12、第1絶縁プレート16a及び第2絶縁プレート16bの外形寸法よりも大きな外形寸法に設定される。第1エンドプレート18aと第2エンドプレート18bとは、複数本の締め付けボルト20により積層方向に締め付けられ、燃料電池12には、前記積層方向に所定の締め付け荷重が付与される。各締め付けボルト20のねじ部20aには、ナット22が螺合される。
図2及び図3に示すように、燃料電池12は、電解質膜・電極構造体26と、前記電解質膜・電極構造体26を挟持する第1セパレータ28及び第2セパレータ30とを備える。第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成される。第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、平面が矩形状を有するとともに、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状に成形される。なお、第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、金属セパレータに代えて、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
電解質膜・電極構造体26は、例えば、炭化水素系又はパーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜32と、前記固体高分子電解質膜32を挟持するアノード電極34及びカソード電極36とを備える。固体高分子電解質膜32は、アノード電極34及びカソード電極36よりも大きな表面積を有している。なお、電解質膜・電極構造体26は、アノード電極34とカソード電極36とが互いに異なる平面寸法に設定される、所謂、段差MEAを構成してもよい。
図2に示すように、アノード電極34及びカソード電極36は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層34a及び36aと、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を前記ガス拡散層34a及び36aの表面に一様に塗布して形成される電極触媒層34b及び36bとを有する。電極触媒層34bと36bとは、例えば、固体高分子電解質膜32の各面に形成されている。
燃料電池12の矢印B方向(図3中、矢印A方向に交差する水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔38a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔40a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔42bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池12の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔42a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔40b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔38bが、矢印C方向に配列して設けられる。
第1セパレータ28の電解質膜・電極構造体26に向かう面28aには、例えば、矢印B方向に延在する燃料ガス流路44が形成される。燃料ガス流路44は、燃料ガス供給連通孔42aと燃料ガス排出連通孔42bとに連通する。
第2セパレータ30の電解質膜・電極構造体26に向かう面30aには、例えば、矢印B方向に延在する酸化剤ガス流路46が設けられる。酸化剤ガス流路46は、酸化剤ガス供給連通孔38aと酸化剤ガス排出連通孔38bとに連通する。酸化剤ガス流路46と燃料ガス流路44とは、互いに対向流(酸化剤ガスの流れ方向と燃料ガスの流れ方向とが逆方向)に構成される。
互いに隣接する第1セパレータ28の面28bと第2セパレータ30の面30bとの間には、冷却媒体供給連通孔40aと冷却媒体排出連通孔40bとに連通する冷却媒体流路48が形成される。冷却媒体流路48は、燃料ガス流路44の裏面形状と酸化剤ガス流路46の裏面形状とが重なり合って形成される。
第1セパレータ28の面28a、28bには、この第1セパレータ28の外周端部を周回して、第1シール部材50が一体化される。第2セパレータ30の面30a、30bには、この第2セパレータ30の外周端部を周回して、第2シール部材52が一体化される。
第1シール部材50及び第2シール部材52には、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材等の弾性を有するシール部材が用いられる。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1に示すように、第1エンドプレート18aの酸化剤ガス供給連通孔38aには、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給される。第1エンドプレート18aの燃料ガス供給連通孔42aには、水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、第1エンドプレート18aの冷却媒体供給連通孔40aには、純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔38aから第2セパレータ30の酸化剤ガス流路46に導入される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス流路46に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体26のカソード電極36に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔42aから第1セパレータ28の燃料ガス流路44に供給される。燃料ガスは、燃料ガス流路44に沿って矢印B方向に移動し、電解質膜・電極構造体26のアノード電極34に供給される。
従って、電解質膜・電極構造体26では、カソード電極36に供給される酸化剤ガスと、アノード電極34に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
次いで、電解質膜・電極構造体26のカソード電極36に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔38bに沿って矢印A方向に排出される。一方、電解質膜・電極構造体26のアノード電極34に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔42bに沿って矢印A方向に排出される。
また、冷却媒体供給連通孔40aに供給された冷却媒体は、第1セパレータ28及び第2セパレータ30間の冷却媒体流路48に導入される。冷却媒体は、矢印B方向に移動して電解質膜・電極構造体26を冷却した後、冷却媒体排出連通孔40bに沿って矢印A方向に排出される。
次いで、本実施形態に係る燃料電池スタック10の燃料電池交換工程について、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
先ず、燃料電池スタック10では、各燃料電池12又は所定数の燃料電池12毎に電圧が測定されている。そして、いずれかの燃料電池12に異常(例えば、出力電圧の低下等)が発生したことが検出されると(ステップS1)、ステップS2に進む。
このステップS2では、燃料電池スタック10の運転が停止され、ナット22が各締め付けボルト20のねじ部20aから取り外され、燃料電池12の締め付け荷重が解放される。なお、ナット22が取り外される前には、燃料電池12の内部に残留する反応ガスを不活性ガスによるパージで除去しておく。さらに、第1エンドプレート18a及び第2エンドプレート18b間に配置されている異常な燃料電池12が新たな(正常な)燃料電池12と交換される(ステップS3)。新たな燃料電池12は、未使用状態の新規な燃料電池であってもよく、あるいは、予め使用されているものであってもよい。
次に、ステップS4に進んで、新たに組み込まれた燃料電池12を含む燃料電池スタック10に対して、本実施形態に係る組み立て方法が実施される。その後、各締め付けボルト20のねじ部20aにナット22が螺合されることにより、燃料電池スタック10の組み立てが完了する(ステップS5)。
この組み立て方法では、図5に示すように、荷重付与装置60が用いられる。荷重付与装置60は、概略的には、燃料電池スタック10を、例えば、第1エンドプレート18aが下方に配置されて立位性に載置される基台62を備える。
燃料電池スタック10の第2エンドプレート18b側には、押圧部材64が配置される。押圧部材64は、アクチュエータ66を介して燃料電池12に積層方向(矢印A方向)に荷重を付与することができる。押圧部材64は、燃料電池12に付与される荷重を種々設定することが可能である。なお、燃料電池スタック10内には、押圧部材64により付与される荷重を検出するためのセンサ(図示せず)が設けられている。
そこで、図6のフローチャートに示すように、燃料電池スタック10への荷重付与回数Nが設定され、前記燃料電池スタック10に付与される荷重k・W/Nが決定される(ステップS10)。ここで、kは、1、2、3…であり、Wは、燃料電池スタック10が実際に発電時に要求される所定の締め付け荷重である。
本実施形態では、例えば、荷重付与回数N=3として、以下に説明するが、荷重付与回数Nは、3に限定されるものではない。ステップS11において、k=1及びタイマt=0に設定された後、ステップS12に進んで、燃料電池12の積層体に荷重k(=1)W/N(N=3)が付与される(図5参照)。
燃料電池12の積層体では、第1回目の荷重W/Nが付与された状態で、所定時間だけ維持される。タイマtが所定時間未満であれば(ステップS13中、NO)、ステップS14でタイマtが加算された後、ステップS12に戻る。所定の時間が経過すると(ステップS13中、YES)、ステップS15に進んで、タイマtがリセット(タイマt=0)された後、ステップS16に進む。
ステップS16では、燃料電池12の積層体に荷重が付与された回数が、N回であるか否かが判断される。その際、荷重が付与された回数は、1回であるため(ステップS16中、NO)、ステップS17に進んで、k=k+1(=2)に設定される。そして、ステップS12に戻って、燃料電池12の積層体に荷重k(=2)W/Nが付与され、この状態が所定の時間だけ維持される(ステップS13)。
所定の時間が経過すると(ステップS13中、YES)、ステップS15からステップS16に進む。このステップS16では、燃料電池12の積層体に荷重が付与された回数が、N回であるか否かが判断される。その際、荷重が付与された回数は、2回であるため(ステップS16中、NO)、ステップS17に進んで、k=k+1(=3)に設定される。
さらに、ステップS12に戻り、燃料電池12の積層体に荷重k(=3)W/Nが付与される。この状態で、所定の時間が経過すると(ステップS13中、YES)、ステップS15からステップS16に進む。ステップS16では、荷重が付与された回数は、3回(=N)であり(ステップS16中、YES)、ステップS18に進む。
ステップS18では、荷重付与装置60を介して、燃料電池スタック10には、所定の締め付け荷重Wが付与されている。この状態で、各締め付けボルト20のねじ部20aにナット22が螺合された後、押圧部材64が離脱される。このため、燃料電池スタック10には、所定の締め付け荷重Wが付与された状態となる。
この場合、本実施形態では、積層された燃料電池12に、先ず、所定の締め付け荷重Wよりも小さな荷重W/Nが付与されている。従って、所定の締め付け荷重Wが、燃料電池12に1度に付与される場合に比べて、固体高分子電解質膜32に発生する応力が低減される。そして、燃料電池12に荷重が付与された状態で、所定の時間だけ維持されるため、固体高分子電解質膜32の残留応力を減少させることができる。
具体的には、図7に示すように、単一の締め付け工程によって、燃料電池スタック10に所定の締め付け荷重Wを1度に且つ短時間で付与すると、発生応力が相当に大きくなっている(図7中、応力線L0参照)。この応力線L0では、締め付け時の無次元化応力を100%とすると、時間の経過に伴って燃料電池スタック10内の残留応力が減少し、応力の最大緩和率が約60%となっている。
これに対して、本実施形態では、応力線L1に示すように、燃料電池スタック10に対して、荷重を段階的に、例えば、3段階に増加させて付与している。先ず、第1回目の荷重は、荷重W/3であり、最終的な締め付け荷重の30%の荷重に設定されている。そして、この荷重W/3を所定の時間だけ付与することによって、発生応力が緩和されており、次に、第2回目の荷重W・2/3が付与されている。さらに、所定の時間経過後に、3回目の荷重Wが付与される際には、燃料電池スタック10の発生応力は、最大応力の約60%まで低減されている。
このように、積層された燃料電池12に付与される荷重が、段階的に、すなわち、3段階に所定の締め付け荷重Wまで増加されている。これにより、簡単な工程で、燃料電池スタック10に所望の締め付け荷重Wを付与するとともに、固体高分子電解質膜32の残留応力を確実に減少させることができるという効果が得られる。
また、図7に示す応力線L2は、燃料電池スタック10に対して、3段階に荷重を付与する一方、前記荷重の維持時間が、応力線L1に比べて短い場合の状態を示している。このため、応力線L1と同一の荷重k・W/Nを3段階に付与するものの、各荷重の維持時間が短くなると、発生応力が最大で約70%となっている。
従って、燃料電池スタック10に付与される荷重の回数及び各荷重を維持する時間を設定することにより、特に、固体高分子電解質膜32に発生する応力を有効に緩和させることができる。
なお、本実施形態では、荷重付与回数Nが3の場合について説明したが、これに限定するものではなく、N=2やN=4以上であってもよい。
また、本実施形態では、不良が発生した燃料電池12を新たな燃料電池12に交換して燃料電池スタック10を構成する場合について説明したが、例えば、全ての燃料電池12が新たに組み付けられる際にも適用することが可能である。
10…燃料電池スタック 12…燃料電池
18a、18b…エンドプレート 20…締め付けボルト
22…ナット 26…電解質膜・電極構造体
28、30…セパレータ 32…固体高分子電解質膜
34…アノード電極 36…カソード電極
44…燃料ガス流路 46…酸化剤ガス流路
48…冷却媒体流路 60…荷重付与装置

Claims (2)

  1. 電解質膜の両側に一対の電極が配設される電解質膜・電極構造体とセパレータとを有する発電セルを備え、複数の前記発電セルが積層されるとともに、前記発電セルの積層方向に所定の締め付け荷重が付与される燃料電池スタックの組み立て方法であって、
    積層された前記発電セルに、前記積層方向に前記所定の締め付け荷重よりも小さな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程と、
    前記所定の時間が経過した後、積層された前記発電セルに、前記積層方向に前記荷重よりも大きな荷重を付与した状態で、所定の時間だけ維持する工程と、
    を有し、積層された前記発電セルに付与される荷重を、段階的に前記所定の締め付け荷重まで増加させることを特徴とする燃料電池スタックの組み立て方法。
  2. 請求項1記載の組み立て方法において、前記燃料電池スタックを構成する一部の前記発電セルを新たな発電セルと交換する際に、上記の各工程を行うことを特徴とする燃料電池スタックの組み立て方法。
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