JP6135262B2 - 燃料電池検査用器具およびそれを用いた検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の検査に使用される器具、およびその器具を用いた検査装置に関する。
一般に、燃料電池は、複数の燃料電池セルを積層したスタック構造を有している。かかる構造の燃料電池スタックは、例えば特許文献1に記載されているように、複数の燃料電池セルを積層して形成されるセルブロックを複数個、セルブロックとセルブロックの間に冷却板を介在させて積層した構成を備える。また、特許文献1によれば、いずれかのセルブロックに温度センサを設けてその温度変化を監視することが提案されている。
特開2000−58093号公報
ところで、燃料電池スタックの製造時には、製造された燃料電池セルの発電性能を検査するための発電検査がおこなわれる。この発電検査は、温度を初めとして、電圧、電流を検出して行われる。このため、特許文献1に記載の冷却板を、製造時の発電検査に用いることが考えられる。製造時の発電検査では、検査対象の燃料電池セルを順次、取り替えていく必要性から、非締結状態で冷却板に冷却水を循環させることがあり、非締結状態でも冷却板のシール性を確保する必要がある。しかし、従来は、非締結状態でも冷却板のシール性を確保することに関しては十分な工夫がなされていないのが実情であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。本発明の一形態は、
燃料電池スタックの燃料電池セル間に配置して前記燃料電池スタックの発電検査に用いられる燃料電池検査用器具であって、
導電性の2枚の板状部材と、
前記2枚の板状部材を互いの表面が接した状態で締結するボルトと、
を備え、
前記2枚の板状部材の接合面に、冷却媒体を流通させるための溝形状の流路と、前記冷却媒体の漏洩を抑制するためのシール部材とが配設され、
前記ボルトによって締結された2枚の板状部材が前記発電検査のための集電部分として構成される、燃料電池検査用器具。
その他、本発明は、以下の適用例として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態は、燃料電池スタックの燃料電池セル間に配置して使用される燃料電池検査用器具である。この燃料電池検査用器具は、導電性の2枚の板状部材と;前記2枚の板状部材を互いの表面が接した状態で締結するボルトと;を備える。そして、前記2枚の板状部材の接合面に、冷却媒体を流通させるための流路と、前記冷却媒体の漏洩を抑制するためのシール部材とが配設されている。
この形態の燃料電池検査用器具によれば、燃料電池スタックが締結されていない状態で冷却媒体を前記流路に流したとしても、ボルトによって接合され、その上、シール部材によって冷却媒体の漏洩が抑制される。このために、燃料電池スタックが締結されていない状態でも、冷却媒体のシール性を確保することができる。
(2)前記形態の燃料電池検査用器具において、前記2枚の板状部材のうちの一方の板状部材に、前記流路が形成され;前記2枚の板状部材のうちの他方の板状部材は、前記一方の板状部材における、前記接合面と反対側の面から前記流路までの距離と等しい厚さを有する構成としてもよい。この形態の燃料電池検査用器具によれば、一方の板状部材だけに流路を形成すればよいために、製造が容易であり、それにも拘わらず、両隣に配置される燃料電池セルを等しく冷却することができる。
(3)前記形態の燃料電池検査用器具において、前記各板状部材の厚さは、5mm以上である構成としてもよい。この形態の燃料電池検査用器具によれば、流路の設置スペースの確保が容易である。
(4)本発明の他の形態は、燃料電池スタックの発電性能の検査に使用される検査装置である。この検査装置は、検査時に前記複数の燃料電池セルの間に配置される、前記形態の燃料電池検査用器具と;前記検査時に燃料電池検査用器具に接続されるセルモニタと;を備える。
この形態の検査装置によれば、検査時に、各燃料電池セルへの冷却媒体の供給を止め、燃料電池検査用器具に冷却媒体を流すことで、燃料電池スタックからの冷却媒体の抜き取り作業を省略することができる。このために、検査時の作業工程の削減を図ることができ、検査時間を短縮することができる。
本発明は、前記形態の燃料電池検査用器具や検査装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、前記形態の燃料電池検査用器具を用いた燃料電池製造方法、前記形態の検査装置を備える燃料電池製造システム等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池検査用器具を用いた燃料電池検査システムの概略構成を例示した説明図である。 燃料電池セルの概略構成を中間板とともに例示した説明図である。 中間板の概略構成を例示した説明図である。 燃料電池検査システムを用いた発電検査の手順を説明するための工程図である。 比較形態に係る中間板を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態を説明する。
A.燃料電池検査システムの全体構成:
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池検査用器具を用いた燃料電池検査システムの概略構成を例示した説明図である。燃料電池検査システム100は、例えば、燃料電池スタックの製造時において、燃料電池スタックの発電性能を検査するために使用される。燃料電池検査システム100は、燃料電池検査用器具としての中間板10と、セルモニタ50と、データ収集装置60と、を備える。検査対象となる燃料電池スタックは、燃料電池セルFC(図2)を複数、積層させたスタック構造を有する。燃料電池セルFCの構成については後述する。
中間板10は、矩形の平板状の器具であり、金属などの導電性部材によって形成されている。中間板10は、隣接する他の中間板10と互いの主面が対向するように並んで配置されている。燃料電池スタックの検査時には、図示するように、隣接する中間板10同士の間に、燃料電池セルFCが配置される。言い換えれば、検査時の中間板10は、燃料電池セルFCの間に配置される。各中間板10は、それぞれ、内部に水等の冷却媒体を流通させるための流路を備えており、この流路に冷却媒体を流通させることによって、隣接する両側の燃料電池セルFCを冷却することができる。中間板10の詳細な構成については後述する。複数の燃料電池セルFC、および複数の中間板10の積層体は、図示しない締結部材を用いて、図1中に白抜き矢印で示したように、積層方向に荷重が加えられて締結される。
セルモニタ50は、燃料電池セルFCの発電特性を検出するための装置である。ここでは、セルモニタ50は、燃料電池セルFCの発電特性として出力電圧と抵抗を検出する。セルモニタ50は、セルモニタケーブル52を介して複数の中間板10にそれぞれ接続されている。
データ収集装置60は、ケーブル54を介してセルモニタ50と接続されている。データ収集装置60は、セルモニタ50によって検出された燃料電池セルFCの発電特性に関するデータを収集する。
図2は、燃料電池セルFCの概略構成を中間板10とともに例示した説明図である。図2には、燃料電池セルFCとともに中間板10が示されている。燃料電池セルFCは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)110と、MEA110の両面に配置される2つのセパレータ(アノード側セパレータ120、カソード側セパレータ130)を含んで構成されている。MEA110は、電解質膜111の一方の面にアノード側触媒層112、アノード側ガス拡散層113がこの順に積層され、他方の面にカソード側触媒層114、カソード側ガス拡散層115がこの順に積層された構成を備えている。
電解質膜111は、デュポン社製のナフィオン(登録商標)などのフッ素系樹脂材料で形成されており、湿潤状態において良好な導電性を有するプロトン伝導性のイオン交換膜である。触媒層112、114は、白金または白金と他の金属からなる合金を担持したカーボン粉を作成し、このカーボン粉を適当な有機溶剤に分散させ、電解質(例えばナフィオン)を適量添加してペースト化し、電解質膜上にスクリーン印刷することにより形成されている。ガス拡散層113、115は、触媒層112、114よりも気孔率が高い導電性の多孔質材料(例えば、発泡金属)で形成されている。
セパレータ120、130には、MEA110側の面にセル内反応ガス流路を構成する凹部121、131が形成されている。凹部121と凹部131とは、平面視において直交する構成となっている。また、セパレータ120、130のMEA110と反対側の面には、セル内冷却媒体流路を構成する凹部(図示せず)が形成されている。
セパレータ120、130は、ガス遮断性および導電性を有する部材によって構成されている。セパレータ120、130は、例えば、カーボン粒子を圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属部材によって形成されている。
燃料電池セルFCの外縁付近の周回りには、セル間反応ガス流路やセル間冷却媒体流路としてのマニホールドの一部を構成する貫通孔141、142、143、144、145、146が形成される。貫通孔141は、外部から供給された燃料ガスとしての水素を各MEA110のアノード側の凹部121に分配供給する。貫通孔142は、外部から供給された酸化剤ガスとしての空気を各MEA110のカソード側の凹部131に分配供給する。貫通孔143は、外部から供給された冷却媒体を各MEA110のセル内冷却媒体流路の凹部に分配供給する。貫通孔144は、各MEA110のアノード側の凹部121から排出されるアノードオフガスを集めて燃料電池スタックの外側に排出する。貫通孔145は、各MEA110のカソード側の凹部131から排出されるカソードオフガスを集めて燃料電池スタックの外側に排出する。貫通孔146は、各MEA110のセル内冷却媒体流路の凹部から排出される冷却媒体を集めて燃料電池スタックの外側に排出する。こうして構成された燃料電池セルFCに対向するように、中間板10は配置される。
B.中間板の構成:
図3は、中間板10の概略構成を例示した説明図である。図3(a)は、中間板10の主面10f側を例示した平面図である。図3(a)の破線は、中間板10の内部に形成されている冷却媒体の流路12を例示している。図3(b)は、図3(a)のA−A線矢視図である。図3(a)に示すように、中間板10の主面10fには、複数(ここでは4つ)の貫通孔14a、14b、14c、14dが形成されている。また、中間板10の端面10eには、供給口15と、排出口16と、モニタ用端子18とが形成されている。貫通孔14a〜14dは、中間板10の両側の主面10fの間を貫通する開口部であり、中間板10が燃料電池セルFCの間に配置されたときに、燃料電池セルFCの貫通孔141、142、144、145(図2)と連通するように構成されている。この結果、貫通孔14aは燃料ガス供給のためのマニホールドの一部として機能し、貫通孔14bは酸化剤ガス供給のためのマニホールドの一部として機能し、貫通孔14cは燃料ガス排出のためのマニホールドの一部として機能し、貫通孔14bは酸化剤ガス排出のためのマニホールドの一部として機能する。
供給口15は、図示しない冷媒供給管に接続され、中間板10の内部の流路12に冷却媒体を流入させる。排出口16は、図示しない冷媒排出管に接続され、流路12を流通した冷媒を中間板10から排出する。流路12は、複数本の通路が並列した形状を有している。なお、流路12の形状は、これに限る必要はなく、一本の通路が渦巻き状となった形状、大通路の中に微小な凸部が多数配設された形状等の他の形状に換えてもよい。モニタ用端子18は、セルモニタケーブル52(図1)が取り付けられる接続部材である。
図3(b)に示すように、中間板10は、第1の板状部材21と、第2の板状部材22とを備えており、第1の板状部材21の一方側の主面21aと第2の板状部材22の一方側の主面22aとが接した状態で配置された構成を有している。第1の板状部材21と第2の板状部材22との間は、ボルト24によって締結されることで接合されている。ボルト24は、図3(a)に示すように、平面視において四隅の角部付近に設けられている。第1および第2の板状部材21、22は、ガス遮断性および導電性を有する部材によって構成されている。第1および第2の板状部材21、22は、例えば、カーボン粒子を圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属部材によって形成されている。ボルト24は、例えば金属製である。
図3(b)に示すように、第1の板状部材21の前述した主面21a、すなわち両面(両方の主面)の内の第1の板状部材21と接する側の主面21aには、流路12を構成するための複数の溝部が形成されている。第1の板状部材21の主面21aと第2の板状部材22の主面22aとが接触することによって、第1の板状部材21と第2の板状部材22との接合面に流路12が形成される。供給口15は、第2の板状部材22の端面に設けられており、第2の板状部材21の内部を貫通する供給用通路28を介して流路12と連通している。図3(a)に示される排出口16は、図3(b)には示されないが、供給口15と同様に、第2の板状部材22の端面に設けられ、第2の板状部材22の内部を貫通する排出用通路29を介して流路12と連通している。
第1の板状部材21と第2の板状部材22は共に5mm以上の厚さを有し、第1の板状部材21の厚さは第2の板状部材22の厚さに比べて、流路12を構成する溝部の深さ分だけ大きい。本実施形態では、第1の板状部材21の厚さは11mm、第2の板状部材22の厚さは9mm、流路12の深さ(第1の板状部材21の厚さ方向の長さ)は2mmとなっている。これにより、第1の板状部材21の他方側の主面21bから流路12までの距離T1と、第2の板状部材22の厚さT2とは、9mmであり等しくなっている。そのため、検査時に中間板10の両隣に配置される燃料電池セルFCを等しく冷却させることができる。また、第1および第2の板状部材21、22の厚さを5mm以上としたことで、流路12を構成する溝部を形成するスペースの確保が容易となっている。なお、前述した、第1の板状部材21の厚さ、第2の板状部材22の厚さ、流路12の深さの各値は一例であり、いずれの値に換えることもできる。前述したように、第1の板状部材21と第2の板状部材22は共に5mm以上の厚さを有し、第1の板状部材21の厚さは第2の板状部材22の厚さに比べて、流路12を構成する溝部の深さ分だけ大きくしてもよいし、これらの条件を満たさない値としてもよい。
さらに、第1の板状部材21と第2の板状部材22との接合面に、流路12の占める領域を面方向において囲むシールラインSLを形成するために、ガスケット26(図3(b))が配置されている。ガスケット26は、射出成形により形成されるもので、断面が凸形状を有する。第1の板状部材21と第2の板状部材22とのシールラインSLを形成する位置には溝部が形成されており、この溝部にガスケット26は嵌合された状態で配設される。第1の板状部材21と第2の板状部材22とが接合された状態で、ガスケット26は潰れて密着し、冷却媒体の漏洩を抑制する。なお、ガスケット26は、弾性材料、すなわち、ゴム(例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム)や、熱可塑性エラストマによって形成されている。ガスケット26が、[発明の概要]の欄に記載した「シール部材」に相当する。なお、ガスケット26は、断面がO形状のOリングとしてもよく、様々な形状のガスケットに換えることもできる。
C.発電検査処理:
図4は、第1実施形態に係る燃料電池検査システム100を用いた発電検査の手順を説明するための工程図である。はじめに、複数の燃料電池セルFCおよび複数の中間板10を交互に配置して積層し、締結をおこなう(ステップS110)。この結果、燃料電池セルFCと中間板10との積層体が得られる。なお、中間板10には、セルモニタケーブル52(図1)が予め接続されており、ステップS110の実行後には、図1に示した電気的な接続状態となる。
次いで、燃料電池セルFCのリーク検査(ステップS120)、および、発電検査をおこなう(ステップS130)。発電検査は、セルモニタ50およびデータ収集装置60によって行われる。発電検査では、ステップS100によって得られた積層体に対して、燃料ガス、酸化剤ガス、および冷却媒体を供給し、各燃料電池セルFCを冷却しつつ発電をおこなう。このとき、燃料電池検査システム100では、前記積層体に供給された燃料ガスと酸化剤ガスは、積層体内部に形成されたマニホールドを介して、各燃料電池セルFCに供給される。一方、積層体に供給される冷媒は、中間板10において供給口15から流入し、流路12を流通し、排出口16から流出することによって、隣接する燃料電池セルFCを冷却する。すなわち、発電検査時には、燃料電池セルFCは、冷却媒体の供給/排出を受けることなく、中間板10によって冷却される。
ステップS130による発電検査の後、燃料電池セルFCの内部のパージ(燃料ガスの除去)をおこなう(ステップS140)。パージは、例えば、セル−中間板積層体LBのマニホールドに窒素ガスを供給することによっておこなうことができる。続いて、積層体の締結を解除する(ステップS150)。その後、燃料電池セルFCの取り出しを行い(ステップS150)、発電検査が完了する。なお、本実施形態では、積層体の締結を解除したときにも中間板10への冷却媒体の循環は継続するようにしている。これにより、冷却媒体の抜き取り作業および冷却媒体の入れ込み作業を省くことができる。
D.実施形態効果:
以上のように構成された本実施形態の燃料電池検査システム100で用いられる中間板10によれば、燃料電池セルFCと中間板10とを含む積層体が締結されていない状態で冷却媒体を流路12に流したとしても、ボルト24によって接合され、その上、ガスケット26によって冷却媒体の漏洩が抑制される。このために、積層体が非締結状態でも、冷却媒体のシール性を確保することができるという効果を奏する。また、中間板10が損傷した場合には、ボルト24を外せば、板状部材の1枚毎の交換も可能であり、コスト上昇を抑えることができるという効果も奏する。さらに、この燃料電池検査システム100によれば、検査時に、各燃料電池セルFCへの冷却媒体の供給を止め、中間板10に冷却媒体を流すことで、燃料電池セルFCからの冷却媒体の抜き取り作業を省略することができる。このために、検査時の作業工程の削減を図ることができ、検査時間を短縮することができるという効果も奏する。
図5は、比較形態に係る中間板を示す説明図である。図5(a)はその中間板の断面図であり、図5(b)はその中間板の課題を示す図である。図5(a)に示すように、比較形態に係る中間板910は、基板912と、一対の側壁板914、916との3枚の導電性の板状部材を備えており、基板912の両側に側壁板914、916をそれぞれ配置した構成を有している。基板912は、両面に流路922を構成するための複数の溝部が形成されている。側壁板914、916は、接着シール等による接着部924を介して基板912に固定されている。側壁板914、916が基板912と接触することによって、基板912の溝部と側壁板914、916との間に流路922が形成される。この比較形態に係る中間板910によれば、側壁板914、916の厚さを1mm以下と薄くすることもでき、効率的に燃料電池セルFCを冷却することができる。
前記比較形態の中間板910では、非締結状態で流路922に冷却媒体を循環させると、薄板である側壁板914、916が水圧(例えば100[kPa])によって撓み、図5(b)のような状態となる。これによって、接着部924である接着シールが剥がされる虞があった。これに対して、本実施形態の中間板10は、比較形態における側壁板914、916よりも厚さのある第1および第2の板状部材21、22によって構成され、かつボルト24によって締結されていることから、比較形態のように水圧によって中間板が撓むようなこともない。なお、第1および第2の板状部材21、22の厚さを、比較形態の側壁板914、916の厚さよりも大きくできるのは、中間板10の厚さ方向の中央に厚さ方向においては1本だけ流路12を形成し、その流路12によって両側の燃料電池セルFCを冷却するようにしたためで、中間板10を比較形態の中間板910と同程度の厚さとしても、板状部材21、22を比較形態における側壁板914、916よりも厚さのあるものとすることができる。比較形態の場合、側壁板914、916を流路922の水圧に耐えられるほど厚くすると、中間板910全体の厚みが厚くなる。一方、燃料電池スタックには、中間板が何層も積層されることから、個々の中間板の厚みをある程度の厚み以下に抑えたいという要請がある。したがって、本実施形態の中間板10によれば、厚さが大きくなることを抑えつつ、冷却媒体による板状部材21、22の撓みを防止することができる。実際、本実施形態の中間板10の撓み量を解析すると、50μm程度に抑えることができ、比較形態の中間板910の撓み量に比べて1/100程度の大きさとなった。このため、本実施形態の中間板10は、比較形態の中間板910と比べてみても、非締結状態での冷却媒体のシール性に優れている。
また、本実施形態の中間板10は、第1および第2の板状部材21、22の厚さが大きいことから、流路12の断面積を大きくすることができ、効率的な燃料電池セルFCの冷却が可能となる。さらに、比較形態の中間板910は、メンテナンスのために分解するには、接着部924である接着シールの剥がしが必要であり、再利用が困難であったが、本実施形態の中間板10は、ボルト24を外すだけで、板状部材の1枚毎の交換が可能であり、メンテナンスが容易である。
E.変形形態:
・変形形態1:
上記実施形態では、セルモニタ20は、燃料電池セルFCの発電状況として、燃料電池セルFCの出力電圧および抵抗を検出するものとしたが、本発明は、これに限られない。セルモニタ20は、燃料電池セルFCの発電状況として、燃料電池セルFCの出力電圧および抵抗以外に、電流や、温度等、他のパラメータ値を検出するものとしてもよい。
・変形形態2:
上記実施形態では、燃料電池セルFCと中間板10とを1枚ずつ交互に配置して積層していたが、本発明は、これに限られない。例えば、燃料電池セルFCを複数枚積層する毎に、中間板10を積層するようにしてもよい。
・変形形態3:
前記実施形態および各変形形態では、検査対象の燃料電池スタックを固体高分子型の燃料電池としたが、これに換えて、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物形燃料電池等、種々の燃料電池スタックに本発明を適用してもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形形態における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…中間板
10e…端面
10f…主面
12…流路
14a〜14d…貫通孔
15…供給口
16…排出口
18…モニタ用端子
20…セルモニタ
21…第1の板状部材
22…第2の板状部材
24…ボルト
26…ガスケット
28…供給用通路
29…排出用通路
50…セルモニタ
52…セルモニタケーブル
54…ケーブル
60…データ収集装置
100…燃料電池検査システム
111…電解質膜
112…アノード側触媒層
113…アノード側ガス拡散層
114…カソード側触媒層
115…カソード側ガス拡散層
120…アノード側セパレータ
130…カソード側セパレータ
141〜146…貫通孔

Claims (4)

  1. 燃料電池スタックの燃料電池セル間に配置して前記燃料電池スタックの発電検査に用いられる燃料電池検査用器具であって、
    導電性の2枚の板状部材と、
    前記2枚の板状部材を互いの表面が接した状態で締結するボルトと、
    を備え、
    前記2枚の板状部材の接合面に、冷却媒体を流通させるための溝形状の流路と、前記冷却媒体の漏洩を抑制するためのシール部材とが配設され、
    前記ボルトによって締結された2枚の板状部材が前記発電検査のための集電部分として構成される、燃料電池検査用器具。
  2. 請求項1に記載の燃料電池検査用器具であって、
    前記2枚の板状部材のうちの一方の板状部材に、前記流路が形成され、
    前記2枚の板状部材のうちの他方の板状部材は、前記一方の板状部材における、前記接合面と反対側の面から前記流路までの距離と等しい厚さを有する、燃料電池検査用器具。
  3. 前記各板状部材の厚さは、5mm以上である、請求項1または請求項2に記載の燃料電池検査用器具。
  4. 燃料電池スタックの発電性能の検査に使用される検査装置であって、
    検査時に前記複数の燃料電池セルの間に配置される、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の燃料電池検査用器具と、
    前記検査時に燃料電池検査用器具に接続されるセルモニタと、
    を備える検査装置。
JP2013079736A 2013-04-05 2013-04-05 燃料電池検査用器具およびそれを用いた検査装置 Active JP6135262B2 (ja)

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