JP2014211328A - X線回折装置、x線回折測定方法および制御プログラム - Google Patents

X線回折装置、x線回折測定方法および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】全露光時間を短縮でき、測定を効率化できるX線回折装置、X線回折測定方法および制御プログラムを提供する。
【解決手段】X線を試料に照射し、各X線回折角においてフレーム撮影をするX線回折装置であって、シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御する制御部141と、フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込むデータ取得部142と、スキャンごとに取り込んだ検出データをフレームごとに積算するフレーム積算部146と、積算された検出データが十分な強度か否かを判定する判定部147と、を備え、制御部141は、積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折装置であってX線回折装置、X線回折測定方法および制御プログラムに関する。
X線単結晶構造解析のためのフレーム撮影では、1フレームあたりのX線の露光時間の設定が必要となる。この露光時間は、サンプルの結晶性、X線源の強度、検出器の感度に応じて、ユーザが調整する必要がある。従来、ソフト上に設定されたデフォルト露光時間を参考にするか、または経験に基づいて、ユーザが露光時間を設定し、装置を制御して回折X線を測定していた。露光時間が短いと十分な回折強度が得られないため、解析結果が悪化し、その場合は再測定となる。一方、露光時間が必要以上に長いと測定に要する時間が長くなってしまう。
また、このような回折X線の測定において用いられるCCDやIP検出器では、1フレームの露光に伴うシャッターの開閉制御が必要であり、シャッターレスの測定は不可能であった。図10は、従来の1フレーム分の測定シーケンスを示す図である。図10に示す例では、(1)〜(8)の順でシャッター、ゴニオメータ、CCD検出、CCD読み出しが行われている。そして、フレーム撮影前後にはシャッター開閉に伴うオーバーヘッドが生じている。
しかし、半導体ピクセル検出器のフレーム毎の読み出しは数ms以下であるため、シャッターを開けたまま、連続スキャン測定を実施し、ゴニオメータと同期してフレームを取得することが可能になった。例えば、非特許文献1−3には、フレーム毎にシャッターを開閉することなく連続モードで回折データを取得できる半導体ピクセル検出器が記載されている。この半導体ピクセル検出器では、結晶の回転が始まるとディテクタの電子制御がシャッターとして用いられ、像が連続的に記録されるため、機械的なシャッターの開閉の同期は不要である。このように半導体ピクセル検出器を使用することでシャッターレスの測定が可能となる。
Kazuya Hasegawa, Kunio Hirata, Tetsuya Shimizu, Nobutaka Shimizu, Takaaki Hikima, Seiki Baba, Takeshi Kumasaka and Masaki Yamamoto, " Development of a shutterless continuous rotation method using an X-ray CMOS detector for protein crystallography", International Union of Crystallography, Great Britain, Journal of Applied Crystallography, 14 October 2009, Volume 42, p.1165-1175 Gregor Hulsen, Christian Broennimann, Eric F. Eikenberry and Armin Wagner "Protein crystallography with a novel large-area pixel detector", International Union of Crystallography, Great Britain, Journal of Applied Crystallography, 5 May 2006, Volume 39, p.550-557 Ch. Broennimann, E. F. Eikenberry, B. Henrich, R. Horisberger, G. Huelsen, E. Pohl, B. Schmitt, C. Schulze-Briese, M. Suzuki, T. Tomizaki, H. Toyokawa and A. Wagner " The PILATUS 1M detector", International Union of Crystallography, Great Britain, Journal of Synchrotron Radiation, 22 November 2005, Volume 13, p.120-130 小崎茂、「X線回折データの自動検索」、X線分析の進歩13、日本、科学技術社、1981年11月20日発行、第47頁
特開2003−75373号公報 特開平8−338818号公報 特開2003−149180号公報
しかしながら、結局、上記のようにユーザが露光時間を設定して回折X線を測定すると、得られた回折強度が十分でない場合は、最初から測定をやり直す必要が生じる。図11は、従来装置の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、スキャンを終了しても回折強度が不十分なときには、再測定を繰り返すことになる。このような事態を避け、効率よく測定するためには回折強度に適した露光時間を最初に設定する必要があるが、そのような対応は極めて困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、全露光時間を短縮でき、測定を効率化できるX線回折装置、X線回折測定方法および制御プログラムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明のX線回折装置は、X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折装置であって、シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御する制御部と、前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込むデータ取得部と、前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データをフレーム毎に積算するフレーム積算部と、前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定する判定部と、を備え、前記制御部は、前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御することを特徴としている。
このように、本発明のX線回折装置は、シャッターを閉じることなくスキャンし、最初からスキャンをやり直すことなくデータを積算して、積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、そうでない場合には再度フレーム撮影を行い、検出データを積算する。これにより、全露光時間を短縮でき、測定を効率化できる。
(2)また、本発明のX線回折装置は、最初に前記スキャンがなされた際に、前記取り込んだ検出データに基づいて必要な合計の露光時間および次回以降の露光時間を算出する露光時間算出部を更に備え、前記制御部は、前記算出された露光時間で次回以降のスキャンを制御することを特徴としている。これにより、露光時間を最適にすることができ、解析に必要な検出データの強度を最小時間で測定できる。
(3)また、本発明のX線回折装置は、前記フレーム積算部が、前記取り込んだ検出データをフレーム毎に各ピクセルで補正し、前記補正された検出データに所定の係数を乗算した数値を丸めた上で積算することを特徴としている。これにより、検出データの計算過程において伝搬する誤差を低減することができる。
(4)また、本発明のX線回折装置は、最初に前記スキャンがなされた際に、前記取り込んだ検出データに基づいて前記所定の係数を算出する係数算出部を更に備えることを特徴としている。これにより、最初に誤差を低減するために最適な係数を算出することができる。
(5)また、本発明のX線回折測定方法は、X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折測定方法であって、シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御するステップと、前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込むステップと、前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データを各ピクセルで補正し、前記補正された検出データをフレーム毎に積算するステップと、前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定するステップと、前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御するステップと、を含むことを特徴としている。これにより、露光時間を最適化でき、効率の高い撮影が可能になる。
(6)また、本発明の制御プログラムは、X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影されたデータによりX線回折測定を制御する制御プログラムであって、シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御する処理と、前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込む処理と、前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データを各ピクセルで補正し、前記補正された検出データをフレーム毎に積算する処理と、前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定する処理と、前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴としている。これにより、露光時間を最適化でき、効率の高い撮影が可能になる。
本発明によれば、X線回折装置がシャッターを閉じることなくスキャンし、最初からスキャンをやり直すことなくデータを積算して、積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、そうでない場合には再度フレーム撮影を行い、検出データを積算する。その結果、全露光時間を短縮でき、測定を効率化できる。
本発明のX線回折装置の概略構成を示す図である。 本発明の測定系を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るX線回折装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の数フレーム分の測定シーケンスを示す図である。 n回目スキャンまでの測定シーケンスの一例を示す図である。 第2の実施形態に係るX線回折装置の動作を示すフローチャートである。 露光時間16sにおける係数nに対する検出データの平均値、R1、RmergeおよびRを示す図である。 露光時間8sでの検出データについて係数nに対する平均値およびR1、RmergeおよびRを示す図である。 露光時間とR等との関係を示す表である。 従来の1フレーム分の測定シーケンスを示す図である。 従来装置の動作を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施形態]
(X線回折装置の構成)
図1は、X線回折装置100の概略構成を示す図である。また、図2は、測定系を示す斜視図である。X線回折装置100は、X線を試料Sに照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をする装置である。X線回折装置100は、X線照射部110、試料支持部120、検出器130、コンピュータ140およびコントローラ150を備えている。
X線照射部110は、特性X線(入射X線)を細く絞って試料Sに照射する。X線照射部110は、本実施形態では移動せず固定されている。X線源としては、Moターゲットなどが用いられる。また、モノクロメータを配置してKα線に単色化しておく。X線照射部110は、シャッターを有し、スキャンの開始および終了時にコントローラ150からのシャッターの開閉信号を受けてシャッターを開閉する。なお、スキャンとは、目的の角度範囲を一定の速度で試料に対するX線入射方向を移動し、一定の角度ステップ毎にフレーム撮影をする測定をいう。また、フレーム撮影とは、ワンショットで検出したフレームのデータを積算する撮影をいう。
試料支持部120は、単結晶の試料Sを設置できるステージを有し、試料Sのχ、φの回転位置、x、y、zの位置を調整できる。また、コントローラ150から駆動信号を受け、ゴニオメータによりω方向(Z軸周りの回転方向)に駆動可能になっている。
検出器130は、シャッターレスで撮影が可能なピクセル型の半導体検出器であり、回折角(2θ)の方向(Z軸周りの回転方向)に駆動可能に配置されている。検出器130は、コントローラ150からゴニオメータ同期信号を受け、試料支持部120の回転と同期してフレーム撮影をすることができる。
コンピュータ140には、CPUやメモリを搭載し、測定系を制御するプログラムを実行できるものであり、例えばPCが用いられる。コンピュータ140は、制御部141、データ取得部142、画像解析部143および判定部147を備えている。さらに画像解析部143は、露光時間算出部144、係数算出部145およびフレーム積算部146を備えている。
制御部141は、シャッターを閉じることなく試料支持部120および検出器130を移動させてスキャンすることで各角度範囲におけるフレーム撮影を制御する。このように、シャッターを閉じることなくスキャンするため効率の高い撮影が可能になる。
また、制御部141は、判定部147の判定結果に応じて、積算された検出データが十分なX線強度である場合には測定を終了し、積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御する。これにより、強度が不足する場合には、繰り返しスキャンし、積算した検出データを得ることで測定を進めることができる。その結果、全測定にかかる露光時間を短縮でき、測定を効率化できる。
データ取得部142は、フレーム撮影により検出器130で検出された各フレームの検出データをコンピュータ140に取り込む。検出データは、フレーム毎に各ピクセルの強度分布を表す画像データとなっている。
露光時間算出部144は、最初にスキャンがなされた際に、取り込んだ検出データに基づいて必要な合計の露光時間および次回以降の露光時間を算出する。これを受けて、制御部141は、算出された露光時間で次回以降のスキャンを制御する。これにより、露光時間を最適にすることができ、解析に必要な検出データの強度を最小時間で測定できる。
係数算出部145は、最初にスキャンがなされた際に、取り込んだ検出データに基づいて所定の係数(n倍値)を算出する。これにより、誤差を低減するために最適な係数を算出することができる。なお、係数を用いる実施形態の詳細は後述する。
フレーム積算部146は、スキャンにより取り込んだフレーム毎の検出データをフレーム毎に積算する。フレーム積算部146は、取り込んだ検出データをフレーム毎に各ピクセルで補正し、補正された検出データの数値を丸めた上で積算する。例えば、1回目のスキャンで積算強度が十分でなかった場合には2回目のスキャンが行われるが、1回目のスキャンにおける各角度範囲のフレームに対して、2回目のスキャンで検出された同じ角度範囲のフレームを積算していく。
判定部147は、積算された検出データが十分な強度か否かを判定する。具体的には、積算された検出データの強度の平均値が所定の基準値以上か否かにより、十分な強度か否かを判断する。判定対象の強度には、フレーム毎にピクセル強度の平均値を求めるのが好ましい。なお、所定の基準値は、経験的に決まる値であり、予め設定しておくことが好ましい。このような判定を行うことで、スキャンを必要なだけ繰り返すことができ、最初からスキャンしなおす必要がなくなるため、測定時間の短縮につながる。
(X線回折装置の動作)
上記のように構成されたX線回折装置100の動作を説明する。図3は、X線回折装置100の動作を示すフローチャートである。また、図4は、数フレーム分の測定シーケンスを示す図である。また、図5は、n回目スキャンまでの測定シーケンスの一例を示す図である。なお、図4におけるExposure Time(露光時間)として示される間隔が、1フレームの撮影に相当する。図中のDET trigは、検出器130の検出を開始するためのトリガ信号であり、DET Readoutは、検出器130が読み出し動作を開始するための信号である。
まず、ゴニオメータを駆動し、試料Sおよび検出器130をスキャン開始位置に移動させ(ステップS1)、スキャン測定を開始する(ステップS2)。このとき、シャッターを閉じることなくスキャンすることで連続的にフレーム撮影を行う。そして、同一回折角のフレームの強度を積算する(ステップS3)。なお、1回目のスキャンの場合には、実質的に検出データそのままとなるが、ゼロ強度に積算していると考えることもできる。図5に示す例では、1スキャンとして2θを0°から180°まで変えている。
次に、コンピュータ140は、検出器130で同一フレームにつき積算された各フレームの検出データを取り込む。そして、スキャン毎に取り込んだ検出データを各ピクセルで補正し、補正された検出データをフレーム毎に積算する。
このようにして積算された検出データをデータ処理し、各フレームのピクセルあたりの平均の強度値を算出する(ステップS4)。そして、平均の強度値が所定の基準値以上であるか否かを判定することで、回折強度が十分か否かを判定する(ステップS5)。
積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、積算された検出データが十分な強度でない場合にはステップS1に戻り再度スキャンする。図5に示すシーケンスの例では、繰り返しのスキャンがn回目まで行われている。このような制御により、測定にわたる全露光時間を最適化でき、測定を効率化できる。なお、以上の動作は、コンピュータ140にプログラムを実行させることで可能である。
[第2の実施形態]
(丸めの影響の低減方法)
検出データを処理する際には、四捨五入、切り捨て、切り上げ等、何らかの規則により数値データの丸め(近似)がなされるが、上記の実施形態では、検出データをピクセル毎に補正し丸めた数値を、そのまま積算している。これに対しては、丸めの前に検出データに所定の係数を乗算することが好ましい。
本実施形態では、フレーム積算部146は、取り込んだ検出データをフレーム毎に各ピクセルで補正し、補正された検出データに対して所定の係数を乗算し、得られた数値を丸めた上で積算する。これにより、検出データの計算過程において伝搬する誤差を低減することができる。なお、係数を検出データに乗算するのは、必ずしもフレーム積算部146である必要はなく、検出器130内でもよい。
(X線回折装置の動作)
検出データに係数を乗算する場合には、最初のスキャンで係数と1フレームの露光時間を決定しておくことが好ましい。図6は、X線回折装置100の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、X線回折装置100は、ゴニオメータを駆動し、試料Sおよび検出器130をスキャン開始位置に移動し(ステップT1)、最初のスキャンを開始する(ステップT2)。そして、その最初のスキャンで得られた検出データを処理し、フレーム毎にピクセルあたりの平均強度および標準偏差(σ)を算出し(ステップT3)、得られた平均強度および標準偏差から露光時間と係数(n倍値)を決定する(ステップT4)。
次に、ゴニオメータを駆動し、試料Sおよび検出器130をスキャン開始位置に移動する(ステップT5)。そして、算出された露光時間でスキャンを行う(ステップT6)。同一回折角のフレームについて検出データを補正、係数乗算して積算し(ステップT7)、積算された検出データからピクセルにわたる平均値を算出する(ステップT8)。そして、平均値を用いて回折強度が十分か否かを判定する(ステップT9)。回折強度が十分でない場合には、ステップT5に戻り、再度スキャンを行い、回折強度が十分である場合には、測定を終了する。
(実施例)
上記の図6に示すような方法で、16秒と8秒のそれぞれの露光時間で単結晶試料のX線回折測定を行った。そして、それぞれの測定における検出データについて係数に対する平均強度、R1、RmergeおよびRを求めた。R1、RmergeおよびRはいずれも強度値の精度を示す指標であり、Rmergeは、測定データに対する等価反射の強度誤差、RおよびR1は、構造解析結果の実測と理論値との誤差を示している。図7は、露光時間16sにおける係数nに対する検出データの平均強度、R1、RmergeおよびRを示す図である。図8は、露光時間8sでの検出データについて係数nに対する平均強度およびR1、RmergeおよびRを示す図である。図7、図8に示すいずれの場合においても、係数nが1から128付近までの範囲では、係数を大きくするとRmergeは小さくなっている。また、Rについても若干小さくなる傾向がある。
図9は、露光時間とRmergeおよびRとの関係を示す表である。図9に示すように露光時間を16秒としたときには、係数n=50、32のいずれの場合にもRが3%未満になるほど小さくなった。また、露光時間を8秒としたときでも、係数n=64とするとRが3%台になるほど小さくなった。このような結果から、効率よく回折強度を測定したときでも、露光時間に応じて係数のnを適切な値にすることでRを小さくすることができることが実証できた。
100 X線回折装置
110 X線照射部
120 試料支持部
130 検出器
140 コンピュータ
141 制御部
142 データ取得部
143 画像解析部
144 露光時間算出部
145 係数算出部
146 フレーム積算部
147 判定部
150 コントローラ
S 試料
本発明は、X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折装置、X線回折測定方法および制御プログラムに関する。
また、このような回折X線の測定において用いられるCCDやIP検出器では、1フレームの露光に伴うシャッターの開閉制御が必要であり、シャッター制御を不要とするシャッターレス測定は不可能であった。図10は、従来の1フレーム分の測定シーケンスを示す図である。図10に示す例では、(1)〜(8)の順でシャッター、ゴニオメータ、CCD検出、CCD読み出しが行われている。そして、フレーム撮影前後にはシャッター開閉に伴うオーバーヘッドが生じている。
しかし、半導体ピクセル検出器のフレーム毎の読み出しは数ms以下であるため、シャッターを開けたまま、連続スキャン測定を実施し、ゴニオメータと同期してフレームを取得することが可能になった。例えば、非特許文献1−3には、フレーム毎にシャッターを開閉することなく連続モードで回折データを取得できる半導体ピクセル検出器が記載されている。この半導体ピクセル検出器では、結晶の回転が始まるとディテクタの電子制御がシャッターとして用いられ、像が連続的に記録されるため、機械的なシャッターの開閉の同期は不要である。このように半導体ピクセル検出器を使用することでシャッター制御を不要とするシャッターレス測定が可能となる。
検出器130は、シャッター制御を不要とするシャッターレスで撮影が可能なピクセル型の半導体検出器であり、回折角(2θ)の方向(Z軸周りの回転方向)に駆動可能に配置されている。検出器130は、コントローラ150からゴニオメータ同期信号を受け、試料支持部120の回転と同期してフレーム撮影をすることができる。

Claims (6)

  1. X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折装置であって、
    シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御する制御部と、
    前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込むデータ取得部と、
    前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データをフレーム毎に積算するフレーム積算部と、
    前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定する判定部と、を備え、
    前記制御部は、前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御することを特徴とするX線回折装置。
  2. 最初に前記スキャンがなされた際に、前記取り込んだ検出データに基づいて必要な合計の露光時間および次回以降の露光時間を算出する露光時間算出部を更に備え、
    前記制御部は、前記算出された露光時間で次回以降のスキャンを制御することを特徴とする請求項1記載のX線回折装置。
  3. 前記フレーム積算部は、前記取り込んだ検出データをフレーム毎に各ピクセルで補正し、前記補正された検出データに所定の係数を乗算した数値を丸めた上で積算することを特徴とする請求項1または請求項2記載のX線回折装置。
  4. 最初に前記スキャンがなされた際に、前記取り込んだ検出データに基づいて前記所定の係数を算出する係数算出部を更に備えることを特徴とする請求項3記載のX線回折装置。
  5. X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影をするX線回折測定方法であって、
    シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御するステップと、
    前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込むステップと、
    前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データを各ピクセルで補正し、前記補正された検出データをフレーム毎に積算するステップと、
    前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定するステップと、
    前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御するステップと、を含むことを特徴とするX線回折測定方法。
  6. X線を試料に照射し、各角度範囲においてフレーム撮影されたデータによりX線回折測定を制御する制御プログラムであって、
    シャッターを閉じることなくスキャンすることでフレーム撮影を制御する処理と、
    前記フレーム撮影により、半導体ピクセル検出器で検出された各フレームの検出データを取り込む処理と、
    前記スキャン毎に前記取り込んだ検出データを各ピクセルで補正し、前記補正された検出データをフレーム毎に積算する処理と、
    前記積算された検出データが十分な強度か否かを判定する処理と、
    前記積算された検出データが十分な強度である場合には測定を終了し、前記積算された検出データが十分な強度でない場合には再度スキャンするように制御する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
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