JP2014207041A - 光ピックアップ装置の調節方法、光ピックアップ装置、およびディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ装置の調節方法、光ピックアップ装置、およびディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トラックピッチの異なる各光ディスクに対応した光ピックアップ装置に、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御を行わせ得る調節方法を提供する。
【解決手段】トラックピッチが異なる各光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされ、処理対象ディスクが何れの光ディスクであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法によりフォーカスエラー信号を生成するFE信号生成部と、メインビームの光スポットとサブビームの光スポットの径方向距離の調節を受付ける調節受付部と、を備える光ピックアップ装置に対して、処理対象ディスクが何れの光ディスクであっても、メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域内である場合に、サブビームの光スポットが非トラック領域内となる調節条件を満たすように、前記調節を行う方法とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、光ピックアップ装置の調節方法、光ピックアップ装置、およびこれを備えたディスク装置に関する。
従来、光ディスクの再生や記録を行うディスク装置が広く利用されている。このようなディスク装置には、光ピックアップ装置が設けられる。光ピックアップ装置は、光ディスクにレーザ光を照射して反射光を得る役割を果たし、光ディスクからの情報読出等を可能とする。
また光ピックアップ装置は、光ディスクの安定的な再生等を可能とするため、TE(トラッキングエラー)信号に基づくトラッキング制御や、FE(フォーカスエラー)信号に基づくフォーカス制御を行う。TE信号の生成手法としては、PP(プッシュプル)法やDPP(差動プッシュプル)法などが知られている。
またFE信号の生成手法としては、非点収差法や差動非点収差法などが知られている。差動非点収差法は、メインビームとサブビームを用いてFE信号を生成する手法であり、サブビームの信号を用いてノイズを低減させることが出来る手法である。なお特許文献1には、トラックピッチの異なる各光ディスク(特許文献1の例では、DVD−ROMとDVD−RAM)に対応した光ディスク装置が開示されている。
特開2005−182979号公報
各種のFE信号の生成手法の中でも、上述した差動非点収差法によれば、プッシュプル信号の漏れ込みが小さく抑えられ、フォーカス制御を比較的精度良く行うことが可能となる。但し差動非点収差法を適用するためには、メインビームを光ディスクのランドおよび溝の一方(トラック領域)に照射させ、サブビームをその他方(非トラック領域)に照射させる必要がある。そのためメインビームの光スポットとサブビームの光スポットの径方向距離は、このような調節条件を満たすように、光ディスクのトラックピッチに応じて予め調節される必要がある。
なおトラックピッチの異なる各光ディスクに対応したディスク装置については、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御が求められる。このような事情から、何れの光ディスクに対するフォーカス制御についても、差動非点収差法の適用が望まれることがある。
しかしこの場合、単に一方の光ディスクとの関係で上記の調節がなされても、他方の光ディスクとの関係では上記の調節条件が満たされるとは限らない。仮に当該調節条件が満たされない状態で差動非点収差法が適用されると、フォーカス制御の精度が却って悪化する虞がある。
本発明は上述した問題に鑑み、トラックピッチの異なる各光ディスクに対応した光ピックアップ装置に対し、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御を行わせることが可能となる調節方法の提供を目的とする。また本発明は、当該調節のなされる光ピックアップ装置、およびこれを備えたディスク装置の提供を他の目的とする。
本発明に係る調節方法は、光ピックアップ装置の調節方法であって、前記光ピックアップ装置は、互いにトラックピッチが異なる第1光ディスクおよび第2光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされるものであり、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法により、フォーカスエラー信号を生成するFE信号生成部と、前記メインビームの光スポットと前記サブビームの光スポットの径方向距離である光スポット間距離の調節を受付ける調節受付部と、を備える装置であり、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域内である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域内となる調節条件を満たすように、前記調節を行う方法である。
当該調節方法によれば、トラックピッチの異なる各光ディスクに対応した光ピックアップ装置に対し、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御を行わせることが可能となる。なお非トラックは、ランドがトラックである場合には溝が該当し、溝がトラックである場合にはランドが該当する。
また上記の調節方法は、処理対象ディスクとして、第2光ディスクよりトラックピッチが小さい第1光ディスクをセットした状態で、前記調節を行う方法としてもよい。当該調節方法によれば、第2光ディスクを用いて当該調節を行う方法に比べ、第1光ディスクについて光スポット間距離をベストな状態に調節すること等が容易となる。
また上記の調節方法としてより具体的には、前記調節条件は、処理対象ディスクとして第1光ディスクがセットされた状態において、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域の中央となる条件である方法としてもよい。当該調節方法によれば、第1光ディスクについて、光スポット間距離をベストな状態に調節することが可能となる。
また上記の調節方法としてより具体的には、前記調節条件は、処理対象ディスクとして第2光ディスクがセットされた状態において、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域の中央からの許容誤差内となる条件であり、前記許容誤差が、第2光ディスクのトラックピッチの1/8以下である方法としてもよい。当該調節方法によれば、第2光ディスクについても、光スポット間距離を良好な状態に調節することが可能となる。
また光スポット間距離を前記調節条件が満たされる所定の目標値とするように、前記調節を行う上記の調節方法において、前記調節受付部は、光スポット間距離の調節可能な範囲を、前記目標値を含む所定の制限範囲に制限するように形成されていてもよい。当該調節方法によれば、光スポット間距離の調節を正しく行うことが容易となる。
また上記の調節方法としてより具体的には、前記目標値は、前記調節条件が満たされる光スポット間距離のうちの、最も短いものに設定されている方法としてもよい。当該調節方法によれば、例えばゼロの状態から光スポット間距離の調節を開始する場合に、当該調節を容易に行うことが可能となる。
また上記の調節方法としてより具体的には、前記調節受付部は、入射する光の回折光として前記メインビームおよび前記サブビームを生成する、回転可能に設定された回折格子を有しており、該回折格子を回転させることにより、前記調節を行う方法としてもよい。
また本発明に係る光ピックアップ装置は、上記の調節方法によって、前記調節条件が満たされるように前記調節がなされたものとする。当該光ピックアップ装置によれば、上記の調節方法の利点を享受することが可能となる。
また本発明に係る他の光ピックアップ装置は、互いにトラックピッチが異なる第1光ディスクおよび第2光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされるものであり、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法により、フォーカスエラー信号を生成するFE信号生成部と、前記メインビームの光スポットと前記サブビームの光スポットの径方向距離である光スポット間距離の調節を受付ける調節受付部と、を備え、光スポット間距離が所定の目標値に調節されることにより、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域内である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域内となる調節条件が満たされる光ピックアップ装置であって、前記調節受付部は、光スポット間距離の調節可能な範囲を、前記目標値を含む所定の制限範囲に制限するように形成されている構成とする。
また上記構成としてより具体的には、前記調節受付部は、入射する光の回折光として前記メインビームおよび前記サブビームを生成する、回転可能に設定された回折格子を有しており、該回折格子を回転させることにより、前記調節が行われる構成としてもよい。
また上記構成としてより具体的には、処理対象ディスクが第2光ディスクよりトラックピッチが小さい第1光ディスクであるときには、DPP法によってトラッキングエラー信号を生成し、処理対象ディスクが第2光ディスクであるときには、PP法によってトラッキングエラー信号を生成する構成としてもよい。
また本発明に係る光ディスク装置は、上記構成の光ピックアップ装置を備え、前記処理対象ディスクからのデータ読取、または前記処理対象ディスクへのデータ記録を行う構成とする。本構成によれば、上記構成の光ピックアップ装置の利点を享受することが可能となる。
本発明に係る調節方法によれば、トラックピッチの異なる各光ディスクに対応した光ピックアップ装置に対し、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御を行わせることが可能となる。
本実施形態に係る光ディスク再生装置の構成図である。 本実施形態に係るPDICに関する説明図である。 本実施形態に係るグレーティング素子に関する説明図である。 光スポットが形成された状態に関する説明図である。 光スポットの移動に関する説明図である。 各光ディスクの模式的な断面図である。 光スポット間距離の調節の手順に関するフローチャートである。 本実施形態に係る制限部に関する説明図である。 グレーティング素子の回転の制限に関する説明図である。
本発明の実施形態について、各図面を参照しながら以下に説明する。
[光ディスク再生装置の構成]
図1は、本実施形態に係る光ディスク再生装置5(光ディスク装置の一形態)の構成図である。本図に示すように光ディスク再生装置5は、光ピックアップ装置1および再生信号処理回路3を備えている。
光ピックアップ装置1は、トラックピッチが異なる光ディスク(トラックピッチが小さい方を「第1光ディスク」とし、大きい方を「第2光ディスク」とする)の何れにも対応可能となっている。すなわち光ピックアップ装置1は、第1光ディスクおよび第2光ディスクのうちの任意の一方がセットされ、セットされている光ディスク9(処理対象ディスク)へ適切にレーザ光を照射するように動作する。またセットされている光ディスク9は、不図示のスピンドルモータによって回転させられる。
なお「第1光ディスク」は、例えば、DVD±RまたはDVD±RWの規格に準拠した光ディスクが該当する。また「第2光ディスク」は、例えば、DVD−RAMの規格に準拠した光ディスクが該当する。
光ピックアップ装置1は、レーザダイオード10、グレーティング素子11、ビームスプリッタ12、コリメートレンズ13、ミラー14、フロントモニタIC15、レンズアクチュエータ16、シリンドリカルレンズ17、PDIC18、FE検出部19a、TE検出部19b、フォーカス制御部20a、およびトラッキング制御部20b等を備えている。
レーザダイオード10は、所定の波長のレーザ光を出力するように形成されている。なおレーザダイオード10の出力光の強さは、フロントモニタIC15により制御可能となっている。
グレーティング素子11(回折格子)は、レーザダイオード11から出力された光を、−1次、0次、および+1次の回折光に分割し、ビームスプリッタ12へ入射させる。なお光ピックアップ装置1においては、0次の回折光はメインビームとして利用され、−1次および+1次の回折光は二つのサブビーム(便宜的に、「第1サブビーム」および「第2サブビーム」と称する)として利用される。
なお光ピックアップ装置1は、グレーティング素子11を回転可能とする機構を有している。これにより、メインビームとサブビームの光スポット(光ディスク9における照射位置)の径方向距離を、グレーティング素子11を回転させて調節することが可能である。この点については、改めて詳細に説明する。
ビームスプリッタ12は、グレーティング素子11から受けた光をほぼ90度の角度がつく方向へ反射させ、コリメートレンズ13に入射させる。コリメートレンズ13は、ビームスプリッタ12から受けた光を平行光に変換し、ミラー14に入射させる。
ミラー14は、コリメートレンズ13から受けた光を反射させ、レンズアクチュエータ16に設けられた対物レンズ16aへ入射させる。なおミラー14は、コリメートレンズ13から受けた光の一部については、透過させてフロントモニタIC15へ入射させる。なお、例えばミラー14と対物レンズ16aの間には、光ディスク9からの反射光がレーザダイオード10へ戻らないようする1/4波長板が設けられても良い。
フロントモニタIC15は、入射する光の強度に応じた電気信号を生成し、その電気信号が一定に保たれるように、レーザダイオード10の出力光の強さを制御する。すなわちフロントモニタIC15は、入射する光の強度を所定の目標値に維持させるように、レーザダイオード10の出力光の強さに対するオートパワーコントロールを実現させる。
レンズアクチュエータ16は、その可動部分に対物レンズ16aが設けられており、対物レンズ16aをフォーカス方向やトラッキング方向等へ駆動させる。なお対物レンズ16aの駆動については、フォーカス制御部20aやトラッキング制御部20bによって制御される。
ミラー14から対物レンズ16aに入射した光は、光ディスク9の表面に当たって反射する。これにより光ディスク9には、メインビームによる一つの光スポットと、各サブビームによる二つの光スポットが形成される。
図4は、メインビームの光スポットMB、第1サブビームの光スポットSB1、および第2サブビームの光スポットSB2の各々が形成された状態を例示している。図4(図5も同様)においては、上下方向が光ディスク9の径方向に相当し、左右方向が光ディスク9の周方向に相当する。また以下の説明では、第1サブビームの光スポットSB1と第2サブビームの光スポットSB2を、サブビームの光スポットSBと総称することがある。
なお光ディスク9の表面にはランド91と溝92が、径方向へ交互に並ぶように形成されている。またランド91および溝92は、それぞれ径方向にトラックピッチTpの間隔で並んでいる。光ディスク9においては、ランド91または溝92がトラックとして用いられる。
図1に戻り、光ディスク9の表面に当たって反射した光は、対物レンズ16a、ミラー14、コリメートレンズ13、およびビームスプリッタ12を戻るように進み、シリンドリカルレンズ17を介してPDIC18に入射する。PDIC18は、図2に示すように、メインビーム受光センサ18a、第1サブビーム受光センサ18b、および第2サブビーム受光センサ18cを有している。各受光センサ(18a〜18c)には、4分割(縦と横にそれぞれ2分割)の形態で配置された4個のフォトダイオードが設けられている。
メインビーム受光センサ18aは、シリンドリカルレンズ17からメインビームが入射される位置に配置されている。メインビーム受光センサ18aにはフォトダイオードA〜Dが設けられており、これらのフォトダイオードごとに、入射するメインビームの強さに応じた電気信号が生成される。
第1サブビーム受光センサ18bは、シリンドリカルレンズ17から第1サブビームが入射される位置に配置されている。第1サブビーム受光センサ18bにはフォトダイオードE〜Hが設けられており、これらのフォトダイオードごとに、入射する第1サブビームの強さに応じた電気信号が生成される。
第2サブビーム受光センサ18cは、シリンドリカルレンズ17から第2サブビームが入射される位置に配置されている。第2サブビーム受光センサ18cにはフォトダイオードI〜Lが設けられており、これらのフォトダイオードごとに、入射する第2サブビームの強さに応じた電気信号が生成される。
図1に戻り、各受光センサ(18a〜18c)により生成された電気信号は、FE検出部19aおよびTE検出部19bに送出される。なおメインビーム受光センサ18aにより生成された電気信号(光ディスク9に記録されている情報を含んだ信号)は、再生信号処理回路3にも送出される。
FE検出部19aは、PDIC18から受ける電気信号に基づいてフォーカスエラー(光スポットのフォーカス方向のずれ)を検出し、この検出結果を示すFE信号(フォーカスエラー信号)を生成する。生成されたFE信号は、フォーカス制御部20aへ送出される。
なおFE検出部19aは、セットされている光ディスク9が第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、差動非点収差法によりFE信号を生成する。なお差動非点収差法は、各種のFE信号の生成手法の中でも、プッシュプル信号の漏れ込みが比較的小さく抑えられる手法として知られている。
差動非点収差法によれば、FE信号の値VFEは、例えば次の(1)式の演算結果として求められる。
VFE=MainFE+β×SubFE
但し、MainFE=(a+c)−(b+d)
SubFE=(e+g+i+k)−(f+h+j+l) ・・・(1)
なおβは、所定の定数である。またa〜lは、フォトダイオードA〜Lが生成する電気信号の値である。また差動非点収差法の内容については、その主旨を逸脱しない範囲において変形が加えられていても構わない。
TE検出部19bは、PDIC18から受ける電気信号に基づいてトラッキングエラー(光スポットのトラッキング方向のずれ)を検出し、この検出結果を示すTE信号(トラッキングエラー信号)を生成する。生成されたTE信号は、トラッキング制御部20bへ送出される。
なおTE検出部19bは、セットされている光ディスク9が第1光ディスクである場合には、DPP法(差動プッシュプル法)によりTE信号を生成する。DPP法によれば、TE信号の値VTEは、例えば次の(2)式の演算結果として求められる。
VTE=MainPP−K×SubPP ・・・(2)
但し、MainPP=(a+c)−(b+d)
SubPP=(e+f−g−h)−(l+k−i−j)
なおKは、所定の定数である。またDPP法の内容については、その主旨を逸脱しない範囲において変形が加えられていても構わない。
一方でTE検出部19bは、セットされている光ディスク9が第2光ディスクである場合には、PP法(プッシュプル法)によりTE信号を生成する。PP法によれば、TE信号の値VTEは、例えば次の(3)式の演算結果として求められる。
VTE=MainPP ・・・(3)
なおPP法の内容については、その主旨を逸脱しない範囲において変形が加えられていても構わない。
上述したように、第2光ディスクのセット時にはPP法が用いられるが、第1光ディスクのセット時には、トラックピッチが比較的狭いために対物レンズ16aのシフト時のオフセットが大きくなり易いことから、DPP法が用いられる。但しTE信号の生成手法については、他の手法が採用されても構わない。
なお上述したK値やβ値は、一般的な値を含め、各式の演算が適切に行われるような何れかの値に決定しておくことが可能である。例えば第1光ディスクについて、K値は、対物レンズ16aのシフト時にトラッキングエラーのバランスがずれないように決定され、β値は、サブビームによるFE信号の振幅とメインビームによるFE信号の振幅の比に応じて決定され得る。通常、K値とβ値は近似した値となる。
また例えば第2光ディスクについても、β値は、サブビームによるFE信号の振幅とメインビームによるFE信号の振幅の比に応じて決定され得る。但し第2光ディスクについては、後述するように、光スポット間距離Lにベストな状態からのずれ(後述する(4)式のx値に相当)がある。そのためこのようにしてβ値を決定すると、トラック横断信号の漏れ込みを適切にキャンセルすることが出来ない場合がある。
この場合にはβ値を、サブビームによるトラック横断信号の振幅とメインビームによるトラック横断信号の振幅の比に応じて決定しても良い。これにより、トラック横断信号の漏れ込みを比較的キャンセルさせ易くすることが可能となる。なおトラック横断信号(溝横断信号も同様)は、例えばトラッキング制御がオフの状況下で、光スポットが径方向へぶれる度合により(照射対象外のランドや溝に掛かる度合等により)、振幅が変化する信号である。
フォーカス制御部20aは、FE信号に基づいてレンズアクチュエータ16の駆動を制御する信号を生成し、これを出力することによってフォーカス制御を実行する。フォーカス制御は、メインビームが光ディスク9の表面に集光するように、対物レンズ16aの位置を調節する制御(フォーカスサーボ)である。
トラッキング制御部20bは、TE信号に基づいてレンズアクチュエータ16の駆動を制御する信号を生成し、これを出力することによってトラッキング制御を実行する。トラッキング制御は、メインビームの光スポットMBが光ディスク9のトラックに追従するように、対物レンズ16aの位置を調節する制御(トラッキングサーボ)である。これにより光スポットMBは、トラックの中央に位置するよう調整される。
再生信号処理回路3は、PDIC18から受ける電気信号に対して各種の処理(復調処理など)を施し、当該電気信号に基づいた映像信号等を生成する。この生成された信号は、光ディスク再生装置5に設けられたディスプレイ等(不図示)へ出力され、映像表示等に用いられる。このように光ディスク再生装置5は、光ピックアップ装置1を用いて、光ディスク9からのデータ読取を行うようになっている。またセットされている光ディスク9が第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、同じ波長の光で再生することが可能である。
なお光ピックアップ装置1は、光ディスク再生装置の他、例えば光ディスク記録装置に設けられるようにしても良い。この場合、当該光ディスク記録装置は、光ピックアップ装置1を用いて、光ディスク9へのデータ記録を行うように構成される。またこの場合にも光ピックアップ装置1は、生成されたFE信号に基づいて、フォーカス制御を実行するように構成される。
[グレーティング素子の回転]
先述した通り、光ピックアップ装置1は、グレーティング素子11を回転可能とする機構を有している。当該機構は図3に例示するように、グレーティング素子11を回転自在な形態で支持する支持部21を有している。なお当該回転の軸は、グレーティング素子11の面の中央を通るとともに、当該面に直交するように設定されている。作業者等は支持部21を回すようにして、グレーティング素子11を任意の角度だけ回転させ、その傾きを変えることが可能である。
そしてグレーティング素子11を回転させると、その回転量に応じて、メインビームの光スポットMBとサブビームの光スポットSBの径方向距離(以下、「光スポット間距離L」と称する)が変化する。より具体的にはグレーティング素子11を回転させると、サブビームの光スポットSBの位置は、メインビームの光スポットMBの位置を中心とした円に沿って移動する。これによって光スポット間距離Lが変化することになる。
例えば、メインビームの光スポットMBがランド91上に位置するようにし、かつ、グレーティング素子11を基準状態(傾きが0deg)とした場合、各光スポット(MB、SB1、SB2)は、図4に示す通りとなる。図4に示す状態では、各光スポット(MB、SB1、SB2)は同じランド91の上に位置しており、光スポット間距離Lはゼロである。
そしてこの状態からグレーティング素子11を回転させると、図5に例示するように、サブビームの光スポットSBは、円CLに沿ってその回転量の分だけ移動する。円CLは、メインビームの光スポットMBを中心とした円である。これにより、光スポット間距離Lは、ゼロからLaに変化している。
なお第1サブビームと第2サブビームのうち、一方は先行ビーム(光スポットが、光ディスク9の回転方向に見て先行であるもの)であり、他方は後行ビーム(光スポットが、光ディスク9の回転方向に見て後行であるもの)である。先行ビームと後行ビームについて、光ピックアップ装置1では、一方が常に内周側となり他方が常に外周側となるように設定されている。これにより、トラッキング制御をより安定させることが可能となっている。
グレーティング素子11の回転により光スポットSBが移動する原理を利用して、ユーザは光スポット間距離Lを調節することが可能である。このようにグレーティング素子11を回転可能とする機構は、光スポット間距離Lの調節を受付ける役割を果たす。以下、光スポット間距離Lがどのように調節されるかについて、より詳細に説明する。
[光スポット間距離Lの調節]
既に説明した通り、光ピックアップ装置1(FE検出部19a)は、セットされている光ディスク9が第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、差動非点収差法によりFE信号を生成する。また差動非点収差法を適用するためには、サブビームの信号を用いてノイズが適切にキャンセルされるように、メインビームの光スポットMBを光ディスク9のトラック領域(ランド91および溝92の一方)に形成させ、サブビームの光スポットSBを非トラック領域(ランド91および溝92の他方)に形成させる必要がある。
すなわち、メインビームの光スポットMBをランド91に形成させる場合には、サブビームの光スポットSBが溝92に形成される必要がある。また逆に、メインビームの光スポットMBを溝92に形成させる場合には、各サブビームの光スポット(SB1、SB2)がランド91に形成される必要がある。
光ピックアップ装置1については、セットされる光ディスク9が第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、このような条件が満たされるようにする必要がある。そこで光スポット間距離Lの調節は、当該条件が満たされるようにするために実行される。この点について、図6を参照しながらより具体的に説明する。なお以下の説明では、メインビームの光スポットMBをランド91に形成させる場合を例に挙げるが、光スポットMBを溝92に形成させる場合にも同様に考えることができる。
図6は、第1光ディスクと第2光ディスクについての模式的な断面図(径方向に切断した場合の断面図)を示している。なお図6では、左右の方向が径方向に相当する。また径方向位置P0において、何れの光ディスクについてもランド91の中央となるように、第1光ディスクと第2光ディスクを揃えて表示させている。
図6に示すように、第1光ディスクのトラックピッチTp1と第2光ディスクのトラックピッチTp2は異なるため、これらの光ディスク同士において、ランド91および溝92の位置は径方向にずれている。ここで、何れの光ディスクについても、径方向位置P0にメインビームの光スポットMBを形成させる場合(光スポットMBをベストな位置としておく場合)を考える。
この場合、径方向位置P1にサブビームの光スポットSBが形成されると仮定すると、第1光ディスクについては特に問題は無いと考えられるが、第2光ディスクについては、ランド91に光スポットSBが形成されてしまう。そのため第2光ディスクについて、FE信号が適切に生成されなくなる。このように径方向位置P1に光スポットSBが形成されることは、FE信号を適切に生成する観点から、好ましいとはいえない。
また、径方向位置P2にサブビームの光スポットSBが形成されると仮定すると、何れの光ディスクについても、溝92に光スポットSBが形成される。なお第1光ディスクについては、径方向位置P2と当該位置から最も近いランド91との間隔はα1であり、第2光ディスクについては、径方向位置P2と当該位置から最も近いランド91との間隔はα2である。
また、径方向位置P3にサブビームの光スポットSBが形成されると仮定すると、何れの光ディスクについても、溝92に光スポットSBが形成される。なお第1光ディスクについては、径方向位置P3と当該位置から最も近いランド91との間隔はβ1であり、第2光ディスクについては、径方向位置P3と当該位置から最も近いランド91との間隔はβ2である。
上述した間隔(α1、α2、β1、β2)が狭過ぎると、各種要因(例えば、ランド91や溝92の幅の誤差など)により、光スポットSBが溝92の領域内からずれてしまう可能性が高くなり、FE信号の生成に悪影響を及ぼす虞がある。すなわちこれらの間隔の広さは、光スポットSBをより安定的に溝92へ形成させるための余裕度に相当する。
当該余裕度が高いほど、差動非点収差法による適切なFE信号の生成を、安定的に行うことが可能となる。なお当該余裕度が最も高くなるのは、光スポットSBが溝92の中央に形成される場合(すなわち、光スポットSBがベストな位置となる場合)である。
但し、第1光ディスクと第2光ディスクの何れについても当該余裕度を高くし過ぎると、当該余裕度をもつように光スポット間距離Lを調節することは難しくなる。すなわち、光スポット間距離Lの調節の条件が厳しくなり過ぎて、当該調節を行うことが難しくなる。そのため当該余裕度は、例えばフォーカス制御の精度が十分に確保されるようにしながらも、過不足の無い度合に設定されることが望ましい。
上述した理由から、光スポット間距離Lの目標値Ltarは、次の(4)式を満たすように設定される。
Ltar=(n+0.5)×Tp1=(m+0.5)×Tp2+x ・・・(4)
但し、|x|≦C(<Tp2)
なおn値およびm値は整数であり、C値は第2光ディスクについての上述した余裕度を決める値である。C値はフォーカス制御の精度が十分に確保される程度に、過不足の無い値に設定されることが望ましい。
このような主旨から、例えばサブビームの溝横断信号の振幅に着目し、x=0である場合の当該振幅からの低下率が3dB以内となるように、C値を設定することが可能である。本実施形態では調査の結果、C値を(Tp2)/8とした場合にこの条件が満たされるため、C値は(Tp2)/8に設定されている。すなわち、第2光ディスクについてのベストな位置からの許容誤差に相当するC値は、第2光ディスクのトラックピッチの1/8に設定されている。これにより第2光ディスクについても、光スポット間距離Lを良好な状態に調節することが可能となる。なおC値を(Tp2)/8以下の何れかの値としておいても良く、これにより、第2光ディスクについての光スポット間距離Lを良好な状態に調節することが可能となる。また上記の例の他、トラック横断信号をキャンセルする効果は低下するが、調整精度を下げて装置の製造を容易とするため、C値を2×(Tp2)/8等としても良い。
上述の(4)式によれば、光スポットSBの径方向位置が第1光ディスクについてベストな位置(溝92の中央)となり、かつ、第2光ディスクについて十分に余裕のある位置となるように、目標値Ltarが設定される。例えば目標値Ltarは、n=2かつm=1とされて、図6に示す通りに設定される。
なお第1光ディスクは、第2光ディスクよりトラックピッチが狭く、またTE信号の生成手法として、PP法よりも光スポットSBの位置精度を要するDPP法が用いられる。そこで本実施形態では、上述したように、第1光ディスクについての光スポットSBをベストな位置とし、第2光ディスクよりも、第1光ディスクにおける余裕度が優先的に確保されるように配慮されている。
なお(4)式が満たされるn値(或いはm値)は複数通りが存在するが、本実施形態ではその中の最小値が採用されている。すなわち目標値Ltarは、(4)式が満たされる光スポット間距離Lのうちの、最も短いものに設定される。これにより、例えばゼロの状態から光スポット間距離Lの調節を開始する場合に、当該調節を容易に行うことが可能となる。
光スポット間距離Lが目標値Ltarとなるように調節されれば、第1光ディスクと第2光ディスクの何れについても、フォーカス制御を適切に行わせることが可能となる。次に、光スポット間距離Lの調節方法の手順について、図7に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
当該調節を行う際、作業者は、光ピックアップ装置1に第1光ディスクをセットする(ステップS11)。なお実際にセットされるものは、製品としての第1光ディスクであっても良く、第1光ディスクと同等に形成された調節用サンプル等であっても良い。
またピックアップ装置1は、セットされた第1光ディスクを回転させている間、作業者によるモニタ用信号のモニタリングが可能な状態となる。モニタ用信号は、サブビームの光スポットSBが形成されている箇所によって振幅等が変化する信号であり、例えば、フォトダイオードE〜Lが生成する電気信号(e〜l)の何れかであっても良く、これらに基づいて生成されるFE信号であっても良い。
第1光ディスクをセットした後、作業者は、メインビームの光スポットMBの位置を、ランド91(トラック領域)の中央に設定しておく(ステップS12)。これにより、光スポットMBがベストな位置に設定される。例えば作業者は、図4に示すように、各光スポット(MB、SB1、SB2)が同じランド91の中央に位置する状態としておく。なおこの場合には、光スポット間距離Lがゼロの状態から、光スポット間距離Lの調節が開始されることになる。
その後に作業者は、グレーティング素子11を回転させることによる、光スポット間距離Lの調節を開始する(ステップS13)。作業者は、モニタ用信号のモニタリングを行いながら、スポット間距離Lが目標値Ltarとなるまで(ステップS14)、当該調節を実行する。
作業者は、モニタ用信号に基づいて、光スポットSBがランド91と溝92の何れに形成されているかを把握することができる。また更に作業者は、調節の過程で、光スポットSBが何個のランド91(或いは溝92)を横断したかを数えることも可能である。
作業者は、例えば、光スポットSBが何個のランド91(或いは溝92)を横断したかを数えながらグレーティング素子11を回転させ、光スポット間距離Lの調節を実行する。そしてスポット間距離Lが目標値Ltarとなると(ステップS14のY)、スポット間距離Lの調節は完了する。なおスポット間距離Lが目標値Ltarに調節されたとき、光スポットSBは溝92(非トラック領域)の中央に位置している。
このようにしてスポット間距離Lが目標値Ltarに調節された光ピックアップ装置1は、第1光ディスクと第2光ディスクの何れに対しても、差動非点収差法によるFE信号の生成を適切に行うことが可能である。そのため光ピックアップ装置1は、第1光ディスクと第2光ディスクの何れに対しても、精度の良いフォーカス制御を行うことが可能である。
[調節可能な範囲の制限について]
上述した光スポット間距離Lの調節が正しく行われると、サブビームの光スポットSBの位置は、第1光ディスクにおける目標値Ltarに対応した溝92の中央に調節される。しかし、例えば作業者によるランド91(或いは溝92)の数え間違い等があると、光スポットSBの位置が間違った溝92などに調節される虞がある。このような作業ミスが極力抑えられるように、光ピックアップ装置1は、光スポット間距離Lの調節可能な範囲が適切に制限される構成となっていても良い。
例えば図8に示すように、グレーティング素子11の回転可能な範囲を制限する制限部22が設けられるようにしても良い。制限部22は、許容範囲を超えてグレーティング素子11を回転させようとすると支持部21の一部が当たり、それ以上の回転が阻止されるように構成されている。すなわち制限部22によれば、図9に示すように、グレーティング素子11の回転可能な範囲は、所定の制限範囲θに制限されることになる。
この制限範囲θは、少なくとも目標値Ltarに対応した回転位置を含むようにされ、光スポット間距離Lの調節を正しく行うことが容易となる範囲に設定される。例えば光スポット間距離Lの可変範囲を、0を下限とし、目標値Ltarに所定の余裕分を加えた値を上限とする範囲R1にすることが考えられる。このようにすれば、例えばゼロの状態から光スポット間距離Lの調節を開始する場合に、当該調節を正しく行うことが容易となる。そのため制限範囲θは、このような範囲R1に対応させるように設定され得る。
なお光スポット間距離Lの可変範囲を、上記の他、目標値Ltarを中心として上下に少しの余裕幅(ランド91または溝92の1本分より、少し狭い程度の幅)を持たせた範囲R2にすることも考えられる。このようにすれば、第1光ディスクについてのベストとなる光スポット間距離Lが、可変範囲内において1箇所に限定される。そのため、光スポット間距離Lの調節を正しく行うことが容易となる。制限範囲θは、このような範囲R2に対応させるようにも設定され得る。
[その他]
以上に説明した通り光ピックアップ装置1は、第1光ディスクおよびこれよりトラックピッチが大きい第2光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされる。また光ピックアップ装置1は、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法によりFE信号を生成する機能部(FE信号生成部)と、光スポット間距離Lの調節を受付ける機能部(調節受付部)と、を備えている。なお光スポット間距離Lは、メインビームの光スポットMBとサブビームの光スポットSBの径方向距離である。
また本実施形態に係る調節方法は、処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、メインビームの光スポットMBが処理対象ディスクのトラック領域内(トラックの領域内)である場合に、サブビームの光スポットSBが非トラック領域内(非トラックの領域内)となる調節条件を満たすように、光スポット間距離Lの調節を行う方法である。
当該調節方法により調節された光ピックアップ装置1は、第1光ディスクと第2光ディスクの何れに対しても、差動非点収差法によるFE信号の生成を適切に行わせることが可能である。すなわち当該調節方法によれば、トラックピッチの異なる各光ディスクに対応した光ピックアップ装置1に対し、何れの光ディスクに対しても精度の良いフォーカス制御を行わせることが可能である。またこのような効果を得るために新規部品を設ける必要性は殆ど無く、簡単な構造で良好なエラー信号を取得し、光ディスク9の安定した記録や再生が可能となる。
また本実施形態に係る調節方法は、処理対象ディスクとして第1光ディスクをセットした状態で、光スポット間距離Lの調節を行う方法である。当該調節方法によれば、第2光ディスクを用いて当該調節を行う方法に比べ、第1光ディスクについて光スポット間距離Lをベストな状態(メインビームの光スポットMBとサブビームの光スポットSBの両方を、ベストな位置とすることが可能な状態)に調節すること等が容易となる。
また本実施形態に係る調節方法の調節条件は、処理対象ディスクとして第1光ディスクがセットされた状態において、メインビームの光スポットMBが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、サブビームの光スポットSBが非トラック領域の中央となる条件である。当該調節方法によれば、第1光ディスクについて、光スポット間距離Lをベストな状態に調節することが可能となる。
また本実施形態に係る調節方法の調節条件は、処理対象ディスクとして第2光ディスクがセットされた状態において、メインビームの光スポットMBが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、サブビームの光スポットSBが非トラック領域の中央からの許容誤差内となる条件である。また当該許容誤差は、第2光ディスクのトラックピッチTp2の1/8である。そのため当該調節方法によれば、第2光ディスクについても、光スポット間距離Lを良好な状態に調節することが可能となる。
また本実施形態に係る調節方法は、光スポット間距離Lを上述した調節条件が満たされる目標値Ltarとするように、光スポット間距離Lの調節を行う方法である。そして調節受付部は、光スポット間距離Lの調節可能な範囲を、目標値Ltarを含む所定の制限範囲に制限するように形成されている。これにより、光スポット間距離Lの調節を正しく行うことが容易となる。
また目標値Ltarは、上述した調節条件が満たされる光スポット間距離Lのうちの、最も短いものに設定されている。これにより、例えばゼロの状態から光スポット間距離Lの調節を開始する場合に、当該調節を容易に行うことが可能である。
また調節受付部は、入射する光の回折光としてメインビームおよびサブビームを生成する、回転可能に設定されたグレーティング素子11(回折格子)を有している。そして本実施形態に係る調節方法は、グレーティング素子11を回転させることにより、光スポット間距離Lの調節を行う方法である。当該調節方法によれば、光スポット間距離Lの調節の作業が容易となる。
また本発明の構成は、上記の各実施形態や変形例のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。また本発明は、各種の光ディスク装置などに利用することができる。
1 光ピックアップ装置
10 レーザダイオード
11 グレーティング素子(回折格子)
12 ビームスプリッタ
13 コリメートレンズ
14 ミラー
15 フロントモニタIC
16 レンズアクチュエータ
17 シリンドリカルレンズ
18 PDIC
19a FE検出部
19b TE検出部
20a フォーカス制御部
20b トラッキング制御部
21 支持部
22 制限部
3 再生信号処理回路
5 光ディスク再生装置(光ディスク装置)
9 光ディスク
91 ランド
92 溝
MB メインビームの光スポット
SB1 第1サブビームの光スポット
SB1 第2サブビームの光スポット

Claims (12)

  1. 光ピックアップ装置の調節方法であって、
    前記光ピックアップ装置は、
    互いにトラックピッチが異なる第1光ディスクおよび第2光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされるものであり、
    処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法により、フォーカスエラー信号を生成するFE信号生成部と、
    前記メインビームの光スポットと前記サブビームの光スポットの径方向距離である光スポット間距離の調節を受付ける調節受付部と、を備える装置であり、
    処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域内である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域内となる調節条件を満たすように、前記調節を行う調節方法。
  2. 処理対象ディスクとして、第2光ディスクよりトラックピッチが小さい第1光ディスクをセットした状態で、前記調節を行うことを特徴とする請求項1に記載の調節方法。
  3. 前記調節条件は、
    処理対象ディスクとして第1光ディスクがセットされた状態において、
    前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域の中央となる条件であることを特徴とする請求項2に記載の調節方法。
  4. 前記調節条件は、
    処理対象ディスクとして第2光ディスクがセットされた状態において、
    前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域の中央である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域の中央からの許容誤差内となる条件であり、
    前記許容誤差が、第2光ディスクのトラックピッチの1/8以下であることを特徴とする請求項3に記載の調節方法。
  5. 光スポット間距離を前記調節条件が満たされる所定の目標値とするように、前記調節を行う請求項1から請求項4の何れかに記載の調節方法であって、
    前記調節受付部は、
    光スポット間距離の調節可能な範囲を、前記目標値を含む所定の制限範囲に制限するように形成されていることを特徴とする調節方法。
  6. 前記目標値は、
    前記調節条件が満たされる光スポット間距離のうちの、最も短いものに設定されていることを特徴とする請求項5に記載の調節方法。
  7. 前記調節受付部は、入射する光の回折光として前記メインビームおよび前記サブビームを生成する、回転可能に設定された回折格子を有しており、
    該回折格子を回転させることにより、前記調節を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の調節方法。
  8. 請求項1から請求項7の何れかに記載の調節方法によって、前記調節条件が満たされるように前記調節がなされたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 互いにトラックピッチが異なる第1光ディスクおよび第2光ディスクの一方が、処理対象ディスクとしてセットされるものであり、
    処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、処理対象ディスクに光スポットを形成させるメインビームとサブビームを用いた差動非点収差法により、フォーカスエラー信号を生成するFE信号生成部と、
    前記メインビームの光スポットと前記サブビームの光スポットの径方向距離である光スポット間距離の調節を受付ける調節受付部と、を備え、
    光スポット間距離が所定の目標値に調節されることにより、
    処理対象ディスクが第1光ディスクと第2光ディスクの何れであっても、前記メインビームの光スポットが処理対象ディスクのトラック領域内である場合に、前記サブビームの光スポットが非トラック領域内となる調節条件が満たされる光ピックアップ装置であって、
    前記調節受付部は、
    光スポット間距離の調節可能な範囲を、前記目標値を含む所定の制限範囲に制限するように形成されている光ピックアップ装置。
  10. 前記調節受付部は、入射する光の回折光として前記メインビームおよび前記サブビームを生成する、回転可能に設定された回折格子を有しており、
    該回折格子を回転させることにより、前記調節が行われることを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ装置。
  11. 処理対象ディスクが第2光ディスクよりトラックピッチが小さい第1光ディスクであるときには、DPP法によってトラッキングエラー信号を生成し、
    処理対象ディスクが第2光ディスクであるときには、PP法によってトラッキングエラー信号を生成することを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の光ピックアップ装置。
  12. 請求項8から請求項11の何れかに記載の光ピックアップ装置を備え、
    前記処理対象ディスクからのデータ読取、または前記処理対象ディスクへのデータ記録を行うことを特徴とする光ディスク装置。
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