JP2014206259A - 高圧ホース - Google Patents

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【課題】金属製ワイヤが相互に編組されてなる補強層を有する高圧ホースの耐久性を向上させること
【解決手段】流体を流通させる内層チューブ12の外周面上に金属ワイヤを編組してなる補強層を1層以上有する高圧ホース10である。金属ワイヤの編組は、単線金属ワイヤ22を4本並列に並べて帯状とした帯状金属ワイヤ20単位を相互に編み動作することによりなされており、帯状金属ワイヤ20のうち、最外側の単線金属ワイヤ22aの内層チューブ12からの高さがその内側の単線金属ワイヤ22bの内層チューブ12からの高さよりも小さいことを特徴とする。これにより、帯状金属ワイヤ20が相互に交差する部位における最外側の単線金属ワイヤ22aの表面歪みが低減し、且つ応力集中が緩和され、その疲労・破断が抑制されて高圧ホース10の耐久性が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属製ワイヤで補強した高圧ホースに関し、特に、金属製ワイヤを編組してなる補強層を有する高圧ホースに関する。
高圧ホースは、例えば、水や鉱物油等の液体又は圧縮空気を伝達媒体として用いる駆動系に用いられる、高圧状態で使用される配管等に使用される。この高圧ホースのうち、油圧器に用いられるものは、超高圧状態での使用に耐えうるようにするため、金属製ワイヤで構成された補強構造を有する高圧ホースが用いられる。この補強構造には、一般に、スパイラル構造とブレード構造と呼ばれるものがある。
特許文献1には、このスパイラル構造の補強層を有する高圧ホースが開示されている。図5に示すように、この高圧ホース50は、内層のチューブ52(ここではゴムチューブ)に金属製のワイヤを隙間なくらせん状に巻き付けてなるスパイラル構造の補強層54を、合計で4層有する。
また、ブレード構造とは、図6に示すように、単線金属ワイヤを複数本(ここでは、3本)並列に並べて帯状にした帯状金属ワイヤを編組(ここでは、網代状に)しつつ内層のチューブ62に巻きつけてなる補強構造である。図6の高圧ホース60は、このブレード構造による2層の補強層64を備えている。
これらのうち、大きな圧力の負荷が繰り返される油圧器の配管等、高い耐久性能が要求される用途においては、ブレード構造よりもスパイラル構造の補強層を有する高圧ホースが好ましく用いられる傾向にある。しかし、スパイラル構造の補強層を有する高圧ホースは、その構造上剛性が高くなり、取り回しがしにくいという不具合があるため、スパイラル構造のものより構造的に取り回しが容易となるブレード構造の高圧ホースにも油圧器の配管等としてのニーズがある。
特開2005−308114
しかし、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースは、耐久性の観点においてスパイラル構造のものよりも構造的な弱点がある。それは、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースは、編組された金属ワイヤの交差する部位で金属ワイヤが破断しやすいというものである。具体的には、超高圧状態での使用が繰り返されると、上記帯状金属ワイヤのうち最外側に位置する単線金属ワイヤに応力が集中し、この最外側の単線金属ワイヤに繰り返し折り曲げ入力が加わることで疲労し、破断するものである。したがって、ブレード構造の補強層を有する高圧ホースにおいて、超高圧状態での繰り返し使用に対する耐久性の向上が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属製ワイヤが相互に編組されてなる補強層を有する高圧ホースの耐久性を向上させることにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、内層チューブの外周面上に、金属ワイヤを編組した金属ワイヤ補強層が1又は複数層設けられた高圧ホースにおいて、前記金属ワイヤの編組は、単線金属ワイヤを3本以上並列に並べてなる帯状金属ワイヤを、該帯状金属ワイヤ単位で相互に編み動作することによりなされており、前記帯状金属ワイヤ単位のうち、最外側の単線金属ワイヤの前記内層チューブ外表面からの高さが、その内側にある単線金属ワイヤの前記内層チューブ外表面からの高さより小さいことを特徴とする。
上述したように、帯状金属ワイヤ単位が互いに編組されてなる金属ワイヤの補強層においては、一般に一の帯状金属ワイヤと交差する他の帯状金属ワイヤにおける単線金属ワイヤに対して内層チューブ外表面からの高さ方向に曲げ入力がかかり、この曲げ入力は最外側の金属ワイヤに対するものが最も大きくなる。しかし、この構成によれば、最外側の単線金属ワイヤの前記内層チューブ外表面からの高さが、その内側にある単線金属ワイヤの高さよりも小さいので、最外側の単線金属ワイヤに内層チューブ外表面からの高さ方向に所定量の曲げが生じた際にその最外側の単線金属ワイヤの表面歪みが小さくなる。
更に、上記最外側の単線金属ワイヤとその内側にある単線金属ワイヤの高さの差により、一の帯状金属ワイヤは、最初に他の帯状金属ワイヤのうちの最外側の単線金属ワイヤに対して、次にその内側にある内層チューブ外表面からの高さが大きい単線金属ワイヤに対して、順に湾曲しつつ接触する。これにより、従来のように、単線金属ワイヤの高さが全て同じ場合に、あるいは最外側の単線金属ワイヤの高さがその内側の単線金属ワイヤの高さより大きい場合に最外側の単線金属ワイヤに集中していた応力を、その内側にある単線金属ワイヤにも効果的に分散させることができる。
したがって、最外側の単線金属ワイヤの高さを小さくすることにより、最外側の金属ワイヤの表面歪みを従来よりも小さくすることができ、且つ最外側の金属ワイヤに対する応力集中が緩和されるため、その最外側の金属ワイヤの疲労・破断が低減され、その結果高圧ホースの耐久性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の高圧ホースにおいて、前記単線金属ワイヤが、全て断面形状が円形の円形金属ワイヤであり、前記内側にある単線金属ワイヤの径が全て同一であり、前記最外側の単線金属ワイヤの径が、その内側にある単線金属ワイヤの径よりも小さいことを特徴とする。
この構成によれば、最外側の単線金属ワイヤの表面歪みを低減し、且つその最外側の単線金属ワイヤに対する応力集中を緩和するという請求項1に記載の作用効果を、複数並べた断面円形の単線金属ワイヤのうちの最外側の単線金属ワイヤの直径のみを小さくするという簡単な変更で達成することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の高圧ホースにおいて、前記内側にある単線金属ワイヤが、前記内層チューブ外表面からの高さ方向に対向する幅広面を有する、断面形状が扁平の扁平金属ワイヤであることを特徴とする。
この構成によれば、最外側の単線金属ワイヤの表面歪みを低減し、且つ応力集中を緩和するという請求項1に記載の作用効果を得つつ、補強層の厚さが同等でも、補強ワイヤの断面積を大きくすることができ、ワイヤにかかる応力を低減できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の前記内側にある単線金属ワイヤの高さに対する前記最外側の単線金属ワイヤの高さの比が、0.95以下であることを特徴とする。
この構成によれば、帯状金属ワイヤにおける単線金属ワイヤの高さの比によって、最外側の単線金属ワイヤに生じる応力と、その内側にある単線金属ワイヤへと分散される応力の量をコントロールでき、効果的に高圧ホースの耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、金属製ワイヤが編組されてなる補強層を有する高圧ホースの耐久性が向上するので、例えば、油圧器の配管に用いた際に、取り回しが比較的容易であるというブレード構造の特性を活かしつつ、その配管としての製品寿命も長期化させることができる。
本発明の実施の形態に係る高圧ホース10の概略斜視図である。 (A)図1の一部Aの拡大平面図である。(B)図2(A)のII−II線断面図である。 従来の高圧ホース70の補強層76の部分断面図である。 本実施の形態の変形例に係る補強層40の要部断面図である。 従来の、スパイラル構造の補強層を有する高圧ホース50を説明するための概略斜視図である。 従来の、ブレード構造の補強層を有する高圧ホース60を説明するための概略斜視図である。
次に、本発明の実施の形態について図に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る高圧ホース10の概略斜視図であり、図2(A)は、図1の一部Aの拡大平面図、図2(B)は、同図(A)のII−II線断面図である。図3は、従来の高圧ホース70の補強層72の部分断面図である。
なお、矢印Iは、高圧ホースの径方向内方を示し、矢印Oは、高圧ホースの径方向外方を示している。
図1に示すように、本実施の形態における高圧ホース10は、高圧流体を内部に流通させる内層チューブ12の外周面上に、1層の金属ワイヤからなる補強層14を有する。補強層の積層数には特に限定は無く、例えば、1〜10層の補強層を積層したものでも良い。また、補強層と補強層の間には、ゴム管等の中間層を設けることも任意である。
補強層14は、内層チューブ12の外周上である外表面上に、金属ワイヤを編組してなり、その補強層14の外表面上である最外層には、ゴム製外被層16を設けている。尚、この外被層16を設けるか否かも任意である。
この補強層14は、図2(A)に示すように、内層チューブ12に右巻きに巻きつきながら内層チューブ12の長手方向(すなわち、矢印100方向)に伸長するように4本の単線の単線金属ワイヤ22を隣り合わせて並列に並べて帯状の帯状金属ワイヤ20単位とし、この一の帯状金属ワイヤ20単位を、内層チューブ12に左巻きに巻きつきながら内層チューブ12の長手方向(すなわち、矢印100方向)に伸長するように内層チューブ12上に並べた他の帯状金属ワイヤ20単位と相互に編み動作することにより編組されたものである。
ここでは、図示のように、網代状に編組しているが、編組されたものであれば良く、例えば、格子状(ござ目編みを含む)、六つ目編み状(亀甲編み状を含む)等が挙げられる。
使用される単線金属ワイヤ22の材質はどのようなものであっても良いが、本実施の形態では炭素鋼線を用いている。
補強層14を構成する帯状金属ワイヤ20単位は、図2(B)に示すように、全て断面形状が円形の円形金属ワイヤである、径の異なる4本の単線金属ワイヤ22から構成されている。具体的には、帯状金属ワイヤ20単位を構成する4本の並列する単線金属ワイヤ22のうち、直径lの単線金属ワイヤ22aが外側に、すなわち、最外側に配置され、直径lより大きい直径lを有する単線金属ワイヤ22bが内側に配置されている。したがって、本実施の形態においては、最外側の単線金属ワイヤ22aの内層チューブ12外表面からの高さが直径lとなり、この高さはその内側にある単線金属ワイヤ22bの内層チューブ12外表面からの高さ(=直径l)よりも小さくなる。そして、一の方向に伸長する複数の帯状金属ワイヤ20(一の帯状金属ワイヤ)に対して、交差する方向に伸長する他の帯状金属ワイヤ20が、一の帯状金属ワイヤ20を連続して2本通過する毎に上下の位置を変えるように交差することで網代状に編組され、補強層14をなしている。
本発明に係る帯状金属ワイヤ20を構成する単線金属ワイヤ22の本数は、円形の断面形状のものを用いる場合には、3本以上である。3本以上であることにより外側の単線金属ワイヤ22aと内側の単線金属ワイヤ22bとの直径の差(すなわち、内層チューブ12表面からの高さの差)によって、後述する最外側の単線金属ワイヤの表面歪みの低減及び応力集中の緩和という効果を発揮しうるからである。また、帯状金属ワイヤ20の単線金属ワイヤ本数は12本以下であることが好ましい。12本を超える場合、編組する場合に帯状金属ワイヤ20内での単線金属ワイヤ22同士に乗り上げや入れ替わり(一部分だけ完全に金属ワイヤ同士が入れ替わること)が生じやすくなるからである。さらに好ましくは、帯状金属ワイヤ20の金属ワイヤ本数は、4本〜12本の範囲である。
最外側の単線金属ワイヤ22aの直径lが内側の単線金属ワイヤ22bの直径lよりも小さいことから、内側の単線金属ワイヤ22bの高さ(=直径l)に対する外側の単線金属ワイヤ22aの高さ(=直径l)の比は、1未満であれば良い。好ましくは、単線金属ワイヤ22bの高さ(=直径l)に対する単線金属ワイヤ22aの高さ(=直径l)の比は、0.95以下であり、さらに好ましくは、0.9以下である。
次に、上記構成を有する高圧ホース10に対して鉱物油等の液体を高圧で流通させた状態について、従来の高圧ホース70との対比により説明する。図3は、帯状金属ワイヤ72単位を構成する単線金属ワイヤ74の直径を全て同じにした以外は本実施の形態に係る高圧ホース10と変更点のない従来の高圧ホース70の、補強層76の断面を示している。図示のように、同図における左右方向に伸長する一の帯状金属ワイヤ72が、交差する他の帯状金属ワイヤ72の最外側の単線金属ワイヤ74との接触部位Pにおいて大きく湾曲していることからも理解されるように、他の帯状金属ワイヤ72における最外側の単線金属ワイヤ74には内層チューブ12外表面からの高さ方向に大きな応力が発生している。したがって、その最外側の金属ワイヤ72は内層チューブ12外表面からの高さ方向に大きく歪むこととなり、高圧ホース70に高圧流体を繰り返し流通させることでこの最外側の金属ワイヤ72が疲労し、破断することとなる。
一方、本発明に係る高圧ホース10によると、図2(B)に示すように、最外側の単線金属ワイヤ22aの内層チューブ12外表面からの高さ(=直径l)がその内側に隣接する単線金属ワイヤ22bの高さ(=直径l)よりも小さいことから、同図における左右方向に伸長する一の帯状金属ワイヤ20は、交差する他の帯状金属ワイヤ20における最外側の金属ワイヤ22aとの接触部位P、及びその内側に隣接する単線金属ワイヤ22bとの接触部位Pを起点として緩やかに湾曲することとなる。したがって、従来の高圧ホース70の場合と比較して、内層チューブ12外表面からの高さ方向に作用する曲げ入力が最外側の単線金属ワイヤ22aとの接触部位Pだけでなくその内側の単線金属ワイヤ22bとの接触部位Pへと分散され、最外側の単線金属ワイヤ22aへの応力の集中が緩和されることとなる。
更に、最外側の単線金属ワイヤ22aの直径がその内側の単線金属ワイヤ22bよりも小さいことから、最外側の単線金属ワイヤ22aの内層チューブ12外表面からの高さがその内側の単線金属ワイヤ22bの高さよりも小さくなり、その高さ方向への曲げ入力により生じる最外側の単線金属ワイヤ22aの表面歪みが従来よりも小さくなる。
したがって、最外側の単線金属ワイヤ22aへの応力集中が緩和され、同時にその表面歪みが低減するので、内層チューブ12外表面からの高さ方向への繰り返し曲げ入力に対する最外側の単線金属ワイヤ22aの疲労・破断が抑制されることとなる。
よって、本実施の形態に係る高圧ホース10は、その最小曲げ半径を小さくすることができ、取り回しが容易であるというブレード構造の特性を有しつつ、高圧流体を繰り返し流通させた際の耐久性が大きく向上している。
尚、上述の通り、本実施の形態に係る高圧ホース10においては、最外側の単線金属ワイヤ22aの直径のみをその内側の単線金属ワイヤ22bの直径より小さくするという簡単な変更のみで上記作用効果を得ることができるという利点を有する。
しかしながら、帯状金属ワイヤ20を構成する単線金属ワイヤ22のうち、最外側の単線金属ワイヤ22のみの径を小さくするという構成はあくまで例示であって、本発明はこれに限定されるものではない。
以下に、上記実施の形態の変形例を図4に基づいて説明する。図4は、当該変形例に係る補強層40の要部断面図である。尚、上記実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図示のように、帯状金属ワイヤ42単位は、3本の単線金属ワイヤから構成されている。具体的には、最外側に直径lを有する断面円形の2本の単線金属ワイヤ22aと、その内側に直径lよりも大きな高さh1(=内層チューブ12外表面からの高さ)を有する断面形状が扁平の1本の扁平金属ワイヤ44とを有する。扁平金属ワイヤ44は、図示のように、内層チューブ12外表面からの高さ方向に対向する幅広面44a、44aを有する。この帯状金属ワイヤ42が網代状に編組され、補強層40を構成している。
この補強層40によれば、他の帯状金属ワイヤ42は、その交差する一の帯状金属ワイヤ42に対して、まず最外側の単線金属ワイヤ22aと部位Pで接触し、次にその内側に在るlより大きな高さh1を有する扁平金属ワイヤ44と部位Pで接触する。よって、上記実施の形態と同様に、同図の左右方向に伸長する一の帯状金属ワイヤ42と交差する他の帯状金属ワイヤ42における最外側の単線金属ワイヤ22aの表面歪みを低減し、且つ応力集中を緩和させることができ、高圧ホースの耐久性を向上させることができる。
更に、扁平金属ワイヤ44を用いることにより、補強層の厚さを同等にしつつ、すなわち、補強層の厚さを変更することなく帯状金属ワイヤ全体の断面積を大きくとることができるので、帯状金属ワイヤに生じる応力を低減することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上記変形例に係る内側の扁平金属ワイヤ44は略楕円形状の断面形状を有するものとしているが、楕円形状に限らず、その幅広面同士が略平行となるような扁平形状を有するものであっても良い。さらに、内側に在る扁平な断面形状の単線金属ワイヤ44を複数並列に並べたものであっても良い。また、スパイラル構造を有する補強層とブレード構造を有する補強層を併用させることも、本発明の実施には差し支えない。
以下、本発明を実施例により説明する。
[1.内側の単線金属ワイヤの断面形状を円形とした場合]
1−1.高圧ホースの作成
内層チューブの外表面上に、炭素鋼線よりなる帯状金属ワイヤを相互にブレード状に編組した補強層を1層設けた。この補強層の外側をさらにナイロン製の外被で被覆して高圧ホースとした。
表1に、このように構成した高圧ホースのホース口径、帯状金属ワイヤにおける金属ワイヤの編組単位(取り本数)、最外側の単線金属ワイヤの直径l、最外側以外の単線金属ワイヤの直径(内側の単線金属ワイヤの直径)lを記す。
1−2.破壊圧力の測定
[1−1.高圧ホースの作成]に従って作成した高圧ホースに対し、JIS K6330−2に準拠した耐圧性試験を行い、高圧ホースの破壊圧力を測定した。表1には、実施例に係る高圧ホースの破壊圧力を、対応する比較例の値を100とした際の比により示す。
1−3.インパルス耐久寿命の測定
[1−1.高圧ホースの作成]に従って作成した高圧ホースに対し、JIS K6330−8に準拠した衝撃圧力試験を行い、高圧ホースが破裂するまで実施された圧力試験の回数を記録した。表1には、実施例に係る高圧ホースの圧力試験回数を、対応する比較例の圧力試験回数を100とした際の比により示す。
[2.内側の単線金属ワイヤの断面形状を扁平形状とした場合]
2−1.高圧ホースの作成
[1−1.高圧ホースの作成]同様、内層チューブの外表面上に、炭素鋼線よりなる帯状金属ワイヤを相互にブレード状に編組した補強層を1層設けた。この補強層の外側をさらにナイロン製の外被で被覆して高圧ホースとした。
本発明に係る実施例4及び5においては、内側の単線金属ワイヤに断面扁平形状のものを用い、比較例4及び5においては全て円形断面形状の単線金属ワイヤを用いた(表2の、「帯状金属ワイヤを構成する単線金属ワイヤの配列及びその単線金属ワイヤの断面形状」を参照乞う)。
表2に、このように構成した高圧ホースのホース口径、帯状金属ワイヤを構成する単線金属ワイヤの配列及びその単線金属ワイヤの断面形状、扁平金属ワイヤの断面幅w、扁平金属ワイヤの高さh、最外側の単線金属ワイヤの直径lを記す。
尚、断面幅wは断面扁平形状の金属ワイヤの最大幅を示し、高さhは断面扁平形状の金属ワイヤの幅広面を内層チューブに向けて配置した際の内層チューブ外表面からの高さを示す。
2−2.破壊圧力の測定
[1−2.破壊圧力の測定]同様、[2−1.高圧ホースの作成]に従って作成した高圧ホースに対し、JIS K6330−2に準拠した耐圧性試験を行い、高圧ホースの破壊圧力を測定した。表1には、実施例に係る高圧ホースの破壊圧力を、対応する比較例の値を100とした際の比により示す。
3.インパルス耐久寿命の測定
[1−3.インパルス耐久寿命の測定]同様、[2−1.高圧ホースの作成]に従って作成した高圧ホースに対し、JIS K6330−8に準拠した衝撃圧力試験を行い、高圧ホースが破裂するまで実施された圧力試験の回数を記録した。表1には、実施例に係る高圧ホースの圧力試験回数を、対応する比較例の圧力試験回数を100とした際の比により示す。
Figure 2014206259

Figure 2014206259
[結果]
表1に示す通り、本発明に係る実施例1〜3と、各実施例にそれぞれ対応する比較例1〜3を比較すると、破壊圧力はおおむね変わらないが、実施例においては耐久寿命が1.5倍〜3.0倍となり、比較例よりも大きく耐久寿命の値が増大していることが確認できた。
また、表2に示す通り、内側の単線金属ワイヤの形状を断面扁平形状とした場合であっても外側単線金属ワイヤの高さを内側金属ワイヤの高さより低くすることにより、その耐久寿命を向上できることが確認された。
10 高圧ホース
12 内層チューブ
14、40 金属ワイヤ補強層
20、42 帯状金属ワイヤ
22 単線金属ワイヤ(円形金属ワイヤ)
44 単線金属ワイヤ(扁平金属ワイヤ)
44a 幅広面

Claims (4)

  1. 内層チューブの外周面上に、金属ワイヤを編組した金属ワイヤ補強層が1又は複数層設けられた高圧ホースにおいて、
    前記金属ワイヤの編組は、単線金属ワイヤを3本以上並列に並べてなる帯状金属ワイヤを、該帯状金属ワイヤ単位で相互に編み動作することによりなされており、
    前記帯状金属ワイヤ単位のうち、最外側の単線金属ワイヤの前記内層チューブ外表面からの高さが、その内側にある単線金属ワイヤの前記内層チューブ外表面からの高さより小さいことを特徴とする高圧ホース。
  2. 前記単線金属ワイヤが、全て断面形状が円形の円形金属ワイヤであり、
    前記内側にある単線金属ワイヤの径が全て同一であり、
    前記最外側の単線金属ワイヤの径が、その内側にある単線金属ワイヤの径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の高圧ホース。
  3. 前記内側にある単線金属ワイヤが、前記内層チューブ外表面からの高さ方向に対向する幅広面を有する、断面形状が扁平の扁平金属ワイヤであることを特徴とする請求項1に記載の高圧ホース。
  4. 前記内側にある単線金属ワイヤの高さに対する前記最外側の単線金属ワイヤの高さの比が、0.95以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高圧ホース。
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