JP2014206229A - クラッチ機構、およびクラッチ付きモータ - Google Patents

クラッチ機構、およびクラッチ付きモータ Download PDF

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Abstract

【課題】動作音や振動を低減するとともに、小型化、軽量化、低コスト化を図る。
【解決手段】電動モータの回転が入力される回転駆動入力部材41と、入力部材41と軸方向に沿って対向して配置された出力部材46と、入力部材41および出力部材46の回転中心上に設けられた断面円形の摺動面を外周部に有した拘束部材43と、拘束部材43の外周側に配置され、軸方向に平行な回転軸44d周りに揺動自在に設けられ、駆動突起41cおよび従動突起46cの少なくとも一方に押圧されることによって揺動する揺動部材45と、を備え、揺動部材45は、駆動突起41cと従動突起46cとが突き当たることによって、拘束部材43と非接触の状態で拘束され、駆動突起41cまたは従動突起46cのいずれか一方のみが突き当たることによって、回転軸44d周りに回転して拘束部材43に突き当たるようにした。
【選択図】図14

Description

この発明は、車両等に搭載されるクラッチ機構、およびクラッチ付きモータに関するものである。
車両に搭載されるクラッチ付きモータとしては、例えば、自動車のパワーウインド装置に用いられるものがある。この種のクラッチ付きモータは、減速機と電動モータとが連結されている。電動モータの駆動軸の回転を減速機で減速し、減速機の出力軸を回転させることによって、ウインドガラスの開閉動作を行うことができるようになっている。
ところで、電動モータの回転軸にウインドガラスの自重や車両走行時の振動等の外力による回転力が作用し、ウインドガラスが開いてしまう場合がある。そこで、外力による回転力によって電動モータの回転軸が回転してしまうことを防止するために、減速機にクラッチを内装する技術が提案されている。
このようなクラッチとしては、特許文献1に示すようなものがある。特許文献1に記載の技術においては、入力軸と出力軸とを軸方向に沿って対向させ、入力軸が回転したときには、入力軸の外周部から軸方向に突出した爪を、出力軸の外周面に形成された突起に係合させることによって、入力軸の回転を出力軸に伝達させる。
そして、出力軸側が回転したときには、出力軸の突起が、入力軸の係合爪に当たるよりも先に、ピンによって揺動可能に設けられた揺動部材に突き当たり、この揺動部材が揺動する。すると、揺動した揺動部材の一端が外周側に突出し、入力軸、出力軸、および揺動部材を収容するハウジングの内周面に形成された凹凸の凹部に食い込むことで、出力軸の回転を阻止するようになっている。
特開2006−069820号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成においては、揺動部材がハウジングの内周面の凹部に食い込むため、揺動部材は、少なくともハウジングの内周面の凸部に接触しない位置から、凹部内に入り込む位置まで変位する必要がある。つまり、揺動部材の動作時のガタが大きく、動作音や動作による振動が生じるという問題がある。
また、ハウジングは、揺動部材が外周側の凹部に向けて押し付けられたときに、ハウジング自体が押し広げられる方向に変形しないよう、十分な剛性を備えたものとすることができる。すると、ハウジングは、厚み、重量ともに大きくなり、クラッチ自体の大型化、重量増大につながるとともに、材料コストも上昇する。
そこで本発明の目的は、動作音や振動を低減するとともに、小型化、軽量化、低コスト化を図ることのできるクラッチ機構、およびクラッチ付きモータを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、電動モータの回転が入力されることによって軸周りに回転駆動されるとともに、軸方向に突出した駆動突起が周方向に沿って間隔を隔てて複数形成された入力部材と、前記入力部材と前記軸方向に沿って対向して配置され、前記軸方向に突出した従動突起が周方向において互いに隣接する前記駆動突起どうしの間に形成された出力部材と、前記入力部材および前記出力部材の回転中心上に設けられた断面円形の摺動面を外周部に有した拘束部材と、前記拘束部材の外周側に配置され、前記軸方向に平行な回転軸周りに揺動自在に設けられた揺動部材と、を備え、前記揺動部材は、前記駆動突起と前記従動突起とが突き当たることによって、前記拘束部材と非接触の状態で拘束され、前記駆動突起または前記従動突起のいずれか一方のみが突き当たることによって、前記回転軸周りに回転して前記拘束部材に接近または離間することを特徴とする。
このクラッチ機構においては、拘束部材に揺動部材を押しつけて出力部材の回転を拘束する。拘束部材を内周側に設けることによって、拘束部材を小さくすることができ、剛性も確保しやすい。したがって、クラッチ機構の小型化、軽量化を図ることができる。
また、拘束部材の摺動面を凹凸の無い断面円形としたので、揺動部材を押しつけるときのガタも小さく、騒音や振動も生じにくい。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記揺動部材が前記拘束部材に非接触の状態で前記入力部材に回転力が入力されたときには、前記駆動突起と前記従動突起とが、前記回転軸を挟んだ一方の側と他方の側とに突き当たることによって、前記拘束部材と非接触の状態で拘束され、前記出力部材に回転力が入力されたときには、前記従動突起のみが前記揺動部材に突き当たることによって、該揺動部材が前記回転軸周りに回転して前記拘束部材に突き当たり、前記揺動部材が前記拘束部材に突き当たった状態で前記入力部材に回転力が入力されたときには、前記揺動部材が前記回転軸周りに回転して前記拘束部材から離間して非接触の状態となるようにしてもよい。
このようにして、揺動部材が拘束部材に非接触の状態で入力部材に回転力が入力されたときには、揺動部材が拘束部材と非接触の状態で拘束され、揺動部材が不用意に揺動して拘束部材と接触してしまうのを確実に防ぐことができる。
また、出力部材に回転力が入力されたときには、揺動部材を確実に揺動させて拘束部材に押し付けることによって、出力部材の回転を確実にロックすることができる。
さらに、揺動部材が拘束部材に突き当たった状態で入力部材に回転力が入力されたときには、揺動部材を拘束部材から離間させ、ロック状態から速やかに解除させることができる。
また、本発明は、前記従動突起は、前記拘束部材を中心として前記回転軸よりも外周側で前記揺動部材に突き当たり、前記駆動突起は、前記回転軸よりも内周側で前記揺動部材に突き当たるようにしてもよい。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記周方向において、前記従動突起を挟んで一方の側と他方の側に、それぞれ前記従動突起が突き当たる突き当たり部が該揺動部材の外周部に向けて突出形成され、前記従動突起は、前記出力部材の回転方向に応じて、いずれか一方の突き当たり部に突き当たるようにしてもよい。
このようにして、従動突起が移動したときには、従動突起が突き当たり部に速やかに突き当たり、確実に揺動部材を揺動させたり揺動を拘束したりすることができる。
また、本発明は、前記駆動突起は、前記周方向において前記揺動部材を挟んで一方の側と他方の側にそれぞれ設けられ、前記入力部材の回転方向に応じて、いずれか一方の前記駆動突起が前記揺動部材に突き当たるようにしてもよい。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記駆動突起が突き当たる駆動突起突き当たり部が該揺動部材の外周部に向けて突出形成されているようにしてもよい。
このようにして、駆動突起き当たり部を外周部に向けて突出形成することで、駆動突起が駆動突起き当たり部に速やかに突き当たり、確実に揺動部材を揺動させたり揺動を拘束したりすることができる。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記拘束部材に対向する側が、周方向両端部に対して周方向中間部が、前記拘束部材から離間する側に凹んで形成されているようにしてもよい。
これにより、揺動部材を拘束部材に近接させつつ、不用意に拘束部材に接触するのを防ぐことができる。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記駆動突起が突き当たる部分が、外周側に膨出した湾曲面により形成されているようにしてもよい。
これによって、揺動部材と駆動突起との接触面積をわずかでも大きくすることができ、駆動突起が揺動部材に突き当たるときの動作音や衝撃を抑えることができる。
また、本発明は、前記湾曲面は、前記揺動部材に前記駆動突起または前記従動突起が突き当たる方向が、前記揺動部材の内方に向かうよう形成されているようにしてもよい。
これにより、揺動部材に駆動突起または従動突起が突き当たるときに、揺動部材を回動自在に支持する回転軸に過大な負荷がかかるのを防ぐことができる。
また、本発明は、前記揺動部材は、前記回転軸から前記駆動突起が突き当たる位置までの距離よりも、前記回転軸から前記従動突起が突き当たる位置までの距離が長く設定されているようにしてもよい。
これによって、入力側からの入力が、出力側からの入力に確実に勝るようにすることができる。
ここで、前記回転軸から前記駆動突起が突き当たる位置までの距離と、前記回転軸から前記従動突起が突き当たる位置までの距離の比との比が、1:1〜2.4:1であるようにしてもよい。
また、本発明は、前記従動突起の前記揺動部材に突き当たる部位が断面弧状に形成されていてもよい。
これによって、従動突起と揺動部材とが滑らかに突き当たり、異音の発生や従動突起と揺動部材との接触不良によりガタツキを防止できる。
また、本発明のクラッチ付きモータは、上記したようなクラッチ機構と、前記クラッチ機構の前記入力部材を回転駆動させる電動モータと、を備えることを特徴とする。
このように、上記したようなクラッチ機構を備えることによって、小型、軽量で、しかも騒音や振動の生じにくいクラッチ付きモータを提供することができる。
また、本発明は、前記電動モータは、リング状のステータの内側に、リング状のロータが設けられ、前記ロータは、前記入力部材の外周部に固定されているようにしてもよい。
このように、電動モータは、リング状のステータの内側に、リング状のロータが設けられたブラシレスモータであり、そのロータは、入力部材の外周部に固定されているので、クラッチ付きモータの軸方向の長さを抑えることができる。
また、入力部材がロータの回転軸を兼ねることになるため、部品点数を抑えることが可能となる。
また、本発明は、前記クラッチ機構の前記出力部材の回転を減速する減速機をさらに備え、前記減速機は、前記出力部材と同軸上に配置された出力軸を有するようにしてもよい。
さらに、前記減速機は、前記出力部材に設けられた駆動ギヤと、前記駆動ギヤの周囲で遊星運動する一対の遊星ギヤと、前記一対の遊星ギヤを回転自在に保持するとともに、一対の前記遊星ギヤの中間部に前記出力軸が設けられた遊星キャリアと、を備えているようにしてもよい。
このようにして、遊星ギヤを用いた減速機により、電動モータ,クラッチ機構,減速機を同軸構造とし、小型化を図ることが可能となる。
本発明によれば動作音や振動を低減するとともに、小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
第1の実施形態に係るクラッチ付きモータの外観を示す斜視図である。 図1に示したクラッチ付きモータの断面図である。 クラッチ付きモータのハウジングの蓋体の構成を示す斜視展開図である。 ハウジングに収められたクラッチ機構の構成を示す斜視展開図である。 クラッチ付きモータの電動モータおよびクラッチ機構を示す斜視図である。 図5の平面図である。 電動モータの構成を示す斜視展開図である。 クラッチ機構の構成を示す立面図である。 クラッチ機構を構成する入力部材の斜視図である クラッチ機構の部品のレイアウトを示す平断面図である。 クラッチ付きモータの内部に設けられた減速機を示す斜視図である。 減速機の部品構成を示す斜視展開図である。 遊星歯車の構成を示す斜視展開図である。 ウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスをロックするときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。 第1の実施形態に係るクラッチ機構の変形例を示す図である。 第2の実施形態に係るクラッチ機構の構成を示す斜視展開図である。 クラッチ機構の断面図および平面図である。 (a)はウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図、(b)はウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスをロックするときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。 ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。
次に、この発明の実施形態を図1〜図18に基づいて説明する。
〔第1の実施形態〕
(クラッチ付きモータ)
図1は、クラッチ付きモータの外観を示す斜視図である。図2は、図1に示したクラッチ付きモータの断面図である。図3は、クラッチ付きモータのハウジングの蓋体の構成を示す斜視展開図である。図4は、ハウジングに収められたクラッチ機構の構成を示す斜視展開図である。
図1〜図4に示すように、クラッチ付きモータ1は、例えば、車両のパワーウインド装置等に用いられるものであって、ハウジング2に、電動モータ3と、クラッチ機構4と、減速機5とが収容されている。
(ハウジング)
ハウジング2は、有底円筒状のヨーク20と、ヨーク20の開口を塞ぐよう設けられる蓋体23と、から構成されている。
ヨーク20は、金属製で、円板状の底板21と底板21の外周部から立ち上がる円筒状の外周壁22とを備えている。
底板21の中央部には、円柱状のセンターシャフト24が、底板21に直交する方向に立ち上がるよう設けられている。このセンターシャフト24は、底板21に直交する方向に立ち上がるように一体成形された筒状の支持部材25の筒状部25a内に挿入されて保持されている。
ヨーク20の外周壁22の上端部には、周方向に連続するシール溝22aが形成されて、このシール溝22a内にOリング26が嵌め込まれている。また、外周壁22の上端部には、周方向に間隔を隔てて複数個所(本実施形態では3か所)に、外周側に張り出すブラケット部22bが形成されている。このブラケット部22bには、蓋体23を締結するための貫通孔27が貫通形成されている。
蓋体23は、外周壁22の外径とほぼ同じ外形を有した円板状で、周方向に間隔を隔てて複数個所(本実施形態では3か所)に、外周側に張り出すブラケット部23bが形成されている。このブラケット部23bには、内周面にねじ溝が形成されたねじ孔28が貫通形成されている。この蓋体23は、ヨーク20の外周壁22上に載置され、ブラケット部22bとブラケット部23bとを対向させた状態で、貫通孔27を通して、ねじ孔28に図示しないビス29をねじ込むことによって、これらを締結するようになっている。この蓋体23とヨーク20の外周壁22との間に、Oリング26が挟み込まれ、ビス29の締結力によって押圧されることにより、蓋体23とヨーク20との合わせ目におけるシール性が確保されている。
また、蓋体23の中央部には、後述する出力軸54の先端部に形成された出力ギヤ55を貫通させて外部に露出させるための出力軸孔23hが貫通形成されている。この出力軸孔23hは、蓋体23の上面23aから上方に立ち上がる筒状のスリーブ部23sによって、その内側に形成されている。
(電動モータ)
図5は、クラッチ付きモータの電動モータおよびクラッチ機構を示す斜視図、図6は、図5の平面図である。図7は、電動モータの構成を示す斜視展開図である。
これらの図に示すように、電動モータ3は、ステータ31と、ロータ32と、駆動基板33と、を備えて構成されている。
ステータ31は、全体として中央部に開口部31aが形成された円環状をなしている。ステータ31は、外周側のリング部31bと、リング部31bの内周側において、周方向に間隔を隔てて、それぞれが内方に向けて延出形成された複数のコア部31cと、コア部31cに巻き回された巻線31dと、を備えて形成されている。
図2に示すように、このステータ31は、上記ヨーク20の外周壁22の内側に固定されている。ここで、外周壁22の内周面には、その内径が縮小することによって段部22dが形成されており、ステータ31は、この段部22dに突き当たった状態で外周壁22の内側に嵌め込まれている。
図2、図5〜図7に示すように、ロータ32は、リング状のロータ本体34と、ロータ本体34の外周部に一体に設けられたリング状のマグネット35と、から構成されている。
ロータ本体34は、後に詳述する入力部材41の外周部に嵌め込まれ、この入力部材41およびベアリング42を介して支持部材25の筒状部25aに回転自在に支持されている。
マグネット35は、開口部31aの内側において、開口部31aを構成する複数のコア部31cと所定のクリアランスを隔てて対向するよう配置されている。
図2に示すように、駆動基板33は、ステータ31において、ヨーク20の底板21に対向する側に配置されている。この駆動基板33は、ステータ31のリング部31bに、ビス36等によって締結・固定されている。
ヨーク20の底板21には、一端が駆動基板33に電気的に接続される不図示のリード線をヨーク20外に導出するためのリード線導出孔21rが形成されている。
このような電動モータ3は、不図示のリード線を介して外部から送り込まれる電流が、駆動基板33を介してステータ31に供給されることによって、ロータ32が回転するようになっている。この電動モータ3は、いわゆるブラシレスモータを構成している。
(クラッチ機構)
図8は、クラッチ機構の構成を示す立面図、図9は、クラッチ機構を構成する入力部材の斜視図、図10は、クラッチ機構の部品のレイアウトを示す平断面図である。
図2、図4、および図8〜図10に示すように、クラッチ機構4は、入力部材41と、ベアリング42と、拘束部材43と、キャリアプレート44と、揺動部材45と、出力部材46と、を備えている。
入力部材41は、電動モータ3の回転がロータ32から入力されることによって軸周りに回転駆動される。この入力部材41は、円板状のベース部41aと、ベース部41aの中央部に形成された開口部41bと、ベース部41aの外周部において、周方向に間隔を隔てた複数個所(本実施形態では3か所)に、ベース部41aに直交する方向(軸方向)に突出した駆動突起41cと、ベース部41aの外周部において、周方向において互いに隣接する駆動突起41c,41c間で周方向一定長にわたって内周側に凹んだ凹部41dと、を備えて形成されている。
ここで、ベース部41aは、開口部41bの周囲部41eのみがベアリング42と同等の厚さを有し、それよりも外周側の部分41fはベアリング42よりも肉薄に形成されている。
また、駆動突起41cは、ヨーク20の底板21側から見ると、ベース部41aの外周側から内周側に向けて、周方向の長さが漸次小さくなるよう、扇状の断面形状とされ、内周側の端部41gは、R形状に丸め加工されている。
ベアリング42は、入力部材41の開口部41bと支持部材25の筒状部25aの外周面との間に嵌め込まれている。これにより、入力部材41は、筒状部25aの軸線周りに回動自在に支持されている。
拘束部材43は、全体として円柱状をなし、その外周面は、ヨーク20の底板21側が大径部43bとされ、底板21から離間した側が大径部43bよりも外径が小さい小径部43cとされている。この大径部43bの外周面は、断面円形の摺動面を構成する。
拘束部材43は、その中央部に、支持部材25の筒状部25aが挿入される貫通孔43hが形成されている。
この拘束部材43は、ヨーク20の底板21上において、入力部材41および出力部材46の回転中心上に設けられている。拘束部材43の小径部43cの先端面は、小径部43cよりも外径の大きなワッシャ47を介してベアリング42の内輪に突き当たるようになっている。
キャリアプレート44は、入力部材41のベース部41aとヨーク20の底板21との間に配置されている。キャリアプレート44は、円板状のベース部44aと、ベース部44aの中央部に形成された開口部44bと、ベース部44aの外周部において、周方向に間隔を隔てて駆動突起41cと同数(本実施形態では3個)が形成され、ベース部44aから外周側に突出形成されたブラケット部44cと、各ブラケット部44cからヨーク20の底板21側に突出するようブラケット44cに圧入されたピン44dと、を備えて形成されている。
開口部44bは、拘束部材43の小径部43cの外径とほぼ同寸の内径で形成されている。そして、キャリアプレート44は、開口部44bに拘束部材43の小径部43cが挿入された状態で、ベース部44aが、拘束部材43の大径部43bとワッシャ47との間に挟み込まれて回動可能に支持されている。
このキャリアプレート44は、ブラケット部44cを含め、入力部材41の駆動突起41c,41c,41cの内周側に収まるような外径で形成されている。
図10に示すように、揺動部材45は、拘束部材43の大径部43bの外周側において、周方向に間隔を隔てて駆動突起41cと同数(本実施形態では3個)が配置されている。ここで、各揺動部材45は、入力部材41の周方向において互いに隣接する二つの駆動突起41c,41cの間に配置されるとともに、後述する出力部材46の従動突起46cの内周側に位置するよう配置されている。
それぞれの揺動部材45は、4つの隅部45a,45b,45c,45dを有したプレート状で、これら4つの隅部45a,45b,45c,45dを結んだ仮想線(図10中、二点鎖線参照)が、拘束部材43に近接する内周側を長辺とし、外周側を短辺とした、台形状をなすよう形成されている。つまり、各揺動部材45は、4つの隅部45a,45b,45c,45dのうち、二つの隅部45a,45bを拘束部材43の大径部43bに近接した内周側に配置し、残る二つの隅部45c,45dを拘束部材43の大径部43bから離間した外周側に配置して設けられている。そして、内周側の二つの隅部45a,45bの間隔は、外周側の二つの隅部45c,45dの間隔よりも大きく設定されている。
各揺動部材45は、ピン44dに、このピン44d周りに回動自在に支持されている。ここで、ピン44dは、各揺動部材45において、拘束部材43の大径部43bに近接した内周側と、大径部43bから離間した外周側との中心位置よりも、外周側にオフセットして配置されている。このピン44dから、内周側の二つの隅部45a,45bまでの距離L1は、ピン44dから外周側の二つの隅部45c,45dまでの距離L2よりも大きくなるよう形成されている。ここで、距離L1と距離L2との比は、1:1〜2.4:1とするのが好ましい。具体例を挙げれば、L1:L2=3:2とすることができる。
揺動部材45において、大径部43bに近接する側の二つの隅部45a,45bの中間部には、揺動部材45の中心側に向けて凹んだ湾曲凹部45eが形成されている。二つの隅部45a,45bのそれぞれにおいて、その両側は、外周側に凸となる湾曲面45h,45iにより形成されている。
また、揺動部材45の外周側の二つの隅部45c,45dの間は、揺動部材45の中心側に向けて凹んだ湾曲凹部45jが形成されている。
図2、図4、図8、図10に示すように、出力部材46は、円板状のベース部46aと、ベース部44aの一方の面の中央部に突出形成された駆動ギヤ46gと、ベース部44aの他方の面の外周部において、周方向に間隔を隔てて駆動突起41cと同数(本実施形態では3個)が軸方向に突出形成された略四角柱状の従動突起46cと、を備えて形成されている。
図2に示すように、ベース部46aは、入力部材41のベース部41aとほぼ等しい外径を有している。この出力部材46は、ベース部46aおよび駆動ギヤ46gを貫通する貫通孔46hが形成され、この貫通孔46hにセンターシャフト24が挿入されている。センターシャフト24は、駆動ギヤ46gよりも突出した先端部に、C字状のスナップリング48が装着されている。これにより、出力部材46がセンターシャフト24から抜けるのを防止するとともに、出力部材46がセンターシャフト24周りに回転自在に支持されている。
この出力部材46は、入力部材41と軸方向に沿って対向して配置され、入力部材41のベース部41aに、ワッシャ49を介してベース部46aを重ね合わせて配置される。この状態で、図8、図10に示すように、従動突起46cが、入力部材41のベース部41aに形成された凹部41d内に入り込むようになっている。これにより、従動突起46cが周方向において互いに隣接する駆動突起41cどうしの間に位置する。そして、従動突起46cは、入力部材41と出力部材46とが相対的に回転することによって、凹部41dが周方向において形成されている範囲内で移動可能とされている。
そして、図10に示すように、従動突起46cは、拘束部材43を中心として、回転軸44dよりも外周側で揺動部材45に突き当たり、駆動突起41cは、回転軸44dよりも内周側で揺動部材45に突き当たるようになっている。ここで、従動突起46cの揺動部材45側の角部、つまり、従動突起46cにおける揺動部材45に突き当たる部位には、丸面取り部46c1が形成されており、従動突起46cと揺動部材45とが滑らかに突き当たるようになっている。
また、駆動突起41cは、周方向において揺動部材45を挟んで一方の側と他方の側にそれぞれ設けられ、入力部材41の回転方向に応じて、いずれか一方の駆動突起41cが揺動部材45に突き当たるようになっている。
(減速機)
図11は、クラッチ付きモータの内部に設けられた減速機を示す斜視図、図12は、減速機の部品構成を示す斜視展開図、図13は、遊星歯車の構成を示す斜視展開図である。
図11〜図13に示すように、減速機5は、ヨーク20の内周面に嵌め込まれたリングギヤ51と、リングギヤ51の内方に配置された二つの遊星ギヤ52,52と、二つの遊星ギヤ52,52を連結・保持する遊星キャリア53と、を備えている。
リングギヤ51は、リング状で、その内周面にギヤ歯51gが形成されている。リングギヤ51は、ヨーク20の内周面に、リング状のスペーサ70を介してステータ31上に配置されている。
各遊星ギヤ52は、円板状で、その外周面に、リングギヤ51のギヤ歯51gおよび出力部材46の駆動ギヤ46gに噛み合うギヤ歯52gが形成されている。
遊星キャリア53は、円板状のプレート部53aと、プレート部53aから外周側に向けて延出する遊星ギヤ保持部53bと、プレート部53aの中央部に一体に形成された出力軸54と、を備えている。
遊星ギヤ保持部53bと、遊星ギヤ52の中央部には、それぞれ貫通孔53h、52hが形成されている。これら貫通孔53h、52hに、連結ピン56が挿入されることで、遊星ギヤ保持部53bに、遊星ギヤ52が回転自在に支持されている。
なお、連結ピン56には、例えばリベットピンを用いることができる。すなわち、予め一端部に外周側に拡径したフランジ部56aを有した連結ピン56を貫通孔53h、52hに貫通させ、フランジ部56aを遊星ギヤ52に突き当てた状態で、連結ピン56の他端を軸方向につぶしてカシメることによって他端に拡径部56bを形成する。これによって、遊星ギヤ保持部53bに、遊星ギヤ52が回転自在に支持される。
この遊星キャリア53によって、それぞれ回転自在に支持された二つの遊星ギヤ52,52は、二つの遊星ギヤ52,52の間において、出力部材46の駆動ギヤ46gに噛み合い、その反対側の端部52b、52bでリングギヤ51のギヤ歯51gにそれぞれ噛み合っている。
出力軸54の先端部には、出力ギヤ55が一体に形成されている。この出力ギヤ55は、出力軸54の先端部の外周縁部に沿って、ギヤ歯55gが刻設されることで形成されている。この出力軸54は、蓋体23の出力軸孔23hから、その先端部がハウジング2の外部に突出し、出力ギヤ55が外部に露出するよう設けられている。
図2に示すように、遊星キャリア53のプレート部53aの他面には、プレート部53aを貫通し、出力軸54の内部にまで連続する凹部57が形成されている。この凹部57は、プレート部53aの他面53dに臨む部分が内径の大きな大径部57aとされ、それよりも奥の部分が、大径部57aよりも内径の小さな小径部57bとされている。
そして、凹部57の大径部57aに駆動ギヤ46gおよびスナップリング48が収容され、センターシャフト24の先端部が小径部57bに挿入されている。
小径部57bに挿入されたセンターシャフト24の先端面には、すり鉢状の凹部24aが形成されている。
一方、小径部57bの最奥部には、自由長よりも圧縮された状態のコイルスプリング58が挿入配置されている。このコイルスプリング58においてセンターシャフト24側の先端部には、コイルスプリング58とほぼ同径の円板状のプレート59が配置され、このプレート59とセンターシャフト24の凹部24aとの間には例えばスチール製で球状のボール部材60が挟み込まれている。
また、出力軸54と蓋体23の出力軸孔23hとの間には、滑り軸受61およびワッシャ62a、62bが設けられている。
このようにして、遊星キャリア53は、蓋体23およびセンターシャフト24に対して相対的に回転自在に設けられている。
ここで、コイルスプリング58が弾性変形可能であるので、センターシャフト24や、クラッチ機構4等の各部の製造誤差を吸収することが可能である。
(クラッチ付きモータの動作)
次に、上記したような構成のクラッチ付きモータ1の動作について説明する。
上記したようなクラッチ付きモータ1は、車両のウインドガラスを昇降させるための駆動機構(いずれも不図示)の近傍に配置されている。そして、ヨーク20の底板21に形成されたリード線導出孔21rから外部に導出された不図示のリード線が、ウインドガラスを昇降させるためのスイッチに電気的に接続されている。また、出力ギヤ55が、車両のウインドガラスを昇降させるための駆動機構に連結される。
(ウインドガラス開動作)
図14は、ウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、ウインドガラスを開くときには、ユーザがスイッチを操作することによって、不図示のリード線および駆動基板33を介して電流がステータ31に供給され、ステータ31で発生した電磁力によってロータ32が所定の方向に回転する。
すると、ロータ32に内嵌されている入力部材41が、ベアリング42を介して支持部材25の筒状部25a周りに、所定の方向に回転する。
入力部材41が所定の方向(図14の矢印方向)に回転すると、凹部41dの周方向一端部41xが従動突起46cに突き当たり、これによって、出力部材46が入力部材41とともに連れ回る。すると、入力部材41の駆動突起41cと、出力部材46の従動突起46cとが、同時に揺動部材45に突き当たる。このとき、駆動突起41cは、揺動部材45の隅部45aに隣接した、外周側に凸となる湾曲面45hに突き当たり、従動突起46cは、隅部45aとは対角状に位置する隅部45cに隣接した、湾曲凹部45jに突き当たる。
この駆動突起41cと従動突起46とが揺動部材45に突き当たる位置は、揺動部材45を回転自在に支持するピン44dを挟んだ一方の側と他方の側に位置している。したがって、駆動突起41cと従動突起46cとが揺動部材45に2点で突き当たることによって、揺動部材45はピン44d周りでの回転が拘束され、揺動部材45が拘束部材43の大径部43bに非接触の状態とされるようになっている。これにより、入力部材41の回転が出力部材46にそのまま伝達される。
出力部材46の回転は、駆動ギヤ46gを介して減速機5の遊星ギヤ52,52に伝達される。駆動ギヤ46gの回転に伴って、遊星ギヤ52,52がリングギヤ51の内側で駆動ギヤ46gを中心として遊星運動し、これによって遊星キャリア53が回転する。
この遊星キャリア53の回転により、出力ギヤ55が設けられた出力軸54が中心軸周りに回転するので、その結果、車両のウインドガラスを昇降させるための駆動機構が駆動されて、ウインドガラスが開く。
(ウインドガラス閉動作)
図15は、ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、ウインドガラスを閉じるときには、ユーザがスイッチを操作することによって、不図示のリード線および駆動基板33を介して電流がステータ31に供給され、ステータ31で発生した電磁力によってロータ32が、ウインド開動作のときとは反対方向に回転する。
すると、ロータ32に内嵌されている入力部材41が所定の方向(図15の矢印方向)に回転し、凹部41dの周方向他端部41yが従動突起46cに突き当たり、これによって、出力部材46が入力部材41とともに連れ回る。すると、入力部材41の駆動突起41cと、出力部材46の従動突起46cとが、同時に揺動部材45に突き当たる。
このとき、駆動突起41cは、揺動部材45の隅部45bに隣接した、外周側に凸となる湾曲面45hに突き当たり、従動突起46cは、隅部45bとは対角状に位置する隅部45dに隣接した、湾曲凹部45jに突き当たる。このようにして、駆動突起41cと従動突起46cとが揺動部材45に2点で突き当たることによって、揺動部材45はピン44d周りでの回転が拘束され、揺動部材45が拘束部材43の大径部43bに非接触の状態とされるようになっている。これにより、入力部材41の回転が出力部材46にそのまま伝達される。
出力部材46の回転は、駆動ギヤ46g、遊星ギヤ52,52を介して遊星キャリア53に伝達される。この遊星キャリア53の回転により、出力ギヤ55が設けられた出力軸54が回転し、車両のウインドガラスを昇降させるための駆動機構が駆動されて、ウインドガラスが閉じる。
(ウインドガラスのロック動作)
図16は、ウインドガラスをロックするときのクラッチの動作の流れを示す図である。
この図に示すように、ウインドガラスが、ウインドガラス自体の重量や、ウインドガラスが下がる方向に何らかの外力が加わった場合は、まず、出力ギヤ55が設けられた出力軸54が回転し、その回転が減速機5を介してクラッチ機構4の出力部材46に伝達される。
図16(a)、(b)に示すように、出力部材46が、ウインドガラスが開く方向に回転しようとすると、出力部材46の従動突起46cが凹部41dの周方向他端部41yに突き当たった状態で、入力部材41とともに回転し始める。
すると、まず、従動突起46cが揺動部材45の外周側の隅部45cに隣接した部分で湾曲凹部45jに突き当たる。このとき、駆動突起41cは、揺動部材45には接触しない位置にある。
これにより、図16(c)に示すように、揺動部材45は、従動突起46cに押圧されることによって、ピン44dを中心として回動し、内周側の隅部45bに隣接した部分の湾曲面45iが、拘束部材43の大径部43bの外周面に押し付けられる。この揺動部材45と拘束部材43との間に発生する摩擦力によって、出力部材46の回転が拘束され、その結果、ウインドガラスが下がる方向に動くのをロックする。
ここで、従動突起46cの角部には丸面取り部46c1が形成されており、この丸面取り部46c1が揺動部材45の湾曲凹部45jに突き当たるので、揺動部材45は、スムーズに揺動する。
(ウインドガラスのロック状態の解除:ウインドガラスの開動作)
図17は、ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを開くときのクラッチの動作の流れを示す図である。
上記のようにして揺動部材45が回転して拘束部材43に押しつけられることによって、ウインドガラスがロックされている状態(図16(c)参照)において、ユーザがスイッチを操作することによって、ウインドガラスを下げる場合、電動モータ3によって入力部材41が所定の方向(図17の矢印方向)に回転する。
すると、まず、図17(a)に示すように、入力部材41の駆動突起41cが、揺動部材45の隅部45aに隣接した部分で湾曲面45hに突き当たる。このとき、上記ロック状態(図16(c)参照)において、出力部材46の従動突起46cは、凹部41dの周方向他端部41yに突き当たった状態にあったため、入力部材41の駆動突起41cが揺動部材45に突き当たった直後の状態では、従動突起46cは、凹部41dの周方向一端部41xから離間した位置にある。したがって、入力部材41のみが回転する。
図17(b)〜(c)に示すように、入力部材41の駆動突起41cが揺動部材45に突き当たることによって、揺動部材45がピン44dを中心として回動し、これによって、揺動部材45が拘束部材43から離間して、ロックが解除される。
この状態から入力部材41がさらに回転すると、凹部41dの周方向一端部41xが従動突起46cに突き当たり、これによって、出力部材46が入力部材41とともに連れ回る。
この後は、上記のウインドガラスの開動作時と同様、入力部材41の駆動突起41cと、出力部材46の従動突起46cとが、揺動部材45に突き当たることによって、揺動部材45が拘束部材43に非接触の状態で拘束される。そして、出力部材46の回転が、駆動ギヤ46g、遊星ギヤ52,52を介して伝達され、遊星キャリア53に設けられた出力軸54が回転して、ウインドガラスが開く。
(ウインドガラスのロック状態の解除:ウインドガラスの開動作)
図18は、ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作の流れを示す図である。
この図に示すように、上記のようにして揺動部材45が回転して拘束部材43に押しつけられることによって、ウインドガラスが開いた状態でロックされている状態(図16(c)参照)において、ユーザがスイッチを操作することによって、ウインドガラスを上げる場合、電動モータ3によって入力部材41が所定の方向(図18の矢印方向)に回転する。
すると、図18(a)に示すように、上記ロック状態において、出力部材46の従動突起46cは、凹部41dの周方向他端部41yに突き当たった状態にあったため、入力部材41とともに出力部材4が連れ回る。そして、まず、従動突起46cが揺動部材45の外周側の隅部45dに隣接した部分で湾曲凹部45jに突き当たる。このとき、駆動突起41cは、揺動部材45には接触しない位置にある。
図18(b)に示すように、出力部材46の従動突起46cが揺動部材45に突き当たることによって、揺動部材45がピン44dを中心として回動し、これによって、揺動部材45が拘束部材43から離間して、ロックが解除される。
この状態から入力部材41と出力部材46とがさらに回転すると、図18(c)に示すように、上記のウインドガラスの閉動作時と同様、入力部材41の駆動突起41cと、出力部材46の従動突起46cとが揺動部材45に突き当たることによって、揺動部材45が拘束部材43に非接触の状態に拘束される。そして、出力部材46の回転が、駆動ギヤ46g、遊星ギヤ52,52を介して伝達され、遊星キャリア53に設けられた出力軸54が回転して、ウインドガラスが閉じる。
上述したクラッチ機構4によれば、内周側の中央部に拘束部材43が配置され、この拘束部材43の外周側に揺動部材45、入力部材41、出力部材46が配置されて、揺動部材45は、駆動突起41cと従動突起46cとが突き当たることによって、拘束部材43と非接触の状態で拘束される。また、駆動突起41cまたは従動突起46cのいずれか一方のみが突き当たることによって、回転軸44d周りに回転して拘束部材43に接近・離間するようになっている。
このようにして、拘束部材43を内周側に設けることによって、外周側から揺動部材45を押しつけて出力部材46の回転を拘束するに際し、拘束部材43が小さく、剛性も確保しやすい。したがって、クラッチ機構4の小型化、軽量化を図ることができる。
また、拘束部材43の摺動面を形成する大径部43bの外周部を断面円形としたので、揺動部材45を押しつけるときのガタも小さく、騒音や振動も生じにくい。
また、揺動部材45は、揺動部材45が拘束部材43に非接触の状態で入力部材41に回転力が入力されたときには、駆動突起41cと従動突起46cとが、回転軸44dを挟んだ一方の側と他方の側とに突き当たることによって、拘束部材43と非接触の状態で拘束される。これにより、揺動部材45が不用意に揺動して拘束部材43と接触してしまうのを確実に防ぐことができる。
また、出力部材46に回転力が入力されたときには、従動突起46cのみが揺動部材45に突き当たることによって、揺動部材45が回転軸44d周りに回転して拘束部材43に突き当たる。これにより、揺動部材45を確実に揺動させて出力部材46の回転を確実にロックすることができる。
さらに、揺動部材45が拘束部材43に突き当たった状態で入力部材41に回転力が入力されたときには、揺動部材45が回転軸44d周りに回転して拘束部材43から離間して非接触の状態となるようにした。これにより、ロック状態から速やかに解除させることができる。
また、揺動部材45は、周方向において、従動突起46cを挟んで一方の側と他方の側に、それぞれ従動突起46cが突き当たる隅部45c,45dが揺動部材45の外周部に向けて突出形成され、従動突起46cは、出力部材46の回転方向に応じて、隅部45c,45dのいずれか一方に突き当たるようにした。
さらに、揺動部材45は、駆動突起41cが突き当たる隅部45a,45bが揺動部材45の外周部に向けて突出形成されているようにした。
このようにして、駆動突起41cや従動突起46cが隅部45a,45b、45c,45dに速やかに突き当たり、揺動部材45を確実に揺動させたり揺動を拘束したりすることができる。
揺動部材45は、拘束部材43に対向する側が、周方向両端部の二つの隅部45a,45bに対して周方向中間部が、拘束部材43から離間する側に凹んで湾曲凹部45eが形成されているようにした。これにより、揺動部材45が不用意に拘束部材43に接触するのを防ぐことができる。
しかも、揺動部材45は、駆動突起41cが突き当たる部分が、外周側に膨出した湾曲面45hにより形成されている。これによって、揺動部材45と駆動突起41cとの接触面積をわずかでも大きくすることができ、駆動突起41cが揺動部材45に突き当たるときの騒音や衝撃を抑えることができる。
さらに、湾曲面45hは、揺動部材45に駆動突起41cまたは従動突起46cが突き当たる方向が、揺動部材45の内方に向かうよう形成されている。これにより、揺動部材45に駆動突起41cまたは従動突起46cが突き当たるときに、揺動部材45を回動自在に支持するピン44dに、過大な負荷がかかるのを防ぐことができる。
また、揺動部材45は、回転軸44dから従動突起46cが突き当たる位置までの距離L1よりも、回転軸44dから駆動突起41cが突き当たる位置までの距離L2が長く設定されている。これによって、入力側からの入力が、出力側からの入力に確実に勝るようにすることができる。
また、従動突起46cの角部には丸面取り部46c1が形成されている一方、揺動部材45には湾曲凹部45jが形成されている。そして、従動突起46cと揺動部材45とが突き当たる際、従動突起46cの丸面取り部46c1と揺動部材45の湾曲凹部45jに突き当たるので、揺動部材45をスムーズに揺動させることができる。このため、従動突起46cと揺動部材45とが突き当たる際の異音の発生を防止できる。さらに、従動突起46cと揺動部材45との接触不良によるガタツキを防止できる。
さらに、クラッチ機構4を備えるクラッチ付きモータ1においては、上記したようなクラッチ機構4を備えることによって、小型、軽量で、しかも騒音や振動の生じにくい優れたクラッチ付きモータ1を提供することができる。
しかも、電動モータ3は、リング状のステータ31の内側に、リング状のロータ32が設けられたブラシレスモータであり、そのロータ32は、入力部材41の外周部に固定されているので、クラッチ付きモータ1の軸方向の長さを抑えることができる。
また、入力部材41がロータ32の回転軸を兼ねることになるため、部品点数を抑えることが可能である。
さらに、ヨーク20がクラッチ付きモータ1のハウジングを兼ねているので、これによっても部品点数を抑えることができる。
クラッチ付きモータ1は、クラッチ機構4の出力部材46の回転を減速する減速機5をさらに備え、減速機5は、出力部材46と同軸上に配置された出力軸54を有するようにした。そして、減速機5は、出力部材46に設けられた駆動ギヤ46gと、駆動ギヤ46gの周囲で遊星運動する一対の遊星ギヤ52,52と、一対の遊星ギヤ52,52を回転自在に保持するとともに、一対の遊星ギヤ52,52の中間部に出力軸54が設けられた遊星キャリア53と、を備えるようにした。このようにして、遊星ギヤ52,52を用いた減速機5により、電動モータ3,クラッチ機構4,減速機5を同軸構造とすることが可能となる。
なお、上記実施形態において、クラッチ付きモータ1を構成する各部の構成については、本発明の主旨の範囲内であれば適宜の変更、構成の追加、一部構成の削除を行うことができる。
例えば、減速機5は、遊星式であれば、例えばハイポサイクロイド減速機や、2K-H型遊星減速機等、他の構成のものを用いてもよい。
また、例えば、駆動突起41cは、入力部材41の外周部に設けるようにしたが、揺動部材45に突き当たる部分のみがあればよく、例えば、図19に示すようなシャフト80を入力部材41に形成してもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明にかかるクラッチ機構の第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
以下に説明するクラッチ機構は、上記第1の実施形態で示したクラッチ機構4に代えて用いることもできるし、上記第1の実施形態で示したのとは異なる構成のモータ等に組み合わせて用いることができるものである。
図20は、第2の実施形態に係るクラッチ機構の構成を示す斜視展開図である。図21は、クラッチ機構の断面図および平面図である。
これらの図に示すように、クラッチ機構140は、入力部材141と、拘束部材142と、キャリアプレート144と、揺動部材145と、出力部材146とが、ハウジング150内に収容された構成を有している。
ハウジング150は、有底筒状のボトムハウジング151と、ボトムハウジング151の開口を塞ぐ蓋体152と、から構成されている。ボトムハウジング151、蓋体152ともに、中央部に開口部151a、152aが形成されている。
入力部材141は、ボトムハウジング151の開口部151aを貫通する入力軸141sの先端部が嵌め込まれている。この入力部材141は、入力軸141sの先端部が嵌め込まれた円板状のベース部141aと、ベース部141aから放射状に延びる複数本(本実施形態では例えば3本)のアームプレート部141bと、各アームプレート部141bの外周側の端部から入力軸141sの軸方向に平行な方向に突出する駆動突起147と、を備えている。
各アームプレート部141bのベース部141a側の基端部には、後に詳述する揺動部材145に突き当たる突き当たり面141tと、出力部材146の従動突起55に突き当たる突き当たり面141sが一体に形成されている。
前記のボトムハウジング151は、底板151bと、底板151bの外周部から立ち上がる周壁部151cとを有しており、この周壁部151cが拘束部材142として機能する。
キャリアプレート144は、中央部に開口部144aが開口された円環状をなし、周方向に間隔を隔てて駆動突起147と同数(本実施形態では3個)のピン148が、入力軸141sの軸方向と平行に固定されている。
前記の蓋体152の下面には、開口部152aの外周側に、周方向に連続する環状の凸部154が形成されている。キャリアプレート144は、開口部144aに凸部154を挿入することで、蓋体152を中心に回転自在に支持される。
揺動部材145は、キャリアプレート144の各ピン148に、このピン148周りに回動自在に支持されている。
各揺動部材145は、拘束部材142に向く部分が、直線部145aと、その両側で、直線部145aに対してボトムハウジング151の内周側に向けて傾斜した傾斜部145b,145bと、から形成されている。そして、揺動部材145の周方向における両側面145c、145cは、ピン148の位置におけるボトムハウジング151の径方向に平行に形成されている。
また、揺動部材145において、ボトムハウジング151の内周側に向く部分には、その周方向中央部に、外周側に向けて凹んだ凹部149が形成されている。この凹部149は、ボトムハウジング151の中心側から外周側に行くにしたがい、周方向における開口寸法が漸次縮小する台形状に形成されている。
さらに、揺動部材145には、両側面145c、145cと、入力部材141の駆動突起147とが突き当たったときに、揺動部材145と入力部材141のアームプレート部141bとが接触してしまうことを回避するための逃げ面145dが形成されている。
出力部材146は、円板状のベース部146aと、ベース部146aにおいて入力部材141に対向する側に突出形成された軸状部146bと、軸状部146bから周方向に間隔を隔てた複数個所(本実施形態では3か所)で、放射方向に延びて形成された従動突起155と、を備えて形成されている。
ベース部146aは、蓋体152に形成された開口部152aに挿入されるボス部146cを有し、このボス部146cに、開口部152aを通して外部に露出させる出力軸160が嵌め込まれている。
従動突起155は、軸状部146b側から外周側に行くにしたがい、周方向における厚さが漸次縮小する断面台形状に形成されている。
この出力部材146は、ベース部146aを開口部152aの外周側に形成された環状の凸部154に突き当てるとともに、軸状部146bの先端部と入力部材141のベース部141aとの間に、球状のスチールボール162を介在させることによって、出力軸160周りに回動自在に支持されている。
(ウインドガラス開動作)
図22(a)はウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、上記したようなクラッチ機構140においては、入力軸141sが所定の方向に回転すると、これとともに入力部材141が回転する(図中、矢印方向)。すると、入力部材141の突き当たり面141sが出力部材146の従動突起155に突き当たり、これによって、入力部材141とともに出力部材146が連れ回るようになっている。
これによって、駆動突起147が揺動部材145の側面145cに突き当たると同時に、従動突起155が揺動部材145の凹部149に突き当たる。その結果、揺動部材145は、ピン148を挟んで一方の側と他方の側とで、入力部材141と出力部材146とによって押圧されることで、角度が拘束されたまま、入力部材141と出力部材146とともに回転する。ここで、駆動突起147は、揺動部材145の側面145cに突き当たる部分が、側面145cに平行に形成されている。
このとき、揺動部材145は、拘束部材142に非接触の状態を維持している。
これにより、出力部材146とともに出力軸160が回転し、これによってウインドガラスが開動作される。
(ウインドガラス閉動作)
図22(b)はウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、上記したようなクラッチ機構140においては、入力軸141sが、上記の開動作のときと反対方向回転すると、これとともに入力部材141が回転する(図中、矢印方向)。すると、入力部材141の突き当たり面141sが出力部材146の従動突起155に突き当たり、これによって、入力部材141とともに出力部材146が連れ回るようになっている。
これによって、駆動突起147が揺動部材145の側面145cに突き当たると同時に、従動突起155が揺動部材145の凹部149に突き当たる。その結果、揺動部材145は、ピン148を挟んで一方の側と他方の側とで、入力部材141と出力部材146とによって押圧されて角度が拘束されたまま、拘束部材142に非接触の状態を維持し、入力部材141と出力部材146とともに回転する。
これにより、出力部材146とともに出力軸160が回転し、これによってウインドガラスが閉動作される。
(ウインドガラスのロック動作)
図23は、ウインドガラスをロックするときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、ウインドガラスが、ウインドガラス自体の重量や、ウインドガラスが下がる方向に何らかの外力が加わった場合は、まず、出力軸160とともに出力部材146が回転する。すると、出力部材146の従動突起155が揺動部材145の凹部149に突き当たる。
このとき、入力部材141の駆動突起147は揺動部材145とは離間しており、したがって、出力部材146が回転すると、従動突起155によって揺動部材145が押圧され、ピン148を中心として揺動する。
すると、揺動部材145の外周面側に形成されていた傾斜部145bが、拘束部材142に押し付けられ、摩擦力によって出力部材146の回転が阻止される。その結果、ウインドガラスが下がる方向に動くのをロックする。
(ウインドガラスのロック状態の解除:ウインドガラスの開動作)
図24は、ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを開くときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、上記のようにしてウインドガラスがロックされている状態において、ユーザがスイッチを操作することによって、ウインドガラスを下げる場合、入力部材141が所定の方向に回転する。
すると、まず、図24(a)に示すように、駆動突起147が揺動部材145の側面145cに突き当たることによって、揺動部材145がピン148周りに回転する。これによって、揺動部材145が拘束部材142から離間し、ロックが解除される。
図24(b)に示すように、さらに入力部材141が回転すると、入力部材141の突き当たり面141sが出力部材146の従動突起155に突き当たり、これによって、入力部材141とともに出力部材146が連れ回るようになっている。
その後は、従動突起155が揺動部材145の凹部149に突き当たる。その結果、揺動部材145は、ピン148を挟んで一方の側と他方の側とで、入力部材141と出力部材146とによって押圧されて角度が拘束されたまま、拘束部材142に非接触の状態を維持し、入力部材141と出力部材146とともに回転する。
これにより、出力部材146とともに出力軸160が回転し、これによってウインドガラスが開動作される。
(ウインドガラスのロック状態の解除:ウインドガラスの閉動作)
図25は、ウインドガラスがロックされた状態から、ウインドガラスを閉じるときのクラッチの動作を示す図である。
この図に示すように、上記のようにしてウインドガラスがロックされている状態において、ユーザがスイッチを操作することによって、ウインドガラスを上げる場合、入力部材141が所定の方向に回転する。
すると、まず、図25(a)〜(b)に示すように、駆動突起147が揺動部材145の側面145cに突き当たることによって、揺動部材145がピン148周りに回転する。これによって、揺動部材145が拘束部材142から離間し、ロックが解除される。
さらに入力部材141が回転すると、入力部材141の突き当たり面141sが出力部材146の従動突起155に突き当たり、これによって、入力部材141とともに出力部材146が連れ回るようになっている。
その後は、従動突起155が揺動部材145の凹部149に突き当たる。その結果、揺動部材145は、ピン148を挟んで一方の側と他方の側とで、入力部材141と出力部材146とによって押圧されて角度が拘束されたまま、拘束部材142として機能するボトムハウジング151の周壁部151cに非接触の状態を維持し、入力部材141と出力部材146とともに回転する。
これにより、出力部材146とともに出力軸160が回転し、これによってウインドガラスが閉動作される。
上述したような構成のクラッチ機構140においては、中央部に配置された出力部材146の従動突起155が、その外周側に配置された揺動部材145の凹部149と歯車の歯のように噛み合っており、出力部材146側から回転すると、従動突起155が凹部149に当たって揺動部材145を揺動させ、拘束力を発揮するようにした。
ここで、出力部材146と揺動部材145とが互いに噛み合うように設けられることで、クラッチ機構140の径寸法を小さくすることができる。
また、揺動部材145は、外周側のボトムハウジング151の周壁部151cに押し付けられる部分が、傾斜部145bとされて、揺動部材145の外周側の形状が周壁部151cの内周形状に近い形状とされている。これにより、揺動部材145の角が当たる場合に比較して、その衝撃を抑えることができる。また、揺動部材145と周壁部151cとのクリアランスも小さくでき、動作音や振動も抑えることができる。
なお、上記第2の実施形態で示したクラッチ機構140は、入力部材141を駆動するためのモータは、ブラシレスタイプでもよいし、ブラシ付きモータであってもよく、さらには、上記第1の実施形態で示したようにクラッチ機構4と電動モータ3とを同軸上に配置する構成に限らず、クラッチ機構140と電動モータとをウォーム軸で連結する構成であってもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 クラッチ付きモータ
2 ハウジング
3 電動モータ
4 クラッチ機構
5 減速機
20 ヨーク
23 蓋体
24 センターシャフト
24a 凹部
31 ステータ
32 ロータ
33 駆動基板
41 入力部材
41c 駆動突起
41d 凹部
43 拘束部材
43b 大径部
44 キャリアプレート
44d ピン(回転軸)
45 揺動部材
45a,45b 隅部(駆動突起突き当たり部)
45c,45d 隅部(突き当たり部)
45e 湾曲凹部
45h,45i 湾曲面
45j 湾曲凹部
46 出力部材
46c 従動突起
46c1 丸面取り部
51 リングギヤ
52 遊星ギヤ
53 遊星キャリア
54 出力軸
55 出力ギヤ
140 クラッチ機構
141 入力部材
142 拘束部材
144 キャリアプレート
145 揺動部材
146 出力部材
147 駆動突起
148 ピン
149 凹部
150 ハウジング
151 ボトムハウジング
151c 周壁部
154 凸部
155 従動突起
160 出力軸
L1 距離
L2 距離

Claims (16)

  1. 電動モータの回転が入力されることによって軸周りに回転駆動されるとともに、軸方向に突出した駆動突起が周方向に沿って間隔を隔てて複数形成された入力部材と、
    前記入力部材と前記軸方向に沿って対向して配置され、前記軸方向に突出した従動突起が周方向において互いに隣接する前記駆動突起の間に形成された出力部材と、
    前記入力部材および前記出力部材の回転中心上に設けられた断面円形の摺動面を外周部に有した拘束部材と、
    前記拘束部材の外周側に配置され、前記軸方向に平行な回転軸周りに揺動自在に設けられた揺動部材と、を備え、
    前記揺動部材は、
    前記駆動突起と前記従動突起とが突き当たることによって、前記拘束部材と非接触の状態で拘束され、
    前記従動突起のみが突き当たることによって、前記回転軸周りに回転して前記拘束部材に接近または離間することを特徴とするクラッチ機構。
  2. 前記揺動部材は、前記揺動部材が前記拘束部材に非接触の状態で前記入力部材に回転力が入力されたときには、前記駆動突起と前記従動突起とが、前記回転軸を挟んだ一方の側と他方の側とに突き当たることによって、前記拘束部材と非接触の状態で拘束され、
    前記出力部材に回転力が入力されたときには、前記従動突起のみが前記揺動部材に突き当たることによって、該揺動部材が前記回転軸周りに回転して前記拘束部材に突き当たり、
    前記揺動部材が前記拘束部材に突き当たった状態で前記入力部材に回転力が入力されたときには、前記揺動部材が前記回転軸周りに回転して前記拘束部材から離間して非接触の状態となることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ機構。
  3. 前記従動突起は、前記拘束部材を中心として、前記回転軸よりも外周側で前記揺動部材に突き当たり、
    前記駆動突起は、前記回転軸よりも内周側で前記揺動部材に突き当たることを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ機構。
  4. 前記揺動部材は、前記周方向において、前記従動突起を挟んで一方の側と他方の側に、それぞれ前記従動突起が突き当たる突き当たり部が該揺動部材の外周部に向けて突出形成され、前記従動突起は、前記出力部材の回転方向に応じて、いずれか一方の突き当たり部に突き当たることを特徴とする請求項3に記載のクラッチ機構。
  5. 前記駆動突起は、前記周方向において前記揺動部材を挟んで一方の側と他方の側にそれぞれ設けられ、前記入力部材の回転方向に応じて、いずれか一方の前記駆動突起が前記揺動部材に突き当たることを特徴とする請求項3または4に記載のクラッチ機構。
  6. 前記揺動部材は、前記駆動突起が突き当たる駆動突起突き当たり部が該揺動部材の外周部に向けて突出形成されていることを特徴とする請求項5に記載のクラッチ機構。
  7. 前記揺動部材は、前記拘束部材に対向する側が、周方向両端部に対して周方向中間部が、前記拘束部材から離間する側に凹んで形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載のクラッチ機構。
  8. 前記揺動部材は、前記駆動突起が突き当たる部分が、外周側に膨出した湾曲面により形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のクラッチ機構。
  9. 前記湾曲面は、前記揺動部材に前記駆動突起が突き当たる方向が、前記揺動部材の内方に向かうよう形成されていることを特徴とする請求項8に記載のクラッチ機構。
  10. 前記揺動部材は、前記回転軸から前記駆動突起が突き当たる位置までの距離よりも、前記回転軸から前記従動突起が突き当たる位置までの距離が短く設定されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のクラッチ機構。
  11. 前記回転軸から前記駆動突起が突き当たる位置までの距離と、前記回転軸から前記従動突起が突き当たる位置までの距離の比との比が、1:1〜2.4:1であることを特徴とする請求項5に記載のクラッチ機構。
  12. 前記従動突起の前記揺動部材に突き当たる部位が断面弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のクラッチ機構。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のクラッチ機構と、
    前記クラッチ機構の前記入力部材を回転駆動させる電動モータと、
    を備えることを特徴とするクラッチ付きモータ。
  14. 前記電動モータは、リング状のステータの内側に、リング状のロータが設けられ、
    前記ロータは、前記入力部材の外周部に固定されていることを特徴とする請求項12に記載のクラッチ付きモータ。
  15. 前記クラッチ機構の前記出力部材の回転を減速する減速機をさらに備え、
    前記減速機は、前記出力部材と同軸上に配置された出力軸を有することを特徴とする請求項12または13に記載のクラッチ付きモータ。
  16. 前記減速機は、前記出力部材に設けられた駆動ギヤと、
    前記駆動ギヤの周囲で遊星運動する一対の遊星ギヤと、
    前記一対の遊星ギヤを回転自在に保持するとともに、一対の前記遊星ギヤの中間部に前記出力軸が設けられた遊星キャリアと、
    を備えていることを特徴とする請求項14に記載のクラッチ付きモータ。
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