JP2014205333A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非印字時に液滴吐出ヘッドに押圧されるキャップ部材のクリープ変形を抑え、長時間放置後であっても印字品質を確保する。
【解決手段】液滴吐出ヘッドと、非印字時に液滴吐出ヘッドに押圧され液滴吐出ヘッドをキャッピングするキャップ部材と、キャップ部材を支持して液滴吐出ヘッドに対向する向きに移動可能に備えられたキャップ支持部材と、キャップ支持部材を液滴吐出ヘッドに対向する向きで退避位置とキャッピング位置の間で移動させるキャップ昇降機構と、キャップ支持部材及びキャップ昇降機構を支持するフレームと、を備える画像形成装置において、キャップ支持部材と共に上下移動し、キャップ支持部材をロックする位置とキャップ支持部材をロック解除する位置との間で移動可能なロック部材を有するキャップロック機構を更に備え、ロック部材が、キャッピング時にキャップ支持部材やキャップ昇降機構とは別個にフレームに支持される。
【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、インクジェット式記録装置における記録ヘッドをキャッピングする構成に関するものである。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの機能を併せ持つ複合機等の画像形成装置として、例えばインク滴を吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置(液体吐出記録方式画像形成装置)が知られている。このようなインクジェット式記録装置において、記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルから記録材(記録媒体、用紙ともいう)に吐出させて画像記録を行う。その関係上、ノズルからの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、更には気泡の混入等で吐出不良の状態となり、記録不良を起こすという問題を抱えている。そこで、記録ヘッドの吐出状態を正常に保つために、維持回復機構が備えられている。この維持回復機構によって、ノズルに目詰まり等が生じた場合には、キャッピング手段(キャップ部材)によりノズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧によりノズルからインクを吸引排出(ヘッド吸引)して、ノズルの目詰まりを解消する。更に維持回復機構は、ヘッド吸引後のワイピングと空吐出を行う。ワイピングは、記録ヘッドのノズル面に付着しインク滴の飛翔状態を変化させる原因となる残留インクを弾性の払拭部材で拭き取る動作である。また、空吐出は、ワイピング後、ノズルのメニスカスを正常な状態に戻すために、画像形成に寄与しないインク滴を吐出する動作である。これらを合わせた一連のメンテナンス動作をもってヘッドクリーニングとしている。
維持回復機構において、インクジェット式記録装置の非印字時に、前述のキャッピング手段によりノズル形成面を封止し、塵埃の付着やインク粘度の上昇を防ぐことが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来のキャッピング手段は、非印字時にバネ等の弾性部材でキャップをヘッドに一定の力で常に押圧する構成となっている。そのため、特に高温環境下では記録ヘッドやキャップを支持している樹脂部品が徐々にクリープ変形し、次第に押圧力が不足してキャップの保湿性が保てなくなり、長時間放置後の印字品質が低下するといった問題があった。
特許文献2には、キャッピング時のクリープ変形を防ぐ目的で、動作モード(インク吸引モードと非印字時のキャッピングモード)によってキャッピングの押圧力を調整可能な構成が開示されている。しかしながら、通常のキャッピング時に吸引可能な押圧力よりも弱い押圧状態では、放置状態での保湿性が保てないため、放置後の印字品質が低下するという問題は解消できていない。
また、特許文献3には、キャッピング機構を簡素化すると共にキャップ部材の液体噴射ヘッドへの干渉を防止する目的で、リードスクリュで動かされるスライダでキャップ部材を垂直に動作させ、更にデキャップ時にロックする構成が開示されている。しかしながら、デキャップ時のロックでは非印字時のキャッピングによるクリープ変形を抑制できず、放置状態での保湿性も保てないため、放置後の印字品質が低下するという問題も解消できていない。
本発明の課題は、非印字時に液滴吐出ヘッドに押圧されるキャップ部材のクリープ変形を抑え、長時間放置後であっても印字品質を確保することである。
上記課題は、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、非印字時に前記液滴吐出ヘッドに押圧され前記液滴吐出ヘッドをキャッピングするキャップ部材と、前記キャップ部材を支持して前記液滴吐出ヘッドに対向する向きに移動可能に備えられたキャップ支持部材と、前記キャップ支持部材を前記液滴吐出ヘッドに対向する向きで退避位置とキャッピング位置の間で移動させるキャップ昇降機構と、前記キャップ支持部材及び前記キャップ昇降機構を支持するフレームと、を備える画像形成装置において、前記キャップ支持部材と共に上下移動し、前記キャップ支持部材をロックするロック位置と前記キャップ支持部材をロック解除するロック解除位置との間で移動可能なロック部材を有するキャップロック機構を更に備え、前記ロック部材が、キャッピング時に前記キャップ支持部材や前記キャップ昇降機構とは別個に前記フレームに支持されることにより、解決される。
本発明によれば、キャッピング時にキャップ昇降機構でのキャップ支持に加えて、キャッピング時にのみ支持部材となるキャップ用ロック部材にもキャップの押圧反力を分散でき、キャップ部材のクリープ変形を抑え、長時間放置後であっても印字品質を確保できる。
画像形成装置の全体構成を示す側面図である。 画像形成装置の要部平面図である。 維持回復機構の斜視図である。 維持回復機構の要部平面図である。 維持回復機構の模式的概略構成図である。 キャップの昇降機構を説明する側面図である。 ワイパ部材の昇降機構を説明する側面図である。 クリープ変形によるキャップ加圧力不足の原理を温度の観点で説明するグラフである。 クリープ変形によるキャップ加圧力不足の原理を初期応力の観点で説明するグラフである。 キャップロック機構を備えた維持回復機構の概略斜視図である。 ロック部材を示す図で、図11aはその正面図、図11bは側面図である。 ロック部材の上下動作に伴うカム線図である。 ロック部材によるキャッピング時の一連のロック動作を説明する図である。 キャップロック機構の有無によるキャップ支持部材への力のかかり方の差を説明する図である。 キャップ支持部材にかかる応力が等しくなるよう複数のロック部材を配置した例を説明する図であり、図15aはキャップ支持部材を対称配置した例、図15bは非対称配置した例である。 キャップ昇降機構にレバー構成を用いる例を説明する概略斜視図である。 レバー構成を採用することによって高さ方向のサイズ低減を説明する図である。 ロック部材にキャップ位置検出部位を備えた構成を示す図である。 ロック部材にキャップ位置検出部位及びキャップ位置検出手段を付設した例を説明する図である。 キャップ位置を駆動部の負荷変動で判定する例を説明する図である。 駆動部の負荷変動で反対されたキャップ位置を基準としてカム軸の回転角を判定する例を説明するカム線図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る画像形成装置の一例について、図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は画像形成装置の全体構成を示す側面図、図2は同装置の要部平面図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置である。装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架されたガイド部材である主従のガイドロッド31、32によってキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持する。そして、図示しない主走査モータによってタイミングベルト(同じく図示せず)を介して図2における矢示方向(キャリッジ主走査方向)にキャリッジ33を移動走査する。
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッドたる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは記録ヘッド34という)を装着している。記録ヘッド34では、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、下方にインク滴吐出方向を向けている。
各記録ヘッド34は、夫々2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、吐出する。同様に、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、吐出する。
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するサブタンク35a、35b(区別しないときはサブタンク35という)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着された各色のインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、図示しない供給ポンプユニットによって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2から給紙を行う給紙部には、用紙積載部(圧板)41から用紙42を1枚ずつ分離給送する給紙コロ(半月コロ)43、及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44が備えられている。分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45が備えられている。更に、カウンターローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48と、用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置へ搬送する搬送ベルト51とが備えられている。搬送ベルト51は無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成されている。また、搬送ベルト51の表面を帯電させる帯電ローラ56が付設されている。帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動回転するように配置されている。搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
更に、記録ヘッド34により記録された用紙42を排紙する排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離する分離爪61と、排紙ローラ62と、排紙コロたる拍車63とが備えられている。そして、排紙ローラ62の用紙搬送下流側に排紙トレイ3が備えられている。
また、装置本体1の(ユーザー側から見て)背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。両面ユニット71は搬送ベルト51の逆回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンターローラ46と搬送ベルト51の間に給紙する。また、両面ユニット71の上面は手差しトレイ72となっている。
更に、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81が配置されている。維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングする各キャップ82a、82b(区別しないときはキャップ82という)やノズル面をワイピングするワイパ部材(ワイパブレード)83が備えられている。また、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87等も備えられている。
また維持回復機構81の下方側には、維持回復動作によって生じる廃液を収容するための交換されない廃液タンク100(固定廃液タンク)が、維持回復機構81の側方側には交換可能な廃液タンク101が、夫々備えられている。
また、図2に示すように、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中等に増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88が配置されている。この空吐出受け88には、記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89等が備えられている。
以上のように構成された記録装置において、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド部材45で案内され、搬送ベルト51とカウンターローラ46の間に挟まれ搬送される。そして、先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加される。その結果、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、即ち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動する。しかる後に、キャップ82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出等の維持回復動作を行う。維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を実現できる。
次に、維持回復機構81について、図3から図5を参照して説明する。なお、図3は維持回復機構の斜視図、図4はその要部平面図、図5は模式的概略構成図である。維持回復機構81では、キャップホルダ212に保持されたキャップ82a、82bと、弾性体を含むワイパ部材83と、第1ワイパ清掃手段であるワイパクリーナ押付部片86とが夫々、昇降可能(上下動可能)に維持装置フレーム211に保持されている。
ワイパ部材83とキャップ82aの間には筒状の空吐出受け84が配置され、空吐出受け84のワイパ部材側上端部には、ワイパ部材83に付着したインクを掻き落して除去する第2ワイパ清掃手段としてワイパクリーナ片85が形成されている。ワイパ部材83のクリーニングを行うときにはワイパクリーナ押付部片86でワイパ部材83をワイパクリーナ片85に押し付けた状態でワイパ部材83を下降させることにより、ワイパ部材83に付着したインクを空吐出受け84側に掻き落す。
また、印字領域に近い側のキャップ82aには可撓性のチューブ219を介してチュービングポンプ(吸引ポンプ)220が接続されている。このようにすることで、キャップ82aのみを吸引(回復)及び保湿用キャップ(以下、単に吸引用キャップという)とし、他方のキャップ82bは単なる保湿用キャップとしている。したがって、記録ヘッド34の回復動作を行うときには、回復動作を行う記録ヘッド34を吸引用キャップ82aによってキャッピング可能な位置に選択的に移動させる。
また、キャップ部材であるこれらキャップ82a、82b、払拭部材であるワイパ部材83等の下方には維持装置フレーム211に回転自在に支持されたカム軸221が配置されている。カム軸221には、キャップ支持部材であるキャップホルダ212を昇降させるキャップカム222と、ワイパ部材83を昇降させるワイパカム224と、コロ226と、ワイパクリーナ押付部片86を揺動させるクリーナカム228が設けられている。コロ226は空吐出受け84内にあり、空吐出される液滴がかかる。更にカム軸221には、キャリッジロック87を昇降させるキャリッジロックカム229も設けられている。カム部材たるキャップカム222とカム軸221とにより、キャップやキャップ支持部材を記録ヘッドに対向する向きにて移動させるキャップ昇降機構が構成される。
吸引ポンプ220を駆動するために、モータ231のモータ軸231aに設けられたモータギヤ232に、吸引ポンプ220のポンプ軸220aに設けられたポンプギヤ233を噛み合わせている。カム軸221を駆動するために、更にポンプギヤ233と一体の第1中間ギヤ234に第2中間ギヤ235を介して第3中間ギヤ236を噛み合わせている。更に、第3中間ギヤ236と同軸の第4中間ギヤ238に第5中間ギヤ239を介してカム軸221に固定したカムギヤ240を噛み合わせている。なお、第3中間ギヤ236は一方向クラッチ237を付設しており、この第3中間ギヤ236の回転軸である中間軸241は維持装置フレーム211にて回転可能に保持されている。
この維持回復機構81においては、記録ヘッド34のノズルを形成した面(ノズル面)に付着したインクや不純物を取り除くとき、モータ231を駆動して、ワイパカム224を介してワイパ部材83を上昇させる。この状態で、キャリッジ33を主走査方向に移動させることにより、ワイパ部材83によって記録ヘッド34のノズル面をワイピングして、不純物等を払拭する。
また、記録ヘッド34のノズルを外気に露呈した状態のまま放置すると、内部のインクが乾燥して増粘・固着し、インク吐出性能が低下してしまう。これを防ぐために、非印字時等で記録ヘッド34のノズル面をキャップ82で覆うときには、駆動源であるモータ231を回転させ、キャップカム222を介してキャップ82を上昇させ、記録ヘッド34のノズル面をキャッピングする。
次に、キャップ82の昇降機構について図6を参照して説明する。キャップ82は、キャップ保持部材であるキャップホルダ212に昇降可能(上下移動可能)に保持されている。キャップ82とキャップホルダ212の間には、キャップホルダ212に対してキャップ82を上方に付勢するスプリング301が介装されている。
キャップホルダ212は、スライダ302に前後方向(記録ヘッド34のノズル並び方向)に移動可能に保持されている。スライダ302の前後端に設けられたガイドピン304、305が、維持装置フレーム211に形成されたガイド溝306に摺動可能に嵌め合わされている。これにより、スライダ302に連結されたキャップカム222によって、スライダ302、キャップホルダ212及びキャップ82全体が上下動できる構成となっている。
キャップ82の長手方向両端部にはガイドピン310、311が設けられ、キャップホルダ212にはガイドピン310、311が係合する係合穴312、313(凹部や溝であってもよい)が設けられている。
また、キャップ82の底面にはガイド軸315が設けられ、キャップホルダ212のフランジ部に上下動可能に挿通され、キャップ82はキャップホルダ212に対して上下動可能に装着保持されている。キャップ82とキャップホルダ212の間に介装されたスプリング301はキャップ82を上方向(キャッピング時にノズル面側に押圧する方向)に付勢している。
更に吸引用キャップ82aには、スライダ302やキャップホルダ212を挿通して、キャップ82aの短手方向に対してキャップ中央位置で、且つその長手方向で中央位置からずれた位置に、下方からチューブ219が這い回して接続されている。
また、キャップ82を昇降させるために、キャップホルダ212を保持するスライダ302に、キャップカム222に係合したカムピン321が設けられ、キャップカム222が回転することによって、スライダ302が昇降されてキャップ82が昇降される。
次に、ワイパ部材83の昇降機構(上下動機構)について図7を参照して説明する。ワイパ部材83は、ワイパホルダ341に取り付けられている。ワイパホルダ341の両端部にはガイドピン342、343が設けられている。これらガイドピン342、343がガイド部材345(維持装置フレーム211自体でもよい)に形成されたガイド溝346に嵌め合わされ、ガイド溝346に沿って上下動可能になっている。ガイド溝346の上端部にはガイドピン342の上向き動きの終端を規制するストッパ347が設けられており、これにより、ワイパ部材83の上昇位置が規制される。一方、ワイパホルダ341の脚部341a、341a間には、可撓性を有する部材(以下、可撓性部材という)348が取り付けられている。この可撓性部材348に、ワイパカム224(図5)のカム溝に移動自在に嵌合するカムピン349を備えた舌片348aが形成されている。
ここで、クリープ変形によるキャップ加圧力不足の原理を、図8、図9を参照しながら説明する。クリープ変形は、画像形成装置でも多く使用される樹脂部品で特に顕著に見られ、応力が常にかかる場合に時間経過とともに変形が進行していく現象である。このクリープ変形は、図8、図9に示すように、高温環境であったり初期応力が大きかったりすればするほど進行が加速するという特徴がある。記録ヘッドを押圧するキャップ82は、図6に関連して説明した通り、装置の非使用時には常にスプリング301によって記録ヘッド34を加圧しており、逆にキャップ82を支持する部材も同等の大きさの反力を常に受けている。この結果、図8、図9のように、時間経過とともにキャップ支持部材は記録ヘッドから離間する方向に変形していき、スプリング301の押込みが少なくなることで加圧力が減少していく。また、このようにクリープ変形が進行すると、キャップ82の押圧が不足し、キャップ82と記録ヘッドのノズルとのニップ部に隙間が生じ、ノズルからの水分蒸発が加速して、印字後放置された場合にノズル抜け等の画像不良が発生し易くなる。
次に、このようなクリープ変形による不具合を回避するための構成について説明する。その構成は、キャップ82にキャップロック機構を付設することを基本とする。図10〜図14では、回転カム方式オルタネイト動作のキャップロック機構を用いた例を示すが、ハート状カム方式やラチェットカム方式のような他の方式であってもよい。キャップロック機構はロック部材400を有する。図10において、ロック部材400は、キャップホルダ212に保持されたスライダ302の側面にある丸穴(図示せず)にスナップフィットで回転自在に取り付けられている。ロック部材400は図11に示すように、上下の溝部400aと左右の側部400bとスライダ302の丸穴に嵌合する挿し込み片400cとを有する。このロック部材400は、維持装置フレーム211に支持されたカム軸221の回転によるスライダ302の上下移動にしたがって上下する。非印字時等で、図13の最左側に描写した退避位置から上昇すると、ロック部材400は、維持装置フレーム211に形成されたレール401の上側傾斜部401aにしたがって回転する。やがてレール401の上側突起部401bにロック部材400の溝部400aが引っかかると回転を停止して、ロック部材400はロック位置をとる。この位置でキャップ82は記録ヘッド34に既に接触しており、通常のキャッピング位置より更にキャップ82を押し込んでいる。この位置からロック部材400が下降するとレール401の下側突起部401cに反対側の溝部400aが引っかかって更に回転して、ロック部材400はキャッピング位置をとる。この位置でロック部材400は、キャップホルダ211等とは別個に維持装置フレーム211に支持されることになる。再度上昇するとロック部材400の側部400bが先ずレール401の上側平面401dに当たり更に回転して、側部400bがレール401の上側傾斜部401aに接触する角度においてロック部材400はロック解除位置をとる。そこから下降すると反対側の側部400bに下側突起部401cが当たって回転する。カム線図として図12に示す一連のキャップ昇降動作でロック部材400はちょうど180度回転する。図13におけるキャッピング位置ではロック部材400の溝部400aが下側突起部401cに引っかかる形で保持される。図10、図11、図13は理解を深めるための模式図なので、レール401の突起部401b、401cやロック部材400の溝部400aがとがった形状で表されている。しかしならが、これらの箇所をR形状とすれば、突起部と溝部の接触面積が増え、応力を更に低減でき、なおよい。
ロック部材がない従来の構成では、キャップホルダ212を昇降させるキャップカム222に係合するスライダ302のカムピン321からカム軸221にかかる負荷が維持装置フレーム211に加わっている。ロック部材を有するキャップロック機構を備えた本例では、ロック部材400を介した維持装置フレーム211への負荷も生じている。図14(簡略化のため、キャップホルダとスライダを一体化して示す)に、2ヘッド構成のキャッピングにおけるキャップロック機構の有無での力のかかり方を示す。図14の両者の比較から分かるように、キャップホルダ212を介してスライダ302にかかるキャップ押圧の反力が分散される。つまり、キャップホルダ212やスライダ302といったキャップ支持部材の一箇所当たりにかかる応力が小さくなり、クリープ変形を抑制できる。
クリープ変形を効果的に抑制するためには、複数のロック部材やキャップ支持部材にかかる応力ができるだけ均等になるのがよい。図15aでは、スライダ302の支持点(カムピン321)を中心にロック部材400やキャップ支持部材が対称に配置され、図15bでは、各部材が非対称に配置されている。対称配置であれば、夫々のロック部材400やカム軸221にかかる荷重が均等に配分される(図15a)が、非対称配置だと、スライダの支持点から離れた右側のロック部材400や維持装置フレーム211にかかる荷重の割合が大きくなる(図15b)。このような非対称配置であると、左右で受ける応力に差が生じ、時間の経過に伴い生じるクリープ変形に左右偏差が生じ、経時的に傾くことになってキャップ82の記録ヘッド34に対する密着性が損なわれる。ロック部材400やキャップ支持部材の受ける応力が等しくなるよう配置することで、クリープ変形しても記録ヘッド34に対する傾きがなくなり、密着性が確保され、放置後でも安定した印字品質を確保できる。
以上の例では、カム軸221と、キャップホルダ212を介してキャップ82を昇降させるキャップカム222とで構成されるキャップ昇降機構が比較的縦方向サイズをとっている。カム軸の高さ方向のサイズを低減して、マシンサイズの低減に寄与させるために、キャップ昇降機構にレバー構成を採用する例を図16及び図17において説明する。描写の簡略化のため、図16では維持装置フレームやスライダを省略する。本構成では、キャップホルダ212と、カム軸221に取り付けられたキャップカム222の間にレバー部材402を介在させる。レバー部材402の支点402a(支承点)が、ここでは図示しない維持装置フレームに回転可能に支承されていて、カム軸221の回転動作をレバーカムピン402bを介してレバー部材402による昇降動作に変換してキャッピングを行う。このような構成によれば、図17に示すように、レバー比によってキャップ昇降ストロークを稼ぐことができ、カム軸の高さ方向のサイズ低減、したがってマシンサイズ低減が可能となる。
次に、キャップ位置を正確に判定して認識するための構成を説明する。図18に示すように、ロック部材400の対角線上の二箇所にキャップ位置検出部位である位置検出用突起400dが取り付けられている。位置検出用突起400dは、維持装置フレーム211に形成されたレール401の外側に突出するように位置しており、キャップ82が退避位置にきた際に、維持装置フレーム211側に設置されたキャップ位置検出手段たるプッシュセンサ403を押す(図19)。このような検知によって、キャップ82が退避位置にいることが判定される。なお、キャップ退避位置を判定する例を示したが、この構成によれば、検出部位及びセンサの配置箇所によって他のタイミングでも判定可能である。キャップ82に追従するロック部材400の位置を検出するため、より確実にキャップ位置の判定が可能となる。
このようなセンサを備えなくともキャップ位置を判定して認識する構成を説明する。これは、キャップ位置をキャップ昇降用駆動部の駆動負荷の変動で判定するものである。図20にカム軸一回転分のモータの負荷変動を示す。ここで「ヘッドのあり/なし」とは、キャップ上にキャリッジがいる又はいない場合を指す。ヘッドがある場合はキャッピングの開始地点で押圧によって駆動部の負荷が高まり始め、ロック部材のロック位置、及びロック解除位置のレールの突起との接触するタイミングで最も負荷が高くなる。一方、ヘッドがない場合、キャッピングによる負荷変動は生じないが、ロック部材とレールの突起とが接触するロック位置及びロック解除位置は一瞬負荷が高くなる。ここで、カム軸に取り付けられたキャップカムの輪郭曲線において、デキャップ部(キャップ退避位置のための輪郭部分)がキャッピング部(キャッピング位置のための輪郭部分)より区間長さとして長く設定されている。そのため、カム軸を一回転させると、二箇所の短間隔で負荷が高くなる地点で挟まれた領域がキャッピング領域であると判定できる。この構成によると、キャッピング位置を判定する特別な接触センサや透過型センサ等の部品が不要となり、より低コストで記録装置を提供できる。
最後に、駆動部の駆動負荷変動で判定されたキャップ位置を基準に、カム軸の回転角を決定する構成を説明する。本構成では、キャップ昇降用駆動部の駆動負荷変動で判定されたキャップ位置を始点として、図21に示すカム線図に従い、カム軸にキャップカムとともに設けられたワイパカム、ワイパクリーナカムを動作させる。ここでは駆動源に回転角を詳細に制御可能なステッピングモータを採用する。更に、キャップカム領域を短く設定しておけば基準位置がより明確になるため、ワイピング及びワイパクリーナ動作時の回転ズレが生じ難くなる。これによってキャップ昇降のみならず、他機能の動作も特別なセンサなしで回転制御可能となり、より低コストで記録装置を提供できる。
1:装置本体、2:給紙トレイ、3:排紙トレイ、4:カートリッジ装填部、10:インクカートリッジ、21:側板、31,32:ガイドロッド、33:キャリッジ、34:記録ヘッド、35:サブタンク、36:供給チューブ、37:搬送ガイド、41:圧板、42:用紙、43:給紙コロ、44:分離パッド、45:用紙ガイド部材、46:カウンターローラ、47:搬送ガイド部材、48:押さえ部材、49:先端加圧コロ、51:搬送ベルト、52:搬送ローラ、53:テンションローラ、56:帯電ローラ、61:分離爪、62:排紙ローラ、63:拍車(排紙コロ)、71:両面ユニット、72:手差しトレイ、81:維持回復機構、82:キャップ、83:ワイパ部材、84,88:空吐出受け、85:ワイパクリーナ片、86:ワイパクリーナ押付部片、87:キャリッジロック、89:開口部、100,101:廃液タンク、119:チューブ、211:維持装置フレーム、212:キャップホルダ、212a:フランジ部、219:可撓性のチューブ、220:吸引ポンプ、220a:ポンプ軸、221:カム軸、222:キャップカム、224:ワイパカム、226:コロ、228:クリーナカム、229:キャリッジロックカム、231:モータ、231a:モータ軸、232:モータギヤ、233:ポンプギヤ、234,235,236,238,239:中間ギヤ、237:一方向クラッチ、240:カムギヤ、241:中間軸、301:スプリング、302:スライダ、304,305,310,311:ガイドピン、306:ガイド溝、312,313:係合穴、315:ガイド軸、321:カムピン、341:ワイパホルダ、342,343:ガイドピン、345:ガイド部材、346:ガイド溝、347:ストッパ、348:可撓性部材、348a:舌片、349:カムピン、400:ロック部材、400a:溝部、400b:側部、400d:キャップ位置検出用突起、401:レール、401a:傾斜部、401b:突起部、402:レバー部材、403:プッシュセンサ
特許第4632892号公報 特開平10−296987号公報 特許第4831347号公報

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、非印字時に前記液滴吐出ヘッドに押圧され前記液滴吐出ヘッドをキャッピングするキャップ部材と、前記キャップ部材を支持して前記液滴吐出ヘッドに対向する向きに移動可能に備えられたキャップ支持部材と、前記キャップ支持部材を前記液滴吐出ヘッドに対向する向きで退避位置とキャッピング位置の間で移動させるキャップ昇降機構と、前記キャップ支持部材及び前記キャップ昇降機構を支持するフレームと、を備える画像形成装置において、
    前記キャップ支持部材と共に上下移動し、前記キャップ支持部材をロックするロック位置と前記キャップ支持部材をロック解除するロック解除位置との間で移動可能なロック部材を有するキャップロック機構を更に備え、前記ロック部材が、キャッピング時に前記キャップ支持部材や前記キャップ昇降機構とは別個に前記フレームに支持されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記キャップ支持部材と前記ロック部材とがぞれぞれ複数備えられ、複数の前記キャップ支持部材と前記ロック部材にかかる応力がそれぞれ等しくなるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記キャップ昇降機構が、前記フレームに支承されたレバー部材と、前記レバー部材の支承点に近い側のレバー部材端部に取り付けられるカム部材とを備えて構成され、前記レバー部材の支承点から遠い側のレバー部材端部に前記キャップ支持部材や前記ロック部材が支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ロック部材に設けられたキャップ位置検出部位と、前記キャップ位置検出部位を検知することでキャップ位置を認識するキャップ位置検出手段とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記キャップ昇降機構を構成するカム部材のキャッピング位置のための輪郭部分とキャップ退避位置のための輪郭部分とが区間長さとして異なり、前記ロック部材がロック位置/ロック解除位置に移動する際の駆動負荷の変動によりキャッピング位置を判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 判定されたキャッピング位置を始点として前記カム部材の回転角を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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