JP2014204274A - 放送受信装置及び放送受信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放送信号にデータ信号を含んだ放送を受信し、適切な受信処理を行う。【解決手段】受信中のデータ希望局放送波の受信品質が良好であることを条件として、データ放送信号に道路交通情報が含まれていない所定期間(例えば、RSDデータのブロックAを受信している期間)にわたって、制御部185が、双方のRF処理ユニット1201,1202に、利用者が指定している音声希望局を選局させる。そして、制御部185は、当該所定期間におけるRF処理ユニット1201,1202から出力される信号IFD1,IFD2の受信品質を評価する。引き続き、制御部185は、所定期間における信号IFD1,IFD2の受信品質に基づいて、より良好な受信品質の音声希望放送波を選局したRF処理ユニットに音声希望局を選局させるとともに、他方のRF処理ユニットにデータ希望局を選局させる。【選択図】 図3
Description
本発明は、放送受信装置、放送受信方法、放送受信プログラム、及び、当該放送受信プログラムが記録された記録媒体に関する。
従来から、車両等の移動体に搭載され、ラジオ放送波などの放送波を受信する放送受信装置が広く普及している。こうした放送受信装置に関する技術の進展は目覚ましく、ラジオ放送の副搬送波の一部を用いてデータ信号を多重伝送する情報伝送システムが実用化されている。
例えば、欧州において実施されているラジオデータシステム(RDS)では、選局中の放送局が放送している番組と同一の番組を放送している放送局の選局周波数の情報(AF(Alternative Frequency)リスト)等を担ったデータ信号が多重伝送されている。こうした場合には、各時点における最適な放送局を選局するために、AFリストを参照して、当該AFリストに登録されている放送局のそれぞれの放送波の受信品質を検出する代替放送局のシークが可能となる。この結果、特定の番組を再生するために最適な放送局を選局することができるようになっている。
かかる背景のもと、2つのチューナを備える構成を採用し、メインチューナにおいて特定の番組を再生するための選局を行い、サブチューナにおいて代替放送局それぞれの放送波の受信品質を検出するための選局を行う技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」と呼ぶ)。この従来例の技術では、メインチューナ及びサブチューナが、互いに異なるアンテナに接続されるようになっている。
そして、双方の受信信号の受信状態が良好であると判定されたときには、メインチューナとサブチューナとを独立に動作可能とし、メインチューナに、番組を再生するための選局中の放送局(以下、「希望局」という)を選局させるとともに、サブチューナに、当該希望局とは異なる放送局を選局させる(以下、この受信モードを「独立動作受信モード」とも記す)。一方、希望局の放送波の受信品質が低下した場合には、メインチューナ及びサブチューナに希望局を選局させ、2つのチューナから出力される信号を合成するフェーズダイバーシティ受信モードに移行させるようになっている。
上述した従来例の技術では、代替放送局のシークと所望の番組の再生とを両立させるために、双方の受信信号の受信状態が良好であるときに、独立動作受信モードで、メインチューナに希望局を選局させるとともに、サブチューナに代替放送局を選局させている。そして、希望局の放送信号の受信状態が低下した場合には、希望局の放送信号の受信を優先させるために、フェーズダイバーシティ受信モードに移行する。
さて、多重伝送されるデータ信号には、例えば、道路交通情報が含まれる場合がある。こうした道路交通情報は、全ての放送局から放送されるとは限らない。このため、道路交通情報の取得と、所望の番組の再生とを両立させるためには、2チューナ構成が必要となる。
ところで、道路交通情報のように車両の運転に際しての重要情報の取得を行う場合には、当該重要情報の取得を極力できるようにする必要がある。しがたって、従来例の技術のように、希望局を専用に選局するチューナで、希望局の放送信号の受信状態が低下した場合に、希望局の放送信号の受信を最優先させるフェーズダイバーシティ受信モードに移行することは、望ましくない。
このため、放送信号にデータ信号を含んだ放送局から送信される放送波、及び、当該放送局とは異なる希望局から送信される放送波を再生するに際して、道路交通情報等のような重要情報の取得を確保したうえで、音声放送等を行う希望局の放送信号の再生品質向上にも貢献することができる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、放送信号にデータ信号を含んだ放送を受信し、適切な受信処理を行うことができる新たな放送受信装置及び放送受信方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、第1のアンテナに接続され、通常選局時において、放送信号にデータ放送信号を含んだ放送を行う放送局から送信される第1放送波、及び、前記放送局とは異なる他放送局から送信される第2放送波の一方の選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、前記通常選局時において、前記第1放送波及び前記第2放送波の他方の選局処理を行う第2受信処理部と;前記第1受信処理部による選局対象となる放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部による選局対象となる放送波の受信品質を検出する検出部と;前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部の受信処理を制御する制御部と;を備え、前記制御部は、選局中の前記第1放送波の受信品質が所定品質以上である場合に、前記通常選局を解除して、所定期間にわたって前記第1放送波を選局している受信処理部に前記第2放送波を選局させ、前記所定期間における前記第1受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質に基づいて、前記第2放送波の受信品質がより良好な受信処理部に前記第2放送波を選局させ、他方の受信処理部に前記第1放送波を選局させる選局指定制御を行う、ことを特徴とする放送受信装置である。
請求項8に記載の発明は、第1のアンテナに接続され、通常選局時において、放送信号にデータ放送信号を含んだ放送を行う放送局から送信される第1放送波、及び、前記放送局とは異なる他放送局から送信される第2放送波の一方の選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、前記通常選局時において、前記第1放送波及び前記第2放送波の他方の選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置において使用される放送受信方法であって、選局中の前記第1放送波の受信品質が所定品質以上である場合に、前記通常選局を解除して、所定期間にわたって前記第1放送波を選局している受信処理部に前記第2放送波を選局させる選局工程と;前記所定期間における前記第1受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質に基づいて、前記第2放送波の受信品質がより良好な受信処理部に前記第2放送波を選局させ、他方の受信処理部に前記第1放送波を選局させる選局指定制御工程と;を備えることを特徴とする放送受信方法である。
請求項9に記載の発明は、第1のアンテナに接続され、選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置が有するコンピュータに、請求項8に記載の放送受信方法を実行させる、ことを特徴とする放送受信プログラムである。
請求項10に記載の発明は、第1のアンテナに接続され、選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置が有するコンピュータにより読み取り可能に、請求項9に記載の放送受信プログラムが記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図8を参照して説明する。本実施形態においては、車両内に配置され、放送信号にRDSデータ信号(以下、「データ放送信号」とも記す)を含んだFM放送波を受信して処理するFMラジオ受信装置を例示して説明する。そして、本実施形態のFMラジオ受信装置は、当該データ放送信号の中に「道路交通情報」を担った信号が含まれる場合には、当該道路交通情報を反映した画像を再生表示する機能を有しているものとする。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[RDSデータの構造]
本実施形態に係る放送受信装置の構成の説明に先立って、RDSデータの構造について説明する。
本実施形態に係る放送受信装置の構成の説明に先立って、RDSデータの構造について説明する。
RDSデータは、1187.5ビット/秒で伝送され、104ビットを1グループとしている。そして、1グループは、26ビットを1ブロックとする「ブロックA」、「ブロックB」、「ブロックC」及び「ブロックD」の4ブロックで構成されている。これらの各ブロックは、16ビットのインフォメーションワードと、10ビットの誤り訂正用のチェックワードとから構成される。
このため、RDSデータ信号を受信する放送受信装置では、87.6[msec]ごとに、順次、RDSグループを受信することになる。そして、各ブロックのデータ信号を受信する期間長は、21.9[msec]となっている。
ここで、「ブロックA」は、放送局の番組を識別するためのPIコードを有している。すなわち、「ブロックA」には、「道路交通情報」の実体情報を担った信号は含まれていない。そして、RDSデータから「道路交通情報」の実体情報を取得するには、一度、「ブロックA」に含まれる情報を取得すればよく、その後においては、RDSグループを受信するたびに、「ブロックA」に含まれる情報を取得する必要はない。
また、「ブロックB」には、グループタイプコード、番組の種類を示すPTYコード、交通番組を識別するためのTPコード等が含まれている。また、「ブロックC」及び「ブロックD」には、コード化された道路交通情報(TMC:Traffic Message Channel)、代替周波数のリスト等の情報が、グループタイプに対応して含まれている。例えば、道路交通情報は、RDS規格で規定されているグループタイプ8Aのグループに含まれている。
すなわち、本実施形態では、「ブロックA」が補助データ情報ブロックに対応し、「ブロックB」〜「ブロックD」が主データ情報ブロックに対応している。
[構成]
図1には、一実施形態に係る放送受信装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。図1に示されるように、放送受信装置100は、2個のアンテナ1101,1102と、2個のRF処理ユニット1201,1202と、再生処理ユニット130とを備えている。また、放送受信装置100は、入力ユニット140と、音出力ユニット150と、表示ユニット160とを備えている。さらに、放送受信装置100は、受信制御ユニット180を備えている。
図1には、一実施形態に係る放送受信装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。図1に示されるように、放送受信装置100は、2個のアンテナ1101,1102と、2個のRF処理ユニット1201,1202と、再生処理ユニット130とを備えている。また、放送受信装置100は、入力ユニット140と、音出力ユニット150と、表示ユニット160とを備えている。さらに、放送受信装置100は、受信制御ユニット180を備えている。
上記のアンテナ1101,1102は、放送波を受信する。アンテナ1101による受信信号RFS1は、RF処理ユニット1201へ送られる。また、アンテナ1102による受信信号RFS2は、RF処理ユニット1202へ送られる。
上記のRF処理ユニット1201は、アンテナ1101から送られた受信信号RFS1を受ける。RF処理ユニット1201は、受信制御ユニット180から送られた選局指令CSL1に従って、選択すべき物理チャンネルの信号を受信信号RFS1から抽出する選局処理を行う。RF処理ユニット1201による選局結果は、信号IFD1として、再生処理ユニット130及び受信制御ユニット180へ送られる。
上記のRF処理ユニット1202は、アンテナ1102から送られた受信信号RFS2を受ける。RF処理ユニット1202は、受信制御ユニット180から送られた選局指令CSL2に従って、選択すべき物理チャンネルの信号を受信信号RFS2から抽出する選局処理を行う。RF処理ユニット1202による選局結果は、信号IFD2として、再生処理ユニット130及び受信制御ユニット180へ送られる。
RF処理ユニット120j(j=1,2)は、入力フィルタと、高周波増幅器(RF−AMP:Radio Frequency-Amplifier)と、バンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)とを備えている。また、RF処理ユニット120jは、ミキサ(混合器)と、中間周波フィルタ(以下、「IFフィルタ」と呼ぶ)と、AD(Analogue to Digital)変換器と、局部発振回路(OSC)とを備えている。
ここで、入力フィルタは、対応するアンテナ110jから送られた受信信号RFSjの低周波成分を遮断するハイパスフィルタである。高周波増幅器は、入力フィルタを通過した信号を増幅する。RFフィルタは、高周波増幅器から出力された信号のうち、高周波帯の信号を選択的に通過させる。ミキサは、RFフィルタを通過した信号と、局部発振回路から供給された局部発振信号とを混合する。
IFフィルタは、ミキサから出力された信号のうち、予め定められた中間周波数範囲の信号を選択して通過させる。こうしてIFフィルタを通過した信号は、信号IFSjとして、AD変換器へ送られる。AD変換器は、信号IFSjをAD変換して中間周波信号IFDjを生成する。
なお、局部発振回路は、電圧制御等により発振周波数の制御が可能な発振器等を備えて構成される。この局部発振回路は、受信制御ユニット180から送られた選局指令CSLjに従って、選局すべき希望局に対応する周波数の局部発振信号を生成し、ミキサへ供給する。
本実施形態では、アンテナ1101が第1のアンテナに対応し、RF処理ユニット1201が、第1受信処理部の一部の機能を果たすようになっている。また、アンテナ1102が第2のアンテナに対応し、RF処理ユニット1202が、第2受信処理部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の再生処理ユニット130は、受信制御ユニット180による制御もとで、RF処理ユニット1201,1202から送られる信号IFD1,IFD2の処理を行う。そして、再生処理ユニット130は、選局した放送波に「道路交通情報」を担ったデータ放送信号が含まれている場合には、当該データ放送信号に基づき表示ユニット160へ供給する道路交通情報の画像データIDTを生成する。また、再生処理ユニット130は、選局した放送波に含まれる音声信号に基づき音出力ユニット150へ供給する音声データADTを生成する。再生処理ユニット130の構成の詳細については、後述する。
上記の入力ユニット140は、放送受信装置100の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット160の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
この入力ユニット140を利用者が操作することにより、放送受信装置100の動作内容の設定や動作指令の入力が行われる。例えば、選局指定等の利用者による入力が、入力ユニット140を利用して行われる。入力ユニット140への入力内容は、入力データIPDとして、受信制御ユニット180へ送られる。
上記の音出力ユニット150は、(i)再生処理ユニット130から送られた音声データADTをアナログ信号に変換するDA(Digital to Analogue)変換器と、(ii)当該DA変換器から出力されたアナログ信号を増幅する増幅器と、(iii)増幅されたアナログ信号を音声に変換するスピーカとを備えて構成されている。この音出力ユニット150は、選局されているチャンネルの放送波に対応する放送音声を再生出力する。
上記の表示ユニット160は、例えば、(i)液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)等の表示デバイスと、(ii)再生処理ユニット130から送られた画像データIDTに基づいて、当該表示デバイスに画像を表示させる表示制御回路とを備えている。この表示ユニット160は、「道路交通情報」を反映した画像を再生表示する。
上記の受信制御ユニット180は、様々な処理を行うとともに、放送受信装置100の全体の動作を制御する。受信制御ユニット180の構成の詳細については、後述する。
<再生処理ユニット130の構成>
次に、再生処理ユニット130の構成について説明する。再生処理ユニット130は、図2に示されるように、検波部1311と、検波部1312と、切替部132と、データ信号用復号部133と、ステレオ復調部134とを備えている。
次に、再生処理ユニット130の構成について説明する。再生処理ユニット130は、図2に示されるように、検波部1311と、検波部1312と、切替部132と、データ信号用復号部133と、ステレオ復調部134とを備えている。
上記の検波部1311は、RF処理ユニット1201から送られた信号IFD1を受ける。そして、検波部1311は、当該信号に対して、所定方式でデジタル検波処理を施して検波信号DTD1を生成する。こうして生成された検波信号DTD1は、切替部132へ送られる。
上記の検波部1312は、RF処理ユニット1202から送られた信号IFD2を受ける。そして、検波部1312は、当該信号に対して、検波部1311の場合と同様の所定方式でデジタル検波処理を施して検波信号DTD2を生成する。こうして生成された検波信号DTD2は、切替部132へ送られる。
本実施形態では、検波部1311が、第1受信処理部の一部の機能を果たすとともに、検波部1312が、第2受信処理部の一部の機能を果たすようになっている。
上記の切替部132は、検波部1311,1312のそれぞれから送られた検波信号DTD1,DTD2を受ける。そして、切替部132は、受信制御ユニット180による制御のもとで、検波信号DTD1,DTD2の出力先の切替処理を行う。
この切替部132は、受信制御ユニット180から送られた切替制御指令SWCにより、後述する「a選択受信」指定がなされると、検波部1311から送られた検波信号DTD1を、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送るとともに、検波部1312から送られた検波信号DTD2を、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送る。また、切替部132は、切替制御指令SWCにより、後述する「b選択受信」指定がなされると、検波部1312から送られた検波信号DTD2を、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送るとともに、検波部1311から送られた検波信号DTD1を、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送る。
上記のデータ信号用復号部133は、切替部132から送られた検波信号DTDDを受ける。データ信号用復号部133は、検波信号DTDDを受けると、「道路交通情報」を担うデータ放送信号のブロック同期の確立処理を行う。そして、データ信号用復号部133は、データ放送信号のブロック同期が確立すると、「ブロックA」を受信したタイミングで、ブロックA報告RPAを受信制御ユニット180へ送る。なお、ブロックA報告RPAは、上述したRDSデータの1グループの伝送期間長に対応して、87.6[msec]ごとに受信制御ユニット180へ送られるようになっている。
また、データ信号用復号部133は、検波信号DTDDに対して、符号の誤り検出、誤り訂正等の復号処理を施し、「道路交通情報」に関する画像データIDTを生成する。そして、データ信号用復号部133は、生成された画像データIDTを、表示ユニット160へ送る。また、データ信号用復号部133は、誤り検出の結果であるビットエラー率BERを、受信制御ユニット180へ送る。すなわち、データ信号用復号部133は、検出部の一部の機能を果たすようになっている。
上記のステレオ復調部134は、切替部132から送られた検波信号DTDAを受ける。そして、ステレオ復調部134は、検波信号DTDAに対して、セパレーション処理を含めたステレオ復調処理を施し、音声データADTを生成する。こうして生成された音声データは、音出力ユニット150へ送られる。
本実施形態では、データ信号用復号部133が、第1再生信号生成部の機能を果たすとともに、ステレオ復調部134が、第2再生信号生成部の機能を果たすようになっている。
<受信制御ユニット180の構成>
次いで、受信制御ユニット180の構成について説明する。受信制御ユニット180は、図3に示されるように、検出部1811,1812と、制御部185とを備えている。
次いで、受信制御ユニット180の構成について説明する。受信制御ユニット180は、図3に示されるように、検出部1811,1812と、制御部185とを備えている。
上記の検出部1811は、RF処理ユニット1201から送られた信号IFD1を受ける。そして、検出部1811は、信号IFD1の品質に関する情報を検出し、当該品質に関する情報の検出結果を制御部185へ送る。上記の検出部1812は、RF処理ユニット1202から送られた信号IFD2を受ける。そして、検出部1812は、信号IFD2の品質に関する情報を検出し、当該品質に関する情報の検出結果を制御部185へ送る。ここで、制御部185の構成の説明に先立って、検出部1811,1812の構成の詳細について説明する。
(検出部1811,1812の構成)
上述した検出部181j(j=1,2)の構成について説明する。検出部181jは、図4に示されるように、レベル検出部211jと、振幅変調(AM)成分抽出部212jと、レベル検出部213jとを備えている。また、検出部181jは、バンドパスフィルタ(BPF)部214j,215jと、レベル検出部216j,217jとを備えている。
上述した検出部181j(j=1,2)の構成について説明する。検出部181jは、図4に示されるように、レベル検出部211jと、振幅変調(AM)成分抽出部212jと、レベル検出部213jとを備えている。また、検出部181jは、バンドパスフィルタ(BPF)部214j,215jと、レベル検出部216j,217jとを備えている。
上記のレベル検出部211jは、RF処理ユニット120jから送られた信号IFDjを受ける。そして、レベル検出部211jは、信号IFDjのレベルを検出する。このレベル検出部211jによる検出結果は、RF処理ユニット120jにより選局されている放送局の放送波の電界強度を反映したものとなっている。レベル検出部211jによる検出結果は、信号レベルSLDjとして、制御部185へ送られる。
上記のAM成分抽出部212jは、RF処理ユニット120jから送られた信号IFDjを受ける。そして、AM成分抽出部212jは、信号IFDjのAM変調成分を抽出する。かかるAM変調成分は、マルチパスフェージングの影響により発生するものである。AM成分抽出部212jによる抽出結果は、信号MPDjとして、レベル検出部213jへ送られる。
上記のレベル検出部213jは、AM成分抽出部212jから送られた信号MPDjを受ける。そして、レベル検出部213jは、信号MPDjのレベルを検出する。このレベル検出部213jによる検出結果は、マルチパスフェージングの影響度を反映したものとなっている。レベル検出部213jによる検出結果は、マルチパスレベルMPLjとして、制御部185へ送られる。
上記のBPF部214jは、RF処理ユニット120jから送られた信号IFDjを受ける。そして、BPF部214jは、選局指定されている放送局の中心周波数よりも周波数の低い下方隣接局の中心周波数を中心とする狭帯域の成分を通過させる。BPF部214jを通過した信号NMDjは、レベル検出部216jへ送られる。図5には、BPF部214jの通過率の周波数変化特性の例が示されている。
ここで、図5においては、選局指定されている放送局の中心周波数IF0より周波数の低い下方隣接局の中心周波数が「IF-」として示され、当該中心周波数IF0より周波数の高い上方隣接局の中心周波数が「IF+」として示されている。また、図5においては、選局指定されている放送局の信号の周波数分布の例が曲線SP0(F)として示され、下方隣接局及び上方隣接局の信号の周波数分布の例が曲線SP-(F),SP+(F)として示されている。こうした図5における表記は、後述する図6においても同様となっている。
上記のBPF部215jは、RF処理ユニット120jから送られた信号IFDjを受ける。そして、BPF部215jは、上述した周波数IF+を中心とする狭帯域の成分を通過させる。BPF部215jを通過した信号NPDjは、レベル検出部217jへ送られる。図6には、BPF部215jの通過率の周波数変化特性の例が示されている。
上記のレベル検出部216jは、BPF部214jから送られた信号NMDjを受ける。そして、レベル検出部216jは、信号NMDjのレベルを検出する。このレベル検出部216jによる検出結果は、周波数IF-を中心周波数とする下方隣接局の電界強度、ひいては信号IFDjにおける下方隣接局の信号の混入度を反映している。レベル検出部216jによる検出結果は、下方隣接局レベルNLMjとして、制御部185へ送られる。
上記のレベル検出部217jは、BPF部215jから送られた信号NPDjを受ける。そして、レベル検出部217jは、信号NPDjのレベルを検出する。このレベル検出部217jによる検出結果は、周波数IF+を中心周波数とする上方隣接局の電界強度、ひいては信号IFDjにおける上方隣接局の信号の混入度を反映している。レベル検出部217jによる検出結果は、上方隣接局レベルNLPjとして、制御部185へ送られる。
図3に戻り、上記の制御部185は、様々な処理を行うことにより、放送受信装置100の機能を実現させる。この制御部185は、データ信号用復号部133から送られたビットエラー率BERを受ける。そして、制御部185は、ビットエラー率BERに基づいて、信号DTDDの品質を評価することにより、データ希望局放送波の受信品質を評価する。
また、制御部185は、検出部1811から送られた信号レベルSLD1、マルチパスレベルMPL1、下方隣接局レベルNLM1及び上方隣接局レベルNLP1を受ける。そして、制御部185は、これらのレベルSLD1,MPL1,NLM1,NLP1に基づいて、信号IFD1の品質を評価することにより、アンテナ1101で受信した放送波の受信品質を評価する。また、制御部185は、検出部1812から送られた信号レベルSLD2、マルチパスレベルMPL2、下方隣接局レベルNLM2及び上方隣接局レベルNLP2を受ける。そして、制御部185は、これらのレベルSLD2,MPL2,NLM2,NLP2に基づいて、信号IFD2の品質を評価することにより、アンテナ1102で受信した放送波の受信品質を評価する。また、制御部185は、データ信号用復号部133から送られたブロックA報告RPAを受ける。
そして、制御部185は、信号DTDDの品質、信号IFD1の品質及び信号IFD2の品質、並びに、ブロックA報告RPAの内容等に基づいて、放送受信装置100における「a選択受信」及び「b選択受信」のいずれかの選択受信に決定する。ここで、「a選択受信」では、制御部185は、RF処理ユニット1201に所望の「道路交通情報」を担ったデータ放送を含む放送を行う放送局(以下、「データ希望局」ともいう)から送信される放送波(第1の放送波:以下、「データ希望局放送波」ともいう)を選局させるとともに、RF処理ユニット1202に音声放送を行っている放送局(以下、「音声希望局」ともいう)から送信される放送波(第2の放送波:以下、「音声希望局放送波」ともいう)を選局させる。そして、検波部1311から出力される検波信号DTD1が、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送られ、検波部1312から出力される検波信号DTD2が、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送られる。
また、「b選択受信」では、制御部185は、RF処理ユニット1202にデータ希望局から送信されるデータ希望局放送波を選局させるとともに、RF処理ユニット1201に音声希望局から送信される音声希望局放送波を選局させる。そして、検波部1312から出力される検波信号DTD2が、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送られ、検波部1311から出力される検波信号DTD1が、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送られる。
ここで、「音声希望局」とは、特定した一の放送局をいうものではなく、利用者により選局指定されている音声放送を行っている放送局をいう。
かかる2つの選択受信の切り替え制御に際して、制御部185は、RF処理ユニット1201へ選局指令CSL1を送るとともに、RF処理ユニット1202へ選局指令CSL2を送る。また、制御部185は、再生処理ユニット130の切替部132へ向けて切替制御指令SWCを送る。
制御部185が実行する2つの選択受信の切り替え制御処理の詳細については、後述する。
[動作]
以上のようにして構成された放送受信装置100の動作について、制御部185による「a選択受信」及び「b選択受信」の切り替え制御処理に主に着目して説明する。
以上のようにして構成された放送受信装置100の動作について、制御部185による「a選択受信」及び「b選択受信」の切り替え制御処理に主に着目して説明する。
かかる選択受信の切り替え制御処理は、利用者が放送受信装置100の電源を投入し、入力ユニット140を利用して、音声希望局を指定した選局指定が行われることにより開始する。
なお、当該選局指定時においては、放送受信装置100では、制御部185は、「a選択受信」及び「b選択受信」のいずれか一方の選択受信を指定している。そして、制御部185が「a選択受信」を指定している場合には、制御部185は、データ希望局に対応する選局指令(CSL1)をRF処理ユニット1201へ送るとともに、利用者により選局指定された音声希望局に対応する選局指令(CSL2)をRF処理ユニット1202へ送る。また、制御部185が「a選択指定」を指定している場合には、制御部185は、切替部132へ向けて、検波部1311から送られた検波信号DTD1を、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送るとともに、検波部1312から送られた検波信号DTD2を、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送ることを指定した切替制御指令SWCを送っている。
こうした「a選択受信」の指定状態では、RF処理ユニット1201から出力された信号IFD1は、検波部1311へ送られ、検波部1311により検波処理が施された検波信号DTD1が、データ信号用復号部133へ送られる。また、RF処理ユニット1202から出力される信号IFD2は、検波部1312へ送られ、検波部1312により検波処理が施された検波信号DTD2が、ステレオ復調部134へ送られる。そして、制御部185は、データ信号用復号部133から送られるビットエラー率BERを受けているものとする。
また、制御部185が「b選択受信」を指定している場合には、制御部185は、データ希望局に対応する選局指令(CSL2)をRF処理ユニット1202へ送るとともに、利用者により選局指定された音声希望局に対応する選局指令(CSL1)をRF処理ユニット1201へ送る。また、制御部185が「b選択指定」を指定している場合には、制御部185は、切替部132へ向けて、検波部1312から送られた検波信号DTD2を、検波信号DTDDとしてデータ信号用復号部133へ送るとともに、検波部1311から送られた検波信号DTD1を、検波信号DTDAとしてステレオ復調部134へ送ることを指定した切替制御指令SWCを送っている。
こうした「b選択受信」の指定状態で、RF処理ユニット1202から出力された信号IFD2は、検波部1312へ送られ、検波部1312により検波処理が施された検波信号が、データ信号用復号部133へ送られる。また、RF処理ユニット1201から出力される信号IFD1は、検波部1311へ送られ、検波部1311により検波処理が施された検波信号が、ステレオ復調部134へ送られる。そして、制御部185は、データ信号用復号部133から送られるエラービット率BERを受けているものとする。
このような状況のもとで、図7に示されるように、まず、ステップS11において、制御部185が、データ放送信号のブロック同期が確立して、データ信号用復号部133から送られるブロックA報告RPAを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。一方、ステップS11における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、制御部185が、データ信号用復号部133から送られたビットエラー率BERに基づいて、データ希望局放送波の受信品質を評価する。そして、制御部185は、データ希望局放送波の受信品質が所定の値以上であるか否かを判定することにより、データ希望局放送波の受信品質が良好であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合には、ステップS12の処理が繰り返される。一方、ステップS12における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS12:Y)には、処理はステップS13へ進む。
ここで、「所定の値」は、現時点でデータ希望局放送波を受信しているアンテナで確実に道路交通情報を取得できるとともに、他のアンテナに切り替えてデータ希望局放送波を受信した際にも、確実に道路交通情報を取得することができるとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
ステップS13では、制御部185が、ブロックAの受信タイミングになったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS13:N)には、処理はステップS12へ戻る。一方、ステップS13における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS13:Y)には、処理はステップS14へ進む。
ここで、ブロックAの受信タイミングを判定するに際して、制御部185は、ステップS11においてブロックA報告RPAを取得したときから計時を開始する。そして、制御部185は、計時を開始してから第1所定期間(本実施形態では、87.6[msec])が経過するたびに、当該ブロックAの受信タイミングになったと判定する。また、制御部185は、当該計時された受信タイミングと新たにブロックA報告RPAを取得したタイミングとにズレが生じた場合には、タイマをリセットし、新たにブロックA報告RPAを取得したときから計時を開始するようにしている。
ステップS14では、制御部185が、第2所定期間にわたって、2つのRF処理ユニットに、音声希望局を選局させる。すなわち、音声希望局に対応する選局指令をRF処理ユニット1201,1202へ送る。
ここで、「第2所定期間」は、本実施形態では、ブロックAのデータ信号を受信する期間長である21.9[msec]以下の期間長の期間となっている。
次に、ステップS15において、制御部185が、検出部1811から送られたレベルSLD1,MPL1,NLM1,NLP1に基づいて、信号IFD1の品質を評価することにより、RF処理ユニット1201により選局されている音声希望局放送波の受信品質を取得する。また、制御部185は、検出部1812から送られたレベルSLD2,MPL2,NLM2,NLP2に基づいて、信号IFD2の品質を評価することにより、RF処理ユニット1202により選局されている音声希望局放送波の受信品質を取得する。この後、処理はステップS16へ進む。
ステップS16では、制御部185は、ステップS15において変更したRF処理ユニット1201,1202の選局周波数を、元に戻す。この後、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、「検波信号の出力先の決定制御処理」が行われる。この「検波信号の出力先の決定制御処理」の詳細については、後述する。
ステップS17における「検波信号の出力先の決定制御処理」が終了すると、処理はステップS12へ戻る。以後、ステップS12〜S17の処理が繰り返されて、選択受信の切り替え制御処理が行われる。
<検波信号の出力先の決定制御処理>
次に、上述したステップS17における「検波信号の出力先の決定制御処理」について説明する。
次に、上述したステップS17における「検波信号の出力先の決定制御処理」について説明する。
この「検波信号の出力先の決定制御処理」では、図8に示されるように、まず、ステップS21において、制御部185が、上述したステップS15において取得した音声希望局放送波の受信品質に基づいて、RF処理ユニット1202で選局した音声希望局放送波の受信品質が、RF処理ユニット1201で選局した音声希望局放送波の受信品質よりも良好であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS21:Y)には、処理はステップS22へ進む。
ステップS22では、制御部185が、現時点の選択受信の指定が、「a選択受信」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS22:Y)には、検波信号の出力先の切り替えをせずに、ステップS17の処理が終了する。そして、処理は、上述した図7のステップS12へ戻る。
一方、ステップS22における判定の結果が否定的であった場合には、処理はステップS23へ進む。このステップS23では、制御部185が、「a選択受信」を指定する。こうして「a選択受信」が選択されると、ステップS23の処理が終了する。そして、処理は、上述した図7のステップS11へ戻る。
一方、ステップS21における判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)、すなわち、RF処理ユニット1201で選局された音声希望局放送波の受信品質が、RF処理ユニット1202で選局された音声希望局放送波の受信品質よりも良好である場合には、処理はステップS24へ進む。
ステップS24では、制御部185が、現時点の選択受信の指定が、「b選択受信」であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS24:Y)には、検波信号の出力先の切り替えをせずに、ステップS17の処理が終了する。そして、処理は、上述した図7のステップS12へ戻る。
一方、ステップS24における判定の結果が否定的であった場合(ステップS24:N)には、処理はステップS25へ進む。このステップS25では、制御部185が、「b選択受信」を指定する。こうして「b選択受信」が選択されると、ステップS17の処理が終了する。そして、処理は、上述した図7のステップS12へ戻る。
以上説明したように、本実施形態では、アンテナ1101又はアンテナ1102で受信しているデータ希望局放送波の受信品質が良好であることを条件として、データ放送信号に道路交通情報が含まれていない第2所定期間(RSDデータのブロックAを受信している期間)にわたって、制御部185が、双方のRF処理ユニット1201,1202に、利用者が指定している音声希望局を選局させる。そして、制御部185は、第2所定期間におけるRF処理ユニット1201,1202から出力される信号IFD1,IFD2の品質を評価する。
引き続き、制御部185は、所定期間における信号IFD1,IFD2の品質に基づいて、より良好な受信品質の音声希望放送波を選局したRF処理ユニットに音声希望局を選局させるとともに、他方のRF処理ユニットにデータ希望局を選局させる。また、制御部185は、かかる選局指令と並行して、音声希望局を選局しているRF処理ユニットに接続させる検波部の接続先を、ステレオ復調部134に指定するとともに、データ希望局を選局しているRF処理ユニットに接続される検波部の出力先を、データ信号用復号部133に指定する。
このように、本実施形態では、道路交通情報の実体情報を担った信号が含まれない期間(ブロックAの受信期間(期間長:21.9[msec])にわたって、アンテナ1101,1102が受信した音声希望放送波の受信品質を評価するため、受信すべき道路交通情報を欠損なく取得することができる。また、当該音声希望放送波の受信品質の評価を、第1所定期間(87.6[msec])ごとに行うため、アンテナ切り替えによりダイバーシティ受信効果が十分に発揮できている。
このため、放送信号にデータ信号を含んだ放送局から送信される放送波、及び、当該放送局とは異なる放送局から送信される放送波を受信するに際して、道路交通情報等のような重要情報の取得を最優先させたうえで、音声放送等を行う希望局の再生品質向上にも貢献することができる。
したがって、本実施形態によれば、放送信号にデータ信号を含んだ放送を受信し、適切な受信処理を行うことができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、データ希望局放送波に基づく検波信号の復号処理の際に検出したビットエラー率に基づいて、データ希望局放送波の受信品質を評価した。これに対して、受信したデータ希望局放送波に基づく信号のCNR(Carrier to Noise Ratio)等を検出して、当該CNR等に基づいて、データ希望局放送波の受信品質を評価するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、放送波の電界強度を反映した信号レベル、マルチパスフェージングの影響度を反映したマルチパスレベル、選局指定されている放送局の下方隣接局の信号の混入度を反映した下方隣接局レベル、及び、選局指定されている放送局の上方隣接局の信号の混入度を反映した上方隣接局レベルに基づいて、放送波の受信品質を評価することとした。これに対して、例えば、放送波の電界強度を反映した信号レベルのみに基づいて、放送波の受信品質を評価するようにしてもよいし、放送波の電界強度を反映した信号レベル及びマルチパスレベルに基づいて、放送波の受信品質を評価するようにしてもよい。また、放送波の電界強度を反映した信号レベル、並びに、下方隣接局レベル及び上方隣接局レベルに基づいて、放送波の受信品質を評価するようにしてもよい。
また、放送波の受信品質を評価するに際しては、検波部により検波処理が施された検波信号の高周波成分の信号レベルを検出し、当該高周波成分の信号レベル(高周波ノイズレベル)を利用して、放送波の受信品質を評価するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、切替部を検波部の後段に配置することとしたが、切替部を検波部の直前の前段に配置するようにしてもよい。この場合には、切替部は、RF処理ユニットから出力される中間周波信号IFD1,IFD2を受ける。そして切替部は、受信制御ユニットから送られる切替制御指令に従って、中間周波信号IFD1,IFD2を2つの検波部のいずれかへ送ることとなる。なお、切替部を検波部の直前の前段に配置するようにした場合には、RF処理ユニット1201が、第1受信処理部の機能を果たすとともに、RF処理ユニット1202が、第2受信処理部の機能を果たすようになっている。また、検波部1311及びデータ信号用復号部が、第1再生信号生成部の機能を果たすとともに、検波部1312及びステレオ復調部が、第2再生信号生成部の機能を果たすようになっている。
また、切替部を、アンテナ1101,1102と、RF処理ユニット1201,1202との間に配置するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、2チューナ構成としたが、アンテナとRF処理ユニットとの対を3対以上とすることもできる。例えば、4チューナ構成を採用する場合には、2つのチューナをRF処理ユニット1201に対応させて、他の2つのチューナをRF処理ユニット1202に対応させることができる。
また、上記の実施形態では、「道路交通情報」を担ったデータ放送信号を受信して処理することとしたが、受信処理するデータ放送信号としては、「道路交通情報」以外の情報であってもよい。
また、上記の実施形態では、データ放送信号及び音声放送信号の並行受信処理を行うようにしたが、2種類のデータ放送信号の並行受信処理を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、音声希望局から送信される音声放送信号は、アナログ情報を担う信号としたが、デジタル情報を担う信号であってもよい。
また、上記の実施形態では、RDS方式のデジタル放送に本発明を適用したが、他の方式のデジタル放送に本発明を適用することができる。
また、上記の実施形態においては、車両に搭載される放送受信装置に本発明を適用したが、車両以外の他の移動体に配置される放送受信装置にも本発明を適用することもできるし、スマートフォン等の携帯端末装置に配置される放送受信装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記の受信制御ユニットの一部又は全部を中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態における受信制御ユニットの機能を実現するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
100 … 放送受信装置
1201 … RF処理ユニット(第1受信処理部の一部)
1202 … RF処理ユニット(第2受信処理部の一部)
1311 … 検波部(第1受信処理部の一部)
1312 … 検波部(第2受信処理部の一部)
133 … データ信号用復号部(第1再生信号生成部、検出部の一部)
134 … ステレオ復調部(第2再生信号生成部)
1811 … 検出部
1812 … 検出部
185 … 制御部
1201 … RF処理ユニット(第1受信処理部の一部)
1202 … RF処理ユニット(第2受信処理部の一部)
1311 … 検波部(第1受信処理部の一部)
1312 … 検波部(第2受信処理部の一部)
133 … データ信号用復号部(第1再生信号生成部、検出部の一部)
134 … ステレオ復調部(第2再生信号生成部)
1811 … 検出部
1812 … 検出部
185 … 制御部
Claims (10)
- 第1のアンテナに接続され、通常選局時において、放送信号にデータ放送信号を含んだ放送を行う放送局から送信される第1放送波、及び、前記放送局とは異なる他放送局から送信される第2放送波の一方の選局処理を行う第1受信処理部と;
第2のアンテナに接続され、前記通常選局時において、前記第1放送波及び前記第2放送波の他方の選局処理を行う第2受信処理部と;
前記第1受信処理部による選局対象となる放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部による選局対象となる放送波の受信品質を検出する検出部と;
前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部の受信処理を制御する制御部と;を備え、
前記制御部は、
選局中の前記第1放送波の受信品質が所定品質以上である場合に、前記通常選局を解除して、所定期間にわたって前記第1放送波を選局している受信処理部に前記第2放送波を選局させ、
前記所定期間における前記第1受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質に基づいて、前記第2放送波の受信品質がより良好な受信処理部に前記第2放送波を選局させ、他方の受信処理部に前記第1放送波を選局させる選局指定制御を行う、
ことを特徴とする放送受信装置。 - 前記データ放送信号には、道路交通情報を含む主データ情報ブロックと、放送局の番組識別を示す情報を含む補助データ情報ブロックとを含み、
前記所定期間は、前記第1放送波の選局処理を行っている受信処理部が、前記補助データ情報ブロックを受信している期間である、
ことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。 - 前記第1受信処理部から出力された第1出力信号、及び、前記第2受信処理部から出力された第2出力信号の一方を受けて、前記第1放送に関する再生処理を行う第1再生信号生成部と;
前記第1出力信号及び前記第2出力信号の他方を受けて、前記第2放送に関する再生処理を行う第2再生信号生成部と;を更に備え、
前記制御部は、
前記選局指定制御に加えて、前記第1放送波を選局している受信処理部の出力先を前記第1再生信号処理部に決定するとともに、前記第2放送波を選局している受信処理部の出力先を前記第2再生信号処理部に決定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放送受信装置。 - 前記検出部は、前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部による選局処理の対象となる放送波の電界強度を検出する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の放送受信装置。
- 前記検出部は、前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部による選局処理の対象となる放送波におけるノイズレベルを更に検出する、ことを特徴とする請求項4に記載の放送受信装置。
- 前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部からの出力信号は、検波処理を施した信号である、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放送受信装置。
- 前記第1受信処理部及び前記第2受信処理部からの出力信号は、中間周波信号である、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放送受信装置。
- 第1のアンテナに接続され、通常選局時において、放送信号にデータ放送信号を含んだ放送を行う放送局から送信される第1放送波、及び、前記放送局とは異なる他放送局から送信される第2放送波の一方の選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、前記通常選局時において、前記第1放送波及び前記第2放送波の他方の選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置において使用される放送受信方法であって、
選局中の前記第1放送波の受信品質が所定品質以上である場合に、前記通常選局を解除して、所定期間にわたって前記第1放送波を選局している受信処理部に前記第2放送波を選局させる選局工程と;
前記所定期間における前記第1受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質、及び、前記第2受信処理部が選局している前記第2放送波の受信品質に基づいて、前記第2放送波の受信品質がより良好な受信処理部に前記第2放送波を選局させ、他方の受信処理部に前記第1放送波を選局させる選局指定制御工程と;
を備えることを特徴とする放送受信方法。 - 第1のアンテナに接続され、選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置が有するコンピュータに、請求項8に記載の放送受信方法を実行させる、ことを特徴とする放送受信プログラム。
- 第1のアンテナに接続され、選局処理を行う第1受信処理部と;第2のアンテナに接続され、選局処理を行う第2受信処理部と;を備える放送受信装置が有するコンピュータにより読み取り可能に、請求項9に記載の放送受信プログラムが記録されている、ことを特徴とする記録媒体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013078627A JP2014204274A (ja) | 2013-04-04 | 2013-04-04 | 放送受信装置及び放送受信方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017085198A (ja) * | 2015-10-22 | 2017-05-18 | アルパイン株式会社 | 放送受信装置及び代替放送チャネルチェック方法 |
-
2013
- 2013-04-04 JP JP2013078627A patent/JP2014204274A/ja active Pending
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