JP2009141468A - 放送受信機、およびチャネルシーク方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャネルシーク動作に掛かる時間を軽減する。
【解決手段】シーク中の受信帯域を1つの周波数チャンネルの帯域よりも狭める受信帯域制限手段と、狭められた受信帯域内の所定周波数における放送信号の強度を検出する信号強度検出手段と、信号強度検出手段による検出結果に基づいて、シーク中の受信帯域の中心周波数と当該中心周波数に最も近いピークの周波数との差である周波数オフセットを測定する周波数オフセット測定手段と、測定された周波数オフセットが所定範囲に収まる場合に、当該周波数オフセットに対応する放送信号を含む周波数チャンネルを選局する選局手段と、を備えた放送受信機を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、放送受信機および放送チャネルシーク方法に関連し、より具体的には、デジタル放送、アナログ放送、およびデジタル/アナログハイブリッド放送の受信に適した放送受信機およびその放送チャネルシーク方法に関する。
近年、音響機器や映像機器等において音声や映像をデジタル形式で処理、管理することが一般化している。このような音響機器等における音声や映像のデジタル符号化の趨勢はラジオ放送の分野にも波及している。例えば米国では、IBOCと呼ばれるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を利用したデジタルラジオ放送方式がiBiquity(アイビクイティ)社によって提案され、実用化されている。
ところで、従来のアナログラジオ放送は、各放送局に割り当てられた周波数帯域(以下、「チャネル」)内に周波数分布をもつ搬送波(以下、「アナログ搬送波」という)によって放送される。実際には、隣接するチャネルのアナログ搬送波同士の干渉を避けるために、割り当てられた周波数帯域のうちの中心部分のみがアナログ搬送波の伝送に使用され、それ以外の部分は使用されていない。
IBOC方式は、従来のアナログラジオ放送に割り当てられた周波数帯域を使用してデジタルラジオ放送を行う方式である。IBOC方式には、既存のアナログラジオ放送の信号にデジタルラジオ放送の信号を重畳させたハイブリッドフォーマットや、デジタル信号のみからなるオールデジタルフォーマットなど、複数の信号フォーマットが規定されており、既存のアナログラジオ放送から多機能・高品位なオールデジタルフォーマット放送へと段階的に移行できるようにデザインされている。
IBOC方式では、アナログ放送からオールデジタル放送への過渡期において、ハイブリッドフォーマットという信号フォーマットが利用される。ハイブリッドフォーマットでは、アナログ搬送波が配置される帯域中心部分に隣接する従来使用されていなかった周波数帯(以下、「サイドバンド」という)にデジタル放送のサブキャリアが配置される。すなわち、IBOC方式のハイブリッドフォーマットによれば、既存のアナログラジオ放送に割り当てられた周波数帯を有効に活用して、アナログラジオ放送とデジタルラジオ放送が同一チャネルを使用して同時に伝送される。
このようなIBOC方式のラジオ放送を受信可能に構成されたHD(High Definition)ラジオが例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のHDラジオは、受信可能なチャネルをシークするオートシーク機能を備えている。
当該HDラジオは、所定のユーザ・オペレーション(例えば、操作部に備えられた「シークアップ」又は「シークダウン」ボタンを一回押し下げる等)が行われるとチャネルシーク動作を開始して、シーク対象のチャネルの受信強度を検出する。第1のシークモードに設定されている場合、検出した受信強度が所定値よりも高ければHDラジオは当該チャネルを有局と判断して選局し、チャネルシーク動作を停止する。また、第2のシークモードに設定されている場合、当該放送受信機はチャネルシーク動作と並行してデジタル放送信号のデコード処理を実行する。次いで、そのデコード処理結果を参照して、当該チャネルでデジタルラジオ放送が行われているか否かを判定する。そして、デジタルラジオ放送が行われていると判定した場合に限り、当該チャネルを選局してチャネルシーク動作を停止する。これにより、デジタルラジオ放送が再生される。
特開2005−191850号公報
しかしながら、ここでのデコードおよび判定処理は、デジタル放送信号を含むチャネルだけでなく、アナログ放送信号のみを含むチャネルや、実際には無局であるが強いノイズが存在するために誤って有局と判断されたチャネル等、デジタルラジオ放送が行われていないチャネルに対しても実行される。デジタル放送信号に対するデコード処理は時間を要する処理であるため、このような放送受信機ではチャネルシーク動作に長い時間が掛かるという問題点があった。また、このような放送受信機においては、信号強度の強いアナログ放送信号の搬送波の有無によってのみ有局判断を行うようにすれば、比較的に簡単な構成で有局判断を行うことが可能である。しかしながら、このようにアナログ放送信号の搬送波の有無のみで有局判断を行うと、搬送波の強度が弱いオールデジタルフォーマットによって放送が行われる周波数チャネルは有局でないと判断されてしまうという問題もある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、チャネルシーク動作に掛かる時間を軽減することを可能にし、また、ピーク強度が比較的に弱いサブキャリアのみから構成されるOFDM信号(例えば、オールデジタルフォーマットのIBOC信号)によってデジタル放送が行われるチャネルを確実にシークすることも可能にする放送受信機、および放送シーク方法を提供することにある。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る放送受信機は、周波数チャネル内に搬送波が所定の周波数オフセットおよび信号強度で配置された信号フォーマットにより伝送される放送信号を受信するのに適し、有局を自動的に探し出すシーク処理を実行可能な放送受信機であり、シーク中の受信帯域を1つの周波数チャンネルの帯域よりも狭める受信帯域制限手段と、狭められた受信帯域内の所定周波数における放送信号の強度を検出する信号強度検出手段と、信号強度検出手段による検出結果に基づいて、シーク中の受信帯域の中心周波数と当該中心周波数に最も近いピークの周波数との差である周波数オフセットを測定する周波数オフセット測定手段と、測定された周波数オフセットが所定範囲に収まる場合に、当該周波数オフセットに対応する放送信号を含む周波数チャンネルを選局する選局手段と、を備えたことを特徴としたものである。
このように構成された放送受信機によれば、例えばデジタル放送信号のデコード等の時間の掛かる処理が完了する前にチャンネルシークができるため、チャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。また、シーク中、受信帯域を狭めて各周波数チャンネルの有局判断を行うことができるため、この点からもチャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。
また、放送受信機は、選局された周波数チャンネルの放送信号がアナログ放送信号かデジタル放送信号かを判定する放送信号判定手段を更に備えた構成としてもよい。この場合、放送信号判定手段は、測定された周波数オフセットが第1の所定範囲に収まる場合には放送信号がアナログ放送信号であると判定し、当該周波数オフセットが第2の所定範囲に収まる場合にはデジタル放送信号であると判定する。すなわち、本発明に係る放送受信機によれば、第2の所定範囲を適切に設定することにより、オールデジタルフォーマット信号のデジタル放送に対しても確実にシークすることができる。
また、放送受信機は、デジタル放送信号をデコードする放送信号デコード手段を更に備えた構成としてもよい。この場合、放送受信機は、放送信号デコード手段によるデコード結果に基づいて、選局手段により選局された周波数チャンネルの放送形式を確定する。
このような放送受信機は、例えば移動体への取付に適している構成としてもよい。
また、上記の課題を解決する本発明の一形態に係るチャネルシーク方法は、周波数チャネル内に搬送波が所定の周波数オフセットおよび信号強度で配置された信号フォーマットの放送信号が伝送される周波数チャネルに対してチャネルシークを行う方法であり、シーク中の受信帯域を1つの周波数チャンネルの帯域よりも狭める受信帯域制限ステップと、狭められた受信帯域内の所定周波数における放送信号の強度を検出する信号強度検出ステップと、信号強度検出ステップにおける検出結果に基づいて、シーク中の受信帯域の中心周波数と当該中心周波数に最も近いピークの周波数との差である周波数オフセットを測定する周波数オフセット測定ステップと、測定された周波数オフセットが所定範囲に収まる場合に、当該周波数オフセットに対応する放送信号を含む周波数チャンネルを選局する選局ステップと、を含む。
このようなチャネルシーク方法によれば、例えばデジタル放送信号のデコード等の時間の掛かる処理が完了する前にチャンネルシークができるため、チャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。また、シーク中、受信帯域を狭めて各周波数チャンネルの有局判断を行うことができるため、この点からもチャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。
そして、このようなチャンネルシーク方法は、選局された周波数チャンネルの放送信号がアナログ放送信号かデジタル放送信号かを判定する放送信号判定ステップを更に含む方法としてもよい。この場合、放送信号判定ステップは、測定された周波数オフセットトが第1の所定範囲に収まる場合には放送信号がアナログ放送信号であると判定し、当該周波数オフセットが第2の所定範囲に収まる場合には放送信号がデジタル放送信号であると判定する。すなわち、本発明に係るチャンネルシーク方法によれば、第2の所定範囲を適切に設定することにより、オールデジタルフォーマット信号のデジタル放送に対しても確実にシークすることができる。
当該チャネルシーク方法は、デジタル放送信号をデコードする放送信号デコードステップと、放送信号デコードステップにおけるデコード結果に基づいて、選局ステップで選局された周波数チャンネルの信号フォーマットを確定する信号フォーマット確定ステップとを含む方法としてもよい。
本発明に係る放送受信機およびチャネルシーク方法によれば、例えばデジタル放送信号のデコード等の時間の掛かる処理が完了する前にチャンネルシークができるため、チャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。また、シーク中、受信帯域を狭めて各周波数チャンネルの有局判断を行うことができるため、この点からもチャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態のHDラジオについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態のHDラジオ100の構成を示したブロック図である。HDラジオ100は、例えば移動体である車両に取り付けられている。HDラジオ100は、IBOC方式のラジオ放送に適合して設計され、当該方式の信号フォーマットによる放送信号を受信して処理するように構成されている。
HDラジオ100は、アンテナ1、チューナ2、セパレータSEP、IFフィルタ7、DSP(Digital Signal Processor)9、パワーアンプ12、スピーカ13、PLL(Phase Locked Loop)回路14、マイクロコンピュータ15、IDM(IBOC Digital Module)16、受光部17、リモート・コントローラ(以下、「リモコン」という)18、表示制御回路19、ディスプレイ20、およびSメータ21を備えている。DSP9は、A/Dコンバータ8、検波回路9a、ノイズキャンセラー9b、弱電界処理回路9c、オーディオ信号処理部10、およびD/Aコンバータ11から構成されている。
リモコン18にはHDラジオ100を操作するための操作キーが設けられている。ユーザがリモコン18を操作すると、その操作に応じた制御パルスがリモコン18から出力される。このとき出力される制御パルスは、例えばIrDA規格に準拠した信号である。受光部17は、リモコン18が出力したこの制御パルスを受信すると、それをマイクロコンピュータ15に渡す。
マイクロコンピュータ15は、HDラジオ100全体の統括的な制御を司る。マイクロコンピュータ15には様々な制御プログラムが実装されており、受光部17から受け取った制御パルスに基づいてそれらの制御プログラムを実行して、HDラジオ100内の各要素を制御する。
HDラジオ100は、以下のようにしてラジオ放送を再生する。すなわち、アンテナ1が電波を受信してチューナ2に出力すると、チューナ2は、マイクロコンピュータ15によるPLL回路14を介した制御により、受信した電波から選局チャネルのRF(Radio Frequency)信号を抽出して、フィルタリング等の信号処理に適した中間周波数への周波数変換を行う。RF信号の周波数変換によって得られたIF信号は、次にセパレータSEPに入力される。
なお、上記の選局チャネルは、リモコン18等を用いたユーザによる選局操作に従って決定される。また、最後に選局されたチャネル(以下、「ラストチャネル」という)の情報は、マイクロコンピュータ15の内部メモリ又は図示しないフラッシュROM等に保存される。HDラジオ100に電源が投入された直後は、マイクロコンピュータ15は、内部メモリ等に保存されたラストチャンネルがチューニングされるようにチューナ2を制御する。
セパレータSEPは、入力されたIF信号をアナログIF信号とデジタルIF信号に分離する。アナログIF信号は、アナログ搬送波の帯域のIF信号であり、デジタルIF信号は、サイドバンドのサブキャリアを含む広帯域のIF信号である。セパレータSEPは、アナログIF信号をIFフィルタ7に、デジタルIF信号をA/Dコンバータ8に出力する。
IFフィルタ7は、入力されるアナログIF信号にフィルタリング処理を施して不要な周波数成分を除去し、該アナログIF信号をA/Dコンバータ8に出力する。A/Dコンバータ8は、アナログIF信号用とデジタルIF信号用に別々のA/D変換処理回路を備えている。そして、入力されたアナログIF信号、デジタルIF信号をそれぞれに対応したA/D変換処理回路によってA/D変換して検波回路9a、IDM16に出力する。
Sメータ21は、検波回路9aでIF信号の強度を測定してマイクロコンピュータ15に出力する。マイクロコンピュータ15は、Sメータ21による測定結果を用いて、後述するチャンネルシーク処理を実行する。
アナログIF信号は、検波回路9aによりオーディオ信号に復調され、次いで、ノイズキャンセラー9bによってノイズが除去される。そして、ノイズ除去後の信号は、弱電界処理回路9cにより選局チャネルの受信状態に応じた処理(ミュート、ハイカット、セパレーション制御等)が施されて、アナログオーディオ信号としてオーディオ信号処理部10に出力される。
IDM16は、IBOC方式のデジタルラジオ放送信号処理専用に設計されたモジュールである。IDM16は、A/Dコンバータ8から入力されたデジタルIF信号を復調し、復調して得られた信号をデコードして所定の誤り訂正処理を行い、その結果得られたデータを番組音声データと付随データ(PSD(Program Service Data)、SIS(Station Information Service)等)に分離する。そして、分離された番組音声データ、すなわちデジタルラジオ放送のオーディオ信号(以下、「デジタルオーディオ信号」)はオーディオ信号処理部10に出力される。また、付随データはマイクロコンピュータ15に出力される。
また、IDM16は、復調処理で得られる信号のCN比やSN比、デコード処理で得られるデータのエラービットレート等に基づいて受信信号(デジタルラジオ放送信号)の品質を測定し、当該品質に基づいてブレンド信号を生成する。そして、生成されたブレンド信号はオーディオ信号処理部10に出力される。
オーディオ信号処理部10は、ブレンド回路10aおよびオーディオ処理回路10bを備えている。ブレンド回路10aは、入力されたブレンド信号に基づいて、弱電界処理回路9cからのアナログオーディオ信号と、IDM16からのデジタルオーディオ信号に対するブレンド処理を行う。
ところで、ハイブリッドフォーマットの放送では、デジタルラジオ放送がアナログラジオ放送よりも高品質である。このため、受信信号の品質レベルが所定レベル以上であるとき、ブレンド回路10aは、ブレンド信号に基づいて、実質的にデジタルオーディオ信号のみが出力されるようにアナログオーディオ信号を減衰する。また、受信信号の品質レベルが所定レベルに満たないとき、或いは、ユーザによってアナログラジオ放送のみを再生するように設定されているとき、ブレンド信号に基づいて、実質的にアナログオーディオ信号のみが出力されるようにデジタルオーディオ信号を減衰する。また、受信信号の品質レベルが所定レベルを跨いで変化するときには、ブレンド回路10aは、ブレンド信号に基づいて、アナログオーディオ信号とデジタルオーディオ信号との遅延量、品質差等を考慮した補正を行いながら信号のミキシングを行いつつ、切替前後の音声がスムーズにつながるように、出力するオーディオ信号を切り替える。ブレンド回路10aが出力したオーディオ信号は、オーディオ処理回路10bに入力され、当該オーディオ処理回路10bにより所定の処理が施された後、D/Aコンバータ11に出力される。
そして、D/Aコンバータ11に入力されたオーディオ信号は、D/A変換された後、パワーアンプ12に入力される。パワーアンプ12に入力されたオーディオ信号は、ユーザのボリューム操作に応じて増幅されてスピーカ13から出力される。以上の信号処理を経て、選局チャンネルのラジオ放送が再生される。
また、マイクロコンピュータ15は、IDM16からの付随データ(ID3タグで記述されたデータ)を解釈し、その解釈結果を表示制御回路19に出力する。そして、表示制御回路19は、入力された解釈結果に所定の処理を施してディスプレイ20に出力する。これにより、付随データに対応する情報がディスプレイ20に表示される。
マイクロコンピュータ15は、例えばシークアップのユーザ操作(例えば「シークアップ」ボタンを一回押し下げる等)を受け付けると、図2に示されるチャンネルシーク処理を実行開始する。なお、ここではIBOC方式によるFMラジオ放送が既に行われているアメリカ合衆国において視聴する場合を例に挙げて、図2のチャンネルシーク処理を説明する。
また、図3に、チャンネルシーク処理を説明するため、IBOC方式のFM放送における放送波のパワースペクトルを示す。図3に示されるように、FM放送におけるチャンネルの帯域幅は±200kHzである。なお、図3(a)は、アナログラジオ放送信号のみを伝送する放送波のパワースペクトルであり、その中央の帯域のアナログ搬送波(−130〜+130kHz)においてアナログラジオ放送信号が伝送される。また、図3(b)は、ハイブリッドフォーマットによる放送波のパワースペクトルであり、アナログ搬送波によってアナログラジオ放送信号が伝送されるとともに、サイドバンド(−200〜−130kHz、および+130〜+200kHz)に配置されたサブキャリアによりデジタルラジオ放送信号が伝送される。また、図3(c)は、オールデジタルフォーマットによる放送波のパワースペクトルであり、−200〜+200kHzの範囲全体にわたって配置されたサブキャリアによってデジタルラジオ放送信号が伝送される。
図2によれば、マイクロコンピュータ15は先ず、シーク範囲をFM放送の全帯域から上限下限を200kHz広げた87.7〜108.1MHzに設定する(ステップ1、以下の明細書および図面においてステップを「S」と略記)。次いで、現在選局しているチャンネル(以下、「設定周波数帯」という)を200kHzシークアップする(S2)。なお、マイクロコンピュータ15は、チャンネルシーク処理を高速化させるため、チャンネルシーク処理実行中のチューナ2の受信周波数帯域を設定周波数帯の中心付近(例えば設定周波数帯の中心から−20〜+60kHzの範囲を少なくとも含み、かつ、1つのチャンネルの帯域(±200kHz)よりも狭い範囲)に狭める。
マイクロコンピュータ15は、次いで周波数オフセットを検出する(S3)。ここでいう周波数オフセットは、シークアップされた設定周波数帯の中心と、所定の閾値t(図3(a)〜(c)参照)以上の電圧の周波数であって、当該設定周波数帯の中心に最も近いピークの周波数との差を示すものである。
具体的には、S3の処理において、マイクロコンピュータ15は先ず、狭められた設定周波数帯の中心付近のアナログIF信号の強度を検出し、所定の強度以上の信号(所定の閾値t以上の検波電圧がSメータ21から出力される周波数)の有無を判定する。そして、所定の強度以上の信号があると判定した場合(S4:YES)、当該信号の周波数と設定周波数帯の中心周波数との差を検出、すなわち、その信号の周波数オフセットを測定する。また、設定周波数帯の中心付近に所定の閾値t以上の検波電圧が検出される周波数が存在しない場合(S4:NO)、マイクロコンピュータ15は、設定周波数帯が無局であると判断してS2の処理に戻り、シークアップ処理を続行する。
ところで、シークアップは200kHz単位で行われるため、設定周波数帯の中心は、チャンネルの帯域幅の下限(−200kHz)、中心(0kHz)、上限(+200kHz)の何れかになる。そして、図3(a)〜(c)に示されるように、設定周波数帯の中心から±20kHzの範囲にあって、所定の閾値t以上の検波電圧が検出される周波数は、アナログラジオ放送信号が伝送されているアナログ搬送波のピーク(中央の帯域)に限られる。
従って、マイクロコンピュータ15は、設定周波数帯の中心から±20kHzの範囲に収まる周波数オフセットを測定した場合(S5:YES)、設定周波数帯が有局(アナログラジオ放送信号のみを伝送するチャンネル又はハイブリッドフォーマット放送のチャンネルの何れか)であると判断し、当該設定周波数帯に対応するチャンネルを選局してチャネルシーク動作を停止する(S6)。そして、マイクロコンピュータ15は、その後の処理においてIDM16においてデジタル放送信号がデコードされた場合、シークしたチャンネルをハイブリッドフォーマット放送のチャンネルであると確定する。また、IDM16においてデジタル放送信号がデコードされない場合、シークしたチャンネルをアナログラジオ放送信号のみを伝送するチャンネルであると確定する。IDM16によるデコード処理が完了する前にチャンネルシークができるため、チャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。また、既述のように、チャンネルシーク処理実行中、チューナ2の受信周波数帯域が設定周波数帯の中心付近に狭められていることからも、チャンネルシーク処理が高速化する効果が得られる。
また、図3(a)〜(c)に示されるように、設定周波数帯の中心から40±20kHzの範囲にあって、所定の閾値t以上の電圧の周波数は、チャンネルの帯域幅の下限側のサイドバンドに限られる。従って、マイクロコンピュータ15は、40±20kHzの範囲に収まる周波数オフセットを測定した場合(S5:NO、S7:YES)、設定周波数帯が有局(ハイブリッドフォーマット又はオールデジタルフォーマット放送のチャンネルの何れか)の可能性があると判断する。そして、当該設定周波数帯が有局であるか否かを更に確認するため、S8の処理を実行する。
なお、本実施形態ではシーク精度を向上させるためS8以降の処理を行うが、チャンネルシーク動作の高速化を優先させたい場合には、マイクロコンピュータ15は、S7の処理で「YES」と判定した段階で、設定周波数帯が有局であると判断し、当該設定周波数帯に対応するチャンネルを選局してチャネルシーク動作を停止してもよい。
S8の処理においてマイクロコンピュータ15は、設定周波数帯を400kHzアップし、当該設定周波数帯の周波数オフセットを測定する(S9)。具体的には、マイクロコンピュータ15は、Sメータ21の測定結果により所定帯域(例えば設定周波数帯の中心から−60〜−20kHzの範囲)のアナログIF信号の強度を検出し、所定の強度以上の信号(所定の閾値t以上の電圧の周波数)の有無を判定する。そして、所定の強度以上の信号があると判定した場合(S10:YES)、その信号の周波数オフセットを測定する。また、設定周波数帯の中心から−60〜−20kHzの範囲に所定の閾値t以上の電圧の周波数が存在しない場合(S10:NO)、マイクロコンピュータ15は、当該設定周波数帯が無局であると判断する。このためS2の処理に戻り、シークアップ処理を続行する。
また、マイクロコンピュータ15は、設定周波数帯の中心から−60〜−20kHzの範囲に収まる周波数オフセットを測定した場合(S11:YES)、設定周波数帯が有局(ハイブリッドフォーマット又はオールデジタルフォーマット放送のチャンネルの何れか)であると判断し、当該設定周波数帯に対応するチャンネルを選局してチャネルシーク動作を停止する(S12)。具体的には、S11の処理においてマイクロコンピュータ15は、設定周波数帯を200kHzダウンして当該チャンネルの中心にセットした上で、チャネルシーク動作を停止する。そして、マイクロコンピュータ15は、その後のIDM16によるデコード処理の結果に応じて、シークしたチャンネルがハイブリッドフォーマット又はオールデジタルフォーマット放送の何れのチャンネルであるかを確定する。
すなわちこの場合、シーク対象がアナログ放送信号を伝送しないチャンネル(すなわち、アナログ搬送波に微弱なサブキャリアしか配置されていないオールデジタルフォーマット放送のチャンネル)であったとしても、確実にシークすることができるとともに、IDM16によるデコード処理が完了する前にチャンネルシークができるため、チャンネルシーク動作が高速化する効果が得られる。また、既述のように、チャンネルシーク処理実行中、チューナ2の受信周波数帯域が設定周波数帯の中心付近に狭められていることからも、チャンネルシーク処理が高速化する効果が得られる。
以上が本発明の実施形態である。本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。
また、本実施形態ではシークアップに対応したチャンネルシーク処理を説明しているが、マイクロコンピュータ15は、例えばシークダウンのユーザ操作(例えば「シークダウン」ボタンを一回押し下げる等)を受け付けた場合には、シークダウンに対応した図2の処理と同様のチャンネルシーク処理を行う。
本発明の実施の形態のHDラジオの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態で実行されるチャンネルシーク処理を示すフローチャートである。 IBOC方式のFM放送における放送波のパワースペクトルを示す図である。
符号の説明
1 アンテナ
2 チューナ
7 IFフィルタ
9 DSP
12 パワーアンプ
13 スピーカ
14 PLL回路
15 マイクロコンピュータ
16 IDM
17 受光部
18 リモコン
19 表示制御回路
20 ディスプレイ
21 Sメータ
100 HDラジオ
SEP セパレータ

Claims (7)

  1. 周波数チャネル内に搬送波が所定の周波数オフセットおよび信号強度で配置された信号フォーマットにより伝送される放送信号を受信するのに適し、有局を自動的に探し出すシーク処理を実行可能な放送受信機において、
    シーク中の受信帯域を1つの周波数チャンネルの帯域よりも狭める受信帯域制限手段と、
    前記狭められた受信帯域内の所定周波数における放送信号の強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記信号強度検出手段による検出結果に基づいて、前記シーク中の受信帯域の中心周波数と当該中心周波数に最も近いピークの周波数との差である周波数オフセットを測定する周波数オフセット測定手段と、
    前記測定された周波数オフセットが所定範囲に収まる場合に、当該周波数オフセットに対応する放送信号を含む周波数チャンネルを選局する選局手段と
    を備えたこと、を特徴とする放送受信機。
  2. 前記選局された周波数チャンネルの放送信号がアナログ放送信号かデジタル放送信号かを判定する放送信号判定手段を更に備え、
    前記放送信号判定手段は、前記測定された周波数オフセットが第1の所定範囲に収まる場合には前記放送信号がアナログ放送信号であると判定し、当該周波数オフセットが第2の所定範囲に収まる場合にはデジタル放送信号であると判定することを特徴とする請求項1に記載の放送受信機。
  3. デジタル放送信号をデコードする放送信号デコード手段を更に備え、
    前記放送信号デコード手段によるデコード結果に基づいて、前記選局手段により選局された周波数チャンネルの放送形式を確定することを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の放送受信機。
  4. 移動体への取り付けに適していることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の放送受信機。
  5. 周波数チャネル内に搬送波が所定の周波数オフセットおよび信号強度で配置された信号フォーマットの放送信号が伝送される周波数チャネルに対してチャネルシークを行うチャネルシーク方法において、
    シーク中の受信帯域を1つの周波数チャンネルの帯域よりも狭める受信帯域制限ステップと、
    前記狭められた受信帯域内の所定周波数における放送信号の強度を検出する信号強度検出ステップと、
    前記信号強度検出ステップにおける検出結果に基づいて、前記シーク中の受信帯域の中心周波数と当該中心周波数に最も近いピークの周波数との差である周波数オフセットを測定する周波数オフセット測定ステップと、
    前記測定された周波数オフセットが所定範囲に収まる場合に、当該周波数オフセットに対応する放送信号を含む周波数チャンネルを選局する選局ステップと、を含むチャンネルシーク方法。
  6. 前記選局された周波数チャンネルの放送信号がアナログ放送信号かデジタル放送信号かを判定する放送信号判定ステップを更に含み、
    前記放送信号判定ステップは、前記測定された周波数オフセットトが第1の所定範囲に収まる場合には前記放送信号がアナログ放送信号であると判定し、当該周波数オフセットが第2の所定範囲に収まる場合には前記放送信号がデジタル放送信号であると判定することを特徴とする、請求項5に記載のチャンネルシーク方法。
  7. デジタル放送信号をデコードする放送信号デコードステップと、
    前記放送信号デコードステップにおけるデコード結果に基づいて、前記選局ステップで選局された周波数チャンネルの信号フォーマットを確定する信号フォーマット確定ステップと
    を更に含むことを特徴とする、請求項5又は請求項6の何れかに記載のチャンネルシーク方法。
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