JP2014202822A - 液晶表示素子の製造方法及び接合材料 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法及び接合材料 Download PDF

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彰 結城
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諭 齋藤
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Abstract

【課題】反りが少なく、熱劣化が抑えられた液晶表示素子を得ることができる液晶表示素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る液晶表示素子1の製造方法は、基板2の表面上に、硬化性成分を含む接合材料を用いて、接合材料層を配置する工程と、接合材料層の表面上に、半導体チップ4を配置して、仮圧着を行うことで、基板2と接合材料層と半導体チップ4とが仮圧着された積層体を得る工程と、積層体を100℃を超える温度に加熱せずに、積層体を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の接合材料層の硬化が完了する前に、接合材料層に光を照射することで、接合材料層を硬化させて硬化物層3を形成し、基板2と硬化物層3と半導体チップ4とが本圧着されている液晶表示素子1を得る工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示素子において、接合材料を用いて、基板と半導体チップとを接続する液晶表示素子の製造方法に関する。また、本発明は、上記液晶表示素子の製造方法に用いられる接合材料に関する。
ペースト状又はフィルム状の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂などに複数の導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記接続構造体の製造方法の一例として、下記の特許文献1では、熱硬化機構の異なる低温側硬化成分と高温側硬化成分とを含み、かつ導電性粒子を含む異方導電性接着剤を用いる接続構造体の製造方法が開示されている。ここでは、低温側硬化成分の80%の反応温度で異方導電性接着剤を加熱加圧し、所定の試験を行った後、高温側硬化成分の80%の反応温度以上で異方導電性接着剤を加熱加圧することが記載されている。
下記の特許文献2には、第1の回路部材と、導電性粒子及び光硬化性樹脂を含む異方性導電フィルムと、第2の回路部材とをこの順で配置する工程と、上記第1の回路部材と上記第2の回路部材とを異方性導電フィルムを介して圧接する際に、超音波を印加する工程と、超音波を印加した後に、上記第1の回路部材と上記第2の回路部材とを上記異方性導電フィルムを介して圧接させながら、上記異方性導電フィルムに光を照射する工程とを備える接続構造体の製造方法が開示されている。
特開2007−262412号公報 特開2010−251789号公報
液晶表示素子では、COG工法によって、ガラス基板上に半導体チップが実装されることがある。この液晶表示素子を得る際には、一般に、ガラス基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、ガラス基板の電極と半導体チップの電極とが対向するように、半導体チップを積層して、熱圧着させる。これにより、異方性導電材料を硬化させて、導電性粒子を介して電極間を電気的に接続して、液晶表示素子を得る。
近年、液晶表示素子では、液晶パネルの狭額縁化及びガラス基板の薄型化が進行している。このため、液晶表示素子を得る際の加熱によって、得られる液晶表示素子が反りやすくなってきている。また、液晶表示素子が反ると、表示むらが生じやすくなる。さらに、液晶表示素子では、熱劣化が大きな問題となることがある。
例えば、特許文献1の実施例では、異方導電性接着剤の高温側硬化成分を硬化させるために、130〜170℃に加熱している。このような特許文献1に記載の接続構造体の製造方法で液晶表示素子を作製した場合には、130℃以上の温度に加熱するために、液晶表示素子が反ったり、熱劣化したりする。
また、特許文献2では、超音波を印加した後に、上記第1の回路部材と上記第2の回路部材とを上記異方性導電フィルムを介して圧接させながら、上記異方性導電フィルムに光を照射している。しかし、この工程において、加熱を行っていない。このため、得られる接続構造体において、信頼性試験下で、接続抵抗が高くなることがある。
本発明の目的は、反りが少なく、熱劣化が抑えられた液晶表示素子を得ることができる液晶表示素子の製造方法を提供することである。また、本発明の目的は、上記液晶表示素子の製造方法に用いられる接合材料を提供することである。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する基板と、第2の電極を表面に有する半導体チップとが接続されている液晶表示素子の製造方法であって、第1の電極を表面に有する基板の表面上に、硬化性成分を含む接合材料を用いて、接合材料層を配置する工程と、前記接合材料層の前記基板側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する半導体チップを配置して、仮圧着を行うことで、前記基板と前記接合材料層と前記半導体チップとが仮圧着された積層体を得る工程と、前記積層体を100℃を超える温度に加熱せずに、前記積層体を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の前記接合材料層の硬化が完了する前に、前記接合材料層に光を照射することで、前記接合材料層を硬化させて硬化物層を形成し、前記基板と前記硬化物層と前記半導体チップとが本圧着されている液晶表示素子を得る工程とを備える、液晶表示素子の製造方法が提供される。
本発明に係る液晶表示素子の製造方法のある特定の局面では、前記本圧着工程において、前記接合材料層の温度が本圧着前よりも5℃以上高くなるように、前記積層体を加熱する。
本発明に係る液晶表示素子の製造方法のある特定の局面では、前記接合材料が、光の照射により硬化可能な硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤とを含み、前記光の照射により硬化可能な硬化性化合物が、エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとを含有する。
本発明の広い局面によれば、上述した液晶表示素子の製造方法に用いられる接合材料であって、光の照射により硬化可能な硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤とを含み、前記光の照射により硬化可能な硬化性化合物が、エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとを含有する、接合材料が提供される。
本発明に係る液晶表示素子の製造方法では、第1の電極を表面に有する基板の表面上に、硬化性成分を含む接合材料を用いて、接合材料層を配置する工程と、上記接合材料層の上記基板側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する半導体チップを配置して、仮圧着を行うことで、上記基板と上記接合材料層と上記半導体チップとが仮圧着された積層体を得る工程と、上記積層体を100℃を超える温度に加熱せずに、上記積層体を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の上記接合材料層の硬化が完了する前に、上記接合材料層に光を照射することで、上記接合材料層を硬化させて硬化物層を形成し、上記基板と上記硬化物層と上記半導体チップとが本圧着されている液晶表示素子を得る工程とを備えるので、反りが少なく、熱劣化が抑えられた液晶表示素子を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子の製造方法により得られる液晶表示素子の一例を模式的に示す断面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子の製造方法の各工程を説明するための模式的な斜視図である。 図3は、図1に示す液晶表示素子の変形例を模式的に示す断面図である。 図4は、導電性粒子の一例を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る液晶表示素子は、第1の電極を表面に有する基板と、第2の電極を表面に有する半導体チップとが接続されている液晶表示素子の製造方法である。上記液晶表示素子の製造方法では、上記第1の電極と上記第2の電極とを直接接触させたり、上記第1の電極と上記第2の電極との間に導電性粒子を配置したりして、上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続させることができる。
本発明に係る液晶表示素子の製造方法では、第1の電極を表面に有する基板の表面上に、硬化性成分を含む接合材料を用いて、接合材料層を配置する工程と、上記接合材料層の上記基板側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する半導体チップを配置して、仮圧着を行うことで、上記基板と上記導電材料層と上記半導体チップとが仮圧着された積層体を得る工程と、上記積層体を100℃を超える温度に加熱せずに、上記積層体を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の上記導電材料層の硬化が完了する前に、上記導電材料層に光を照射することで、上記導電材料層を硬化させて硬化物層を形成し、上記基板と上記硬化物層と上記半導体チップとが本圧着されている液晶表示素子を得る工程とを備える。
本発明では、上述した構成が備えられているので、反りが少なく、熱劣化が抑えられた液晶表示素子を得ることができる。特に、上記積層体を100℃を超える温度に加熱しないので、得られる液晶表示素子の反りが効果的に抑えられ、液晶表示素子の熱劣化を十分に抑えることができる。また、上記積層体を100℃以下の温度に加熱して本圧着を行う時に又は本圧着後の上記接合材料層の硬化が完了する前に、上記導電材料層に光を照射して、上記接合材料層の硬化を進行させるので、各層間を十分に接着させるための本圧着時間を短くすることができる。さらに、上記接合材料層に光を照射して、上記導電材料層の硬化を促進させるので、各層間が十分に接着し、剥離が生じ難くなる。また、液晶表示素子がわずかに反ったとしても、各層間の剥離が生じるのを抑えることができる。また、液晶表示素子の反りを抑えることができるため、液晶表示素子の表示むらを抑えることができる。
本発明では、反り及び熱劣化を効果的に抑制可能であることから、液晶表示素子、基板及び半導体チップの狭額縁化及び薄型化に対応できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
(液晶表示素子)
図1に、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子の製造方法により得られる液晶表示素子の一例を模式的に示す断面図で示す。
図1に示す液晶表示素子1は、基板2と、半導体チップ4と、基板2と半導体チップ4とを接続している硬化物層3とを備える。硬化物層3は、硬化性成分と導電性粒子5を含む接合材料を硬化させることにより形成されている。
基板2は表面(上面)に、複数の第1の電極2aを有する。半導体チップ4は表面(下面)に、複数の第2の電極4aを有する。第1の電極2aと第2の電極4aとが、1つ又は複数の導電性粒子5により電気的に接続されている。
図3に、図1に示す液晶表示素子の変形例を模式的に断面図で示す。
図3に示す液晶表示素子11は、基板12と、半導体チップ14と、基板12と半導体チップ14とを接続している硬化物層13とを備える。硬化物層13は、硬化性成分を含み、かつ導電性粒子を含まない接合材料を硬化させることにより形成されている。
基板12は表面(上面)に、複数の第1の電極12aを有する。半導体チップ14は表面(下面)に、複数の第2の電極14aを有する。第1の電極12aと第2の電極14aとは、例えばバンプ電極である。第1の電極12aと第2の電極14aとが、導電性粒子を介さずに、互いに接することで電気的に接続されている。従って、基板12と半導体チップ14とが電気的に接続されている。
図1に示す液晶表示素子1は、例えば、図2(a)〜(c)に示す各工程を経て、以下のようにして得ることができる。
図2(a)に示すように、第1の電極2aを表面に有する基板2を用意する。次に、基板2の表面上に、硬化性成分と複数の導電性粒子5(図示せず)とを含む接合材料を用いて、接合材料層3Aを配置する(第1の工程)。このとき、第1の電極2a上に、1つ又は複数の導電性粒子5が配置されていることが好ましい。ここでは、ディスペンサー21を用いて、接合材料を塗布している。
上記第1の工程において、ディスペンサーを用いて、接合材料を塗布することが好ましい。ディスペンサーによる塗布では、接合材料を所定の領域に高精度に配置することができる。
次に、接合材料層3Aの基板2側とは反対の表面上に、第2の電極4aを表面に有する半導体チップ4を配置して、仮圧着を行う。このとき、第1の電極2aと第2の電極4aとを対向させる。図2(b)に示すように、基板2と接合材料層3Aと半導体チップ4とが仮圧着された積層体11を得る(第2の工程)。ここでは、仮圧着を行うために、仮圧着部材22を降下させている。
上記第2の工程において、仮圧着時の圧力は、好ましくは0.1MPa以上、より好ましくは0.3MPa以上、好ましくは3MPa以下、より好ましくは5MPa以下である。上記仮圧着時の圧力が上記下限以上及び上記上限以下であると、良好に仮圧着された積層体が得られる。
次に、積層体11を100℃を超える温度に加熱せずに、積層体11を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の接合材料層3Aの硬化が完了する前に、接合材料層3Aに光を照射することで、接合材料層3Aを硬化させて硬化物層3を形成する。図2(c)に示すように、基板2と硬化物層3と半導体チップ4とが本圧着された液晶表示素子1を得る(第3の工程)。ここでは、本圧着を行うために、本圧着部材23を降下させている。また、基板2の下方から、上方にむけて、光照射装置24から接合材料層3Aに光を照射している。基板2は透明基板であることが好ましく、ガラス基板であることが好ましい。
上記第3の工程において、上記積層体を、接合材料層の温度が圧着前よりも高くなるように、上記積層体を加熱する。すなわち、上記第3の工程においては、本圧着時に、上記積層体を必ず加熱する。接合材料層の温度が本圧着前よりも5℃以上高くなるように、上記積層体を加熱することが好ましく、接合材料層の温度が本圧着前よりも10℃以上高くなるように、上記積層体を加熱することがより好ましい。上記加熱温度が高いほど、接合材料が十分に硬化し、各層間の接着力がより一層高くなる。
上記第3の工程において、上記積層体を加熱する際の加熱温度は、100℃以下である。該加熱温度は、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下、特に好ましくは60℃以下である。加熱温度が低いほど、液晶表示素子の反り及び熱劣化がより一層抑えられる。
上記第3の工程において、加熱時間は好ましくは1秒以上、より好ましくは3秒以上、好ましくは20秒以下、より好ましくは10秒以下である。上記加熱時間が上記下限以上であると、接合材料層が十分に硬化する。上記加熱時間が上記上限以下であると、液晶表示素子の反り及び熱劣化がより一層抑えられる。
上記第3の工程において、本圧着時の圧力は半導体チップの電極面積あたり、好ましくは1MPa以上、より好ましくは5MPa以上、好ましくは100MPa以下、より好ましくは80MPa以下である。上記本圧着時の圧力が上記下限以上及び上記上限以下であると、良好に本圧着された液晶表示素子が得られる。また、接合材料が導電性粒子を含む場合には、本圧着時の加圧によって第1の電極と第2の電極とで導電性粒子を圧縮することにより、第1,第2の電極と導電性粒子との接触面積が大きくなる。このため、導通信頼性が高くなる。導電性粒子を圧縮することで、第1,第2の電極間の距離が拡がっても、この拡がりに追従するように導電性粒子の粒子径が大きくなる。
上記第3の工程において、光の照射は、本圧着時に行われてもよく、本圧着後の接合材料層3Aの硬化が完了する前に行われてもよい。例えば、基板の接合材料層とは反対の表面側から、接合材料層に光を照射することで、基板を透過した光を接合材料層に導くことができる。
上記接合材料層の光硬化を効果的に進行させるために、光を照射する際の積算光量は好ましくは50mJ/cm以上、より好ましくは100mJ/cm以上、好ましくは10J/cm以下、より好ましくは5J/cm以下である。積算光量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接合材料層がより一層効率的に硬化する。
光を照射する際に用いる光源は特に限定されない。該光源としては、例えば、波長420nm以下に充分な発光分布を有する光源等が挙げられる。また、光源の具体例としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ及びLEDランプ等が挙げられる。
電極幅(第1の電極幅及び第2の電極幅)は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、好ましくは3000μm以下、より好ましくは2000μm以下である。電極間幅(第1の電極間幅及び第2の電極間幅)は、好ましくは3μm以上、より好ましくは10μm以上、好ましくは3000μm以下、より好ましくは2000μm以下である。また、電極幅/電極間幅であるL/S(ライン/スペース)は、好ましくは5μm/5μm以上、より好ましくは10μm/10μm以上、好ましくは3000μm/3000μm以下、より好ましくは2000μm/2000μm以下である。
上記接合材料は、硬化性成分を含む。上記接合材料は、光の照射により硬化可能な接合材料である。上記接合材料は、光の照射後、加熱より硬化可能な接合材料であることが好ましい。上記接合材料は、光の照射により硬化可能な硬化性化合物(硬化性成分)と、光カチオン重合開始剤(硬化性成分)とを含むことが好ましい。
上記接合材料の30℃での粘度は、好ましくは10Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上、好ましくは3000Pa・s以下、より好ましくは2000Pa・s以下である。上記粘度は、E型粘度計(東機産業社製 ローターNo.7)装置を用いて、30℃及び2.5rpmの条件で測定される。上記E型粘度計の具体例としては、東機産業社製「TV−35」等が挙げられる。
以下、上記接合材料に好適に用いられる各成分の詳細を説明する。
(光の照射により硬化可能な硬化性化合物)
上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物は特に限定されない。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物として、従来公知の硬化性化合物が使用可能である。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物としては、光カチオン重合性化合物が挙げられる。上記光カチオン重合性化合物は、少なくとも1個の光カチオン重合性官能基を有する化合物であれば特に限定されない。
上記光カチオン重合性官能基としては特に限定されず、例えば、グリシジルエーテル基及び脂環式エポキシ基などのエポキシ基を含む基、オキセタニル基、水酸基、ビニルエーテル基、エピスルフィド基及びエチレンイミン基等が挙げられる。
接合材料の貯蔵安定性が高くなり、かつ液晶表示素子の反りをより一層抑える観点からは、上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物は、エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとを含有することが好ましい。
上記ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは4000以上、より好ましくは8000以上、好ましくは30000以下、より好ましくは20000以下である。上記重量平均分子量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接合材料の光硬化性がより一層良好になる。上記ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
上記導電材料100重量%中、上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物100重量%中、上記エポキシ基を有するポリマーの含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下である。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物100重量%中、上記エポキシ基を有するモノマーの含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下である。エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとの各含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、液晶表示素子の反りがより一層抑えられる。
(光カチオン重合開始剤)
上記光カチオン重合開始剤は、光の照射によりカチオンを発生する。上記光カチオン重合開始剤の作用により、上記接合材料層を光硬化させることが好ましい。上記光カチオン重合開始剤として、ヨードニウム塩及びスルフォニウム塩が好適に用いられる。上記光カチオン重合開始剤の市販品としては、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−171(以上、ADEKA社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、並びにCD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。
好ましい光カチオン重合開始剤のアニオン部分としては、PF、BF、及びB(Cが挙げられる。
また、上記光カチオン重合開始剤の他の具体例としては、2−ブテニルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、2−ブテニルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、2−ブテニルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、3−メチル−2−ブテニルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、4−ヒドロキシフェニルシンナミルメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−ヒドロキシフェニルシンナミルメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−ヒドロキシフェニルシンナミルメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、α−ナフチルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、α−ナフチルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、α−ナフチルメチルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、シンナミルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シンナミルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、シンナミルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、シンナミルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シンナミルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、シンナミルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、ビフェニルメチルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビフェニルメチルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、ビフェニルメチルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、ビフェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビフェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、ビフェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニルメチルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルメチルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、フェニルメチルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、フェニルメチルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、フルオレニルメチルジメチルスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フルオレニルメチルジメチルスルフォニウムテトラフルオロボレート、フルオレニルメチルジメチルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート、フルオレニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フルオレニルメチルテトラメチレンスルフォニウムテトラフルオロボレート、及びフルオレニルメチルテトラメチレンスルフォニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光の照射により無機酸イオンを放出するか、又は光の照射によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出することが好ましい。上記光カチオン重合開始剤は、光の照射により無機酸イオンを放出する成分であることが好ましく、光の照射によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する成分であることも好ましい。
光の照射により無機酸イオンを放出する光カチオン重合開始剤は、アニオン部分としてSbF6−又はPF6−を有する化合物であることが好ましい。上記光カチオン重合開始剤は、アニオン部分としてSbF6−を有する化合物であることが好ましく、アニオン部分としてPF6−を有する化合物であることも好ましい。
上記光カチオン重合開始剤のアニオン部分がB(C で表されることが好ましい。ホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する光カチオン重合開始剤は、下記式(1)で表されるアニオン部分を有する化合物であることが好ましい。
Figure 2014202822
上記式(1)中、Xはハロゲン原子を表す。上記式(1)中のXは、塩素原子、臭素原子又はフッ素原子であることが好ましく、フッ素原子であることがより好ましい。
上記光カチオン重合開始剤のアニオン部分がB(C で表されることが好ましい。上記ホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する光カチオン重合開始剤は、下記式(1A)で表されるアニオン部分を有する化合物であることがより好ましい。
Figure 2014202822
また、上記光カチオン重合開始剤の種類は、イオン性光酸発生型であってもよく、非イオン性光酸発生型であってもよい。上記光カチオン重合開始剤は、アンチモン錯体、6フッ化リンイオンを有する塩、又は下記式(2)で表される塩であることが好ましい。
Figure 2014202822
上記式(2)中、nは1〜12の整数を表し、mは1〜5の整数を表し、Rfは、アルキル基の全部又は一部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基を表す。
上記アンチモン錯体は特に限定されないが、スルホニウム塩であることが好ましい。上記アンチモン錯体であるスルホニウム塩としては、テトラフェニル(ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル)ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、テトラ(4−メトキトフェニル)[ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル]ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム・六フッ化アンチモン、並びにジ(4−メトキシフェニル)[4−フェニルチオフェニル]スルホニウム・六フッ化アンチモン等が挙げられる。
上記アンチモン錯体の市販品としては、例えば、アデカオプトマーSP−170(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記6フッ化リンイオンを有する塩の市販品としては、例えば、WPI−113(和光純薬工業社製)、並びにCPI−100P(サンアプロ社製)等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤の含有量は特に限定されない。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記光カチオン重合開始剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.05重量部以上、更に好ましくは1重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下、更に好ましくは8重量部以下である。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物に対する上記光カチオン重合開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接合材料が充分に硬化する。
(導電性粒子)
上記接合材料は、導電性粒子を含むことが好ましい。上記導電性粒子は、導電性の表面に導電部を有していればよい。該導電部は導電層であることが好ましい。図4に、導電性粒子の一例を断面図で示すように、導電性粒子31は、基材粒子32と、基材粒子32の表面上に配置された導電層33とを備えていてもよい。導電性粒子は、全体が導電部である金属粒子であってもよい。なかでも、コストを低減したり、導電性粒子の柔軟性を高くして、電極間の導通信頼性を高めたりする観点からは、基材粒子と、基材粒子の表面上に配置された導電層とを有する導電性粒子が好ましい。
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子であると、上記圧着の際に導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン系共重合体等が挙げられる。上記ジビニルベンゼン系共重合体等としては、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体及びジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記樹脂粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記無機粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。
上記導電部を形成するための金属は特に限定されない。さらに、導電性粒子が、全体が導電部である金属粒子である場合、該金属粒子を形成するための金属は特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、パラジウム、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素及びこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。なかでも、電極間の接続抵抗がより一層低くなるので、錫を含む合金、ニッケル、パラジウム、銅又は金が好ましく、ニッケル又はパラジウムが好ましい。
上記導電層は、1つの層により形成されていてもよい。導電層は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、導電層は、2層以上の積層構造を有していてもよい。導電層が複数の層により形成されている場合には、最外層は、金層、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は錫と銀とを含む合金層であることが好ましく、金層であることがより好ましい。最外層がこれらの好ましい導電層である場合には、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。また、最外層が金層である場合には、耐腐食性がより一層高くなる。
上記基材粒子の表面に導電層を形成する方法は特に限定されない。導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、導電層の形成が簡便であるので、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
上記導電性粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好ましくは80μm以下、特に好ましくは70μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積を充分に大きくなり、かつ導電層を形成する際に凝集した導電性粒子が形成されにくくなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電層が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。導電性粒子の平均粒子径は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記導電層の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.3μm以下である。導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、充分な導電性が得られ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子が充分に変形する。
上記導電層が複数の層により形成されている場合に、最外層の導電層の厚みは、特に最外層が金層である場合の金層の厚みは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。上記最外層の導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、最外層の導電層による被覆が均一になり、耐腐食性が充分に高くなり、かつ電極間の接続抵抗が充分に低くなる。また、上記最外層が金層である場合の金層の厚みが薄いほど、コストが低くなる。
上記導電層の厚みは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、導電性粒子又は導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。
電極と導電性粒子との接触面積を大きくし、電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層(第1の導電層)とを有することが好ましい。
上記導電性粒子の含有量は特に限定されない。上記接合材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、更に好ましくは1重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは19重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続されるべき上下の電極間に導電性粒子を容易に配置できる。さらに、接続されてはならない隣接する電極間が複数の導電性粒子を介して電気的に接続され難くなる。すなわち、隣り合う電極間の短絡をより一層防止できる。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(合成例1)ポリマーの合成
ビスフェノールF72重量部と1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル100重量部と、トリフェニルフォスフィン1重量部とを3つ口フラスコに入れ、150℃で溶解させた。その後、180℃で7時間、付加重合反応させることによりエポキシ化合物(ポリマー)を得た。
付加重合反応が進行したことを確認して、エポキシ化合物が、ビスフェノールFに由来する骨格と1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルに由来する骨格が結合した構造単位を主鎖に有し、かつ1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルに由来するエポキシ基を両末端に有することを確認した。
得られたボリマーの重量平均分子量は8000であった。
なお、ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
(実施例1)
(1)接合材料の調製
合成例1で得られたエポキシ化合物50重量部、ビスフェノールAエポキシ樹脂(DIC社製「EXA−850CRP」)20重量部、及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製「EPICLON N−730A」)30重量部に、光カチオン重合開始剤(ADEKA社製「アデカオプトマーSP−170」)3重量部と、導電性粒子A(平均粒子径3μm)15重量部とを添加し、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌することにより、接合材料(導電ペースト)を得た。
なお、用いた導電性粒子Aは、ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面にニッケルめっき層が形成されており、かつ該ニッケルめっき層の表面に金めっき層が形成されている導電層を有する導電性粒子である。
(2)接続構造体の作製
L/Sが20μm/20μm、電極数998個のMo/Al/Mo電極パターンが上面に形成されたガラス基板(厚み300μm)を用意した。また、L/Sが20μm/20μm、電極数998個、バンプ高さ15μmの金電極パターンを下面に有する半導体チップ(18mm×1.1mm)を用意した。
上記ガラス基板上に、作製直後の接合材料を幅2.3mm、厚さ30μmとなるようにディスペンサーを用いて塗工し、接合材料層を形成した。
次に、接合材料層上に上記半導体チップを、電極同士が互いに対向し、接続するように積層した。その後、接合材料層の温度が100℃(本圧着温度)となるように加熱ヘッドの温度を調整し、半導体チップの上面に加熱ヘッドを載せ、加熱ヘッドが半導体チップに載った直後、365nmの紫外線を光照射強度が5000mW/cmとなるように10秒間照射し、導電ペーストを100℃で10秒間硬化させて硬化物層を形成して、接続構造体を得た。
(実施例2)
本圧着温度を80℃に設定したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例3)
本圧着温度を60℃に設定したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例4)
本圧着温度を40℃に設定したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例5)
365nmの紫外線を光照射強度を2500mW/cmとなるように10秒間照射したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例6)
加熱ヘッドが半導体チップに載った直後から0.5秒後、365nmの紫外線を光照射強度が5000mW/cmとなるように9.5秒間照射したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例7)
加熱ヘッドが半導体チップに載った直後から1秒後、365nmの紫外線を光照射強度が5000mW/cmとなるように9秒間照射したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(実施例8)
導電性粒子Aを用いなかったこと以外は実施例7と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例1)
加熱ヘッドを加熱しなかったこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例2)
紫外線を照射しなかったこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例3)
光カチオン重合開始剤(ADEKA社製「アデカオプトマーSP−170」)を添加せずに、熱硬化剤(イミダゾール化合物、四国化成工業社製「2MZ−H」)15重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして、接合材料(導電ペースト)を得た。得られた接合材料を用いたこと、並びに紫外線を照射しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、接続構造体を得た。
(比較例4)
本圧着温度を180℃に設定したこと以外は比較例3と同様にして、接続構造体を得た。
(評価)
(1)接続構造体の反り
得られた接続構造体の半導体素子の反り量を、形状測定レーザマイクロスコープ(キーエンス社製「VK−X200シリーズ」)を用いて測定した。なお、半導体チップの末端から中央部の最大高さ変位を、反り量の値とした。
(2)導通信頼性(接続抵抗値)
得られた接続構造体の上下の電極間の接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。30箇所の接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。得られた接続構造体における電極間の導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗が1.5Ω未満
○:接続抵抗が1.5Ω以上、2Ω未満
△:接続抵抗が3Ω以上、5Ω未満
×:接続抵抗が5Ω以上
(3)接続信頼性
得られた接続構造体を60℃及び相対湿度90%の条件で500時間放置した。放置後の接続抵抗を、上記(2)導通信頼性の評価と同様にして測定した。接続信頼性を下記の基準で判定した。
[接続信頼性の判定基準]
○○:接続抵抗が3Ω未満
○:接続抵抗が3Ω以上、5Ω未満
△:接続抵抗が5Ω以上、10Ω未満
×:接続抵抗が10Ω以上
(4)貯蔵安定性
得られた接合材料の25℃での粘度η1を、E型粘度測定装置(TOKI SANGYO CO.LTD社製「VISCOMETER TV−22」、コーンローター:No.7、温度:25℃)を用いて、25℃及び2.5rpmの条件で測定した。次に、接合材料を25℃で168時間放置した。放置後の接合材料の25℃での粘度η2を同様に測定した。貯蔵安定性を下記の基準で判定した。
[貯蔵安定性の判定基準]
○○:粘度η2の粘度η1に対する比が1.2未満
○:粘度η2の粘度η1に対する比が1.2以上、1.4未満
△:粘度η2の粘度η1に対する比が1.4以上、1.6未満
×:粘度η2の粘度η1に対する比が1.6以上
結果を下記の表1に示す。
Figure 2014202822
1,11…液晶表示素子
2,12…基板
2a,12a…第1の電極
3,13…硬化物層
3A…接合材料層
4,14…半導体チップ
4a,14a…第2の電極
5…導電性粒子
11…積層体
21…ディスペンサー
22…仮圧着部材
23…本圧着部材
24…光照射装置
31…導電性粒子
32…基材粒子
33…導電層

Claims (4)

  1. 第1の電極を表面に有する基板と、第2の電極を表面に有する半導体チップとが接続されている液晶表示素子の製造方法であって、
    第1の電極を表面に有する基板の表面上に、硬化性成分を含む接合材料を用いて、接合材料層を配置する工程と、
    前記接合材料層の前記基板側とは反対の表面上に、第2の電極を表面に有する半導体チップを配置して、仮圧着を行うことで、前記基板と前記接合材料層と前記半導体チップとが仮圧着された積層体を得る工程と、
    前記積層体を100℃を超える温度に加熱せずに、前記積層体を100℃以下の温度に加熱し、本圧着を行うことで、かつ、本圧着時に又は本圧着後の前記接合材料層の硬化が完了する前に、前記接合材料層に光を照射することで、前記接合材料層を硬化させて硬化物層を形成し、前記基板と前記硬化物層と前記半導体チップとが本圧着されている液晶表示素子を得る工程とを備える、液晶表示素子の製造方法。
  2. 前記本圧着工程において、前記接合材料層の温度が本圧着前よりも5℃以上高くなるように、前記積層体を加熱する、請求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
  3. 前記接合材料が、光の照射により硬化可能な硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤とを含み、
    前記光の照射により硬化可能な硬化性化合物が、エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとを含有する、請求項1又は2に記載の液晶表示素子の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の液晶表示素子の製造方法に用いられる接合材料であって、
    光の照射により硬化可能な硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤とを含み、
    前記光の照射により硬化可能な硬化性化合物が、エポキシ基を有するポリマーと、エポキシ基を有するモノマーとを含有する、接合材料。
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