JP2014202365A - 温水生成装置 - Google Patents

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Shunji Moriwaki
俊二 森脇
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Abstract

【課題】除霜性能に優れた温水生成装置を提供すること。【解決手段】冷媒回路2と、放熱器22と蒸発器24との間の冷媒回路2から分岐し、圧縮機21の圧縮室または流路切替装置26と圧縮機21の吸入側との間の冷媒回路2に接続されたバイパス路3と、バイパス路3に配設されたバイパス減圧装置31と、圧縮機21から吐出された冷媒が、放熱器22へと流入する温水生成モードと、圧縮機21から吐出された冷媒が、蒸発器24へと流入する除霜モードと、を実行する制御装置4と、を備え、制御装置4は、除霜モードの実行中に、圧縮機21から吐出された冷媒の過熱度または蒸発器24の前後を流れる冷媒の温度差が、所定値となるようにバイパス減圧装置31を制御するもので、蒸発器24の冷媒流路の霜の融解時間の差を低減し、冷媒流路からの放熱ロスを抑制して、除霜性能を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクルを用いて水を加熱する温水生成装置に関するものである。
従来、冷凍サイクルを用いて水を加熱する温水生成装置は、圧縮機、冷媒−水熱交換器(放熱器)、膨張弁、冷媒−空気熱交換器(蒸発器)が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路を備えている。温水生成装置は、冷媒回路を循環する冷媒の熱を放熱器で水に放熱して温水を生成している。
ここで、温水を生成するための熱は、主に蒸発器において、冷媒が空気から吸熱することで得られる。吸熱時は、蒸発器の冷媒配管内を低温の冷媒が循環して空気と熱交換を行う。これにより、空気中の水分が蒸発器の表面で凝結して着霜する。蒸発器の表面に着霜が生じると、伝熱効率の低下により吸熱量が減少し、機器の運転効率が低下する。よって、運転効率の悪化を防ぐため、一般的に除霜モードが行われる(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の温水生成装置を示すものである。
図6に示すように、温水生成装置100は、冷媒を循環させる冷媒回路110と、バイパス路120と、温水を循環させる温水回路130を備えている。
冷媒回路110は、圧縮機111、放熱器112、膨張弁113および蒸発器114が冷媒配管により環状に接続され、冷媒回路110には、温水生成モードと除霜モードを切り換えるための四方弁115が設けられている。
バイパス路120は、蒸発器114と膨張弁113の間で冷媒回路110から分岐し、蒸発器114と圧縮機111の間で冷媒回路110に接続されている。また、バイパス路120には、電磁弁121が設けられている。
温水回路130は、放熱器112において、水が流れる流路を形成する。温水回路130を通じて放熱器112に供給された水は、放熱器112で冷媒から吸熱して加熱され、温水が生成される。
さらに、冷凍サイクル装置100には、蒸発器114に流入する冷媒の温度(蒸発器入口温度)Teを検出する温度センサ141と、温水回路130において放熱器112に流入する水の温度(入水温度)Twiを検出する温度センサ142と、放熱器112から流出する水の温度(出水温度)Twoを検出する温度センサ143が設けられている。
温水生成モードにおいて、温度センサ141で検出される蒸発器入口温度Teが所定値以下になると、蒸発器114に着霜していると判断し、四方弁115を切り替えて除霜モードを開始する。その時に温度センサ142と温度センサ143で検出される入水温度と出水温度の温度差により、膨張弁113を開けて電磁弁121を閉じる通常除霜モードと、膨張弁113を全閉して電磁弁121を開けるバイパス除霜モードと、を選択して実行するように制御している。
特開2011−47607号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電磁弁を閉じ膨張弁を開ける通常除霜モードを行う場合、放熱器において冷媒と温水とが熱交換することで、圧縮機に吸入される冷媒の過熱度が増大し、蒸発器に流入する冷媒の温度と空気の温度との温度差が増大する。
その結果、蒸発器の冷媒流路において、霜が融解した後も冷媒から空気への放熱が継続する。これにより、冷媒流路毎で霜の融解に大きな差が生じて除霜時間が長くなるとともに、放熱ロスが増大して運転効率が低下するという課題を有していた。
また、電磁弁を開き膨張弁を全閉にするバイパス除霜モードの場合、冷媒が熱源となる温水から吸熱することができない。よって、除霜モードでの運転時間が長くなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、蒸発器の除霜性能が向上した温水生成装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の温水生成装置は、圧縮機、流路切替装置、冷媒と水との間で熱交換を行う放熱器、主減圧装置、蒸発器が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路と、前記放熱器と前記蒸発器との間の前記冷媒回路から分岐し、前記圧縮機の圧縮室または前記流路切替装置と前記圧縮機の吸入側との間の前記冷媒回路に接続されたバイパス路と、前記バイパス路に配設されたバイパス減圧装置と、前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記放熱器へと流入する温水生成モードと、前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記蒸発器へと流入する除霜モードと、を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記除霜モードの実行中に、前記圧縮機から吐出された冷媒の過熱度または前記蒸発器の前後を流れる冷媒の温度差が、所定値となるように前記バイパス減圧装置を制御することを特徴とするものである。
これにより、除霜モードにおいて、放熱器で温水から吸熱して過熱状態となった冷媒と、バイパス路から流出する二相状態の冷媒とが、圧縮機に吸入される前に合流して、圧縮機に吸入される冷媒のエンタルピーが低下する。よって、蒸発器に流入する冷媒の過熱度が低下する。また、圧縮機から吐出される冷媒の温度が適切に制御されるので、霜が融解した冷媒流路において、冷媒温度と空気温度との温度差が小さくなり、冷媒の凝縮が抑制される。
その結果、霜が融解した冷媒流路を流れる冷媒の流量が低下し、霜が融解していない冷媒流路を流れる冷媒の流量が増加するので、霜の融解が効率的に行われる。また、霜が融解した冷媒流路からの放熱ロスが低減される。
本発明によれば、蒸発器の冷媒流路の霜の融解を効率的に実施でき、冷媒流路からの放熱ロスも低減した、除霜性能に優れた温水生成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における温水生成装置の概略構成図 同温水生成装置の蒸発器の概略構成図 同温水生成装置の除霜モード時のモリエル線図 同温水生成装置の除霜モードの制御フローチャート 同温水生成装置における圧縮比と断熱効率の相関関係の一例を示すグラフ 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
第1の発明は、圧縮機、流路切替装置、冷媒と水との間で熱交換を行う放熱器、主減圧装置、蒸発器が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路と、前記放熱器と前記蒸発器との間の前記冷媒回路から分岐し、前記圧縮機の圧縮室または前記流路切替装置と前記圧縮機の吸入側との間の前記冷媒回路に接続されたバイパス路と、前記バイパス路に配設されたバイパス減圧装置と、前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記放熱器へと流入する温水生成モードと、前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記蒸発器へと流入する除霜モードと、を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記除霜モードの実行中に、前記圧縮機から吐出された冷媒の過熱度または前記蒸発器の前後を流れる冷媒の温度差が、所定値となるように前記バイパス減圧装置を制御することを特徴とする温水生成装置である。
これにより、除霜モード時において、蒸発器に付着した霜へ放熱して凝縮し、液または二相状態となった冷媒が、放熱器側とバイパス路側に分流される。放熱器で温水から吸熱した過熱冷媒と、バイパス路側の二相冷媒とは、圧縮機に吸入される前に再び合流する。
よって、圧縮機に吸入される冷媒のエンタルピーが低下し、圧縮機から吐出される冷媒の過熱度または蒸発器の前後を流れる冷媒の温度差が所定値まで次第に低下する。すなわち、蒸発器に流入する冷媒の過熱度が低下するので、すでに霜が融解したパス(冷媒流路)の冷媒温度と空気温度との温度差が小さくなる。また、圧縮機から吐出される冷媒の温度が適切に制御されるので。したがって、既に霜が融解したパスにおける冷媒の凝縮が抑制される。その結果、霜が融解したパスの冷媒流量が低下し、霜が融解していないパスの冷媒流量が増加する。
以上から、蒸発器における冷媒温度が適正に制御されるので、蒸発器の各パスにおける霜の融解時間の差が減少して除霜時間が短縮される。また、融解したパスからの放熱ロスも低減することができる。よって、効率の良い除霜モードが実現でき、機器の省エネルギー性が向上する。
第2の発明は、特に第1の発明において、前記所定値は、前記除霜モードが開始されたときの前記過熱度または前記温度差よりも小さい値であることを特徴とするものである。
所定値を小さくすることで、バイパス路を流れる二相冷媒の流量が多くなり、放熱器に流入した冷媒が、温水から吸熱する熱量が大幅に減少する。これにより、冷媒が圧縮機本体から吸熱する熱量が増加するので、除霜モードに切り替わったとき、蒸発器に流入する冷媒温度が迅速に低下する。
したがって、蒸発器に流入する冷媒温度が低下する時間が短縮されるので、霜が融解したパスからの放熱ロスが低減され、効率の良い除霜モードが実現でき、機器の省エネルギー性がさらに向上する。
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する第1温度センサと、前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する第1圧力センサと、を備えることを特徴とするものである。
これにより、第1温度センサの検出値と、第1圧力センサの検出値に基づいて、圧縮機から吐出される冷媒の過熱度を算出することができる。
第4の発明は、特に第1または第2の発明において、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する第1温度センサと、前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において、前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する第2温度センサと、を備えることを特徴とするものである。
これにより、第1温度センサの検出値と、第2温度センサの検出値に基づいて、蒸発器の前後を流れる冷媒の温度差を算出することができる。
第5の発明は、特に第1から第4のいずれかの発明において、前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する第1圧力センサ、または、前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する第2温度センサと、前記圧縮機に流入する冷媒の圧力を検出する第2圧力センサ、または、前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において前記放熱器に流入する冷媒の温度を検出する第3温度センサと、を備え、前記制御装置は、前記第1圧力センサまたは前記第2温度センサの検出値と、第2圧力センサまたは第3温度センサの検出値とに基づいて前記所定値を決定することを特徴とするものである。
これにより、検出値から圧縮機から吐出される冷媒の圧力と、圧縮機に吸入される圧力とが検出される。また、圧縮機での圧縮比が推定される。これらの値から圧縮機の断熱効率が推定できるので、圧縮機での液圧縮が生じない吐出過熱度を、所定値として決定できる。
したがって、所定値を幅広い運転範囲に設定することができるので、圧縮機での液圧縮が防止でき、圧縮機から吐出される冷媒の温度を、除霜に最低限必要な温度差まで低下させることができるので、圧縮機の信頼性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における温水生成装置の概略構成を示すものである。
図1において、温水生成装置1Aは、冷媒が循環する冷媒回路2と、バイパス路3と、制御装置4とを備えている。冷媒としては、例えば、R407C等の非共沸混合冷媒、R410A等の擬似共沸混合冷媒、または単一冷媒等を用いることができる。
冷媒回路2は、冷媒を圧縮する圧縮機21、冷媒と水との間で熱交換を行う放熱器22、冷媒を減圧する主膨張弁(主減圧装置)23および冷媒と空気との間で熱交換を行う蒸発器24が冷媒配管で環状に接続されて構成されている。本実施の形態では、圧縮機21に流入する前の冷媒配管に、気液分離を行うアキュムレータ25が設けられている。また、冷媒回路2には、温水生成モードと除霜モードとで、冷媒の流れる方向を切り替える四方弁(流路切替装置)26が設けられている。
四方弁26によって、圧縮機21、四方弁26、放熱器22、主膨張弁23、蒸発器24、四方弁26、アキュムレータ25、圧縮機21の順に冷媒が循環する循環方向と、圧縮機21、四方弁26、蒸発器24、主膨張弁23、放熱器22、四方弁26、アキュムレータ25、圧縮機21の順に冷媒が循環する循環方向とが切り替えられる。
本実施の形態では、放熱器22において、冷媒と水とが熱交換を行って、水が加熱され
る。放熱器22において生成された温水は、暖房や給湯に利用される。
放熱器22には、供給管71と回収管72が接続されている。水は、供給管71を流れて放熱器22に流入する。放熱器22で冷媒によって加熱された水(温水)は、回収管72へと流れる。回収管72を流れる温水は、例えば、ラジエータ等の暖房機(図示せず)や貯湯タンク(図示せず)、給湯端末(図示せず)に送られる。これにより暖房や給湯が行われる。
本実施の形態では、バイパス路3は、放熱器22と主膨張弁23の間で冷媒回路2から分岐し、蒸発器24と圧縮機21の間における、四方弁26とアキュムレータ25の間の冷媒回路2につながっている。また、バイパス路3には、バイパス膨張弁(バイパス減圧装置)31が設けられている。
図1に示す実線矢印は、通常の温水生成モード時の冷媒の流れ方向を実線矢印で示している。以下、温水生成モードにおける冷媒の状態変化を説明する。
温水生成モードにおいて、制御装置4は、圧縮機21を動作させて、高温高圧の冷媒を放熱器22へと流入させる。
圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁26を介して放熱器22に流入し、放熱器22を通過する水に放熱する。放熱器22から流出した高圧冷媒は、主膨張弁23によって減圧されて膨張した後に、蒸発器24に流入する。蒸発器24に流入した低圧冷媒は、ここで空気から吸熱する。蒸発器24から流出した低圧冷媒は、再び圧縮機21に吸入される。
ここで、制御装置4が温水生成モードを実行すると、空気中の水分等が蒸発器24で氷結して蒸発器24の表面に着霜する場合がある。このとき、蒸発器24の伝熱性能が低下する。これにより、加熱能力の低下や運転効率の低下が生じる。よって、蒸発器24への着霜が生じた場合には、外気温度または蒸発器24の温度、および、温水生成装置の運転時間などから着霜の有無とその度合いを推定し、霜を融解して除去する除霜モードを実施する必要がある。
除霜モードとしては、四方弁26を切り替えて冷媒の循環方向を逆転させるリバースサイクル除霜がある。リバースサイクル除霜では、圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒を蒸発器24に導入し、冷媒の凝縮熱で霜を融解する。
また、四方弁26は切り替えずに、圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒をバイパス回路により蒸発器24に導入して霜を融解するホットガス除霜もある。
本発明は、リバースサイクル除霜を実施して、蒸発器24に付着した霜を融解させるものである。次に、リバースサイクル除霜における、冷媒の状態変化を説明する。
図1の破線矢印は、制御装置4が、リバースサイクル除霜での除霜モードを実行したときの冷媒の流れ方向を示している。
圧縮機21から吐出された高圧冷媒は、四方弁26を流れて蒸発器24に流入して、蒸発器24に付着した霜に放熱して霜を融解する。蒸発器24から流出した液冷媒は、主膨張弁23を通り放熱器22に入り、温水から吸熱して再び圧縮機21に戻る。
一般的に、温水生成装置においては、除霜モード中の放熱器22内部の水の凍結を防止
するため、放熱器22に温水を循環させておく必要がある。除霜モード時に霜を融解させるために消費される熱の大部分は、放熱器22を流通する温水から吸熱されてまかなわれる。このように、放熱器22から流出し圧縮機21に戻る冷媒は、放熱器22において温水から吸熱して過度の過熱状態となっている。したがって、圧縮機21から吐出され蒸発器24に流入する冷媒の過熱度が大きくなる。
ここで、蒸発器24は、図2に示すように、熱交換器の冷媒流路の圧力損失を低減するために、冷媒流路を複数に分割して多パス化することが必要である。しかし、蒸発器24における各パスの長さや位置(高さ)の相互関係により、各パスの着霜量は均一にはならない。
除霜モード中に蒸発器24に流入する冷媒の過熱度が大きくなると、冷媒と蒸発器24の周囲の温度との温度差が大きくなる。これにより、着霜量が少ないパスにおいて、霜が融解した後も冷媒が空気に放熱し続けることがある。よって、霜が融解した後も冷媒の凝縮が継続する。したがって、着霜量が多く霜が融解していないパスの冷媒流量が増加しにくい。
その結果、各パスにおいて、霜が完全に融解するまでの時間に大きな差が生じてしまい、除霜時間が長くなる。また、蒸発器24からの放熱ロスが大きくなり運転効率が低下する。
このように、除霜に使用する熱量の大部分を温水から吸熱することで、冷媒と蒸発器24の周囲の温度との温度差が大きくなる。これにより、運転効率の低下を招く場合がある。また、放熱器22で生成される温水の温度が低下するので、暖房の快適性が損なわれるなどのデメリットがある。
これらのデメリットを低減して、省エネ性および快適性を向上するためには、温水からの吸熱量を低減しながら除霜に要する時間を短縮することが必要である。
そこで、本実施の形態では、詳しくは後述するが、制御装置4は、圧縮機21から吐出された冷媒が蒸発器24に流入する除霜モードを実行し、除霜モードにおいて、バイパス膨張弁31を開き、圧縮機21から吐出される冷媒の過熱度が所定の過熱度となるようにバイパス膨張弁31を制御する。なお、制御装置4は、図1の点線で示す流路を冷媒が流れるように、四方弁26の流路を切り替えて、除霜モードを実行する。
これにより、圧縮機21から吐出されて、蒸発器24に流入したガス状態の冷媒は、蒸発器24に付着した霜への放熱により凝縮し、液または二相状態となる。蒸発器24から流出した冷媒は、放熱器22側とバイパス路3側に分流される。放熱器22で温水から吸熱し過熱状態となった冷媒とバイパス路3側の二相冷媒とは、圧縮機21に吸入される前に再び合流する。
これにより、圧縮機21に吸入される冷媒のエンタルピーが図3中a点からa′点のように低下し、圧縮機21から吐出される冷媒の過熱度が図3中b点から所定値b′点まで次第に低下する。よって、蒸発器24に流入する冷媒の過熱度が低下するので、霜が融解したパスにおける、冷媒の温度と蒸発器24の周囲温度との温度差が小さくなる。その結果、霜が融解したパスにおける冷媒の凝縮が抑制される。
そのため、霜が融解したパスの冷媒流量が低下し、霜が融解していないパスの冷媒流量が増加する。これにより、蒸発器24の除霜が効率的に行われる。
このように、制御装置4は、バイパス膨張弁31の開度を調整して蒸発器24から流出した冷媒の一部をバイパス路3へと導入することで、除霜モード実行中の温水からの吸熱量を調整し、蒸発器24における冷媒の温度を適正に制御する。その結果、蒸発器24の各パスにおける霜の融解時間の差が均一化して、除霜時間が短縮されるとともに、融解したパスからの空気への放熱ロスも低減する。
以下、運転制御の動作について説明する。図1に示すように、冷媒回路2には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力(吐出圧力)Pdを検出する第1圧力センサ51と、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力(吸入圧力)Psを検出する第2圧力センサ52と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度(吐出温度)Tdを検出する第1温度センサ61と、温水生成モード時において蒸発器24に流入する冷媒の温度(蒸発温度)Teを検出する第2温度センサ62と、が設けられている。
制御装置4は、各種のセンサ51、52、61、62で検出される検出値等に基づいて、圧縮機21の回転数、四方弁26の切り替え、主膨張弁23およびバイパス膨張弁31の開度を制御する。
本実施の形態では、制御装置4は、蒸発温度Teと運転時間により蒸発器24の着霜の有無を判断し、除霜が必要と判断した場合に、圧縮機21から吐出された冷媒が蒸発器24に流入するように四方弁26を切り替えて、除霜モードを実行する。ここで、制御装置4は、バイパス膨張弁31を初期開度に設定する。
そして、制御装置4は、圧縮機21から吐出された冷媒の過熱度SHdが、圧縮機21から吐出される冷媒の過熱度の目標値(吐出過熱度目標値)SHtとなるようにバイパス膨張弁31を制御する。ここで吐出過熱度目標値SHtは、圧縮機21から吐出された冷媒の温度Td、圧縮機21から吐出された冷媒の圧力Pd、および、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力Ps、に基づいて決定される。
まず、制御装置4は、圧力Pdと圧力Psにより求まる圧縮比Rcから圧縮機21の断熱効率ηcを算出する。次に、制御装置4は、圧縮機21に液状態の冷媒が流入しない状態(図3中a′点)から圧縮機21が冷媒を圧縮した場合のエントロピー変化を推定する。これにより、圧縮機21から吐出される冷媒の過熱度(図3中b′点)が決定される。
次に、除霜モード時における制御装置4の制御を図4に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
制御装置4は、温水生成モードを実行中に、第2温度センサ62で検出した蒸発温度Teと、前回の除霜モード終了から温水生成モードを実行している時間とに基づいて除霜条モードを実行するか否かを判断する。除霜モードが必要であると判断(除霜条件が成立)すると、除霜モードに移行する(ステップS1)。
除霜モードにおいて、制御装置4は、四方弁26を除霜モード側に切り替える。すなわち、圧縮機21から吐出された冷媒が蒸発器24に流入するように四方弁26を切り替える。また、制御装置4は、主膨張弁23の弁開度を最大にする(ステップS2)。
次に、第1圧力センサ51で、圧縮機21から吐出される冷媒の吐出圧力Pdを検出するとともに、第2圧力センサ52で、圧縮機21に吸入される冷媒の吸入圧力Psを検出する(ステップS3)。
次いで、制御装置4は、検出した吐出圧力Pdと吸入圧力Psとから圧縮比Rcを算出
し(ステップS4)、圧縮機21の断熱効率ηcを、ηc=f(Rc)により算出する(ステップS5)。関数f(Rc)は、図5に示すように、圧縮比Rcを変化させたときの断熱効率ηcを実験的に求めて導出した結果を関数として表したものである。
そして、制御装置4は、圧縮機21に液状態の冷媒が流入しない条件でのエンタルピーHsと、断熱効率ηcとに基づいて、吸入圧力Psから吐出圧力Pdまで冷媒を圧縮した場合のエントロピー変化を算出する。制御装置4は、算出したエントロピー変化に基づいて、圧縮機21に液状態の冷媒が流入しない条件での吐出圧力を推定し、圧縮機21から吐出過熱度目標値SHtを決定する(ステップS6)。このとき、制御装置4は、吐出過熱度目標値SHtは、除霜モードが開始されたときの吐出過熱度よりも小さい値となるように決定する。
なお、圧縮機21に液状態の冷媒が流入しない条件とは、例えば、圧縮機21に吸入される冷媒が、飽和ガス状態の場合である。また、圧縮機21に液状態の冷媒が流入しない条件でのエンタルピーHsは、実験的に求めることができる。これにより、エンタルピーHsを、例えば、Hs=f(Ps)のように関数として予め設定し、制御装置4が記憶しておけばよい。ここで、冷媒のエントロピーや飽和温度は、冷媒物性式を用いて算出される。
次に、制御装置4は、第1温度センサ61によって吐出温度Tdを検出し(ステップS7)、吐出温度Tdと、吐出圧力Pdにおける飽和温度とから吐出過熱度SHdを算出する(ステップS8)。そして、吐出過熱度SHdが吐出過熱度目標値SHtに等しくなるようにバイパス膨張弁31の開度を調整する(ステップS8)。
その後、制御装置4は、除霜モード中において、第2温度センサ62で検出した蒸発温度Teと除霜モードを継続している時間とに基づいて、除霜モードの終了条件が成立するか否かを判断(ステップS10)し、除霜終了条件が成立していない場合(ステップS10でNO)は霜が残っていると判断し、ステップS3に戻る。
一方、除霜モードの終了条件が成立した場合(ステップS10でYES)は、霜が完全に融解したと判断し、除霜モードを終了する。除霜モードを終了すると、制御装置4は、すなわち、圧縮機21から吐出される冷媒が放熱器22に流入するように、四方弁26を切り替えて、温水生成モードを開始する。
以上のように、本実施の形態においては、冷媒回路2は、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力を検出する第1圧力センサ51と、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する第2圧力センサ52と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度を検出する第1温度センサ61と、温水生成モード時において蒸発器24に流入する冷媒の温度を検出する第2温度センサ62とを備えている。
制御装置4は、除霜モードを実行する際には、圧縮機21から吐出された冷媒が蒸発器24に流入する方向に四方弁26を切り替えて、バイパス膨張弁31を開く。また、制御装置4は、吐出過熱度目標値SHtを、除霜モードが開始されたときの吐出過熱度よりも小さい値に設定し、バイパス膨張弁31を制御する。さらに、制御装置4は、圧縮機21から吐出される冷媒の過熱度が、圧縮機21での液圧縮が生じない吐出過熱度目標値SHtとなるようにバイパス膨張弁31を制御する。
これにより、除霜モード実行中における温水からの吸熱量が適正に調整される。また、圧縮機21の液圧縮を防止するとともに、蒸発器24に流入する冷媒温度が除霜に最低限必要な温度を確保した状態で適度に低下する。よって、蒸発器24の各パスにおける霜の
融解時間が均一化し、除霜時間が短縮されて、融解したパスからの空気への放熱ロスが低減する。
したがって、効率の良い除霜モードが実現できるので除霜性能が向上する。さらに、機器の省エネルギー性と信頼性が向上する。
なお、本実施の形態では、第1圧力センサ51によって吐出圧力Pdを検出しているが、吐出圧力Pdは、第2温度センサ62の検出で検出される二相状態の冷媒の温度から飽和圧力を算出し、吐出圧力Pdとしてもよい。
また、第2圧力センサ52によって吸入圧力Psを検出しているが、吸入圧力Psは、第2圧力センサ52を用いて検出しなくてもよい。例えば、冷媒回路2における主膨張弁23と放熱器22との間、または、バイパス路3に設けた温度センサによって検出される二相状態の冷媒の温度から飽和圧力を算出し、吸入圧力Psとしてもよい。すなわち、除霜モードにおいて、放熱器22に流入する冷媒、もしくは、放熱器22に流入する冷媒と同一の温度となる冷媒の温度を、第3温度センサ63によって測定する。第3温度センサによって測定された冷媒の温度から飽和圧力を算出し、吸入圧力Psとしてもよい。
また、本実施の形態では、バイパス膨張弁31を、吐出過熱度SHdが吐出過熱度目標値SHtになるように制御しているが、吐出過熱度SHdの代わりに、第1温度センサ61の検出値と第2温度センサ62の検出値の差、つまり、蒸発器24の前後を流れる冷媒の温度差が、所定値となるようにバイパス膨張弁31を制御してもよい。
また、バイパス路3は、必ずしも放熱器22と主膨張弁23の間で冷媒回路2から分岐している必要はなく、主膨張弁23と蒸発器24の間で冷媒回路2から分岐していてもよい。
また、バイパス路3は、圧縮機21に流入する冷媒が流れる冷媒配管に接続されていなくてもよい。例えば、インジェクション装置のある圧縮機において、例えば、インジェクションポートに接続してもよい。
さらに、本発明の主減圧装置23およびバイパス減圧装置31は、必ずしも膨張弁である必要はなく、膨張する冷媒から動力を回収する膨張機であってもよい。この場合、例えば、膨張機と連結された発電機によって負荷を変化させることにより、膨張機の回転数を制御すればよい。
本発明は、冷凍サイクルによって温水を生成し、その温水を暖房や給湯に利用する温水生成装置に特に有用である。
1A 温水生成装置
2 冷媒回路
3 バイパス路
4 制御装置
21 圧縮機
22 放熱器
23 主膨張弁(主減圧装置)
24 蒸発器
26 四方弁(流路切替装置)
31 バイパス膨張弁(バイパス減圧装置)
51 第1圧力センサ
52 第2圧力センサ
61 第1温度センサ
62 第2温度センサ
63 第3温度センサ

Claims (5)

  1. 圧縮機、流路切替装置、冷媒と水との間で熱交換を行う放熱器、主減圧装置、蒸発器が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路と、
    前記放熱器と前記蒸発器との間の前記冷媒回路から分岐し、前記圧縮機の圧縮室または前記流路切替装置と前記圧縮機の吸入側との間の前記冷媒回路に接続されたバイパス路と、前記バイパス路に配設されたバイパス減圧装置と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記放熱器へと流入する温水生成モードと、前記圧縮機から吐出された冷媒が、前記蒸発器へと流入する除霜モードと、を実行する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記除霜モードの実行中に、前記圧縮機から吐出された冷媒の過熱度または前記蒸発器の前後を流れる冷媒の温度差が、所定値となるように前記バイパス減圧装置を制御することを特徴とする、温水生成装置。
  2. 前記所定値は、前記除霜モードが開始されたときの前記過熱度または前記温度差よりも小さい値であることを特徴とする、請求項1に記載の温水生成装置。
  3. 前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する第1温度センサと、
    前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する第1圧力センサと、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の温水生成装置。
  4. 前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する第1温度センサと、
    前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において、前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する第2温度センサと、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の温水生成装置。
  5. 前記圧縮機から吐出される冷媒の圧力を検出する第1圧力センサ、または、前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において前記蒸発器から流出する冷媒の温度を検出する第2温度センサと、
    前記圧縮機に流入する冷媒の圧力を検出する第2圧力センサ、または、前記除霜モードにおける冷媒の流れ方向において前記放熱器に流入する冷媒の温度を検出する第3温度センサと、を備え、
    前記制御装置は、前記第1圧力センサまたは前記第2温度センサの検出値と、第2圧力センサまたは第3温度センサの検出値とに基づいて前記所定値を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の温水生成装置。
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