JP2014201884A - 炉内足場の支柱支持ベース構築用装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炉底部のホッパー部から上方に向けて、支柱及び横架材により階層状に構築される炉内足場において、炉底部のホッパー部11に構築した基礎デッキからホッパー斜壁11aの上り方向に延びる基準線上に位置して、ホッパー斜壁の上に支柱支持ベースを構築する装置であり、基準線の延長方向に順に所定間隔をあけて斜壁11aに設置されるベース装置19と、隣り合うベース装置19の相互を基準線に沿って連結支持する連結材20とから構成され、ベース装置19は、基体48の下部に基準線に交差する軸線廻りに回動自在なソール板55を設けると共に、基体48の上部に支柱下端の座板を支持する座受手段56を設け、基準線上に位置して基体48を挟む両側に連結材20の端部を係脱自在に係止支持する係止機構を設けている。
【選択図】図3
Description
58aを構成し、前記第1被係止手段57aを基体48の上下中央部よりも下方位置に設けているので、上方に構築された足場15から基体48が受ける荷重P1により第1被係止手段57aに生じるモーメントM1を可及的低減することが可能となる。
図2及び図3に示すように、火力発電所におけるボイラ火炉等の既設の炉10は、炉底部に角錐状のホッパー部11が形成されており、該ホッパー部の底部又は側部に点検等のために作業者が出入可能な出入口12が設けられている。図例の場合、ドアを備えた通孔を示しているが、ハッチを備えた底部マンホールとされる場合もある。何れの場合も、出入口12は、作業者の出入を可能とする範囲で可及的狭小に形成されている。
図4及び図5に示すように、基礎装置18は、所定長さのビーム21と、該ビーム21の両端部に着脱自在又は折畳み自在に垂設される一対の脚部22、22を備えている。
前記座受手段25は、図例の場合、3個の座受手段25が設けられており、ビーム21の長手方向に等間隔をあけて前記受面23の中央部と両端部に固設されており、支柱13の下端を支持するように構成されている。
前記係着手段26は、金属板により概ねU形に折曲形成された取付体33に係着ピン34を立設しており、該取付体33の両端の外向きフランジ部33aを前記ビーム21の取付面24に固着される。図例の場合、ボルト・ナットにより固着する構成を例示しているが、溶接等で固着しても良い。
前記係止機構27は、基礎装置18に後述する連結材20を連結するために設けられており、ビーム21の長手軸線に交差するパイプから成る横軸部材36により係止機構27の被係止手段27aを構成し、該横軸部材36の両端をビーム21の端面に固設された二股状のブラケット37に挿着している。尚、連結材20及び係着機構の構成については、後述する。
前記脚部22は、図4及び図5に示すように、脚柱38の上端部に取付板39を固設し、下端部にソール板40を設けている。
そこで、基礎装置18は、ビーム21と脚部22を分解した状態又は折畳んだ状態で、炉10の出入口12からホッパー部11の内部に搬入され、ホッパー部11の内部において、前記着脱固着手段41で固着することにより又は折畳み状態から展開することにより、一対の脚部22をビーム21の両端部に垂設される。
上記基礎デッキ16の構築の後又は構築中に、各基礎装置18の延長方向であってホッパー斜壁11aの上り方向に延びる基準線上に位置して順に、所定間隔をあけてベース装置19を該斜壁11aに設置すると共に、前記基礎装置18とベース装置19の相互と、隣り合うベース装置19、19の相互を連結材20で連結支持することにより、支柱支持のためのベース17が構築される。この際、ベース装置19及び連結材20や、後述する案内装置44や、足場15を構築するための支柱13及び横架材14や、その他の必要機材は、基礎デッキ16を構築する場合と同様に、出入口12からホッパー部11に搬入することができる。
図7及び図8に示すように、前記基礎装置18のビーム21の長手方向の延長線に沿う基準線SLに対して、ベース装置19を案内するための案内装置44が設けられ、該案内装置44を介して、ベース装置19を基準線SLの上に正しく位置決めした状態で設置するように構成している。
これに対して、ベース装置19は、図8に示すように、柱状の基体48を備え、該基体48から前記案内装置44に向けて延びるアーム49を設けており、該アーム49の先端に鉛直方向の支持板50を固設すると共に、該支持板50の上下位置にそれぞれ前記定規手段45を掴持する断面コ字形の上部掴み具51と下部掴み具52により構成された方向規制手段53を設け、上部掴み具51には、前記定規手段45を掴持した状態で締着する開閉自在なクランプ具から成る固着手段54を設けている。従って、図7に示すように、前記方向規制手段53を支柱13に取付けた案内装置44の定規手段45に連接すると、アーム49が基準線SLに沿わされ、基体48が基準線SLの上に配置され、この状態で固着手段54により定規手段45を締結することにより、ベース装置19が所定位置に設置されるように構成されている。図7に示すように、基準線SLに沿って配置されるアーム49は、足場板43のフックを搭載可能とするように、断面円形のパイプ材により形成することが好ましい。
前記基体48は、図8に示すように、下部に前記基準線SLに交差する軸線廻りに回動自在なソール板55を設けると共に、上部に座受手段56を設けており、前記基準線SLの上で該基体48を挟む両側に位置して、前記連結材20の端部を係脱自在に係止支持する第1係止機構57及び第2係止機構58を設けている。
前記ソール板55は、図例の場合、基体48の下端ブラケット48aとソール板55の起立ブラケット55aを相互に、カラーに挿通したボルト及びナットで構成される横軸59により軸着することにより、基準線SLに交差する軸線廻りに回動自在となるように軸支されている。
前記座受手段56は、上述した基礎装置18の座受手段25と同様の構造と方法で支柱13の下端部に設けられたジャッキ機構28の座板29を支持すると共に係止するように構成されており、前記座板29を載置可能とする平板部材60を基体48の頂部に固設し、該平板部材60に前記ジャッキ機構28の中心孔29aに嵌入される嵌合軸部材60aを立設すると共に、小孔29bに挿通可能な少なくとも1個の係止ピン60bを立設している。図例の場合、ジャッキ機構28の座板29に設けられた2個の小孔29b、29bに挿入可能な2個の係止ピン60b、60bを立設している。
前記第1係止機構57及び第2係止機構58は、それぞれ、連結材20を連結するために設けられ、基準線SLに交差するパイプから成る横軸部材61、62により第1係止機構57の第1被係止手段57aと、第2係止機構58の第2被係止手段58aを構成し、該横軸部材61、62の両端を基体48の両側面に固設された一対のブラケットアーム63、63に挿着し、基体48を基準線SLの上でホッパー斜壁11aに設置したとき、第1被係止手段57aが該斜壁11aの下向き方向に臨み、第2被係止手段58aが該斜壁11aの上向き方向に臨むように構成している。
前記連結材20は、図7に示すように、ネジ軸64をパイプ材65に摺動自在に挿入することにより伸縮管を構成し、前記ネジ軸64にストッパー受具66螺合することにより、伸縮管を所定の長さとするように伸縮した状態で、前記ストッパー受具66をパイプ材65の端部に当接させることにより、伸縮管が収縮せず、少なくとも収縮方向に関して固定自在とされるように構成しており、該伸縮管の両端に、前記基礎装置18に設けた係止機構27の被係止手段27a並びに前記ベース装置19に設けた第1及び第2係止機構57、58の第1及び第2被係止手段57a、58aに対して、選択的に係止可能とされる第1係止手段67bと第2係止手段68bを設けている。
上述のように基礎装置18により基礎デッキ16を構築し、基礎装置18の少なくとも両端部に支柱13を立設した状態から、図2及び図3に示すように、前記支柱13に案内装置44を取付け、その後、方向規制手段53を案内装置44に連接することにより、ベース装置19を基準線SLに沿ってホッパー斜壁11aに設置し、基礎装置18とベース装置19の相互を連結材20により連結支持する。その後、前記基準線SLに沿ってホッパー斜壁11aの上り方向に向けてベース装置19を順に設置し、この際、ベース装置19は、設置の都度、支柱13を立設すると共に、案内装置44が取付けられ、隣り合うベース装置19、19を相互に連結材20で連結支持する。従って、先行設置されたベース装置19に対して、後行設置されるベース装置19は、先行設置されたベース装置19の案内装置44に後行設置されるベース装置19の方向規制手段53を連接しながら設置されるので、全てのベース装置19が基準線SLの上に整列した状態で設置され、これによりホッパー斜壁11aにベース17を構築する。
本発明の好ましい実施形態に関して、ベース装置19は、図9に示すように、ホッパー斜壁11aの下向き方向に臨む第1被係止手段57aを基体48の上下中央部よりも下方位置に設け、ホッパー斜壁11aの上向き方向に臨む第2被係止手段58aを第1被係止手段57aよりも上方位置に設けている。図示のベース装置19は、前記第1被係止手段57aに、該ベース装置19と基礎装置18を相互に連結支持する連結材20の第1係止手段67bを接支し、前記第2被係止手段58aに、該ベース装置19と該ベース装置19よりも斜壁11aの上昇位置で隣り合うベース装置19を相互に連結支持する連結材20の第2係止手段68bを接支している。
この状態で、上方に構築された足場15から基体48が受ける荷重P1は、ソール板55とホッパー斜壁11aの接合面に分力F1を作用する。この際、基体48は、第1被係止手段57a(横軸部材61)を介して連結材20の第1係止手段67bにより支持されているので、前記横軸部材61には、図示の時計針方向のモーメントM1(M1=F1×L1)が発生し、ブラケットアーム63やアーム49等を変形するおそれがある。そこで、本発明の図示実施形態によれば、上述のように第1被係止手段57a(横軸部材61)を基体48の上下中央部よりも下方位置に設けることにより、前記L1を小さくするように構成しているので、前記モーメントM1を可及的低減し、ブラケットアーム63やアーム49等の変形や破損を防止することが可能となる。
ベース装置19の第2被係止手段58a(横軸部材62)は、斜壁11aの上昇位置に設置した隣り合うベース装置19に連結された連結材20の第2係止手段68bを接支することにより、該連結材20の軸線Ax方向の荷重P2を受ける。そこで、この荷重P2を好適に支持させるためには、第1被係止手段57aと第2被係止手段58aの相対位置に関して、両被係止手段57a、58aの回動支点を相互に結ぶ線ALを前記軸線Axに一致させるように構成することが望ましく、そのような位置に第2被係止手段58aを設けることが好ましい。
11 ホッパー部
11a ホッパー斜壁
12 出入口
13 支柱
13a 緊結手段
14 横架材
15 足場
16 基礎デッキ
17 ベース
18 基礎装置
19 ベース装置
20 連結材
21 ビーム
22 脚部
23 受面
24 取付面
25 座受手段
26 係着手段
27 係止機構
27a 被係止手段
28 ジャッキ機構
29 座板
30 ネジ軸
31 昇降受具
32 平板部材
32a 嵌合軸部材
32b 係止ピン
33 取付体
33a フランジ部
34 係着ピン
35 ブレース
36 横軸部材
37 ブラケット
38 脚柱
38a 下端ブラケット
39 取付板
40 ソール板
40a 起立ブラケット
41 着脱固着手段
42 横軸
43 足場板
44 案内装置
45 定規手段
46 着脱手段46
47 接支手段
48 基体
48a 下端ブラケット
49 アーム
50 支持板
50a 固定自在手段
50b ガイド手段
51 上部掴み具
52 下部掴み具
53 方向規制手段
54 クランプ手段
55 ソール板
55a 起立ブラケット
56 座受手段
57 第1係止機構
58 第2係止機構
57a 第1被係止手段
58a 第2被係止手段
59 横軸
60 平板部材
60a 嵌合軸部材
60b 係止ピン
61、62 横軸部材
63 ブラケットアーム
64 ネジ軸
65 パイプ材
66 ストッパー受具
67a 第1係止手段
68a 第2係止手段
Claims (8)
- 炉底部のホッパー部から上方に向けて、支柱及び横架材により階層状に構築される炉内足場において、
炉底部のホッパー部(11)に構築した基礎デッキ(16)からホッパー斜壁(11a)の上り方向に延びる基準線上に位置して、該ホッパー斜壁の上に支柱支持ベース(17)を構築する装置であり、
前記基準線(SL)の延長方向に順に所定間隔をあけて斜壁(11a)に設置されるベース装置(19)と、隣り合うベース装置(19)(19)の相互を前記基準線(SL)に沿って連結支持する連結材(20)とから構成され、
前記ベース装置(19)は、基体(48)の下部に前記基準線に交差する軸線廻りに回動自在なソール板(55)を設けると共に、前記基体(48)の上部に支柱下端の座板(29)を支持する座受手段(56)を設け、前記基準線上に位置して前記基体(48)を挟む両側に前記連結材(20)の端部を係脱自在に係止支持する係止機構(57)(58)を設けて成ることを特徴とする炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。 - 前記係止機構(57)(58)は、前記基準線に交差する横軸部材(61)(62)と、該横軸部材の軸心を回動支点として該横軸部材を回動自在に抱持するU形の抱持部材とから成り、前記横軸部材と抱持部材の一方により係止手段(67b)(68b)を構成すると共に他方により被係止手段(57a)(58a)を構成し、前記被係止手段(57a)(58a)を前記基体(48)の両側に設け、前記係止手段(67b)(68b)を前記連結材(20)の両端に設けており、
前記連結材(20)は、伸縮自在かつ伸長状態で収縮方向に固定自在となるように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。 - 前記基体(48)の両側に設けた被係止手段は、ホッパー斜壁(11a)の下向き方向に臨む第1被係止手段(57a)と、上向き方向に臨む第2被係止手段 (58a)を構成し、
前記第1被係止手段(57a)を基体(48)の上下中央部よりも下方位置に設け、前記第2被係止手段(58a)を前記第1被係止手段(57a)よりも上方位置に設けており、
前記第1被係止手段(57a)と第2被係止手段 (58a)の相対位置は、両被係止手段(57a)(58a)の回動支点を相互に結ぶ線(AL)が該第2係止手段(58a)に連結された連結材(20)の軸線(Ax)に近接するように構成されて成ることを特徴とする請求項2に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。 - 前記第1被係止手段(57a)と第2被係止手段 (58a)の相対位置は、両被係止手段(57a)(58a)の回動支点を相互に結ぶ線(AL)が該第2係止手段(58a)に連結された連結材(20)の軸線(Ax)に対して下側に位置するように構成されて成ることを特徴とする請求項3に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。
- 前記基準線上に位置してホッパー斜壁(11a)の下降位置と上昇位置に設置された隣り合うベース装置(19)(19)に関して、ホッパー斜壁の下降位置に設置したベース装置に立設した支柱(13)の外側に取付けられると共に、取付状態で前記基準線(SL)の延長方向に向けて方向を案内する案内装置(44)が設けられ、
ホッパー斜壁の上昇位置に設置したベース装置(19)は、前記案内装置(44)に向けて延び、前記案内装置に連接することにより、該ベース装置を前記基準線上に案内された状態で設置させる方向規制手段(53)を設けて成ることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。 - 前記ベース装置(19)は、該ベース装置から前記案内装置(44)に向けて延びるアーム(49)の先端に前記方向規制手段(53)と、前記案内装置(44)に固着される固着手段(54)を設け、該ベース装置(19)を設置した状態で前記アーム(49)が基準線(SL)に沿って配置されると共に、該アーム(49)の上に足場板(43)を搭載可能とするように構成して成ることを特徴とする請求項5に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。
- 前記座受手段(56)は、前記支柱下端の座板(29)に臨む平板部材(60)と、該平板部材から起立する突起出手段により構成され、
前記支柱下端の座板(29)を前記平板部材(60)に載置することにより支持し、該座板(29)の孔手段に前記突起手段を嵌入することにより、該座板(29)を前記平板部材(60)に位置決め状態で搭載するように構成して成ることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。 - 前記突起手段は、平板部材(60)の中央に立設した嵌合軸部材(60a)と、該嵌合軸部材の周囲に位置して立設された少なくとも1個の係止ピン(60b)により構成され、
前記孔手段は、座板(29)の中心に貫設された中心孔(29a)と、該中心孔(29a)の周囲に位置して座板(29)に貫設された小孔(29b)により構成されており、
前記支柱下端の座板(29)を前記平板部材(60)に載置し支持した状態で、前記嵌合軸部材(60a)を中心孔(29a)に挿入すると共に、前記係止ピン(60b)を小孔(29b)に挿入することにより、該座板(29)を横移動不能かつ回動不能に支持するように構成して成ることを特徴とする請求項7に記載の炉内足場の支柱支持ベース構築用装置。
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