JP2014201636A - 耐熱性粘着フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱処理前には被着体と十分な初期粘着力を有し、加熱後粘着力が初期粘着力の2倍以下で、カールの発生を抑制する耐熱性粘着フィルムを提供する。【解決手段】基材層30の片面に粘着層20が積層された耐熱性粘着フィルム10であって、前記粘着層はアクリル系樹脂と架橋剤として3官能以上のイソシアネートを含有し、150℃、90分加熱後の粘着力が加熱前の粘着力の2倍以下であり、150℃、90分加熱後の粘着力が0.20N/25mm以下である耐熱性粘着フィルム。前記粘着層20は、アクリル系樹脂100質量部に対して、粘着付与剤を0〜10質量部を含有する。前記基材層はポリエステルフィルムで150℃、30分加熱処理後の熱収縮率が長手方向で0.2%以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブル銅張積層板(以下「FCCL」という)のような被着体を運搬や加工する際に支持するための耐熱性粘着フィルムに関する。
フレキシブルプリント回路基板(以下「FPC」という)の製造の際に使用されるFCCL(Flexible Cupper Clad Laminate)の厚みが近年非常に薄くなってきている。このため、FCCLを運搬や加工する際に支持するため粘着フィルムを積層し補強している(特許文献1〜3)。従来、このために用いられている粘着フィルムは、粘着層としてエポキシ系の架橋剤を使用しているものが多く(特許文献3)、粘着フィルムをFCCLに貼付けた後に加熱されると、加熱後の粘着力(以下「加熱後粘着力」という)が大きくなり過ぎるため、剥離が困難になるなどFPCの製造工程で不具合が生じる場合がある。
また、従来の粘着フィルムでは、粘着フィルムの熱収縮率が大きいために、加熱後にFCCLがカールするため、やはりFPCの製造工程で不具合が生じる場合がある。
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、加熱処理前には被着体と十分な初期粘着力を有し、加熱後粘着力が初期粘着力の2倍以下で、且つカールの発生を抑制する耐熱性粘着フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、加熱処理前には被着体と十分な初期粘着力を有し、加熱後粘着力が初期粘着力の2倍以下で、カールの発生を抑制する耐熱性粘着フィルムについて鋭意検討した結果、下記[1]から[3]に記載の構成により達成されることを見出した。
[1] 基材層の片面に粘着層が積層された耐熱性粘着フィルムであって、前記粘着層はアクリル系樹脂と架橋剤として3官能以上のイソシアネートを含有し、150℃、90分加熱後の粘着力が加熱前の粘着力の2倍以下であり、加熱後の粘着力が0.20N/25mm(20gf/25mm)以下であることを特徴とする耐熱性粘着フィルム。
[2] さらに、粘着付与剤を含有し、前記粘着層は、アクリル系樹脂100質量部に対して、粘着付与剤を0〜10質量部を含有することを特徴とする上記[1]に記載の耐熱性粘着フィルム。
[3] 前記基材層は、ポリエステルフィルムで、150℃、30分の加熱処理後の熱収縮率が長手(MD)方向で0.2%以下である上記[1]または[2]に記載の耐熱性粘着フィルム。
本発明の耐熱性粘着フィルムによれば、加熱処理前のFCCLに対する粘着力を適度に有し、めっき時のめっき液の染み込みやエッチング時のエッチング液の染み込みを防止し、加熱処理後の粘着力が軽剥離のため、剥離時にFCCLを変形させず、加熱後のカールを抑制することができる。そのため、FPC生産時の歩留まりを向上させ、安定的生産と品質確保に寄与されるものである。
以下、本発明の耐熱性粘着フィルムについて添付図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、耐熱性粘着フィルム10は、粘着層20と、基材層30と、剥離フィルム40とで構成されている。
本発明で用いる粘着層は、少なくともアクリル系樹脂と、架橋剤として3官能以上のイソシアネートを含有する。
アクリル系樹脂は、アクリル酸アルキルエステルモノマー又はメタクリル酸アルキルエステルモノマーと官能基付与モノマーを共重合させてなる共重合体が好適に用いられる。そのアクリル酸アルキルエステルモノマー及びメタクリル酸アクリルエステルモノマーはアルキル基が炭素数1〜8のものなどがあり、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸オクチルなどが好適に使用される。なお、上記アクリル酸アルキルエステルモノマー及びメタクリル酸アルキルエステルモノマーとともにそれらと共重合可能なビニル系モノマー、例えばスチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどを適当量共重合させることができる。
上記の官能基付与モノマーとしては官能基の種類としては、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、オキシラン基等の、本発明で用いる3官能以上のイソシアネートである架橋剤と反応性を有するモノマーが挙げられ、具体的なモノマーとしては、次のものが挙げられる。
(1)水酸基含有モノマーとしては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが挙げられる。
(2)カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
(3)アミド基含有モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
(4)オキシラン基含有モノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
このアクリル共重合体の重量平均分子量は10万〜100万の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が10万より小さいと、低分子量物が多くなるため被着体表面に転着しそれを汚染してしまう傾向がある。また、重量平均分子量が100万を超えると溶剤に溶かしたときの粘度が高く、粘着フィルムにしたときに平滑な粘着剤塗工外観が得難くなる傾向がある。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定されたものである。
これらの粘着剤のガラス転移点は、−20℃以下のものが好ましい。粘着剤のガラス転移点の下限については特に制限はないが、製造可能性から一般に−80℃である。
上記のアクリル系樹脂は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはその両方の官能基を有すると好ましい。
アクリル系樹脂は、アクリル酸アルキルエステルモノマー又はメタクリル酸アルキルエステルモノマーと官能基付与モノマーを共重合させてなる共重合体が好適に用いられる。そのアクリル酸アルキルエステルモノマー及びメタクリル酸アクリルエステルモノマーはアルキル基が炭素数1〜8のものなどがあり、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸オクチルなどが好適に使用される。なお、上記アクリル酸アルキルエステルモノマー及びメタクリル酸アルキルエステルモノマーとともにそれらと共重合可能なビニル系モノマー、例えばスチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどを適当量共重合させることができる。
上記の官能基付与モノマーとしては官能基の種類としては、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、オキシラン基等の、本発明で用いる3官能以上のイソシアネートである架橋剤と反応性を有するモノマーが挙げられ、具体的なモノマーとしては、次のものが挙げられる。
(1)水酸基含有モノマーとしては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが挙げられる。
(2)カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
(3)アミド基含有モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
(4)オキシラン基含有モノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
このアクリル共重合体の重量平均分子量は10万〜100万の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が10万より小さいと、低分子量物が多くなるため被着体表面に転着しそれを汚染してしまう傾向がある。また、重量平均分子量が100万を超えると溶剤に溶かしたときの粘度が高く、粘着フィルムにしたときに平滑な粘着剤塗工外観が得難くなる傾向がある。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定されたものである。
これらの粘着剤のガラス転移点は、−20℃以下のものが好ましい。粘着剤のガラス転移点の下限については特に制限はないが、製造可能性から一般に−80℃である。
上記のアクリル系樹脂は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはその両方の官能基を有すると好ましい。
本発明で用いる3官能以上のイソシアネートは、トリメチロールプロパン1モルにジイソシアネート化合物3モルを反応させた式(1)のTMPアダクト体、ジイソシアネート化合物3モルを自己縮合させた式(2)のイソシアヌレート体、ジイソシアネート化合物3モルのうちの2モルから得られるジイソシアネートウレアに残りの1モルのジイソシアネートが縮合した式(3)のビュウレット体が挙げられる。
上記(1)〜(3)において、置換基Rは、ジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除いた部分である。このようなジイソシアネート化合物の具体例としては、トルエン2,4−ジイソシアネート、トルエン2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロ−m−キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジフェニル−4,4´−ジイソシアネート等が挙げられる。
また、多価イソシアネートに対して反応性のある基を3個以上含む化合物と反応させて得ることができる。イソシアネートに対して反応性のある基は、分子中に、第一級ヒドロキシル基、第二級又は第三級ヒドロキシル基、メルカプト基又はアミノ基を有する化合物等である。イソシアネートに対して反応性のある基3個以上を有する化合物の例としては、グリセロール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノールプロパノールアミン、ビス(アミノエチル)アミン、ビス(アミノプロピル)アミン、トリス(アミノエチル)アミン、トリス(アミノプロピル)アミン、トリスアミノノナン、ペンタエリスリトール、ビス(トリメチロールプロパン)、又は糖類(例えば、グリコース)等が挙げられる。これらの中で、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが好ましい。
上記粘着層20はヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはその両方の官能基を有するアクリル系樹脂100質量部に対し、イソシアネート系架橋剤を2〜20質量部添加するのが好ましく、6〜10質量部添加するのがより好ましい。
上記架橋剤の含有量がこの範囲の上限値を超えると十分な初期粘着力が得られない場合があり、下限値を下回ると、加熱処理後に粘着フィルムを剥離する際、被着体に粘着層が移行し被着体を汚染してしまう場合があるからである。
本発明における粘着フィルムの粘着層の厚みは、通常3〜20μm程度で、好ましくは4〜7μmである。
粘着層の形成方法としては、前記アクリル系樹脂及び架橋剤を有機溶剤に溶解し粘度を調整して基材層に塗布する方法、前記アクリル系樹脂及び架橋剤を水に分散させ基材層に塗布する方法等の公知の方法により、アクリル系樹脂及び架橋剤を含む粘着層を基材層面に形成する。前者のアクリル系樹脂及び架橋剤を有機溶剤に溶解し粘度を調整して基材層であるプラスチックフィルムに塗布する方法が好ましい。
粘着層の形成方法としては、前記アクリル系樹脂及び架橋剤を有機溶剤に溶解し粘度を調整して基材層に塗布する方法、前記アクリル系樹脂及び架橋剤を水に分散させ基材層に塗布する方法等の公知の方法により、アクリル系樹脂及び架橋剤を含む粘着層を基材層面に形成する。前者のアクリル系樹脂及び架橋剤を有機溶剤に溶解し粘度を調整して基材層であるプラスチックフィルムに塗布する方法が好ましい。
上記粘着層には粘着付与剤が、アクリル樹脂100質量量部に対し、0〜10質量部添加するものが好ましい。
上記粘着付与剤の含有量がこの範囲の上限値を超えると粘着力が高くなり過ぎ、0.20N/25mmを超える場合があるからである。
粘着付与剤の種類は、アクリル系樹脂に対して相溶性を有していれば特に限定されない。例えば、石油系樹脂、テルペン系樹脂が挙げられ、前記石油系樹脂は、例えば脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油等から選択され、一部あるいは完全に水素化されていても良い。また、前記テルペン系樹脂は、例えばテルペンモノマーの共重合体、テルペンモノマーとフェノール類を共重合させたテルペンフェノール樹脂、あるいはテルペンモノマーと芳香族系モノマーを共重合させた芳香族変性テルペン樹脂から選択される。
上記基材層30は、耐熱性を有する材料からなるフィルムであり、25〜150μm程度の厚みのものが好ましく、50〜75μmのものがより好ましい。
25μmより薄いとフィルム強度が不足し、十分な保護性能が得られない、剥離時にフィルムが破れる等の問題が発生しやすくなる。また、150μmより厚いとフィルムの透明性が悪くなったり、フィルム自体が高価になる傾向がある。
25μmより薄いとフィルム強度が不足し、十分な保護性能が得られない、剥離時にフィルムが破れる等の問題が発生しやすくなる。また、150μmより厚いとフィルムの透明性が悪くなったり、フィルム自体が高価になる傾向がある。
耐熱性を有する材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステルエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。
また、熱収縮率が150℃、30分の加熱条件下、長手(MD)方向で0.2%以下であるフィルムを使用することで、加熱処理後のカールの発生を抑制するようになる。特に、ポリエステルフィルムは、市販品の種類が多く、上記の熱収縮率を満足するフィルムを選択しやすく好ましい。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられ、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明の耐熱性粘着フィルムは、必要に応じてプラスチックフィルムである基材層と粘着層との密着力を向上するために、プラスチックフィルム表面にコロナ処理、プラズマ処理といった表面処理や下塗り剤(プライマ)の塗布等を行ってもよい。また、耐熱性粘着フィルムのロールからの巻出し性を調整する目的で耐熱性粘着フィルムの背面(プラスチックフィルムの粘着層が塗布されている面と反対の面)に背面処理剤を塗布する、粘着フィルムの巻出しや被着体からの剥離時の静電気発生を防止する目的で耐熱性粘着フィルムの背面や基材層と粘着層の間に帯電防止剤を塗布する等を行ってもよい。ここでの背面処理剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アルキル基を有する樹脂等の単体や変性体、混合物が挙げられる。また、ここでの帯電防止剤としては、透明性が良好な、例えば第4級アンモニウム塩、ピリジウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種カチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基等のアニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤、アミノ酸系、アミノ酸硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン系帯電防止剤等の各種帯電防止剤、更にはこれら帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤等が挙げられる。
粘着層20には、剥離フィルム40が貼付されていてもよい。剥離フィルム40は、公知のいずれのものを使用しても良い。剥離フィルム40の基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂が挙げられる。剥離フィルム40には、剥離剤(例えば、シリコーン系剥離剤)で処理されていてもよい。
以下に、本発明の耐熱性粘着フィルムの実施例と比較例を用いて、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)95質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)5質量部を混合し、3官能のイソシアネートである架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」、イソシアヌレート系)6質量部を添加し、粘着層の原料を得た。
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)95質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)5質量部を混合し、3官能のイソシアネートである架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」、イソシアヌレート系)6質量部を添加し、粘着層の原料を得た。
次に、厚さ50μmで150℃、30分の条件下で熱収縮率が長手(MD)方向で0.2%以下であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、塗布厚さが4μmになるように塗布、乾燥し、基材層の表面に粘着層を形成させた。
次に、この形成させた粘着層に剥離フィルムを積層し、耐熱性粘着フィルムを製造した。剥離フィルムは厚さ50μmのポリエチレンフィルムとした。
(実施例2)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
(実施例3)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部と、粘着付与剤(ヤスハラケミカル株式会社製「YSポリスターT−100、テルペンフェノール共重合体」)10質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部と、粘着付与剤(ヤスハラケミカル株式会社製「YSポリスターT−100、テルペンフェノール共重合体」)10質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
(比較例1)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部と、粘着付与剤(ヤスハラケミカル株式会社製「T−100」)20質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業株式会社製「SH−1000」)90質量部と、アクリル系粘着剤(ナガセケムテックス株式会社製「HTR−600LB」)10質量部を混合し、架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−N75E」)6質量部と、粘着付与剤(ヤスハラケミカル株式会社製「T−100」)20質量部を添加し、粘着層の原料を得た以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
(比較例2)
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(日本カーバイド工業株式会社製「KP−2493」)100質量部を加え、架橋剤(日本カーバイド工業株式会社製「CK−206」、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン)5質量部を添加し、反応促進剤(一方社油脂工業株式会社製「MP−25」、アルキルアルミニウム化合物)を1.4質量部添加し、粘着層の原料を得た。
トルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒にアクリル系粘着剤(日本カーバイド工業株式会社製「KP−2493」)100質量部を加え、架橋剤(日本カーバイド工業株式会社製「CK−206」、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン)5質量部を添加し、反応促進剤(一方社油脂工業株式会社製「MP−25」、アルキルアルミニウム化合物)を1.4質量部添加し、粘着層の原料を得た。
次に、厚さ50μmで150℃、30分の条件下で熱収縮率が長手(MD)方向で0.3〜0.5%であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、塗布厚さが3μmになるように塗布、乾燥し、基材層の表面に粘着層を形成させた。
次に、この形成させた粘着層に剥離フィルムを積層し、耐熱性粘着フィルムを製造した。剥離フィルムは厚さ40μmのポリエチレンフィルムとした。
(比較例3)
厚さ50μmで150℃、30分の条件下で熱収縮率が長手(MD)方向で1.0%以上であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用する以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
厚さ50μmで150℃、30分の条件下で熱収縮率が長手(MD)方向で1.0%以上であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用する以外は実施例1と同様の耐熱性粘着フィルムを得た。
(評価試験)
次にこれら実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムを用いて、以下の評価試験を行った。
次にこれら実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムを用いて、以下の評価試験を行った。
(初期粘着力評価)
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付けしてから、室温23℃、相対湿度50%の環境下で30分放置してから粘着力を測定した。剥離条件は、剥離角度を180°、剥離速度を0.3m/分にて実施した。
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付けしてから、室温23℃、相対湿度50%の環境下で30分放置してから粘着力を測定した。剥離条件は、剥離角度を180°、剥離速度を0.3m/分にて実施した。
(加熱後粘着力評価)
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付けしてから、150℃で90分間の加熱処理後、室温23℃、相対湿度50%の環境下で室温23℃になるまで冷却してから粘着力を測定した。剥離条件は、剥離角度を180°、剥離速度を0.3m/分にて実施した。
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付けしてから、150℃で90分間の加熱処理後、室温23℃、相対湿度50%の環境下で室温23℃になるまで冷却してから粘着力を測定した。剥離条件は、剥離角度を180°、剥離速度を0.3m/分にて実施した。
(剥離後の被着体の汚染確認)
前述の加熱後粘着力評価で使用した試験片を手で剥離し、粘着層がFCCLに残存していないかを目視にて観察した。
前述の加熱後粘着力評価で使用した試験片を手で剥離し、粘着層がFCCLに残存していないかを目視にて観察した。
(加熱後のカール状態の確認)
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付け後、幅210mm、長さ297mmにカットした試験片を作製し、150℃で90分間の加熱処理後、室温23℃、相対湿度50%の環境下で室温23℃になるまで冷却してからカールの状態を確認した。
これらの評価・測定結果を粘着層の配合と共に表1に示した。
実施例および比較例の耐熱性粘着フィルムの剥離フィルムを剥し、厚さ45μmであるFCCLのポリイミド側に貼付けした。貼付け後、幅210mm、長さ297mmにカットした試験片を作製し、150℃で90分間の加熱処理後、室温23℃、相対湿度50%の環境下で室温23℃になるまで冷却してからカールの状態を確認した。
これらの評価・測定結果を粘着層の配合と共に表1に示した。
表1から明らかなように、実施例1から3の耐熱性粘着フィルムは適度な初期粘着力を有し、加熱後粘着力が0.20N/25mm以下であり、且つ加熱後粘着力が初期粘着力の2倍以下で被着体から剥離しやすく、また、被着体を汚染し難く、さらに加熱処理後にカールが発生し難いという優れた性質を有する。これに対し、比較例1は、実施例3の粘着付与剤10質量部を20質量部にしたものであり、加熱後粘着力が初期粘着力の2倍以下であるが、加熱後粘着力が、0.20N/25mmを超えた0.33/25mmと高く剥離しにくくなる。比較例2は、2官能エポキシ架橋剤を用いたもので、加熱後粘着力が0.39N/25mmと高くなり剥離しにくい。比較例3は、実施例1と同じ組成であるが、ポリエステルフィルムの熱収縮率が長手(MD)方向で1.0%以上であり、比較例2と同様にカールしてしまった。
10:耐熱性粘着フィルム
20:粘着層
30:基材層
40:剥離フィルム
20:粘着層
30:基材層
40:剥離フィルム
Claims (3)
- 基材層の片面に粘着層が積層された耐熱性粘着フィルムであって、前記粘着層はアクリル系樹脂と架橋剤として3官能以上のイソシアネートを含有し、150℃、90分加熱後の粘着力が加熱前の粘着力の2倍以下であり、150℃、90分加熱後の粘着力が0.20N/25mm以下であることを特徴とする耐熱性粘着フィルム。
- さらに、粘着付与剤を含有し、前記粘着層は、アクリル系樹脂100質量部に対して、粘着付与剤を0〜10質量部を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐熱性粘着フィルム。
- 前記基材層は、ポリエステルフィルムで、150℃、30分の加熱処理後の熱収縮率が長手(MD)方向で0.2%以下である請求項1または請求項2に記載の耐熱性粘着フィルム。
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