JP2014201437A - プレートの割れ検出方法 - Google Patents

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邦明 堀江
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三弘 鍋島
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【課題】簡単な構成でプレートの割れを検出する。
【解決手段】載置面上のガラス板12の上下方向の移動前位置を検出する。次に、ガラス板12の一部を吸着して上昇、水平方向の移動、降下を行って、吸着していないガラス板12の領域の載置されていた位置に向けて降下する。この後に、ガラス板12の上下方向の移動後位置を検出する。移動前位置と移動後位置が異なるときに、移動前位置に達する前にガラス板12の降下が制限されたと判断し、割れが生じていると判断する。
【選択図】図11

Description

本発明は、プレートの割れ検出方法に関する。
例えば太陽電池パネルのカバーガラスの表面には、太陽電池本体に太陽光をより多く入射させるために、光反射を低減する反射防止膜が形成されている。また、汚れの付着を防ぐための防汚膜が形成される。さらに、このような各種の機能の薄膜を積層して形成することも多々ある。1×1.6m程度の大型の太陽電池パネルのカバーガラスもある。
積層されたガラス板を1枚ずつ処理工程に送る場合には、一般的には特許文献1に記載されるようにロボットアームに取り付けた吸着パッドでガラス板を吸着し、吸着した状態で移動させて処理工程に送り込んでいる。
ところで、ガラス板に割れがあると、処理装置内で、割れがさらに進行し、処理装置の故障の原因となる。また、割れた破片が次のガラス板上に残ってしまうと、次のガラスの移動時に吸着パッドによる吸着が正常に行われないなどの障害が発生する。このような故障や障害の原因となるガラス板(プレート)の割れを検出する方法としては、一般的にロボットアームの先端に取り付けたカメラで撮影し、それによって得られる画像を解析することで自動検出している。
特開平7−10301号公報
しかしながら、上記のようにロボットアームの先端に取り付けたカメラで撮影する方法では、ロボットアームによりケラレが生じる。このためカメラの取り付け位置や撮影範囲が制限されることがあり、上記のように大型なガラス板などでは、多数のカメラや画像処理装置が必要になって、装置の大型化・コスト上昇を招くといった問題があった。また、エンボス加工によって多数の凹凸が表面に形成されたガラス板では、それら凹凸が画像解析に影響して割れを精度よく検出できないという問題がある。さらには、ガラス板等のプレートの割れ方は一様ではないが、できるだけ多くの割れ方に対応してその割れを検出できることが望まれる。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、簡単な構成でガラス板等の割れを検出することができるプレートの割れ検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプレートの割れ検出方法は、載置面上に置かれたプレートの一部を1または複数の吸着パッドで吸着し、吸着した状態で吸着パッドを移動する移動ステップと、吸着パッドで吸着されたプレートの吸着部分または吸着していない非吸着部分の移動ステップによる本来移動すべき位置への移動の有無を判定する移動判定ステップと、移動判定ステップで吸着部分または非吸着部分が本来移動すべき位置に移動してないと判定されたときに、プレートに割れがあると判定する割れ判定ステップと、を有するものである。
移動ステップは、プレートの一端部の一部を第1の吸着パッドで吸着し、プレートの他端部から一端部に向かうシフト方向に第1の吸着パッドを移動して、一端部の位置をずらすシフトステップと、シフトステップでずらされたプレートの一端部の一部を第1の吸着パッドで、また他端部を第2の吸着パッドで吸着し、プレートの厚み方向に第1及び第2の吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を載置面からプレートの厚みよりも離間させる位置に移動する持上げ動作と、シフト方向に第1及び第2の吸着パッドを移動して、保持したプレート部分の位置をずらすシフト動作と、持上げ動作と反対方向に第1及び第2の吸着パッドを移動して、保持したプレート部分を載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げシフトステップと、を含み、移動判定ステップは、シフトステップ後に、シフトステップによる他端部のシフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、載置動作時に、保持したプレート部分の載置面に達する前の移動の制限の有無を判定する第2移動判定ステップと、を含み、割れ判定ステップは、第1移動判定ステップで他端部の移動がないこと、第2移動判定ステップで保持したプレート部分の移動が制限されたことのいずれかの判定がなされたときにプレートに割れがあると判定することが好ましい。
また、第1移動判定ステップは、載置面に平行かつシフト方向と直交する方向で、他端部がシフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、他端部のシフト方向への移動の有無を判定することが好ましい。
また、移動ステップは、プレートの一端部の一部を第1の吸着パッドで吸着し、プレートの他端部から一端部に向かうシフト方向に第1の吸着パッドを移動して、一端部の位置をずらすシフトステップと、シフトステップでずらされた一端部の一部を第1の吸着パッドで、また他端部を第2の吸着パッドで吸着し、プレートの厚み方向に第1及び第2の吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を載置面からプレートの厚みよりも離間させる位置に移動する持上げステップと、を含み、移動判定ステップは、シフトステップ後に、シフトステップによる他端部のシフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、持上げステップ後に、載置面上における非吸着部分の有無を判定する第2移動判定ステップと、を含み、割れ判定ステップは、第1移動判定ステップで他端部の移動がないこと、第2移動判定ステップで載置面上に非吸着部分があることのいずれかの判定がなされたときにプレートに割れがあると判定することが好ましい。
また、第1移動判定ステップは、載置面に平行かつシフト方向と直交する方向で、他端部がシフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、他端部のシフト方向への移動の有無を判定し、第2移動判定ステップは、載置面に平行に照射される第2の検出光で載置面上を走査し、この第2の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、載置面上の非吸着部分の有無を判定することが好ましい。
また、移動ステップは、プレートの一部を第1の吸着パッドで吸着し、プレートの一端部から他端部に向かう第1シフト方向に第1の吸着パッドを移動して、プレートをずらす第1シフトステップと、第1の吸着パッドを第1シフト方向と逆の第2シフト方向に移動して、第1シフトステップでずらしたプレートを逆方向にずらす第2シフトステップと、を含み、移動判定ステップは、第1シフトステップ後に、第1シフトステップによる一端部の第1シフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、第2シフトステップ後に、第2シフトステップによる他端部の非吸着部分の第2シフト方向への移動の有無を判定する第2移動判定ステップと、割れ判定ステップは、第1移動判定ステップで一端部の移動がないこと、第2移動判定ステップで他端部の非吸着部分が移動していないことのいずれかの判定がなされたときにプレートに割れがあると判定することが好ましい。
また、第1移動判定ステップは、載置面に平行かつ第1シフト方向と直交する方向で、一端部が第1シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、一端部のシフト方向への移動の有無を判定し、第2移動判定ステップは、載置面に平行かつ第2シフト方向と直交する方向で、他端部が第2シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第2の検出光を照射し、この第2の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、他端部の非吸着部分の移動の有無を判定することが好ましい。
また、第1移動判定ステップの検出によってプレートに割れがあると判定したときには、第1移動判定ステップ以降の、割れ検出のための各ステップを行わないことが好ましい。
また、移動ステップは、水平な載置面上に置かれたプレートの一部領域内を吸着パッドで吸着して保持し、プレートの厚み方向に吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を載置面からプレートの厚みよりも離間させる離間位置に移動する持上げ動作と、載置面と平行な方向に吸着パッドを移動して、一部領域を他の領域が置かれていた載置面の上方にずらすシフト動作と、持上げ動作と反対方向に吸着パッドを移動して、保持されたプレート部分を載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げシフトステップであり、移動判定ステップは、載置動作時に、保持したプレートの載置面に達する前の移動の制限の有無を判定し、割れ判定ステップは、移動判定ステップで吸着部分の移動が制限されと判定されたときにプレートに割れがあると判定することが好ましい。
また、移動ステップは、水平な載置面上に置かれた回転対称なプレートの中央を吸着し、プレートの厚み方向に吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を載置面からプレートの厚みよりも離間させる離間位置に移動する持上げ動作と、吸着パッドを回転して、保持したプレート部分をその面内で所定角度だけ回転させる回転動作と、持上げ動作と反対方向に吸着パッドを移動して、保持したプレート部分を載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げ回転ステップであり、移動判定ステップは、載置動作時に、保持したプレート部分の載置面に達する前の移動の制限の有無を判定し、割れ判定ステップは、移動判定ステップによって保持したプレート部分の移動が制限されたと判定されたときにプレートに割れがあると判定することが好ましい。
本発明を実施した移載装置を含む移載システムを上方から見た状態を示す説明図である。 移載装置の構成を示す説明図である。 ガラス板12の第1,第2領域とそれに対応する吸着パッド31を示す説明図である。 ガラス板12の第3,第4領域とそれに対応する吸着パッド31を示す説明図である。 移載システムの要部構成を示すブロック図である。 割れ検出時の第1持上げシフトステップの各動作を示す説明図である。 第1持上げシフトステップのシフト動作・載置動作を示す説明図である。 第2持上げシフトステップのシフト動作・載置動作を示す説明図である。 第3持上げシフトステップのシフト動作・載置動作を示す説明図である。 第4持上げシフトステップのシフト動作・載置動作を示す説明図である。 持上げシフトステップで破片にガラス板が重なった状態を示す説明図である。 第2実施形態の移載システムの要部レイアウトを示す説明図である。 第2実施形態の移載システムの要部構成を示すブロック図である。 第2実施形態における割れ検出時の第1シフトステップの各動作を示す説明図である。 第2実施形態における割れ検出時の第2シフトステップの各動作を示す説明図である。 第2実施形態における左右に割れているガラス板に対する第1検出器での検出状態を示す説明図である。 第2実施形態における左側の角が割れたガラス板に対する第1検出器での検出状態を示す説明図である。 第2実施形態における長辺に沿って割れたガラス板に対する第1検出器での検出状態を示す説明図である。 第2実施形態における斜めに割れたガラス板に対する第1検出器での検出状態を示す説明図である。 第2実施形態における斜めに割れたガラス板に対する第1検出器で割れが検出されない状態を示す説明図である。 図20の例におけるガラス板に対する第2検器出での検出状態を示す説明図である。 ガラス板を斜めに立て掛けた状態で積層する例を示す説明図である。 図22の例における検出状態の一例を示す説明図である。 第3実施形態の移載システムの要部レイアウトを示す説明図である。 第3実施形態の移載システムの要部構成を示すブロック図である。 第3実施形態における割れ検出時の持上げシフトステップの各動作を示す説明図である。 第3実施形態における斜めに割れたガラス板に対する第1検出器での検出状態を示す説明図である 図27の例におけるガラス板の割れを検出した状態を示す説明図である。 中央に島状の割れがあるガラス板の状態を示す説明図である。 シフト方向に沿った辺から内部に湾状に入り込む割れがあるガラス板の状態を示す説明図である。 吸着ヘッドに第1検出器を設けた例を示す斜視図である。 第4実施形態の第1,第2検出器を設けた吸着ヘッドの例を示す斜視図である。 第4実施形態における第2検出器の検出光を照射する高さを示す説明図である。 第4実施形態における第2検出器の検出光の走査による検出状態を示す説明図である。 第5実施形態の移載装置の要部構成を示す説明図である。 第5実施形態における吸着パッドと位置センサの位置を示す説明図である。 円形の基板を持上げ回転ステップで割れを検出する第6実施形態を示す説明図である。 第6実施形態において円形の基板の割れの検出状態を示す説明図である。
[第1実施形態]
図1に示すように、移載システムは、上方から見て移載装置10の周囲にパレット11と、移載対象であるプレートとしてのガラス板12が移載される受入台14と、合紙15を廃棄する合紙ボックス16とが配されている。パレット11上には、図2に示すように、複数枚、例えば100枚程度のガラス板12と合紙15とが交互に積層された積層部17が置かれている。移載装置10は、積層部17のガラス板12を1枚ずつ受入台14に移載する。なお、この例では、ガラス板12を上下方向に積層しているので、上下方向がガラス板12の厚み方向であり、ガラス板12の面に沿った方向が水平方向である。
移載装置10は、そのアーム部21の先端に設けた吸着ヘッド22によってガラス板12,合紙15を吸着して保持し、アーム部21の旋回とアーム部21の折り曲げにより、それらを移動する。すなわち、パレット11上のガラス板12は1枚ずつ受入台14に移載され、1枚のガラス板12の移載ごとに積層部17の最上層に現れる合紙15を合紙ボックス16に移動する。ガラス板12の移載に先立って、移載装置10を用いてガラス板12の割れの検出を行う。この実施形態では、第1〜第4持上げシフトステップと、移動判定と、割れ判定とを行ってガラス板12の割れ検出を行う。
この例におけるガラス板12は、矩形であり、太陽電池パネルのカバーガラスとして用いられるものである。パレット11から受入台14に移載されたガラス板12は、受入台14に設けたコンベア14aによって搬送され、例えばその表面に反射防止膜を形成する工程に送られる。
図2に示すように、移載装置10は、アーム部21の先端に吸着ヘッド22を含むヘッドユニット25を取り付けた構成になっている。アーム部21は、アーム21a〜21dと、旋回機構21eとを有している。各アーム21a〜21dは、それぞれ水平な軸を中心に折れ曲がり自在に連結されている。同様に旋回機構21eには、アーム21dの端部が折れ曲がり自在に連結されている。旋回機構21eは、垂直な軸を中心に回動自在に設けられている。このアーム部21は、アーム駆動部26(図5参照)により駆動される。これにより、吸着ヘッド22で吸着したガラス板12を任意の方向への水平移動、及び上下方向に移動することができる。
ヘッドユニット25は、吸着ヘッド22の他に、ヘッド保持部28を有する。吸着ヘッド22は、ベース30に複数の吸着パッド31及び複数の接触センサ32を設けた構成になっている。なお、吸着ヘッド22を含むヘッドユニット25は、アーム部21によって様々な姿勢を取り得るが、便宜上、吸着パッド31を下側にしてベース30の姿勢が水平なものとして説明する。
ヘッド保持部28は、アーム21aの先端に固定された本体部28aに軸28bを上下方向にスライド自在に取り付けてある。この軸28bの下端にベース30が固定されることにより、吸着ヘッド22が上下方向にスライド自在となっている。本体部28aとベース30との間にバネ28cが設けられており、このバネ28cにより、吸着ヘッド22が下方に向けて付勢されている。吸着ヘッド22または吸着しているガラス板12の降下が制限された状態で、アーム部21の先端が下げられた場合には、アーム部21は、バネ28cの付勢に抗して本体部28aに対して軸28bをスライドさせながら降下する。
図3,図4に示すように、ベース30には、その下面のガラス板12と同じサイズの領域(以下、対面領域という)内に16個の吸着パッド31と、4個の接触センサ32を設けてある。ガラス板12を吸着する際には、その対面領域をガラス板12に対面させた状態で吸着パッド31を作動させる。
吸着パッド31は、マトリクス状に配列してある。各吸着パッド31は、対面領域の長手方向,短手方向のいずれに対しても均等に4個ずつ配されている。各吸着パッド31は、第1〜第4グループにグループ化されている。ガラス板12を受入台14に移載するときには、全ての吸着パッド31でガラス板12を吸着し、ガラス板12の割れを検出するときには、グループごとの吸着制御を行う。なお、吸着パッド31の個数や配列は、上記のものに限定されない。
第1グループは、図3に示されるように、ガラス板12をその短手方向に沿った第1中心線C1で2等分した一方の第1領域12a内を吸着する各吸着パッド31で構成され、第2グループは、他方の第2領域12b内を吸着する各吸着パッド31で構成される。
また、図4に示されるように、第3グループは、長手方向に沿った第2中心線C2で2等分した一方の第3領域12c内を吸着する各吸着パッド31で構成され、第4グループは、他方の第4領域12d内を吸着する各吸着パッド31で構成される。したがって、1個の吸着パッドは、2グループに属している。
接触センサ32は、対面領域の4隅にそれぞれ設けられている。この接触センサ32は、その先端にガラス板12または合紙15の表面が接触しているときに接触信号を出する。
図5において、制御部35は、各部を統括的に制御し、ガラス板12の移載、合紙15の廃棄、ガラス板12の割れ検出などを行う。アーム駆動部26は、アーム部21を駆動するためのモータなどで構成されている。このアーム駆動部26により、各アーム21a〜21dが折り曲げられ、また旋回機構21eによる旋回が行われる。
アーム位置検出器36は、アーム部21に内蔵されたエンコーダなどで構成される。このアーム位置検出器36は、各アーム21a〜21dの折り曲げ角度、旋回機構21eによる回動角度を検出して出力する。移載装置10は、これまでのロボットアームと同様に動作を登録するいわゆるティーチングを行い、ガラス板12の移載等を行うときには、そのティーチングで登録された動作を再生(ティーチングプレイバック)する。ティーチングの際には、アーム位置検出器36からの出力を順次記憶する。動作を再生する場合には、アーム位置検出器36からの出力を参照しながら、アーム駆動部26を介してアーム部21を駆動する。
積層されたガラス板12を吸着する際の動作に関しては、例えば積層部17の最上層のガラス板12を吸着させる動作を初期値としてティーチング時に登録する。吸着すべき上下方向の位置(高さ)は、ガラス板12の移載するごとに順次に下がる。このため、移載時には、吸着すべき上下方向の位置(高さ)は、初期値からガラス板12を移載するごとに、ガラス板12と合紙15の厚み分ずつ順次に減算し、これに基づいて各アーム21a〜21dの折り曲げ角度などを制御する。もちろん、ティーチング時に積層されたガラス板12のそれぞれについて吸着する動作を登録してもよい。
アーム位置演算部37は、アーム位置検出器36からの検出結果と、各アーム21a〜21dのアーム長などとに基づいて、アーム部21の先端の三次元空間における座標、すなわちアーム部21の先端の三次元位置を求める。アーム位置演算部37によって求められた三次元位置は、制御部35,位置演算部38にそれぞれ送られる。制御部35は、アーム位置演算部37からの三次元位置に基づいて、後述する動作開始位置におけるアーム部21の先端の上下方向の位置(以下、アーム移動前位置という)を取得する。
接触センサ32からの接触信号は、吸着ヘッド22の降下制御に用いられる。ガラス板12,合紙15を吸着する際には、制御部35は、接触センサ32から接触信号が出力されていることを確認して吸着パッド31を作動させる。また、積層された各ガラス板12が破損することを防止するために、吸着ヘッド22の降下量が接触センサ32から接触信号が出力された時点からの所定量に達したときに吸着ヘッド22の降下を停止する。接触センサ32がガラス板12の表面に接触した状態で、各吸着パッド31がガラス板12を良好に吸着できるように接触センサ32の下方への突出長が調整されている。なお、接触センサ32の位置や個数はこれに限定されるものではない。例えば1個の接触センサ32を対面領域の中央に設けてもよい。
ヘッド位置検出器41は、ヘッド保持部28に内蔵されており、割れ検出の際に、軸28bのスライド量に基づいて、上下方向におけるアーム部21の先端に対する吸着ヘッド22の位置(以下、ヘッド相対位置という)を検出する。このヘッド相対位置は、接触センサ32の先端の位置として求めている。ヘッド相対位置は、接触センサ32がガラス板12に接触している状態で検出され、位置演算部38に送られる。
位置演算部38は、アーム部21の先端の三次元位置とヘッド相対位置に基づいて、接触センサ32の先端の上下方向の位置、すなわち接触センサ32が接触しているガラス板12の表面位置(上下方向の位置)を求める。位置演算部38は、表面位置を判定部42に送る。
なお、この実施形態では、吸着しているガラス板12の表面位置を求めているが、これに代えて吸着ヘッド22の上下方向の絶対位置、例えばガラス板12の表面と一定の間隔に維持されるベース30の上下方向における位置を求めてもよい。
判定部42は、持上げシフトステップ前の表面位置を移動前位置として、また持上げシフトステップ後の表面位置を移動後位置として取得して移動判定を行う。この実施形態における移動判定は、詳細を後述するように、移動前位置と移動後位置との比較により吸着で保持したガラス板12の降下の制限の有無の判定である。
判定部42は、降下が制限されたと判定すると、その判定結果に基づいてガラス板12に割れがあると判定する。判定部42は、ガラス板12に割れがあると判定したときには、割れ検出信号を制御部35に送る。制御部35は、割れ検出信号を受けることに応答してオペレータに報知等を行う。また、制御部35は、ガラス板12に割れが検出された場合には、割れが検出されたガラス板12に対する、それ以降の持上げシフトステップ、移動判定を行わないように制御する。
各吸着パッド31は、吸着制御部44を介して真空ポンプ45に接続されている。これら各吸着パッド31は、真空ポンプ45が発生する負圧によってガラス板12を吸着する。吸着制御部44は、各吸着パッド31の吸着とその解除を制御する。ガラス板12をパレット11から受入台14に移載する場合には、吸着制御部44は、全吸着パッド31で吸着を行わせ、ガラス板12の割れ検出を行う場合には、グループごとの吸着制御を行う。
なお、この例では、真空吸着式の吸着パッド31を用いているが、真空吸着式に代えて、静電吸着式の吸着パッド(静電チャック)を用いてもよい。静電吸着式の場合、静電吸着力の発生方式がいくつかあるが、移載の対象となるプレートの素材に応じたものを用いればよい。
吸着制御部44は、吸着パッド31でガラス板12を吸着した際に、その吸着パッド31内の圧力が例えば所定の時間内に所定圧力にまで下がらないときには、吸着パッド31の位置にガラス板12に割れやひびがあるものとして、割れ検出信号を制御部35に通知する。この場合にも、制御部35は、オペレータに報知等を行う。
この実施形態では、移動ステップとして第1〜第4持上げシフトステップを行う。第1〜第4持上げシフトステップは、それぞれ動作開始位置でガラス板12に対する吸着パッド31による吸着を行ってから、持上げ動作、シフト動作、載置動作を順番に行う。吸着パッド31による吸着は、各持上げシフトステップごとに決められたグループの各吸着パッド31で、第1〜第4領域12a〜12dのうちの対応する1つの領域を一部領域として吸着する。動作開始位置は、図6(a)に示すように、積層部17の最上層で水平方向にずらしていない状態のガラス板12を吸着する位置であり、吸着ヘッド22の対面領域をそのガラス板12に対面させ、かつ接触センサ32をガラス板12に接触させた位置である。
持上げ動作は、吸着パッド31をガラス板12の厚み方向に移動(上昇)させ、吸着で保持しているガラス板12を最上層の合紙15からガラス板12の厚みよりも大きく離間させた離間位置に移動する。離間位置は、一部だけが吸着されたガラス板12の撓みを考慮して、そのガラス板12の下端が最上層の合紙15からガラスの厚み分よりも高くなるように決めてある。これは、合紙15上にガラス板12の一部が残っている場合、その一部の上に吸着で保持したガラス板12を降下させるためである。
シフト動作は、吸着パッド31で保持しているガラス板12の一部領域が他の領域が置かれていた載置面の上方となるように、吸着パッド31を載置面に平行(水平)に移動する。一部領域となる部分は、持上げシフトステップごとに異なるので、水平面内でのシフト動作のシフト方向もそれに応じて異なる。載置動作は、持上げ動作と反対方向に吸着パッド31を移動、すなわち降下させ、吸着パッド31で保持しているガラス板12を載置面に向けて移動する。
第1持上げシフトステップでは、一部領域としての第1領域12a内を第1グループの各吸着パッド31で吸着する。持上げ動作は、図6(a)に示される動作開始位置から吸着ヘッド22を垂直に上昇させて、図6(b)に示すように、保持しているガラス板12を離間位置に移動する。第1持上げシフトステップのシフト動作では、図6(c)に示すように、保持しているガラス板12の第1領域12aがそのガラス板12の置かれていた載置領域P内の第2領域12bが置かれていた第2載置領域P2の上方となるように、吸着ヘッド22を水平に移動する。この第1持上げシフトステップのシフト動作のシフト方向は、ガラス板12の長手方向である。また、載置動作では、アーム部21の先端をアーム移動前位置にまで垂直に降下させることによって、図6(d),図7に示すように、第1領域12aが第2載置領域P2に向けて降下するように、保持したガラス板12を降下する。
なお、吸着パッド31の吸着で保持したガラス板12は、吸着パッド31が吸着した吸着部分とこの吸着部分と一体になっている部分であって、吸着により保持したプレート部分に対応する。ガラス板12に割れが発生していない場合は、ガラス板12の全体が保持したガラス板12になる。一方、割れが生じている場合では、割れによって吸着部分から分離されている部分を除いたガラス板12の部分が保持したガラス板12になる。この例のように、複数の吸着パッド31で同時に吸着を行う場合では、割れによって互いに分離しているガラス板12の各部分をそれぞれ吸着パッド31が吸着することがあるので、保持したガラス板12は、割れにより互いに分離したガラス板12の複数の部分からなることもある。
第2〜第4持上げシフトステップについては、作動される吸着パッド31のグループ、及びシフト動作でのシフト方向が異なる他は、第1持上げシフトステップと同じである。すなわち、第2持上げシフトステップでは、第2グループの各吸着パッド31によって第2領域12b内を吸着する。また、図8に示すように、第2領域12bを載置領域P内の第1領域12aが置かれていた第1載置領域P1の上方となるようにずらしてから降下させる。
また、第3持上げシフトステップでは、第3グループの各吸着パッド31によって第3領域12c内を吸着し、図9に示すように、第3領域12cを載置領域P内の第4領域12dが置かれていた第4載置領域P4の上方となるようにずらしてから降下させる。さらに、第4持上げシフトステップでは、第4グループの各吸着パッド31によって第4領域12dを吸着して行い、図10に示すように、第4領域12dを、載置領域P内の第3領域12cが置かれていた第3載置領域P3の上方となるようにずらしてから降下させる。
なお、第1〜第4持上げシフトステップの順番は任意に決めることができる。また、2回目以降の持上げシフトステップを行う場合には、それに先立ってガラス板12とともに吸着ヘッド22を動作開始位置に戻す動作が行われる。また、吸着パッド31で吸着する位置や領域、持上げシフトステップによるずらし量及びシフト方向は、割れを検出する対象物に生じる割れ特性、例えば生じやすい位置や方向等に基づいて適宜に決定することができる。
移動判定では、第1〜第4持上げシフトステップに先立って移動前位置検出を行うことで移動前位置を取得する。移動前位置検出は、吸着ヘッド22を動作開始位置に移動した状態で行う。なお、移動前位置検出は、吸着パッド31による吸着を行っていない状態で行うが、吸着した状態で行ってもよい。また、第1〜第4持上げシフトステップの完了ごとに移動後位置検出を行って移動後位置を取得する。
判定部42は、移動前位置と移動後位置とを比較することによって、吸着パッド31による吸着で保持したガラス板12の載置面に達する前の移動の制限の有無を判定する。この例では、載置面は最上層の合紙15であり、移動の制限は、載置動作の降下の制限である。この比較において、移動前位置よりも移動後位置が高くなっている場合に、最上層の合紙15に達する前に保持したガラス板12の降下が制限されたと判定する。
移動前位置と移動後位置とが同じになるのは、吸着パッド31で保持されたガラス板12が最上層の合紙15上に直接に置かれる場合である。一方、移動前位置よりも移動後位置が高くなるのは、吸着パッド31での吸着部分に対して、割れにより分離している吸着パッド31で吸着されていない非吸着部分、すなわち持上げシフトステップによって移動しない非吸着部分がある場合である。この場合には、移動しない非吸着部分が合紙15上に残り、その上に吸着で保持されたガラス板12が載置動作の降下時に重なることによって、その降下が制限される。この例においては、吸着パッド31で保持したガラス板12の降下の制限の有無を判定することは、吸着パッド31の吸着で保持された吸着部分を含むガラス板12がそれに割れがなければ本来移動するはずの載置面までの移動の有無の判定であると同時に、持上げシフトステップによる非吸着部分の本来移動すべき位置への移動の有無の判定でもある。
次に上記構成の作用について説明する。積層部17の最上層にあるガラス板12を受入台14に移載する場合、それに先立って割れ検出を行う。まず、アーム駆動部26を介してアーム部21を駆動し、図6(a)に示されるように、吸着ヘッド22を動作開始位置に移動する。このときには、ベース30の対面領域がガラス板12に対面するまで吸着ヘッド22を水平に移動してから、吸着ヘッド22を垂直に降下させる。この動作開始位置は、例えば接触センサ32からの接触信号が得られた時点から、アーム部21の先端をさらに降下した位置となっている。
なお、接触センサ32からの接触信号が得られた時点でアーム部21の降下を停止させ、そのときの吸着ヘッド22の位置を動作開始位置としてもよい。また、接触センサ32を省略し、ヘッド位置検出器41の出力に基づき、アーム部21に対して吸着ヘッド22が上方に適当な長さだけ移動したことを検出するまでアーム部21の先端を降下してもよい。
吸着ヘッド22を動作開始位置にした状態で、アーム位置検出器36からの検出結果に基づいて、アーム位置演算部37がアーム部21の先端の三次元位置を求める。そして、制御部35が、その三次元位置からアーム移動前位置を取得して記憶する。また、移動前位置検出が行われ、ヘッド位置検出器41で検出されるヘッド相対位置とアーム位置演算部37からの三次元位置とに基づいて、位置演算部38によりガラス板12の表面位置が算出され、これが移動前位置として判定部42に記憶される。なお、アーム移動前位置は、ティーチングで登録された座標から取得してもよい。
移動前位置検出を行った後に、第1持上げシフトステップが開始される。吸着ヘッド22を動作開始位置にしたまま、吸着制御部44の制御により第1グループの各吸着パッド31が作動される。これにより、第1グループの各吸着パッド31が第1領域12a内を吸着する。この後に、持上げ動作が行われ、アーム部21による吸着ヘッド22の上昇によって、図6(b)に示されるように、第1グループの吸着パッド31の吸着で保持された最上層のガラス板12が離間位置にまで上昇する。なお、このときに、ガラス板12の割れによって、第1グループの各吸着パッド31の吸着部分と分離された部分があれば、その部分は上昇せず合紙15上に残る。
次にシフト動作が行われ、図6(c)及び図7に示されるように、第1領域12aが第2載置領域P2の上方に位置するように、吸着ヘッド22を水平に移動する。これにより、吸着で保持されたガラス板12が吸着ヘッド22と一体に水平に移動する。このシフト動作が完了すると、続いて載置動作が行われて、アーム部21の先端がアーム移動前位置になるまで降下する。この載置動作により、第1グループの各吸着パッド31で保持されているガラス板12は積層部17の最上層にある合紙15に向けて降下する。したがって、保持されているガラス板12の第1領域12aが第2載置領域P2に向けて降下する。
上記載置動作の完了後に、アーム位置検出器36、ヘッド位置検出器41の各検出結果に基づいて、移動後位置検出が行われて、吸着パッド31で保持されたガラス板12の表面位置が位置演算部38によって求められる。そして、求められた表面位置が、判定部42に移動後位置として取得される。そして、判定部42によって、今回取得した移動後位置と、先に取得して記憶している移動前位置とを比較することで1回目の移動判定が行われる。
比較において、移動前位置と移動後位置が高くなっている場合は、第1持上げシフトステップの載置動作時に、吸着で保持されたガラス板12が移動前位置に達する前、すなわち最上層の合紙15に達する前にその降下が制限されたと判定する。この判定により、ガラス板12に割れが生じていると判定される。一方、両者が同じである場合には、続けて第2持上げシフトステップを行う。
例えば、移動前位置と移動後位置とが同じである場合には、第1持上げシフトステップとは逆の動作を行って、ガラス板12を吸着したままの状態で吸着ヘッド22を動作開始位置に戻す。このように動作開始位置に戻してから、第2持上げシフトステップが開始される。
まず、第1グループの各吸着パッド31による吸着を解除してから、第2グループの各吸着パッド31によってガラス板12の第2領域12b内を吸着する。次に持上げ動作を行い、第2グループの各吸着パッド31による吸着で保持されたガラス板12を離間位置に上昇する。持上げ動作後には、シフト動作を行い、図8に示されるように、ガラス板12の第2領域12bが第1載置領域P1の上方に位置するように吸着ヘッド22を水平に移動する。この後に降下動作を行って、アーム部21の先端をアーム移動前位置になるまで降下させる。
上記のようにして第2持上げシフトステップの載置動作が完了すると、位置演算部38で求められる表面位置を移動後位置として判定部42が取得する。そして、1回目の移動判定と同様にして2回目の移動判定を行う。例えば2回目の移動判定において降下制限がないと判定された場合には、次に第3持上げシフトステップを行う。
第3持上げシフトステップでは、動作開始位置で第2グループの各吸着パッド31による吸着を解除してから、第3グループの各吸着ヘッド31により第3領域12c内を吸着し、持上げ動作、シフト動作、載置動作を行う。第3持上げシフトステップのシフト動作では、図9に示されるように、ガラス板12の第3領域12cが第4載置領域P4の上方に位置するように吸着ヘッド22を水平に移動する。そして、載置動作の完了後に取得される移動後位置と、移動前位置とを比較して3回目の移動判定を行う。
例えば、3回目の移動判定においても降下制限がないと判定された場合には、同様な手順で、第4持上げシフトステップを行う。第3グループの各吸着パッド31による吸着の解除後、第4グループの各吸着ヘッド31により第4領域12d内を吸着し、持上げ動作、シフト動作、載置動作を行う。第4持上げシフトステップでは、図10に示されるように、ガラス板12の第4領域12dを第3載置領域P3に置くように吸着ヘッド22を水平方向に移動してから降下させる。そして、載置動作の完了後に移動後位置を取得して4回目の移動判定を行う。
上記のようにして、第1〜第4持上げシフトステップごとに行う4回の移動判定のそれぞれで降下制限がないと判定された場合には、ガラス板12に割れがないと判定する。そして、割れがないと判定されると、制御部35は、ガラス板12とともに吸着ヘッド22を動作開始位置に戻してから、全ての吸着パッド31を作動させて、ガラス板12を吸着する。この後に、アーム部21により、吸着ヘッド22とともにガラス板12を上昇させてから、受入台14の位置にまで移動する。そして、コンベア14aの上にガラス板12を載せて吸着パッド31による吸着を解除する。
割れのない1枚のガラス板12を受入台14に移載した後には、積層部17の最上層にある合紙15をいくつかの吸着パッド31で吸着して、合紙ボックス16内に移動する。この後、同様な手順で、積層部17の最上層にある次のガラス板12の割れ検出を行い、割れのないガラス板12を受入台14に移動する。
ガラス板12に割れがない場合には、いずれの持上げシフトステップを行っても、ガラス板12の破片などは、合紙15上の移動前の位置に残ることはない。このため、いずれの持上げシフトステップにおいて吸着で保持されたガラス板12は、水平方向での位置がずれているが合紙15上に密着して重なるから、それの載置動作時の降下は、合紙15に達する前、すなわち表面位置が移動前位置に達するまで制限されない。そして、この場合、いずれの移動判定においても、移動前位置と移動後位置が同じになって、上記のように割れがないと判定される。
一方、例えば、図11(a)に示すように、ガラス板12に生じた割れにより、いずれかの持上げシフトステップにおいて、ガラス板12に吸着パッド31による吸着部分と分離する破片Bがある場合では、その持上げ動作で破片Bは上昇しない。続けてシフト動作、載置動作を行うと、図11(b)に示すように、吸着部分を含む保持されたガラス板12は、合紙15上の破片Bの上に重なり、その降下が合紙15に達する前に制限される。このように、破片Bに重なって保持されたガラス板12の降下が制限されると、保持されているガラス板12の移動後位置が破片Bの厚み分Dだけ移動前位置よりも高くなる。したがって、いずれかの持上げシフトステップ後に行われた移動判定で、移動前位置よりも移動後位置が高くなりガラス板12の降下が制限されたと判定されるから、割れが生じていると判定される。
上記実施形態では、吸着ヘッドの載置動作が完了した段階で移動判定を行っているが、載置動作中に移動判定を行ってもよい。この場合には、例えば載置動作中にヘッド相対位置を監視して、そのヘッド相対位置が動作開始位置におけるヘッド相対位置よりも小さくなった時点で、合紙に達する前に降下が制限されたと判定することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、シフト方向が相反する2回のシフトステップを行って、ガラス板の割れを検出するものである。なお、以下に説明する他は、第1実施形態と同じであり、実質的に同じ部材には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、この第2実施形態、及びこれ以降の各実施形態で示す各図におけるガラス板のシフト量や浮かせ量は誇張して描いてある。さらに、以下では、説明における左右の方向として図12上での方向を用いて説明する。
図12及び図13において、この第2実施形態では、移載装置10を用いた移動ステップとして第1及び第2シフトステップを行う。第1シフトステップは、動作開始位置で16個の吸着パッド31のうちの、符号31Aで示す右隅の1個の吸着パッドでガラス板12の一部として右端部(他端部)側の右隅を吸着し、吸着ヘッド22を第1シフト方向(右方向)にシフト量X1だけ移動する。これにより、ガラス板12の右端部の位置を第1シフト方向にずらす。この第1シフト方向が左端部(一端部)から右端部(他端部)に向かう方向である。
第2シフトステップは、第1シフトステップ後に吸着パッド31Aによるガラス板12の吸着を保持したまま、吸着ヘッド22を第1シフト方向と逆向きの第2シフト方向(左方向)にシフト量X2だけ移動する。これにより、ガラス板12の右端部の位置を第2シフト方向にずらす。第1及び第2シフトステップのシフト量X1,X2については後述する。
なお、各シフトステップでは、吸着パッド31Aによる吸着後に吸着ヘッド22を僅かに上昇させて、ガラス板12の右端部側を合紙15から浮かせた状態で行っている。これは、下層の合紙15との摩擦を小さくしてガラス板12の移動を容易にするためである。ガラス板12の浮かせ量は、僅かでよく、ガラス板12の厚みより小さいことが好ましい。また、このようにガラス板12を部分的に浮き上がらせることなく移動することができるのであれば浮かせる必要はない。
また、各シフトステップで吸着を行う吸着パッド31の位置は上記のものに限られない。例えば、吸着パッド31Aに代えて、符号31A〜31Aに示すいずれか1つの吸着パッドを用いてもよい。また、吸着する吸着パッド31よりも第1シフト方向側の一部が欠けるような割れを検出できないことがあるので、できるだけ第1シフト方向側の端を吸着する吸着パッド31を用いることが好ましい。さらに、複数個の吸着パッド31でガラス板12を吸着してもよいが、このようにすると吸着を行う2個の吸着パッド31の間に割れが生じているようなガラス板12の割れを検出できないことがあるので、吸着パッド31の個数が少ないほど好ましく、1個であることは最も好ましい。
第1及び第2検出器71,72は、検出光を照射する投光部や反射された検出光(以下、反射光という)を受光部などで構成された反射型のセンサとなっている。第1及び第2検出器71,72は、いずれも積層されたガラス板12の表面に平行、かつ各シフトステップのシフト方向と直交する方向に検出光を照射し、受光した反射光の強度、すなわち反射状態に応じた受光信号を出力する。検出光としては、各種の光源からの光を用いることができ、レーザ光を検出光として用いてもよい。
第1,第2検出器71,72は、それぞれガイドレール73に上下方向に移動自在に取り付けられて、積層部17の側方に配されている。第1検出器71は、積層部17に積層されたガラス板12の長辺(シフト方向に平行な辺)の左端部に対向する位置に配されている。第2検出器72は、積層されたガラス板12の長辺の右端からさらに右側に外れた位置に配されている。
第1及び第2検出器71,72は、いずれも制御部35の制御下で昇降機構74によりガイドレール73に沿って上下動される。制御部35は、位置演算部38から得られる表面位置に基づいて、積層部17の最上層にあるガラス板12の上下方向の位置を特定し、その最上層のガラス板12の側面の高さに、第1及び第2検出器71,72をセットする。
第1検出器71は、第1シフトステップ後に、検出光を照射して受光信号を出力する。第1検出器71からの受光信号は判定部75に送られ、ガラス板12の左端部の移動の有無の判定に用いられる。第1検出器71は、ガラス板12の左端から間隔Y1だけ右側にずれた位置に向けて、検出光を照射する。
第2検出器72は、第2シフトステップ後に、検出光を照射して受光信号を出力する。第2検出器72からの受光信号は判定部75に送られ、ガラス板12の右端部の非吸着部分の移動の有無の判定に用いられる。第2検出器72は、ガラス板12の右端から間隔Y2だけ右側にずれた位置に向けて、検出光を照射する。
第1シフトステップによってガラス板12の右端部と一体に左端部が右方向に移動したときに、そのガラス板12の左端部から第1検出器71の検出光の照射位置が外れるように、上述のシフト量X1と間隔Y1の関係が決められている。また、第1シフトステップによってガラス板12の右端部が移動されたときに、そのガラス板12の右端部に第2検出器72の検出光が照射されるようにシフト量X1と間隔Y2の関係が決められている。さらに、第2シフトステップによってガラス板12の右端部の全てが左方向に移動したときに、その右端部から第2検出器72の検出光の照射位置が外れるように、シフト量X2と間隔Y2の関係が決められている。
間隔Y1は、第1検出器71からの検出光の照射位置がほぼガラス板12の長辺のほぼ左端となるように小さくすることが好ましい。また、間隔Y2は、第1シフトステップで移動されたガラス板12の長辺のほぼ右端にとなるようにシフト量X1との関係で決めることが好ましい。したがって、シフト量X1に対して間隔Y2を僅かに小さくするのがよい。シフト量X1,X2は、上記関係を満たせば任意に設定できるが、シフト量X1は、間隔Y1に対して、またシフト量X2は間隔Y2に対して僅か、例えば数mm程度の微小長で十分である。この例では、シフト量X1,X2を同じ(X1=X2)、間隔Y1,Y2を同じ(Y1=Y2)にし、シフト量X1,X2を間隔Y1,Y2よりも僅かに大きくしてある。
なお、この実施形態のように、ガラス板12を積層している場合、載置面がガラス板12と同じサイズになるので、大きなシフト量X1,X2を設定すると、シフトステップを行った際に載置面からガラス板12の破片が落下する可能性があるので、数mm程度の微小長とすることが好ましい。もちろん、載置面が各シフトステップによるシフト方向に十分な広さがある場合には、より大きなシフト量X1,X2とすることもできる。
判定部75は、第1,第2検出器71,72からの受光信号に基づいて第1及び第2移動判定を行い、その判定結果に基づいてガラス板12の割れ判定を行う。判定部75は、第1検出器71からの受光信号の信号レベルが所定の閾値以上であるとき、すなわち第1検出器71が受光した反射光の強度が所定の値以上であるときに、第1シフトステップによりガラス板12の左端部が移動していないと判定する。また、判定部75は、第2検出器72からの受光信号の信号レベルが所定の閾値以上であるとき、第2シフトステップによりガラス板12の右端部の非吸着部分が移動していない(少なくとも一部は移動していない)と判定する。
判定部75が移動の有無を判定する閾値は、反射面となるガラス板12の側面の傾きやその面の粗さなどを考慮して決められている。このため、ガラス板12の側面によって、例えば第1検出器71とは異なる方向に検出光が正反射されるような場合でも、第1検出器71が僅かな拡散反射成分を受光することによってガラス板12の一部があることを検出できる。
判定部75は、各受光信号に基づいた判定結果がいずれも移動ありの場合に、ガラス板12に割れがないと判断し、それ以外は割れがあると判断する。すなわち、ガラス板12の左端部が第1シフトステップによって移動されていないこと、ガラス板12の右端部の非吸着部分が第2シフトステップによって移動されていないことのいずれかの判定がなされると、ガラス板12に割れがあると判定する
この第2実施形態の構成では、まず、図14(a)に示すように、吸着ヘッド22を動作開始位置に移動して最上層のガラス板12の表面位置を取得する。そして、その表面位置に基づいて、各検出器71,72を最上層、すなわち吸着されるガラス板12の側面と同じ位置にセットする。
続いて、第1シフトステップを行う。吸着ヘッド22が動作開始位置にある状態で、右隅の吸着パッド31Aが作動されて、ガラス板12が吸着される。次に、図14(b)に示すように、吸着ヘッド22を垂直方向に僅かに上昇させ、ガラス板12の右端部側を合紙15から浮かせる。この後に、図14(c)に示すように、右方向にシフト量X1だけ吸着ヘッド22を移動する。これにより、少なくとも吸着パッド31Aが吸着しているガラス板12の右端部の吸着部分はそれが載置されていた位置から右方向にずらされる。
第1シフトステップのずらし動作の完了後に、第1検出器71は、検出光を照射し、それによる反射光に応じた受光信号を判定部75に送る。そして、判定部75によって、第1移動判定が行われ、第1検出器71からの受信信号の信号レベルが所定の閾値以上であるか否かが調べられる。なお、第1検出器71から検出光を照射する際に、吸着ヘッド22の上昇、すなわちガラス板12の右端部の浮きを解除した状態にしてもよい。
例えば、受光信号の信号レベルが所定の閾値以上ある場合には、ガラス板12の左端部が移動していないと判定される。このように、左端部が移動していないと判定すると、判定部75は、第2シフトステップ、第2移動判定を行うことなく、ガラス板12に割れがあると判定する。
吸着パッド31Aで吸着され吸着部分と左端部とを切り離すような割れがガラス板12にある場合では、非吸着部分である左端部は、第1シフトステップによって吸着部分と一体に移動することはない。このため、左端部は、合紙15上で第1シフトステップの前の位置に残り、第1検出器71からの検出光を反射し、それが第1検出器71で受光されるので、信号レベルが所定の閾値以上の受信信号が得られる。したがって、このようなガラス板12は、第1移動判定で左端部が移動していないと判定され、その結果に基づいて割れがあると判定される。
一方、受光信号の信号レベルが所定の閾値よりも小さい場合には、左端部が第1シフトステップで移動されたと判定する。この場合には、次に第2シフトステップが行われる。図15(a)に示すように、第1シフトステップ後の吸着パッド31Aによる吸着を維持し、またガラス板12の右端部を合紙15から僅かに浮かせた状態を維持して、図15(b)に示すように、吸着ヘッド22を左方向にシフト量X2だけ移動する。この移動の完了後に、図15(c)に示すように、吸着ヘッド22を動作開始位置に降下させて、ガラス板12の浮き上がりを解消する。この例ではシフト量X2は、シフト量X1と同じにしてあるので、結果として吸着ヘッド22は動作開始位置に戻る。
第2シフトステップの完了後に、第2検出器72は、検出光を照射し、それによる反射光に応じた受光信号が判定部75に送られ、判定部75によって、第2移動判定が行われる。例えば、第2検出器72からの受信信号の信号レベルが所定の閾値よりも小さければ、ガラス板12の右端部の全部が左方向に移動したと判定される。そして、この場合には、ガラス板12に割れがないと判定される。
また、受信信号の信号レベルが所定の閾値以上であった場合には、ガラス板12の右端部の非吸着部分が第2シフトステップによって移動していないと判定される。このように判定すると、判定部75は、ガラス板12に割れがあると判定する。このように判定されるのは、吸着パッド31Aが吸着している吸着部分と非吸着部分とを切り離すような割れであり、しかもその非吸着部分が第1シフトステップによって右方向に移動してしまうが、第2シフトステップにより左方向には移動しないような割れである。
図16に示す例のように、左右2枚にガラス板12が割れている場合では、第1シフトステップにより、吸着パッド31Aで吸着されている右端部側のガラス片78aは右方向に移動する。しかし、吸着パッド31Aで吸着されておらず、またガラス片78aと一体になっていない左端部側のガラス片78bは右方向に移動しない。このため、第1シフトステップの後の第1検出器71からの検出光がガラス片78bの側面で反射し、それが第1検出器71で受光される。したがって、第1移動判定で左端部が移動されていないと判定され、ガラス板12の割れが検出される。
また、図17に示す例のように、ガラス板12の左端部側の角が割れている場合、ガラス板12のほとんどの部分は、第1シフトステップにより、吸着パッド31Aで吸着されている部分と一体に右方向に移動するが、角のガラス片79は移動しない。このため、第1検出器71からの検出光がガラス片79の側面で反射されて第1検出器71で受光される。したがって、この場合にも、第1移動判定で左端部が移動されていないと判定され、ガラス板12の割れが検出される。
図18に示す例のように、長手方向に沿ってガラス板12を2分するように割れが生じている場合では、第1シフトステップにより、吸着パッド31Aで吸着されている吸着部分を含むガラス片80aは移動するが、他方のガラス片80bは移動しない。したがって、第1検出器71からの検出光がガラス片80aの側面で反射されて第1検出器71に受光されるから、ガラス板12の割れが検出される。
ガラス板12に斜めに割れが生じている場合で、図19に示すように、吸着パッド31Aで吸着されている吸着部分を含むガラス片81aが他方のガラス片81bに対して、第1シフトステップのシフト方向(右方向)にあるときには、上記の各割れの例と同様に第1シフトステップ後の第1検出器71からの検出光の照射で割れが検出される。
一方、図20に示す割れの例は、吸着パッド31Aで吸着されている吸着部分を含むガラス片82aに対して、他方のガラス片82bが第1シフトステップのシフト方向(右方向)にある。この例では、第1シフトステップの際には、ガラス片82aにガラス片82bが係合して、これらが一体に右方向に移動する。このため、第1検出器71から検出光を照射しても反射光が得られないので、左端部が移動されたと判定される。したがって、この段階では、割れは検出されない。しかし、続く第2シフトステップを行うと、図21に示すように、ガラス片82aは左方向に移動するが、ガラス片82bは第1シフトステップで移動された位置に残る。このため、第2検出器72から検出光を照射すると、ガラス片82bの側面で検出光が反射されて第2検出器72で受光される。したがって、第2移動判定で、右端部の非吸着部分が移動していないと判定され、結果としてガラス板12の割れが検出される。
この例では、ガラス板12を水平に載置しているが、図22に示すように、積載台84に複数枚のガラス板12を斜めに立て掛けるように積層している場合にも利用できる。各シフトステップによって移動されない部分が移動された部分に支えられていると、その移動されなかった部分が載置面上を下方に滑ったり回転したりするが、その部分は水平方向には移動しない。そのため、水平方向には移動しなかった部分で第1検出器71、あるいは第2検出器72からの検出光が反射して受光されるので、シフトステップで移動していないと判定することができる。例えば図23に示すように、第1シフトステップによるガラス片82aの移動で、ガラス片82bが支えを失って回転しても、その回転したガラス片82bに第1検出器71からの検出光が照射されるので、割れが検出される。
第2実施形態では、第1検出器,第2検出器として反射型センサを用いているが、投光部と受光部とが対向配置された透過型センサを用いてもよい。透過型センサを用いた場合に、投光部から照射された検出光の透過状態、すなわちガラス板による減衰や遮断の有無を受光部からの受光信号に基づいて判断すればよい。
この第2実施形態では、ガラス板12の第1シフト方向側の右端部を吸着パッド31Aで吸着した状態で第1シフトステップ及び第2シフトステップを行っている。このように第1シフトステップ及び第2シフトステップにおいて、同じ吸着パッド31を用いる場合には、各シフト方向への移動を円滑に行うなどの観点からガラス板12の移動方向の中心付近の吸着パッド31、例えば図12に符号31Cで示す吸着パッドを用いることも好ましい。
また、第1シフトステップでは、ガラス板12の第1シフト方向側の右端部を例えば吸着パッド31Aで吸着して第1シフト方向への移動を行い、第2シフトステップでは、ガラス板12の第2シフト方向側の左端部を左隅の吸着パッド31で吸着して第2シフト方向への移動を行って、同様に各端部の移動の有無を検出してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態は、シフトステップと持上げシフトステップを行って割れを検出するものである。この第3実施形態は、以下に詳細を説明する他は、第2実施形態と同様であり、実質的に同じ部材には、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、以下では、説明における左右の方向として図24上での方向を用いて説明する。なお、この例では、ガラス板の右端部が第1の吸着パッドで吸着する一端部となっており、左端部が第2の吸着パッドで吸着するプレートの他端部となっている。
図24及び図25において、積層部17の側方には、第1検出器71が配されている。ガラス板12の割れを検出するために、移載装置10を用いて、シフトステップと持上げシフトステップを行う。シフトステップでは、吸着パッド31Aによりガラス板12の右隅を吸着して、ガラス板12をシフト方向(右方向)に移動する。持上げシフトステップは、シフトステップの後の第1移動判定でガラス板12の左端部の移動がないと判定された場合に行う。持上げステップでは、持上げ動作,シフト動作,載置動作を順番に行う。判定部85は、シフトステップ後に第1検出器71で検出光を照射して第1移動判定を行い、持上げシフトステップ後に第2移動判定を行う。
シフトステップ,第1移動判定の詳細は、第2実施形態の第1シフトステップ,第1移動判定と同じである。また、第2実施形態と同様に、シフトステップで吸着を行う吸着パッド31の位置や個数は上記のものに限定されない。
持上げシフトステップの各動作は、吸着パッド31A、及び符号31Bで示す左端側の複数の吸着パッドでガラス板12を吸着して保持する点、及びシフト動作におけるシフト方向、シフト量が異なる点の他は、第1実施形態の持上げシフトステップと同様である。シフト動作におけるシフト方向は、持上げシフトステップに先立って行うシフトステップと同じシフト方向であり、シフト量は数mm〜数cm程度の微小長である。なお、左端部を吸着する吸着パッド31Bは、ガラス板12の全体を上昇させることができれば1個でも複数個でもよいが、個数が少ないことが好ましい。
第2移動判定は、吸着パッド31A,31Bの吸着で保持されているガラス板12の載置動作時の降下の制限の有無を判定するものであり、位置演算部38から取得した移動前位置よりも移動後位置が高くなっている場合に降下の制限があると判定する。なお、第2移動判定の詳細な手順は第1実施形態の移動判定と同じである。
判定部85は、第1移動判定でガラス板12の左端部の移動がないこと、第2移動判定で保持されているガラス板12の載置動作時の降下の制限があったことのいずれかの判定があると、ガラス板12に割れがあると判定する。
この例によれば、割れ検出では、まず吸着ヘッド22を動作開始位置に移動して最上層のガラス板12の表面位置を取得し、その表面位置に基づいて、各検出器71を最上層のガラス板12の側面と同じ位置にセットする。また、判定部85が表面位置を移動前位置として取得する。
続いて、シフトステップが行われ、吸着パッド31Aによってガラス板12の右隅を吸着し、吸着ヘッド22を少し上昇させてガラス板12の右端部側を僅かに浮かせてから、吸着ヘッド22を右方向にシフト長X1だけ移動する。このようにシフトステップを行ってから、第1検出器71から第1検出光を照射して第1移動判定を行う。第1移動判定でガラス板12の左端部が移動されていないと判定されると、ガラス板12に割れがあると判定される。したがって、シフトステップで左端部が移動しない、図16〜図19に示されるようなガラス板12の割れは、この段階で検出される。
一方、第1移動判定で左端部が移動していると判定された場合には、次に持上げシフトステップが行われる。図26(a)に示すように、動作開始位置の高さに吸着ヘッド22を降下してから、吸着バッド31Aによる吸着を維持したまま、さらに各吸着パッド31Bでガラス板12の左端部を吸着する。
各吸着パッド31A,31Bによってガラス板12を吸着した状態で、持上げ動作により、図26(b)に示すように、吸着ヘッド22を垂直方向に上昇させて吸着で保持しているガラス板12を離間位置に移動する。このときに、ガラス板12の撓みを考慮して離間位置を決めてあるので、保持されているガラス板12の下端は、それが載置されていたときの高さよりも高くなっている。
持上げ動作の完了後に、シフト動作により吸着ヘッド22をシフト方向に微小長移動する。これにより、吸着したガラス板12をシフト方向にずらす。この後に載置動作を行い、図26(c)に示すように、アーム部21の先端がアーム移動前位置になるまで吸着ヘッド22を降下させる。そして、この降下の完了後に、判定部85が、位置演算部38からの表面位置を移動後位置として取得して第2移動判定を行う。そして、第2移動判定では、移動後位置と先に取得した移動前位置とを比較し、これらが同じである場合には、吸着されたガラス板12の降下が制限されなかったものと判定する。そして、この場合には、ガラス板12に割れがないと判断する。
一方、移動前位置よりも移動後位置が高い場合には、合紙15に達する前にガラス板12の降下が制限されものと判定する。すなわち、シフトステップで移動したが、持上げシフトステップの持上げ動作では上昇せず、合紙15上に残ったガラス板12の破片に吸着で保持されたガラス板12が重なってその降下が制限されたと判定する。上記のようにして、第2移動判定で降下が制限されたと判定する、判定部85はガラス板12に割れがあると判定する。
なお、降下の制限されたことの判定は、吸着パッド31A,31Bで保持したガラス板12が持上げシフトステップ、特に載置動作で本来移動すべき位置に移動していないことの判定であると同時に、合紙15上に残ったガラス板12の破片(非吸着部分)が持上げシフトステップで本来移動すべき位置に移動していないことの判定でもある。
図27に示されるように、吸着パッド31Aによる吸着部分と反対側の右角部を部分的に分離するような割れがガラス板12に生じている場合には、シフトステップでは、吸着パッド31Aの吸着部分を含むガラス片88aにガラス片88bが係合した状態で右方向に移動する。このため、シフトステップ後の第1移動判定では左端部は移動されたと判定される。しかしながら、持上げシフトステップを行うと、持上げ動作でガラス片88aは上昇するが、ガラス片88bは、ガラス片88aと係合することなく合紙15上に残る。そして、この後に、ガラス片88bだけがシフト動作でシフト方向に移動し、そして載置動作で合紙15に向けて降下する。このため、図28に示すように、ガラス片88aの一部がガラス片88bの上に重なるため、ガラス片88bの厚み分だけ降下が制限される。これにより、移動前位置よりも移動後位置が高くなって、ガラス板12に割れがあると判定される。
この第3実施形態では、上記のようにシフトステップと持上げシフトステップの組み合わせでガラス板12の割れの検出を行っているため、水平方向の移動だけでは検出できないような割れも検出することができる。例えば、図29に示すように、ガラス板12に島状のガラス片90が生じた割れや、図30に示すように、移動方向に沿った辺(この例では長辺)から内部に湾状に入り込むようなガラス片91が形成される割れ等でも検出することができる。
上記では、第1検出器を積層部の側方に配置しているが、第1検出器を吸着ヘッドに設けてもよい。図31に示す第1検出器95は、吸着ヘッド22のベース30に設けている。また、第1検出器95は、投光部95aと受光部95bとを対向配置した透過型センサとなっている。投光部95aと受光部95bは、それぞれ取付部材96を介してベース30の左端側に取り付けてある。投光部95aは、積層されたガラス板12の表面に平行、かつシフトステップのシフト方向(矢印S方向)と直交する方向に検出光を照射する。また、受光部95bは、投光部95aに対向した位置に配されており、受光した検出光の強度に応じた受光信号を出力する。
投光部95aと受光部95bは、吸着ヘッド22をシフトステップでシフト方向に移動し、かつガラス板12の浮き上がりを解消させた状態で、二点鎖線で示すシフトステップ前のガラス板12の長辺の側面の左端に対面するようにシフト方向及び上下方向の位置が調整されている。
この例では、シフトステップでは、吸着ヘッド22をシフト方向へ移動した後に、吸着ヘッド22を降下させて吸着しているガラス板12の浮き上がりを解消してから、検出光を照射して第1移動判定を行う。第1移動判定では、受光信号に基づいて検出光の透過状態を判別しガラス板12の左端部の移動の有無を判定する。すなわち、受光信号の信号レベルが閾値より高いときには、投光部95aと受光部95bとの間にガラス板12の左端部がなく、左端部がシフトステップによって移動したと判定する。一方、受光信号の信号レベルが閾値以下のときには、投光部95aと受光部95bとの間にガラス板12の左端部があり、それによって検出光が減衰あるいは遮断されたものとして、左端部がシフトステップによって移動していないと判定する。
上記のように吸着ヘッド22に第1検出器95を設けると、吸着ヘッド22の高さ調節により、第1検出器95の高さを自動的にガラス板12の側面の高さとすることができる。なお、この例では、検出器として透過型センサを用いているが、反射型センサであってもよい。また、第2実施形態のように2回のシフトステップで割れを検出する場合には、第1及び第2検出器を吸着ヘッドに一体に設けてもよい。さらに、吸着ヘッドに代えてロボットアームに検出器を設けてもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態は、シフトステップと持上げステップとを行ってガラス板の割れを検出するものである。この第4実施形態は、持上げシフトステップに代えて持上げステップを行う点、持上げステップ後に検出光を照射して載置面上の非吸着部分の有無を判定する点が異なる他は、第3実施形態と同じであり、同じ部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
この例における持上げステップは、シフトステップ後に、吸着パッド31A,31B(図24参照)でガラス板12を吸着し、吸着ヘッド22を垂直に上昇させて、吸着で保持しているガラス板12を離間位置に移動する。
図32に示すように、吸着ヘッド22のベース30に、第1検出器97、第2検出器98が設けられている。これら第1及び第2検出器97,98は、それぞれ取付部材101,102を介してベース30の左端側に取り付けてある。第1検出器97は、反射型センサで構成されており、シフトステップの完了後に、検出光を照射し、その反射光を受光して受光信号を出力する。この第1検出器97の検出光の照射方向は、積層されたガラス板12の表面に平行、かつシフトステップのシフト方向(矢印S方向)と直交する方向である。吸着ヘッド22をシフトステップでシフト方向に移動してガラス板12の浮き上がりを解消させた状態で、ガラス板12の長辺の側面の左端に対面するようにシフト方向及び上下方向の位置が調整されている。
第2検出器98は、反射型センサであり、検出光を照射する投光器とその反射光を受光する受光器とを内蔵した投受光部98aを有している。投受光部98aは、積層されたガラス板12の表面に平行に検出光を照射し、照射方向からの反射光を受光してその強度に応じた受光信号を出力する。また、図33に示すように、持上げステップで吸着ヘッド22を上昇させた状態で、最上層の合紙15の上に置かれていたガラス板12の側面の高さに検出光を照射するように、ベース30に対する投受光部98aの上下方向の取り付け位置が調整されている。投受光部98aは、検出光の照射方向を左右方向に、例えば90度程度振ることにより、吸着ヘッド22で保持されているガラス板12が置かれていた合紙15上の全領域を検出光で走査する。
判定部103は、第1検出器97からの受光信号に基づいて第1移動判定を行い、第2検出器98からの受光信号に基づいて第2移動判定を行って、これらの結果に基づいて割れの判定を行う。
この例では、まずシフトステップを行い、吸着パッド31Aがガラス板12を吸着している吸着ヘッド22をシフト方向へ移動してから、吸着ヘッド22を降下させてガラス板12の浮き上がりを解消させる。この後に、第1検出器97で検出光を照射し、その反射光を受光することにより得られる受光信号を判定部103に送る。判定部103は、この受光信号に基づいて第1移動判定を行う。
例えば第1移動判定で左端部がシフトステップによって移動していると判定された場合には、次に持上げステップが行われる。この持上げステップでは、シフトステップで移動された状態にあるガラス板12を吸着パッド31Aと各吸着パッド31Bで吸着する。この後に吸着ヘッド22を上昇させて、吸着で保持しているガラス板12を離間位置に移動する。
上記のように持上げステップが完了すると、投受光部98aが検出光を照射し、また反射光を受光する状態にしてから、検出光を左右に振って保持されているガラス板12が置かれていた合紙15上の全領域を走査する。そして、この走査している間の受光信号が判定部103に送られて第2移動判定が行われる。走査で得られる受光信号に閾値以上の信号レベルが含まれているときには、ガラス板12の非吸着部が持上げステップによって移動していないと判定されて、この結果に基づいてガラス板12に割れがあると判定される。これに対して、受光信号の全てが閾値よりも低い信号レベルであるときには、ガラス板12の全部が持上げステップによって移動していると判定され、割れがないと判定される。
このため、第3実施形態と同様に、吸着部分と分離されているが吸着部分と一体にシフト方向に移動するような非吸着部分が割れで生じている場合には、シフトステップ後の第1移動判定では割れを検出することはできない。しかしながら、持上げステップを行うと、図34に示すように、その分離された非吸着部分105が合紙15上に残る。そして、投受光部98aによる検出光がその走査で非吸着部分105に照射されると、検出光が非吸着部分105で反射される。そして、この反射光が投受光部98aで受光される。このため、受光信号に閾値以上の信号レベルが含まれ、持上げステップで移動によってガラス板12の非吸着部分があると判定される。したがって、ガラス板12の割れがあることを判定できる。
この例では、第1検出器として反射型センサを吸着ヘッドに一体に設けているが、透過型センサを用いてもよい。また、第2検出器としては、反射型あるいは透過型センサを、ガラス板の例えば長辺に沿って移動させることで、検出光の照射位置を長辺方向に移動させることで検出光の走査を行ってもよい。また、持上げステップ後に、側方よりカメラで合紙上を撮影して得られる画像に用いてガラス板の全部の移動の有無を判定してもよい。
[第5実施形態]
第5実施形態は、移載装置の別の例を示すものである。この第5実施形態は、以下に詳細を説明する他は、第3実施形態と同様であり、実質的に同じ部材には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。また、この第5実施形態の移載装置は、第1実施形態のように複数の持上げシフトステップによりガラス板の割れを判定する場合、第2実施形態のように相反する方向の2回のシフトステップによりガラス板の割れを判定する場合、第4実施形態のようにシフトステップと持上げステップとによりガラス板の割れを判定する場合にも利用できる。
図35において、移載装置110は、アーム111a〜111dと旋回部111eとを有するアーム部111を備えている。先端のアーム111aは、アーム111bに折り曲げ自在に取り付けられている。アーム111bは、アーム111cに対してアームの軸方向を中心に回動自在になっている。アーム111cはアーム111dに、アーム111dは、旋回部111eに回動自在に取り付けられている。
吸着ヘッド112は、アーム111aの先端に固定してある。アーム部111の折れ曲がりとアーム111cの回転、旋回部111eによるアーム部111の旋回により、吸着ヘッド112で吸着したガラス板12、合紙15を任意の方向に移動することができる。移載装置110は、アーム駆動部115によって駆動される。吸着ヘッド112は、ベース117に複数の吸着パッド118及び2個の位置センサ119を設けた構成になっている。
吸着ヘッド112を吸着パッド118でガラス板12を吸着する姿勢にしたときに、各吸着パッド118は、ガラス板12の表面に垂直な方向(法線方向)にスライド自在に取り付けられている。各吸着パッド118は、上下方向にスライド自在である。
各吸着パッド118には、上側バネ120aと下側バネ120bとが設けられており、これらは吸着パッド118をスライド方向において相反する方向に付勢する。これにより、吸着パッド118は、ガラス板12を吸着していないときには中立位置に保持される。また、この吸着パッド118のスライド機構により、持上げシフトステップの載置動作中に、保持したガラス板12が合紙15上に残ったガラス板12の破片に当接すると、アーム部111の先端の降下にともなって、吸着パッド118及びそれに吸着されたガラス板12は上側バネ120aの付勢に抗して上方にスライドし、ベース117の降下を許容する。
各位置センサ119は、それを基準としたガラス板12の相対的な表面位置を検出してそれぞれ出力する。この位置センサ119としては、例えばガラス板12にレーザ光を照射し、ガラス板12からの反射光を結像させたときの結像位置の違いから距離を特定する三角測距方式のものを用いているが、これに限定されるものではない。各位置センサ119は、動作開始位置で移動前検出を行い、持上げシフトステップの完了後に移動後検出を行う。
位置演算部121は、移動前検出で位置センサ119から得られる相対的な表面位置と、アーム位置演算部37から得られるアーム部111の先端の位置と、アーム部111の先端から位置センサ119までの距離とに基づいて、三次元空間におけるガラス板12の上下方向の表面位置(絶対位置)を求める。
判定部122は、シフトステップ後に第1検出器71からの受光信号に基づいて第1移動判定を行う。また、判定部122は、移動前検出で位置演算部121を介して得られる表面位置を移動前位置として、また移動後検出で位置演算部121を介して得られる表面位置を移動後位置として取得して第2移動判定を行う。第2移動判定では、移動前位置よりも移動後位置が小さいとき、すなわち位置センサ119にガラス板12が近づいているときに、吸着しているガラス板12に降下の制限があるものと判定し、ガラス板12に割れがあると判定する。
図36において、ベース117の対面領域内には、複数の吸着パッド118がマトリクス状に配列してある。シフトステップに用いる吸着パッドには、符号118Aを付してあり、吸着パッド118Aとともに持上げシフトステップに用いる吸着パッドには、符号118Bを付してある。
2個の位置センサ119のうちの1つは、吸着パッド118Aの近傍に設けられ、他の1つは吸着パッド118Bの近傍に設けてある。持上げシフトステップの持上げ動作で合紙15上に残るガラス板12の破片(非吸着部分)の位置は様々であり、また破片とガラス板12が重なる位置によってはガラス板12の位置変化が僅かになることもある。そこで、複数の位置センサ119を設けて吸着したガラス板12の位置の変化を確実に検出している。なお、位置センサ119は、1個だけでもよいが、上述の通り吸着したガラス板12の位置の変化を確実に検出する点からは2個以上とするのがよい。また、吸着されたガラス板12の部分の位置を検出するために、持上げシフトステップの際に吸着を行う吸着パッド118A,118Bの近傍に設けている。
この構成によれば、まずアーム部111により、吸着ヘッド112を動作開始位置に移動する。この動作開始位置で各位置センサ119が作動され、積層部17の最上層のガラス板12の相対的な表面位置が測定される。測定された表面位置は、位置演算部121に送られる。相対的な各表面位置と、アーム部111の先端位置、アーム部111の先端と位置センサ119との距離とからガラス板12の三次元空間における絶対的な各表面位置が求められる。そして、これらの表面位置が移動前位置として判定部122に取得される。
移動前位置の取得後に、吸着パッド118Aによってガラス板12を吸着してから、シフトステップを行い、この後に第1移動判定を行う。この第1移動判定で、左端部が移動していると判定した場合に、続いて持上げシフトステップが行われる。吸着パッド118Aと、さらに吸着パッド118Bによってガラス板12を吸着し、持上げ動作、シフト動作,載置動作を順番に行う。このときに、載置動作では、アーム部111の先端をアーム移動前位置にまで降下させることで、吸着ヘッド112を動作開始位置と同じ高さまで降下させる。
吸着ヘッド112の降下完了後に、再び各位置センサ119が作動され、各位置センサ119によりガラス板12の相対的な表面位置が測定される。測定された相対的な各表面位置は、それぞれ位置演算部121に送られて、上記同様にして絶対的な表面位置にされ、これらが移動後位置として判定部122に取得される。移動後位置を取得すると、判定部122は、先に取得した各移動前位置と各移動後位置とを例えば同じ位置センサ119のもの同士で比較する。そして、例えばそれぞれの比較で移動前位置と移動後位置とが同じである場合には、吸着したガラス板12に降下の制限がなかったものと判定して、ガラス板12に割れがないと判定する。一方、いずれかの比較で移動後位置が移動前位置よりも高くなっている場合には、持上げ移動前と比べて吸着されたガラス板12の降下が制限されたと判定して、ガラス板12に割れがあると判定する。
なお、三次元空間における表面位置(高さ)である移動前位置と移動後位置を求める代わりに、移動前検出と移動後検出で得られる位置センサを基点とするガラス板12と位置、すなわち位置センサとガラス板との間隔を比較することによっても、移動前位置に達する前の降下の制限を検出することができる。この場合には、移動後検出で得られる間隔が移動前検出で得られる間隔よりも小さくなっているときに、移動前位置に達する前に降下の制限があると判定すればよい。
上記の各実施形態では、矩形のガラス板の割れを検出する場合について説明したが、割れを検出するプレートの形状や材料はこれに限定されるものではない。例えばセラミックス製のプレートなどであってもよい。
[第6実施形態]
第6実施形態は、ウエハ等の円形形状の基板の割れを検出するものである。図37において、割れの検出対象となる基板130は円形である。移載装置のアーム131の先端にヘッドユニット132が取り付けられている。ヘッドユニット132は、吸着ヘッド133と、ヘッド保持部134とを有する。吸着ヘッド133は、ベース135の下面に1個の吸着パッド137及び接触センサ138を設けた構成になっている。
ヘッド保持部134は、アーム131の先端に固定された本体部134aに軸134bが取り付けられている。軸134bは、上下方向にスライド自在とされ、バネ134cで下方に付勢されている。また、軸134bは、その軸心を中心に回動自在とされており、軸134bを回転駆動部139により回転することで吸着ヘッド133が回転する。
検出部140は、アーム131の上下方向の位置、及び軸134bの上下方向のスライド量に基づいて、吸着している基板130の上下方向の表面位置を求めて出力する。判定部141は、検出部140からの表面位置に基づいて基板130の割れの有無を判断する。
基板130の割れを検出する場合には、軸134bの軸心の直下に基板130の中心が位置するように水平方向の位置を調節してから、アーム131を降下させて接触センサ138が基板130の表面に接触する位置に移動する。そして、この動作開始位置において移動前位置検出を行い、検出部140で求められる表面位置を移動前位置として取得する。
次に、持上げ回転ステップを行う。この持上げ回転ステップでは、吸着パッド137で基板130の中央部を吸着してから、吸着ヘッド133を上昇させる。このときの上昇量は、最下端の部分の上昇量が基板130の厚み分よりも大きければよい。上昇後、回転駆動部139により、軸134bを回転して吸着ヘッド133を所定の角度だけ回転する。この回転後に、アーム131の先端を動作開始位置と同じ高さまで降下させる。この状態で移動後位置検出を行って得られる表面位置を移動後位置として取得する。そして、移動前位置と移動後位置を比較することで、持上げ移動前の上下方向の位置に達する前に基板130の降下が制限されたか否かを判定し、それにより割れの有無を判定する。
図38に示すように、基板130が割れていれば、その破片130aを残して基板130が上昇し、所定の角度だけ周方向に回転され、その後に降下する。そして、この場合には、破片130a上に基板130が重なるので、持上げ回転ステップ前の上下方向の位置に達する前に基板130の降下が制限され、それにより割れと判断される。
割れが検出されない場合には、再び吸着ヘッド133とともに基板130を上昇させ、その基板130を所定の角度だけ回転してから、吸着ヘッド137を動作開始位置の高さまで降下させる。そして、この状態で再び移動後検出を行って得られる表面位置を新たな移動後位置として取得し、移動前位置と比較することで割れの有無を判断する。このように持上げ回転ステップによって基板130の位置をずらしながら割れの判断を行う。
この例における基板の割れ検出は、ウエハ等の基板を、各種の基板処理装置から搬出・あるいは搬入する場合に特に有効である。例えば、基板をその裏面を上に向けた姿勢となるCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)装置などには、上記のような吸着パッドなどを用いた接触式の吸着方式は好適である。また、基板の表面側を吸着する必要がある場合では、ベルヌーイチャックなどの非接触式の吸着方式を用いることが好ましい。
上記の例では、プレートとして円形の基板の例について説明したが、回転対称な形状のプレートならば、どのような形状でもよい。円形以外の形状である場合には、回転後のプレートが回転前の載置領域に重なるように回転角度を決めるのがよい。また、回転前後でプレートの中心の位置が変わらないように回転するのであれば、プレートのいずれの位置を吸着してもよい。さらに、持上げ移動を複数回行っているが1回だけ行ってもよい。
10,111 移載装置
12 ガラス板
21 アーム部
26 アーム駆動部
22 吸着ヘッド
31 吸着パッド
36 アーム位置検出器
37 アーム位置演算部
38,121 位置演算部
41 ヘッド位置検出器
42,75,85,122,141 判定部
44 吸着制御部
71,72 検出器
118 吸着パッド
119 位置センサ

Claims (10)

  1. 載置面上に置かれたプレートの一部を1または複数の吸着パッドで吸着し、吸着した状態で前記吸着パッドを移動する移動ステップと、
    前記吸着パッドで吸着された前記プレートの吸着部分または吸着していない非吸着部分の前記移動ステップによる本来移動すべき位置への移動の有無を判定する移動判定ステップと、
    前記移動判定ステップで前記吸着部分または前記非吸着部分が本来移動すべき位置に移動してないと判定されたときに、前記プレートに割れがあると判定する割れ判定ステップと、
    を有することを特徴とするプレートの割れ検出方法。
  2. 前記移動ステップは、
    前記プレートの一端部の一部を第1の前記吸着パッドで吸着し、前記プレートの他端部から前記一端部に向かうシフト方向に第1の前記吸着パッドを移動して、前記一端部の位置をずらすシフトステップと、
    前記シフトステップでずらされた前記プレートの前記一端部の一部を第1の前記吸着パッドで、また前記他端部を第2の前記吸着パッドで吸着し、前記プレートの厚み方向に第1及び第2の前記吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を前記載置面からプレートの厚みよりも離間させる位置に移動する持上げ動作と、前記シフト方向に第1及び第2の前記吸着パッドを移動して、前記保持したプレート部分の位置をずらすシフト動作と、持上げ動作と反対方向に第1及び第2の前記吸着パッドを移動して、前記保持したプレート部分を前記載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げシフトステップと、を含み、
    前記移動判定ステップは、
    前記シフトステップ後に、前記シフトステップによる前記他端部の前記シフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、
    前記載置動作時に、前記保持したプレート部分の前記載置面に達する前の移動の制限の有無を判定する第2移動判定ステップと、を含み、
    前記割れ判定ステップは、前記第1移動判定ステップで前記他端部の移動がないこと、前記第2移動判定ステップで前記保持したプレート部分の移動が制限されたことのいずれかの判定がなされたときに前記プレートに割れがあると判定することを特徴とする請求項1記載のプレートの割れ検出方法。
  3. 前記第1移動判定ステップは、前記載置面に平行かつ前記シフト方向と直交する方向で、前記他端部が前記シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、前記他端部の前記シフト方向への移動の有無を判定することを特徴とする請求項2記載のプレートの割れ検出方法。
  4. 前記移動ステップは、
    前記プレートの一端部の一部を第1の前記吸着パッドで吸着し、前記プレートの他端部から前記一端部に向かうシフト方向に第1の前記吸着パッドを移動して、前記一端部の位置をずらすシフトステップと、
    前記シフトステップでずらされた前記一端部の一部を第1の前記吸着パッドで、また前記他端部を第2の前記吸着パッドで吸着し、前記プレートの厚み方向に第1及び第2の前記吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を前記載置面からプレートの厚みよりも離間させる位置に移動する持上げステップと、を含み、
    前記移動判定ステップは、
    前記シフトステップ後に、前記シフトステップによる前記他端部の前記シフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、
    前記持上げステップ後に、載置面上における前記非吸着部分の有無を判定する第2移動判定ステップと、を含み、
    前記割れ判定ステップは、前記第1移動判定ステップで前記他端部の移動がないこと、前記第2移動判定ステップで前記載置面上に前記非吸着部分があることのいずれかの判定がなされたときに前記プレートに割れがあると判定することを特徴とする請求項1記載のプレートの割れ検出方法。
  5. 前記第1移動判定ステップは、前記載置面に平行かつ前記シフト方向と直交する方向で、前記他端部が前記シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、前記他端部の前記シフト方向への移動の有無を判定し、
    前記第2移動判定ステップは、前記載置面に平行に照射される第2の検出光で載置面上を走査し、この第2の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、前記載置面上の前記非吸着部分の有無を判定することを特徴とする請求項4記載のプレートの割れ検出方法。
  6. 前記移動ステップは、
    前記プレートの一部を第1の前記吸着パッドで吸着し、前記プレートの一端部から前記他端部に向かう第1シフト方向に第1の前記吸着パッドを移動して、前記プレートをずらす第1シフトステップと、
    第1の前記吸着パッドを前記第1シフト方向と逆の第2シフト方向に移動して、前記第1シフトステップでずらした前記プレートを逆方向にずらす第2シフトステップと、を含み、
    前記移動判定ステップは、
    前記第1シフトステップ後に、前記第1シフトステップによる前記一端部の前記第1シフト方向への移動の有無を判定する第1移動判定ステップと、
    前記第2シフトステップ後に、前記第2シフトステップによる前記他端部の前記非吸着部分の前記第2シフト方向への移動の有無を判定する第2移動判定ステップと、
    前記割れ判定ステップは、前記第1移動判定ステップで前記一端部の移動がないこと、前記第2移動判定ステップで前記他端部の前記非吸着部分が移動していないことのいずれかの判定がなされたときに前記プレートに割れがあると判定することを特徴とする請求項1記載のプレートの割れ検出方法。
  7. 前記第1移動判定ステップは、前記載置面に平行かつ前記第1シフト方向と直交する方向で、前記一端部が前記第1シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第1の検出光を照射し、この第1の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、前記一端部の前記シフト方向への移動の有無を判定し、
    前記第2移動判定ステップは、前記載置面に平行かつ前記第2シフト方向と直交する方向で、前記他端部が前記第2シフトステップの前に置かれていた位置に向けて第2の検出光を照射し、この第2の検出光の反射状態または透過状態に基づいて、前記他端部の前記非吸着部分の移動の有無を判定することを特徴とする請求項6記載のプレートの割れ検出方法。
  8. 前記第1移動判定ステップの検出によって前記プレートに割れがあると判定したときには、前記第1移動判定ステップ以降の、割れ検出のための各ステップを行わないことを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載のプレートの割れ検出方法。
  9. 前記移動ステップは、
    水平な前記載置面上に置かれた前記プレートの一部領域内を前記吸着パッドで吸着して保持し、プレートの厚み方向に吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を前記載置面からプレートの厚みよりも離間させる離間位置に移動する持上げ動作と、前記載置面と平行な方向に吸着パッドを移動して、前記一部領域を他の領域が置かれていた載置面の上方にずらすシフト動作と、持上げ動作と反対方向に前記吸着パッドを移動して、前記保持されたプレート部分を前記載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げシフトステップであり、
    前記移動判定ステップは、前記載置動作時に、前記保持したプレートの前記載置面に達する前の移動の制限の有無を判定し、
    前記割れ判定ステップは、前記移動判定ステップで前記吸着部分の移動が制限されと判定されたときにプレートに割れがあると判定することを特徴とする請求項1記載のプレートの割れ検出方法。
  10. 前記移動ステップは、水平な前記載置面上に置かれた回転対称なプレートの中央を吸着し、プレートの厚み方向に前記吸着パッドを移動して、吸着により保持したプレート部分を前記載置面からプレートの厚みよりも離間させる離間位置に移動する持上げ動作と、前記吸着パッドを回転して、前記保持したプレート部分をその面内で所定角度だけ回転させる回転動作と、持上げ動作と反対方向に前記吸着パッドを移動して、前記保持したプレート部分を前記載置面に向けて移動する載置動作を順番に行う持上げ回転ステップであり、
    前記移動判定ステップは、前記載置動作時に、前記保持したプレート部分の前記載置面に達する前の移動の制限の有無を判定し、
    前記割れ判定ステップは、前記移動判定ステップによって前記保持したプレート部分の移動が制限されたと判定されたときにプレートに割れがあると判定することを特徴とする請求項1記載のプレートの割れ検出方法。
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