JP2014200215A - 食品添加物、酢酸カルシウム粉末及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均粒子径が100μm〜200μmであり、10質量%水溶液としたときのpH(25℃)が6.0〜8.5であり、酢酸濃度(CA)が20ppm以下であり、平均粒径が45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度が(CA+0.2)ppm以上である酢酸カルシウム粉末を含有している。
【選択図】なし
Description
本発明の課題は、発塵性が低く低臭気であり、流動性に優れた食品添加物並びに酢酸カルシウム粉末及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を達成するための具体的な手段は、以下の通りである。
このような事情に鑑みて、本発明においては、粒子状の酢酸カルシウムとして、平均粒子径が100μm〜200μmであり、10質量%水溶液としたときのpHが6.0〜8.5であり、酢酸濃度(CA)が20ppm以下であり、平均粒径が45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度が(CA+0.2)ppm以上である酢酸カルシウム粉末が用いられる。この酢酸カルシウム粉末は、CA≦20ppmでかつ45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときには酢酸濃度の上昇がみられるものであるので、酢酸臭の弱いものである。換言すれば、この酢酸カルシウム粉末は、発塵が少ないものである。CA≦20ppmであることから酢酸臭が小さいことをしめしており、かつ45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度の上昇が0.2以上であることは、内部の方が酢酸濃度が高いが発塵が少ないことを示している。
発塵が少ない理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
CA≦20ppmでかつ45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度の上昇が0.2以上であるように、本発明の酢酸カルシウム粉末は、微粉体のまわりに液が吸着して造粒する課程で内部が単一の又は複数層の表層部で覆われた層状の構造を有し、酢酸カルシウムが本来有する臭気が内部に閉じ込められた形態となっている。つまり、例えば内部と乾燥状態が異なる密な構造が表層部に形成されていて、容易に崩れたり削られるのが抑えられているものと考えられる。したがって、造粒時の粒子状態が保たれているときには臭気は低いが、所定の粒子に壊されると発塵と共に、内部の酢酸臭が発散し、酢酸濃度が上昇することになる。
本発明の酢酸カルシウム粉末の平均粒子径は、酢酸カルシウムの二次粒子の平均粒子径(平均二次粒径)のことであり、本発明では、100μm〜200μmの範囲とする。
平均粒子径が100μm以上であると、流動性指数の点で有利である。平均粒子径が200μm以下であると、発塵性が抑えられる点で有利である。
中でも、平均粒子径としては、100μm〜170μmの範囲が好ましい。
pH(25℃)としては、6.0〜8.0の範囲であることが好ましく、より好ましくは6.5〜8.0の範囲である。
CAとしては、10ppm以下が好ましく、より好ましくは5ppm以下である。
CBとしては、(CA+0.2)ppm以上(CA+10)ppm以下が好ましく、より好ましくは(CA+0.2)ppm以上(CA+5)ppm以下である。
粉砕後の微粉末の平均粒径は、粉体粒度分布測定装置マイクロトラックMT3300II(日機装(株)製)を使用して測定される粒径である。
酢酸濃度は、200mL三角フラスコに酢酸カルシウム粉末の試料10gを入れ、シリコンゴム栓にて密閉し、静置乾燥機にて200mL三角フラスコを80℃で10分間加熱する。加熱後、25℃(室温)で5分間放冷する。放冷後、シリコンゴム栓を外し、酢酸検知管(検知管式気体測定器、株式会社ガステック社製)の先端を200mL三角フラスコの空間中心部に挿し入れ、気体中の酢酸濃度を測定することにより測定される。
篩通過速度とは、所定量の酢酸カルシウム粉末を所定の篩を用いて所定の振動強度で篩ったとき、粉末の全てを篩切るのに要する所要時間(分)で表される。具体的には、パウダテスタPT−S(ホソカワミクロン製)を用い、内径75mmの20メッシュ(目開き850ミクロン)篩に21mm×21mm角の穴をあけたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シートをセットして有効篩面積を4.41cm2とした篩で、粉末530gを振動強度4で篩ったときに篩切るまでに計測される所要時間である。
本発明の酢酸カルシウム粉末は、既述のような平均粒子径、pH、酢酸濃度CA、及び平均粒径45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度CBを満足し得る方法であれば、常法により製造することが可能であるが、好ましくは、以下に示す本発明の酢酸カルシウム粉末の製造方法により製造される。
本発明における調液工程では、酢酸カルシウムの水溶液又はスラリーを調製する。酢酸カルシウムの水溶液又はスラリーの調製は、特に制限なく任意の方法を選択して行なうことができる。
酢酸カルシウムを製造して使用する場合、酢酸カルシウムは常法により製造したものを用いることができる。
本発明における造粒工程では、噴霧流動層乾燥機を用いて、流動雰囲気中に、前記調液工程で調製した水溶液又はスラリーを噴出し、180℃以下の温度で乾燥させることにより酢酸カルシウム粉末を造粒する。この工程において、酢酸カルシウムの水溶解液又はスラリーの造粒物が得られる。
造粒乾燥時の処理条件としては、熱風の吹き込み温度は180℃以下とする。180℃以下の比較的低温の熱風で造粒乾燥させることで、所望サイズの造粒物が得られやすい。
熱風の温度としては、150℃〜180℃が好ましく、より好ましくは170℃〜180℃の範囲である。
噴霧流動層乾燥機(例えば連続スプレー流動造粒乾燥装置)を用いて製造される造粒物(酢酸カルシウム粉末)の粒径制御は、流動層内の滞留量を調整する方法、あるいは噴霧ノズル位置を調整する方法、等により行なうことができる。例えば、水溶液又はスラリーを流動層内に供給した後に流動層内に滞留する液の滞留量を増加させることで、粒子を大きく成長させることができる。また、水溶液等を流動層内に噴霧等する吐出口(例えばノズル)の設置位置は、流動層の下方(重力方向)であることで、粒径の大きな粒子に成長させることができる。
装置は、通気板、ディストリビューター、もしくは目皿板とよばれる粉粒体を保持する隔壁を主には粉体層の底部に備える容器内に、通気板をへて導入される流動化空気により流動化された粉流体に対して、原液体、結合材、バインダなどとも呼ばれる原料液体を噴霧供給し、造粒・コーティングする技術である。粉体容器の空気出口には、例えばバグフィルタ、サイクロンなどに代表される捕集もしくは集塵機構が設置され、容器内からの粉流体が意図せずに排出されることを防ぐことができる。さらに、造粒・コーティング中の粉粒体に対して、攪拌・転動作用を与えるために、攪拌羽や回転円盤に代表される攪拌・混合・転動機構を供える装置も一般的である。
スプレーノズルは、装置に設けられた流動層における底部、側部、天部などに取り付けることができ、流動層に向けて噴出(例えば噴霧)することができる。噴出するにあたっては、必ずしも粉粒体の流動層の中心部に向けて噴霧等するのみならず、種々の方法を適用して噴霧すればよい。
流動層の側部から噴出するサイドスプレーが有効な装置としては、一般的な流動層式造粒、コーティング装置のほか、例えば、株式会社パウレック製のマルチプレックスや、SFP、フロイント産業株式会社製のグラニュレックスやスパイラフロー、岡田精工株式会社製のスピラコータ、ホソカワミクロン株式会社製のアグロマスターなどが挙げられる。
流動層の底部から噴出するボトムスプレーが有効な装置としては、例えば、一般的なワースター式コーティング装置、ホソカワミクロン株式会社製のアグロマスターAGM−SD、株式会社大川原製作所製のスプリュードなどが挙げられる。
上記のほか、本発明の酢酸カルシウム粉末が流動性に優れるものであるため、流動層の天部から噴出するトップスプレー(流動化空気が流れる向きと逆向きのベクトル方向に水溶液等を噴霧するスプレー)にも、詰まり防止効果の点で有効である。トップスプレーは、二相流の形成方法が、ベンチュリー方式、エジェクター方式、リングノズル方式、渦流方式のいずれの装置にも使用可能であり、その他の流動層式コーティング装置にも用いることができる。
酢酸カルシウムならびに酢酸カルシウムを含有する製剤は粉体でも液体でも、また錠剤の形態でもよい。酢酸カルシウムは水溶性の高いカルシウム塩であるため、液体としての使用が特に容易である。
酢酸カルシウムと併用される日持ち向上剤は、一種に限定されるものではなく、二種以上を併用することが好ましい場合もある。
このような保存料、日持ち向上剤の使用については、食品微生物制御の化学(松田敏生著、「食品微生物制御の化学」参照)に詳述されており、そこに記載の情報は酢酸カルシウムとの併用を考えるのに有用である。
酢酸カルシウムの静菌性は、pHが低いほど強化されるため、これらのpH調整剤や酸味料との併用により食品のpHを適切な領域に調整することで、より効果的な日持ち向上性を得ることができる。
酢酸カルシウムと併用が好ましいpH調整剤、酸味料としては、酢酸、クエン酸、乳酸、フマル酸、フィチン酸及びこれのナトリウム塩、カリウム塩を挙げることができる。
酢酸カルシウムと特に好ましいpH調整剤、酸味料の選択にあたっては、食品用の酸味料及びカルシウム剤を含有する酸性調味料(特開平9−65851号公報)、トレハロース、アジピン酸、pH調整剤、カルシウム塩を含有する食品用日持ち向上剤(特開2010−22270号公報に記載のカルシウム塩)を酢酸カルシウムに置き換えることで、開示されている情報をほぼそのまま適用することができる。
また、酢酸カルシウムのパンへの適用として、黴防止およびロープ菌の抑止に有効であり、酢酸カルシウムをパン生地に練り込む、あるいはベーキング後のパン表面に酢酸カルシウム溶液を噴霧して黴防止およびロープ菌を抑止する方法、等が挙げられる。
豆腐用凝固剤としては、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウムなどの無機塩系凝固剤が主に用いられているが、これらの無機凝固剤を酢酸カルシウムで代替することも可能である。
酢酸は、近年、ヒトの体内への脂肪吸収の抑止、血糖値の増加抑止、血圧降下作用など、種々の健康に良い効果が明らかになっている。酢酸カルシウムは、食酢の主成分が酢酸であるが故に、食酢本来の風味を損なわずにカルシウム強化を図れるものとして、食酢飲料には特に好ましいカルシウム源である。酢酸カルシウムは、非重合体カテキンとの併用やペットボトル入りのお茶のカルシウム強化方法として有効である。
−酢酸カルシウム水溶液の調製−
酢酸カルシウム(米山化学工業社製、酢酸カルシウム1水和物、純度:100%)233部を、純水777部に加え、撹拌装置を用いて混合することにより溶解し、酢酸カルシウム水溶液を調製した。
次いで、調製した酢酸カルシウム水溶液(酢酸Ca水溶液)を、連続スプレー流動造粒乾燥装置(商品名:スプリュード(SGD−1型)、大川原製作所社製)を用いて下記の造粒条件下、流動雰囲気中に噴出して造粒し、下記の表1〜表2に示す平均二次粒子径、pH、及び酢酸濃度を有する酢酸カルシウム粉末A〜G(造粒粉A〜G)を製造した。
なお、pHは、pHメーターHM−30R(東亜ディーケーケー社製)を用いて25℃に温調しながら測定した。
<造粒条件>
・酢酸カルシウム水溶液のpH、酢酸カルシウム濃度:下記表1に記載
・熱風の吹き込み温度:150℃〜180℃
・風速:0.8m/sec〜1.2m/sec
・槽内温度:80℃〜100℃
・ノズル噴霧量:7〜11kg/hr
・粉末H:特開平9−249612号公報の実施例に記載の酢酸カルシウム
・粉末I:CALCIUM ACETATE FCC Agglomerate(商品名;MACCO ORGANIQUES INC.製)
・粉末J:Calcium Acetate Granular(商品名;Penglai Marine Bio-Tech Co., Ltd製)
・粉末K:米国特許第6572908号明細書の実施例に記載の酢酸カルシウム
上記で製造した造粒粉A〜G、及び粉末H〜Kについて、下記の測定、評価を行なった。測定及び評価の結果は、下記表2に示す。
純水100mlに目的とする造粒粉10gを投入して10質量%水溶液を調製し、pHメーターHM−30R(東亜ディーケーケー社製)を用いて25℃に温調しながらpH測定を行なった。
造粒粉A〜G、及び粉末H〜Kの各々について、粒度分布測定装置マイクロトラックMT3300II(日機装(株)製)を使用して測定した。
造粒粉A〜G及び粉末H〜K、又はこれらを下記方法で粉砕した粉砕物を順次用い、各10gを200mL三角フラスコに入れてシリコンゴム栓にて密閉し、静置乾燥機にて200mL三角フラスコを80℃で10分間加熱した。加熱後、25℃室温にて5分間、放冷した。放冷後、シリコンゴム栓を外し、酢酸検知管(検知管式気体測定器;株式会社ガステック社製)の先端を200mL三角フラスコの空間中心部に挿し入れ、気体中の酢酸濃度を測定した。
また、粉砕物は、造粒粉A〜G及び粉末H〜Kの各々に対し、スティックミキサー(ティファール社製)にアイスクラッシャーアタッチメントを取り付けて5分間高速撹拌を行なった後、磨り潰しながら200メッシュ(目開き75ミクロン)を全量が通過するまで粉砕させることで得た。
試料粉体として造粒粉A〜G、粉末H〜Kの各々0.25gを、パウダテスタPT−Sの分散度測定ユニット(ホソカワミクロン社製)の試料台に置き、試料落下用のシャッターを開けたと同時にパーティクルカウンターの吸引スイッチをオンし、2.83L/minで1分間吸引して測定した。測定は、ウォッチグラスが格納されているボックス上部にある吸引用ノズルからホースでパーティクルカウンターKR−11A型(リオン製)に繋ぎ、1L(リットル)中の0.5μm粒子の数をカウントすることにより行なった。
分散度測定ユニットは、一定量の粉体を一定の高さから落下させ、下に置いたウォッチグラスに残る量より分散度を測定するユニットである(落下高さ620mm)。
発塵性は、0.5μm粒子の数が20千個/L未満であることが望ましく、0.5μm粒子の数が50千個/Lを超えると発塵の程度は極めて悪いといえる。
造粒粉A〜G、及び粉末H〜Kの各々に対して、パウダテスタPT−Sの分散度測定ユニット(ホソカワミクロン社製)を用い、一般に知られたR.L.Carrの流動性指数の測定方法に準じて流動性指数を測定し、流動性指数の数値を指標として流動性を評価した。ここで、流動性指数は、下記のa)安息角、b)圧縮度、c)スパチュラ角、d)均一度の4項目に関する測定を行なうことにより算出し、その合計値を流動性指数とした。
流動性は、流動性指数が92以上であることが望ましく、流動性指数が80未満であると流動性の程度は極めて悪いといえる。
目開き1000μmのJISに準拠した小型篩(内径75mm)とロートとを振動台に取りつけ、これを振動(振動強度4)させて試料を投入した。このとき、篩によって分散した試料は、ロートから安息角測定用テーブル上に充填される。このテーブル上に堆積して形成される粉体層の山の角度として安息角を測定した。
ゆるみ見掛比重と固め見掛比重との2種の物性値から圧縮度を測定した。
目開き1000μmの篩とシュートを振動台に乗せ、容積100mlのカップをその下にセットした。試料を篩の上に投入して、篩の振動(振動強度4)で試料を分散させながらカップに充填し、これを秤量して見掛比重を算出した。この見掛比重をゆるみ見掛比重とした。
予め粉体を充填したカップを一定の高さ(1.8cm)のストロークで所定の回数(180回)タッピングさせ、カップに粉体を密に充填させ、このときの見掛比重を固め見掛比重とした。
C[%]=100(P/A)/P
〔C:圧縮度、P:ゆるみ見掛比重、A:固め見掛比重〕
幅22mm×長さ110mmの金属製のスパチュラを上下に昇降する受け皿のすぐ上に水平にセットし、その上に目開き1000μmの篩を通過させた粉体を堆積させた。ここで、粉体を十分に堆積させた後、受け皿を静かに下げたときのスパチュラ上に堆積した粉体の側面の角度を「A」とした。次に、スパチュラを支持するアーム上に重錐落下による衝撃を一回加えて再び測定した角度を「B」とした。
上記AとBの平均値((A+B)/2)としてスパチュラ角を測定した。
試料粉体の粒子径を、粉体粒度分布測定装置マイクロトラックMT3300II(日機装(株)製)を用いて測定し、試料粉体の累積粒度分布の60%粒径(D2とする)を、累積粒度分布の10%粒径(D1とする)で除した値を求めた。そして、得られたD1及びD2を用い、下記式から均一度を測定した。
K=D2/D1
パウダテスタPT−S(ホソカワミクロン製)を用い、内径75mmの20メッシュ(目開き850ミクロン)篩に21mm×21mm角の穴をあけたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シートをセットして有効篩面積を4.41cm2とした篩で、造粒粉A〜G、粉末H〜Kの各々の530gを振動強度4で篩い、篩切るまでの所要時間を計測した。この計測値を篩通過速度とした。
これに対して、純水に溶解して10質量%水溶液としたときのpHが6未満の比較用の粉末Aでは、特に流動性に劣っていた。また逆に、純水に溶解して10質量%水溶液としたときのpHが8.5を超える比較用の粉末Eでは、造粒粉及び粉砕物の酢酸濃度は0.0ppmであるが、発塵性は悪化しており、酢酸臭は改善すべきレベルであった。すなわち、酢酸臭を改善するには、造粒粉の酢酸濃度が粉砕物よりも小さくなる関係にすること、及び発塵性を小さくすることが有効であることが判明した。造粒粉の平均粒子径が100μmを下回る比較用の粉末Fでは、流動性に著しく劣っていた。逆に、平均粒子径が200μmを超える比較用の粉末Gでは、発塵性に劣っていた。
さらに、所定の平均二次粒径を有さず、pH及び酢酸濃度CA、並びにCA+0.2ppm所定の範囲を満たさない比較用の粉末H〜Kでは、発塵性及び流動性の両方を満足することは困難であった。
Claims (4)
- 平均粒子径が100μm〜200μmであり、10質量%水溶液としたときのpH(25℃)が6.0〜8.5であり、酢酸濃度(CA)が20ppm以下であり、平均粒径が45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度が(CA+0.2)ppm以上である酢酸カルシウム粉末を含有する食品添加物。
- 平均粒子径が100μm〜200μmであり、10質量%水溶液としたときのpH(25℃)が6.0〜8.5であり、酢酸濃度(CA)が20ppm以下であり、平均粒径が45μm〜55μmの微粉末に粉砕したときの酢酸濃度が(CA+0.2)ppm以上である酢酸カルシウム粉末。
- 篩通過速度が20分以下である請求項2の酢酸カルシウム粉末。
- 酢酸カルシウムの水溶液又はスラリーを調製する工程と、
噴霧流動層乾燥機を用いて、流動雰囲気中に前記水溶液又は前記スラリーを噴出して、180℃以下の温度で乾燥させることにより酢酸カルシウム粉末を造粒する工程と、
を有する酢酸カルシウム粉末の製造方法。
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