JP2014199713A - 角形密閉電池 - Google Patents

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雅享 藤元
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Abstract

【課題】放熱性と厚み膨張抑制能とに優れた角形密閉電池を提供する。
【解決手段】開口を有する角形外装缶内に、正極と負極とを有する電極体が収納され、前記開口が封口体により密閉された角形密閉電池において、前記角形外装缶の面積の最も大きい側面には、電池内側方向に凸形状の加工硬化ディンプルが複数形成されていることを特徴とする。好ましくは、加工硬化ディンプルの形状が、四角錐状、円錐状又は球欠状とし、加工硬化ディンプルの大きさは1〜7mm、加工硬化ディンプルの深さは0.03〜0.05mm、隣り合う加工硬化ディンプルの最短距離は5mm以下とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、角形外装缶内に電極体や電解液等の電池要素が収容され、角形外装缶の開口部が封口体により密閉された構造の密閉型電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、タブレット型コンピュータ等の移動情報端末の高機能化・小型化および軽量化が急速に進展しており、その駆動電源として、高いエネルギー密度を有し、高容量である非水電解質二次電池が広く利用されている。特に、正負電極板をセパレータを介して渦巻状に巻き取り、扁平状にプレスしてなる扁平渦巻状電極体を、有底角形の外装缶に収容してなる非水電解質二次電池は、大電流を取り出せるとともに、移動情報端末に実装しやすいことから、上記用途に広く用いられている。
このような非水電解質二次電池は、電解液に可燃性の有機溶媒を使用しており、電池を使用した機器が平常ではない環境に置かれることで過充電状態等になることにより電池内部温度が異常に上昇すると、発火や発煙に至る可能性がある。このため、電池の放熱性を高めて、電池内部温度の上昇を抑制することが求められている。
また、電池が高温となった場合には、有機溶媒が揮発・分解して電池を膨張させるが、電池が膨張すると電池の周囲に配置されている電子回路等を破壊するおそれがあるので、このような電池膨張を最小限に押さえる必要もある。
ところで、特許文献1,2は、外装缶の外表面に複数の溝を設ける技術を開示している。
特開2007−207553号公報 特開2000−173676号公報
特許文献1は、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス鋼、黄銅等からなる金属製電池缶を、深絞り加工等の塑性加工により矩形形状に加工した後、その外側面に凹凸部をフォトレジストを用いた化学エッチングにより形成する技術を開示している。この技術によると、電池をモジュールとした時の冷却効率にも優れる矩形形状金属製電池缶を、安価で生産性に優れた製造方法で提供できるとされる。
特許文献2は、外装缶の側面に凹凸部を形成し、少なくとも凹部の一部に電池内圧の上昇による電池外装缶の体積変化を検出する検出手段を装着する技術を開示している。この技術によると、二次電池の充放電時における電池内圧の測定精度を向上できるとされる。
しかしながら、特許文献1は、ニッケル水素電池に関するものであり、ニッケル水素電池は電解液の分解が非水電解質二次電池よりも起こり難い。また、特許文献2の技術は、円筒形電池に関するものであり、円筒形電池は角形電池よりも電池膨張が起こり難い。このため、特許文献1,2では、電池膨張の抑制することについて考慮がなされていない。
本発明は、上記に鑑みなされたものであって、放熱性が高く、且つ、電池膨張を効果的に抑制し得た角形密閉電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、次のように構成されている。
開口を有する角形外装缶内に、正極と負極とを有する電極体が収納され、前記開口が封口体により密閉された角形密閉電池において、前記角形外装缶の面積の最も大きい側面には、電池内側方向に凸形状の加工硬化ディンプルが複数形成されていることを特徴とする。
この構成では、加工硬化ディンプルによって外装缶の表面積が増大し、放熱性を高めることができる。また、加工硬化ディンプルを加工硬化が生じる方法により形成することにより、加工硬化ディンプル部分の強度を高めることができ、電池内圧が上昇した時の電池の膨張を抑制することができる。
なお、加工硬化ディンプルが電池外側方向に凸形状であると、加工硬化ディンプルにより電池厚みが増大し、体積エネルギー密度が低下する。このため、加工硬化ディンプルは、電池内側方向に凸形状とする。
加工硬化ディンプルの形成方法は、加工硬化が生じる方法であれば特に限定されない。しかし、プレス加工を用いることが簡便である。また、加工硬化ディンプルは、絞り加工前に形成してもよく、絞り加工後に形成してもよい。また、角形外装缶の材質としては、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチールやこれらにメッキを施した材料等を用いることができる。
加工硬化ディンプルの形状(三次元的形状)は、特に限定されることはなく、円錐状や多角錐状等の錐体状、円錐台状や多角錐台状等の錐台状、球や楕円球の一部形状、円柱や多角形柱状等を用いることができる。中でも、四角錐状、円錐状又は球欠状(球を1つの平面で切り取った形状)が好ましい。
加工硬化ディンプルの形状を四角錐状、円錐状又は球欠状とすることにより、厚み増大抑制作用をより高めることができ、且つ加工を容易とすることができる。また、錐体状の場合、直錐状であることが好ましい。また、四角錐状の場合に、正四角錐状であることがさらに好ましい。また、球欠状の場合、図3(b)、(c)に示す加工硬化ディンプルの長さaが、加工硬化ディンプルの深さbの2倍以上であることが好ましい。
また、膨張抑制機能をより高める観点から、加工硬化ディンプルの大きさ(長軸の長さ)は1〜7mm、加工硬化ディンプルの深さは0.03〜0.05mm、隣り合う加工硬化ディンプルの最短距離は5mm以下である構成とすることが好ましい。
ここで、ある加工硬化ディンプルに隣り合う加工硬化ディンプルが複数存在する場合、最短距離は、少なくとも一つの隣り合う加工硬化ディンプルとの間の最短距離が上記の如く(例えば、図3(b)において、c、d、eのいずれかが5mm以下、より好ましくは1mm以下)規制されていればよい。また、隣り合う加工硬化ディンプル全てとの最短距離が、それぞれ、上記の如く(例えば、図3(b)において、c、d、eの全てが5mm以下に)規制されていることが好ましい。
以上に説明したように、本発明によると、角形密閉電池の放熱性を高め、且つ、厚みの膨張を効果的に抑制することができる。
図1は、本発明に係る角形密閉電池を示す図であって、図1(a)は電池厚み方向に垂直な断面図、図1(b)は電池幅方向に垂直な正極タブ付近の断面図である。 図2は、本発明に係る角形密閉電池に用いる角形外装缶の斜視図である。 図3は、本発明に係る角形密閉電池における加工硬化ディンプルの配置を説明する図であって、図3(a)は外観図、図3(b)は図3(a)の部分拡大図、図3(c)は加工硬化ディンプル部分の断面図である。 図4は、本発明に係る角形密閉電池における加工硬化ディンプルの配置の変形例を示す図である。 図5は、実施例1と比較例1に係る電池の充電深度と電池表面温度との関係を示すグラフである。 図6は、比較セル2に用いる角形外装缶の斜視図である。
本発明を実施するための形態を、図面を用いて以下に詳細に説明する。本発明は下記実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
図1は、本発明に係る角形密閉電池を示す図であって、図1(a)は電池厚み方向に垂直な断面図、図1(b)は電池幅方向に垂直な正極タブ付近の断面図であり、図2は、本発明に係る角形密閉電池に用いる角形外装缶の斜視図である。
図1(a),(b)に示すように、本実施の形態に係る角形密閉電池は、角形外装缶1と、封口体2とを備え、角形外装缶1内に、正極と、負極と、両電極間に介在するセパレータと、が渦巻状に巻回された扁平渦巻状の電極体3と、非水電解質と、が収容されている。扁平渦巻状の電極体3の上には、2つのスリットを有するスペーサ4を設置され、スペーサ4の1つのスリットに負極タブ7が通され、封口体2の電極端子に溶接されている。また、スペーサ4のもう1つのスリット上で正極タブ6が折り返され、封口体2側面に正極タブ6を沿わせたのち、封口体2と角形外装缶1の嵌合部に正極タブ6を挟みこまれている。これにより、封口体2の電極端子が負極外部端子、角形外装缶1が正極外部端子となる。
図2に示すように、角形外装缶1の最も面積の大きい側面には、球欠状の加工硬化ディンプル10が複数形成されている。なお、図2に示す例では、角形外装缶1の最も面積の大きい側面が2つ存在するが、加工硬化ディンプル10は、双方の面に対称的に形成されている。
なお、角形外装缶に最も面積の大きい側面が2以上存在する場合、加工硬化ディンプルは少なくとも1つの最も面積の大きい側面に形成されていればよいが、より好ましくは全ての最も面積の大きい側面に形成する。最も面積の大きい側面が複数あり、それぞれの側面に加工硬化ディンプルを形成する場合、それぞれの面における加工硬化ディンプルの個数・形状・配置は、それぞれ異なっていても同一であってもよいが、好ましくはそれぞれ同一とする。
また、角形外装缶の最も面積の大きい側面以外の側面や、角形外装缶の底面に、加工硬化ディンプルを形成してもよい。
加工硬化ディンプルの形成方法は、加工硬化が生じる方法であれば特に限定はされないが、プレス加工が簡便であり、好適である。
次に、加工硬化ディンプルの配置について、図3を用いて説明する。図3は、本発明に係る角形密閉電池における加工硬化ディンプルの配置を説明する図であって、図3(a)は外観図、図3(b)は部分拡大図、図3(c)は加工硬化ディンプル部分の断面図である。
本実施の形態では、図3(a)に示すように、球欠状の加工硬化ディンプル10が、正六角形の重心と頂点とに配されるような形態で配置されている。しかしながら、加工硬化ディンプル10は、図4(a)に示すように、規則的に、例えば格子状に配置されていてもよく、図4(b)に示すように大きさや形の異なる加工硬化ディンプル10がランダムに配置されていてもよい。さらに、加工硬化ディンプル10は、それが加工される外装缶の面上において、加工硬化ディンプル10を面の中心部あたりの密度を高くしたり、外装缶の辺近くの密度を高くしたりするように、偏った密度で配置することも可能である。また、加工硬化ディンプル10の密度が偏りなく分散配置することも可能である。加工硬化ディンプル10をどの様な密度で外装缶の面に配置するかは、所望の放熱効果と強度によって変更することができる。ここで、ディンプルが設けられた側面の表面積が、当該側面の見かけ面積(投影面積)の100.05%以上となるように、ディンプルを設けることが好ましい。
ここで、本明細書では、加工硬化ディンプル10の長軸の長さaを加工硬化ディンプルの大きさ、加工硬化ディンプル10の最大深さbを加工硬化ディンプルの深さ、隣り合う加工硬化ディンプル10相互の最短距離(min(c,d,e)、図3(b)参照)を、加工硬化ディンプルの間隔と称する。例えば、加工硬化ディンプルの平面形状が楕円の場合、楕円の長軸の長さが加工硬化ディンプルの大きさとなり、加工硬化ディンプルの平面形状が長方形の場合、対角線の長さが加工硬化ディンプルの大きさとなる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
[正極の作製]
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)のNMP溶液と、を、固形分質量比が、コバルト酸リチウム:炭素粉末:ポリフッ化ビニリデン=94:3:3となるように混練し、正極活物質スラリーを作製した。この正極スラリーを正極芯体としてのアルミニウム合金箔の両面に塗布した後、乾燥させてスラリー作製時に溶媒として使用したNMPを除去し、正極芯体上に正極活物質層を形成した。その後、圧延ロールを用いて圧延し、所定寸法に切断し、アルミニウム合金製の正極タブを取り付けて、正極を作製した。
負極活物質としての黒鉛粒子と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、を水と共に混練して負極活物質スラリーを作製した。このとき、黒鉛粒子と、カルボキシメチルセルロースと、スチレンブタジエンゴムと、の質量比が、95:3:2となるようにした。ついで、負極スラリーを負極芯体としての銅箔の両面に塗布した後、乾燥させてスラリー作製時に溶媒として使用した水を除去して、負極芯体上に負極活物質層を形成した。その後、圧延ローラーを用いて圧延し、所定寸法に切断し、銅製の負極タブを取り付けて負極を作製した。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)と、を体積比で3:5:2(1気圧、25℃条件)となるように混合させた混合溶媒に対して、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルの割合で溶解させて、非水電解質を調製した。
[外装缶の準備]
絞り加工により有底角形外装缶(厚み5.25mm、幅33.70mm、高さ49.50mm、肉厚0.20mm)を作製した。この外装缶の面積の最も大きな側面に、プレス加工により、球欠(球を一つの平面で切り取った空間図形)状の加工硬化ディンプルを、図2、図3に示すような、正六角形の重心と頂点に配されるような配置(図3(b)において、c=d=e)で、10個形成した。なお、加工硬化ディンプルの大きさ(直径)aは7mm、加工硬化ディンプルの深さbは0.05mm、加工硬化ディンプルの間隔cは5mmである(図3参照)。
[電池の組み立て]
正極と、負極と、の間に、ポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介在させ、渦巻状に巻回し、その後プレスして扁平渦巻電極体とした。この扁平渦巻電極体の上に2つのスリットを有するスペーサを設置し、スペーサの1つのスリットに負極タブを通し、アルミニウム合金製の封口体の電極端子に溶接した。また、スペーサのもう1つのスリット上で正極タブを折り返し、封口体側面に正極タブを沿わせたのち、正極タブを有底角形の外装缶内に挿入し、封口体と缶の嵌合部に正極タブを挟みこみ、レーザ溶接にて封口した。この後、封口体の注液孔から非水電解質を注液し、注液孔に蓋をはめ込み、蓋と封口体とをレーザ溶接により密閉して、非水電解質二次電池である実施例1に係る角形密閉電池を作製した。
[比較例1]
加工硬化ディンプルを形成しなかったこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1に係る角形密閉電池を作製した。
[過充電試験]
上記実施例1、比較例1に係る電池を、25℃条件で定電流0.8It(920mA)で充電を行い、電池の表面温度をモニタリングした。この結果を、図5及び下記表1に示す。
上記表1及び図5から、120%以上の充電深度では、実施例1の表面温度が比較例1よりも低いこと、170%以上の充電深度では、比較例1と実施例1の温度差が13℃以上と顕著に大きくなっていることが分かる。これは、加工硬化ディンプルの形成により外装缶表面積が増大して、放熱性が高まったことによると考えられる。
ここで、外装缶の表面温度が低い(電池内部温度が低い)と、非水溶媒の急速な分解や揮発を抑制できるので、安全性が高まる。すなわち、実施例1に係る電池は、放熱性を高めることができ、これにより安全性に優れた電池を実現できる。
[試験セル1]
非水電解質を注液しなかったこと以外は、上記実施例1と同様にして、試験セル1を作製した。
[試験セル2]
加工硬化ディンプルの形状を正四角錐状(一辺の長さ3.5mm(加工硬化ディンプルの大きさ5mm)、深さ0.05mm)としたこと以外は、上記試験セル1と同様にして、試験セル2を作製した。
[試験セル3]
加工硬化ディンプルの形状を直方体状(縦および幅3.5mm(加工硬化ディンプルの大きさ5mm)、深さ0.05mm)としたこと以外は、上記試験セル1と同様にして、試験セル3を作製した。
[比較セル1]
非水電解質を注液しなかったこと以外は、上記比較例1と同様にして、比較セル1を作製した。
[比較セル2]
加工硬化ディンプルを形成せず、代わりに、図6に示すように幅1mm、深さ1mmの溝20を16本、エッチングにより形成したこと以外は、上記試験セル1と同様にして、比較セル2を作製した。
[膨張試験]
上記試験セル1〜3、比較セル1、2の缶底に穴をあけ、当該穴からエアーを送り込み、内圧が0.1MPaとなるまで加圧した。加圧後の各セルの最も厚い部分の厚みを測定し、初期厚み(5.25mm)との比から、膨張率を算出した。この結果を下記表2に示す。
上記表2から、加工硬化ディンプルを設けた試験セル1〜3は、加工硬化ディンプルを設けていない比較セル1よりも膨張率が5〜20%低いこと、エッチングにより溝を設けた比較セル2は、加工硬化ディンプルや溝を設けていない比較セル1よりも膨張率が10%高いことが分かる。
このことは、次のように考えられる。プレスにより加工硬化ディンプルを設けると、加工硬化によって外装缶の強度が高まり、加圧時の膨張が抑制される。他方、エッチングにより溝を設けると、その分外装缶の肉厚が低下し、外装缶の強度が下がり、加圧時の膨張を抑制できなくなる。
なお、プレス等の、加工硬化が生じる方法により溝を設ける場合、加工時の応力によって溝相互間の領域が盛り上がって電池厚みを増大させるおそれがある。
[試験セル4〜18]
下記表3に示すように、球欠状の加工硬化ディンプルの深さと長さとを変化させたこと以外は、上記試験セル1と同様にして、試験セル4〜18を作製した。なお、ディンプルの間隔はそれぞれ、4mmとした。
[膨張試験]
上記試験セル4〜18に対して、上記と同様の条件で加圧し、膨張率を算出した。この結果を、比較セル1の結果とともに下記表3に示す。
上記表3において、大きさa、深さbにおけるカッコ外数値は実寸(mm)を意味し、大きさaにおけるカッコ内数値は外装缶の幅(33.70mm)に対する比率、深さbにおけるカッコ内数値は外装缶の肉厚(0.20mm)に対する比率を示す(図3(b)、(c)参照)。
上記表3から、加工硬化ディンプルを設けた試験セル4〜18は、膨張率が110〜130%と、加工硬化ディンプルを設けない比較セル1の、膨張率が140%よりも膨張率が10〜30%低いことが分かる。特に、加工硬化ディンプルの大きさaが1〜7mm(外装缶幅の3〜21%)、且つ、加工硬化ディンプルの深さbが0.03〜0.05mm(外装缶肉厚の15〜25%)である試験セル4〜11は、膨張率が110〜120%と、いずれか一方ないし双方を満たさない試験セル12〜18の125〜130%よりも優れていることが分かった。
この結果から、加工硬化ディンプルの大きさは1〜7mm、加工硬化ディンプルの深さは0.03〜0.05mmに規制することが好ましいことが分かった。
[試験セル19〜22]
下記表4に示すように、球欠状の加工硬化ディンプルの深さと長さとを変化させたこと以外は、上記試験セル4と同様にして、試験セル19〜22を作製した。
[膨張試験]
上記試験セル19〜22に対して、上記と同様の条件で加圧し、膨張率を算出した。この結果を、試験セル4及び比較セル1の結果とともに下記表4に示す。
上記表4において、間隔cにおけるカッコ外数値は実寸(mm)を意味し、カッコ内数値は外装缶の幅(33.70mm)に対する比率を示す(図3(b)参照)。
上記表4から、加工硬化ディンプルを設けた試験セル1、19〜22は、膨張率が110〜135%と、加工硬化ディンプルを設けない比較セル1の、膨張率が140%よりも膨張率が5〜30%低いことが分かる。特に、加工硬化ディンプルの間隔cが3〜5mm(外装缶幅の9〜15%)である試験セル1,19,20は、膨張率が110〜120%と、加工硬化ディンプルの間隔cが7mm以上である試験セル21,22の130〜135%よりも優れていることが分かった。
この結果から、加工硬化ディンプルの間隔は、5mm以下に規制することが好ましいことが分かった。
以上に説明したように、本発明によると、電池の放熱性を向上でき、且つ、電池の膨張を効果的に抑制することができる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
1 角形外装缶
2 封口体
3 電極体
4 スペーサ
5 絶縁板
6 正極タブ
7 負極タブ
10 加工硬化ディンプル
20 溝

Claims (3)

  1. 開口を有する角形外装缶内に、正極と負極とを有する電極体が収納され、前記開口が封口体により密閉された角形密閉電池において、
    前記角形外装缶の面積の最も大きい側面には、電池内側方向に凸形状の加工硬化ディンプルが複数形成されている、
    ことを特徴とする角形密閉電池。
  2. 請求項1に記載の角形密閉電池において、
    前記加工硬化ディンプルの形状が、四角錐状、円錐状又は球欠状である、
    ことを特徴とする角形密閉電池。
  3. 請求項1又は2に記載の角形密閉電池において、
    前記加工硬化ディンプルの大きさが1〜7mm、前記加工硬化ディンプルの深さが0.03〜0.05mm、隣り合う前記加工硬化ディンプルの最短距離が5mm以下である、
    ことを特徴とする角形密閉電池。
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