JP2014198912A - 上半身用衣類 - Google Patents

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Akiko Sakamoto
晶子 坂本
隆登 山田
Takato YAMADA
隆登 山田
舞 須藤
Mai Sudo
舞 須藤
まき 角野
Maki Kakuno
まき 角野
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Abstract

【課題】 デスクワーク時に体にかかる負担を軽減することができる上半身用衣類を提供する。
【解決手段】 本発明の上半身用衣類は、身頃部101と、一対の袖部102とを含む上半身用衣類であって、さらに、姿勢サポートライン部103を含み、姿勢サポートライン部103は、第1のサポートライン部103Aと、第2のサポートライン部103Cとを含み、第1のサポートライン部103Aは、一対の袖部102から、身頃部101の背面側の着用時における肩甲骨の位置を通り背中心付近に至る左右対称に配置された2本のライン部を含み、第2のサポートライン部103Cは、身頃部101の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含み、姿勢サポートライン部103は、前記衣類における姿勢サポートライン部103以外の部分よりも、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の少なくとも一方が大きいことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、上半身用衣類に関する。
従来から、姿勢矯正用又はスポーツ用として、緊締力が強いライン部を有する衣類がある。例えば、特許文献1では、肩及び上肢部を保護するために、強緊締力部を衣類の背中部分にX字状に配置するとともに、袖ぐりを跨いで強緊締力部が配置されている衣類が提案されている。また、特許文献2では、姿勢を矯正するために、他の部位よりも緊締力の強い二本の帯状の張力部が、後面において略平行に左右方向に延びて設けられ、左右両側が前面側に回り込むとともに前面側で袖くりに沿ってカーブし、前記張力部の右側端部及び左側端部は、前面において前記張力部の右側端部及び左側端部に対してそれぞれ連続している衣類が提案されている。
特許第3115816号公報 特開2006−320640号公報
しかし、前記特許文献1の衣類及び前記特許文献2の衣類は、デスクワーク時の姿勢に対応した構成になっておらず、デスクワーク時に体にかかる負担を軽減することができなかった。
そこで、本発明は、デスクワーク時に体にかかる負担を軽減することができる上半身用衣類を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の上半身用衣類は、
身頃部と、一対の袖部とを含む上半身用衣類であって、
さらに、姿勢サポートライン部を含み、
前記姿勢サポートライン部は、第1のサポートライン部と、第2のサポートライン部とを含み、
前記第1のサポートライン部は、前記一対の袖部から、前記身頃部の背面側の着用時における肩甲骨の位置を通り背中心付近に至る左右対称に配置された2本のライン部を含み、
前記第2のサポートライン部は、前記身頃部の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含み、
前記サポートライン部は、前記衣類における前記サポートライン部以外の部分よりも、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の少なくとも一方が大きいことを特徴とする。
また、本発明の上半身用衣類は、
身頃部を含む上半身用衣類であって、
さらに、姿勢サポートライン部を含み、
前記姿勢サポートライン部は、第1のサポートライン部と、第2のサポートライン部とを含み、
前記第1のサポートライン部は、腕部から、前記身頃部の背面側の着用時における肩甲骨の位置を通り背中心付近に至る左右対称に配置された2本のライン部を含み、
前記第2のサポートライン部は、前記身頃部の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含み、
前記サポートライン部は、前記衣類における前記サポートライン部以外の部分よりも、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の少なくとも一方が大きいことを特徴とする。
本発明の上半身用衣類は、前記のような構成であるため、デスクワーク時に体にかかる負担を軽減することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半袖シャツ100を示す図である。図1(a)は、半袖シャツ100の背面図であり、図1(b)は、半袖シャツ100の着用状態の正面斜視図であり、図1(c)は、半袖シャツ100の着用状態の背面斜視図である。 図2は、人体を背面側から見た筋肉の一部の模式図である。 図3は、人体を背面側から見た骨格の一部の模式図に、前記第1の実施形態に係る半袖シャツ100の第1のサポートライン部を当てはめた図である。 図4(a)は、人体を背面側から見た骨格の一部の模式図であり、図4(b)は、人体を側面方向から見た骨格の一部の模式図である。 図5(a)〜(c)は、前記第1の実施形態に係る半袖シャツ100における、第3のサポートライン部のバリエーションの図である。 図6は、前記第1の実施形態に係る半袖シャツ100における、第2のサポートライン部の配置を説明する図である。 図7は、前記第1の実施形態に係る半袖シャツ100の変形例を示す図である。 図8は、本発明の第2の実施形態に係る半袖シャツ200を示す図である。図8(a)は、半袖シャツ200の背面図であり、図8(b)は、半袖シャツ200の着用状態の正面斜視図である。 図9は、本発明の第3の実施形態に係る半袖シャツ300を示す背面図である。 図10は、本発明の第4の実施形態に係る半袖シャツ400を示す図である。図10(a)は、半袖シャツ400の背面図であり、図14(b)は、半袖シャツ400の着用状態の正面斜視図である。 図11は、本発明の第5の実施形態に係る半袖シャツ500を示す図である。図11(a)は、半袖シャツ500の背面図であり、図11(b)は、半袖シャツ500の着用状態の正面斜視図である。 図12は、本発明の第6の実施形態に係る半袖シャツ600を示す背面図である。 図13は、本発明の第7の実施形態に係る半袖シャツ700を示す背面図である。 図14は、本発明の第8の実施形態に係る半袖シャツ800を示す背面図である。 図15は、本発明の第9の実施形態に係る半袖シャツ900を示す図である。図15(a)は、半袖シャツ900の背面図であり、図15(b)は、半袖シャツ900の着用状態の正面斜視図である。図15(c)は、前記第9の実施形態における第2のサポートライン部について説明するための図である。 図16は、本発明の第10の実施形態に係る半袖シャツ1000を示す背面図である。 図17は、本発明の第11の実施形態に係る半袖シャツ1100を示す背面図である。 図18は、本発明の第12の実施形態に係る半袖シャツ1200を示す背面図である。 図19は、本発明の第13の実施形態に係る半袖シャツ1300を示す背面図である。 図20は、本発明の第14の実施形態に係るノースリーブシャツ1400を示す図である。図20(a)は、ノースリーブシャツ1400の背面図であり、図20(b)は、ノースリーブシャツ1400の着用状態の正面斜視図であり、図20(c)は、ノースリーブシャツ1400の着用状態の背面斜視図である。 図21は、本発明の着用評価の結果を示すグラフである。 図22(a)及び図22(b)は、本発明の着用評価の結果を示す図である。 図23は、本発明の着用評価の結果を示すグラフである。 図24は、デスクワーク時の姿勢の特徴を説明する図である。
本発明の上半身用衣類について、例をあげて説明する。ただし、本発明は、以下の例に限定及び制限されない。なお、下記図1〜図24において、同一部分には同一の符号を付している。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る上半身用衣類100を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツ(以下「シャツ」ともいう。)である。図1(a)は、シャツ100の背面図であり、図1(b)は、シャツ100の着用状態の正面斜視図であり、図1(c)は、シャツ100の着用状態の背面斜視図である。図1(a)、(b)及び(c)に示すように、本実施形態のシャツ100は、身頃部101と、一対の袖部102とを含み、さらに、姿勢サポートライン部103を含む。なお、本実施形態では、女性用の衣類を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されず、男性用の衣類にも適用できる。
本実施形態において、姿勢サポートライン部103は、第1のサポートライン部103Aと、第2のサポートライン部103Cと、第3のサポートライン部103Bとを含む。そして、第1のサポートライン部103Aは、一対の袖部102から、身頃部101の背面側の着用時における肩甲骨Tの位置を通り背中心S付近に至る左右対称に配置された2本のライン部103(A−1)及び103(A−2)を含む。また、第2のサポートライン部103Cは、身頃部101の背面側の背中心S付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部103(C−1)及び103(C−2)を含む。また、第3のサポートライン部103Bは、身頃部101の背面側において着用時における僧帽筋の一部を覆う位置に左右対称に配置された2本のライン部103(B−1)及び103(B−2)を含む。ここで、「背中心」とは、身頃部の背面側における左右方向の中心線(着用時に、着用者の脊椎に沿う線)をいい、「背中心付近」とは、前記背中心に近接する部分をいう。なお、「左右」とは、前側から見た左右でも後側から見た左右でもよい。そして、本実施形態では、姿勢サポートライン部103は、シャツ100における姿勢サポートライン部103以外の部分よりも、緊締力が大きい。
ここで、デスクワーク時の姿勢の特徴を説明する。「デスクワーク」とは、特に制限されないが、例えば、事務もしくは執筆等の机上でする仕事全般、または勉強等をいう。デスクワーク時には、図24に示すように、腕を前に突き出し、頭から首にかけて前に傾けた体勢となる。これにより、前に出した腕と、傾いた首及び頭とを支える必要があるため、首及び肩から背中にかけての筋肉に負担がかかる。そして、時間が経つにつれて、筋肉への負担が大きくなる。
本実施形態のシャツ100を着用すると、腕を前に出した際、第1のサポートライン部103Aに、縮もうとする緊締力が生じる。そのため、図1(b)における矢印E1で示すように、上腕が外旋し、腕が脇に引き寄せられる。そして、第1のサポートライン部103Aは、肩甲骨の位置を通り背中心付近に至るまで配置されているため、図1(c)における矢印E2で示すように、肩甲骨が互いに背中の中心部(左右方向の内側)に引き寄せられる。これにより、姿勢がよくなり、自然に胸をはった状態を保つことができる。また、首が前に傾いてくると、第3のサポートライン部103Bに緊締力が生じる。これにより、僧帽筋が第3のサポートライン部103Bによって支えられ、首が前に傾くのを防ぐことができる。図2にXで示す筋肉が、僧帽筋である。さらに、第2のサポートライン部103Cによって、胸郭下部を支えることにより、第1のサポートライン部103A及び第3のサポートライン部103Bによって作り出した姿勢を安定して保つことができる。なお、本実施形態では第3のサポートライン部103Bを有するが、本発明において、第3のサポートライン部は必須の構成要素ではない。第3のサポートライン部を有さない場合でも、第1のサポートライン部によって自然に胸を張った姿勢を保ち、第2のサポートライン部によってその姿勢を安定させることができるため、デスクワーク時の姿勢を改善することができる。このように、本発明によれば、デスクワーク時に特徴的に見られる姿勢を改善し、体にかかる負担を軽減できる。
従来の姿勢矯正用またはスポーツ用の衣類では、腕の動きを制限しないよう、肩甲骨の位置を避けて緊締力を有するライン部が配置されていた。しかし、本発明では、第1のサポートライン部は、肩甲骨の位置を通るように配置されている。本発明のように、袖部から、肩甲骨の位置を通り背中心付近にかけてライン部を配置することによって、前述のように、腕を前に出すというデスクワーク時の特徴的な動きに応じて姿勢をサポートすることができる。そのため、本発明は、デスクワーク時に体にかかる負担を軽減するにあたって特に顕著な効果を有する。また、本発明のようにサポートライン部が肩甲骨の位置を通ることによって、サポートライン部の作用を直接肩甲骨に及ぼすことができる。そのため、本発明では、第1のサポートライン部によって、効率良く肩甲骨を内側に引き寄せることができる。
図3に、本実施形態における第1のサポートライン部103Aの配置を説明する図を示す。図3は、人体を背面側から見た骨格の一部の模式図に第1のサポートライン部103Aを当てはめた図である。図3に示すように、本実施形態において、第1のサポートライン部103Aは、肩甲骨Tにおける肩甲棘T1と下角T2との間の領域を通るように配置されている。ただし、本発明において、第1のサポートライン部103Aが通る肩甲骨の位置は特に制限されず、肩甲骨を内側に引き寄せることができるように配置されていればよい。
本実施形態において、第1のサポートライン部103Aは、図1(b)に示すように、袖部102の前面側から配置されている。これにより、腕を前に出す姿勢となった時に、腕を前側から外旋させ、脇に寄せることができる。ただし、本発明において、第1のサポートライン部103Aは、袖部102に配置されていればよく、第1のサポートライン部103Aの袖部102における端点の位置は、特に制限されない。
本実施形態において、第1のサポートライン部103Aは、袖部102において三角筋相当部を通るように配置されている。図2にYで示す筋肉が、三角筋である。三角筋は、腕を前に上げる時に働く筋肉である。そのため、第1のサポートライン部103Aが三角筋相当部を通ることで、第1のサポートライン部103Aの緊締力を、腕を上下させる筋肉に直接及ぼすことができるため、好ましい。なお、本実施形態では、第1のサポートライン部103Aは、袖部102の前面側の三角筋を覆う位置から形成されている例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、商品の仕様によっては、三角筋に隣接する二頭筋を覆う位置から第1のサポートライン部103Aが形成されていてもよい。
本実施形態において、第1のサポートライン部103Aは、背中心付近において第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍を通るように配置されている。このように第1のサポートライン部103Aを配置し、第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍を支点として左右の肩甲骨を引き寄せることにより、効果的に肩甲骨を内転させ、胸を張った姿勢にすることができるため、好ましい。また、図4に、第7胸椎から第9胸椎の位置を説明する図を示す。図4(a)は、人体を背面側から見た骨格の一部の模式図であり、図4(b)は、人体を側面方向から見た骨格の一部の模式図である。図4(a)及び図4(b)に示すように、第7胸椎L、第8胸椎M及び第9胸椎Nは、脊柱のS字カーブの変曲点であり、上半身の重心となる位置である。そして、上記の第7胸椎から第9胸椎は、上半身の質量中心に位置しており、着座状態において前記の質量中心を支点として第1のサポートライン部103Aで腕を背面側へ引くことによって、背中が丸まり難く、且つ、脇をしめることができるという利点もある。また、この位置は、運動時において、比較的身体の様々な動きの影響を受けにくい位置である。そのため、左右の第1のサポートライン部103Aの連結点を第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍とすることにより、第1のサポートライン部103Aの位置が安定し、サポートライン部103Aによって支える目的位置がずれるのを最小限に防止できる。なお、本発明において、「近傍」という用語を用いているのは、指定された位置からの多少のずれがあっても、本発明の目的が達成できる範囲においては差し支えないことを意味している。
本実施形態において、第1のサポートライン部103Aは、袖部102の前面側から三角筋相当部を通り、肩甲骨の位置を通って、背中心付近の第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍の位置に向けて自然なカーブを描いて形成されている。これにより、腕を前に出す動きに応じて、第1のサポートライン部103Aの作用を腕及び肩甲骨に効率良く及ぼすことができるため、好ましい。
本実施形態において、第3のサポートライン部103Bは、身頃部101の背面側において左右の僧帽筋の一部を覆う上下方向の領域にそれぞれ配置されている。そして、左右の第3のサポートライン部103Bの上部は、第3のサポートライン部103Bと同じ素材で形成されたライン部103Dによって、互いに連結されている。これにより、左右の第3のサポートライン部103Bの間の間隔が着用時に広がり過ぎるのを防ぎ、第3のサポートライン部103Bの緊締力を僧帽筋に有効に作用させることができるため、好ましい。ここで、「上下」とは、着用状態における上下方向をいう。
本実施形態では、左右の第3のサポートライン部103Bの上部が、同じ素材で形成されたライン部103Dによって連結されているが、本発明はこれに限定されない。図5(a)に示すように、本発明において、左右の第3のサポートライン部は、上部が身頃部の襟ぐり101Aに連結されることで互いに連結されていてもよい。また、図5(b)に示すように、第3のサポートライン部103Bが逆U字状に形成されることで互いに連結されていてもよい。なお、本発明において、左右の第3のサポートライン部103Bの間の領域全体(図5(a)において斜線で示す領域)が緊締力を有する素材で形成されると、締め付け力が強くなるため、上部のみ連結されていることが好ましいが、本発明はこれに限られない。また、本発明において、第3のサポートライン部は、僧帽筋の少なくとも一部を覆う位置に左右対称に配置されていればよく、例えば、図5(c)に示すように、第3のサポートライン部103Bの下側が分岐していてもよい。
なお、本実施形態では、第3のサポートライン部103Bが設けられている例を挙げているが、前述のように、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、商品の仕様に応じて第3のサポートライン部103Bを設けないものとしてもよい。ただし、第3のサポートライン部は、主として首を支える僧帽筋をサポートするため、長時間デスクワークを行うような場合に体にかかる負担を軽減できるという利点があり、第3のサポートライン部を設ける方が好適である。
本発明において、第2のサポートライン部103Cは、前述のように、身頃部101の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置されている。具体的には、本発明において、第2のサポートライン部103Cは、肋骨の下から2本分の位置近傍に配置されていることが好ましい。このように、緊締力を有する第2のサポートライン部を、胸郭下部に沿って身頃部の背中心付近から前面側にかけて配置することで、胸郭を支えることができ、第1及び第3のサポートライン部で形成した姿勢を安定して保つことができる。
本実施形態では、第2のサポートライン部103Cは、身頃部101の前側において、図6に示すバージスラインの最下点Pから真下に下ろした仮想線(図中に二点鎖線で示す線)の位置まで配置されている。この位置まで第2のサポートライン部103Cを配置することにより、胸郭を支える力がバランスよく作用するため、好ましい。ただし、本発明において、身頃部の前面側における第2のサポートライン部103Cの端点は特に制限されない。例えば、第2のサポートライン部103Cは、身頃部101の前面側において連結していてもよい。ただし、この場合、身頃部101の前面側において緊締力が大きくなると、着用時に窮屈に感じるため、身頃部101の前面側においては、相対的に緊締力を小さくすることが好ましい。
本実施形態では、第1のサポートライン部103Aの上部に第3のサポートライン部103Bが連結され、第1のサポートライン部103Aと第2のサポートライン部103Cとが、背中心付近において互いに連結している。具体的には、本実施形態において、第1のサポートライン部103Aと第2のサポートライン部103Cとは、第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍の位置において連結されている。このように、第1〜第3のサポートライン部が互いに連結されていることによって、姿勢サポートライン部103の位置が安定し、姿勢サポートライン部103の作用を目的の位置に適切に及ぼすことができるため、好ましい。
本発明において、姿勢サポートライン部103の緊締力は、衣類におけるその他の部分よりも大きければよく、特に制限されないが、腕を前に出した時に発揮される程度であることが好ましい。これにより、必要以上に体が拘束されることがないため、着用感が良好になる。また、本発明において、第1〜第3のサポートライン部の間で、緊締力は同じであってもよいし、異なってもよい。ただし、第1〜第3のサポートライン部の緊締力が異なる場合は、第1のサポートライン部の作用が阻害されないように、第1のサポートライン部の緊締力が第2及び第3のサポートライン部の緊締力よりも大きいことが好ましい。
本実施形態において、姿勢サポートライン部103は、緊締力を有する素材をシャツ100に取り付けて形成されている。本発明において、姿勢サポートライン部103に使用する素材は、緊締力を有する素材であれば特に制限されないが、例えば、ストレッチテープ、パワーネット、ストレッチレース、ツーウェイトリコット、ベア天竺等があげられる。また、樹脂をシャツ100に塗布して緊締力を高めることによって姿勢サポートライン部103を形成してもよい。また、本発明において、姿勢サポートライン部103は、シャツ100の編み組織を部分的に変更することによって形成されてもよい。その他、抜触加工によって、姿勢サポートライン部103に相当する部分をシャツ100の生地に形成するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、上半身用衣類を半袖シャツ100とした例を挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、前記衣類は、例えば、スーツまたは作業着といったアウターとしてもよい。この場合にも、本実施形態に係る半袖シャツ100と同様の効果を得ることができる。
本発明において、姿勢サポートライン部103以外の身頃部及び袖部に使用できる素材は、特に制限されないが、体にフィットする素材で形成されていることが、着用時に姿勢サポートライン部の位置が予め設定された位置からずれにくくなるため好ましい。姿勢サポートライン部103以外の身頃部及び袖部に使用できる素材としては、例えば、経編地、または、丸編地等が挙げられる。
本発明において、左右対称に配置された第1のサポートライン部103(A−1)及び103(A−2)は、それぞれ別部材で構成され、背中心付近で互いに連結することで形成されていてもよいし、全体が一部材で構成されていてもよい。また、左右対称に配置された第2のサポートライン部103(C−1)及び103(C−2)についても、それぞれ別部材で構成され、背中心付近で互いに連結することで形成されていてもよいし、全体が一部材で構成されていてもよい。
本実施形態では、姿勢サポートライン部103が、半袖シャツ100における姿勢サポートライン部103以外の部分よりも緊締力が大きい態様について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明において、姿勢サポートライン部103は、衣類における姿勢サポートライン部103以外の部分よりも、着用時における肌との間の摩擦抵抗力が大きくなるように形成されていてもよい。以下、本実施形態の変形例として具体的に説明する。
図7に、本実施形態の変形例である半袖シャツ100´を示す。図7は、シャツ100´の背面図である。本例では、姿勢サポートライン部103´が、シャツ100´における姿勢サポートライン部103´以外の部分よりも、着用時における肌との間の摩擦抵抗力が大きくなるように形成されている。具体的には、姿勢サポートライン部103´は、着用時において、単位面積あたりの肌との間の摩擦抵抗力がシャツ100´のその他の部分における単位面積あたりの肌との間の摩擦抵抗力よりも相対的に大きくなっている。これにより、姿勢サポートライン部103´の肌側には滑り止め機能が付与されている。
本例のシャツ100´を着用すれば、まず、腕を前に出すと、第1のサポートライン部103A´において肌との間に摩擦抵抗力が生じるため、腕が外旋して脇に引き寄せられ、肩甲骨が互いに背中の中心部に引き寄せられる。また、首が前に傾いてくると、第3のサポートライン部103B´において肌との間に摩擦抵抗力が生じ、首が前に傾くのを防ぐことができる。さらに、第2のサポートライン部103C´の肌側に摩擦抵抗力が生じることによって、胸郭下部が支えられ、第1のサポートライン部103A´及び第3のサポートライン部103B´によって作り出した姿勢を安定して保つことができる。
本例において、前記摩擦抵抗力は、姿勢をサポートできる程度であればよく、特に制限されない。姿勢サポートライン部103´としては、例えば、樹脂プリント、または、ナノ繊維等の肌に対する摩擦抵抗が比較的大きい素材を用いてもよい。また、姿勢サポートライン部103´をシャツ100´の編地の一部として形成してもよい。この場合には、シャツ100´の編組織を姿勢サポートライン部103´に相当する領域だけ変更して形成してもよいし、姿勢サポートライン部103´に相当する領域だけ糸種を変更して形成してもよい。
なお、本発明において、姿勢サポートライン部は、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の両方が、衣類における姿勢サポートライン部以外の部分よりも大きくなるように形成されていてもよい。
(着用客観評価)
[着用客観評価1]
図1に示すタイプの本発明の実施形態1に係る半袖シャツ100を作製し、着用評価を行った。本評価では、本発明のシャツ100を10名のモニターが着用して5分間デスクワークを行い、各モニターについて肩(僧帽筋)の筋活動量を測定して、その平均値を求めた。また、比較例として、姿勢サポートライン部を有さない半袖シャツ(従来品のシャツ)についても、同様にして、各モニターの肩の筋活動量の平均値を求めた。なお、前記の筋活動量は、表面筋電図を用い右肩の僧帽筋上部線維筋膜上に電極を設置し計測した。
その結果を、図21のグラフに示す。図21に示すように、本発明に係るシャツ100を着用した場合の方が、従来品のシャツを着用した場合と比較して、肩の筋活動量が小さかった。これにより、本発明によれば、肩の筋肉の負担が軽減されることがわかった。また、測定値の危険率は5%未満であり(P<0.05)、統計的に有意な差が認められた。
[着用客観評価2]
図1に示すタイプの本発明の実施形態1に係る半袖シャツ100を作製し、着用評価を行った。本評価では、本発明のシャツ100を9名のモニターが着用して5分間デスクワークを行い、デスクワーク開始時、3分後及び5分後における脇の開き具合、肩甲骨の開き具合、首の傾き具合を目視により観察した。また、比較例として、姿勢サポートライン部を有さない半袖シャツ(従来品のシャツ)についても、同様にして、脇の開き具合、肩甲骨の開き具合、首の傾き具合を目視により観察した。
その結果を、図22に示す。図22(a)は、モニターのうちの1名について、本発明のシャツ100を着用した場合の結果を示す図であり、図22(b)は、同一のモニターが従来品のシャツを着用した場合の結果を示す図である。図22(b)に示すように、従来品のシャツを着用した場合は、3分後、5分後と時間が経過するにつれて、脇が開き、肩甲骨の間も開いていった。また、首も前に傾いていった。これに対し、図22(a)に示すように、本発明のシャツ100を着用した場合は、3分後及び5分後においても、脇は開いておらず、肩甲骨の間も開いていなかった。また、首も前に傾かなかった。これと同様の結果が、モニター9名中8名において得られた。
(着用主観評価)
[着用主観評価1]
図1に示すタイプの本発明の実施形態1に係る半袖シャツ100を作製し、着用評価を行った。本評価では、モニター10名に、本発明のシャツ100を着用して5分間デスクワークを行ってもらった。また、比較例として、同じモニター10名に、姿勢サポートライン部を有さない半袖シャツ(従来品のシャツ)を着用して5分間デスクワークを行ってもらった。
その結果、10名中8名が、本発明に係るシャツ100の方が肩の負担が少ないと回答した。また、10名中7名が、本発明に係るシャツ100の方が背中の負担が少ないと回答した。そして、10名中8名が、本発明に係るシャツ100の方が作業に集中できると回答した。
また、本発明に係るシャツ100の着用感について、モニターにコメントを求めたところ、「手を前に出してパソコンの操作をしていると楽な感じがした」、「肩、背中、腰が支えられていた」、「肩に力が入らなかった」、「肩がとても楽に動かせた」という回答が得られた。これにより、本発明のシャツは、デスクワーク時の体の負担を軽減できることが確認できた。
[着用主観評価2]
図1に示すタイプの本発明の実施形態1に係る半袖シャツ100を作製し、着用評価を行った。本評価では、モニター10名に、本発明のシャツ100を着用して9時〜12時及び13時〜18時の間デスクワークを行ってもらった。そして、1時間ごとに肩及び背中の負担感を5段階(1:負担感小〜5:負担感大)で評価してもらい、評価の平均値を求めた。また、比較例として、姿勢サポートライン部を有さない半袖シャツ(従来品のシャツ)についても、同様にして、評価の平均値を求めた。
その結果を、図23のグラフに示す。図23に示すように、従来品のシャツを着用した場合と比較して、本発明のシャツ100を着用した場合の方が、負担感が少ないとの評価を得た。また、従来品のシャツでは、時間が経過するにつれて負担感が大きくなっているのに対し、本発明のシャツを着用した場合は、時間が経過しても負担感は大きくならなかった。
また、本発明に係るシャツ100の着用感について、モニターにコメントを求めたところ、「胸が開く感じがする」、「いつもは15時頃が負担感のピークだが、15時ごろにおいてもかなり快適に過ごせた」、「上半身を支えてくれている感じがする」、「いつもは夕方に肩に負担感を感じるのに、今日はいつもより負担感がない」という回答が得られた。これにより、本発明のシャツは、長時間デスクワークをした場合においても、体の負担を軽減できることが確認できた。
(第2の実施形態)
図8に、本発明の第2の実施形態に係る上半身用衣類200を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図8(a)は、シャツ200の背面図であり、図8(b)は、シャツ200の着用状態の正面斜視図である。本実施形態において、シャツ200は、襟ぐりから袖下にかけて斜めの切り替えが入り、肩から袖が続いている、いわゆるラグランスリーブタイプの半袖シャツである。
本実施形態では、身頃部201及び袖部202が、ラグランスリーブに対応した形状になっている。本実施形態において、それ以外の、姿勢サポートライン部103の配置等その他の部分は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明は、ラグランスリーブの衣類にも適用できる。
(第3の実施形態)
図9に、本発明の第3の実施形態に係る上半身用衣類300を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図9は、シャツ300の背面図である。本実施形態において、シャツ300は、袖ぐりが深くゆったりとしている半袖シャツである。
本実施形態では、身頃部301及び袖部302が、袖ぐり部分にゆとりのある形状になっている。また、図9に示すように、本実施形態では、姿勢サポートライン部303において、第1のサポートライン部303Aの肩甲骨の位置から袖部302にかけての幅が、前記第1の実施形態と比較して広くなっている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、腕を前に突き出して袖部302の生地が突っ張った状態になると、第1のサポートライン部303Aに緊締力が生じ、腕が脇側に引き寄せられる。本実施形態の場合、袖部にゆとりがあり、着用者の腕にフィットしていないため、本実施形態のように袖部302における第1のサポートライン部303Aの幅を広くすることで、適切に第1のサポートライン部の力を及ぼすことができる。このように、本発明は、例えばドルマンスリーブのような、袖ぐりが深くゆったりとしている衣類にも適用できる。
(第4の実施形態)
図10に、本発明の第4の実施形態に係る上半身用衣類400を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図10(a)は、シャツ400の背面図であり、図10(b)は、シャツ400の着用状態の正面斜視図である。
図10(a)に示すように、本実施形態において、姿勢サポートライン部403の第1のサポートライン部403Aは、肩甲骨上部の位置を通っており、前記第1の実施形態における第1のサポートライン部103Aと比較してカーブが大きくなっている。また、図10(a)および図10(b)に示すように、第1のサポートライン部403Aは、袖部において、上腕部下部を通っている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明は、姿勢サポートライン部の配置を適宜調整し、緊締力または摩擦抵抗力の及び方を調節することができる。
(第5の実施形態)
図11に、本発明の第5の実施形態に係る上半身用衣類500を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図11(a)は、シャツ500の背面図であり、図11(b)は、シャツ500の着用状態の正面斜視図である。
図11(a)および図11(b)に示すように、本実施形態において、シャツ500は、姿勢サポートライン部503のうち第1のサポートライン部503Aおよび第2のサポートライン部503Cが、前面側端部に向かうにつれて幅が太くなるように形成されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。本実施形態は、例えば、身頃部101が伸びやすい生地で形成されている場合に、姿勢サポートライン部503の緊締力または摩擦抵抗力を強める態様として好適に用いることができる。
(第6の実施形態)
図12に、本発明の第6の実施形態に係る上半身用衣類600の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図12に示すように、本実施形態では、第1のサポートライン部603A、第2のサポートライン部603Cおよび第3のサポートライン部603Bが、身頃部101および袖部102に樹脂を塗布することによって形成されている。本実施形態では、前記第1〜第3のサポートライン部(姿勢サポートライン部603)は、図示のように、身頃部101および袖部102の肌側と反対側にドット状の樹脂プリントを塗布して形成されている。なお、本実施形態では、ライン部603Dにも同様の樹脂プリントが塗布されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明において、姿勢サポートライン部は、樹脂を塗布することで形成されていてもよい。なお、樹脂プリントを身頃部および袖部の肌側に塗布すると、姿勢サポートライン部における摩擦抵抗力をシャツにおけるその他の部分よりも大きくすることができる。
(第7の実施形態)
図13に、本発明の第7の実施形態に係る上半身用衣類700の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図13に示すように、本実施形態では、第1のサポートライン部703A、第2のサポートライン部703Cおよび第3のサポートライン部703B(姿勢サポートライン部703)において、サポート部αが一定の間隔をあけて断続的に並ぶように配置されている。このように、本発明において、第1〜第3のサポートライン部は、サポート部が断続的に並ぶようにして形成されていてもよい。本実施形態において、サポート部αは、例えば、樹脂プリントを塗布したり、当て布を取り付けたり、身頃部101および袖部102の生地の編み組織を部分的に変更したりして、形成することができる。なお、本実施形態では、ライン部703Dも、第1〜第3のサポートライン部と同様にして形成されている。
(第8の実施形態)
図14に、本発明の第8の実施形態に係る上半身用衣類800の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は半袖シャツであり、シャツ800は、首を覆う筒状の襟部804を有するタートルネックタイプのシャツである。
本実施形態では、左右の第3のサポートライン部103Bの上部は、襟部804に連結されている。そして、襟部804は、身頃部101よりも低伸縮の素材で形成されている。これにより、左右の第3のサポートライン部103Bの間の間隔が着用時に広がり過ぎるのを防ぐことができる。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明は、タートルネックタイプの衣類にも適用できる。
本実施形態において、襟部804に使用する素材は、身頃部101よりも低伸縮の素材であれば特に制限されないが、例えば、丸編地、経編地、織物等があげられる。
(第9の実施形態)
図15に、本発明の第9の実施形態に係る上半身用衣類900を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。図15(a)は、シャツ900の背面図であり、図15(b)は、シャツ900の着用状態の正面斜視図である。
図15(a)に示すように、本実施形態では、身頃部101の背面側の下側部分全体が、第2のサポートライン部903Cとなっている。具体的には、身頃部101の背面側において、前記第1の実施形態における第2のサポートライン部103C、および、第2のサポートライン部103Cよりも下側部分を含む部分が、本実施形態の第2のサポートライン部903Cとなっている。なお、本実施形態において、シャツ900の前面側は、図15(b)に示すように、前記第1の実施形態と同様である。このように、衣類の背面側において、姿勢サポートライン部903の第2のサポートライン部903Cを広く設けることで、姿勢をより安定させることができる。
本実施形態における第2のサポートライン部903Cは、全体が同程度の緊締力を有するように形成されていてもよいが、前記第1の実施形態における第2のサポートライン部103Cに該当する部分よりも下側部分(図15(c)中に斜線で示す部分)については、緊締力を弱く設定して、着用時の締め付け力を調整するようにしてもよい。
(第10の実施形態)
図16に、本発明の第10の実施形態に係る上半身用衣類1000の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。本実施形態では、左右の第3のサポートライン部103Bの間の領域全体(図16において斜線で示す領域R)が、第1〜第3のサポートライン部と同様に緊締力を有する素材で形成されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。
前述のように、左右の第3のサポートライン部103Bの間の領域全体が緊締力を有する素材で形成されると、締め付け力が強くなるが、実現したい着用感に応じて、本実施形態のように形成してもよい。なお、領域Rについては、第1〜第3のサポートライン部よりも緊締力を弱く設定して、着用時の締め付け感を調整してもよい。
(第11の実施形態)
図17に、本発明の第11の実施形態に係る上半身用衣類1100の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。本実施形態では、姿勢サポートライン部1103の第1のサポートライン部1103Aの肩部分の幅が、前記第1の実施形態よりも太く形成されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明において、姿勢サポートライン部の幅は、実現したい緊締力または摩擦抵抗力の強さ等に応じて、適宜設定することができる。
(第12の実施形態)
図18に、本発明の第12の実施形態に係る上半身用衣類1200の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。本実施形態では、姿勢サポートライン部1203の第3のサポートライン部1203Bが、上下方向にほぼ真っ直ぐに形成されている。そして、第3のサポートライン部1203Bの上部は、身頃部101の襟ぐり101Aに連結されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このように、本発明では、デザイン等に応じて姿勢サポートライン部の位置を適宜調整することができる。
(第13の実施形態)
図19に、本発明の第13の実施形態に係る上半身用衣類1300の背面図を示す。本実施形態の上半身用衣類は、半袖シャツである。本実施形態では、身頃部101の背面側に、第2のサポートライン部103Cの下側から背中心付近に沿って下方向にのびるライン部1305を含む。本実施形態において、ライン部1305は、第1〜第3のサポートライン部と同じ構成で形成されている。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。このようなライン部1305を有することにより、背筋がライン部1305によって支えられるので、体幹部が安定しやすくなる。そのため、本実施形態によれば、姿勢サポートライン部によって形成されたデスクワーク時の姿勢をより安定保持することができる。
(第14の実施形態)
図20に、本発明の第14の実施形態に係る上半身用衣類1400を示す。本実施形態の上半身用衣類は、ノースリーブタイプのシャツ(以下「ノースリーブシャツ」ともいう。)である。図20(a)は、ノースリーブシャツ1400の背面図であり、図20(b)は、ノースリーブシャツ1400の着用状態の正面斜視図であり、図20(c)は、ノースリーブシャツ1400の着用状態の背面斜視図である。図20(a)、(b)及び(c)に示すように、本実施形態のノースリーブシャツ1400は、身頃部1401を含み、さらに、姿勢サポートライン部1403を含む。
本実施形態において、姿勢サポートライン部1403は、第1のサポートライン部1403Aと、第2のサポートライン部1403Cと、第3のサポートライン部1403Bとを含む。そして、第1のサポートライン部1403Aは、腕部から、身頃部1401の背面側の着用時における肩甲骨Tの位置を通り背中心S付近に至る左右対称に配置された2本のライン部1403(A−1)及び1403(A−2)を含む。また、第2のサポートライン部1403Cは、身頃部1401の背面側の背中心S付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部1403(C−1)及び1403(C−2)を含む。また、第3のサポートライン部1403Bは、身頃部1401の背面側において着用時における僧帽筋の一部を覆う位置に左右対称に配置された2本のライン部1403(B−1)及び1403(B−2)を含む。そして、本実施形態では、左右の第3のサポートライン部1403Bの上部は、第3のサポートライン部1403Bと同じ素材で形成されたライン部1403Dによって、互いに連結されている。また、本実施形態において、第1のサポートライン部1403Aは、着用者の腕部の三角筋の位置を通っている。
本実施形態のノースリーブシャツ1400は、袖部を有さないため、第1のサポートライン部1403Aが直接着用者の腕部にかかるように設けられている。そして、図20(b)に示すように、第1のサポートライン部1403Aの前面側端部は、身頃部1401の前面側に連結されている。本実施形態において、姿勢サポートライン部1403は、緊締力を有する素材をノースリーブシャツ1400に取り付けて形成されているが、本発明はこれに限られず、姿勢サポートライン部1403のうち身頃部1401に含まれている部分については、樹脂を身頃部に塗布したり、身頃部の編み組織を部分的に変更したりして形成されていてもよいし、抜触加工によって形成されていてもよい。また、姿勢サポートライン部1403は、ノースリーブシャツ1400におけるその他の部分よりも、肌との間の摩擦抵抗力が大きくなるように形成されていてもよい。本実施形態において、その他は、前記第1の実施形態と同様である。
このように、本発明は、ノースリーブタイプのシャツにも適用できる。なお、本実施形態では、第1の実施形態の構成をノースリーブシャツに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られず、その他の実施形態の構成をノースリーブシャツに適用することもできる。
以上、本発明の具体例として、半袖シャツおよびノースリーブシャツをあげて本発明を説明したが、本発明は、これらの具体例で記載されたもののみに限定されず、種々の態様が可能である。例えば、上記の実施形態のような衣類以外にも、例えば、長袖シャツ、肌着等、その他各種の衣類に適用できる。
本発明の上半身用衣類は、デスクワーク時に体にかかる負担を軽減することができ、その用途は限定されず広い分野で使用することができる。
100、100´、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300 上半身用衣類(半袖シャツ)
1400 上半身用衣類(ノースリーブシャツ)
101、201、301、1401 身頃部
102、202、302 袖部
103、103´、203、303、403、503、603、703、903、1103、1203、1403 姿勢サポートライン部
103A、103A´303A、403A、503A、603A、703A、1103A、1403A 第1のサポートライン部
103B、103B´、603B、703B、1203B、1403B 第3のサポートライン部
103C、103C´、503C、603C、703C、903C、1403C 第2のサポートライン部
804 襟部

S 背中心
T 肩甲骨
T1 肩甲棘
T2 下角
L 第7胸椎
M 第8胸椎
N 第9胸椎
X 僧帽筋
Y 三角筋
P バージスラインの最下点

Claims (10)

  1. 身頃部と、一対の袖部とを含む上半身用衣類であって、
    さらに、姿勢サポートライン部を含み、
    前記姿勢サポートライン部は、第1のサポートライン部と、第2のサポートライン部とを含み、
    前記第1のサポートライン部は、前記一対の袖部から、前記身頃部の背面側の着用時における肩甲骨の位置を通り背中心付近に至る左右対称に配置された2本のライン部を含み、
    前記第2のサポートライン部は、前記身頃部の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含み、
    前記サポートライン部は、前記衣類における前記サポートライン部以外の部分よりも、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の少なくとも一方が大きいことを特徴とする上半身用衣類。
  2. 前記姿勢サポートライン部は、さらに、第3のサポートライン部を含み、
    前記第3のサポートライン部は、前記身頃部の背面側において着用時における僧帽筋の少なくとも一部を覆う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含むことを特徴とする請求項1記載の上半身用衣類。
  3. 前記第1のサポートライン部は、前記袖部において、三角筋相当部を通るように配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の上半身用衣類。
  4. 前記第1のサポートライン部は、前記背中心付近において、第7胸椎から第9胸椎のいずれかの近傍を通るように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の上半身用衣類。
  5. 前記第3のサポートライン部は、前記身頃部の背面側において、左右の僧帽筋の一部を覆う上下方向の領域にそれぞれ配置され、
    前記左右の第3のサポートライン部の上部は、互いに連結されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の上半身用衣類。
  6. 前記第1のサポートライン部の上部に前記第3のサポートライン部が連結され、
    前記第1のサポートライン部と前記第2のサポートライン部とが、前記背中心付近において互いに連結していることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の上半身用衣類。
  7. 前記衣類が半袖シャツであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の上半身用衣類。
  8. 身頃部を含む上半身用衣類であって、
    さらに、姿勢サポートライン部を含み、
    前記姿勢サポートライン部は、第1のサポートライン部と、第2のサポートライン部とを含み、
    前記第1のサポートライン部は、腕部から、前記身頃部の背面側の着用時における肩甲骨の位置を通り背中心付近に至る左右対称に配置された2本のライン部を含み、
    前記第2のサポートライン部は、前記身頃部の背面側の背中心付近から前面側にかけて、着用時における胸郭下部に沿う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含み、
    前記サポートライン部は、前記衣類における前記サポートライン部以外の部分よりも、緊締力及び着用時における肌との間の摩擦抵抗力の少なくとも一方が大きいことを特徴とする上半身用衣類。
  9. 前記姿勢サポートライン部は、さらに、第3のサポートライン部を含み、
    前記第3のサポートライン部は、前記身頃部の背面側において着用時における僧帽筋の少なくとも一部を覆う位置に左右対称に配置された2本のライン部を含むことを特徴とする請求項8記載の上半身用衣類。
  10. 前記第1のサポートライン部は、前記腕部において、三角筋の位置を通ることを特徴とする請求項8または9記載の上半身用衣類。

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