JP2014198754A - 親水性塗料組成物、親水性塗膜、水回り物品及び親水性塗膜の製造方法 - Google Patents

親水性塗料組成物、親水性塗膜、水回り物品及び親水性塗膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
親水性塗料の親水成分の比率を低くすると親水性が発現しないことがあり、親水性塗料として問題があった。
【解決手段】
分子内に少なくとも一つのアニオン性親水性基と少なくとも一つのエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)をからなる親水成分と、分子内にエチレン性不飽和基を二つ以上有する化合物(B)を含む造膜成分を有しており、前記造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)が23(MPa/cm1/2以下であり、前記造膜成分の前記親水成分に対する物質量の比が30より大きく450以下であることを特徴とする親水性塗料組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防曇性、防汚性に優れた親水性塗料組成物、親水性塗膜、水回り物品及び親水性塗膜の形成方法に関する発明である。
従来のアニオン性親水基を含んだ親水性塗料組成物として、2−スルホニルエチルアクリレートNaと、二官能以上のアクリレート化合物を共重合させたものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、スルホン酸基、カルボキシル基およびリン酸基から選ばれる少なくとも1種のアニオン性親水基を有する塗膜において、表面のアニオン濃度(Sa)と深部のアニオン濃度(Da)のアニオン濃度比Sa/Daが1.1以上とすることで耐擦傷性を有しながら親水性、防汚性、防曇性、帯電防止性を付与することが記載されている。また、アニオン性親水基を有するアクリレート化合物と1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の物質量の比(モル比)を15:1〜1:30とすることも記載されている。
WO2007/064003号公報
形成する塗膜の硬度や透過率などの外観を損なわないためには親水成分の量は少ない方が好ましい。しかしながら、アニオン性親水基であるスルホン酸基を有したアクリレート化合物と1分子内に2個以上(二官能以上)のアクリレート化合物の物質量の比(モル比)を1:30より低くすると、つまり、スルホン酸基を有するアクリレート化合物の量を少なくすると、親水性が発現しないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アニオン性親水基とエチレン性不飽和基を有した親水成分の造膜成分に対するモル比を低くしながら高い親水性を有した親水性塗膜を形成することができる親水性塗料組成物、この親水性塗料組成物を含む親水性塗膜、この親水性塗膜が形成された水回り物品及び親水性塗膜の形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、分子内に少なくとも一つのアニオン性親水基と少なくとも一つのエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)からなる親水成分と、分子内にエチレン性不飽和基を二つ以上有する化合物(B)を含む造膜成分を有しており、造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)が23(MPa/cm1/2以下であり、親水成分と造膜成分の物質量の比が1:30より大きく1:450以下であることを特徴とする。
本発明によれば、造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)を23(MPa/cm1/2以下であり、親水成分と造膜成分の物質量の比が1:30より大きく1:450以下とすることで、化合物(A)からなる親水成分を効率よく塗膜表面に偏析させることができる。このことにより、形成される親水性塗膜は、高い親水性を備えながらも造膜成分の硬度や塗膜外観を維持させることができ、耐久性が要求される水回り環境で好適に用いることが出来る。
また、本発明では、造膜成分は分子内にエチレン性不飽和基を1つ有する化合物(C)を含むことが好ましい。
また、本発明では、化合物(A),化合物(B)及び化合物(C)が有するエチレン性不飽和基は、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明では、化合物(A)は、以下の化学式1又は化学式2であることが好ましい。
(式中Aは−COO、−PO 2−、−HPO 、−SO を表す。BはH、CHを表す。Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、なお且つフェニレン基、脂肪族環状基、エーテル基、またはエステル基を含んでいても良い。Mは水素、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。)
本発明によれば、アニオン性親水基を−COO、−PO 2−、−HPO 、−SO とするので、水道水中のシリカやNa、Kなど水垢を構成する成分が親水性塗膜の表面に強固に固着しないので、これらの成分が付着しても容易に取り除くことができ親水性を長期に維持することができる。
また、本発明では、化合物(A)のアニオン性親水基は−SO またはその塩であることが好ましい。
本発明によれば、アニオン性親水基の中でもスルホン酸基またはその塩は酸解離定数が高く、多価の金属イオンと塩を形成しにくいので、水道水に含まれるCa、Mg等の多価金属イオンを含んだ水道水に曝露されても水垢をさらに形成しにくくすることができる。
また、本発明では、化合物(B)はエチレン性不飽和基を4個以上有し、造膜成分のエチレン性不飽和基の官能基当量(g/eq)が125以下であることを特徴とする。
本発明によれば、化合物(B)はエチレン性不飽和基を4個以上有し、造膜成分のエチレン性不飽和基の官能基当量(g/eq)が125以下とすることで、高い親水性を備え、かつ、耐アルカリ性の高い親水性塗膜を形成することができるので、アルカリ性の洗剤等に曝される水回り環境では特に好適に用いることが出来る。
ここで、造膜成分のエチレン性不飽和基の官能基当量(g/eq)は、造膜成分中の各化合物の分子量/エチレン性不飽和基の数で算出される。
また、本発明では、親水性塗料組成物を硬化させてなる親水性塗膜を形成することができる。
本発明によれば、親水性塗膜の表面に化合物(A)からなる親水成分を偏析させることが可能となる。
また、本発明の親水性塗膜は、水回り物品の表面に好適に使用することができる。ここで、水回り物品とはトイレや浴室、キッチン、洗面化粧台等に使われる部材を指し、例えば浴室壁材、浴室床材、浴室窓材、浴室扉材、シャワーブース壁材、洗面鏡、洗面化粧台及びボウル、浴槽やキッチンカウンター及びキッチンシンク等の人工大理石、レンジフード材、便器、便座、温水洗浄便座及びその洗浄ノズル、排水口、水栓金具等が挙げられるが特にこれらに限定されない。
水回り製品は、定期的に水や油汚れ、屎尿に曝露されるため、アニオン性親水基を有した本発明の親水性塗料組成物を塗布することで、汚れや水垢の固着を防ぎ、鏡においては曇りの発生を抑制することができる。
また、本発明に係る親水性塗膜の製造方法は、親水性塗料組成物を基材に塗布する塗布工程と、化合物(A)からなる親水成分を、親水性塗膜の表面に偏析させる加熱工程と、活性エネルギー線又は熱を与えることにより、親水成分と造膜成分を共重合させる硬化工程からなることとすることができる。
本発明によれば、造膜成分の物性を維持しながら高い親水性を有した塗膜を形成することができる。また、防汚性や防曇性に優れた塗膜とすることができる。
水はけ試験の実施及び評価方法を示した図である。
以下に本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(親水性塗料組成物)
本発明の親水性塗料組成物は、化合物(A)からなる親水成分と造膜成分を含む。造膜成分は化合物(B)を含んでおり、さらに好ましくは化合物(C)を含む。
本発明の親水性塗料組成物は、親水成分と造膜成分の物質量の比が1:30より大きく1:450以下であることが好ましい。さらに好ましくは1:30より大きく1:200以下、1:30より大きく1:100以下である。これにより親水成分の造膜成分に対する物質量比を少なくしながらも高度に親水化した親水性塗膜を形成することができる。
親水成分
本発明の親水成分は化合物(A)からなり、化合物(A)は、分子内にアニオン性親水性基と少なくとも一つのエチレン性不飽和基とを有する化合物である。
化合物(A)としては、上述の化学式1または化学式2で表される。式中Aはアニオン性親水性基であり、−COO、−PO42−、−HPO 、−SO を表す。BはH、CHを表す。Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、なお且つフェニレン基、脂肪族環状基、エーテル基、またはエステル基を含んでいても良い。Mは水素、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。Mは、1価のアルカリ金属が好ましく、ナトリウム、カリウム塩が特に好ましい。
化合物(A)の分子量は親水性を阻害しない範囲で適宜使用することができるが、好ましくは200〜1000であり、更に好ましくは200〜500である。化合物(A)の分子量が小さいほど加熱過程で化合物(A)を塗膜表層に偏析させやすく、化合物(A)のモル比を少なくしても十分な親水性を有した塗膜とすることができる。
化学式1で表されるアニオン性化合物(A)の例としては、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホン酸、アクリルアミドターシャリーブチルスルホン酸のナトリウムまたはカリウム塩などが挙げられる。
化学式2で表される化合物(A)の例としては、メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸のナトリウムまたはカリウム塩、アルキルスルホコハク酸アルケニルエーテル塩、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸アルケニルエステル塩、グリセロール‐1‐アリル‐3‐アルキルフェニル‐2‐ポリオキシエチレン硫酸塩などが挙げられる。
化合物(A)として、特に好ましいのは(メタ)アクリロイルオキシ基を有した直鎖アルキルスルホン酸及びその塩である2−((メタ)アクリロイルオキシ)エタンスルホン酸、3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホン酸である。これにより、造膜成分と十分な反応性を有し耐久性の高い塗膜とすることができる。
造膜成分
本発明の造膜成分は化合物(B)を含む。化合物(B)は、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも二つ以上有する化合物である。また、造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)が23(MPa/cm1/2以下であり、造膜成分の官能基当量は125g/eq以下であることが好ましい。
化合物(B)のエチレン性不飽和基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基が好ましい。これにより加熱やエネルギー線照射などにより容易に塗膜を形成することができる。
化合物(B)の分子量は、200〜20000が好ましい。これにより化合物(A)を容易に塗膜の表面に偏析させることが可能となる。
化合物(B)として好ましい化合物としては、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも二つ以上有する(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)や、そのウレタン変性物であるウレタン(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、そのエポキシ変性物であるエポキシ(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)が挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも二つ以上有する(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)としては、例えば、2−ヒドロキシー3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリスー(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアククリレート、ジトリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、2,2ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、1,9−ノナンジオールメタクリレート、ネオペンチルグリコールメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、グリセリントリアクリレートエトキシレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレンジメタクリレート、等が挙げられる。
また、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも二つ以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーやウレタン(メタ)アクリレートポリマーとしては、例えば、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、オリゴウレタンアクリレート、カルボン酸含有ウレタンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。
また、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも二つ以上有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー(ポリマー)としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシアクリレートなどが挙げられる。
化合物(B)の官能基当量は、化合物(B)の分子量を化合物(B)の分子内のエチレン性不飽和基の分子量で割った値である。このような官能基当量を満たす化合物としては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(88g/eq)ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(105g/eq)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(96g/eq)、トリメチロールプロパントリアクリレート(99g/eq)、トリメチロールプロパンテトラアクリレート(117g/eq)、1,3,5−トリス(2,2−ジアクリロイルオキシメチル−3−(2,2,2−トリアクリロイルオキシメチルエトキシ)プロピルヘキシルカルバメート)イソシアヌレート(153g/eq)(新中村化学U15HA)などが挙げられる。
この中でも、塗膜の耐久性を高めるために一分子中の官能基数が6個以上のものが特に好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)、1,3,5−トリス(2,2−ジアクリロイルオキシメチル−3−(2,2,2−トリアクリロイルオキシメチルエトキシ)プロピルヘキシルカルバメート)イソシアヌレート(15官能)がある。
造膜成分中の他の化合物
本発明の造膜成分には、親水成分の偏析を阻害しない範囲で、かつ造膜成分のSP値や官能基当量の制限を越えない範囲において、化合物(B)とは異なる化合物(C)を加えても良い。
化合物(C)は、一つのエチレン性不飽和基を備えた重合性化合物であり、以下の化学式3又は化学式4で表される化合物が挙げられる。
(式中A’は、水酸基、モルホリノ基、フルフリル基、アミド基を表す。BはH、CHを表す。R’は炭素数1〜5の脂肪族炭化水素であり、フェニレン基、エステル基、エーテル基を含んでいても良い。)
R’は炭素数1〜5の脂肪族炭化水素であり、フェニレン基、エステル基、エーテル基を含んでいても良い。B:H、CHを表し、A’は、水酸基、モルホリノ基、フルフリル基、アミド基を表す。
化合物(C)の一例として、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びその構造異性体、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びその構造異性体、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、N―ビニルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(C)は、化合物(A)との相溶性の観点からヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
化合物(C)の分子量は化合物(A)より小さければ特に限定されないが、500以下が好ましく、さらに好ましくは100〜200である。また、化合物(C)は揮発性を有する化合物であることが好ましい。ここで揮発性を有する化合物とは、WHOによる揮発性有機化合物の分類にある沸点範囲が260℃以下、又は25℃における飽和蒸気圧が10−2kPa以上であるような化合物を指し、100℃以下の加熱で容易に蒸発させることができるものである。
化合物(C)は、分子量500以下の揮発性の化合物であるため、加熱する際、蒸発させることができる。親水性塗料組成物を基材に塗布した後、溶媒成分とともに化合物(C)を蒸発させていくと、化合物(C)を含むことで相溶化していた化合物(A)と化合物(B)の相分離が起こると考えられる。
親水性塗料組成物中に含まれる化合物(C)の量は、化合物(C)の物質量と、化合物(A)と化合物(B)と化合物(C)の物質量の総和の物質量の比(モル比)が、0.5:1より大きく0.99:1以下の範囲で加えられるのが好ましい。この範囲で化合物(C)を添加すると湿度が高い製造現場においても十分な親水性を有した親水性塗膜を形成することができる。一方で、化合物(C)の量が少ないと耐湿効果が十分でなく、量が多くなると、化合物(A)との相溶性が増し、化合物(A)が親水性塗膜表面に偏析せずに親水性が不十分となる。また、化合物(C)の物質量と、化合物(A)と化合物(B)と化合物(C)の物質量の総和の物質量の比(モル比)は、0.5:1より大きく0.8:1以下の範囲で加えられるとより好ましい。これは、特に、親水性塗料組成物中の化合物(B)に対して化合物(C)の存在比が増えすぎると塗膜の耐久性が低下するためである。
化合物(B)と化合物(C)の好ましい組成比としては、化合物(B)、化合物(C)の物質量比(モル比)として表され、湿度の高い環境で製造可能な化合物(C)/化合物(B)の物質量比としては、1.1以上100以下、さらに、耐久性の高い塗膜とするためには化合物(C)/化合物(B)の物質量比として1.1以上2.5以下の範囲であるのがよい。
(造膜成分の溶解性パラメータ(SP値))
本発明の造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)は23(MPa/cm1/2以下であることが好ましく、さらに好ましくは21より大きく22未満である。ここで、SP値の算出は公知の方法のいずれかを用いればよいが、本実施例中ではFedorの方法により求めた値を用いた。
また、造膜成分中に複数の種類の化合物(B)を含む場合や化合物(B)とは異なる化合物、例えば、化合物(C)を含む場合の造膜成分のSP値は、個々の物質のSP値から以下のように算出した。
δmix:造膜成分のSP値
φ:造膜成分中の化合物iの体積分率
δ:造膜成分中の化合物iのSP値
なお、ここでの造膜成分中の化合物iには化合物(A)を含まない。
従って、造膜成分中に含まれる化合物の比率を適宜調整することでSP値が23以下であればよく、化合物(B)単体のSP値が23を超えるものを用いることは問題ない。
(造膜成分の官能基当量)
造膜成分の官能基当量は125g/eq以下であることがより好ましく、さらに好ましくは200g/eqである。ここで官能基当量とは、官能基1個あたりの化合物の分子量をあらわす。造膜成分として化合物(B)として複数の種類を用いた場合や、他の化合物、例えば、化合物(C)を含む場合の造膜成分の官能基当量は以下のように算出される。
mix:造膜成分官能基当量
:化合物iのモル分率
:化合物iの官能基当量
なお、ここでの造膜成分中の化合物iには化合物(A)を含まない。
従って、造膜成分中の化合物の組み合わせや比率を適宜調整することで、化合物(B)単体の官能基当量が120g/eqを超えるものを用いることは問題ないが、化合物(B)のエチレン性不飽和基の官能基当量が200g/eq以下であることがより好ましい。これにより耐久性の高い塗膜とすることができる。
高い耐アルカリ性が要求される水回り分野等へ適用させるには、造膜成分に含まれる化合物(B)として分子内にエチレン性不飽和基を4個以上有する化合物(B)を用い、かつ、造膜成分の官能基当量が125g/eq以下であることが好ましい。
(溶媒)
本発明の親水性塗料組成物は、基材への塗れ性向上や塗料の粘度を調整するために溶媒を使用することができる。溶媒としては親水成分と造膜成分との相溶性の観点から、例えば、メタノール、エタノール、IPA(イソプロパノール)、n―ブタノール等のアルコール類、メトキシエタノール、メトキシプロパノール等のセロソルブ類、アセトン等のケトン類、DMF(N,N’−ジメチルホルムアミド)や水が挙げられるが特にこれに限定されない。また、溶媒は必要に応じて複数種類を混合して用いても良い。
(重合開始剤)
本発明の親水性塗料組成物を重合させる際には、公知のラジカル重合開始剤、触媒、重合促進剤等が親水性を阻害しない範囲で任意に加えられる。
本発明の親水性塗料組成物を放射線、例えば紫外線により共重合させる場合には公知の光重合開始剤が使用される。
好ましい光重合開始剤としては、例えばBASF社が提供するイルガキュアー651、イルガキュアー184、イルガキュアー500、イルガキュアー2959、イルガキュアー127、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1800、イルガキュアーOXE01、イルガキュアーOXE02、ダロキュアー1173、ダロキュアーTPO、ダロキュアー4265等が挙げられる。
(任意成分)
その他任意成分として、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤や塗料の意匠性を制御する染料、顔料、艶消し剤などの各種添加剤を塗料の親水性を阻害しない範囲で添加することができる。
(親水性塗膜)
本発明の親水性塗料組成物を用いて形成される親水性塗膜は、以下の式を満たすことが好ましい。
(親水性塗膜の塗膜表面から50nmの深さにおける親水成分の濃度)÷(塗膜表面の親水成分の濃度)×100≦10(%)。
親水成分が親水性塗膜の表面近傍にのみ存在するように、つまり親水成分が偏析した塗膜が形成されるので、水分の親水性塗膜内部への侵入による親水性塗膜の軟化や、アルカリ成分の侵入による親水性塗膜の加水分解等が親水性塗膜の極表面のみで抑えることが可能となり、耐久性の高い親水性塗膜とすることができる。
(基材)
本発明の親水性塗料組成物を塗布する基材は、湿潤環境下における物理的耐久性が備えられていれば特に限定されない。例えば、アクリル等の樹脂部材には広く適用可能である。また、特に、水回りのような定期的に水に曝露される水回り部材に使用でき、浴室壁材、浴室床材、浴室窓材、浴室扉材、シャワーブース壁材、洗面鏡、洗面台、浴槽やキッチンカウンター及びキッチンシンク等の人工大理石、レンジフード材、便器、便座、温水洗浄便座及びその洗浄ノズル、排水口、水栓金具等に広く使用可能である。
(親水性塗膜の製造方法)
本発明の親水性塗料組成物から親水性塗膜を形成する製造方法は、基材に親水性塗料組成物を塗布する塗布工程と、前記化合物(A)からなる親水成分を親水性塗膜の表面に偏析させる加熱工程と、活性エネルギー線又は熱を与えることにより、親水成分と造膜成分を共重合させる硬化工程を有しており、好ましくは、基材に前処理を行う前処理工程と、親水性塗料組成物を基材に塗布する塗布工程と、化合物(A)からなる親水成分を、形成する塗膜表面に偏析させる加熱工程と、活性エネルギー線又は熱を与えることにより、親水成分及び造膜成分を共重合させる硬化工程と、からなる。親水性塗料組成物には、重合開始剤を混合させることが好ましく、任意の重合性化合物を混合させても良い。ここで各工程間には、基材をベルトコンベアー等で移動させる移動工程や各工程に移るために生じる待機工程があってもよい。
(前処理工程)
前処理工程は省略しても良い。親水性塗膜と基材との密着性や親水性塗料組成物の基材への塗れ性に問題がある場合は、基材表面にプライマー層を設けることや、コロナ処理など公知の基材前処理方法を用いることができる。
(塗布工程)
本発明の親水性塗料組成物を基材に塗布する方法は、例えば、ハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、カーテンコートなど公知のものを用いることができる。親水性塗膜の厚さは、十分な親水性と耐磨耗性を有し、かつクラックを発生させず、基材との良好な密着性を発現させるために、0.1μm〜300μmの範囲、好ましくは1〜100μmの範囲、さらに好ましくは1〜20μmの範囲であることが好ましい。従って、親水性塗料組成物は前記範囲の膜厚となるように塗布量を調節して塗布される。
(加熱工程)
加熱方法は、赤外線または熱風等により加熱する公知の方法を用いることができる。加熱温度は、通常、室温〜200℃の範囲、好ましくは35℃〜150℃、さらに好ましくは40℃〜100℃の範囲が好ましい。また、加熱時間が長すぎると基材が熱可塑性樹脂などの場合、基材の変形等が発生する。さらに、量産性も低下するため好ましい加熱時間としては20分以内、より好ましくは10分以内がよい。また、親水性塗料組成物に化合物(C)や溶媒を含む場合、加熱時間を任意に設定できるが、化合物(C)や溶媒を揮発させ、親水性塗料を乾燥させるのに十分な加熱時間を設定する。
(硬化工程)
基材に塗布された親水性塗料組成物を硬化させる手段としては、熱硬化、活性エネルギー線硬化、またはその組み合わせ等エチレン性不飽和基を含んだ化合物を重合させる公知の方法を使用することができる。熱硬化により重合硬化を行なう場合は、重合開始剤が用いられる。熱硬化は加熱工程と同様に赤外線または熱風等により加熱する公知の方法を用いることができる。
また、活性エネルギー線硬化の場合、放射線としては、400〜800nmの可視光、400nm以下の紫外線及び電子線が挙げられるが、簡便、短時間に重合を行なうことができる紫外線硬化が好ましい。紫外線により硬化を行なう場合は、公知の光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤は、親水性塗料組成物中に含有される重合性化合物の質量の0.01〜20質量%、好ましくは1〜10質量%の範囲で添加される。紫外線発生源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、紫外線レーザー、太陽光等の紫外線が挙げられる。照射雰囲気は大気中でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガスでもよい。
(環境湿度)
本発明の親水性塗料組成物は、塗布工程、移動工程や待機工程において、特に相対湿度が高い環境(例えば、RH80%)では、親水成分の偏析や塗膜の透過率などの外観に悪影響を与える恐れがあるため乾燥状態(RH50%以下)下にあることが好ましい。
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明が実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
親水成分として化学式1で表される化合物(A)として、3−スルホニルプロピルアクリレートカリウム塩(以後SPA−Kと略す)0.08gを0.5gの水に溶解させた後、造膜成分としてエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(B)であるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学社製NKエステルA−DPH)7gと、光重合開始剤としてイルガキュアー500(BASF社製)0.14gと、溶媒としてメトキシエタノール15gを加えた溶液をスターラーで60分攪拌することによって、化合物(A)と化合物(B)のモル比が1:35.2(造膜成分(mol)/親水成分(mol)=35.2)となるようにして実施例1の親水性塗料組成物を調製した。
得られた親水性塗料組成物は、厚さ2mmのアクリル板の表面にバーコーター#2で塗布された。親水性塗料組成物を塗布したアクリル板は、恒温恒室槽(AmeFrec社製NO DOOR α)を用いて27℃で相対湿度がRH40%の環境下で2分間静置した後、熱風乾燥炉(YAMATO科学社製DKN402)により温度70℃、乾燥時間10分の条件で溶媒を揮発させた。
熱風乾燥炉から取り出した後、親水性塗料組成物が塗布され、乾燥されたアクリル板は積算光量1000mJ/cmの紫外線が照射(パナソニック電工製ANUP4154)され、厚さが約5μmの親水性塗膜が形成された。
(実施例2)
実施例2は、表2に示すような配合比とした以外は、実施例1と同様に親水性塗膜を形成し、各評価試験を実施した。
(実施例3〜6)
実施例3〜5は、化合物(A)を3−スルホニルプロピルメタクリレートカリウム塩(SPMA−K)とし、実施例6は化合物(B)をペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)に変更し、表2に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例7〜9)
実施例7〜9は、化合物(A)をスルホニルエチルメタクリレートナトリウム塩(SEM−Na)に変更し、化合物(B)としてポリグリセリンモノエチレンオキサイドポリアクリレート(PG5009)、PETAの2種類を用いて表2に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例10)
実施例10は、化合物(A)をSPMA−Kとし、造膜成分として、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(B)であるA−DPHに加え、化合物(C)としてヒドロキシルエチルメタクリレート(HEMA)を加えて、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例11〜19)
実施例11〜19は、実施例10に対し親水性化合物(A)をSPA―Kに変更して、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例20)
実施例20は化合物(A)をSPMA―Kに変更し、化合物(B)を(APG5054E)へ変更して、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例21)
実施例21は、実施例20に化合物(B)としてA−DPHをさらに加え、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例22)
実施例22は、実施例20に対し化合物(B)をエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(EO付加モル数3)(新中村化学社製:ABE300)に変更して、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例23)
実施例23は、実施例22に対し化合物(B)としてA−DPHをさらに加え、表3に示すような配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(実施例24)
基材として、幅1.5mmの凹部に14mm×14mm×1mmの凸部とを有した軟質オレフィンシート100mm×100mm上に、熱硬化性アクリル系プライマーを塗布して、加熱重合した基材を用意した。次に、実施例10の親水性塗料組成物に、粒径中央値6〜7μmのポリカーボネート粒子をトルエンに溶解させた艶調整剤を4g加え、スターラーで攪拌させることにより艶消し意匠を付与した浴室床用塗料を調合した。この浴室用床用塗料をスプレーガン(明治機械製作所FinerII)で製膜後の膜厚が6〜7μm程度になるように浴室用床に塗布した後、実施例1と同様に、恒温恒室槽内で27℃の気温でRH40%の環境湿度条件で2分静置した後に、加熱、紫外線照射を行って親水性塗膜を形成した。
(比較例1)
比較例1は表2に示すような配合で親水性塗料組成物を調製した以外は実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例2、3)
比較例2は、化合物(A)としてSPMA−K、化合物(B)として2−プロペン酸,1,1’−[(2−ヒドロキシ1,3−プロパンジイル)ビス[オキシ(2−ヒドロキシー3,1−プロパンジイル)]]エステル(共栄社化学社製:80MFA)を用い、表2に示す配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例4、5)
比較例4、5は、親水成分、造膜成分を実施例7〜9と同様にし、表2に示す配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例6)
比較例6は、親水成分を加えずに造膜成分としてA−DPHを用いた以外は実施例1と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例7)
比較例7は、化合物(A)をSPMA−Kとして、化合物(B)としてクレゾールノボラック型エポキシアクリレート(新中村化学社製:EA7420)、化合物(C)としてHEMAを、表3に示す配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例8)
比較例8は、比較例7に対し化合物(B)を80MFAとして表3に示す配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例9)
比較例9は、化合物(A)をSPMA−K、化合物(B)としてA−DPH、80MFAの2種類、化合物(C)としてHEMAを表3に示す配合で親水性塗料組成物を調製し、実施例10と同様に親水性塗膜を形成した。
(比較例10)
比較例10は、比較例9と同様の親水性塗料組成物を用いて、実施例24と同様に浴室用床に塗装、親水性塗膜を形成した。
実施例及び比較例で使用した化合物(A)、化合物(B)及び化合物(C)の各構造を化5〜化15に示す。また、化合物(A)の分子量、化合物(B)、化合物(C)の分子量、前述のFedor法で算出されるSP値、官能基当量(g/eq)、比重(g/cm)を合わせて示す。
化合物(A)
3−スルホニルプロピルアクリレートカリウム塩(SPA−K)
分子量:232.3
3−スルホニルプロピルメタクリレートカリウム塩(SPMA−K)
分子量:246.3
スルホニルエチルメタクリレートナトリウム塩(SEM−Na)
分子量:216.19
化合物(B)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−DPH)
分子量:579
SP値:21
官能基当量:96.5
比重:1.189
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)
分子量:298
SP値:22.7
官能基当量:99.3
比重:1.183
ポリグリセリンモノエチレンオキサイドポリアクリレート(新中村化学社製 NK ECONOMER PG5009E)
分子量:1400
SP値:21.4
官能基当量:200
比重:1.183
2−プロペン酸,1,1’−[(2−ヒドロキシ1,3−プロパンジイル)ビス[オキシ(2−ヒドロキシー3,1−プロパンジイル)]]エステル(80MFA)
分子量:348.4
SP値:25.2
官能基当量:174.2
比重:1.073
ポリグリセリンモノエチレンオキサイドポリアクリレート(APG5054E)
分子量:3500
SP値:20.1
官能基当量:388.9
比重:1.073
クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(EA7420)
分子量:3216
SP値:24.7
官能基当量:247.4
比重:1.136
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(EO付加モル数3)(ABE300)
分子量:469
SP値:21
官能基当量:234.5
比重:1.146
化合物(C)
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
分子量:130.1
SP値:23
比重:1.073
親水性塗膜の評価は以下のように行った。
(水接触角の測定)
水に対する静的接触角は、FACE接触角計CA−X150(協和界面科学製)を用いて、室温2μLの水滴を滴下後20秒後の静的接触角をθ/2法で測定した。測定は、親水性塗膜を形成した後に蒸留水で親水性塗膜を水洗いし乾燥させた後と、後述する耐薬品性試験の後にそれぞれ3点測定した。各測定結果は各測定の3回の平均値を用いた。
(防汚性(セルフクリーニング)試験)
オレイン酸にカーボンブラック(三菱化学社製MA100)を1wt%となるように加えた疎水性の擬似汚物を作成し、この擬似汚物約2mlを試験体の上に滴下後、水道水で洗い流した後に目視で汚染状態を以下の要領で判定した。
○:試験体表面に汚染物質の付着がほとんどなくなっていた場合
△:僅かに付着して残っていた場合
×:明らかに付着して残っていた場合
(防曇性試験)
防曇性試験は、超音波式加湿器の湯気に対し、親水性塗膜を形成した表面を垂直にあて、5秒間外観を観察し、目視にて以下の要領で判定した。
○:曇りが発生しない
△:一部曇りが発生する
×:曇りが発生する
(鉛筆硬度測定)
乾燥時及び湿潤時の鉛筆硬度は、JISK5600−5−4の引っかき硬度(鉛筆法)に準じて測定した。なお、ここでの乾燥時とは、室温20℃、相対湿度50RH%以下の環境、湿潤時とは作成した親水性塗膜を蒸留水に1時間浸漬し、取り出した直後とした。
(耐アルカリ性試験)
親水性塗膜を形成した実施例について以下の耐アルカリ性試験を行なった。
5wt%水酸化ナトリウム水溶液に48時間浸漬させた後に流水で十分にすすぎ洗いを行った。乾燥後に親水性塗膜の水接触角、防汚性試験、防曇性試験をそれぞれ実施し性能の劣化を評価した。
表1に実施例及び比較例で用いた化合物の略号、重量及び化合物(B)、化合物(C)の体積を示す。また、表2に実施例1〜9、比較例1〜6で用いた化合物の略号、各化合物の官能基数、化合物(A)のモル量を1としたときの化合物(B)のモル比、算出した造膜成分のSP値、造膜成分/親水成分モル比、造膜成分の官能基当量及び各評価試験結果を示す。
表2をみると、造膜成分と親水成分のモル比が450以下で、造膜成分のSP値が23以下である実施例はいずれも水接触角が30°以下の良好な親水性を示した。また、乾燥時や湿潤時における鉛筆硬度に変化がなく、良好な親水性を示しながら湿潤時に硬度の低下が起こらない親水性塗膜が得られた。一方で、造膜成分のSP値が23を上回っている比較例2、3は水接触角が30°を上回り親水性を示さなかった。また、造膜成分と親水成分のモル比が30以下である比較例1、4、5は、水接触角30°以下の良好な親水性を示す一方で、乾燥時や湿潤時における鉛筆硬度が低下した。また、実施例1〜5と、親水成分を加えずに実施例1〜5と同じ造膜成分であるA−DPHを用いて親水性塗膜を形成した比較例6は、ともに乾燥時及び湿潤時とも同じ鉛筆硬度を維持していた。
表3に実施例10〜23、比較例7〜9で用いた化合物の略号、各化合物の官能基数、化合物(A)のモル量を1としたときの化合物(B)及び化合物(C)のモル比、算出した造膜成分のSP値、造膜成分/親水成分のモル比、造膜成分の官能基当量及び各評価試験結果を示す。
表3をみると、造膜成分に化合物(B)として複数の種類の化合物を用いた場合や化合物(C)を加えた場合においても、実施例1〜9と同様に、造膜成分と親水成分のモル比が450以下で、造膜成分のSP値が23以下である実施例9〜23はいずれも水接触角が30°以下の良好な親水性を示した。また、乾燥時や湿潤時における鉛筆硬度に変化がなく、良好な親水性を示しながら湿潤時に硬度の低下が起こらない塗膜が得られた。
また、表2、表3に示すいずれの実施例においても、造膜成分中にエチレン性不飽和基を4個以上有する化合物(B)を含み、造膜成分中の官能基当量が125g/eq以下である実施例1〜5、実施例7〜9、実施例10〜13では、耐アルカリ性試験後においても水接触角が30°以下の親水性を維持した。
上記の範囲をはずれた実施例では耐アルカリ性試験後に水接触角が著しく上昇し親水性が悪化した。
(親水性塗膜のスルホン酸またはその塩に由来する硫黄原子濃度の表面及び深さ分布の測定)
次に、実施例2、実施例3、実施例7、比較例1及び比較例5について、親水性塗膜のスルホン酸塩基に由来する硫黄原子濃度(S)の表面及び深さ分布の測定を行った。
測定は、X線光電子分光(XPS)分析装置として、PHI5000VersaProbe(アルバック・ファイ社製)を用いた。親水性塗膜の深さ分布の測定は、該親水性塗膜をArスパッタすることで、特定のスパッタ時間ごとに露出する面を測定することにより行った。なお、ここで親水性塗膜の表面とは、X線光電子分光装置によるX線の潜り込み深さを考慮し、親水性塗膜表面の10nm未満の深さを指す。
装置構成
装置:PHI5000 Versa Probe(アルバック・ファイ)
X線源:単色化Al Ka(1486.6eV)
分光器:静電同心半球型分析器
増幅器:多チャンネル式(Multi−ChnannelDetector.16ch並列)
測定条件
測定エネルギー:C1s,O1s,K2s,S2p,Na1s
スパッタデプスプロファイル
X線ビーム径:300μmφ(75W,15kV)
分析面積:300μm×300μm
信号取り込み角:45.0°
スパッタ条件
イオン源:Ar2500
加速電圧:20kV
試料電圧:100nA
スパッタ領域:2mm×2mm
帯電中和条件
中和銃1.1V
イオン銃:7V
測定は、実施例2、実施例3、実施例7、比較例1及び比較例5について行った。
硫黄原子濃度(at%)は、親水性塗膜の塗膜表面からの各深さで検出される原子量の総和に対する硫黄原子量の割合である。
表4に測定した親水性塗膜の表面の硫黄原子濃度(at%)(以下、塗膜表面S濃度とする)と親水性塗膜中の硫黄原子濃度(wt%)(以下、塗膜中S濃度とする)と塗膜表面S濃度/塗膜S濃度の比(at%/wt%)及び表2、表3に示した耐アルカリ性試験後の水接触角、湿潤時の鉛筆硬度の結果を示す。ここで、塗膜表面S濃度/塗膜S濃度の比は、塗膜中に存在する親水成分由来のスルホン酸基の塗膜表面への偏析度合いを示す。
また、塗膜中S濃度は以下のように算出される。
(塗膜中S濃度[wt%])
=(化合物(A)の重量濃度)×(硫黄原子量/化合物(A)の分子量)×100
・・・式(3)
ここで用いる化合物(A)の重量濃度は親水性皮膜中の重量濃度であるので、親水性塗料組成物に含まれている溶媒の重量は算出に用いない。また、硫黄原子量は32.07を用いた。
また、表5にX線光電子分光装置で塗膜表面の硫黄原子濃度(at%)及び各深さ(nm)における硫黄原子濃度(at%)(以下、各深さS濃度)を測定した結果を示す。
各サンプルの塗膜表面からの深さは、親水性塗膜の表面から基材に到達するまでスパッタした際のスパッタ時間とスパッタレートから算出した。スパッタレートは、実施例2、実施例3、比較例1は135.1nm/min、実施例7では63.6nm/min、比較例5では59.8nm/minとそれぞれ算出された。
また、対表面S濃度の割合(%)は、以下の式より求めた。
(対表面S濃度の割合[%])=(各深さにおける各深さS濃度)÷(塗膜表面からの深さが0nmのときの各深さS濃度)×100
表4から、塗膜表面S濃度/塗膜中S濃度の比が20以上の実施例の塗膜は、湿潤時において鉛筆硬度が低下せずかつ耐アルカリ性試験後の水接触角も30°以下を維持している。一方で、塗膜表面S濃度/塗膜中S濃度比が20未満の塗膜は、湿潤時の鉛筆硬度が低下または耐アルカリ性試験後に水接触角が30°を超えてしまい、水回りのような湿潤環境や、アルカリ性洗剤に曝される環境では好ましくない。
また、表5から、実施例の塗膜では親水成分由来の硫黄原子濃度が、塗膜表面から54nmの深さで、実施例2の塗膜で表面S濃度比2.8%、実施例3の塗膜で5.4%、実施例7では64nmの深さで2.4%まで低下しており、親水成分由来の硫黄原子濃度は、表面から約50nmまでのごく薄い層にのみ存在している。一方で、比較例2の塗膜は塗膜表面から54nmの深さで表面S濃度比134%、比較例7の塗膜は、塗膜表面から48nmで表面S濃度比17.3%と表面から約50nmの深さにおいても一定量の硫黄原子の存在が確認された。
(浴室用床への適用時の評価試験)
次に、本発明の親水性塗料組成物を塗布する基材として、浴室用の床への塗布を行なった例を示す。
実施例24及び比較例10にて作成したものを浴室用床への適用した時として評価試験の結果を示す。評価試験としては、水接触角、防汚性試験及び水はけ試験を行なって評価した。なお、浴室用床での水接触角の測定は、凹凸を有したオレフィンシートの凸部に水滴を滴下して測定することによって行なった。ここで、水接触角が20°を下回る場合、凸部に滴下した水滴が、凹部へと流れてしまい定量が困難となるため、当該基材での定量限界を20°として評価を行なった。
(水はけ性試験)
図1(a)に示すように、製膜した浴室用床の四方をキムタオル(登録商標)で覆い、約25mlの水道水を浴室用床全体に行き渡るようにかけ流した(図1(b))。水道水をかけ流した後の浴室用床の水はけ性を以下の要領で評価した。
○:かけ流した水が速やかに均一に排水される(図1(a))
△:かけ流した水の一部が床上に残るが、最終的に排水される(図1(b)→(a))
×:かけながした水の一部が床上に残って排水されない。(図1(c))
表6に実施例24及び比較例10の評価結果を示す。
表6の通り、実施例24浴室用床は、十分な親水性を備え、防汚性、水はけ性も良好であるが、比較例10の浴室用床は、水接触角が高いことから水はけ性能が十分でなく、防汚性も低かった。特に、凹部にたまった擬似汚れが水では取り除けなかった。

Claims (10)

  1. 分子内に少なくとも1つのアニオン性親水性基と少なくとも一つのエチレン性不飽和基とを有する化合物(A)をからなる親水成分と、分子内にエチレン性不飽和基を2つ以上有する化合物(B)を含む造膜成分を有し、
    前記造膜成分の溶解性パラメータ(SP値)が23(MPa/cm1/2以下であり、前記親水成分と前記造膜成分の物質量の比が1:30より大きく1:450以下であることを特徴とする親水性塗料組成物。
  2. 前記造膜成分は分子内にエチレン性不飽和基を1つ有する化合物(C)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の親水性塗料組成物。
  3. 前記化合物(A)、前記化合物(B)及び前記化合物(C)が有するエチレン性不飽和基は、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基のいずれかから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の親水性塗料組成物。
  4. 前記化合物(A)は、以下の化学式1または化学式2で表されることを特徴とする請求項3に記載の親水性塗料組成物。
    (式中Aは−COO、−PO 2−、−HPO 、−SO を表す。BはH、CHを表す。Rは炭素数2〜20の脂肪族炭化水素基を表し、なお且つフェニレン基、脂肪族環状基、エーテル基、またはエステル基を含んでいても良い。Mは水素、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。)
  5. 前記化合物(A)のアニオン性親水性基はスルホン酸またはその塩であることを特徴とする請求項4に記載の親水性塗料組成物。
  6. 前記化合物(B)はエチレン性不飽和基を4個以上有し、
    前記造膜成分のエチレン性不飽和基の官能基当量(g/eq)が125以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の親水性塗料組成物。
  7. 前記化合物(C)はヒドロキシルエチルメタクリレートであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1つに記載の親水性塗料組成物。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載の親水性塗料組成物を基材の表面に塗布し、加熱し、硬化させてなる親水性塗膜。
  9. 前記表材の表面に請求項8に記載の親水性塗膜が形成された水回り物品。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の親水性塗料組成物を基材に塗布する塗布工程と、
    前記化合物(A)からなる親水成分を親水性塗膜表面に偏析させる加熱工程と、
    活性エネルギー線又は熱を与えることにより、前記親水成分と前記造膜成分を共重合させる硬化工程と、からなることを特徴とする、
    親水性塗膜の製造方法。
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