JP6244718B2 - 水性被覆材および塗装物 - Google Patents

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Description

本願発明は水性被覆材および塗装物に関する。
近年、塗料分野においては、環境保全、安全衛生の面から、有機溶剤系塗料から水系塗料への変換が図られている。しかし、水系塗料は有機溶剤系塗料に比べて貯蔵安定性や耐汚染性、耐水性などの塗膜性能が低いという問題があり、これらの課題の解決を目的とした水系塗料の開発が行われている。
例えば、特許文献1には、アクリルシリコーン系重合体、コロイダルシリカおよびスルフォコハク酸系界面活性剤を含む水性被覆材が開示されている。
さらに、特許文献2には、アクリル系重合体、コロイダルシリカ、アニオン系およびノニオン系界面活性剤を含む水性被覆材が開示されている。
特開2005−113030号公報 国際公開第05/075583号公報
しかし、特許文献1に記載の水性被覆材は、配合するコロイダルシリカの量が多いため貯蔵安定性が不十分であり、水性被覆材から得られた塗膜の耐水性も不十分であった。
また、特許文献2に記載の水性被覆材は、貯蔵安定性が不十分であった。
本発明の目的は、この問題点を解決し、耐汚染性、耐水性に優れた塗膜を得ること、及び貯蔵安定性に優れた水性被覆材を提供することである。
本発明の第1の要旨は、重合体(I)と、コロイダルシリカ(II)を含む水性被覆材であって、前記重合体(I)は、SP値が26.0(J/cm1/2未満のカルボキシル基含有単量体(a)を0.3〜1.8質量%含む単量体混合物(A)を共重合して得られる重合体であり、前記重合体(I)は、重合温度、重合時間及び単量体混合物の組成から選ばれる少なくとも1つの重合条件が異なる2以上の重合工程により得られる重合体であり、最終の重合工程に用いる単量体混合物(Z)が、前記単量体(a)を4〜25質量%含み、前記コロイダルシリカ(II)の含有量が、前記重合体(I)100質量部に対して、0.3〜13質量部である水性被覆材にある
本発明の第2の要旨は、前記水性被覆材から得られる塗膜にある。

本発明の水性被覆材は優れた貯蔵安定性を有し、本発明の水性被覆材から得られる塗膜は、優れた耐汚染性、耐水性を有する。
本発明の水性被覆材は、重合体(I)と、コロイダルシリカ(II)を含むものである。
[重合体(I)]
重合体(I)は、SP値が26.0(J/cm1/2未満のカルボキシル基含有単量体(a)を0.3〜1.8質量%含む単量体混合物(A)を共重合して得られる重合体である。
SP値が26.0(J/cm1/2未満のカルボキシル基含有単量体(a)を共重合することにより、前記重合体から得られた水性被覆材の貯蔵安定性が向上する。
ここで、SP値とは下記式(1)で表されるFedorsの式(R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,(2),1974)により求めた値をいう。
δi={Σ(n)/Σ(n)}1/2 (1)
上記式中、nは単量体iを構成する原子団jの個数を表し、Eは原子団jの凝集エネルギー(J/mol)を表し、Vは原子団jのmol体積(cm/mol)を表す。
単量体(a)
前記単量体(a)としては、例えば、メタクリル酸(SP値=25.65(J/cm1/2)、コハク酸2−メタクリロイルオキシエチル(SP値=24.36(J/cm1/2)、フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル(SP値=25.48(J/cm1/2)およびヘキサヒドロフタル酸2−メタクリロイルオキシエチル(SP値=23.38(J/cm1/2)などが挙げられる。得られる塗膜の耐汚染性が向上することから、メタクリル酸が好ましい。これらの単量体(a)は、2種以上を併用してもよい。
前記単量体混合物(A)に含まれる前記単量体(a)の含有量は、0.3〜1.8質量%である。前記単量体(a)の含有量が0.3質量%以上であれば、本発明により得られた水性被覆材の貯蔵安定性や得られる塗膜の耐水性が向上する。前記単量体(a)の含有量が1.8質量%以下であれば、前記水性被覆材の貯蔵安定性が向上する。前記単量体(a)の含有量は、耐水性および貯蔵安定性の点から0.8〜1.6質量%が好ましい。
単量体(a)以外に用いる単量体
前記単量体混合物(A)に含まれる前記単量体(a)以外の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素原子数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基含有ラジカル重合性単量体;アクリル酸、イタコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有ラジカル重合性単量体;ヒドロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート等の末端ヒドロキシ型ポリアルキレンオキシド基含有ラジカル重合性単量体;メトキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート等のアルキル基末端型ポリアルキレンオキシド基含有ラジカル;グリシジル(メタ)アクリレート等のオキシラン基含有ラジカル重合性単量体;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等の光安定化作用を有する(メタ)アクリレート;2−[2´−ヒドロキシ−5´−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収性成分を有する(メタ)アクリレート;2−アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ラジカル重合性単量体;;(メタ)アクリロニトリル、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等の他の(メタ)アクリル系単量体;スチレン、メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルアルキルケトン等のカルボニル基および/またはアルデヒド基含有エチレン性不飽和単量体:1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体;酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレン等のラジカル重合性単量体が挙げられる。
さらに、得られる塗膜の耐汚染性および耐水性の観点から、前記単量体混合物(A)にラジカル重合性基を2つ以上有する単量体を含むことが好ましい。ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体の含有量は、得られる塗膜の耐汚染性、耐候性の点から0.4質量%以上が好ましく、耐候性の点から3質量%以下が好ましい。
ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルにヒドロキシ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のジオールと(メタ)アクリル酸のジエステル化合物;ジ(メタ)アクリル酸亜鉛等の金属含有ラジカル重合性単量体;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1分子当たり3個以上の水酸基を有する化合物と(メタ)アクリル酸のポリエステル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。
また、前記単量体混合物(A)に、アリル基を2つ以上有する単量体を含むことで、得られる塗膜の耐汚染性、耐水性がさらに向上する。中でも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、イソ(テレ)フタル酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等が好ましく、アリル基を3つ有するトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートが最も好ましい。アリル基を2つ以上有する単量体の含有量は、得られる塗膜の耐汚染性、耐候性の点から0.4質量%以上が好ましく、耐候性の点から3質量%以下が好ましい。
前記単量体混合物(A)の共重合は懸濁重合、溶液重合等の公知の方法で行うことができる。
環境保全の点から、乳化重合法が好ましい。
本発明では、前記単量体混合物(A)を、重合条件の異なる2以上の重合工程により重合することが好ましい。重合条件の異なるとは、重合温度、重合時間、単量体混合物等の組成が異なること等を意味する。
本願発明において、各工程で重合する単量体混合物をすべて合わせたものが、前記単量体混合物(A)となる。
また、最終の重合工程に用いる単量体混合物(Z)が、前記単量体(a)を4〜25質量%含むことが好ましい。前記単量体混合物(Z)に含まれる単量体(a)の含有量が、4質量%以上であると、本発明により得られた水性被覆材の貯蔵安定性や得られる塗膜の耐水性が向上する。25質量%以下であると、前記水性被覆材の貯蔵安定性が向上する。貯蔵安定性の観点から、前記単量体(a)の含有量は6〜16質量%がより好ましい。
また、前記のラジカル重合性基を2つ以上有する単量体およびアリル基を2つ以上有する単量体は、本発明により得られた水性被覆材の耐水性、耐候性の点から、最終の重合工程よりも前の工程で共重合させることが好ましい。
なお、前記単量体混合物(Z)は、前記単量体混合物(A)中の2質量%以上が好ましい。
重合体(I)の重合は公知の条件で行うことができる。
開始剤
開始剤としては、一般的にラジカル重合に用いられるものが使用できる。
例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物類;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]およびその塩類、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)およびその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}およびその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)およびその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]およびその塩類等の水溶性アゾ化合物;過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類が挙げられる。これらの開始剤は、2種以上を併用してもよい。
さらに、これらの重合触媒と還元剤を組み合わせて用いても良い。
重合速度の促進、および70℃以下での低温の重合が望まれる場合は、10時間半減期温度が70℃以下である2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]およびその塩類等の水溶性アゾ化合物である重合触媒と、重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤の組み合わせが好ましい。
また、本発明により得られた水性被覆材の貯蔵安定性の点からは、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物類と硫酸鉄(II)七水和物、エチレンジアミン四酢酸、L−アスコルビン酸ナトリウム等の還元剤の組み合わせが好ましい。
前記重合開始剤の添加量は、重合体(I)100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。重合反応の制御の点から、0.02〜5質量部がより好ましい。
また、重合体(I)の分子量を調整する目的で、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化合物;α−メチルスチレンダイマー等の公知の連鎖移動剤を用いてもよい。前記連鎖移動剤の使用量は、重合体(I)100質量部に対して1質量部以下が好ましい。
重合温度は30〜90℃が好ましい。
乳化重合法で重合した場合、得られた重合体(I)の分散液は、重合後、塩基性化合物の添加により系のpHを中性領域〜弱アルカリ性、すなわちpH6.5〜11.0程度に調整することが好ましい。さらに、貯蔵安定性の観点からpH8.5〜11.0程度に調整することがより好ましい。最も好ましくは、pH9.0〜10.0である。
塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン、アミルアミン、1−アミノオクタン、2−ジメチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−プロピルアミノエタノール、エトキシプロピルアミン、アミノベンジルアルコール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。
また、本願発明では、ポリオルガノシロキサン重合体を含む水性分散液中で、前記単量体混合物(A)を共重合することが好ましい。ポリオルガノシロキサン重合体を含む水性分散液中で、前記単量体混合物(A)を共重合することで、ポリオルガノシロキサン重合体を含む重合体(I)が得られる。
ポリオルガノシロキサン重合体は、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジメチルジアルコキシシラン類や、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、ジメチルサイクリックス(ジメチルシロキサン環状オリゴマー3〜7量体混合物)等のジメチルシロキサン環状オリゴマー類や、ジメチルジクロロシラン等を原料として公知の方法で合成することができる。
得られる水性被覆剤の熱安定性等の性能やコストに優れる点から、ジメチルシロキサン環状オリゴマーを用いることが好ましい。
さらに、得られる塗膜の透明性が向上するため、加水分解性シリル基含有ラジカル重合性単量体を上記記載のジメチルシロキサン環状オリゴマー類やジメチルジクロロシラン等に共重合することがより好ましい。
前記ポリオルガノシロキサン重合体の質量平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、50,000以上であることがより好ましい。前記ポリオルガノシロキサン重合体の質量平均分子量が10,000以上であれば、得られる塗膜に充分な耐候性が発現しやすい。
前記ポリオルガノシロキサン重合体は重合体(I)中、0.3〜50質量部用いることが耐汚染性と耐水性および耐候性の点から好ましい。より好ましくは0.5〜10質量部であり、更に好ましくは0.5〜3質量部である。
前記重合体(I)の平均粒子径は80nm以上であると、本発明により得られた水性被覆材の貯蔵安定性や塗膜の耐汚染性が向上しやすい。前記重合体(I)の平均粒子径が170nm以下であると、塗膜の耐水性が向上しやすい。
なお、重合体(I)の平均粒子径は、動的光散乱法により検出された微粒子に起因する散乱強度分布を正規分布に当てはめて平均粒子径を算出するキュムラント解析法により求める。この測定は濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)製)を用い、付属のソフトウェアにより解析処理することで算出する。
本願発明の水性被覆材は、前記重合体(I)とコロイダルシリカ(II)を含むものである。
[コロイダルシリカ(II)]
前記コロイダルシリカ(II)は、本願発明の水性被覆材から得られる塗膜に親水性を付与し、それにより耐汚染性を向上させる成分である。
前記コロイダルシリカ(II)としては、例えば、酸性を示す水性コロイダルシリカ、アルカリ性を示す水性コロイダルシリカ、カチオン性コロイダルシリカ等が挙げられる。
酸性を示す水性コロイダルシリカとしては、例えば、商品名:スノーテックスO(SiO固形分20%、日産化学工業(株)製)が挙げられる。
アルカリ性を示す水性コロイダルシリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製の商品名:スノーテックスXS(SiO固形分20%)、スノーテックスNXS(SiO固形分20%)、スノーテックスN(SiO固形分20%)、スノーテックスS(SiO固形分30%)、スノーテックスNS(SiO固形分20%)等が挙げられる。
カチオン性コロイダルシリカとしては、例えば、スノーテックスAK(日産化学工業(株)製、SiO固形分19%)が挙げられる。これらのコロイダルシリカは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記コロイダルシリカ(II)は、水を分散媒にしたものであっても有機溶剤を分散媒としたものであってもよい。
本願発明の水性被覆材中のコロイダルシリカ(II)の含有量は、重合体(I)100質量部に対して、固形分換算で0.3〜13質量部である。前記コロイダルシリカ(II)の含有量が0.3質量部以上であれば、本発明により得られた水性被覆材の貯蔵安定性が向上する。また、前記コロイダルシリカ(II)の含有量が10質量部以下であれば、塗膜の耐水性を低下させることなく、塗膜の耐汚染性を向上させることができる。前記コロイダルシリカ(II)の含有量は、好ましくは0.5〜8質量部であり、更に好ましくは1〜5質量部である。
また、前記コロイダルシリカ(II)の平均粒子径は、1〜60nmであることが好ましく、40nm未満であることがより好ましく、20nm未満であることがさらに好ましい。平均粒子径が60nm以下であれば、本発明により得られた水性被覆材の乾燥工程においてコロイダルシリカ(II)が塗膜表層に偏在化し耐汚染性が向上しやすくなる。
本願発明の水性被覆材は、前記重合体(I)とコロイダルシリカ(II)以外に、界面活性剤を含むことが好ましい。
界面活性剤としては、HLBが16以上のノニオン系界面活性剤が好ましい。HLBが16以上のノニオン系界面活性剤を含むことにより、得られる塗膜の耐汚染性が向上する。
HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)は、下記式(2)から求められるグリフィン法(全訂版 新・界面活性剤入門、p128)により算出した値である。
ノニオン系界面活性剤のHLB=(親水基部分の分子量/界面活性剤の分子量)×20 (2)
HLBは、得られる塗膜の表面の親水性が向上する点から、17以上が好ましく、18以上がさらに好ましい。
HLBが16以上のノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ソルビタン誘導体、ポリオキシアルキレンアリールエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルのホルマリン縮合物が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが特に好ましい。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのアルキル部は、炭素原子数1〜36の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基が挙げられる。また、前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのポリオキシアルキレン部は、得られる塗膜の親水性と制電性が向上する点から、ポリオキシエチレンが好ましい。また、ポリオキシエチレンの繰り返し単位数は、得られる塗膜の耐汚染性が向上する点から、30以上が好ましく、40以上がより好ましい。
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは下記式(3)で表されるものが好ましい。
O−(C0)−H (3)
(ただし、mは0または正の整数であり、Rは炭素原子数1〜36の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。)
式(3)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、エマルゲン1150S−60(商品名、花王(株)製、R:主に炭素原子数11のアルキル基、m=50、HLB=18.5)、エマルゲン1135S−70(商品名、花王(株)製、R:主に炭素原子数11のアルキル基、m=35、HLB=17.9)、等が挙げられる。
本発明の水性被覆材中のノニオン系界面活性剤の含有量は、重合体(I)100質量部に対して、0.01〜3質量部であることが好ましく、0.1〜2質量部であることがより好ましい。前記含有量が0.01質量部以上であれば、得られる塗膜の耐汚染性が向上する。また、前記含有量が3質量部以下であれば、貯蔵安定性と塗膜の耐水性を損なうことなく、塗膜の耐汚染性が向上する。
さらに本発明の水性被覆材は、アニオン系界面活性剤を含むことが好ましい。
アニオン系界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤と併用することによりコロイダルシリカ(II)を偏在化させることができるため、塗膜の耐汚染性が向上しやすくなる。
アニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアリールエーテルの硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアリールエーテルの燐酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルの硫酸エステル塩およびポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルの燐酸エステル塩などの界面活性剤が挙げられる。これらのアニオン系界面活性剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前述の硫酸エステル塩にはホルマリン縮合物も含む。
さらに本願発明の水性被覆材は、各種顔料、消泡剤、顔料分散剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、スリップ剤、防腐剤、可塑剤、造膜助剤等の公知の各種添加剤を含んでも良い。さらにポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂等の他のエマルション樹脂、水溶性樹脂、粘性制御剤、メラミン類、イソシアネート類等の硬化剤を含んでいても良い。
なお、造膜助剤としては、水系塗料に通常用いられているものが使用でき、例えば、炭素原子数5〜10の直鎖状、分岐状または環状の脂肪族アルコール類;芳香族基を含有するアルコール類;一般式HO−(CHCHXO)−R(ここにおいて、Rは炭素原子数1〜10の直鎖または分岐状のアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基であり、pは5以下の整数である。)で表される(ポリ)エチレングリコールまたは(ポリ)プロピレングリコール等のモノエーテル類;一般式RCOO−(CHCHXO)−R(ここにおいて、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10の直鎖または分岐状のアルキル基であり、Xは水素原子またはメチル基であり、qは5以下の整数である。)で表される(ポリ)エチレングリコールエーテルエステルまたは(ポリ)プロピレングリコールエーテルエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのモノまたはジイソブチレート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブタノールアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールアセテート等が挙げられる。
本願発明の水性被覆材は、前記重合体(I)、コロイダルシリカ(II)と前記の添加剤等を混合することによって得られる。
本発明の水性被覆材は種々の物品(以下「基材」と称する。)に成膜して塗膜とすることができる。
基体としては、例えば、コンクリート、金属、ガラス、磁器タイル、アスファルト、木材、ゴム、プラスチック、FRP(Fiber Reinforced Plastics)基材等が挙げられる。
水性被覆材は、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアナイフコート法、刷毛塗り法、ディッピング法等の公知の方法で塗装できる。
塗布後は、常温乾燥、または40〜200℃で加熱乾燥することで塗膜を得ることができる。
また、常温あるいは50℃以下で塗膜を形成させた後、重合体(I)のガラス転移温度以上の温度で加熱することにより、より耐候性に優れた塗膜が得られる。
以下に本発明の実施例を示す。なお、本実施例における「部」は「質量部」を意味する。
水性被覆材の評価は以下に示す方法で行った。
[評価用塗板の作製]
各水性被覆材に造膜助剤としてブチルセロソルブ(12部)を添加して試験用塗料とした。アクリル板(三菱レイヨン(株)製)に、前記塗料をバーコーター#48にて塗装し、130℃で5分間乾燥した。流水で洗浄した後、室温で1日間乾燥したものを、水接触角、耐水性の評価用塗板とした。
[評価方法]
(1)水接触角
自動接触角計DM500(協和界面科学(株)製)を用い、23℃雰囲気下において評価用塗板に1μLの蒸留水を滴下し、30秒経過後の水接触角を測定した。評価は以下の基準で行った。
水接触角が低いほど、得られる塗膜の表面は親水性が高く、雨水による自浄作用によって耐汚染性が向上する。
「a」:40°以下
「b」:40°より大きく60°以下
「c」:60°より大きい
(2)耐水性
評価用塗板を50℃の温水に72時間浸漬し、引き上げ直後の塗膜の白化度ΔLを日本電色工業(株)製スペクトロカラーメーターSE−2000により測定した。評価は以下の基準で行った。
「a」:1.5以下
「b」:1.5より大きく3以下
「c」:3より大きい
(3)貯蔵安定性
貯蔵安定性は、各水性被覆材をガラス瓶に封入し、50℃の温水に浸漬し90日後に室温に戻した水性被覆材と、120日後に室温に戻した水性被覆材を用い、前記記載の評価用塗板の作製と同様の方法で、評価用塗板を作製し、前記(1)の方法と同様の方法で水接触角を測定することにより評価した。
評価は以下の基準で行った。
「a」:浸漬120日後に室温に戻した水性被覆材を用いた評価用塗板の水接触角が70°以下で、かつ初期水接触角と比較し、測定値の上昇が20°未満
「b」:浸漬90日後に室温に戻した水性被覆材を用いた評価用塗板の水接触角が70°以下で、かつ初期水接触角と比較し、測定値の上昇が20°未満
「c」:浸漬90日後に室温に戻した水性被覆材を用いた評価用塗板の水接触角が70°以上、もしくは初期水接触角と比較し、測定値の上昇が20°以上
なお、初期水接触角とは、水性被覆材を作成後、浸漬前に前記(1)の方法と同様の方法測定した水接触角である。
(ポリオルガノシロキサン重合体水分散液の調製)
下記原料組成物をホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cmの圧力で乳化して、プレエマルションを得た。
次いで、水(90部)およびドデシルベンゼンスルホン酸(10部)を、攪拌機、還流冷却管、温度制御装置および滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコの内温を85℃に保ちながら、前記プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間重合を進行させ、得られたポリオルガノシロキサン共重合体の分散液を冷却し、さらに下記水酸化ナトリウム水溶液を加えてポリオルガノシロキサン共重合体水分散液(SiEm)を調製した。前記SiEmの固形分は18質量%であった。
原料組成物:
環状ジメチルシロキサンオリゴマーの3〜7量体混合物 98部
γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン 2部
脱イオン水 310部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.7部
水酸化ナトリウム水溶液:
水酸化ナトリウム 1.5部
脱イオン水 30部
[実施例1]
重合体(I)の製造
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、および滴下ポンプを備えたフラスコに下記のSiEm、脱イオン水、第1単量体混合物を仕込み、フラスコの内温を40℃に昇温した後に下記還元剤水溶液および第1開始剤水溶液を添加した。重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を75℃に保持した。
初期原料混合物:
SiEm(固形分:18%) 5部
脱イオン水 74部
第1単量体混合物:
メチルメタクリレート 7.5部
2−エチルヘキシルアクリレート 24.5部
グリシジルメタクリレート 1部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 1部
トリアリルシアヌレート 1部
ニューコール707SF(商品名、日本乳化剤(株)製) 2.5部
脱イオン水 13部

還元剤水溶液:
硫酸鉄(II)七水和物 0.0002部
エチレンジアミン四酢酸 0.00027部
L−アスコルビン酸ナトリウム 0.12部
脱イオン水 6部
第1開始剤水溶液:
パーブチルH69(商品名、日本油脂(株)製) 0.02部
脱イオン水 1部
次いで、還元剤水溶液を添加してから0.5時間後に、第2単量体混合物を2.5時間かけて滴下した後、第3単量体混合物を0.25時間かけて滴下した。
ここで、前記第3単量体混合物は最終の重合工程に用いる単量体混合物(Z)に該当する。
また、第2開始剤水溶液は、還元剤水溶液を添加した後に、前期単量体混合物と異なる滴下ポンプから、3.25時間かけて滴下した。
フラスコの内温は、前記単量体と前記開始剤水溶液の滴下中は75℃に保持し、滴下終了後は75℃で0.5時間保持した。
第2単量体混合物:
メチルメタクリレート 44.7部
2−エチルヘキシルアクリレート 10.3部
ニューコール707SF 3.6部
脱イオン水 23.5部
第3単量体混合物(単量体混合物(Z)):
メチルメタクリレート 7部
2−エチルヘキシルアクリレート 2部
メタクリル酸(単量体(a)) 1部
ニューコール707SF 0.6部
脱イオン水 8.5部
第2開始剤水溶液:
パーブチルH69 0.03部
脱イオン水 5部

その後、得られた重合体(I)を含む分散液に28%アンモニア水(0.85部)を添加後、75℃で1時間保持した後、前記分散液を室温まで冷却し、重合体(I)の水分散液を得た。最終的に得られた重合体(I)を含む水分散液の固形分は42.5%であった。
水性被覆材の調整
得られた重合体(I)の水分散液241.7部に対し、以下の原料を順次添加して混合し、水性被覆材を得た。
重合体(I)の水分散液(固形分:42.5%) 241.7部
ニューコール707SF 5部
エマルゲン1150S−60(商品名、花王(株)製) 1.66部
脱イオン水 1.66部
コロイダルシリカ(II)水分散:
スノーテックスNS(商品名、日産化学工業(株)製、固形分:20%) 20部
[実施例2〜11、比較例1〜
第1単量体混合物、第2単量体混合物および第3単量体混合物を表1および表2に示す
通りに変更した以外は、実施例1と同様にして水性被覆材を得た。
表1および表2に示すように、比較例1は単量体(a)の含有量が2質量%と過剰であり、塗膜の耐水性および貯蔵安定性に劣っていた。比較例2は単量体(a)の含有量が0.25質量%と少ないため、耐水性および貯蔵安定性が低位であった。
比較例3はSP値が26.0(J/cm1/2以上のカルボキシル基含有単量体であるアクリル酸(SP=28.73(J/cm1/2)を用いたものであり、耐水性および貯蔵安定性に劣っていた。
比較例4は用いるコロイダルシリカ(II)の量が多すぎるため、耐水性に劣っており、比較例5はコロイダルシリカ(II)の量が少なすぎるため、耐汚染性および貯蔵安定性に劣っていた。
本発明の水性被覆材は優れた貯蔵安定性を有し、本発明の水性被覆材から得られる塗膜は、優れた耐汚染性、耐水性を有し、様々な被覆用途に用いることができる。

Claims (6)

  1. 重合体(I)と、コロイダルシリカ(II)を含む水性被覆材であって、
    前記重合体(I)は、SP値が26.0(J/cm1/2未満のカルボキシル基含有単量体(a)を0.3〜1.8質量%含む単量体混合物(A)を共重合して得られる重合体であり、
    前記重合体(I)は、重合温度、重合時間及び単量体混合物の組成から選ばれる少なくとも1つの重合条件が異なる2以上の重合工程により得られる重合体であり、最終の重合工程に用いる単量体混合物(Z)が、前記単量体(a)を4〜25質量%含み、
    前記コロイダルシリカ(II)の含有量が、前記重合体(I)100質量部に対して、0.3〜13質量部である水性被覆材。
  2. 前記単量体混合物(A)中に、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体を含む請求項1に記載の水性被覆材。
  3. 前記単量体混合物(A)中に、ラジカル重合性基を2つ以上有する単量体を0.4〜3.0質量%含む請求項2に記載の水性被覆材。
  4. 前記重合体(I)が、乳化重合法によって得られる重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の水性被覆材。
  5. 前記重合体(I)が、ポリオルガノシロキサン重合体を含む水性分散液中で、前記単量体混合物(A)を共重合して得られる重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の水性被覆材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水性被覆材から得られる塗膜。
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