JP2014197089A - 光レセプタクル - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルダにスタブを圧入する際の圧力を低減するとともに、ハウジングにスタブ及びホルダを確実に固定することができる光レセプタクルを提供する。【解決手段】軸方向に光ファイバが挿入されたスタブ10と、スタブ10の外周の一部を保持するホルダ20と、軸方向に設けられた孔30hを有し、孔30hにおいてホルダ20を圧入により保持するハウジング30と、を備え、ホルダ20は、ホルダ20の外周面から内周面にかけて設けられホルダ20の軸方向の長さよりも浅い溝部を有する光レセプタクル110。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、光レセプタクルに関し、具体的には、スタブとホルダ、及びホルダとハウジングがそれぞれ圧入によって固定された光レセプタクルに関する。
光通信などの分野においては、光ファイバと光学部品とを光学的に接続するために、光レセプタクルが用いられる。光レセプタクルは、光学部品と光ファイバのコネクタとの間に設けられる。光レセプタクルの一方側には光学部品が配置され、他方側には光ファイバのコネクタが着脱自在に挿入される。光レセプタクルを用いることで、光学部品と光ファイバとを効率良く光結合させることができる。
光レセプタクルは、スタブ(ファイバスタブ)と、ホルダと、ハウジングとを備える。スタブは、ジルコニアなどからなる円筒型のフェルールと、フェルールの中心軸を貫通する貫通孔に固定された光ファイバと、を有する。スタブの後端部はホルダの孔に挿入される。ハウジングには内装孔が設けられる。スタブを固定したホルダは、ハウジングの内装孔に挿入された状態で固定される。
特許文献1には、ファイバスタブと、割スリーブと、リング部材と、を備える光レセプタクルが記載されている。この光レセプタクルにおいては、割スリーブの内周に複数の突条が設けられており、ファイバスタブを割スリーブに挿入するにあたり、ファイバスタブに加わる応力を低減して、ファイバスタブ内の光ファイバの破断を防止する構造になっている。
しかしながら、特許文献1に記載された光レセプタクルでは、ファイバスタブ及び割スリーブをリング部材に圧入する際に、大きな圧力が必要になる。このため、ファイバスタブや割スリーブに欠けやクラック等が発生する可能性がある。一方、圧入力を緩める寸法を設定した場合には、光ファイバのコネクタの抜き差しを繰り返すうちに、ファイバスタブの位置ずれを起こす可能性がある。
特開2000−249872号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ホルダにスタブを圧入する際の圧力を低減するとともに、ハウジングにスタブ及びホルダを確実に固定することができる光レセプタクルを提供することを目的とする。
第1の発明は、軸方向に光ファイバが挿入されたスタブと、前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、を備え、前記ホルダは、前記ホルダの外周面から内周面にかけて設けられ前記ホルダの前記軸方向の長さよりも浅い溝部を有することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダに溝部が設けられているため、スタブをホルダに挿入する際に、ホルダが弾性変形しやすくなる。これにより、圧入の際にホルダからスタブに加わる力が緩和され、スタブのクラックや欠け等の発生が抑制される。また、ホルダをハウジングの孔に圧入する際には、圧入による力がホルダからスタブに適切に伝わり、ホルダ及びスタブを確実にハウジングに確実に固定することができるようになる。
第2の発明は、第1の発明において、前記ホルダは、前記溝部が形成された部分である第1部分と、前記溝部が形成されていない部分である第2部分と、を有し、前記スタブは、前記第1部分において圧入され、前記第2部分において圧入されていないことを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダにおける溝部が形成された第1部分においてスタブを圧入により保持するため、ホルダの全体においてスタブを圧入する場合に比べ、圧入の際にホルダからスタブに加わる力を緩和することができるようになる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記溝部は複数設けられ、前記複数の溝部は、前記ホルダの中心軸を中心とした円周上に均等な角度で配置されたことを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、複数の溝部がホルダの中心軸を中心とした円周上に均等な角度で配置されているため、ホルダに複数の溝部が設けられている場合でも、ホルダからスタブに対して均等に力を加えて適切に保持することができるようになる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記ホルダの前記軸方向の長さは、前記ホルダの肉厚よりも長いことを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダをハウジングに圧入する際のハウジングの外周方向の変形が抑制され、光レセプタクルの小型化を図ることができる。また、ホルダをハウジングに圧入する際の圧入力が低減され、スタブのクラックや欠け等の発生を抑制することができるようになる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記ハウジングは、前記スタブ及び前記ホルダの挿入端から中央部に向けて前記孔の内径を小さくした縮径部を有することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ハウジングの孔にホルダを圧入する際には無理な力を加えることなく容易に挿入することができる。また、縮径部から先へ挿入する際には縮径部によってホルダを確実に圧入固定できるようになる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記スタブは、前記スタブの外周の全域にわたり前記ホルダの内周と接することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、スタブの外周の全域にわたりホルダの内周と接するため、スタブとホルダとの圧入面積が増加して、ホルダによるスタブの保持強度を向上させることができるようになる。
第7の発明は、軸方向に光ファイバが挿入されたスタブであって、一方端に、前記軸方向と直交した第1面と、前記第1面に対して傾斜した第2面と、を有するスタブと、前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、を備え、前記ホルダは、前記軸方向に貫通するスリット部を有し、前記スリット部は、前記軸方向にみて前記第1面の側に配置されたことを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダにスリット部が設けられているため、スタブをホルダに挿入する際に、ホルダが弾性変形しやすくなる。これにより、圧入の際にホルダからスタブに加わる力が緩和され、スタブのクラックや欠け等の発生が抑制される。また、ホルダをハウジングの孔に圧入する際には、圧入による力がホルダからスタブに適切に伝わり、ホルダ及びスタブを確実にハウジングに確実に固定することができるようになる。さらに、スリット部が、軸方向にみて第1面の側に配置されることで、スリット部を通ってスタブの一方端側に異物が侵入しても、スタブの光ファイバ端に付着しにくくすることができるようになる。
第8の発明は、軸方向に光ファイバが挿入されたスタブと、前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、を備え、前記ホルダ及び前記ハウジングの少なくとも一方は、挿入端から中央部に向けて孔径を小さくした縮径部を有することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ハウジングの孔にホルダを圧入する際にはホルダまたはハウジングが弾性変形しやすくなり、無理な力を加えることなく容易に圧入することができるようになる。また、縮径部から先へ挿入する際には縮径部によってホルダを確実に圧入固定できるようになる。
第9の発明は、第8の発明において、前記ホルダが前記縮径部を有する場合、前記縮径部の前記軸方向の長さは、前記ホルダの前記軸方向の長さの1/2以下であることを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、挿入端から縮径部まではホルダをハウジングに容易に挿入でき、縮径部から先においてホルダを確実にハウジングに固定することができるようになる。
第10の発明は、第8の発明において、前記ハウジングが前記縮径部を有する場合、前記縮径部の前記軸方向の長さは、前記ホルダの前記軸方向の長さの1/2以下であることを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、挿入端から縮径部まではホルダをハウジングに容易に挿入でき、縮径部から先においてホルダを確実にハウジングに固定することができるようになる。
第11の発明は、第8〜第10のいずれか1つの発明において、前記縮径部は、段差面を有することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダをハウジングの挿入端から段差面まで容易に挿入することができるとともに、段差面から先においては確実にホルダを固定することができるようになる。
第12の発明は、第8〜第10のいずれか1つの発明において、前記ホルダ及び前記ハウジングの少なくとも一方は、前記挿入端側から前記縮径部にかけてテーパ面を有することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、ホルダをハウジングの挿入端から挿入する際、容易に挿入することができるとともに、テーパ面によって徐々にホルダの保持力が高まり、確実にホルダを固定することができるようになる。
第13の発明は、第8〜第12のいずれか1つの発明において、前記ホルダを前記ハウジングに圧入した際、前記ホルダが変形して前記孔の内周面と前記スタブの外周面とが接触することを特徴とする光レセプタクルである。
この光レセプタクルによれば、スタブを保持したホルダをハウジングの孔に圧入した際のホルダの変形を利用して、ホルダとスタブとの圧入面積を増加させることができる。これにより、ホルダによるスタブの保持強度が向上する。
本発明の態様によれば、スタブにホルダを圧入する際の圧力を低減するとともに、ハウジングにスタブ及びホルダを確実に固定することができる光レセプタクルが提供される。
第1の実施形態に係る光レセプタクルの構成を例示する模式的断面図である。 ホルダを例示する模式的斜視図である。 スタブ及びホルダの圧入の例(その1)を示す模式的断面図である。 スタブ及びホルダの圧入の例(その2)を示す模式的断面図である。 スタブ及びホルダの圧入の例(その3)を示す模式的断面図である。 スタブの圧入について例示する模式図である。 スタブの圧入について例示する模式的断面図である。 第2の実施形態に係る光レセプタクルを例示する模式的断面図である。 第2の実施形態に係る光レセプタクルを例示する模式的断面図である。 第2の実施形態に係る光レセプタクルを例示する模式的断面図である。 第2の実施形態に係る光レセプタクルを例示する模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る光レセプタクルの構成を例示する模式的断面図である。
図1に表したように、第1の実施形態に係る光レセプタクル110は、スタブ10と、ホルダ20と、ハウジング30と、を備える。
スタブ10は、フェルール10aと、光ファイバ10bと、を含む。フェルール10aは円筒形型に成型される。フェルール10aには、ジルコニアやアルミナなどの酸化物系セラミックスが用いられる。光ファイバ10bは、フェルール10aの中心軸に設けられた貫通孔に挿入される。なお、本実施形態では、光ファイバ10bを有するスタブ10を例示するが、ガラスまたは樹脂などの透明体からなり光ファイバ10bを有さないスタブを用いてもよい。
ホルダ20は、スタブ10の外周10sの一部を保持する。ホルダ20は、軸方向に設けられた孔20hを有するリング形状の部材である。スタブ10は、ホルダ20の孔20hに圧入によって固定される。ホルダ20には、例えば、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの金属が用いられる。本実施形態では、ホルダ20の材料としてステンレスが用いられる場合を例とする。
ホルダ20の外径は、例えば2ミリメートル(mm)以上2.3mm以下程度である。孔20hの内径は、フェルール10aの外径を基準として圧入の力に応じた大きさに設定される。ホルダ20の縁や、孔20hの縁にはC面取りやR面取りが設けられていてもよい。このような面取りが設けられていることで、ホルダ20の縁や孔20hの縁の欠けが抑制される。
ハウジング30は、軸方向に設けられた孔30hを有する。ホルダ20は、ハウジング30の孔30hに圧入によって固定される。ホルダ20は、スタブ10を保持した状態で、ハウジング30の孔30hに圧入される。本実施形態に係る光レセプタクル110では、スタブ10とホルダ20との間、及びホルダ20とハウジング30との間がそれぞれ圧入によって固定される。ハウジング30には、例えば、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの金属が用いられる。本実施形態では、ハウジング30の材料としてステンレスが用いられる場合を例とする。
ハウジング30の孔30h内において、スタブ10の先端側、すなわちホルダ20から突出した部分にはスリーブ40が嵌め込まれている。スリーブ40は、円筒形状に設けられる。スリーブ40は、軸方向にスリットを有する割スリーブであってもよい。ハウジング30の孔30h内で、スリーブ40の一方側の半分程度がスタブ10の先端側に挿入される。スリーブ40の他方側の半分程度は、スタブ10の先端から先に配置される。
光レセプタクル110においては、ハウジング30の先端部30aからフェルール200aが挿入される。フェルール200aは、先端部30aから孔30h内に挿入され、スリーブ40の他方側に挿入される。スタブ10とフェルール200aとは孔30h内でスリーブ40を介して接続される。これにより、フェルール200aの中心軸に設けられた光ファイバ200bと、スタブ10に挿入された光ファイバ10bとの光結合が成される。
光レセプタクル110のスタブ10が設けられる側には、光学装置300が接続される。光学装置300には、発光素子や受光素子など光学部品が設けられる。スタブ10は、光学装置300の光学部品と光結合している。したがって、光レセプタクル110にフェルール200aを接続することで、フェルール200aと、光学装置300の光学部品とが、スタブ10を介して光結合することになる。
本実施形態において、スタブ10のフェルール200aと向かい合う端部を先端部101、スタブ10の光学装置300側の端部を後端部102とする。スタブ10の後端部102には、第1面102aと、第2面102bとが設けられる。第1面102aは、軸方向と直交する面である。第2面102は、第1面102aに対して傾斜した面である。傾斜面である第2面102は、光学装置300と後端部102との間で光の反射が繰り返されることを防止する。
次に、光レセプタクル110で用いられるホルダ20について説明する。
図2(a)〜(c)は、ホルダを例示する模式的斜視図である。
図2(a)にはホルダ20A、図2(b)にはホルダ20B、図2(c)にはホルダ20Cの例が表される。
図2(a)に表したホルダ20Aは、軸方向に貫通するスリット部201を有する。ホルダ20Aは、第1面20uと、第1面20uとは反対の第2面20dと、を有する。スリット部201は、第1面20uから第2面20dにかけてホルダ20の円周方向を分断するように設けられる。
ホルダ20Aの軸方向の長さh1は、例えば0.9mm以上1.5mm以下程度である。ホルダ20Aの肉厚t1は、例えば0.5mm程度である。スリット部201の幅w1は、例えば0.1mm以上0.4mm以下程度である。
このようなスリット部201を設けることで、ホルダ20が弾性変形しやすくなる。これにより、スタブ10をホルダ20の孔20hに圧入する際、ホルダ20Aからスタブ10に加わる力が緩和され、スタブ10のクラックや欠け等の発生が抑制される。
図2(b)に表したホルダ20Bは、溝部202a及び202bを有する。溝部202a及び202bのそれぞれは、ホルダ20Bの内周面20iから外周面20sにかけて設けられる。溝部202a及び202bのそれぞれの深さd2は、ホルダ20Bの軸方向の長さhよりも浅い。
ホルダ20Bの軸方向の長さh2は、例えば0.9mm以上1.5mm以下程度である。ホルダ20Bの肉厚t2は、例えば0.5mm程度である。溝部202a及び202bの幅w2は、例えば0.1mm以上0.4mm以下程度である。溝部202a及び202bの第1面20uからの深さd2は、長さL2の50%以上、好ましくは70%以上80%以下である。
このような溝部202a及び202bを設けることで、ホルダ20が弾性変形しやすくなる。これにより、スタブ10をホルダ20の孔20hに圧入する際、ホルダ20Bからスタブ10に加わる力が緩和され、スタブ10のクラックや欠け等の発生が抑制される。
図2(b)に表したホルダ20Bでは、2つの溝部202a及び202bが設けられているホルダ20Bに2つの溝部202a及び202bを設ける場合、2つの溝部202a及び202bは、ホルダ20Bの中心軸に対して互いに対称な位置に設けられる。これにより、ホルダ20Bに2つの溝部202a及び202bが設けられている場合でも、ホルダ20Bから10スタブに対して均等に力を加えて適切に保持することができるようになる。なお、ホルダ20Bに設けられる溝部は少なくとも1つあればよい。
図2(c)に表したホルダ20Cには、4つの溝部202a、202b、202c及び202dが設けられる。溝部202a、202b、202c及び202dのそれぞれは、ホルダ20Cの内周面20iから外周面20sにかけて設けられる。溝部202a、202b、202c及び202dそれぞれの深さd3は、ホルダ20Cの軸方向の長さhよりも浅い。
ホルダ20Cの軸方向の長さh3は、例えば0.9mm以上1.5mm以下程度である。ホルダ20Cの肉厚t3は、例えば0.5mm程度である。溝部202a、202b、202c及び202dの幅w3は、例えば0.1mm以上0.4mm以下程度である。溝部202a、202b、202c及び202dの第1面20uからの深さd3は、長さL3の50%以上、好ましくは70%以上80%以下である。
このような溝部202a、202b、202c及び202dを設けることで、ホルダ20が弾性変形しやすくなる。これにより、スタブ10をホルダ20の孔20hに圧入する際、ホルダ20Cからスタブ10に加わる力が緩和され、スタブ10のクラックや欠け等の発生が抑制される。
図2(c)に表したホルダ20Cでは、4つの溝部202a、202b、202c及び202dが、ホルダ20Cの中心軸を中心とした円周上に均等な角度で配置される。これにより、ホルダ20Cに4つの溝部202a、202b、202c及び202dが設けられている場合でも、ホルダ20Cから10スタブに対して均等に力を加えて適切に保持することができるようになる。なお、ホルダ20Cにおいて、溝部は3つ以上設けられていればよい。3つ以上の溝部を有する場合、各溝部は、ホルダ20Cの中心軸を中心とした円周上に均等な角度で配置されていることが望ましい。
図2(a)〜(c)に表したホルダ20A、20B及び20Cにおいて、軸方向の長さh1、h2及びh3は、肉厚t1、t2及びt3よりも長いことが望ましい。これにより、ホルダ20A、20B及び20Cをハウジング30の孔30hに圧入する際のハウジング30の外周方向の変形が抑制される。したがって、光レセプタクル110の小型化を図ることができる。また、ホルダ20A、20B及び20Cをハウジング30の孔30hに圧入する際の圧入力が低減され、スタブ10のクラックや欠け等の発生を抑制することができるようになる。
次に、スタブ10及びホルダ20の圧入について説明する。
図3(a)〜(c)は、スタブ及びホルダの圧入の例(その1)を示す模式的断面図である。
図3(a)〜(c)に表したホルダ20は、図2(b)及び(c)に表したホルダ20B及び20Cのいずれかである。ホルダ20において、溝部202が形成された部分を第1部分21、溝部202が形成されていない部分を第2部分22とする。図3(a)〜(c)に表した例では、ホルダ20の第1部分21側からスタブ10を挿入する。
先ず、図3(a)に表したように、ホルダ20の孔20hの第1部分21側からスタブ10の後端部102を挿入する。スタブ10は、第1部分21において圧入され、第2部分22においては圧入されない。すなわち、第1部分21における孔20hの内径は、スタブ10の外径よりも僅かに小さい。一方、第2部分22における孔20hの内径は、スタブ10の外径よりも僅かに大きい。
図3(b)に表したように、ホルダ20にスタブ10を圧入した状態では、第1部分21が押し広げられる。第1部分21には溝部202が設けられているため、ホルダ20を圧入する際に弾性変形しやすくなる。圧入の際、ホルダ20が弾性変形しにくいと、ホルダ20からスタブ10のフェルール10aに加わる力が大きくなり、フェルール10aにクラックや欠け等が発生する可能性がある。ホルダ20に溝部202を設けることで、圧入の際にホルダ20が弾性変形しやすくなり、スタブ10の孔20hへの挿入が容易になるとともに、フェルール10aのクラックや欠け等の発生が効果的に抑制される。
次に、図3(c)に表したように、ホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入する。ハウジング30において、ホルダ20を挿入する側の端部を挿入端30bとする。また、ホルダ20を挿入する方向を挿入方向とする。ホルダ20を挿入端30b側から孔30h内に圧入すると、スタブ10の圧入によって押し広げられていた第1部分21が、孔30hの内面から力を受けることになる。これにより、ハウジング30によるホルダ20の全体の保持強度が保たれる。
ホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入した場合、この圧入の力がホルダ20を介してスタブ10にも及ぶ。したがって、ホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入することで、ホルダ20とハウジング30との固定とともに、ホルダ20とスタブ10との固定も確実に行われることになる。
図4(a)〜(c)は、スタブ及びホルダの圧入の例(その2)を示す模式的断面図である。
図4(a)〜(c)に表したホルダ20は、図2(b)及び(c)に表したホルダ20B及び20Cのいずれかである。図4(a)〜(c)に表した例では、ホルダ20の第2部分22側からスタブ10を挿入する。
先ず、図4(a)に表したように、ホルダ20の孔20hの第2部分21側からスタブ10の後端部102を挿入する。スタブ10は、第2部分21においては圧入されず、第1部分21において圧入される。すなわち、第2部分22における孔20hの内径は、スタブ10の外径よりも僅かに大きい。一方、第1部分21における孔20hの内径は、スタブ10の外径よりも僅かに小さい。
図4(b)に表したように、ホルダ20にスタブ10を圧入した状態では、第1部分21が押し広げられる。第1部分21には溝部202が設けられているため、ホルダ20を圧入する際にホルダ20は弾性変形しやすくなる。したがって、スタブ10の孔20hへの挿入が容易になるとともに、フェルール10aのクラックや欠け等の発生が効果的に抑制される。
次に、図4(c)に表したように、ホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入する。ハウジング30には、孔30hの挿入端30bの内径よりも小さい内径を有する縮径部305が設けられる。縮径部305は、挿入端30bから中央部に向かう挿入方向に孔30hの内径を小さくした部分である。縮径部305は、孔30hの挿入端30bよりも中央部側に設けられる。
ホルダ20を挿入端30b側から孔30h内に圧入すると、スタブ10の圧入によって押し広げられていた第1部分21が、孔30hの内面から力を受けることになる。また、第2部分22は、孔30h内の縮径部305から力を受けることになる。
図4(c)に表した例では、ホルダ20は、第1部分21及び第2部分22の両方においてハウジング30の孔30hの内面と接触する。すなわち、ホルダ20は、第1部分21及び第2部分22の両方において孔30h内に圧入され、ホルダ20の全体の保持強度が保たれる。
図5(a)〜(c)は、スタブ及びホルダの圧入の例(その3)を示す模式的断面図である。
図5(a)〜(c)に表したホルダ20は、図2(b)及び(c)に表したホルダ20B及び20Cのいずれかである。図5(a)〜(c)に表した例では、ホルダ20の第1部分21側からスタブ10を挿入する。
先ず、図5(a)に表したように、ホルダ20の孔20hの第1部分21側からスタブ10の後端部102を挿入する。スタブ10は、第1部分21及び第2部分22の両方において圧入される。すなわち、第1部分21における孔20hの内径及び第2部分22における孔20hの内径のそれぞれは、スタブ10の外径よりも僅かに小さい。
図5(b)に表したように、ホルダ20にスタブ10を圧入した状態では、第1部分21が押し広げられる。第1部分21には溝部202が設けられているため、ホルダ20を圧入する際にホルダ20は弾性変形しやすくなる。したがって、スタブ10の孔20hへの挿入が容易になるとともに、フェルール10aのクラックや欠け等の発生が効果的に抑制される。
次に、図5(c)に表したように、ホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入する。ホルダ20を挿入端30b側から孔30h内に圧入すると、スタブ10の圧入によって押し広げられていた第1部分21が、孔30hの内面から力を受けることになる。これにより、ハウジング30によるホルダ20の全体の保持強度が保たれる。なお、図5(c)に表した例では、ホルダ20の第1部分21がハウジング30の孔30hに圧入されているが、第1部分21及び第2部分22の両方においてハウジング30の孔30hに圧入されていてもよい。
図3(a)〜図5(c)に表したように、ホルダ20(ホルダ20Bまたは20C)を用いて孔20hにスタブ10を圧入する場合、ホルダ20の弾性変形によってスタブ10を容易に挿入することができる。これにより、ホルダ20へスタブ10を圧入する際に、スタブ10のクラックや欠け等の発生が抑制される。また、スタブ10を挿入したホルダ20をハウジング30の孔30hに圧入することで、ハウジング30の孔30h内において、ホルダ20及びスタブ10が確実に保持される。
次に、図2(a)に表したホルダ20Aによるスタブ10の圧入について説明する。
図6(a)及び(b)は、スタブの圧入について例示する模式図である。
図6(a)には、ホルダ20Aにスタブ10を圧入した状態を示す模式的断面図が表される。図6(b)には、ホルダ20Aの第2面20d側からみた模式的平面図が表される。ここで、図6(a)は、図6(b)に示すA−A線の模式的断面図である。
6(a)及び(b)に表したように、ホルダ20Aは、軸方向に貫通するスリット部201を有する。このホルダ20Aにスタブ10を圧入する際、スリット部201が、軸方向にみて第1面102a側に配置されるようにする。
図7は、スタブの圧入について例示する模式的断面図である。
図7に表したように、スタブ10の後端部102は、軸方向と直交する第1面102aと、第1面102aに対して傾斜する傾斜面である第2面102bと、を有する。スタブ10において、第1面102aが設けられた側の軸方向の長さL1は、第2面102bが設けられた側の軸方向の長さL2よりも長い。
ホルダ20Aの孔20hにスタブ10を圧入する場合、スリット部201を、スタブ10の第1面102aが設けられた側に配置する。これにより、スタブ10の長さL1の部分でスリット部201が広げられ、ホルダ20Aの弾性変形が発生しやすくなる。
また、スタブ10とホルダ20Aとの圧入や、スタブ10とスリーブ40との圧入などの組み立て途中において、エタノールやイソプロピルアルコールなどの溶剤SVを用いる場合がある。溶剤SVは、例えばノズルNからスリーブ40内に噴射される。この際、ホルダ20Aのスリット部201を通り抜けた溶剤SVがスタブ10の後端部102側へ回り込む可能性がある。スリット部201を第1面102a側に配置すれば、溶剤SVが後端部102の光ファイバ10bの部分に付着しにくくなる。
また、光レセプタクル110を使用する際、ハウジング30の先端部30aからゴミ等の異物が入り込む可能性がある。異物は孔30hを通ってスリット部201からスタブ10の後端部102側へ回り込む可能性がある。スリット部201を第1面102a側に配置すれば、異物が後端部102の光ファイバ10bの部分に付着しにくくなる。
このように、第1の実施形態に係る光レセプタクル110によれば、スタブ10をホルダ20の孔20hに圧入する際にフェルール10aにクラックや欠け等が発生することを抑制することができる。また、ホルダ20をハウジング30の孔30h内に圧入することで、スタブ10及びホルダ20をハウジング30の孔30内に確実に保持しておくことができるようになる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図8(a)〜図11(b)は、第2の実施形態に係る光レセプタクルを例示する模式的断面図である。
第2の実施形態に係る光レセプタクル120は、スタブ10と、ホルダ25と、ハウジング35と、を備える。第2の実施形態に係る光レセプタクル120において、ホルダ25及びハウジング35の少なくとも一方は、縮径部を有する。
図8(a)及び(b)には、第2の実施形態に係る光レセプタクル120の一つの例では光レセプタクル121が表される。図8(a)には、スタブ10及びホルダ25を挿入する前の状態が表され、図8(b)には、スタブ10及びホルダ25を挿入した後の状態が表される。
図8(a)に表したように、ホルダ25は、スタブ10の外周の一部を保持する。ホルダ25は、軸方向に孔25hを有する。スタブ10は、ホルダ25の孔25hに圧入される。ハウジング35は、軸方向に孔35hを有する。ハウジング35は、孔35hにおいてホルダ25を圧入により保持する。
ハウジング35には、孔35hの挿入端35bの内径よりも小さい内径を有する縮径部355が設けられる。縮径部355は、孔35hの挿入端35bよりも中央部側に設けられる。したがって、孔35hの内径は、挿入端35b側で大きく、挿入方向の途中から小さくなる。縮径部355は段差面355tを有する。段差面355tの高さは、例えば1マイクロメートル(μm)以上20μm以下、好ましくは、4μm以上15μm以下である。
ホルダ25は、第1領域251と、第2領域252と、を有する。第1領域251は、ホルダ25において、孔25hの内径がスタブ10の外径よりも大きな領域である。第2領域252は、ホルダ25において、孔25hの内径がスタブ10の外径よりも小さな領域である。第2領域252は、ホルダ25における縮径部である。ホルダ25の縮径部は、スタブ10の挿入方向(第1領域251から第2領域252に向かう方向)に孔25hの内径を小さくした部分である。第2領域252は段差面252tを有する。段差面252tの高さは、例えば1μm以上20μm以下、好ましくは、4μm以上15μm以下である。したがって、スタブ10は、ホルダ25の第2領域252において圧入され、第1領域251においては圧入されていない。
スタブ10をホルダ25に圧入した場合、第1領域251の部分ではスタブ10の外周面とホルダ25の孔25hの内周面との間に僅かな隙間が生じている。第2領域252の軸方向の長さは、第1領域251の軸方向の長さ以下である。すなわち、ホルダ25において、縮径部の軸方向の長さは、ホルダ25の軸方向の長さの1/2以下、好ましくは2/10以上3/10以下である。
ホルダ25を挿入端35b側から孔35h内に挿入すると、まずはホルダ25の第1領域251が孔35hの内径の大きな部分に嵌め込まれる。第1領域251は、孔35hの内面から力を受けて、僅かに縮められる。
さらにホルダ25を孔35hの奥(挿入方向)に押し込んでいくと、図8(b)に表したように、第1領域251がハウジング35の段差面355tに到達する。第1領域251が段差面355tを超えると縮径部355から力を受ける。第1領域251は、縮径部355において圧入される状態となる。さらに、ホルダ25の第2領域252は、ハウジング35の孔35hの内径の大きい部分において圧入される状態となる。
光レセプタクル121では、ホルダ25をハウジング35に圧入する際、ホルダ25を孔35hに挿入する初期の段階では容易に挿入することができる。また、ホルダ25が縮径部355に到達した後は、しっかりと圧入によって固定されることになる。しかも、ホルダ25をハウジング35の孔35hに挿入する前に比べて、挿入した後では、ホルダ25とスタブ10との圧入長さが増加し、ホルダ25によるスタブ10の保持強度が増加することになる。
図9(a)及び(b)には、第2の実施形態に係る光レセプタクル120の一つの例では光レセプタクル122が表される。図9(a)には、スタブ10及びホルダ25を挿入する前の状態が表され、図9(b)には、スタブ10及びホルダ25を挿入した後の状態が表される。
ハウジング35には、孔35hの挿入端35bの内径よりも小さい内径を有する縮径部355が設けられる。孔35hの内面には、孔35hの開口部から縮径部355にかけてテーパ面355pが設けられる。テーパ面355pの部分では、開口部から縮径部355にかけて孔35hの内径が徐々に小さくなる。
ホルダ25は、第1領域251と、第2領域252と、を有する。スタブ10は、ホルダ25の第2領域252において圧入され、第1領域251においては圧入されていない。
ホルダ25を挿入端35b側から孔35h内に挿入すると、ホルダ25の第1領域251は孔35hのテーパ面355pから力を受ける。ホルダ25を孔35hの奥(挿入方向)に押し込んでいくと、図8(b)に表したように、第1領域251及び第2領域252がテーパ面355pから徐々に強い力を受け、圧入される状態になる。
この際、ホルダ25の外周面は、テーパ面355pに沿って変形し、外周面の全周において孔35hの内面と接する状態になる。また、第1領域251はテーパ面355pから力を受けて変形し、スタブ10と接触する。これにより、ホルダ25は、第1領域251においてもスタブ10を圧入する状態になる。
光レセプタクル122では、ホルダ25をハウジング35に圧入する際、ホルダ25を孔35hに挿入する初期の段階では容易に挿入することができる。また、ホルダ25がテーパ面355pから力を受けてしっかりと圧入によって固定されることになる。しかも、ホルダ25をハウジング35の孔35hに挿入する前に比べて、挿入した後では、ホルダ25とスタブ10との圧入長さが増加し、ホルダ25によるスタブ10の保持強度が増加することになる。
図10(a)及び(b)には、第2の実施形態に係る光レセプタクル120の一つの例では光レセプタクル123が表される。図10(a)には、スタブ10及びホルダ25を挿入する前の状態が表され、図10(b)には、スタブ10及びホルダ25を挿入した後の状態が表される。
ハウジング35には、孔35hの挿入端35bの内径よりも小さい内径を有する縮径部355が設けられる。縮径部355は、孔35hの挿入端35bよりも中央部側に設けられる。したがって、孔35hの内径は、挿入端35b側で大きく、挿入方向の途中から小さくなる。縮径部355は段差面355tを有する。
ホルダ25は、第1領域251と、第2領域252と、を有する。第1領域251は、ホルダ25において、孔25hの内径がスタブ10の外径よりも大きな領域である。第2領域252は、ホルダ25において、孔25hの内径がスタブ10の外径よりも小さな領域である。第2領域252は、ホルダ25における縮径部である。孔25hの第1領域251の部分での半径と、孔25hの第2領域252部分での半径との差は、例えば1μm以上20μm以下、好ましくは、4μm以上15μm以下である。したがって、スタブ10は、ホルダ25の第2領域252において圧入され、第1領域251においては圧入されていない。
第1領域251にはテーパ面251pが設けられる。テーパ面251pの部分では、第1領域251から第2領域252に向けて孔25hの内径が徐々に小さくなる。スタブ10をホルダ25に圧入した場合、第1領域251の部分ではスタブ10の外周面とホルダ25の孔25hの内周面との間に僅かな隙間が生じている。第2領域252の軸方向の長さは、第1領域251の軸方向の長さ以下である。すなわち、ホルダ25において、縮径部の軸方向の長さは、ホルダ25の軸方向の長さの1/2以下、好ましくは2/10以上3/10以下である。
ホルダ25を挿入端35b側から孔35h内に挿入すると、まずはホルダ25の第1領域251が孔35hの内径の大きな部分に嵌め込まれる。第1領域251は、孔35hの内面から力を受けて、僅かに縮められる。
さらにホルダ25を孔35hの奥(挿入方向)に押し込んでいくと、図10(b)に表したように、第1領域251がハウジング35の段差面355tに到達する。第1領域251が段差面355tを超えると縮径部355から力を受ける。第1領域251は、縮径部355において圧入される状態となる。さらに、ホルダ25の第2領域252は、ハウジング35の孔35hの内径の広い部分において圧入される状態となる。
この際、ホルダ25の第1領域251は、縮径部355から力を受けて変形する。この変形により、テーパ面251pはスタブ10と接触する。これによって、ホルダ25は、第1領域251においてスタブ10を圧入する状態になる。
光レセプタクル123では、ホルダ25をハウジング35に圧入する際、ホルダ25を孔35hに挿入する初期の段階では容易に挿入することができる。また、ホルダ25が縮径部355から力を受けてしっかりと圧入によって固定されることになる。しかも、ホルダ25をハウジング35の孔35hに挿入する前に比べて、挿入した後では、ホルダ25とスタブ10との圧入長さが増加し、ホルダ25によるスタブ10の保持強度が増加することになる。
図11(a)及び(b)には、第2の実施形態に係る光レセプタクル120の一つの例では光レセプタクル124が表される。図11(a)には、スタブ10及びホルダ26を挿入する前の状態が表され、図11(b)には、スタブ10及びホルダ26を挿入した後の状態が表される。
図11(a)に表したように、光レセプタクル124においては、ハウジング30が用いられる。すなわち、ハウジング30の孔30hの内径は、ほぼ一定である。ホルダ26は、スタブ10の外周の一部を保持する。ホルダ26は、軸方向に孔26hを有する。スタブ10は、ホルダ26の孔26hに圧入される。
ホルダ26は、ストレート部261と、テーパ部262と、を有する。ホルダ26のストレート部261での外径は、ほぼ一定である。孔26hのストレート部261での内径は、ほぼ一定である。ホルダ26のテーパ部262での外径は、ストレート部261からテーパ部262に向けて徐々に大きくなる。孔26hのテーパ部262での内径は、ストレート部261からテーパ部262に向けて徐々に大きくなる。
スタブ10は、ホルダ26のストレート部261において圧入され、テーパ部262においては圧入されていない。スタブ10をホルダ26に圧入した場合、テーパ部262では、スタブ10の外周面とホルダ26の孔26hの内周面との間に僅かな隙間が生じている。
ホルダ26を挿入端30b側から孔30h内に挿入すると、まずはホルダ26のストレート部261が孔30hに嵌め込まれる。ホルダ26は、ストレート部261において孔30hから力を受けて圧入される状態になる。
さらにホルダ26を孔30hの奥(挿入方向)に押し込んでいくと、図11(b)に表したように、テーパ部262がハウジング30の孔30hに嵌め込まれる。この際、ホルダ26のテーパ部262は、孔30hからの力を受けて変形する。ホルダ26は、テーパ部262において孔30hから力を受けて圧入される状態になる。ホルダ26を孔30hに圧入すると、ホルダ26の外周面の全周において孔30hの内面と接する状態になる。
また、テーパ部262が変形することで、ホルダ26はテーパ部262においてもスタブ10と接触する。これにより、ホルダ26は、テーパ部262においてもスタブ10を圧入する状態になる。
光レセプタクル124では、ホルダ26をハウジング30に圧入する際、ホルダ26を孔30hに挿入する初期の段階では容易に挿入することができる。また、ホルダ26のテーパ部262が孔30hから力を受けて、しっかりと圧入によって固定されることになる。しかも、ホルダ26をハウジング30の孔30hに挿入する前に比べて、挿入した後では、ホルダ26とスタブ10との圧入長さが増加し、ホルダ26によるスタブ10の保持強度が増加することになる。さらにまた、光レセプタクル124では、ハウジング30に縮径部を設ける必要がないため、ハウジング30の構成を簡素化することができる。
第2の実施形態に係る光レセプタクル120(121、122、123及び124)において、ホルダ25及び26の縁や、孔25h及び26hの縁にはC面取りやR面取りが設けられていてもよい。このような面取りが設けられていることで、ホルダ25及び26の縁や孔25h及び26hの縁の欠けが抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、ホルダ20、25及び26にスタブ10を圧入する際の圧力を低減することができ、圧入時のフェルール10aのクラックや欠け等の発生を抑制することができる。しかも、ハウジング30及び35にスタブ10及びホルダ20、25及び26を圧入した状態では、ハウジング30及び35内に、ホルダ20、25及び26並びにスタブ10を十分な保持強度で固定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10…スタブ、10a…フェルール、10b…光ファイバ、20,20A,20B,20C,25,26…ホルダ、20h,25h,26h…孔、21…第1部分、22…第2部分、30,35…ハウジング、30h,35h…孔、30a…先端、30b,35b…挿入端、40…スリーブ、101…先端部、102…後端部、102a…第1面、102b…第2面、110,120,121,122,123,124…光レセプタクル、200a…フェルール、200b…光ファイバ、201…スリット部、202,202a,202b,202c,202d…溝部、251…第1領域、251p…テーパ面、252…第2領域、261…ストレート部、262…テーパ部、300…光学装置、305,355…縮径部、355p…テーパ面、355t…段差面

Claims (13)

  1. 軸方向に光ファイバが挿入されたスタブと、
    前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、
    前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、
    を備え、
    前記ホルダは、前記ホルダの外周面から内周面にかけて設けられ前記ホルダの前記軸方向の長さよりも浅い溝部を有することを特徴とする光レセプタクル。
  2. 前記ホルダは、前記溝部が形成された部分である第1部分と、前記溝部が形成されていない部分である第2部分と、を有し、
    前記スタブは、前記第1部分において圧入され、前記第2部分において圧入されていないことを特徴とする請求項1記載の光レセプタクル。
  3. 前記溝部は複数設けられ、
    前記複数の溝部は、前記ホルダの中心軸を中心とした円周上に均等な角度で配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の光レセプタクル。
  4. 前記ホルダの前記軸方向の長さは、前記ホルダの肉厚よりも長いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  5. 前記ハウジングは、前記スタブ及び前記ホルダの挿入端から中央部に向けて前記孔の内径を小さくした縮径部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  6. 前記スタブは、前記スタブの外周の全域にわたり前記ホルダの内周と接することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  7. 軸方向に光ファイバが挿入されたスタブであって、一方端に、前記軸方向と直交した第1面と、前記第1面に対して傾斜した第2面と、を有するスタブと、
    前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、
    前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、
    を備え、
    前記ホルダは、前記軸方向に貫通するスリット部を有し、
    前記スリット部は、前記軸方向にみて前記第1面の側に配置されたことを特徴とする光レセプタクル。
  8. 軸方向に光ファイバが挿入されたスタブと、
    前記スタブの外周の一部を保持するホルダと、
    前記軸方向に設けられた孔を有し、前記孔において前記ホルダを圧入により保持するハウジングと、
    を備え、
    前記ホルダ及び前記ハウジングの少なくとも一方は、挿入端から中央部に向けて孔径を小さくした縮径部を有することを特徴とする光レセプタクル。
  9. 前記ホルダが前記縮径部を有する場合、前記縮径部の前記軸方向の長さは、前記ホルダの前記軸方向の長さの1/2以下であることを特徴とする請求項8記載の光レセプタクル。
  10. 前記ハウジングが前記縮径部を有する場合、前記縮径部の前記軸方向の長さは、前記ホルダの前記軸方向の長さの1/2以下であることを特徴とする請求項8記載の光レセプタクル。
  11. 前記縮径部は、段差面を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  12. 前記ホルダ及び前記ハウジングの少なくとも一方は、前記挿入端側から前記縮径部にかけてテーパ面を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
  13. 前記ホルダを前記ハウジングに圧入した際、前記ホルダが変形して前記孔の内周面と前記スタブの外周面とが接触することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1つに記載の光レセプタクル。
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