JP2014195556A - カテーテル用先端チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテルの先端の狭窄突破性等を高くすることができ、カテーテルの挿入が容易となるカテーテル用先端チップを提供する。【解決手段】カテーテルの遠位端に設置されるカテーテル用先端チップ100を、所定の弾性率を有する第1の材料により円筒形状に形成され、先端チップ100の遠位側端部を構成する遠位部材110と、前記第1の材料の弾性率よりも低い弾性率を有する第2の材料により前記遠位部材110の外径より太径に形成され、当該先端チップ100の近位側部分を構成し、遠位側に前記遠位部材110が設置され、近位側がカテーテルの内管21の遠位端に接続される近位部材とにより構成する。【選択図】 図4

Description

本発明は、カテーテルの先端に設置される先端チップに関し、特に、カテーテルの体内への挿入を容易にするカテーテル用先端チップに関する。
近年、カテーテルを用いた医療技術が広く実用化されている。例えば、管腔部への薬剤や造影剤の注入、ドレナージカテーテルを用いた管腔部や血管からの体液や血液の排出(ドレナージ)、大動脈内にバルーンカテーテルを挿入し心臓の拍動にあわせてバルーンを拡張および収縮させ心機能の補助を行う大動脈内バルーンポンピング(IABP)、胆管などに生じた結石のバルーンカテーテルによる除去、あるいはまた、狭窄化した消化器管や血管等の開存を確保するためのステントデリバリーカテーテルによる狭窄部位へのステントの留置(例えば特許文献1及び2参照)等が既に行われている。また、超音波内視鏡(EUS)と併用して(例えば、超音波内視鏡に挿通して用いられて)、これら超音波内視鏡とカテーテルによる食道や腸等の診断や処置等も行われている。
これらのカテーテルでは、これを体内に挿入する際に体内の各器官を傷つけないことが重要である。そのため、従来のカテーテルでは、カテーテルの先端部分を柔らかくしたカテーテル、あるいは、柔らかい材料で形成した先端チップを遠位端に設置したカテーテル等が知られている。
特許第5045668号公報 特開2012−139471号公報
しかしながら、先端が柔らかいカテーテルは、管腔部の周壁に引っ掛かる可能性があり、目的箇所までの挿入が難しいという面がある。また、目的箇所までの間に、あるいは目的箇所に狭窄部がありこれを通過する必要がある場合に、先端が柔らかいカテーテルではこれを突破することが難しい場合がある。また、先端が柔らかいカテーテルは、先端部分のトルクコントロール性が相対的に低く、扱い難いという面もある。これらの課題は、屈曲や分岐が多い胆管内に挿入するカテーテル、例えば胆管にステントを留置する胆管用ステントデリバリーカテーテル等において、特に改善が要望されている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、カテーテルの先端に設置されて使用されることにより、体内管腔部の周壁を傷つけることを防止するという点においては従来のカテーテル用先端チップと同等の機能を果たし、しかも、従来の先端チップを備えたカテーテルに比して、カテーテルの先端のトルクコントロール性や狭窄突破性を高くすることができ、従って、カテーテルの挿入が容易となる、換言すればカテーテルの扱いが容易になるカテーテル用先端チップを提供することにある。
前記課題を解決するために、本願発明のカテーテル用先端チップは、カテーテルの遠位端に設置されるカテーテル用先端チップであって、所定の弾性率を有する第1の材料により形成され、当該先端チップの遠位側端部を構成する遠位部材と、前記第1の材料の弾性率よりも低い弾性率を有する第2の材料により前記遠位部材より太径に形成され、当該先端チップの近位側部分を構成し、遠位側に前記遠位部材が設置され、近位側が前記カテーテルの前記遠位端に接続される近位部材とを有するものである。
好適には、本発明のカテーテル用先端チップにおいて、前記遠位部材が円筒形状であり、前記近位部材は、軸方向に貫通する円筒状の空間であって、遠位側に前記遠位部材が嵌挿設置され、近位側に前記カテーテルが嵌挿接続される筒状内空部を有することを特徴とする。
また好適には、本発明のカテーテル用先端チップは、前記近位部材が、その遠位側に前記遠位部材が設置され、近位側に向かって徐々に拡径する遠位側テーパ部と、その近位側に前記カテーテルの前記遠位端が接続される円筒形状の近位側筒状部と、前記遠位側テーパ部と前記近位側筒状部との間に配され、前記遠位部材および前記近位側筒状部より太径に形成された円筒形状の太径部とにより構成されることを特徴とする。
また好適には、本発明のカテーテル用先端チップにおいて前記遠位部材の先端部は、先細のテーパ面に形成されていることを特徴とする。
また好適には、本発明のカテーテル用先端チップにおいては、前記近位部材の近位側に、前記カテーテル側を指向する段差面が形成されていることを特徴とする。
また好適には、本発明のカテーテル用先端チップにおいては、外周面に潤滑性処理が施されていることを特徴とする。
また好適には、本発明のカテーテル用先端チップにおいては、前記第1の材料と前記第2の材料とを用いて、2色射出成形、又は、インサート射出成形により形成されたものであることを特徴とする。
また好適には、前記先端チップは、体内管腔にステントを留置するためのステントデリバリーカテーテル用の先端チップであることを特徴とする。
本発明によれば、カテーテルの先端に設置されて使用されることにより、体内管腔部の周壁を傷つけることを防止するという点においては従来のカテーテル用先端チップと同等の機能を果たし、しかも、従来の先端チップを備えたカテーテルに比して、カテーテルの先端のトルクコントロール性や狭窄突破性を高くすることができ、従って、カテーテルの挿入が容易となる、換言すればカテーテルの扱いが容易になるカテーテル用先端チップを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るステントデリバリーカテーテルの全体を示す平面図である。 図2は、図1のA−A線に沿って切断した断面図である。 図3は、本発明に係るカテーテル用先端チップの斜視図である。 図4は、図3に示したカテーテル用先端チップの軸方向断面図である。 図5は、図3に示したカテーテル用先端チップをカテーテルの内管の遠位端に装着した状態を示す軸方向断面図である。
本発明のカテーテル用先端チップについて、図1〜図5に示す実施形態を参照して説明する。
本実施形態においては、本発明のカテーテル用先端チップ(以下、単に先端チップと称する。)が設置されたカテーテルを用いるステントデリバリー装置を例示し、本発明について説明する。ステントデリバリー装置は、自己拡張型のステントを胆管の狭窄部に留置するために用いられる医療用処置具である。
図1は本発明の一実施形態のステントデリバリー装置としてのステントデリバリーカテーテル(以下、単にカテーテルともいう)1の全体を示す平面図であり、図2は図1のA−A線に沿って切断した断面図である。
カテーテル1は患者の体内(管腔)に挿入される細長いカテーテル部2およびカテーテル部2の近位端側に接続され、体外側から体内のカテーテル部2を操作するための操作部3を有する。なお、図1では、カテーテル部2の内部構造の理解を容易なものとするために、外管22が近位端側にスライド(移動)されてステント4が露出している状態を示している。
図1および図2に示されるように、カテーテル部2は、遠位端および近位端を有する内管21と、遠位端および近位端を有する外管22と、内管21の遠位端に設けられる本発明に係る先端チップ100と、外管22の外周を覆うように、外管22と同心状に配される最外管24とを備えている。また、内管21および外管22の遠位端近傍には、それぞれ造影マーカー25、26が取り付けられている。
内管21には、ガイドワイヤーを挿通するための内腔が形成されている。カテーテル1においては、ガイドワイヤーを体内に挿入して体外と体内との経路を確保した後、カテーテル部2を構成する内管21の内腔内に挿通されたガイドワイヤーに沿ってカテーテル部2を押し込む(進行させる)ことにより、カテーテル部2の遠位端近傍を体内の目的部位に挿入することができる。
また、内管21の遠位端側には、ステント配置部27が形成されており、ステント配置部27には、ステント4が内管21を覆うように配置されている。
本実施形態においては、内管21は、ステント配置部27よりも近位端側で、内管内層21bと内管内層21bを覆うように形成された内管外層21aとを備える二層構造とされている。そして、内管内層21bの遠位端は内管外層21aの遠位端より遠位端側に位置しており、これによって内管外層21aの遠位端に段差が形成されている。この段差は、ステント4を所定位置に留置する際に必要な操作である外管22の近位端側へのスライド操作の際に、ステント4が外管22と共にステント配置部27から近位端側に移動してしまわないようにするためのストッパの役割を果たしている。
内管21は可撓性を有しており、その材料としては、ある程度の剛性と摺動性を有する熱可塑性樹脂が好適に用いられる。本実施形態においては、内管内層21bを高剛性の熱可塑性樹脂で形成して、内管外層21aは摺動性に優れる熱可塑性樹脂で形成している。ある程度の剛性と摺動性が求められる。内管21には、剛性や摺動性の向上等のために、材料の表面にコーティング等がなされていてもよい。内管21の寸法は、通常、長さは外管22と操作部3の長さを合計した程度であり、外径は0.5〜3.0mm程度である。
外管22は、内管21の外径よりもわずかに大きい内径を有しており、その内側に内管21が挿通されている。内管21の外周面と外管22の内周面との間には、ステント4が装着できるように所定の隙間が形成されている。外管22の近位端は、操作部3に接続されている。外管22は、操作部3を操作することにより、内管21に対して軸方向にスライド(相対移動)可能である。
外管22は可撓性を有しており、高分子材料からなる樹脂層22aと、この樹脂層22aに埋設され、複数本の線材を螺旋状に編組してなる管状の編組体22bとを備えている。編組体22bは、ステント配置部27に相当する部分以外の部分にのみ設けられている。
樹脂層22aを構成する材料としては、外管22を透かしてその内部にあるステント4を目視できる透明な高分子材料が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリエステルポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等の各種樹脂材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の各種熱可塑性エラストマーを使用することができる。これらのうち2種以上を組み合わせて使用することもできる。
編組体22bは、金属製の線材を複数本編組することにより構成され、全体として管状体をなす。この編組体22bにおいて、各々の線材は、螺旋状に巻回された形状を有している。編組体22bを構成する線材の材料は、例えば、金、銀、白金、銅、イリジウム、ニッケル、チタン、タングステン、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属単体、ステンレス鋼、ニクロム鋼、ニッケル−チタン合金、チタン系合金などの合金が挙げられる。なかでも、加工性、強度、耐食性の観点より、SUS304、SUS316等のステンレス鋼を用いることが好ましい。
本実施形態のステントデリバリーカテーテル1に装着されるステント4は、収縮状態から自己の弾性力によって拡張する自己拡張型のステントであり、ニッケルチタン合金やコバルトクロム合金などの超弾性金属あるいは形状記憶金属等で構成される。
先端チップ100は、内管21(内管内層21bのみからなる部分)の遠位端に設置され、内管21(カテーテル1)の遠位端が体内管腔部の周壁に突き当たった場合に、それを傷つけることを防止し、さらに、カテーテル1の挿入抵抗を低減し、体内への挿入を容易にする役割を果たす。
本発明に係る先端チップ100について、図3〜図5に示す実施形態を参照して詳細に説明する。
図3は先端チップ100の斜視図であり、図4は先端チップ100の軸方向断面図であり、図5は、先端チップ100を内管21の遠位端に装着した状態を示す軸方向断面図である。
先端チップ100は、遠位側筒状部112、遠位側テーパ部152、太径部154、段差面156、近位側筒状部158を有する。
遠位側筒状部112は、先端チップ100の遠位端部、換言すればカテーテル1の最遠位端部に配される細径の円筒形状の部分である。本実施形態において、遠位側筒状部112は、例えば外径1.5mm、内径1.0mmに形成される。遠位側筒状部112の遠位端面は、先細に成るように傾斜したテーパ面113に形成されている。
遠位側テーパ部152は、その遠位側に遠位側筒状部112が設置されて、先端チップ100の遠位端の遠位側筒状部112から、近位側(先端チップ100の中間の太径部154がある方向)に向かって徐々に拡径するように傾斜したテーパ面部である。この遠位側テーパ部152の作用により、カテーテル1の先端部はスムースに体内管腔内に挿入し押し進められる。
太径部154は、遠位側テーパ部152と近位側筒状部158との間に配された、先端チップ100の中間部分をなし、遠位側筒状部112および近位側筒状部158よりも太径の円筒形状に形成された先端チップ100の最太部分である。太径部154は、本実施形態においては、例えば外径3mmに形成されている。
段差面156は、太径部154と、太径部154に対して相対的に細径な近位側筒状部158とを接続する円環面であり、軸方向近位端側を指向する軸方向に略垂直な円環面である。前述したように、カテーテル1の外管22は、操作部3を操作することにより、内管21に対して軸方向にスライド可能に構成されている。先端チップ100の段差面156に、この外管22の遠位端が当接されることにより、外管22の遠位端面がカテーテル1を押し進める方向に向かう段差を形成することが防止され、その結果、カテーテル1を押し進め易くなる。段差面156は、その為の当接面としての機能を有する。
近位側筒状部158は、先端チップ100近位端側の部分をなし、その近位側にカテーテル部2(内管21)の遠位端が接続される、細径の円筒形状の部分である。
このような外形を有する先端チップ100は、図4に示すように、遠位部材110と、近位部材150とを結合して構成されている。
遠位部材110は、先端チップ100の遠位側筒状部112を形成する細径の円筒形状の部材である。従って、遠位部材110は、遠位側筒状部112と同じく、外径1.5mm、内径1.0mmである。遠位部材110の近位側の端部は、近位部材150の筒状内空部160に嵌挿され、その嵌挿部分が接着剤により、あるいは融着により接合(接続)されている。遠位部材110と近位部材150の筒状内空部160との重なり部分は、例えば長さ1mm程度である。
近位部材150は、前述した遠位側テーパ部152、太径部154、段差面156及び近位側筒状部158からなる外形を有している。近位部材150の内部には、近位部材150を軸方向に貫通する円筒状の空間である筒状内空部160が形成されている。前述したように、この筒状内空部160の遠位側に遠位部材110が嵌挿され、先端チップ100が形成される。従って、近位部材150の筒状内空部160は、遠位部材110の外径とほぼ同じ内径、すなわち1.5mmの内径に形成されている。
また、筒状内空部160の近位側には、図5に示すように、カテーテル部2の内管21の遠位端部が嵌挿され、近位部材150が内管21の遠位端に接続される。これにより、先端チップ100は、カテーテル部2の内管21に設置される。なお、内管21と先端チップ100とは、接着剤あるいは融着により接続される。
このように遠位部材110及び近位部材150により形成される先端チップ100において、遠位部材110は、近位部材150に比して相対的に弾性率が高い材料で形成し、近位部材150は、遠位部材110に比して相対的に弾性率が低い材料で形成する。具体的には、遠位部材110及び近位部材150は、各々ポリエチレン(PE)、ナイロンあるいはポリウレタン(PU)等の樹脂を材料とし、これらの種々の樹脂材料の中で、弾性率(より具体的には曲げ弾性率)の異なる材料であって、相互の接着あるいは融着が可能かつ適切に行える材料を選択し、そのうち相対的に弾性率が高い材料で遠位部材110を形成し、相対的に弾性率が低い材料で近位部材150を形成する。
より具体的には、遠位部材110として、例えば弾性率(ISO178曲げ弾性率)が1100MPa,1100MPa、550MPa及び400MPaのものが製品化されているポリアミド樹脂・リルサン(リルサンは、仏アルケマ社の登録商標)を用い、近位部材150としては、例えば弾性率(ISO178曲げ弾性率)が730MPa,390MPa,290MPa,160MPa(以上硬質系)、84MPa,78MPa,25MPa,15MPa(以上軟質系)のものが製品化されているポリアミド系エラストマー樹脂・ペバックス(ペバックスは、仏アルケマ社の登録商標)を用いるのが好適である。
あるいは、遠位部材110として、例えば弾性率(ASTM D790曲げ弾性率)が10000psiのものが製品化されているポリウレタン樹脂・ペレセン(ペレセンは、米国ルブリゾル・アドバンスド・マテリアルズ,インコーポレイテッドの登録商標)を用い、近位部材150として、例えば弾性率(ASTM D790曲げ弾性率)が4700psiのものが製品化されているポリウレタン樹脂・テコフレックス(テコフレックスは、米国ルブリゾル・アドバンスド・マテリアルズ,インコーポレイテッドの登録商標)を用いてもよい。
あるいはまた、遠位部材110として、例えば弾性率(曲げ弾性率)が70.3〜183kgf/mmの範囲に属することが知られている高密度ポリエチレン樹脂を用い、近位部材150として、例えば弾性率(曲げ弾性率)が5.62〜42.2kgf/mmの範囲に属することが知られている低密度ポリエチレン樹脂を用いてもよい。
あるいはまた、遠位部材110および近位部材150の材料として、同じ樹脂を主たる材料とする樹脂組成物を用い、それぞれの樹脂に配合する添加剤(例えば、無機フィラーなどの充填剤)の種類や量を異ならせることによって、遠位部材110の材料と近位部材150の材料との弾性率を異ならせることもできる。
このように、先端チップ100の先端、すなわちカテーテル1の先端の弾性率を高くすることで、カテーテル1を体内管腔に挿入(進行)させる時に、先端チップ100(遠位部材110)の外径よりも小さな径の体内管腔を先端チップ100の先端部分で押し広げ易くなり、すなわち狭窄部を突破しやすくなる。また、カテーテル部2の先端のトルクコントロール性能が高くなり、カテーテル部2(カテーテル1)を扱い易くなり、体内管腔に挿入・進行させやすい。その結果、ステントを所望の箇所に移送し留置することができる。一方で、先端チップ100の近位部側の弾性率を低くすることで、カテーテル部2のガイドワイヤーへの追随性を上げることができる。
なお、先端チップ100においては、上述したように、遠位部材110の弾性率を上げ、近位部材150の弾性率を下げるようにしたが、遠位部材110は細径に形成されており、近位部材150は太径に形成されており、全体の硬度はほぼ均一にされている。したがって、カテーテル1全体の柔軟性はほぼ均一に保たれており、先端チップ100全体のガイドワイヤーへの追従性は維持されている。
また、先端チップ100の全体の外周面には、潤滑性処理が施されている。これにより、先端チップ100の外周面は太径部154の箇所を含めて全体が滑り易く形成されており、カテーテル1の挿入を容易にしている。なお、先端チップ100に施される潤滑性処理の例としては、フッ素樹脂のコーティングやシリコーンオイルのコーティングのほか、ハイドロゲルのコーティング等を用いることができる。
なお、このような先端チップ100を成形するための成形方法は、特に限定されるものではないが、例えば2方向からの2色射出成形、あるいは、インサート射出成形等により製造することができる。また、遠位部材110および近位部材150をそれぞれ別個に成形して、それらを接着や溶着等により接合することもできる。
このような構成の先端チップ100は、図5に示すように、カテーテル1の内管21の遠位端に設置される。すなわち、内管21の遠位端部が、先端チップ100の近位部材150の筒状内空部160に嵌挿され、例えばその遠位端が遠位部材110の近位端に当接するまで挿入され、この状態で融着等により設置される。
最外管24は、操作部3から遠位端方向に、一定長さの外管22の外周面を覆うように、外管22と同心円状に配された管であり、その近位端側が操作部3におけるハウジング31の前方キャップ32の先端に固定されている。本実施形態において、最外管24は必ずしも必須ではないが、外管22がカテーテル部2の最外層になると、ステント4の留置操作である外管22の近位端側へのスライドの際に、外管22を手で保持することが不可能となる。なぜならば、近位端側に動こうとする外管22を手で保持して、その位置で固定してしまうと、結果的に内管21が体内壁に対して遠位端方向に移動してしまい、ステント4の留置位置がずれ易くなるからである。したがって、カテーテル1を手で保持することを可能とし、ステント4の留置位置をずれ難くする観点からは、最外管24を設けることが好ましい。
最外管24は、通常、長さが外管22よりも500〜1500mm程度短く、内径が外管22の外径よりも0.05〜1.0mm程度大きい寸法で設けられる。材料は特に限定されないが、合成樹脂を用いることができる。
内管21および外管22の遠位端近傍に装着されている造影マーカー25,26は、X線透視によりその位置が検出されて体内における標識となるものであり、例えば金、白金、タングステン等の金属材料や、硫酸バリウムや酸化ビスマスがブレンドされたポリマー等により形成される。内管21および/または外管22の遠位端近傍に造影マーカー25,26を装着すると、X線透視によって、造影マーカー25,26の位置を検出することが可能となり、カテーテル部2の遠位端部分の位置を正確に把握できるため好ましい。
特に、図示のように内管21と外管22の両方に造影マーカー25,26を装着すると、それぞれの管の相対位置を把握することでステント4が解放されたか否かが分かるため、好ましい。造影マーカー25,26の形状は特に限定されないが、リング状であることが好ましい。また、造影マーカー25,26は、内管21および/または外管22の内周面あるいは外周面に装着してもよいし、内管21および/または外管22に埋設してもよい。本実施形態では、上述のように内管外層21aがステント4のストッパの役割を果たしているが、内管21が一層のみから構成されている場合等には、内管21の外周面にリング状の造影マーカー25を取り付けて段差を形成することにより、造影マーカー25にストッパの役割を付与することもできる。
操作部3としては、駆動レバー33を操作して外管22を近位端側に移動させる構成としたが、これには限定されず、例えば、手動操作により内管に対して外管を近位端側へ引くことによって、ステントを開放するような比較的簡易な構成としてもよい。要するに、外管を軸方向に移動させて、ステントの規制および開放を行うことができれば、その構成は特に限定されない。
このような構成のカテーテル1においては、まずステントを留置する体内管腔箇所に向けてガイドワイヤーを挿入する。
次に、カテーテル部2(内管21)内に挿通されたガイドワイヤーに沿って、カテーテル部2を押し込む(進行させる)。この際に、カテーテル部2の先端には、遠位側(先端側)が硬めの(弾性率の高い)材料で形成され近位側(操作部側)が柔らかめの(弾性率の低い)材料で形成された先端チップ100が設置されているので、カテーテル部2の先端が体内管腔の周壁等に引っ掛かる可能性が少なく、また、中途に狭窄部位等があっても突破し易い。また、先端チップ100の先端側(遠位側)は適切なトルクコントロール性を有し、近位側は適切な追従性を有しているので、扱い、操作が容易で、この点からも、体内管腔の周壁を傷つけることなく適切にカテーテル部を目的箇所まで挿入することができる。
カテーテル部2が体内管腔の所定の位置に導入されたら、操作部3の駆動レバー33を操作することにより、外管22は操作部3の内部に引かれ、外管22が内管21に対して相対的に近位端側へ一定の距離を移動する。その結果、外管22に完全に覆われていた内管21のステント配置部27の外周面上にあるステント4の遠位端側の一部が露出する。そして、この駆動レバー33の操作を繰り返すことにより、最終的にステント4を正確に術者の意図した部位における内管21のステント配置部27の外周面上で完全に露出させることができる。そして、完全に露出したステント4は、外方に拡張して体内管腔に留置される。
このように、本発明に係る先端チップ100を設置したカテーテルを有するステントデリバリー装置(ステントデリバリーカテーテル)1においては、容易な操作で、ステントを所望箇所に留置することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
例えば、本実施形態では胆管内にステント4を留置する場合を例示したが、ステント4を留置する体内の部位は特に限定されず、例えば、食道、十二指腸、小腸、大腸などの消化器管、尿管、尿道などの泌尿器管、気管あるいは血管など、あらゆる体内管腔にステント4を留置するために用いることができる。
また、本発明の先端チップは、ステントデリバリー装置(ステントデリバリーカテーテル)にのみ設置可能なものではなく、その他の任意のカテーテルに対して適用可能である。例えば、単に管腔部や血管へ薬剤や造影剤を注入する為に用いられるカテーテル、管腔部や血管からの体液や血液の排出(ドレナージ)するドレナージカテーテル、大動脈内に挿入し心臓の拍動にあわせてバルーンを拡張および収縮させ心機能の補助を行う大動脈内バルーンポンピング(IABP)用のバルーンカテーテル、胆管などに生じた結石を除去する為のバルーンカテーテル、あるいはまた、超音波内視鏡(EUS)に挿通して用いられて食道や腸等の診断や処置等を行うカテーテル等にも、本発明の先端チップ100は適用可能である。
1…ステントデリバリー装置(ステントデリバリーカテーテル)
2…カテーテル部
21…内管
22…外管
100…先端チップ
110…遠位部材
112…遠位側筒状部
113…テーパ面
150…近位部材
152…遠位側テーパ部
154…太径部
156…段差面
158…近位側筒状部
160…筒状内空部
24…最外管
25,26…造影マーカー
27…ステント配置部
3…操作部
31…ハウジング
32…先端キャップ
33…駆動レバー
4…ステント

Claims (3)

  1. カテーテルの遠位端に設置されるカテーテル用先端チップであって、
    所定の弾性率を有する第1の材料により形成され、当該先端チップの遠位側端部を構成する遠位部材と、
    前記第1の材料の弾性率よりも低い弾性率を有する第2の材料により前記遠位部材より太径に形成され、当該先端チップの近位側部分を構成し、遠位側に前記遠位部材が設置され、近位側が前記カテーテルの前記遠位端に接続される近位部材と
    を有するカテーテル用先端チップ。
  2. 前記遠位部材が円筒形状であり、
    前記近位部材は、軸方向に貫通する円筒状の空間であって、遠位側に前記遠位部材が嵌挿設置され、近位側に前記カテーテルが嵌挿接続される筒状内空部を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル用先端チップ。
  3. 前記近位部材が、その遠位側に前記遠位部材が設置され、近位側に向かって徐々に拡径する遠位側テーパ部と、その近位側に前記カテーテルの前記遠位端が接続される円筒形状の近位側筒状部と、前記遠位側テーパ部と前記近位側筒状部との間に配され、前記遠位部材および前記近位側筒状部より太径に形成された円筒形状の太径部とにより構成されることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル用先端チップ。
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