JP2014194210A - バイナリー発電装置の運転方法及びバイナリー発電装置 - Google Patents

バイナリー発電装置の運転方法及びバイナリー発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸発器に供給される蒸気の圧力や温度の変動に応じて作動媒体の循環量を迅速に且つ精度良く調整する。
【解決手段】本発明の運転方法では、蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器2と、気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機3と、気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器4と、凝縮器4から蒸発器2に向って作動媒体を循環させる循環ポンプ5とを備えたバイナリー発電装置1において、循環ポンプ5の作動媒体の循環量を制御するに際しては、蒸気の入側の飽和温度Tと、作動媒体の出側の飽和温度Tとを算出し、算出された飽和温度の温度差ΔTが閾値以上となるように、循環ポンプ5による作動媒体の循環量と圧力を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイナリー発電装置の運転方法及びバイナリー発電装置に関するものである。
従来、工場などから排出される排温水や温泉からの温水のような低温の熱源から熱を回収して発電を行うものとして、バイナリー発電装置が存在する。このバイナリー発電装置は、作動媒体として水でなく低沸点の有機化合物などを用いており、通常の蒸気タービンを用いた発電装置に比べて低温の熱源であっても発電が可能なものとなっている。
上述したバイナリー発電装置で発電を行う際には、次に示す特許文献1〜特許文献3に開示される方法で作動媒体の循環量を調整しつつ発電を行うのが一般的である。
例えば、特許文献1には、自動車などの車両に搭載された熱機関からの廃熱を利用して発電を行う廃熱利用装置が開示されている。この廃熱利用装置は、ランキンサイクルの加熱器で回収された回収熱量、凝縮器から放熱された放熱量、膨張機の出入口でのエンタルピ差などに基づいて、熱機関からの廃熱を最も効率的に回収できる作動流体の流量を決定している。
また、特許文献2にも、特許文献1同様に内燃機関の廃熱を利用して発電を行う廃熱利用装置が開示されている。特許文献2の廃熱利用装置は、エンジン内の廃熱を用いて作動流体を気化させる蒸発器の他に、作動流体を加熱させる排ガス熱交換器を設けており、2つの熱交換器を用いて作動流体を加熱状態として発電に用いている。この特許文献2の廃熱利用装置では、内燃機関の廃熱が大きくなった場合は作動流体の流量を大きくし、廃熱が小さくなった場合は作動流体の流量を小さくして、例えば作動流体が過熱されて潤滑油などが分解されることを防止している。
さらに、特許文献3には、エンジンなどの熱源から排出される熱を用いて熱伝達媒体を膨張・凝縮させることにより発電を行うランキンサイクルの熱発電装置が開示されている。この特許文献3の熱発電装置は、熱源であるエンジンの温度、エンジンを冷却する冷却水の水温、冷却水の流量などに基づいて、ランキンサイクルに供給される熱量とランキンサイクルから放熱される熱量とを計算し、計算された供給熱量と放熱熱量との収支に基づいて作動流体の流量を調整することにより、熱源であるエンジンの燃費を向上させる構成となっている。
特許第4543920公報 特表2009−101977号公報 特許第4715458号公報
ところで、一般に発電などに用いられる蒸気には0.2〜0.8MPaG程度の高圧の蒸気が用いられる。工場などから排出される排蒸気の中には、0.2MPaG以下の低圧の蒸気もあるが、こういった低圧の蒸気は再利用されることなく破棄されることが多い。しかし、蒸気は作動媒体の中でも潜熱が大きく、低圧の蒸気にも発電に利用可能な潜熱が十分に残されている。つまり、低圧の蒸気であっても、再利用して発電に用いることは十分に可能である。
ただ、低圧の蒸気は、十分な潜熱を有しているとはいえ、飽和状態の蒸気に対して圧力や温度を若干高くした程度のものに過ぎない。この飽和状態から若干高い程度の圧力や温度では、圧力や温度が少しでも変動すれば蒸気の熱エネルギも大きく変動する。それゆえ、上述した低温の蒸気を用いた場合には圧力や温度が少しでも低下すると、作動媒体側に十分な熱エネルギが熱交換されなくなって、蒸発器の出側で作動媒体が2相流状態となり、発電量が不安定になる。そのため、低圧の蒸気を用いて発電を安定して行う為には、蒸気の圧力や温度の変動に合わせて、作動媒体の循環量を迅速且つ精確に調整することが必要不可欠となる。
ところが、特許文献1〜3の発電装置は、いずれも熱源として低圧の蒸気を用いたものではないので、蒸気の圧力や温度の変動に付随して作動媒体の循環量を精確に調整できるものでもないし、迅速に調整できるものともなっていない。
また、特許文献1〜3の発電装置は、例えば熱源の温度や冷却水の水温といった温度を実際に計測して制御を行う構成となっている。しかし、制御に用いる物理量の中でも温度は最も応答性が悪い物理量であり、蒸気の圧力などに比べれば温度の応答は相当悪い。それゆえ、応答性の悪い温度などの物理量を制御に用いると、例えば蒸気の圧力が変動しても作動媒体の循環量を迅速に調整することができなくなり、ハンチングなどによって制御が不可能になったり十分な発電量を確保できなくなったりする可能性もある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、蒸発器に供給される蒸気の圧力や温度の変動に応じて作動媒体の循環量を迅速に且つ精度良く調整することで、低圧の蒸気を再利用しても安定した発電を行うことができるバイナリー発電装置の運転方法及びバイナリー発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のバイナリー発電装置の運転方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明のバイナリー発電装置の運転方法は、蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置において、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を制御するに際しては、前記蒸発器に供給される蒸気の入側の飽和温度Tと、前記蒸発器から排出される作動媒体の出側の飽和温度Tとを算出し、算出された蒸気の入側の飽和温度Tから作動媒体の出側の飽和温度Tを差し引いた温度差ΔTが、予め定められた閾値以上となるように、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量と圧力を制御することを特徴とする。
なお、好ましくは、前記蒸発器の入側において蒸気の圧力を計測する入側蒸気圧力計を設けると共に、蒸発器の出側において作動媒体の圧力を計測する出側媒体圧力計を設けておき、前記入側蒸気圧力計で計測された蒸気の圧力に基づいて、蒸気の入側の飽和温度Tを算出すると共に、前記出側媒体圧力計で計測された作動媒体の圧力に基づいて、作動媒体の出側の飽和温度Tを算出するとよい。
なお、好ましくは、前記蒸発器の入側に、この蒸発器に供給される蒸気の圧力を減圧可能な減圧弁と、この減圧弁に供給される蒸気の圧力を計測する減圧弁入側圧力計と、を設けておき、前記減圧弁入側圧力計で計測された蒸気の圧力が、予め定められた圧力以下となるように、前記減圧弁を開閉するとよい。
なお、好ましくは、前記温度差ΔTが前記閾値以上の場合には、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を大きくし、前記温度差ΔTが閾値未満の場合には、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を小さくするとよい。
一方、本発明のバイナリー発電装置は、蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置であって、上述した運転方法に従って、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量と圧力を制御する制御部を有することを特徴とする。
また、本発明のバイナリー発電装置の運転方法は、前記蒸発器において作動媒体を蒸発させる元蒸気を供給する蒸気供給源と、前記蒸気供給源で発生した元蒸気を外部に排出する蒸気排出主配管とがバイナリー発電装置とは別に設けられており、前記蒸気排出主配管を流れる元蒸気の一部を分岐して前記蒸発器に導入する蒸気分岐配管を設け、前記蒸気供給源で発生する元蒸気の圧力Pを計測し、計測された元蒸気の圧力Pに基づいて、前記蒸気分岐配管を流れる元蒸気の流量を調整することを特徴とする。
なお、好ましくは、前記蒸気分岐配管の分岐点より下流側の蒸気排出主配管に、この蒸気排出主配管を流れる元蒸気の圧力を調整する圧力調整弁を設けておき、前記元蒸気の圧力Pが予め定められた圧力PS1より小さい場合には前記圧力調整弁を締め、前記元蒸気の圧力Pが予め定められた圧力PS2(>PS1)より大きい場合には前記圧力調整弁を開放するとよい。
さらに、本発明のバイナリー発電装置は、蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置であって、前記蒸発器で作動媒体を蒸発させる元蒸気を発生させる蒸気供給源と、前記蒸気供給源で発生した元蒸気をこの蒸気供給源の外部に排出する蒸気排出主配管と、前記蒸気排出主配管を流れる元蒸気の一部を分岐して前記蒸発器に導入する蒸気分岐配管と、前記蒸気供給源で発生する元蒸気の圧力Pを計測する圧力計と、前記圧力計で計測された元蒸気の圧力Pに基づいて、前記蒸気分岐配管を流れる元蒸気の流量を調整する圧力調整弁と備えていて、上述した運転方法に従って、前記蒸気分岐配管内を流通する作動媒体の循環量を制御する制御部を有するとよい。
本発明のバイナリー発電装置の運転方法及びバイナリー発電装置によれば、蒸発器に供給される蒸気の圧力や温度の急激な変動に応じて作動媒体の循環量を迅速に且つ精度良く調整することができ、低圧の蒸気を再利用しても安定した発電を行うことができる。
第1実施形態のバイナリー発電装置を示している。 第2実施形態のバイナリー発電装置を示している。
「第1実施形態」
以下、本発明のバイナリー発電装置1及びこのバイナリー発電装置1の運転方法の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1は、第1実施形態のバイナリー発電装置1を模式的に示したものである。
図1に示すように、バイナリー発電装置1は、蒸気を熱源として液体の作動媒体を蒸発させる蒸発器2と、蒸発器2で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機3と、膨張機3で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器4と、凝縮器4から蒸発器2に向って作動媒体を循環させる循環ポンプ5とを備えている。これら蒸発器2、膨張機3、凝縮器4及び循環ポンプ5は作動媒体を循環させる閉ループ状の循環配管6により接続されていて、作動媒体を循環配管6の一方向(蒸発器2→膨張機3→凝縮器4→循環ポンプ5の順番に循環して蒸発器に帰還する方向)に沿って流通できるようになっている。
上述した蒸発器2には、この蒸発器2内に蒸気を供給する蒸気配管7が設けられており、この蒸気配管7を介して外部のボイラや温泉などで発生した蒸気を蒸発器2の内部(蒸発器2の一次側)に供給すると共に、供給した蒸気を蒸発器2の外部に排出できるようになっている。また、蒸発器2の入側の蒸気配管7には、蒸発器2に供給される蒸気圧力を減圧可能な後述する減圧弁8と、蒸発器2に溜まったドレイン(凝縮水)を取り除くスチームトラップ9(強制ドレイン排出手段)が設けられている。なお、蒸発器2の二次側には、作動媒体が供給され、一次側の蒸気との間で熱交換がなされる。
一方、凝縮器4には、この凝縮器4の一次側に冷却塔10(チラ−)で冷却された冷却水を供給する冷却水配管11と、冷却水配管11に沿って冷却水を流通させる冷却水ポンプ12とが設けられている。凝縮器4の二次側の入側には、蒸発器2の二次側の出側から延びて膨張機3を経由した循環配管6が連結されており、凝縮器4の二次側の出側から延びる循環配管6は、循環ポンプ5を経由して蒸発器2の二次側の入側へとつながっている。
上述したバイナリー発電装置1には、膨張機3に連結された発電機13が設けられており、膨張機3で得られた回転駆動力を用いて発電機13で発電を行うことができるようになっている。また、膨張機3には、膨張機3に用いられるタービンなどに潤滑油を供給する潤滑手段14が設けられている。この潤滑手段14は、蒸発器2の二次側の出側から膨張機3に向かう循環配管6上に設けられて作動媒体から潤滑油を分離する油分離器15と、油分離器15で分離された潤滑油を膨張機3に供給する潤滑油供給配管16とを備えている。さらに、循環ポンプ5から蒸発器2に向かう循環配管6上には、蒸発器2の負荷を下げるために液体の作動媒体を予熱する予熱器17が設けられている。この予熱器17には、温水が供給されていて、温水との間に熱交換を行うことで液体の作動媒体を予熱できる構成となっている。
バイナリー発電装置1に用いられる作動媒体には、代替フロンやペンタンなどのような水より低沸点の有機化合物が用いられており、熱源である蒸気から供給される熱を用いて発電を行うことが可能となっている。
また、蒸発器2に供給される蒸気には、圧力が0.2MPaG以下の蒸気が含まれる。この蒸気は、通常発電に用いられる0.2MPaG〜0.8MPaGの蒸気に比べて低圧とされており、0.2MPaG以下の低圧の蒸気を用いても発電を行えることが、本発明のバイナリー発電装置1の特徴の1つとなっている。
図1に示すバイナリー発電装置1で発電を行う際には、まず蒸発器2の1次側に蒸気を供給すると共に蒸発器2の2次側に液体の作動媒体を導いて、蒸発器2内で両者の間に熱交換を行って、液体の作動媒体を気体の作動媒体に気化させる。そして、蒸発器2から送られてきた気体の作動媒体から油分離器15で潤滑油を分離し、油分離器15で分離された潤滑油を潤滑油供給配管16を介して膨張機3に送り、潤滑油が供給された状態で膨張機3を駆動させる。
膨張機3を駆動させて回転駆動力が発生すると、発生した回転駆動力は駆動軸18を経由して発電機13に送られ、発電機13で発電が行われる。一方、膨張機3の駆動に用いられた気体の作動媒体は凝縮器4に送られ、凝縮器4において冷却水との間に熱交換が行われて、作動媒体は気体から液体に戻る(凝縮される)。凝縮器4で凝縮された液体の作動媒体は循環ポンプ5で圧送され、予熱器17を経由して蒸発器2に帰還する。予熱器17では、外部から供給された温水の作用で液体の作動媒体が再び蒸発器2で加熱されて気化される。このようにしてバイナリー発電装置1では、作動媒体を循環させつつランキンサイクルを利用して発電が行われるのである。
ところで、本発明のバイナリー発電装置1の場合、通常あれば発電に用いられない低圧の蒸気、言い換えれば再利用されずに破棄される蒸気が利用される。この低圧の蒸気は、一般に発電に供される0.2〜0.8MPaGよりも低い圧力の蒸気であり、概ね0.2MPaG以下の圧力とされている。なお、以降の明細書では、この低圧の蒸気を「低圧蒸気」と呼び、0.2〜0.8MPaGの蒸気(高圧蒸気)と区別して表現する。
しかし、ランキンサイクルに用いられる作動媒体の中でも、蒸気は潜熱が非常に大きく、「低圧」であっても蒸気であれば多くの熱エネルギを内包している。ただ、低圧蒸気は、蒸発器に供給される際の圧力が少しでも変動すると、有する熱エネルギ(潜熱)が急激に変動し、作動媒体が2相流になったり、作動媒体の循環量、過熱度、発電量が急激に変動したりして、発電を安定させるのが困難になる。
そこで、本発明のバイナリー発電装置1の運転方法では、蒸発器2に供給される蒸気の入側の飽和温度Tと、蒸発器2から排出される作動媒体の出側の飽和温度Tとを算出し、算出された蒸気の入側の飽和温度Tから作動媒体の出側の飽和温度Tを差し引いた温度差ΔTが、予め定められた閾値A以上となるように、循環ポンプ5による作動媒体の循環量を制御している。
具体的には、上述したバイナリー発電装置1では、蒸発器2の入側の蒸気配管7に、蒸発器2の入側の蒸気圧力(入側蒸気圧力P)を計測する入側蒸気圧力計19が配備されており、また蒸発器2の出側の循環配管6には、蒸発器2の出側の作動媒体圧力(出側媒体圧力P)を計測する出側媒体圧力計20が配備されている。
上述した入側蒸気圧力計19で計測された圧力は入側蒸気圧力Pとして制御部22に送られ、出側媒体圧力計20で計測された圧力は出側媒体圧力Pとして制御部22に送られる。
制御部22は、パソコンやシーケンサであり、内部に記憶されたプログラムに従って、蒸発器2に供給される蒸気の入側の飽和温度Tと、蒸発器2から排出される作動媒体の出側の飽和温度Tとを算出し、算出された蒸気の入側の飽和温度Tから作動媒体の出側の飽和温度Tを差し引いた温度差ΔTを計算する。そして、温度差ΔTの計算結果に基づいて、インバータ23を介して循環ポンプ5へ制御信号を送っている。その結果、循環ポンプ5では、循環ポンプ5の回転数、電圧、あるいは電流が制御部22により制御可能となっている
なお、上述したように、蒸発器2の入側の蒸気配管7には、この蒸発器2に供給される蒸気圧力を減圧可能な減圧弁8が設けられている。この減圧弁8は、入側蒸気圧力計19の更に上流側に配備されており、蒸気配管7や蒸発器2の破損を防止するために、蒸発器2に供給される低圧蒸気の圧力が所定圧力以上となった際に圧力を減圧(調整)可能とされている。具体的には、減圧弁8の上流側の蒸気配管7には、減圧弁8に送られる低圧蒸気の圧力Pを計測する減圧弁入側圧力計21が設けられていて、減圧弁8は減圧弁入側圧力計21で計測された低圧蒸気の圧力Pが所定の圧力を超えた場合に作動する構成とされている。
なお、図例のバイナリー発電装置1では、減圧弁8により蒸気配管7内の圧力が0.000〜0.169MPaGの範囲の圧力に調整されている。
次に、制御部22内で行われる制御、言い換えれば本発明のバイナリー発電装置1の運転方法について説明する。
制御部22内では、入側蒸気圧力計19から送られてきた入側蒸気圧力Pを、以下の式(1)に従って計算することにより、蒸気の入側の飽和温度Tが求められている。また、制御部22では、出側媒体圧力計20から送られてきた出側媒体圧力Pを、以下の式(2)に従って計算することにより、作動媒体の出側の飽和温度Tが求められている。
Figure 2014194210
なお、式(1)に用いられるf及び式(2)に用いられるfは、圧力と飽和温度との関係を示したものであり、蒸気(水)と作動媒体とのそれぞれに対して規定されている。具体的には、これらの関数f及びfは、「モリエル線図(p−h線図)」などを予め求めておき、求められたモリエル線図の飽和蒸気曲線上で圧力P、Pに対応する飽和温度を求めている。
こうして制御部22では、蒸気と作動媒体とのそれぞれの圧力P、Pを求めることで、蒸気と作動媒体との飽和温度T、Tを一義的に決定できる構成となっている。
制御部22では、上述のようにして得られた入側蒸気の飽和温度Tから出側媒体の飽和温度Tを差し引くことで温度差ΔTを求めている。そして、求められた温度差ΔTを算出し、温度差ΔTを予め入力してある閾値Aと比較することで、循環ポンプ5の回転数を増加させたり、減少させたりするようになっている。
つまり、制御部22では、温度差ΔTが閾値A以上の場合は、蒸気の入側の飽和温度Tが作動媒体の出側の飽和温度Tより十分に高い、言い換えれば蒸気から作動媒体への熱エネルギの供給が可能であると判断する。それゆえ、制御部22では、作動媒体の循環量と圧力を大きくする為に、インバータ23を介して循環ポンプ5に指令を送って循環ポンプ5の回転数を高くする。このようにすれば、循環ポンプ5の回転数が高くなった分だけ作動媒体の循環量と圧力が大きくなり、蒸気の入側の飽和温度Tと作動媒体の出側の飽和温度Tとの温度差ΔTが閾値Aに近づくことになる。
一方、温度差ΔTが閾値A未満の場合には、蒸気から作動媒体への熱エネルギの供給が難しくなる。
それゆえ、制御部22では、作動媒体の循環量と圧力をさらに小さくするために、循環ポンプ5に指令を送って循環ポンプ5の回転数を低くする。
このようにすれば、循環ポンプ5の回転数が低くなった分だけ作動媒体の循環量と圧力が小さくなり、蒸気の入側の飽和温度Tと作動媒体の出側の飽和温度Tとの温度差ΔTが閾値Aに近づくことになる。
また、上述したように、蒸気の入側の飽和温度Tを求めるに際しては入側蒸気圧力計19で計測された蒸気の圧力(入側蒸気圧力P)を用い、作動媒体の出側の飽和温度Tを求めるに際しては出側媒体圧力計20で計測された作動媒体の圧力(出側媒体圧力P)を用いているため、蒸気の入側の飽和温度T、作動媒体の出側の飽和温度Tに代えて、入側蒸気圧力P、出側媒体圧力Pを制御の指標に利用することができる。
すなわち、入側蒸気圧力Pと出側媒体圧力Pとの差を求め、この差が所定の閾値A’より大きい場合は、循環ポンプ5の回転数を高くし、この差が所定の閾値A’より小さい場合は、循環ポンプ5の回転数を低くする制御を行ってもよい。このようにすると、応答性に優れた物理量である圧力に基づいて作動媒体の循環量と圧力を制御できるので、循環量の制御の応答性が大きく向上する。
以上述べたように、本実施形態のバイナリー発電装置1の運転方法を用いて作動媒体の循環量と圧力を制御することで、蒸気の入側の飽和温度Tと作動媒体の出側の飽和温度Tとの温度差ΔTを閾値A以上の値に維持することができる。つまり、蒸発器2の1次側では、作動媒体の飽和温度Tより十分に高い飽和温度とされた蒸気(入側の飽和温度Tの蒸気)が熱源から供給されるので、作動媒体を余さず気化させることができる。その結果、一部の作動媒体の気化ができなくなって作動媒体が蒸発器2の出側で2相流となるといった不具合や発電が不安定になるといった不具合を解消することも可能となる。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態のバイナリー発電装置1について説明する。
第2実施形態のバイナリー発電装置1は、第1実施形態のバイナリー発電装置1が備えている構成及び機能(作動媒体の循環量と圧力を制御することで、熱源となる蒸気の熱エネルギーが低い場合であっても発電が不安定になるといった不具合を解消する)を同様に備えるものとなっている。
係る構成、機能に加えて、第2実施形態のバイナリー発電装置1は、熱源となる蒸気の熱エネルギーが極端に高い場合であっても、バイナリー発電装置1自体に悪影響を及ぼさず且つ効率よく発電を行うために機能を有するものとなっている。
例えば、バイナリー発電装置で消費できる熱量(処理可能な熱量)に対して、それ以上の熱量を蒸気供給源23が排出しなければならない場合、図1に示す第1実施形態のようなバイナリ発電装置1では吸収できる熱量の上限が決まっているので、蒸気供給源23から排出される蒸気(元蒸気)を配管7に流すことができない。
一方、第2実施形態のバイナリー発電装置1が用いられるような環境においては、蒸気供給源23からの蒸気はタービンなど供給先の設備を回すために使われ使用後に外部に排出される。ところが、供給先の設備の受け入れる熱量に制限があるような場合、その制限以上の熱量の蒸気を蒸気供給源23が排出すると、供給先の設備の運転に影響が生じる。
そのような、供給先の設備への影響を抑えるために、第2実施形態のバイナリー発電装置1では、供給先の設備が受け入れ可能とする熱量の上限を超えるような熱量が供給される時に、分岐管(主配管24)を介して、その超える分(供給先の設備の熱量の上限を超える分)だけを、第2実施形態のバイナリー発電装置1へ排出し、供給先の設備に悪影響が及ばないようにしている。
具体的には、第2実施形態のバイナリー発電装置1が設置される環境、言い換えればバイナリー発電装置1の蒸発器2の上流側には、製造設備に備えられたボイラーなどの蒸気供給源23が配備されている。この蒸気供給源23で発生した元蒸気は当該蒸気供給源23に接続された蒸気排出主配管24を介して上述した設備(供給先の設備)供給され使用後に外部に排出されるものとなっている。
上述した環境に対して設置される第2実施形態のバイナリー発電装置1は、蒸気排出主配管24を流れる元蒸気の一部を分岐して蒸発器2に導入する蒸気分岐配管25と、蒸気供給源23で発生する元蒸気の圧力Pを計測する圧力計26と、圧力計26で計測された元蒸気の圧力Pに基づいて、蒸気分岐配管25を流れる元蒸気の流量を調整する圧力調整弁27とを有するものとなっている。そして、この圧力調整弁27は制御部28からの指令に基づいてに弁開度を調整できるようになっており、制御部28は圧力計26で計測された元蒸気の圧力Pが所望の圧力となるように圧力調整弁27に制御信号を出力する構成とされている。
以下、各構成について詳細に述べる。
蒸気供給源23は、バイナリー発電装置1で十分に発電が可能な熱量を備えた蒸気(元蒸気)を発生させるものであり、例えば発電や製造に利用済みの蒸気、言い換えれば1次蒸気の排蒸気(2次蒸気)を供給するものである。このような蒸気供給源23としては発電設備や製造設備などのボイラーを例として挙げることができ、その場合は設備などでタービンなどを回した後の排蒸気などが「元蒸気」として用いられる。
蒸気排出主配管24は、蒸気供給源23で発生した元蒸気を蒸気供給源23の外部に排出する配管である。蒸気排出主配管24の入口は蒸気供給源23に接続されており、蒸気排出主配管24の出口には余分な元蒸気を排出する排出口が設けられている。この入口から排出口までの間の蒸気排出主配管24には、入口から排出口に向かって順番に、圧力計26、蒸気分岐配管25、圧力調整弁27が設けられている。
圧力計26は、蒸気排出主配管24を流通する元蒸気の圧力を計測するものであり、第1実施形態の入側蒸気圧力計19や出側蒸気圧力計20と同じものが用いられている。蒸気排出主配管24における圧力計26の取り付け位置は、後述する蒸気分岐配管25の接続位置よりも上流側とされており、蒸気分岐配管25に分岐される前の蒸気排出主配管24の蒸気の圧力Pを計測可能とされている。圧力計26で計測された圧力の計測値Pは、制御部28に信号として入力されている。
蒸気分岐配管25は、蒸気排出主配管24を流通する元蒸気の一部をバイナリー発電装置1の蒸発器2に導入するものである。蒸気分岐配管25の入口は、圧力計26より下流側(排出口側)であって、後述する圧力調整弁27より上流側の位置で蒸気排出主配管24に接続されており、蒸気排出主配管24を流通する元蒸気の一部を分岐して導入できるようになっている。
また、蒸気分岐配管25の出口は蒸発器2の入側(一次側の入口)に接続されており、蒸気分岐配管25に引き込んだ元蒸気を蒸発器2に供給できるようになっている。さらに、蒸気分岐配管25の中途側には、蒸気分岐配管25を流通する蒸気の流通を遮断可能な遮断弁29が設けられている。
蒸気排出主配管24に設けられた圧力調整弁27は、蒸気排出主配管24を流通する元蒸気の圧力を調整することで、蒸気分岐配管25を流通する蒸気の流量を調整するものである。蒸気排出主配管24における圧力調整弁27の取り付け位置は蒸気分岐配管25の接続位置よりも排出口側(下流側)とされている。つまり、圧力調整弁27は、蒸気分岐配管25側と排出口側とに分かれて流れる元蒸気のうち、排出口側に流れる元蒸気の流量を調整することで、蒸気分岐配管25側に流れ込む元蒸気の流量を調整可能となっている。この圧力調整弁27には制御部28から制御信号が入力されており、圧力調整弁27は制御部28によって弁開度を調整可能となっている。
制御部28は、圧力計26で計測された元蒸気の圧力計測値P(言い換えれば、元蒸気が有する熱エネルギー量)に基づいて、圧力調整弁27の弁開度を調整している。
具体的には、制御部28には、予め第1目標圧力PS1と第2目標圧力PS2(>PS1)とが入力されて(定められて)いる。この第1目標圧力PS1は圧力調整弁27を締める(絞る)ための圧力目標値であり、第2目標圧力PS2は圧力調整弁27を緩める(開放する)ための圧力目標値である。この第1目標圧力PS1は第2目標圧力PS2よりも大きな値とされており、第2目標圧力PS2は第1目標圧力PS1より高い値に設定されている。
つまり、制御部28では、元蒸気の圧力計測値Pが予め定められた第1目標圧力PS1より小さい場合には圧力調整弁27を絞り、元蒸気の圧力計測値Pが予め定められた第1目標圧力PS1と第2目標圧力PS2との間にある場合には弁開度を維持し、圧力計測値Pが予め定められた第2目標圧力PS2より大きい場合には圧力調整弁27を開放する制御が行われており、圧力計測値Pの計測結果に合わせて3段階の弁開度調整が可能となっている。
次に、制御部28で行われる信号処理、言い換えれば本発明の運転方法について説明する。
例えば、蒸気供給源23で発生した元蒸気の圧力が、供給先の設備が受け入れ可能とする熱量の上限を超えるような熱量に対応した圧力である場合(言い換えれば、元蒸気が有する熱量が過大である場合)、このような過大な圧力の元蒸気を蒸気排出主配管24を通じて供給先の設備にそのまま導入することはできない。
そこで、このような場合は、まず圧力計26で元蒸気の圧力値Pを計測し、計測した圧力計測値Pが第1目標圧力PS1及び第2目標圧力PS2(第2目標圧力PS2>第1目標圧力PS1)に比べて大きいか小さいかを制御部28で判断する。
計測した圧力計測値Pが第1目標圧力PS1より小さいと判断された場合は、バイナリー発電装置1での許容範囲に比して蒸気分岐配管25に流れ込む元蒸気の蒸気量の方が小さく、さらに蒸発器2に供給する元蒸気の蒸気量を増やすことが可能であると考えることができる。この場合は、圧力調整弁27を閉鎖する(絞る)べく弁開度をさらに小さくする制御信号が圧力調整弁27に送られる。
このようにすれば、排出口側に元蒸気を送る蒸気排出主配管24に設けられた圧力調整弁27の弁開度がさらに小さくなり、蒸気排出主配管24を介して排出される元蒸気の蒸気量が少なくなった分だけ蒸気分岐配管25に流れ込む元蒸気の蒸気量が増加する。その結果、蒸発器2に供給される元蒸気の蒸気量を増加方向に調整することが可能となる。
一方、計測した圧力計測値Pが第1目標圧力PS1よりは大きいが、第2目標圧力PS2よりは小さいと判断された場合は、バイナリー発電装置1での許容範囲に比して蒸気分岐配管25に流れ込む元蒸気の蒸気量は適正な流量であると考えることができる。そのため、圧力調整弁27の弁開度を維持する制御信号、言い換えれば圧力調整弁27を閉鎖も開放もしない指令が圧力調整弁27に送られる。
さらに、計測した圧力計測値Pが第2目標圧力PS2よりも大きいと判断された場合は、バイナリー発電装置1での許容範囲に比して蒸気分岐配管25に流れ込む元蒸気の蒸気量の方が大きく、蒸発器2に供給される元蒸気の蒸気量を減らす必要があると考えることができる。この場合は、圧力調整弁27を開放する(開く)べく弁開度をさらに大きくする制御信号が圧力調整弁27に送られる。
このようにすれば、排出口側に元蒸気を送る蒸気排出主配管24に設けられた圧力調整弁27の弁開度がさらに大きくなり、蒸気排出主配管24を介して排出される元蒸気の蒸気量が大きくなった分だけ蒸気分岐配管25に流れ込む元蒸気の蒸気量が減少する。その結果、蒸発器2に供給される元蒸気の蒸気量を減少方向に調整することが可能となる。
上述した第2実施形態のバイナリー発電装置1を用いれば、蒸気供給源23で発生した超過分の元蒸気は蒸気分岐配管25を介して蒸発器2に送られ、供給先の設備には受け入れ可能とする熱量の上限を超えるような熱量は供給されなくなる。そのため、蒸気供給源23で発生した過大な元蒸気がバイナリー発電装置1に供給されることがなくなり、供給先の設備に悪影響を及ぼす虞もない。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 バイナリー発電装置
2 蒸発器
3 膨張機
4 凝縮器
5 循環ポンプ
6 循環配管
7 蒸気配管
8 減圧弁
9 スチームトラップ
10 冷却塔
11 冷却水配管
12 冷却水ポンプ
13 発電機
14 潤滑手段
15 油分離器
16 潤滑油供給配管
17 予熱器
18 駆動軸
19 入側蒸気圧力計
20 出側媒体圧力計
21 減圧弁入側圧力計
22 制御部
23 蒸気供給源
24 蒸気排出主配管
25 蒸気分岐配管
26 圧力計
27 圧力調整弁
28 制御部
29 遮断弁
蒸気の入側の飽和温度
作動媒体の出側の飽和温度
入側蒸気圧力
出側媒体圧力
ΔT 温度差
圧力計で計測された元蒸気の圧力
S1 第1目標圧力
S2 第2目標圧力

Claims (8)

  1. 蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置において、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を制御するに際しては、
    前記蒸発器に供給される蒸気の入側の飽和温度Tと、前記蒸発器から排出される作動媒体の出側の飽和温度Tとを算出し、
    算出された蒸気の入側の飽和温度Tから作動媒体の出側の飽和温度Tを差し引いた温度差ΔTが、予め定められた閾値以上となるように、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量と圧力を制御することを特徴とするバイナリー発電装置の運転方法。
  2. 前記蒸発器の入側において蒸気の圧力を計測する入側蒸気圧力計を設けると共に、蒸発器の出側において作動媒体の圧力を計測する出側媒体圧力計を設けておき、
    前記入側蒸気圧力計で計測された蒸気の圧力に基づいて、蒸気の入側の飽和温度Tを算出すると共に、前記出側媒体圧力計で計測された作動媒体の圧力に基づいて、作動媒体の出側の飽和温度Tを算出することを特徴とする請求項1に記載のバイナリー発電装置の運転方法。
  3. 前記蒸発器の入側に、この蒸発器に供給される蒸気の圧力を減圧可能な減圧弁と、この減圧弁に供給される蒸気の圧力を計測する減圧弁入側圧力計と、を設けておき、
    前記減圧弁入側圧力計で計測された蒸気の圧力が、予め定められた圧力以下となるように、前記減圧弁を開閉することを特徴とする請求項1または2に記載のバイナリー発電装置の運転方法。
  4. 前記温度差ΔTが前記閾値以上の場合には、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を大きくし、
    前記温度差ΔTが閾値未満の場合には、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量を小さくすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバイナリー発電装置の運転方法。
  5. 蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置であって、
    請求項1〜4に記載された運転方法に従って、前記循環ポンプによる作動媒体の循環量と圧力を制御する制御部を有することを特徴とするバイナリー発電装置。
  6. 前記蒸発器において作動媒体を蒸発させる元蒸気を供給する蒸気供給源と、前記蒸気供給源で発生した元蒸気を外部に排出する蒸気排出主配管とがバイナリー発電装置とは別に設けられており、
    前記蒸気排出主配管を流れる元蒸気の一部を分岐して前記蒸発器に導入する蒸気分岐配管を設け、
    前記蒸気供給源で発生する元蒸気の圧力Pを計測し、計測された元蒸気の圧力Pに基づいて、前記蒸気分岐配管を流れる元蒸気の流量を調整する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のバイナリー発電装置の運転方法。
  7. 前記蒸気分岐配管の分岐点より下流側の蒸気排出主配管に、この蒸気排出主配管を流れる元蒸気の圧力を調整する圧力調整弁を設けておき、
    前記元蒸気の圧力Pが予め定められた圧力PS1より小さい場合には前記圧力調整弁を締め、
    前記元蒸気の圧力Pが予め定められた圧力PS2(>PS1)より大きい場合には前記圧力調整弁を開放する
    ことを特徴とする請求項6に記載のバイナリー発電装置の運転方法。
  8. 蒸気を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した気体の作動媒体を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した気体の作動媒体を液体に凝縮する凝縮器と、前記凝縮器から蒸発器に向って作動媒体を循環させる循環ポンプとを備えたバイナリー発電装置であって、
    前記蒸発器で作動媒体を蒸発させる元蒸気を発生させる蒸気供給源と、
    前記蒸気供給源で発生した元蒸気をこの蒸気供給源の外部に排出する蒸気排出主配管と、
    前記蒸気排出主配管を流れる元蒸気の一部を分岐して前記蒸発器に導入する蒸気分岐配管と、
    前記蒸気供給源で発生する元蒸気の圧力Pを計測する圧力計と、
    前記圧力計で計測された元蒸気の圧力Pに基づいて、前記蒸気分岐配管を流れる元蒸気の流量を調整する圧力調整弁と備えていて、
    請求項6又は7に記載された運転方法に従って、前記蒸気分岐配管内を流通する作動媒体の循環量を制御する制御部を有することを特徴とするバイナリー発電装置。
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