JP2014193080A - モータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低回転数領域での出力トルクの低下を防止しつつ、小型,軽量化を図る。
【解決手段】断面が小判形状のヨーク24と、ヨーク24の各円弧状部24aと各平面状部24bとの接続部CNに近接配置した4つのマグネット25と、各マグネット25の径方向内側に回転自在に設けたアーマチュア26とを備え、各マグネット25間でヨーク24の径方向に沿う各円弧状部24aとアーマチュア26との間の長さ寸法W1を、各マグネット25間でヨーク24の径方向に沿う各平面状部24bとアーマチュア26との間の長さ寸法W2よりも大きくした。よって、ヨーク24を小判形状として小型化しつつ多極化により薄肉化でき、パワーウィンドモータ20を小型,軽量化できる。また、長さ寸法W1>長さ寸法W2としたので、従前よりも磁気抵抗を上げて電機子反作用を低減でき、低回転数領域での出力トルクの低下を防止できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、4つのマグネットを設けて多極化し、これにより小型,軽量化を図ったモータ装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置やサンルーフ装置等の駆動源としては、小型でありながら大きな出力が得られる減速機構付きのモータ装置を用いている。このようなモータ装置は、車両のドア内や天井内等の幅狭空間に搭載されるため、より小型,軽量化することが望ましい。そこで、モータ装置をより小型,軽量化するために、例えば、モータ装置を形成するマグネットの個数を2つから4つに変更する等、多極化することが行われている。
ここで、2極のモータ装置は4極のモータ装置に比して、2つのマグネットが発生する各磁束がヨークの2箇所に集中することになる。つまり、ヨークをある程度肉厚にしないと、4極のモータ装置と同等の出力を得ることができない。そのため、モータ装置の小型,軽量化には限界がある。一方、4極のモータ装置においては、4つのマグネットがそれぞれ発生する磁束をヨークの4箇所に分散させることができる。そのため、ヨークを薄肉化してもヨークには磁束が集中せず、所定の出力を発生することができる。
また、ヨークの形状を、例えば、断面が略正方形形状となるようにし、その四隅に4つのマグネットをそれぞれ配置することで、円形形状のヨークを備えた同等仕様のモータ装置に比してヨークの外形形状を小型化することが行われている。このように、モータ装置の多極化およびヨークの小型化を満足するように設計することで、モータ装置を小型,軽量化することができる。モータ装置を多極化しつつヨークを小型化したモータ装置としては、例えば特許文献1および特許文献2に記載された技術が知られている。
図7は従来例のモータ装置におけるヨークの形状を説明する断面図であり、各特許文献1,2に記載された技術は、図7に示すように、いずれも断面が略正方形形状に形成されたヨークYKを備えている。そして、ヨークYKの四隅には断面が略円弧形状に形成された4つのマグネットMGがそれぞれ配置されている。これにより、モータ装置MTを多極化してヨークYKを薄肉化するとともに、ヨークYKの外形形状を小型化しており、ひいてはモータ装置MTの小型,軽量化を図っている。
特開2007−006688号公報(図3(e2)) 特開2010−213569号公報(図3)
しかしながら、上述の各特許文献1,2に記載された技術によれば、円形形状のヨークを備えたモータ装置に比して、図7に示すように、各マグネットMG間で、ヨークYKとアーマチュアAMとの間の距離Wが短くなり、電機子磁束WBが大きくなる。そして、これが電機子反作用を大きくし、ひいては低回転数領域における出力トルクの低下(所謂トルクダレ)を起こしてしまう。したがって、パワーウィンド装置やサンルーフ装置等において、開閉体が窓枠のウェザーストリップを弾性変形させ、これに伴い駆動抵抗が増加して回転数が低下すると、開閉体の締め切り間際でトルクダレが発生し、開閉体の締め切り間際でモータ装置MTが停止するという問題を生じ得る。
本発明の目的は、低回転数領域における出力トルクの低下を防止しつつ、小型,軽量化が可能なモータ装置を提供することにある。
本発明のモータ装置は、一対の円弧状部および一対の平面状部を備え、断面が小判形状に形成されたヨークと、前記ヨークの径方向内側に互いに間隔を開けて設けられ、前記各円弧状部と前記各平面状部との接続部に近接配置される4つのマグネットと、前記各マグネットの径方向内側に所定隙間を介して回転自在に設けられるアーマチュアとを備え、前記各マグネット間で前記ヨークの径方向に沿う前記各円弧状部と前記アーマチュアとの間の第1距離を、前記各マグネット間で前記ヨークの径方向に沿う前記各平面状部と前記アーマチュアとの間の第2距離よりも大きくしたことを特徴とする。
本発明のモータ装置は、前記ヨークの前記各平面状部を、幅狭空間を形成する一対の対向壁部と対向させ、前記モータ装置を前記幅狭空間に配置することを特徴とする。
本発明のモータ装置によれば、断面が小判形状のヨークと、ヨークの各円弧状部と各平面状部との接続部に近接配置した4つのマグネットと、各マグネットの径方向内側に回転自在に設けたアーマチュアとを備え、各マグネット間でヨークの径方向に沿う各円弧状部とアーマチュアとの間の第1距離を、各マグネット間でヨークの径方向に沿う各平面状部とアーマチュアとの間の第2距離よりも大きくしている。これにより、ヨークを円形形状よりも扁平となる小判形状として小型化することができ、さらにモータ装置を多極化してヨークを薄肉化できる。よって、モータ装置の小型,軽量化を実現できる。また、各円弧状部とアーマチュアとの間の第1距離を、各平面状部とアーマチュアとの間の第2距離よりも大きくするので、各円弧状部とアーマチュアとの間の距離(エアギャップ)を長くして磁気抵抗を上げることができる。これにより、通電時に発生する電機子磁束を小さくして電機子反作用を低減でき、ひいては低回転数領域における出力トルクの低下を防止できる。
本発明のモータ装置によれば、ヨークの各平面状部を、幅狭空間を形成する一対の対向壁部と対向させ、モータ装置を幅狭空間に配置するので、自動車等の車両のドア内や天井内等にモータ装置を配置でき、ひいては当該モータ装置をパワーウィンド装置やサンルーフ装置等の駆動源として利用できる。
本発明に係るモータ装置を備えたパワーウィンド装置の概要を説明する説明図である。 図1のモータ装置の詳細構造を説明する部分断面図である。 図2のA矢視図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 モータ特性(回転数/トルク)を従来例と比較して示す解析グラフである。 コギングトルク特性を従来例と比較して示す解析グラフである。 従来例のモータ装置におけるヨークの形状を説明する断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係るモータ装置を備えたパワーウィンド装置の概要を説明する説明図を、図2は図1のモータ装置の詳細構造を説明する部分断面図を、図3は図2のA矢視図を、図4は図2のB−B線に沿う断面図を、図5はモータ特性(回転数/トルク)を従来例と比較して示す解析グラフを、図6はコギングトルク特性を従来例と比較して示す解析グラフをそれぞれ表している。
図1に示すように、自動車等の車両の側部に設けられる開閉ドア10には、ケーブル式のパワーウィンド装置11が搭載されている。パワーウィンド装置11は、開閉ドア10を形成するドア枠10aに設けられたウィンドガラス(開閉体)12を開閉駆動するようになっている。
ドア枠10aには、ウィンドガラス12の締め切り時において、当該ウィンドガラス12の外周部分と密着するウェザーストリップ13(図中網掛部分)が装着されている。ウェザーストリップ13は、ゴム等の弾性材料により形成され、ウィンドガラス12の閉駆動に伴い、ウィンドガラス12が接触して弾性変形するようになっている。これにより、両者は密着して車室内への雨水等の侵入を防止している。
パワーウィンド装置11は、パワーウィンドモータ20とウィンドレギュレータ40とを備えている。パワーウィンドモータ20は、減速機構付きのモータ装置であり、モータ部21とギヤ部22とを備えている。ギヤ部22には、外周部に駆動ケーブル14が巻き掛けられたドラム23が設けられている。ウィンドレギュレータ40は、開閉ドア10の上下方向、つまりウィンドガラス12の開閉方向に延びるガイドレール41を備え、ガイドレール41の図中上側および下側には、駆動ケーブル14の移動方向を折り返す上側プーリ42および下側プーリ43がそれぞれ回転自在に設けられている。
ガイドレール41には、ウィンドガラス12の下端部を支持するキャリアプレート44が摺動自在に設けられ、キャリアプレート44には、各プーリ42,43によって折り返された駆動ケーブル14の一側端部14aと他側端部14bとが連結されている。
そして、車室内に設けられる操作スイッチ(図示せず)を「開操作」することにより、パワーウィンドモータ20は正方向に回転駆動され、ドラム23が時計方向に回転する。これにより、駆動ケーブル14の他側端部14bが、図中破線矢印のように引っ張られてキャリアプレート44がガイドレール41に沿って下降し、ひいてはウィンドガラス12が図中破線矢印の方向に移動し、ウィンドガラス12を開けることができる(OPEN動作)。
一方、操作スイッチを「閉操作」することにより、パワーウィンドモータ20は逆方向に回転駆動され、ドラム23が反時計方向に回転する。これにより、駆動ケーブル14の一側端部14aが、図中実線矢印のように引っ張られてキャリアプレート44がガイドレール41に沿って上昇し、ひいてはウィンドガラス12が図中実線矢印の方向に移動し、ウィンドガラス12を閉じることができる(CLOSE動作)。
パワーウィンドモータ20を形成するモータ部21は、図2ないし図4に示すように、一対の円弧状部24aおよび一対の平面状部24bを備え、断面が小判形状に形成されたヨーク24を有している。ヨーク24は、断面が円形形状のヨーク(図示せず)に比して扁平形状となっており、図3に示すように、各平面状部24bを開閉ドア10内の幅狭空間を形成する一対の取付枠体(対向壁部)10bと対向させた状態のもとで、パワーウィンドモータ20を開閉ドア10内に配置している。つまりヨーク24は、図7に示す従来例のヨークYKと同様に小型化され、パワーウィンドモータ20の開閉ドア10内への搭載性を向上させている。
ヨーク24は、図2に示すように、導電性を有する金属板を深絞り加工(プレス加工)することにより有底筒状に形成され、開口に近接する位置にブラシホルダ組付部24dが形成され、ブラシホルダ組付部24dとヨーク24の底面との間にマグネット組付部24cが形成される。ヨーク24のマグネット組付部24cの径方向内側には、断面が略円弧形状に形成された4つのマグネット25が互いに間隔を開けて設けられている。各マグネット25は、図4に示すように、ヨーク24の各円弧状部24aと各平面状部24bとの間の接続部CNに近接するようそれぞれ配置されている。ここで、各マグネット25が発生する磁束(図示せず)は、ヨーク24の4箇所に分散されるため、例えば2極のモータ装置に比してヨーク24には磁束が集中しない。これによりヨーク24は薄肉化され、図7に示す従来例のヨークYKと同様に軽量化されている。
図2および図4に示すように、各マグネット25の径方向内側には、所定隙間Sを介してアーマチュア26が回転自在に設けられている。アーマチュア26にはコイル27が所定の巻き数および巻き方で巻装されており、アーマチュア26の回転中心にはアーマチュア軸28が貫通して固定されている。アーマチュア軸28の一端側(図2中右側)は、ヨーク24の底部に装着されたラジアル軸受29により回転自在に支持されている。アーマチュア軸28の他端側(図2中左側)は、ギヤ部22のギヤケース30の内部にまで延ばされており、ブラシホルダ31に設けられたラジアル軸受32により回転自在に支持されている。
図4に示すように、各マグネット25間で、ヨーク24の径方向に沿う各円弧状部24aとアーマチュア26との間には、幅広クリアランス部CL1が形成されている。そして、幅広クリアランス部CL1は、図4においてヨーク24の上下方向に2箇所形成されている。各幅広クリアランス部CL1のヨーク24の径方向に沿う長さ寸法(第1距離)は、W1に設定されている。また、各マグネット25間で、ヨーク24の径方向に沿う各平面状部24bとアーマチュア26との間には、幅狭クリアランス部CL2が形成されている。そして、幅狭クリアランス部CL2は、図4においてヨーク24の左右方向に2箇所形成されている。各幅狭クリアランス部CL2のヨーク24の径方向に沿う長さ寸法(第2距離)は、W2に設定されている。
ここで、各幅広クリアランス部CL1の長さ寸法W1は、各幅狭クリアランス部CL2の長さ寸法W2よりも大きく(長く)設定されている(W1>W2)。また、各幅狭クリアランス部CL2の長さ寸法W2は、図7に示す従来例のヨークYKとアーマチュアAMとの間の距離Wと等しくなっている(W2=W)。つまり、本実施の形態に係るパワーウィンドモータ20のモータ部21においては、各幅広クリアランス部CL1を有する分、当該部分がエアギャップとなって磁気抵抗を上げることができる。これにより、コイル27への通電時に発生する電機子磁束WBを小さくして電機子反作用を低減するようにしている。
図2に示すように、アーマチュア軸28のギヤ部22側でアーマチュア26に近接する位置には、整流子33が一体に設けられている。整流子33には、コイル27の端部が電気的に接続されており、整流子33を介してコイル27に駆動電流を供給することでアーマチュア26には電磁力が発生し、これによりアーマチュア軸28が正方向または逆方向に回転するようになっている。
ヨーク24の開口側(図2中左側)、すなわちブラシホルダ組付部24dには、プラスチック等の樹脂材料によって小判形状に形成されたブラシホルダ31が装着されている。ブラシホルダ組付部24dは、円弧状に形成された一対のブラシホルダ組付用円弧状部24eと、一対のブラシホルダ組付用平面状部24fとを備え(図3参照)、断面が小判形状に形成されている。なお、ヨーク24において平面状部24bとブラシホルダ組付用平面状部24fとは、同一平面に形成されている。これにより、ヨーク24の成形がし易くなるとともに、図3に示すように開閉ドア10内に配置したときの寸法を小さくすることができ、パワーウィンドモータ20の開閉ドア10内への搭載性を向上させている。また、ヨーク24において、ブラシホルダ組付用円弧状部24eは、円弧状部24aよりも径方向外側に配置されている。これにより、ブラシホルダ31(図2参照)の開閉ドア10の厚み方向(図3における左右方向)を増やさずに、パワーウィンドモータ20の小型化,薄型化を向上させている。
ブラシホルダ31には、一対のブラシ34が径方向に移動自在に設けられ、各ブラシ34は一対のスプリング35の弾性力によりそれぞれ整流子33に向けて押圧されている。これにより、各ブラシ34は確実に整流子33上を摺接して、ひいてはコイル27に安定した駆動電流を供給できるようになっている。
アーマチュア軸28の他端側には、連結部材36を介してウォーム軸37が一体回転可能に連結されている。ウォーム軸37の外周にはウォーム37a(詳細図示せず)が一体に設けられ、ウォーム37aには、ウォームホイール38の歯部38a(詳細図示せず)が噛み合わされている。
ここで、ウォーム37aおよびウォームホイール38は、いずれも減速機構を形成し、ギヤケース30内に回転自在に設けられている。そして、ウォーム37aおよびウォームホイール38は、アーマチュア軸28の回転を所定の速度にまで減速して高トルク化し、この高トルク化した回転をギヤケース30の外部に設けられたドラム23に出力するようになっている。
次に、以上のように形成したパワーウィンドモータ20の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、ウィンドガラス12が開いている状態のもとで、操作者により操作スイッチを「閉操作」すると、コイル27には各ブラシ34,整流子33を介して駆動電流が供給される。すると、パワーウィンドモータ20は逆方向に回転駆動されて、ウィンドガラス12が閉じていく(CLOSE動作)。ここで、ウィンドガラス12の閉じ始めにおいては、当該ウィンドガラス12がウェザーストリップ13に接触していないことから、図5の左側に示すように、パワーウィンドモータ20には負荷が殆ど掛からず、パワーウィンドモータ20は勢い良く高速回転している(駆動電流1.6A/回転数6200rpm)。
その後、ウィンドガラス12の外周部分がウェザーストリップ13に接触し、ウィンドガラス12が徐々にウェザーストリップ13を弾性変形させていくと、パワーウィンドモータ20に掛かる負荷が徐々に大きくなっていく。すると、図5に示すように、パワーウィンドモータ20の回転数が徐々に低下していき、これに伴ってコイル27への駆動電流が大きくなっていく。これにより、パワーウィンドモータ20の回転トルクが徐々に増加していく。
そして、パワーウィンドモータ20の回転トルクの増加に伴い、ウィンドガラス12がウェザーストリップ13を弾性変形させつつ完全に閉じて、ウィンドガラス12とウェザーストリップ13とが密着すると、パワーウィンドモータ20の回転数が0rpmとなり、コイル27にパワーウィンドモータ20が回転している状態の駆動電流よりも大きい値の駆動電流が拘束電流として流れる。そして、コイル27に拘束電流が流れたことを検出すると、駆動電流の供給が停止される。
ここで、図5の右側の駆動電流14.2A/回転数0rpmとなる部分が、ウィンドガラス12が完全に閉じた状態となる部分であり、当該部分におけるパワーウィンドモータ20の回転トルクは0.262Nmとなっている(図中実線)。一方、図7に示す従来例のモータ装置MTの回転トルクは0.245Nmとなっている(図中破線)。このように、パワーウィンドモータ20においては、ウィンドガラス12の締め切り間際での所謂トルクダレが抑えられて、低回転数領域における出力トルクの低下が改善されていることが判る。
なお、パワーウィンドモータ20においては、図4に示すようにヨーク24とアーマチュア26との間の距離を、アーマチュア26の周方向に沿ってW1,W2(W1>W2)と異ならせている。一方、従来例のモータ装置MTにおいては、図7に示すようにヨークYKとアーマチュアAMとの間の距離は、アーマチュアAMの周方向に沿ってW(W=W2)で一定となっている。
つまり、駆動電流の供給を停止してアーマチュアを動かした際に発生する磁気吸引力(コギングトルク)の発生具合という観点で見ると、パワーウィンドモータ20の方が不利になることが懸念される。そこで、コギングトルクの発生状況について解析したところ、図6に示すようにパワーウィンドモータ20(図中実線)の方が従来例(図中破線)に比して若干ピーク値が大きくなることが判った。しかしながら、このピーク値の増大は±0.001Nm程度の微増であって、パワーウィンドモータ20の作動音が増大する等、パワーウィンドモータ20の作動状態に影響を与えるようなものでは無い。
以上詳述したように、本実施の形態に係るパワーウィンドモータ20によれば、断面が小判形状のヨーク24と、ヨーク24の各円弧状部24aと各平面状部24bとの接続部CNに近接配置した4つのマグネット25と、各マグネット25の径方向内側に回転自在に設けたアーマチュア26とを備え、各マグネット25間でヨーク24の径方向に沿う各円弧状部24aとアーマチュア26との間の長さ寸法W1を、各マグネット25間でヨーク24の径方向に沿う各平面状部24bとアーマチュア26との間の長さ寸法W2よりも大きくした。
これにより、ヨーク24を円形形状よりも扁平となる小判形状として小型化することができ、さらにパワーウィンドモータ20を多極化してヨーク24を薄肉化できる。よって、パワーウィンドモータ20の小型,軽量化を実現できる。また、各円弧状部24aとアーマチュア26との間の長さ寸法W1を、各平面状部24bとアーマチュア26との間の長さ寸法W2よりも大きくしたので、各円弧状部24aとアーマチュア26との間の距離(エアギャップ)を長くして磁気抵抗を上げることができる。これにより、通電時に発生する電機子磁束WBを小さくして電機子反作用を低減でき、ひいては低回転数領域における出力トルクの低下を防止できる。
また、本実施の形態に係るパワーウィンドモータ20によれば、ヨーク24の各平面状部24bを、開閉ドア10内の一対の取付枠体10bと対向させ、幅狭空間である開閉ドア10内に配置できるので、パワーウィンドモータ20を車載用モータ装置とし、幅狭空間に配置されるサンルーフ装置の駆動源としても利用することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施の形態においては、モータ装置をパワーウィンドモータ20とし、さらにはサンルーフ装置の駆動源にも適用し得ることを説明したが、本発明はこれに限らず、小型,軽量化が望まれる他の車載装置、例えばパワースライドドア装置,シートスライド装置,ワイパ装置等の駆動源にも適用することができる。
10 開閉ドア
10a ドア枠
10b 取付枠体(対向壁部)
11 パワーウィンド装置
12 ウィンドガラス
13 ウェザーストリップ
14 駆動ケーブル
14a 一側端部
14b 他側端部
20 パワーウィンドモータ(モータ装置)
21 モータ部
22 ギヤ部
23 ドラム
24 ヨーク
24a 円弧状部
24b 平面状部
24c マグネット組付部
24d ブラシホルダ組付部
24e ブラシホルダ組付用円弧状部
24f ブラシホルダ組付用平面状部
25 マグネット
26 アーマチュア
27 コイル
28 アーマチュア軸
29 ラジアル軸受
30 ギヤケース
31 ブラシホルダ
32 ラジアル軸受
33 整流子
34 ブラシ
35 スプリング
36 連結部材
37 ウォーム軸
37a ウォーム
38 ウォームホイール
38a 歯部
40 ウィンドレギュレータ
41 ガイドレール
42 上側プーリ
43 下側プーリ
44 キャリアプレート
S 所定隙間
CL1 幅広クリアランス部
CL2 幅狭クリアランス部
CN 接続部
W1 長さ寸法(第1距離)
W2 長さ寸法(第2距離)
WB 電機子磁束

Claims (2)

  1. 一対の円弧状部および一対の平面状部を備え、断面が小判形状に形成されたヨークと、
    前記ヨークの径方向内側に互いに間隔を開けて設けられ、前記各円弧状部と前記各平面状部との接続部に近接配置される4つのマグネットと、
    前記各マグネットの径方向内側に所定隙間を介して回転自在に設けられるアーマチュアとを備え、
    前記各マグネット間で前記ヨークの径方向に沿う前記各円弧状部と前記アーマチュアとの間の第1距離を、前記各マグネット間で前記ヨークの径方向に沿う前記各平面状部と前記アーマチュアとの間の第2距離よりも大きくしたことを特徴とするモータ装置。
  2. 請求項1記載のモータ装置において、前記ヨークの前記各平面状部を、幅狭空間を形成する一対の対向壁部と対向させ、前記モータ装置を前記幅狭空間に配置することを特徴とするモータ装置。
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JP2017189024A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社ミツバ モータ装置
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