JP2014190367A - 摺動式等速ジョイント - Google Patents

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英昭 平松
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Abstract

【課題】転動体を傷付けることなく組み付けることができるとともに、転動体および内側継手部材の抜け出しを確実に防止することが可能な摺動式等速ジョイントを提供する。
【解決手段】カップ状に形成され、内周面の軸線方向に複数のトラック溝12が延設され、各トラック溝12の内側壁に互いに対向する転動体案内面14が形成された外側継手部材10と、外側継手部材10のトラック溝12に挿入されて転動体案内面14に沿って案内される転動体30と、外側継手部材10の内側に配置され、転動体30を介して外側継手部材10と間で角度変位を許容しながらトルクが伝達される内側継手部材20と、を備える摺動式等速ジョイント1において、抜け止め手段50は、外側継手部材10の開口部11付近の転動体案内面14に形成した円筒孔51と、円筒孔51内に回転自在に支持された欠球56とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のドライブシャフトやプロペラシャフト等で使用される摺動式等速ジョイントに関する。
従来、自動車のエンジンから車輪に動力を伝達するドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対位置の変化に対応するため、エンジン側に摺動式等速ジョイント、車輪側に固定式等速ジョイントを備え、これらの等速ジョイントをシャフトで連結した構造となっている。摺動式等速ジョイントは、連結した2軸間の軸方向変位および角度変位を許容して、等速でトルクを伝達することができる。また、固定式等速ジョイントは、連結した2軸間の角度変位のみを許容して、等速でトルクを伝達することができる。摺動式等速ジョイントには、トルク伝達部材として転動体にローラを用いたローラタイプのトリポード型等速ジョイントや、トルク伝達部材として転動体にボールを用いたボールタイプのダブルオフセット型等速ジョイント等がある。例えば、トリポード型等速ジョイントは、カップ状に形成され、内周面の軸線方向に3本のトラック溝が延設され、各トラック溝の内側壁に互いに対向するローラ案内面が形成された外側継手部材と、この外側継手部材の内側に配置され、ボス部からそれぞれ径方向外側に延設されたトリポード軸を有する内側継手部材(トリポード)と、各トリポード軸に回転自在に支持され、外側継手部材のトラック溝に挿入されてローラ案内面に沿って案内される円環状のローラとを備えた構造となっている。
ところで、このようなトリポード型等速ジョイントをドライブシャフトとして自動車に組み付ける際に、荷重がトリポード型等速ジョイントにかかると、ローラおよび内側継手部材が外側継手部材の開口部から抜け出して分離することがある。分離すると再度の組み付けを必要として手間がかかることから、こうした分離は組み付け性を低下させる要因となっている。例えば、特許文献1では、この抜け出しを防止するため、外側継手部材の開口部付近のローラ案内面をかしめて隆起を形成し、この隆起とローラが干渉することによりローラの軸方向変位を係止する抜け止め手段を備えたトリポード型等速ジョイントが開示されている。
特開平11−336782号公報
しかしながら、上記のトリポード型等速ジョイントでは、転動体であるローラの組み付け時において、外側継手部材の開口部からローラを圧入する必要があり、このときローラと抜け止め手段である隆起とが干渉して、ローラを傷付けることがある。そして、ローラに傷が付いた状態では、ローラおよびローラ案内面が磨耗しやすくなり、耐久性が低下するという問題あった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、転動体を傷付けることなく組み付けることができるとともに、転動体および内側継手部材の抜け出しを確実に防止することが可能な摺動式等速ジョイントを提供することにある。
請求項1に係わる発明は、カップ状に形成され、内周面の軸線方向に複数のトラック溝が延設され、前記各トラック溝の内側壁に互いに対向する転動体案内面が形成された外側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝に挿入されて前記転動体案内面に沿って案内される転動体と、前記外側継手部材の内側に配置され、前記転動体を介して前記外側継手部材と間で角度変位を許容しながらトルクが伝達される内側継手部材と、を備える摺動式等速ジョイントにおいて、前記抜け止め手段は、前記外側継手部材の開口部付近の転動体案内面に形成した円筒孔と、前記円筒孔内に回転自在に支持された欠球とを備えることを特徴とする。
上記のように構成した請求項1の発明によれば、抜け止め手段の欠球を回転させ、欠球の平面部を転動体案内面側に向けて配置することにより、転動体案内面に欠球の球面部が突出されない平坦状態にすることができる。また、欠球の球面部を転動体案内面側に向けて配置することにより、転動体案内面に欠球の球面部が突出された突出状態にすることができる。抜け止め手段を平坦状態とすることにより、外側継手部材の開口部から転動体を挿入して組み付ける際に、転動体と開口部の抜け止め手段とが干渉しないので、転動体に傷を付けることなく挿入することができる。また、抜け止め手段を突出状態とすることにより、転動体が軸方向変位した際に、転動体と欠球の球面部とが干渉するので、開口部から転動体が抜け出すことを防止することができる。このように、本発明の摺動式等速ジョイントは、転動体の組み付け時において、転動体を傷付けることなく組み付けることができる。また、転動体の組み付け後は、転動体および内側継手部材の抜け出しを確実に防止することができる。
請求項2に係わる発明は、請求項1に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記外側継手部材は、内周面の軸線方向に3本のトラック溝が延設され、前記各トラック溝の内側壁に互いに対向するローラ案内面が形成され、前記内側継手部材は、前記外側継手部材の内側に配置され、ボス部からそれぞれ径方向外側に延設されたトリポード軸を有するトリポードであり、前記転動体は、前記各トリポード軸に回転自在に支持され、前記外側継手部材のトラック溝に挿入されて前記ローラ案内面に沿って案内される円環状のローラであることを特徴とする。
上記のように構成した請求項2の発明によれば、トリポード型等速ジョイントに適用することができる。このトリポード型等速ジョイントは、ローラの組み付け時において、抜け止め手段を平坦状態とすることにより、ローラと抜け止め手段とが干渉しないので、ローラを傷付けることなく組み付けることができる。また、ローラの組み付け後は、抜け止め手段を突出状態とすることにより、ローラと抜け止め手段とが干渉するので、ローラおよびトリポードの抜け出しを確実に防止することができる。
請求項3に係わる発明は、請求項2に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記ローラの組み付け前に、前記抜け止め手段の前記欠球を回転させ、前記欠球の平面部を前記ローラ案内面側に向けて配置し、前記外側継手部材の開口部から前記ローラを挿入して組み付け、前記ローラの組み付け後に、前記抜け止め手段の前記欠球を回転させ、前記欠球の球面部を前記ローラ案内面側に向けて配置し、前記球面部により前記ローラの軸方向変位を係止することを特徴とする。
上記のように構成した請求項3の発明によれば、トリポード型等速ジョイントのローラの組み付け時において、抜け止め手段の欠球を回転させ、欠球の平面部をローラ案内面側に向けて配置することにより、ローラ案内面に欠球の球面部が突出されない平坦状態とすることができる。これにより、ローラと抜け止め手段とが干渉しないので、外側継手部材の開口部からローラに傷を付けることなく挿入することができる。そして、ローラの組み付け後に、再度欠球を回転させ、欠球の球面部をローラ案内面側に向けて配置することにより、ローラ案内面に欠球の球面部が突出された突出状態とすることができる。これにより、ローラと抜け止め手段とが干渉するので、ローラが軸方向変位した際に、開口部からローラが抜け出すこと確実にを防止することができる。
請求項4に係わる発明は、請求項2に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記ローラは、前記トリポード軸に傾動可能に外嵌された内側ローラと、前記内側ローラの外側にて前記内側ローラの中心軸線と同軸上で相対回転可能かつ前記ローラ案内面に沿って案内される円環状の外側ローラとから構成されるローラユニットであることを特徴とする。
上記のように構成した請求項4の発明によれば、ダブルローラタイプのトリポード型等速ジョイントに適用することができる。このトリポード型等速ジョイントは、ローラユニットの組み付け時において、抜け止め手段を平坦状態とすることにより、ローラユニットと抜け止め手段とが干渉しないので、ローラユニットを傷付けることなく組み付けることができる。また、ローラユニットの組み付け後は、抜け止め手段を突出状態とすることにより、ローラユニットと抜け止め手段とが干渉するので、ローラユニットおよびトリポードの抜け出しを確実に防止することができる。
請求項5に係わる発明は、請求項2または4に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記抜け止め手段を前記外側継手部材の前記各トラック溝の両側に互いに対向する一対の前記ローラ案内面の少なくとも片側の前記ローラ案内面に備えることを特徴とする。
上記のように構成した請求項5の発明によれば、抜け止め手段を一対のローラ案内面の片側もしくは両側に備え、抜け止め手段を突出状態とすることにより、ローラが軸方向変位した際に、ローラと少なくとも片側の抜け止め手段とが干渉するので、ローラの抜け出しを確実に防止することができる。
請求項6に係わる発明は、請求項1に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記内側継手部材は、軸方向に延びる直線状のトラック溝が前記外側継手部材のトラック溝と対をなして外周面の複数箇所に形成され、前記転動体は、前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝との間に配されたボールであり、前記外側継手部材の内周面と前記内側継手部材の外周面との間に介在して前記ボールを保持するケージを備え、前記抜け止め手段を前記外側継手部材の前記各トラック溝の底部に備えることを特徴とする。
上記のように構成した請求項6の発明によれば、ダブルオフセット型等速ジョイント等に適用可することができる。このダブルオフセット型等速ジョイントは、ボールの組み付け時において、抜け止め手段を平坦状態とすることにより、ボールと抜け止め手段とが干渉しないので、ボールを傷付けることなく組み付けることができる。また、ボールの組み付け後は、抜け止め手段を突出状態とすることにより、ボールと抜け止め手段とが干渉するので、ボールおよび内側継手部材の抜け出しを確実に防止することができる。
本発明によれば、転動体に傷を付けないように組み付けることができるとともに、転動体および内側継手部材の抜け出しを確実に防止することが可能な摺動式等速ジョイントを提供することができる。
本発明の第1の実施形態を示すローラタイプのトリポード型等速ジョイントの軸方向断面である。 図1のA−A線断面図である。 図1の外側継手部材の開口部を示す部分断面図である。 (a)は図1の抜け止め手段の突出状態を示す説明図、(b)は図1の抜け止め手段の平坦状態を示す説明図である。 図1のローラと抜け止め手段とが干渉した状態を示す部分断面図である。 本発明の他の第2の実施形態を示すダブルローラタイプのトリポード型等速ジョイントの軸方向断面である。 図6のB−B線断面図である。 図6のローラユニットを示す横断面図である。 本発明の第3の実施形態を示すダブルオフセット型等速ジョイントの軸方向断面である。 図9のC−C線断面図である。
以下、本発明の実施形態の摺動式等速ジョイント(以下、単に等速ジョイントと称する)を図面に従って説明する。本実施形態では、自動車のエンジンから車輪に動力を伝達するドライブシャフトにおいて、ディファレンシャルギヤに連結された軸部とドライブシャフトの中間シャフトとの連結部位に等速ジョイントを用いた場合を例にして説明する。
[第1の実施形態]
図1および図2に示すように、等速ジョイント1は、トリポード型等速ジョイントであり、外側継手部材10と、内側継手部材であるトリポード20と、転動体であるローラ30とから構成されている。
外側継手部材10は、カップ状に形成され、その底部中央には回転軸13が一体的に形成されている。この回転軸13は、ディファレンシャルギヤ(図示せず)に連結されている。また、外側継手部材10の開口部11および回転軸40(従動軸)は、ゴム材料等からなる蛇腹状のブーツ18により覆われている。外側継手部材10の内周面には、軸線方向に3本のトラック溝12が延設され、各トラック溝12の内側壁には、互いに対向する一対のローラ案内面14が形成されている。このローラ案内面14は、外側継手部材10の軸線方向に直線状に延びて形成され、円弧状断面を有している。
抜け止め手段50は、図3に示すように、一対のローラ案内面14の両側の開口部11付近に形成された円筒孔51と、円筒孔51内に回転自在に支持された欠球56とからなる。円筒孔51は、ローラ案内面14に対し垂直に有底円筒状に形成され、底面53は凹円錐状に形成されている。円筒孔51は、欠球56を挿入して開口部52をかしめることで、欠球56を保持するとともに回転自在に支持している。欠球56は、孔径とほぼ同径の球体からなり、球体の球面部57と球体の一部を欠いて平面に形成された平面部58とを有している。
この抜け止め手段50は、図4(a)に示すように、欠球56を円筒孔51内で回転させ、欠球56の球面部57をローラ案内面14側に向けて配置することにより、ローラ案内面14に球面部57が突出される。また、図4(b)に示すように、欠球56の平面部58をローラ案内面14側に向けて配置することにより、ローラ案内面14に球面部57が突出されないで平坦になる。
図1および図2に示すように、外側継手部材10の内側には、トリポード20とローラ30が収容されている。トリポード20は、ボス部21と3本のトリポード軸22とが一体形成されている。ボス部21は、円筒状に形成され、軸方向に軸孔23が形成されている。この軸孔23は、ボス部21の径方向断面形状が円形であって、ボス部21の軸方向全体にわたり同径に形成されている。軸孔23の中心軸は、トリポード20の中心軸に一致するように設定されている。また、この軸孔23の中心軸は、ボス部21の中心軸でもある。この軸孔23には、回転軸40(従動軸)がスプライン嵌合により連結されている。
トリポード軸22は、ボス部21の外周面からそれぞれ径方向外側に、周方向に等間隔(120deg間隔)で放射状に形成されている。これらのトリポード軸22の先端部は、外側継手部材10のトラック溝12内に挿入されている。
ローラ30は、円環状に形成され、トリポード軸22の外周面にニードルローラ31を介して回転自在に配置されている。ローラ30の外周面は、縦断面円弧状に形成され、ローラ30内周面は、円筒状に形成されている。トリポード軸22の外周面は、ニードルローラ31の内側転動面を構成し、ローラ30の内周面はニードルローラ31の外側転動面を構成している。
これらニードルローラ31は、トリポード軸22の下部に外嵌されたインナワッシャ32と半径方向内側で接するとともに、トリポード軸22の先端部に外嵌されたアウタワッシャ33と半径方向外側で接している。このアウタワッシャ33は、トリポード軸22の先端部に形成された環状溝24に止め輪34を嵌合させて抜け止めされている。
この等速ジョイント1では、トリポード20のトリポード軸22と外側継手部材10のローラ案内面14とが、ローラ30を介して2軸の回転方向に係合することにより、駆動側の回転軸13から従動側の回転軸40へ回転トルクを等速で伝達している。また、ローラ30が、トリポード軸22に対して回転しながらローラ案内面14に沿って案内されることにより、外側継手部材10とトリポード20との間の相対的な軸方向変位および角度変位を許容している。
上記の構成からなる本実施形態の等速ジョイント1は、ローラ30の組み付け時において、抜け止め手段50の欠球56を回転させ、欠球56の平面部58をローラ案内面14側に向けて配置することにより、抜け止め手段50をローラ案内面14に欠球56の球面部57が突出されない平坦状態としている。
抜け止め手段50を平坦状態とすることにより、図3に示すように、外側継手部材10の開口部11からローラ30を挿入する際に、ローラ30が欠球56の球面部57と干渉せず、ローラ30を傷付けることなく挿入することができる。
そして、ローラ30の組み付け後に、再度欠球56を回転させ、欠球56の球面部57をローラ案内面14側に向けて配置することにより、抜け止め手段50をローラ案内面14に欠球56の球面部57が突出された突出状態としている。(図4(a)参照)
抜け止め手段50を突出状態とすることにより、図5に示すように、ローラ30が軸方向変位した際に、ローラ30が欠球56の球面部57と干渉するので、開口部11からローラ30およびトリポード20が抜け出すことを防止することができる。従って、この等速ジョイント1をドライブシャフトとして自動車に組み付ける際に、荷重が等速ジョイント1にかかっても、分離させることなく組み付けをおこなうことができる。
[第2の実施形態]
図6および図7に示すように、等速ジョイント100は、ダブルローラタイプのトリポード型等速ジョイントであり、外側継手部材110、トリポード120およびローラユニット130とから構成されている。
ローラユニット130は、トリポード軸122に傾動可能に外嵌された内側ローラ132と、この内側ローラ132の外側に配置されて、内側ローラ132の中心軸線と同軸上で相対回転可能かつローラ案内面に沿って案内される円環状の外側ローラ131と、外側ローラ131と内側ローラ132との間に介在されたニードルローラ133とで構成されている。内側ローラ132の内周面は、凸円弧状に形成されている。トリポード軸122は、縦断面において継手の軸線と直交するストレート形状をなし、横断面において継手の軸線と直交する方向で内側ローラ132の内周面と接触している。
図8に示すように、継手の軸線方向でトリポード軸122と内側ローラ132との間には隙間nが形成され、ローラ案内面114上を転動するローラユニット130に対してトリポード軸122が傾動自在となっている。これにより、継手が作動角をとっても、ローラユニット130がローラ案内面114に対して傾くことがないので、誘起スラストやスライド抵抗が低減される。
この等速ジョイント100は、抜け止め手段150を外側継手部材110の開口部111付近のローラ案内面114に備えている。この抜け止め手段150の構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上記の構成からなる本実施形態の等速ジョイント100は、ローラユニット130の組み付け時において、抜け止め手段150を平坦状態とすることにより、ローラユニット130と抜け止め手段150とが干渉しないので、ローラユニット130を傷付けることなく組み付けることができる。また、ローラユニット130の組み付け後は、抜け止め手段150を突出状態とすることにより、ローラユニット130と抜け止め手段150とが干渉するので、ローラユニット130およびトリポード120の抜け出しを確実に防止することができる。従って、この等速ジョイント100をドライブシャフトとして自動車に組み付ける際に、荷重が等速ジョイント100にかかっても、分離させることなく組み付けをおこなうことができる。
[第3の実施形態]
図9および図10に示すように、等速ジョイント200は、ボールタイプのダブルオフセット型等速ジョイントであり、外側継手部材210、内側継手部材220、転動体であるボール230およびケージ240とから構成されている。
この等速ジョイント200は、軸方向に延びる直線状トラック溝222が外側継手部材210のトラック溝212と対をなして外周面の複数箇所に形成された内側継手部材220と、外側継手部材210のトラック溝212と内側継手部材220のトラック溝222との間に配されたボール230と、外側継手部材210の内周面と内側継手部材220の外周面との間に介在してボール230を保持するケージ240を備えている。
等速ジョイント200は、抜け止め手段250を外側継手部材210の開口部211付近のトラック溝212に備えている。図10に示すように、抜け止め手段250は、各トラック溝212の底部に形成され、6個ボールの等速ジョイントでは、それぞれ6箇所のトラック溝212に設けられる。この抜け止め手段250の構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上記の構成からなる本実施形態の等速ジョイント200は、ボール230の組み付け時において、抜け止め手段250を平坦状態とすることにより、ボール230と抜け止め手段250とが干渉しないので、ボール230を傷付けることなく組み付けることができる。また、ボール230の組み付け後は、抜け止め手段250を突出状態とすることにより、ボール230と抜け止め手段250とが干渉するので、ボール230および内側継手部材220の抜け出しを確実に防止することができる。従って、この等速ジョイント200をドライブシャフトとして自動車に組み付ける際に、荷重が等速ジョイント200にかかっても、分離させることなく組み付けをおこなうことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で適宜変更することが可能である。
1:等速ジョイント、 10:外側継手部材、 11:開口部、 12:トラック溝、 13:回転軸、 14:ローラ案内面(転動体案内面)、 18:ブーツ、 20:トリポード(内側継手部材)、 21:ボス部、 22:トリポード軸、 23:軸孔、 24:環状溝、 30:ローラ(転動体)、 31:ニードルローラ、 32:インナワッシャ、 33:アウタワッシャ、 34:止め輪、 40:回転軸(従動軸)、 50:抜け止め手段、 51:円筒孔、 52:開口部、 53:底面、 56:欠球、 57:球面部、 58:平面部、 100:等速ジョイント、 110:外側継手部材、 111:開口部、 114:ローラ案内面、 120:トリポード、 122:トリポード軸、 130:ローラユニット、 131:外側ローラ、 132:内側ローラ、 133:ニードルローラ、 150:抜け止め手段、 200:等速ジョイント、 210:外側継手部材、 211:開口部、 212:トラック溝、 220:内側継手部材、 222:トラック溝、 230:ボール、 240:ケージ、 250:抜け止め手段、 n:隙間

Claims (6)

  1. カップ状に形成され、内周面の軸線方向に複数のトラック溝が延設され、前記各トラック溝の内側壁に互いに対向する転動体案内面が形成された外側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝に挿入されて前記転動体案内面に沿って案内される転動体と、前記外側継手部材の内側に配置され、前記転動体を介して前記外側継手部材と間で角度変位を許容しながらトルクが伝達される内側継手部材と、を備える摺動式等速ジョイントにおいて、
    前記抜け止め手段は、前記外側継手部材の開口部付近の転動体案内面に形成した円筒孔と、前記円筒孔内に回転自在に支持された欠球とを備えることを特徴とする摺動式等速ジョイント。
  2. 請求項1に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記外側継手部材は、内周面の軸線方向に3本のトラック溝が延設され、前記各トラック溝の内側壁に互いに対向するローラ案内面が形成され、前記内側継手部材は、前記外側継手部材の内側に配置され、ボス部からそれぞれ径方向外側に延設されたトリポード軸を有するトリポードであり、前記転動体は、前記各トリポード軸に回転自在に支持され、前記外側継手部材のトラック溝に挿入されて前記ローラ案内面に沿って案内される円環状のローラであることを特徴とする摺動式等速ジョイント。
  3. 請求項2に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記ローラの組み付け前に、前記抜け止め手段の前記欠球を回転させ、前記欠球の平面部を前記ローラ案内面側に向けて配置し、前記外側継手部材の開口部から前記ローラを挿入して組み付け、
    前記ローラの組み付け後に、前記抜け止め手段の前記欠球を回転させ、前記欠球の球面部を前記ローラ案内面側に向けて配置し、前記球面部により前記ローラの軸方向変位を係止することを特徴とする摺動式等速ジョイント。
  4. 請求項2に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記ローラは、前記トリポード軸に傾動可能に外嵌された内側ローラと、前記内側ローラの外側にて前記内側ローラの中心軸線と同軸上で相対回転可能かつ前記ローラ案内面に沿って案内される円環状の外側ローラとから構成されるローラユニットであることを特徴とする摺動式等速ジョイント。
  5. 請求項2または4に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記抜け止め手段を前記外側継手部材の前記各トラック溝の両側に互いに対向する一対の前記ローラ案内面の少なくとも片側の前記ローラ案内面に備えることを特徴とする摺動式等速ジョイント。
  6. 請求項1に記載の摺動式等速ジョイントであって、前記内側継手部材は、軸方向に延びる直線状のトラック溝が前記外側継手部材のトラック溝と対をなして外周面の複数箇所に形成され、前記転動体は、前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝との間に配されたボールであり、前記外側継手部材の内周面と前記内側継手部材の外周面との間に介在して前記ボールを保持するケージを備え、前記抜け止め手段を前記外側継手部材の前記各トラック溝の底部に備えることを特徴とする摺動式等速ジョイント。
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