JP2014189706A - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯・乾燥後の衣類等繊維製品に付与した香料の残香性をさらに向上させ、かつ、すすぎ性に優れた洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される(A)成分、下記一般式(2)で表される(B)成分、下記一般式(3)で表される(C)成分、及び(D)成分を含有する洗浄剤
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Xは、メチル基又水素である。
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6(R5は炭素数2〜4のアルキル)基であり、nは1〜5の数であり、R6は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
(D)前記(A)〜(C)成分を除く香料成分。
【解決手段】下記一般式(1)で表される(A)成分、下記一般式(2)で表される(B)成分、下記一般式(3)で表される(C)成分、及び(D)成分を含有する洗浄剤
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Xは、メチル基又水素である。
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6(R5は炭素数2〜4のアルキル)基であり、nは1〜5の数であり、R6は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
(D)前記(A)〜(C)成分を除く香料成分。
Description
本発明は、洗浄剤組成物に関し、より詳しくは、残香性およびすすぎ性に優れた洗浄剤組成物に関する。
近年、消費者の香りに対する関心は高まっており、香気安定性に優れた液体洗浄剤組成物が提案されている(特開2000−160192)。しかし、液体洗浄剤組成物自体の香気を保つ事はできても、液体洗浄剤組成物に含まれる香料の香気を洗濯・乾燥後の衣類等繊維製品に長期間にわたって付与する点では十分でなかった。一方ですすぎ性に関する関心も高まっており、より少量の水でより速やかにすすげる洗浄剤が求められている。
本発明は、洗濯・乾燥後の衣類等繊維製品に付与した香料の残香性をさらに向上させ、かつ、すすぎ性に優れた洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で表される(A)成分、下記一般式(2)で表される(B)成分、下記一般式(3)で表される(C)成分、及び(D)成分を含有する洗浄剤であることを特徴とする。
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Xは、メチル基又水素である。
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6(R5は炭素数2〜4のアルキル)基であり、nは1〜5の数であり、R6は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
(D)前記(A)〜(C)成分を除く香料成分。
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Xは、メチル基又水素である。
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6(R5は炭素数2〜4のアルキル)基であり、nは1〜5の数であり、R6は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
(D)前記(A)〜(C)成分を除く香料成分。
本発明の洗浄剤組成物を用いることにより、洗濯・乾燥後の衣類等繊維製品に付着した香料の残香性を向上させ、かつ、すすぎ性の改善が図れる。
本発明は、下記一般式(1)で表される(A)成分、下記一般式(2)で表される(B)成分、下記一般式(3)で表される(C)成分、及び(D)成分を含有する洗浄剤である。
<(A)成分>
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
(A)成分は、上記(1)式で表される化合物である。本発明の洗浄剤は、(A)成分を含有することで、(D)成分の残香性を高められ、また(E)成分が起泡して形成された泡を速やかに消泡しすすぎ性を改善できる。
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、好ましくは炭素数5〜13のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜11のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、残香性、すすぎ性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。R1は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
(1)式中、Yは、アルキル基又は−(R2O)m−R3である。
Yがアルキル基である場合、Yは、炭素数3〜16であり、より好ましくは炭素数6〜10である。炭素数が上記下限値未満では残香性、消泡性が不十分になるおそれがあり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液体洗浄剤の安定性が損なわれるおそれがある。
Yがアルキル基である場合、Yは直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも分岐鎖が好ましい。Yが分岐鎖のアルキル基であれば、消泡性をさらに高められる。
Yが分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、十分な消泡性を発揮できる。
好ましいYとしては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、残香性、消泡性、及び液体洗浄剤とした場合の液安定性の観点から、エチルヘキシル基がより好ましい。
Yがアルキル基である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、7〜11がより好ましく、7〜9が特に好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、消泡性を高められる。
Yが−(R2O)m−R3である場合、R2は、炭素数2〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数2〜3のアルキル基であり、より好ましくは炭素数3のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、消泡性を高められる。
mは1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記上限値超では、親水性が強くなりすぎて、消泡性が不十分になるおそれがある。
R3は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。R3がアルキル基の場合、R3の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1(即ち、メチル基)がさらに好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液安定性が良好になる。
Yがアルキル基である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、炭素数7〜9がより好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスがより良好となり、消泡性をより高められる。
≪(A)成分の製造方法≫
〈反応装置〉
以下に(A)成分の製造に係る反応装置について詳細に説明する。本発明に用いられるエステル反応器としては特に限定されることはなく、例えば、攪拌機付き容器、塔型反応器等が例示される。反応器に撹拌機を備えていない塔型反応器の場合、反応系内の撹拌は気泡の上昇のみで行うことになる。
反応缶の上部から、エステル交換反応で副生するメタノールやエステル化反応で副生する水を原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと共に連続的若しくは間欠的に系外に留去することにより反応を促進させる。この時、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと副生水や副生メタノールの混合蒸気中における、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの蒸気を分縮器により凝縮させ反応系内に戻して再使用する。このとき分縮器を通過した原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと副生水や副生メタノールの混合蒸気はコンデンサにより冷却され原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールが回収される。分縮器は反応缶から独立したコンデンサに配管で接続してもよく、また、反応器上部に一体型として設置することもできる。また、塔型反応器の場合は、塔上部に分縮ゾーンを設定してもよい。これらの選択は、特に限定されるものではないが、例えば、既存設備を有効利用するならば独立させて分縮器を設置するなど適宜行うことができる。分縮器の温度としては、反応圧力により異なるが、通常、70〜200 ℃ 程度の範囲が好ましく、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの沸点が低い場合は70〜130 ℃ 程度の範囲がより好ましい。70 ℃ 未満では反応系内に戻る循環液中の副生水や副生メタノールが多くなるため反応率が低下する傾向があり、また、200℃ を越えると原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの凝縮量が減少して、収率が低下する傾向が認められる。このような分縮器の設置は収率の向上ができる点からも好ましい。
〈製造方法〉
(A)成分の製造方法としては、特に限定されず、従来公知のエステル交換法、エステル化法等が挙げられる。例えばエステル交換法としては、脂肪酸アルキルエステルと1価のアルコールとのエステル交換による方法、油脂と1価のアルコールとのエステル交換による方法、廃食用油と1価のアルコールとのエステル交換による方法等が挙げられる。エステル化法としては、脂肪酸と1価のアルコールとのエステル化による方法が挙げられる。(A)成分を構成する脂肪酸残基の炭素数は、例えば(A)成分を蒸留することにより炭素留分をカットしたり、所望の炭素数を有する脂肪酸アルキルエステルの炭素留分を2種以上配合した原料を用いることにより調整できる。
[エステル交換法]
エステル交換法としては、例えば、分岐鎖又は芳香環を有する炭素数3〜23の1価の原料アルコールと、原料脂肪酸メチルエステルとをエステル交換するエステル交換工程を有する方法が挙げられる。エステル交換工程では、原料アルコールと原料メチルエステルとを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル交換することで、(A)成分を生成する。
エステル交換法で用いられる脂肪酸メチルエステルは、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、ノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ウンデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、トリデカン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、パルミチン酸メチル、ヘプタデカン酸メチル、ステアリン酸メチル、イソステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、バクセン酸メチル、リノール酸メチル、リノレン酸メチル、ピノレン酸メチル、エレオステアリン酸メチル、ノナデカン酸メチル、エライジン酸メチル、アラキン酸メチル、アラキジン酸メチル、エイコセン酸メチル、エイコサジエン酸メチル、ドコサジエン酸メチル、ベヘン酸メチル、エルカ酸メチル、ヘインコ酸メチル、リグノセリン酸メチル、セロチン酸メチル、モンタン酸メチル、メリシン酸メチル、オブツシル酸メチル、カプロレイン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、リンデル酸メチル、ツズ酸メチル、フィゼテリン酸メチル、ミリストレイン酸メチル、パルミトオレイン酸メチル、ペトロセリン酸メチル、アスクレピン酸メチル、バクセン酸メチル、ガドレイン酸メチル、ゴンドレイン酸メチル、セトレイン酸メチル、ブラシジン酸メチル、セラコレイン酸メチル、キシメン酸メチル、ルメクエン酸メチル、ソルビン酸メチル、ヒラゴ酸メチル、プニカ酸メチル、ヘキサデカテトラエン酸メチル、モロクチ酸メチル、ステアリドン酸メチル、アラキドン酸メチル、ドコサテトラエン酸メチル、エイコサペンタエン酸メチル、イワシ酸メチル、ニシン酸メチル、ドコサヘキサエン酸メチル、ネルボン酸メチル、又はエイコサトリエン酸メチル、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチルが好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチルがより好ましい。これらの原料メチルエステルは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
エステル交換工程における原料アルコールと原料メチルエステル(C)成分との配合比は、(原料アルコール)/(原料メチルエステル)で表されるmol比が、例えば、1.0〜2.0が好ましく、1.1〜1.5がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の原料メチルエステルが多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールが多量に残留するおそれがある。
エステル交換工程に用いる触媒としては、例えば、リチウム、セシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム、カルシウム等の酸化物、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等の塩基性触媒、有機チタン化合物のテトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、チタンテトラアセチルアセトネート、テトラエタノールアミンチタネート、テトラステアリルチタネート等、有機ジルコニア化合物のジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等が挙げられる。
エステル交換工程における触媒の使用量は、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、原料アルコール100質量部に対し、0.01〜1.0質量部が好ましい。
エステル交換工程における到達温度は、原料アルコール、原料メチルエステル、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、100〜260℃が好ましく、120〜230℃がより好ましい。上記下限値未満であると未反応の原料アルコールと原料メチルエステルが残存しやすく、上記上限値超であると生成した(A)成分が分解されやすくなる。エステル交換工程においては、反応温度を段階的に昇温することが好ましい。段階的に昇温することで、未反応の原料の残存量をエステル交換反応によって減量できる。
エステル交換工程においては、大気圧下で加熱を開始した後、到達温度に達するまでに任意の圧力まで減圧することが好ましい。エステル交換工程を減圧環境下とすることで、副生するアルコールを除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、40〜80KPaが好ましく、50〜70KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、原料アルコールと原料メチルエステルとの混合物や副生するアルコールが突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、原料アルコールと原料メチルエステルの残存量が多くなるおそれがある。エステル交換法においては、反応環境を段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、副生するメタノールの残存量を減量して、反応の進行を速くできる。
エステル交換工程の後、必要に応じて精製工程を設けることができる。精製工程は、エステル交換工程で得られた(A)成分から、未反応の原料メチルエステル、未反応の原料アルコールを除去し、高純度な(A)成分を得る工程である。
精製工程は、従来公知の精製方法を用いることができ、任意の圧力まで減圧することが好ましい。精製工程を減圧環境下とすることで、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルを除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10KPaが好ましく、0.5〜5KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、(未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルとの混合物と(A)成分が突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルの残存量が多くなるおそれがある。精製工程は段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルと共に(A)成分の留出量が増加してしまうことを抑制することができる。
エステル交換工程の後、必要に応じて触媒除去工程を設けることができる。触媒除去工程は触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば有機チタン化合物の場合、水を添加し触媒を失活させ焼成珪藻土等の濾過助剤を用いて濾別する方法や遠心分離等が挙げられる。それ以外の触媒についても従来公知の精製方法を用いることができ、中和したり、塩析水洗を行ったり、Mg、Al、Siなどを主成分とする無機合成吸着剤やイオン交換樹脂で処理を行ったりできる。これらの処理は各操作を繰り返し行っても、異なる操作を重複して行ってもよい。さらに必要があれば、脱色処理、脱水脱溶剤、水蒸気脱臭、活性炭で精製を行ったり、不要物があれば遠心分離やろ過で除去したりすることもできる。
エステル交換法においては、原料メチルエステルの代わりに脂肪酸とグリセリンからなるトリグリセリド(以下、油脂ということがある)と原料アルコールとを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル交換することで、(A)成分を得ることができる。
用いる油脂は、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、オリーブ油、カカオ脂、シソ油、ツバキ油、落花生油、大豆油、菜種油、脱水ひまし油、桐油、紅花油、亜麻仁油、ひまわり油、コーン油、綿実油、ごま油、米糠油、大麻油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等が挙げられる。中でも、低温の流動性や酸化安定性が良いため、パーム核油、ヤシ油が好ましい。
エステル交換工程における油脂と原料アルコールとの配合比は、(原料アルコール)/(油脂)で表されるmol比が、例えば、3.0〜9.0が好ましく、3.6〜6.0がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の油脂が多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコール成分が多量に残留するおそれがある。
[エステル化法]
エステル化法としては、例えば、原料アルコールと原料脂肪酸とをエステル化するエステル化工程を有する方法が挙げられる。エステル化工程では、原料アルコールと原料脂肪酸とを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル化することで、(A)成分を生成する。
エステル化法で用いられる原料脂肪酸は、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、ノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ノナデカン酸、エライジン酸、アラキン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ヘインコ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オブツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトオレイン酸、ペトロセリン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドレイン酸、セトレイン酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、ヒラゴ酸、プニカ酸、ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸、ネルボン酸、又はエイコサトリエン酸、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸がより好ましい。これらの原料脂肪酸は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
エステル化工程における原料脂肪酸と原料アルコールとの配合比は、原料アルコール/原料脂肪酸で表されるmol比が、例えば、1.0〜2.0が好ましく、1.1〜1.5がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の原料脂肪酸成分が多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコール成分が多量に残留するおそれがある。
エステル化工程に用いる触媒としては、例えば、硫酸、p−トルエンスルホン酸(p−TS)、ベンゼンスルホン酸(BS)等の酸触媒、ZrO2、TiO2、SiO2、PO4、Al2O3、ZnO等の無機酸化物触媒等が挙げられる。
エステル化工程における触媒の使用量は、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、原料アルコール100質量部に対し、0.05〜10質量部が好ましい。
エステル化工程における到達温度は、原料アルコールと原料脂肪酸、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、150〜260℃が好ましく、180〜230℃がより好ましい。上記下限値未満であると未反応の原料アルコールと原料脂肪酸が残存しやすく、上記上限値超であると生成した(A)成分が分解されやすくなる。エステル化法においては、反応温度を段階的に昇温することが好ましい。段階的に昇温することで、未反応の原料の残存量を減量できる。
エステル化工程においては、大気圧下で加熱を開始した後、到達温度に達するまでに任意の圧力まで減圧することが好ましい。エステル化工程を減圧環境下とすることで、副生する水を除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、例えば、40〜80KPaが好ましく、50〜70KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、原料アルコールと原料脂肪酸との混合物や副生する水が突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールと未反応の原料脂肪酸の残存量が多くなるおそれがある。エステル交換法においては、反応環境を段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、副生する水の残存量を減量して、反応の進行を速くできる。
エステル化工程の後、必要に応じて精製工程を設けることができる。精製工程は、エステル交換工程の後段に設けられる精製工程と同様である。
エステル化工程の後、必要に応じて触媒除去工程を設けることができる。触媒除去工程はエステル交換工程の後段に設けられる触媒除去工程と同様である。
<(A)成分:化合物(1)>
(A)成分としては、例えば、カプリル酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ドデカン酸2−ヘキシルデシル、カプリル酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジプロピレン、グリコールメチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル等が挙げられる。中でも、カプリル酸2−エチルヘキシル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテルが好ましく、カプリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。このような(A)成分を用いることで、消泡性をさらに高められる。
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の(A)成分の含有量は、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では洗浄性が低下したり、液安定性が損なわれるおそれがある。
固体洗浄剤中の(A)成分の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では洗浄性が低下したり、粒状洗浄剤において流動性等の粉体物性が低下するおそれがある。
<(B)成分>
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数3〜23のアルキル基であり、好ましくは炭素数5〜13のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜11のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、すすぎ性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。また、炭素数が上記範囲内であれば、原料を容易に入手できる。
R4は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
(2)式中、Xはメチル基、または水素であり、これらの範囲内であれば、残香性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。
また、(2)式中の(B)成分は上述した(A)成分の製造に用いられた原料脂肪酸や原料メチルエステルから分離した脂肪酸又は、未反応の脂肪酸等、製造条件によって含有されるものの他、本発明の残香性の向上やすすぎ性の向上を目的として配合されるものを含む。
(B)成分の中で選ばれる脂肪酸は、例えば、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、ノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ノナデカン酸、エライジン酸、アラキン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ヘインコ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オブツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトオレイン酸、ペトロセリン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドレイン酸、セトレイン酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、ヒラゴ酸、プニカ酸、ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸、ネルボン酸、又はエイコサトリエン酸、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸がより好ましい。これらの(B)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
また、(B)成分の中で選ばれる脂肪酸メチルエステルは、例えば、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、ノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ウンデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、トリデカン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、パルミチン酸メチル、ヘプタデカン酸メチル、ステアリン酸メチル、イソステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、バクセン酸メチル、リノール酸メチル、リノレン酸メチル、ピノレン酸メチル、エレオステアリン酸メチル、ノナデカン酸メチル、エライジン酸メチル、アラキン酸メチル、アラキジン酸メチル、エイコセン酸メチル、エイコサジエン酸メチル、ドコサジエン酸メチル、ベヘン酸メチル、エルカ酸メチル、ヘインコ酸メチル、リグノセリン酸メチル、セロチン酸メチル、モンタン酸メチル、メリシン酸メチル、オブツシル酸メチル、カプロレイン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、リンデル酸メチル、ツズ酸メチル、フィゼテリン酸メチル、ミリストレイン酸メチル、パルミトオレイン酸メチル、ペトロセリン酸メチル、アスクレピン酸メチル、バクセン酸メチル、ガドレイン酸メチル、ゴンドレイン酸メチル、セトレイン酸メチル、ブラシジン酸メチル、セラコレイン酸メチル、キシメン酸メチル、ルメクエン酸メチル、ソルビン酸メチル、ヒラゴ酸メチル、プニカ酸メチル、ヘキサデカテトラエン酸メチル、モロクチ酸メチル、ステアリドン酸メチル、アラキドン酸メチル、ドコサテトラエン酸メチル、エイコサペンタエン酸メチル、イワシ酸メチル、ニシン酸メチル、ドコサヘキサエン酸メチル、ネルボン酸メチル、又はエイコサトリエン酸メチル、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチルが好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチルがより好ましい。これらの(B)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。また洗剤中の(B)成分の含有量は0.0001〜5%が好ましく、0.001〜3%がより好ましい。
<(C)成分>
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6である。
Zがアルキル基である場合、Zは、炭素数3〜24であり、より好ましくは炭素数6〜10である。炭素数が上記下限値未満では残香性が不十分になるおそれがあり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液体洗浄剤の安定性が損なわれるおそれがある。
Zがアルキル基である場合、Zは直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも分岐鎖が好ましい。Zが分岐鎖のアルキル基であれば、残香性をさらに高められる。
Zが分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、十分な残香性を発揮できる。
好ましいZとしては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、残香性、及び液体洗浄剤とした場合の液安定性の観点から、エチルヘキシル基がより好ましい。
Zが−(R5O)n−R6である場合R5は、炭素数2〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数2〜3のアルキル基であり、より好ましくは炭素数3のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、残香性を高められる。
nは1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記上限値超では、親水性が強くなりすぎて、残香性が不十分になるおそれがある。
R6は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。R6がアルキル基の場合、R6の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1(即ち、メチル基)がさらに好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液安定性が良好になる。これらの(C)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
また洗剤中の(C)成分の含有量は0.0001〜5%が好ましく、0.001〜3%がより好ましい。
洗浄剤中、(A)成分/((B)+(C))成分で表される質量比(以下、(A)/((B)+(C))比ということがある)は、0.1〜999であり、1〜99が好ましく、9〜19がより好ましい。上記下限値未満では、(B)成分や(C)成分の臭気により香調が変化し、上記上限値未満では、高い残香性が得られない。
<(A)成分>
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
(A)成分は、上記(1)式で表される化合物である。本発明の洗浄剤は、(A)成分を含有することで、(D)成分の残香性を高められ、また(E)成分が起泡して形成された泡を速やかに消泡しすすぎ性を改善できる。
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、好ましくは炭素数5〜13のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜11のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、残香性、すすぎ性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。R1は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
(1)式中、Yは、アルキル基又は−(R2O)m−R3である。
Yがアルキル基である場合、Yは、炭素数3〜16であり、より好ましくは炭素数6〜10である。炭素数が上記下限値未満では残香性、消泡性が不十分になるおそれがあり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液体洗浄剤の安定性が損なわれるおそれがある。
Yがアルキル基である場合、Yは直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも分岐鎖が好ましい。Yが分岐鎖のアルキル基であれば、消泡性をさらに高められる。
Yが分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、十分な消泡性を発揮できる。
好ましいYとしては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、残香性、消泡性、及び液体洗浄剤とした場合の液安定性の観点から、エチルヘキシル基がより好ましい。
Yがアルキル基である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、7〜11がより好ましく、7〜9が特に好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、消泡性を高められる。
Yが−(R2O)m−R3である場合、R2は、炭素数2〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数2〜3のアルキル基であり、より好ましくは炭素数3のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、消泡性を高められる。
mは1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記上限値超では、親水性が強くなりすぎて、消泡性が不十分になるおそれがある。
R3は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。R3がアルキル基の場合、R3の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1(即ち、メチル基)がさらに好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液安定性が良好になる。
Yがアルキル基である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、炭素数7〜9がより好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスがより良好となり、消泡性をより高められる。
≪(A)成分の製造方法≫
〈反応装置〉
以下に(A)成分の製造に係る反応装置について詳細に説明する。本発明に用いられるエステル反応器としては特に限定されることはなく、例えば、攪拌機付き容器、塔型反応器等が例示される。反応器に撹拌機を備えていない塔型反応器の場合、反応系内の撹拌は気泡の上昇のみで行うことになる。
反応缶の上部から、エステル交換反応で副生するメタノールやエステル化反応で副生する水を原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと共に連続的若しくは間欠的に系外に留去することにより反応を促進させる。この時、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと副生水や副生メタノールの混合蒸気中における、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの蒸気を分縮器により凝縮させ反応系内に戻して再使用する。このとき分縮器を通過した原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールと副生水や副生メタノールの混合蒸気はコンデンサにより冷却され原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールが回収される。分縮器は反応缶から独立したコンデンサに配管で接続してもよく、また、反応器上部に一体型として設置することもできる。また、塔型反応器の場合は、塔上部に分縮ゾーンを設定してもよい。これらの選択は、特に限定されるものではないが、例えば、既存設備を有効利用するならば独立させて分縮器を設置するなど適宜行うことができる。分縮器の温度としては、反応圧力により異なるが、通常、70〜200 ℃ 程度の範囲が好ましく、原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの沸点が低い場合は70〜130 ℃ 程度の範囲がより好ましい。70 ℃ 未満では反応系内に戻る循環液中の副生水や副生メタノールが多くなるため反応率が低下する傾向があり、また、200℃ を越えると原料メチルエステルや原料脂肪酸、そして原料アルコールの凝縮量が減少して、収率が低下する傾向が認められる。このような分縮器の設置は収率の向上ができる点からも好ましい。
〈製造方法〉
(A)成分の製造方法としては、特に限定されず、従来公知のエステル交換法、エステル化法等が挙げられる。例えばエステル交換法としては、脂肪酸アルキルエステルと1価のアルコールとのエステル交換による方法、油脂と1価のアルコールとのエステル交換による方法、廃食用油と1価のアルコールとのエステル交換による方法等が挙げられる。エステル化法としては、脂肪酸と1価のアルコールとのエステル化による方法が挙げられる。(A)成分を構成する脂肪酸残基の炭素数は、例えば(A)成分を蒸留することにより炭素留分をカットしたり、所望の炭素数を有する脂肪酸アルキルエステルの炭素留分を2種以上配合した原料を用いることにより調整できる。
[エステル交換法]
エステル交換法としては、例えば、分岐鎖又は芳香環を有する炭素数3〜23の1価の原料アルコールと、原料脂肪酸メチルエステルとをエステル交換するエステル交換工程を有する方法が挙げられる。エステル交換工程では、原料アルコールと原料メチルエステルとを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル交換することで、(A)成分を生成する。
エステル交換法で用いられる脂肪酸メチルエステルは、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、ノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ウンデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、トリデカン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、パルミチン酸メチル、ヘプタデカン酸メチル、ステアリン酸メチル、イソステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、バクセン酸メチル、リノール酸メチル、リノレン酸メチル、ピノレン酸メチル、エレオステアリン酸メチル、ノナデカン酸メチル、エライジン酸メチル、アラキン酸メチル、アラキジン酸メチル、エイコセン酸メチル、エイコサジエン酸メチル、ドコサジエン酸メチル、ベヘン酸メチル、エルカ酸メチル、ヘインコ酸メチル、リグノセリン酸メチル、セロチン酸メチル、モンタン酸メチル、メリシン酸メチル、オブツシル酸メチル、カプロレイン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、リンデル酸メチル、ツズ酸メチル、フィゼテリン酸メチル、ミリストレイン酸メチル、パルミトオレイン酸メチル、ペトロセリン酸メチル、アスクレピン酸メチル、バクセン酸メチル、ガドレイン酸メチル、ゴンドレイン酸メチル、セトレイン酸メチル、ブラシジン酸メチル、セラコレイン酸メチル、キシメン酸メチル、ルメクエン酸メチル、ソルビン酸メチル、ヒラゴ酸メチル、プニカ酸メチル、ヘキサデカテトラエン酸メチル、モロクチ酸メチル、ステアリドン酸メチル、アラキドン酸メチル、ドコサテトラエン酸メチル、エイコサペンタエン酸メチル、イワシ酸メチル、ニシン酸メチル、ドコサヘキサエン酸メチル、ネルボン酸メチル、又はエイコサトリエン酸メチル、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチルが好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチルがより好ましい。これらの原料メチルエステルは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
エステル交換工程における原料アルコールと原料メチルエステル(C)成分との配合比は、(原料アルコール)/(原料メチルエステル)で表されるmol比が、例えば、1.0〜2.0が好ましく、1.1〜1.5がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の原料メチルエステルが多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールが多量に残留するおそれがある。
エステル交換工程に用いる触媒としては、例えば、リチウム、セシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム、カルシウム等の酸化物、水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等の塩基性触媒、有機チタン化合物のテトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、チタンテトラアセチルアセトネート、テトラエタノールアミンチタネート、テトラステアリルチタネート等、有機ジルコニア化合物のジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等が挙げられる。
エステル交換工程における触媒の使用量は、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、原料アルコール100質量部に対し、0.01〜1.0質量部が好ましい。
エステル交換工程における到達温度は、原料アルコール、原料メチルエステル、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、100〜260℃が好ましく、120〜230℃がより好ましい。上記下限値未満であると未反応の原料アルコールと原料メチルエステルが残存しやすく、上記上限値超であると生成した(A)成分が分解されやすくなる。エステル交換工程においては、反応温度を段階的に昇温することが好ましい。段階的に昇温することで、未反応の原料の残存量をエステル交換反応によって減量できる。
エステル交換工程においては、大気圧下で加熱を開始した後、到達温度に達するまでに任意の圧力まで減圧することが好ましい。エステル交換工程を減圧環境下とすることで、副生するアルコールを除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、40〜80KPaが好ましく、50〜70KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、原料アルコールと原料メチルエステルとの混合物や副生するアルコールが突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、原料アルコールと原料メチルエステルの残存量が多くなるおそれがある。エステル交換法においては、反応環境を段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、副生するメタノールの残存量を減量して、反応の進行を速くできる。
エステル交換工程の後、必要に応じて精製工程を設けることができる。精製工程は、エステル交換工程で得られた(A)成分から、未反応の原料メチルエステル、未反応の原料アルコールを除去し、高純度な(A)成分を得る工程である。
精製工程は、従来公知の精製方法を用いることができ、任意の圧力まで減圧することが好ましい。精製工程を減圧環境下とすることで、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルを除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10KPaが好ましく、0.5〜5KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、(未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルとの混合物と(A)成分が突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルの残存量が多くなるおそれがある。精製工程は段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、未反応の原料アルコールと未反応の原料メチルエステルと共に(A)成分の留出量が増加してしまうことを抑制することができる。
エステル交換工程の後、必要に応じて触媒除去工程を設けることができる。触媒除去工程は触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば有機チタン化合物の場合、水を添加し触媒を失活させ焼成珪藻土等の濾過助剤を用いて濾別する方法や遠心分離等が挙げられる。それ以外の触媒についても従来公知の精製方法を用いることができ、中和したり、塩析水洗を行ったり、Mg、Al、Siなどを主成分とする無機合成吸着剤やイオン交換樹脂で処理を行ったりできる。これらの処理は各操作を繰り返し行っても、異なる操作を重複して行ってもよい。さらに必要があれば、脱色処理、脱水脱溶剤、水蒸気脱臭、活性炭で精製を行ったり、不要物があれば遠心分離やろ過で除去したりすることもできる。
エステル交換法においては、原料メチルエステルの代わりに脂肪酸とグリセリンからなるトリグリセリド(以下、油脂ということがある)と原料アルコールとを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル交換することで、(A)成分を得ることができる。
用いる油脂は、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、オリーブ油、カカオ脂、シソ油、ツバキ油、落花生油、大豆油、菜種油、脱水ひまし油、桐油、紅花油、亜麻仁油、ひまわり油、コーン油、綿実油、ごま油、米糠油、大麻油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油等が挙げられる。中でも、低温の流動性や酸化安定性が良いため、パーム核油、ヤシ油が好ましい。
エステル交換工程における油脂と原料アルコールとの配合比は、(原料アルコール)/(油脂)で表されるmol比が、例えば、3.0〜9.0が好ましく、3.6〜6.0がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の油脂が多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコール成分が多量に残留するおそれがある。
[エステル化法]
エステル化法としては、例えば、原料アルコールと原料脂肪酸とをエステル化するエステル化工程を有する方法が挙げられる。エステル化工程では、原料アルコールと原料脂肪酸とを触媒の存在下で任意の温度に加熱してエステル化することで、(A)成分を生成する。
エステル化法で用いられる原料脂肪酸は、求める(A)成分に応じて決定でき、例えば、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、ノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ノナデカン酸、エライジン酸、アラキン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ヘインコ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オブツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトオレイン酸、ペトロセリン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドレイン酸、セトレイン酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、ヒラゴ酸、プニカ酸、ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸、ネルボン酸、又はエイコサトリエン酸、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸がより好ましい。これらの原料脂肪酸は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
エステル化工程における原料脂肪酸と原料アルコールとの配合比は、原料アルコール/原料脂肪酸で表されるmol比が、例えば、1.0〜2.0が好ましく、1.1〜1.5がより好ましい。上記下限値未満であると、未反応の原料脂肪酸成分が多量に残留するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコール成分が多量に残留するおそれがある。
エステル化工程に用いる触媒としては、例えば、硫酸、p−トルエンスルホン酸(p−TS)、ベンゼンスルホン酸(BS)等の酸触媒、ZrO2、TiO2、SiO2、PO4、Al2O3、ZnO等の無機酸化物触媒等が挙げられる。
エステル化工程における触媒の使用量は、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、原料アルコール100質量部に対し、0.05〜10質量部が好ましい。
エステル化工程における到達温度は、原料アルコールと原料脂肪酸、触媒の種類等を勘案して決定でき、例えば、150〜260℃が好ましく、180〜230℃がより好ましい。上記下限値未満であると未反応の原料アルコールと原料脂肪酸が残存しやすく、上記上限値超であると生成した(A)成分が分解されやすくなる。エステル化法においては、反応温度を段階的に昇温することが好ましい。段階的に昇温することで、未反応の原料の残存量を減量できる。
エステル化工程においては、大気圧下で加熱を開始した後、到達温度に達するまでに任意の圧力まで減圧することが好ましい。エステル化工程を減圧環境下とすることで、副生する水を除去できる。到達圧力は、特に限定されないが、例えば、例えば、40〜80KPaが好ましく、50〜70KPaがより好ましい。上記下限値未満であると、原料アルコールと原料脂肪酸との混合物や副生する水が突沸するおそれがあり、上記上限値超であると、未反応の原料アルコールと未反応の原料脂肪酸の残存量が多くなるおそれがある。エステル交換法においては、反応環境を段階的に減圧することが好ましい。段階的に減圧することで、副生する水の残存量を減量して、反応の進行を速くできる。
エステル化工程の後、必要に応じて精製工程を設けることができる。精製工程は、エステル交換工程の後段に設けられる精製工程と同様である。
エステル化工程の後、必要に応じて触媒除去工程を設けることができる。触媒除去工程はエステル交換工程の後段に設けられる触媒除去工程と同様である。
<(A)成分:化合物(1)>
(A)成分としては、例えば、カプリル酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ドデカン酸2−ヘキシルデシル、カプリル酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジプロピレン、グリコールメチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル等が挙げられる。中でも、カプリル酸2−エチルヘキシル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテルが好ましく、カプリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。このような(A)成分を用いることで、消泡性をさらに高められる。
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の(A)成分の含有量は、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では洗浄性が低下したり、液安定性が損なわれるおそれがある。
固体洗浄剤中の(A)成分の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性が不十分になるおそれがあり、上記上限値超では洗浄性が低下したり、粒状洗浄剤において流動性等の粉体物性が低下するおそれがある。
<(B)成分>
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数3〜23のアルキル基であり、好ましくは炭素数5〜13のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜11のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、すすぎ性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。また、炭素数が上記範囲内であれば、原料を容易に入手できる。
R4は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
(2)式中、Xはメチル基、または水素であり、これらの範囲内であれば、残香性を改善でき、また、原料を容易に入手できる。
また、(2)式中の(B)成分は上述した(A)成分の製造に用いられた原料脂肪酸や原料メチルエステルから分離した脂肪酸又は、未反応の脂肪酸等、製造条件によって含有されるものの他、本発明の残香性の向上やすすぎ性の向上を目的として配合されるものを含む。
(B)成分の中で選ばれる脂肪酸は、例えば、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、ノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ノナデカン酸、エライジン酸、アラキン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ヘインコ酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オブツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトオレイン酸、ペトロセリン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドレイン酸、セトレイン酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、ヒラゴ酸、プニカ酸、ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸、ネルボン酸、又はエイコサトリエン酸、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸、イソデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸、カプリル酸、イソオクチル酸、イソノナン酸、カプリン酸がより好ましい。これらの(B)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
また、(B)成分の中で選ばれる脂肪酸メチルエステルは、例えば、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、ノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ウンデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、トリデカン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、パルミチン酸メチル、ヘプタデカン酸メチル、ステアリン酸メチル、イソステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、バクセン酸メチル、リノール酸メチル、リノレン酸メチル、ピノレン酸メチル、エレオステアリン酸メチル、ノナデカン酸メチル、エライジン酸メチル、アラキン酸メチル、アラキジン酸メチル、エイコセン酸メチル、エイコサジエン酸メチル、ドコサジエン酸メチル、ベヘン酸メチル、エルカ酸メチル、ヘインコ酸メチル、リグノセリン酸メチル、セロチン酸メチル、モンタン酸メチル、メリシン酸メチル、オブツシル酸メチル、カプロレイン酸メチル、ウンデシレン酸メチル、リンデル酸メチル、ツズ酸メチル、フィゼテリン酸メチル、ミリストレイン酸メチル、パルミトオレイン酸メチル、ペトロセリン酸メチル、アスクレピン酸メチル、バクセン酸メチル、ガドレイン酸メチル、ゴンドレイン酸メチル、セトレイン酸メチル、ブラシジン酸メチル、セラコレイン酸メチル、キシメン酸メチル、ルメクエン酸メチル、ソルビン酸メチル、ヒラゴ酸メチル、プニカ酸メチル、ヘキサデカテトラエン酸メチル、モロクチ酸メチル、ステアリドン酸メチル、アラキドン酸メチル、ドコサテトラエン酸メチル、エイコサペンタエン酸メチル、イワシ酸メチル、ニシン酸メチル、ドコサヘキサエン酸メチル、ネルボン酸メチル、又はエイコサトリエン酸メチル、及びこれらと同一炭素数の分岐脂肪酸等の飽和又は不飽和脂肪酸が例示される。中でも、(A)成分の酸化による保存安定性を抑制する観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチル、イソデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチルが好ましく、低温液安定性観点から、カプロン酸メチル、カプリル酸メチル、イソオクチル酸メチル、イソノナン酸メチル、カプリン酸メチルがより好ましい。これらの(B)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。また洗剤中の(B)成分の含有量は0.0001〜5%が好ましく、0.001〜3%がより好ましい。
<(C)成分>
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6である。
Zがアルキル基である場合、Zは、炭素数3〜24であり、より好ましくは炭素数6〜10である。炭素数が上記下限値未満では残香性が不十分になるおそれがあり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液体洗浄剤の安定性が損なわれるおそれがある。
Zがアルキル基である場合、Zは直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも分岐鎖が好ましい。Zが分岐鎖のアルキル基であれば、残香性をさらに高められる。
Zが分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、十分な残香性を発揮できる。
好ましいZとしては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、残香性、及び液体洗浄剤とした場合の液安定性の観点から、エチルヘキシル基がより好ましい。
Zが−(R5O)n−R6である場合R5は、炭素数2〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数2〜3のアルキル基であり、より好ましくは炭素数3のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、残香性を高められる。
nは1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記上限値超では、親水性が強くなりすぎて、残香性が不十分になるおそれがある。
R6は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。R6がアルキル基の場合、R6の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1(即ち、メチル基)がさらに好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液安定性が良好になる。これらの(C)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
また洗剤中の(C)成分の含有量は0.0001〜5%が好ましく、0.001〜3%がより好ましい。
洗浄剤中、(A)成分/((B)+(C))成分で表される質量比(以下、(A)/((B)+(C))比ということがある)は、0.1〜999であり、1〜99が好ましく、9〜19がより好ましい。上記下限値未満では、(B)成分や(C)成分の臭気により香調が変化し、上記上限値未満では、高い残香性が得られない。
(A)、(B)、(C)が上記概範囲内であれば、理由は定かではないが(A)成分が、香料と相互作用している(B)、(C)成分を効率よく繊維に吸着し残香性が向上する。
また、(B)/(C)成分の比は、好ましくは9/1〜3/7であり、より好ましくは8/2〜4/6であり、さらに好ましくは7/3〜5/5である。上記範囲内であると、香料の衣類への高い残香性と効率の良い製造性が得られる。
<(D)成分:香料>
本発明には香料((D)成分)が用いられる。本発明で使用される香料は、化学構造などによって特に限定されるものではなく、一般に使用されている市販の香料を好適に使用することが可能である。具体的な香料を例示すると、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテルなどのエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等の合成香料及び動物、植物からの天然香料等が挙げられ、これらは単独でも2種以上からなる混合物としてでも好適に使用することが可能である。以下に、更に具体的に好ましい香料を例示する。アルデヒド(C8〜C20)、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、α−ダマスコン、σ−ダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリチレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリチレート、アニスアルデヒド、オウランチオール、アセチルオイーゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、ベンジルサリチレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、p−tert−ブチルシクロヘキサノール、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルホルメート、カリオフィレン、カシメラン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルホルメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、ジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、γ−デカラクトン、σ−(C6〜C13)ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、ユーゲノル、フルイテート、フェンチールアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、ガラキソリット、γ−(C6〜C13)ラクトン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルホルメート、ゲラニルニトリル、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリチレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、ハーコリン、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、マンザネート、マイヨール、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、α−メチルイオノン、β−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリチレート、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−II、ムスク781、ムスクC14、ムスクT、ムスクケトン、ムスクチベチン、ムスクモスケン、ミラックアルデヒド、メチルフェニルアセテート、ネロール、ネリールアセテート、ノピールサセテート、ノピールアルコール、ネオベルガメート、オークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、p−グレゾールメチルエーテル、ペンタリッド、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、α−ピネン、ルバフラン、パッチョン、ローズフェノン、ローズオキサイド、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、バクダノール、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、ターピネオール、ターピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリールアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニールアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、チモール、ワニリン、ベラモス、ベルドックス、ヤラヤラ、アセチルオイゲノール、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、ジャスミン油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、オレンジ油、パチュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、樟脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆、テレピン油、ワニラ豆、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ等は特に好適である。また香料でも沸点150℃以下のものやエステル構造を有するものなどは、(B)、(C)成分に溶解しやすく、さらに(A)成分で効率よく分散し布へ付着できるため、残香性がさらに向上する。本発明において香料は、洗浄剤中に0.001〜2重量%の範囲で配合されることが好ましい。配合量が0.01重量%未満であると、賦香効果が小さく、消費者に対して十分な満足度を与えられる商品には仕上げられない。また、この範囲を超えて香料の配合量が多くても、香気が強すぎ、逆に消費者に不快感を与える可能性がある上、場合によっては洗浄機本体や被洗浄物に残香してしまう可能性もある。
<(E)成分>
(E)成分は、(A)成分及び(F)高級脂肪酸塩を除く界面活性剤である。洗浄剤は、(E)成分を含有することで、優れた洗浄性を発揮できる。
(E)成分は、(A)成分及び(F)高級脂肪酸塩を除く界面活性剤であればよく、例えば、非石鹸系アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤(ただし、(A)成分を除く)、両性界面活性剤等、従来、洗浄剤に用いられる界面活性剤が挙げられる。(E)成分としては、ノニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤とを含むものが好ましい。ノニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤とが共存すると、安定した泡膜が形成されやすくなるため、本発明の効果が顕著に表れる。
非石鹸系アニオン界面活性剤は、高級脂肪酸に分類されないアニオン界面活性剤である。
非石鹸系アニオン界面活性剤としては、以下のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(2)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。
(3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(4)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(5)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(6)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(7)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(8)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(9)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(10)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(11)炭素数14〜18の脂肪酸メチルエステルスルホン酸塩(MES)。
これらのアニオン界面活性剤は、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いることができる。
(E)成分中の非石鹸系アニオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、1〜80質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、種々の汚れに対して、より高い洗浄性が得られる。
ノニオン界面活性剤としては、(A)成分を除くものであれば特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル、さらに好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
ノニオン界面活性剤としては、上記(1)又は(3)のものが好ましく、中でも、下記一般式(e1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(以下、(e1)成分ということがある)がより好ましい。
R11−X1−[(EO)s/(PO)t]−R12 ・・・(e1)
[式中、R11は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。X1は−O−、−COO−又は−CONH−である。R12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数2〜6のアルケニル基である。sはEOの平均繰返し数を表す3〜20の数である。tはPOの平均繰返し数を表す0〜6の数である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、EOとPOとは混在していてもよい。]
(e1)式中、R11は、洗浄性の観点から、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。R11としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するアルキル基又はアルケニル基が挙げられる。
R12がアルキル基である場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R12がアルケニル基である場合、R12は、炭素数2〜3のアルケニル基が好ましい。
X1としては、−O−又は−COO−が好ましい。
X1が−O−の場合、(e1)成分は、アルコールアルコキシレートである。X1が−O−の場合、洗浄性の観点から、R11の炭素数は10〜18が好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。また、X1が−O−の場合、R12は、水素原子が好ましい。
X1が−COO−の場合、(e1)成分は脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。
X1が−COO−の場合、洗浄性の観点から、R11の炭素数は9〜18が好ましく、11〜18がより好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。X1が−COO−の場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
(e1)式中、sは、3〜20の数であり、好ましくは5〜18の数である。sが20を超えると、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。一方、sが3未満であると、(A)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
tは、0〜6の数であり、好ましくは0〜3の数である。tが6を超えると、液体洗浄剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
EOとPOとは混在して配列してもよく、(EO)s/(PO)tは、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
(e1)成分において、EO又はPOの付加モル数分布は特に限定されず、(e1)成分を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、EO又はPOの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを該疎水基原料に付加させた場合には、比較的狭い分布となる傾向にある。
(e1)成分としては、例えば、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13)、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールに対して、12モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol TO7、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XL70、BASF社製の);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XA60、BASF社製);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール90、ソフタノール150、株式会社日本触媒製)等が挙げられる。
上述のノニオン界面活性剤の中でも、洗浄性、液体洗浄剤の低温安定性が良好である点から、前記式(e1)中、X1が−O−で炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(株式会社日本触媒社製のソフタノール90、ソフタノール150)もしくは、前記式(e1)中、X1が−COO−の脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤が好ましく、より好ましくは脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。
(E)成分中のノニオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、10〜95質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、各種汚れに対して、より高い洗浄性が得られる。
カチオン界面活性剤としては、従来、洗浄剤において使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種のカチオン界面活性剤を使用することができる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
これら(1)〜(3)における「長鎖アルキル」は、炭素数10〜26のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は12〜18が好ましい。
「短鎖アルキル」は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は1又は2が好ましい。該アルキル基が有していてもよい置換基としては、フェニル基、ベンジル基、水酸基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基等が挙げられる。ヒドロキシアルキル基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。ポリオキシアルキレン基におけるアルキレン基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。
(E)成分中のカチオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、衣類を洗浄した際に、衣類に良好な柔軟性を与えられる。
両性界面活性剤としては、従来、洗浄剤において使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種の両性界面活性剤を使用することができる。
両性界面活性剤としては、例えばイミダゾリン系の両性界面活性、アミドベタイン系の両性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好適なものとして挙げられる。
これらの(E)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(E)成分中の両性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.01〜60質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば洗浄性と消泡性とをより高められる。
液体洗浄剤中の(E)成分の含有量は、0.01〜80質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、良好な洗浄性と外観安定性とが得られる。
固体洗浄剤中の(E)成分の含有量は、0.1〜60質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、良好な洗浄性と、良好な粉体物性とが得られる。
洗浄剤中、(E)成分/(A)成分で表される質量比(以下、(E)/(A)比ということがある)は、1以上であり、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。上記下限値未満では、洗浄剤の洗浄性が損なわれるおそれがある。(E)/(A)比の上限値は、特に限定されないが、200以下が好ましく、100以下がより好ましい。上記上限値超であると、消泡性が不十分になるおそれがある。
<(F)成分:高級脂肪酸塩>
洗浄剤は、高級脂肪酸塩(F)成分を任意成分として含有してもよい。洗浄剤は、(F)成分を含有することで、消泡性をさらに高められる。
(F)成分としては、例えば、炭素数10〜20の高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
液体洗浄剤中の(F)成分の含有量は、例えば、0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性のさらなる向上が図れないおそれがあり、上記上限値超では外観安定性が低下するおそれがある。
固体洗浄剤中の(F)成分の含有量は、例えば、0.01〜60質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性のさらなる向上が図れないおそれがあり、上記上限値超では粉体物性が低下するおそれがある。
<その他の任意成分>
本発明の洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した(A)〜(C)成分以外の任意成分を含有してもよい。任意成分としては、特に限定されず、洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができる。
任意成分としては、例えば、分散媒、ハイドロトロープ剤、洗浄性ビルダー、安定化剤(安息香酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、多価アルコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等)、アルカリ剤(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等)、金属イオン捕捉剤(マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸、又はそれらの塩等)、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等)、酵素、着色剤として汎用の色素や顔料、着香剤又は乳濁化剤等の添加剤、pH調整剤等が挙げられる。
≪分散媒≫
液体洗浄剤は、分散媒を含有してもよい。分散媒としては、水、アルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、中でも水が好ましい。
液体洗浄剤中の水の含有量は、10〜90質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましい。上記下限値未満では、経時に伴う液体洗浄剤の液安定性が低下するおそれがあり、上記上限値超では粘度が高くなりすぎて、使用性が低下するおそれがある。
≪ハイドロトロープ剤≫
液体洗浄剤は、ハイドロトロープ剤を含有してもよい。ハイドロトロープ剤としては、従来公知の成分を用いることができる。ハイドロトロープ剤を含有することで、液体洗浄剤の貯蔵安定性の向上が図れる。
ハイドロトロープ剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等、炭素数1〜6の低級アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のポリグリコール、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。これらのハイドロトロープ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
≪洗浄性ビルダー≫
洗浄性ビルダーとしては、無機ビルダーと有機ビルダーとに大別される。無機ビルダーとしては、例えば、非晶質アルミノケイ酸塩;オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;結晶性ケイ酸塩、炭酸塩と非晶質アルカリ金属ケイ酸塩との複合体が挙げられる。塩の形態は、特に限定されず、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、プロトン化されたアミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
有機ビルダーとしては、例えば、ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノ又はジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩;重量平均分子量1万以下のカルボキシ基を有するポリマー等が挙げられる。
これらの洗浄性ビルダーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(製造方法)
本発明の洗浄剤の製造方法は、洗浄剤の剤形に応じ、常法に準じて製造することができる。
液体洗浄剤の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分と及び(E)成分と、必要に応じて(F)成分及び任意成分とを、各成分の純分換算量で所望の配合量になるように分散媒に分散又は溶解する。次いで、pH調整剤を用いて任意のpHに調整することで、液体洗浄剤を得られる。
固体洗浄剤の製造方法としては、従来公知の固体洗浄剤等の製造方法と同様の製造方法が挙げられる。例えば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分と及び(E)成分と、必要に応じて(F)成分及び任意成分とを混合するドライブレンド法、乾式造粒法や、攪拌造粒法及び破砕造粒法等の乾燥/造粒法、ペースト造粒/乾燥法及び湿式造粒/乾燥法等の湿式造粒/乾燥法、噴霧乾燥法、捏和物の押出し造粒法等が挙げられ、これらの複数の方法を適宜組み合わせることができる。
例えば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(E)成分と、粒状の任意成分をドライブレンドし、これにノニオン界面活性剤を噴霧して粒状洗浄剤を得る方法が挙げられる。
さらに得られた粒状洗浄剤をタブレット、ブリケット、シート又はバー等、所望する形状に成形してもよい。
また、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分をあらかじめ攪拌混合しておくことで、(D)成分と(A)成分、(B)成分、(C)成分との親和性が高められるので、残香性はより向上する。
上述したように、本発明の洗浄剤は、(A)成分を含有し、かつ(E)/(A)比を特定の範囲とすることで、(E)成分が起泡して生じた泡を速やかに消泡し、すすぎ性の改善を図れる。
さらに、(F)成分を含有することで、より速やかに消泡でき、すすぎ性のさらなる改善を図れる。
本発明の洗浄剤は、例えば、衣料用洗浄剤、食器用洗浄剤、台所用洗浄剤、風呂用洗浄剤、トイレ洗浄剤等として用いられ、中でも衣料用洗浄剤として好適に用いられる。衣料用洗浄剤は、より少ない水で、より速やかに消泡することが求められ、本発明の効果が顕著に発揮されるためである。
また、(B)/(C)成分の比は、好ましくは9/1〜3/7であり、より好ましくは8/2〜4/6であり、さらに好ましくは7/3〜5/5である。上記範囲内であると、香料の衣類への高い残香性と効率の良い製造性が得られる。
<(D)成分:香料>
本発明には香料((D)成分)が用いられる。本発明で使用される香料は、化学構造などによって特に限定されるものではなく、一般に使用されている市販の香料を好適に使用することが可能である。具体的な香料を例示すると、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテルなどのエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、水素化芳香族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸族エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸族エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等の合成香料及び動物、植物からの天然香料等が挙げられ、これらは単独でも2種以上からなる混合物としてでも好適に使用することが可能である。以下に、更に具体的に好ましい香料を例示する。アルデヒド(C8〜C20)、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、α−ダマスコン、σ−ダマスコン、アンブレットリッド、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリチレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリチレート、アニスアルデヒド、オウランチオール、アセチルオイーゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、ベンジルサリチレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、p−tert−ブチルシクロヘキサノール、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルホルメート、カリオフィレン、カシメラン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルホルメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、ジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、γ−デカラクトン、σ−(C6〜C13)ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、ユーゲノル、フルイテート、フェンチールアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、ガラキソリット、γ−(C6〜C13)ラクトン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルホルメート、ゲラニルニトリル、ヘディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリチレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、ハーコリン、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、マンザネート、マイヨール、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、α−メチルイオノン、β−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリチレート、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−II、ムスク781、ムスクC14、ムスクT、ムスクケトン、ムスクチベチン、ムスクモスケン、ミラックアルデヒド、メチルフェニルアセテート、ネロール、ネリールアセテート、ノピールサセテート、ノピールアルコール、ネオベルガメート、オークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、p−グレゾールメチルエーテル、ペンタリッド、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、α−ピネン、ルバフラン、パッチョン、ローズフェノン、ローズオキサイド、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、バクダノール、スチラリールアセテート、スチラリールプロピオネート、ターピネオール、ターピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリールアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニールアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、チモール、ワニリン、ベラモス、ベルドックス、ヤラヤラ、アセチルオイゲノール、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、ジャスミン油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、オレンジ油、パチュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、樟脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆、テレピン油、ワニラ豆、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、ムスクチンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリスチンキ等は特に好適である。また香料でも沸点150℃以下のものやエステル構造を有するものなどは、(B)、(C)成分に溶解しやすく、さらに(A)成分で効率よく分散し布へ付着できるため、残香性がさらに向上する。本発明において香料は、洗浄剤中に0.001〜2重量%の範囲で配合されることが好ましい。配合量が0.01重量%未満であると、賦香効果が小さく、消費者に対して十分な満足度を与えられる商品には仕上げられない。また、この範囲を超えて香料の配合量が多くても、香気が強すぎ、逆に消費者に不快感を与える可能性がある上、場合によっては洗浄機本体や被洗浄物に残香してしまう可能性もある。
<(E)成分>
(E)成分は、(A)成分及び(F)高級脂肪酸塩を除く界面活性剤である。洗浄剤は、(E)成分を含有することで、優れた洗浄性を発揮できる。
(E)成分は、(A)成分及び(F)高級脂肪酸塩を除く界面活性剤であればよく、例えば、非石鹸系アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤(ただし、(A)成分を除く)、両性界面活性剤等、従来、洗浄剤に用いられる界面活性剤が挙げられる。(E)成分としては、ノニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤とを含むものが好ましい。ノニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤とが共存すると、安定した泡膜が形成されやすくなるため、本発明の効果が顕著に表れる。
非石鹸系アニオン界面活性剤は、高級脂肪酸に分類されないアニオン界面活性剤である。
非石鹸系アニオン界面活性剤としては、以下のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(1)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(2)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。
(3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(4)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(5)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(6)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(7)炭素数2〜4のアルキレンオキサイドのいずれか、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(8)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(9)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(10)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(11)炭素数14〜18の脂肪酸メチルエステルスルホン酸塩(MES)。
これらのアニオン界面活性剤は、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いることができる。
(E)成分中の非石鹸系アニオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、1〜80質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、種々の汚れに対して、より高い洗浄性が得られる。
ノニオン界面活性剤としては、(A)成分を除くものであれば特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル、さらに好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
ノニオン界面活性剤としては、上記(1)又は(3)のものが好ましく、中でも、下記一般式(e1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(以下、(e1)成分ということがある)がより好ましい。
R11−X1−[(EO)s/(PO)t]−R12 ・・・(e1)
[式中、R11は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。X1は−O−、−COO−又は−CONH−である。R12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数2〜6のアルケニル基である。sはEOの平均繰返し数を表す3〜20の数である。tはPOの平均繰返し数を表す0〜6の数である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、EOとPOとは混在していてもよい。]
(e1)式中、R11は、洗浄性の観点から、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。R11としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するアルキル基又はアルケニル基が挙げられる。
R12がアルキル基である場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R12がアルケニル基である場合、R12は、炭素数2〜3のアルケニル基が好ましい。
X1としては、−O−又は−COO−が好ましい。
X1が−O−の場合、(e1)成分は、アルコールアルコキシレートである。X1が−O−の場合、洗浄性の観点から、R11の炭素数は10〜18が好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。また、X1が−O−の場合、R12は、水素原子が好ましい。
X1が−COO−の場合、(e1)成分は脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。
X1が−COO−の場合、洗浄性の観点から、R11の炭素数は9〜18が好ましく、11〜18がより好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。X1が−COO−の場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
(e1)式中、sは、3〜20の数であり、好ましくは5〜18の数である。sが20を超えると、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。一方、sが3未満であると、(A)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
tは、0〜6の数であり、好ましくは0〜3の数である。tが6を超えると、液体洗浄剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
EOとPOとは混在して配列してもよく、(EO)s/(PO)tは、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
(e1)成分において、EO又はPOの付加モル数分布は特に限定されず、(e1)成分を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、EO又はPOの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを該疎水基原料に付加させた場合には、比較的狭い分布となる傾向にある。
(e1)成分としては、例えば、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13)、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールに対して、12モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol TO7、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XL70、BASF社製の);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XA60、BASF社製);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール90、ソフタノール150、株式会社日本触媒製)等が挙げられる。
上述のノニオン界面活性剤の中でも、洗浄性、液体洗浄剤の低温安定性が良好である点から、前記式(e1)中、X1が−O−で炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(株式会社日本触媒社製のソフタノール90、ソフタノール150)もしくは、前記式(e1)中、X1が−COO−の脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤が好ましく、より好ましくは脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。
(E)成分中のノニオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、10〜95質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、各種汚れに対して、より高い洗浄性が得られる。
カチオン界面活性剤としては、従来、洗浄剤において使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種のカチオン界面活性剤を使用することができる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
これら(1)〜(3)における「長鎖アルキル」は、炭素数10〜26のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は12〜18が好ましい。
「短鎖アルキル」は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は1又は2が好ましい。該アルキル基が有していてもよい置換基としては、フェニル基、ベンジル基、水酸基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基等が挙げられる。ヒドロキシアルキル基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。ポリオキシアルキレン基におけるアルキレン基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。
(E)成分中のカチオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、衣類を洗浄した際に、衣類に良好な柔軟性を与えられる。
両性界面活性剤としては、従来、洗浄剤において使用されるものであれば、特に限定されることなく、各種の両性界面活性剤を使用することができる。
両性界面活性剤としては、例えばイミダゾリン系の両性界面活性、アミドベタイン系の両性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好適なものとして挙げられる。
これらの(E)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(E)成分中の両性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.01〜60質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば洗浄性と消泡性とをより高められる。
液体洗浄剤中の(E)成分の含有量は、0.01〜80質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、良好な洗浄性と外観安定性とが得られる。
固体洗浄剤中の(E)成分の含有量は、0.1〜60質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、良好な洗浄性と、良好な粉体物性とが得られる。
洗浄剤中、(E)成分/(A)成分で表される質量比(以下、(E)/(A)比ということがある)は、1以上であり、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。上記下限値未満では、洗浄剤の洗浄性が損なわれるおそれがある。(E)/(A)比の上限値は、特に限定されないが、200以下が好ましく、100以下がより好ましい。上記上限値超であると、消泡性が不十分になるおそれがある。
<(F)成分:高級脂肪酸塩>
洗浄剤は、高級脂肪酸塩(F)成分を任意成分として含有してもよい。洗浄剤は、(F)成分を含有することで、消泡性をさらに高められる。
(F)成分としては、例えば、炭素数10〜20の高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
液体洗浄剤中の(F)成分の含有量は、例えば、0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性のさらなる向上が図れないおそれがあり、上記上限値超では外観安定性が低下するおそれがある。
固体洗浄剤中の(F)成分の含有量は、例えば、0.01〜60質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。上記下限値未満では消泡性のさらなる向上が図れないおそれがあり、上記上限値超では粉体物性が低下するおそれがある。
<その他の任意成分>
本発明の洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した(A)〜(C)成分以外の任意成分を含有してもよい。任意成分としては、特に限定されず、洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができる。
任意成分としては、例えば、分散媒、ハイドロトロープ剤、洗浄性ビルダー、安定化剤(安息香酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、多価アルコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル等)、アルカリ剤(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等)、金属イオン捕捉剤(マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸、又はそれらの塩等)、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等)、酵素、着色剤として汎用の色素や顔料、着香剤又は乳濁化剤等の添加剤、pH調整剤等が挙げられる。
≪分散媒≫
液体洗浄剤は、分散媒を含有してもよい。分散媒としては、水、アルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、中でも水が好ましい。
液体洗浄剤中の水の含有量は、10〜90質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましい。上記下限値未満では、経時に伴う液体洗浄剤の液安定性が低下するおそれがあり、上記上限値超では粘度が高くなりすぎて、使用性が低下するおそれがある。
≪ハイドロトロープ剤≫
液体洗浄剤は、ハイドロトロープ剤を含有してもよい。ハイドロトロープ剤としては、従来公知の成分を用いることができる。ハイドロトロープ剤を含有することで、液体洗浄剤の貯蔵安定性の向上が図れる。
ハイドロトロープ剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等、炭素数1〜6の低級アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のポリグリコール、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。これらのハイドロトロープ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
≪洗浄性ビルダー≫
洗浄性ビルダーとしては、無機ビルダーと有機ビルダーとに大別される。無機ビルダーとしては、例えば、非晶質アルミノケイ酸塩;オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;結晶性ケイ酸塩、炭酸塩と非晶質アルカリ金属ケイ酸塩との複合体が挙げられる。塩の形態は、特に限定されず、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、プロトン化されたアミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
有機ビルダーとしては、例えば、ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノ又はジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩;重量平均分子量1万以下のカルボキシ基を有するポリマー等が挙げられる。
これらの洗浄性ビルダーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(製造方法)
本発明の洗浄剤の製造方法は、洗浄剤の剤形に応じ、常法に準じて製造することができる。
液体洗浄剤の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分と及び(E)成分と、必要に応じて(F)成分及び任意成分とを、各成分の純分換算量で所望の配合量になるように分散媒に分散又は溶解する。次いで、pH調整剤を用いて任意のpHに調整することで、液体洗浄剤を得られる。
固体洗浄剤の製造方法としては、従来公知の固体洗浄剤等の製造方法と同様の製造方法が挙げられる。例えば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分と及び(E)成分と、必要に応じて(F)成分及び任意成分とを混合するドライブレンド法、乾式造粒法や、攪拌造粒法及び破砕造粒法等の乾燥/造粒法、ペースト造粒/乾燥法及び湿式造粒/乾燥法等の湿式造粒/乾燥法、噴霧乾燥法、捏和物の押出し造粒法等が挙げられ、これらの複数の方法を適宜組み合わせることができる。
例えば、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(E)成分と、粒状の任意成分をドライブレンドし、これにノニオン界面活性剤を噴霧して粒状洗浄剤を得る方法が挙げられる。
さらに得られた粒状洗浄剤をタブレット、ブリケット、シート又はバー等、所望する形状に成形してもよい。
また、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分をあらかじめ攪拌混合しておくことで、(D)成分と(A)成分、(B)成分、(C)成分との親和性が高められるので、残香性はより向上する。
上述したように、本発明の洗浄剤は、(A)成分を含有し、かつ(E)/(A)比を特定の範囲とすることで、(E)成分が起泡して生じた泡を速やかに消泡し、すすぎ性の改善を図れる。
さらに、(F)成分を含有することで、より速やかに消泡でき、すすぎ性のさらなる改善を図れる。
本発明の洗浄剤は、例えば、衣料用洗浄剤、食器用洗浄剤、台所用洗浄剤、風呂用洗浄剤、トイレ洗浄剤等として用いられ、中でも衣料用洗浄剤として好適に用いられる。衣料用洗浄剤は、より少ない水で、より速やかに消泡することが求められ、本発明の効果が顕著に発揮されるためである。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
<(A)成分>
A−1:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)
《A−1の合成方法》
攪拌機付きの7m3圧力容器を用い、反応缶上部に独立したコンデンサを配管で接続して分縮器として設置した。分縮器として用いるコンデンサは熱媒を使用して、温度制御した。分縮器で凝縮した液体は全量を反応缶に戻し、循環させた。本反応装置にカプリル酸メチル(ライオン株式会社製)1944kgと2エチルヘキサノール1600kg(ダイアケミカル株式会社製)と触媒としてp−トルエンスルホン酸11kgとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を40L/分の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル交換反応を行い、反応により生成したメタノールを蒸留により除去した。メタノールを除去した後、精製工程を行った。液温140℃に維持したまま、3.4kPaまで徐々に減圧し原料由来のカプリル酸メチルが4.5%、原料由来の2エチルヘキサノールが5.5%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)の粗製物を得た。次いで、この粗製物3kgに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセルを30g(粗製物100質量部に対し1.0質量部)添加し、10分攪拌して均一に分散させた後、80℃で加圧濾過してカプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)を得た。
A−2:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物2)
《A−2の合成方法》
精製工程における減圧度を2.1kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸メチルが2.3%、原料由来の2エチルヘキサノールが2.7%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物2)を得た。
A−3:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物3)
《A−3の合成方法》
カプリル酸メチルの代わりにカプリル酸を用いて、精製工程における減圧度を0.8kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸が0.2%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.4%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物3)を得た。
A−4:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物4)
《A−4の合成方法》
精製工程における減圧度を0.67kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸メチルが0.1%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.1%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物4)を得た。
A−5:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)
《A−5の合成方法》
精製工程における減圧度を0.67kPa以下で4時間維持した以外はA−1と同様の操作を行い、カプリル酸メチルが0.0%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.0%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)を得た。
A−6:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物6)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)50gに、(B)成分としてカプリル酸メチルを40g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを10g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物6)を得た。
A−7:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)50gに、(B)成分としてカプリル酸メチルを10g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを40g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
A−8:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物8)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)90gに、(B)成分としてカプリン酸メチル(ライオン株式会社製)を5g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを5g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
A−9:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物9)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)90gに、(B)成分としてカプリル酸メチル(ライオン株式会社製)を5g添加し(C)成分として1-ヘキサノール(純正化学株式会社製)を5g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
D−1:香料(特開2002−146399公報の表11〜18に記載の香料組成物A)
E−1:LMAO(C12/14−15EO)、(e1)式におけるX1=−O−、R11=炭素数12,14のアルキル基、R12=水素原子、s=15、t=0(下記合成方法により合成したもの)。
≪E−1の合成方法≫
天然アルコール(商品名:CO−1214、プロクター・アンド・ギャンブル社製)861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次いで、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAO(C12/14−15EO)を得た。
E−2:MEE(C12/14−15EO)、(e1)式におけるX1=−COO−、R11=炭素数12,14のアルキル基、R12=メチル基、s=15、t=0(下記合成方法により合成したもの)。
≪E−2の合成方法≫
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じ、ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加して合成した。
化学組成が2.5MgO・Al2O3・nH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業株式会社製、商品名;キョーワード330)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温し、温度180℃、圧力3×105Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、MEE(C12/14−15EO)を得た。
E−3:EOPOノニオン、商品名;エマルゲンLS−114、花王株式会社製。
E−4:LAS(直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸)、商品名;ライポンLH−200(LAS−H、純分:96質量%)、平均分子量322(pH調整剤である水酸化ナトリウムにより中和され、ナトリウム塩となる)、ライオン株式会社製。
E−5:SAS(セカンダリーアルカンスルホン酸Na)、商品名;SAS30、クラリアントジャパン株式会社製。
E−6:C12カチオン(CzH2z+1N+(CH3)3Cl−(z=12))、商品名;アーカード12−37w、ライオンアクゾ株式会社製。
E−7:C18カチオン(CzH2z+1N+(CH3)3Cl−(z=16/18混合品、z=16とz=18との質量比2/8))、商品名;アーカードT−800、ライオンアクゾ株式会社製。
E−8:LAP(ラウリン酸アミドプロピルベタイン)、商品名;ソフタゾリンLPB、川研ファインケミカル株式会社製。
F−1:椰子脂肪酸ナトリウム(椰子脂肪酸(商品名、日油株式会社製)をナトリウムで中和したもの)。
F−2:C16石鹸(パルミチン酸ナトリウム)、試薬、関東化学株式会社製。
[共通添加成分a]
エタノール:7質量%
PTS:2質量%
乳酸ナトリウム:1質量%
クエン酸:0.01質量%
コロナーゼ:1質量%
モノエタノールアミン:バランス(中和するための量)
塩酸:バランス(中和するための量)
水(精製水):バランス(液体洗浄剤組成物全体の量を100質量%とするための量)
共通添加成分aに含まれる各成分の詳細は以下の通りである。
(使用原料)
<(A)成分>
A−1:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)
《A−1の合成方法》
攪拌機付きの7m3圧力容器を用い、反応缶上部に独立したコンデンサを配管で接続して分縮器として設置した。分縮器として用いるコンデンサは熱媒を使用して、温度制御した。分縮器で凝縮した液体は全量を反応缶に戻し、循環させた。本反応装置にカプリル酸メチル(ライオン株式会社製)1944kgと2エチルヘキサノール1600kg(ダイアケミカル株式会社製)と触媒としてp−トルエンスルホン酸11kgとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を40L/分の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル交換反応を行い、反応により生成したメタノールを蒸留により除去した。メタノールを除去した後、精製工程を行った。液温140℃に維持したまま、3.4kPaまで徐々に減圧し原料由来のカプリル酸メチルが4.5%、原料由来の2エチルヘキサノールが5.5%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)の粗製物を得た。次いで、この粗製物3kgに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセルを30g(粗製物100質量部に対し1.0質量部)添加し、10分攪拌して均一に分散させた後、80℃で加圧濾過してカプリル酸2−エチルヘキシル組成物1)を得た。
A−2:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物2)
《A−2の合成方法》
精製工程における減圧度を2.1kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸メチルが2.3%、原料由来の2エチルヘキサノールが2.7%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物2)を得た。
A−3:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物3)
《A−3の合成方法》
カプリル酸メチルの代わりにカプリル酸を用いて、精製工程における減圧度を0.8kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸が0.2%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.4%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物3)を得た。
A−4:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物4)
《A−4の合成方法》
精製工程における減圧度を0.67kPaとした以外はA−1と同様の操作を行い、原料由来のカプリル酸メチルが0.1%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.1%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物4)を得た。
A−5:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)
《A−5の合成方法》
精製工程における減圧度を0.67kPa以下で4時間維持した以外はA−1と同様の操作を行い、カプリル酸メチルが0.0%、原料由来の2エチルヘキサノールが0.0%であるカプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)を得た。
A−6:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物6)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)50gに、(B)成分としてカプリル酸メチルを40g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを10g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物6)を得た。
A−7:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)50gに、(B)成分としてカプリル酸メチルを10g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを40g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
A−8:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物8)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)90gに、(B)成分としてカプリン酸メチル(ライオン株式会社製)を5g添加し(C)成分として2−エチルヘキサノールを5g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
A−9:カプリル酸2−エチルヘキシル組成物9)
カプリル酸2−エチルヘキシル組成物5)90gに、(B)成分としてカプリル酸メチル(ライオン株式会社製)を5g添加し(C)成分として1-ヘキサノール(純正化学株式会社製)を5g添加し、カプリル酸2−エチルヘキシル組成物7)を得た。
D−1:香料(特開2002−146399公報の表11〜18に記載の香料組成物A)
E−1:LMAO(C12/14−15EO)、(e1)式におけるX1=−O−、R11=炭素数12,14のアルキル基、R12=水素原子、s=15、t=0(下記合成方法により合成したもの)。
≪E−1の合成方法≫
天然アルコール(商品名:CO−1214、プロクター・アンド・ギャンブル社製)861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次いで、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAO(C12/14−15EO)を得た。
E−2:MEE(C12/14−15EO)、(e1)式におけるX1=−COO−、R11=炭素数12,14のアルキル基、R12=メチル基、s=15、t=0(下記合成方法により合成したもの)。
≪E−2の合成方法≫
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じ、ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加して合成した。
化学組成が2.5MgO・Al2O3・nH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業株式会社製、商品名;キョーワード330)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温し、温度180℃、圧力3×105Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、MEE(C12/14−15EO)を得た。
E−3:EOPOノニオン、商品名;エマルゲンLS−114、花王株式会社製。
E−4:LAS(直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸)、商品名;ライポンLH−200(LAS−H、純分:96質量%)、平均分子量322(pH調整剤である水酸化ナトリウムにより中和され、ナトリウム塩となる)、ライオン株式会社製。
E−5:SAS(セカンダリーアルカンスルホン酸Na)、商品名;SAS30、クラリアントジャパン株式会社製。
E−6:C12カチオン(CzH2z+1N+(CH3)3Cl−(z=12))、商品名;アーカード12−37w、ライオンアクゾ株式会社製。
E−7:C18カチオン(CzH2z+1N+(CH3)3Cl−(z=16/18混合品、z=16とz=18との質量比2/8))、商品名;アーカードT−800、ライオンアクゾ株式会社製。
E−8:LAP(ラウリン酸アミドプロピルベタイン)、商品名;ソフタゾリンLPB、川研ファインケミカル株式会社製。
F−1:椰子脂肪酸ナトリウム(椰子脂肪酸(商品名、日油株式会社製)をナトリウムで中和したもの)。
F−2:C16石鹸(パルミチン酸ナトリウム)、試薬、関東化学株式会社製。
[共通添加成分a]
エタノール:7質量%
PTS:2質量%
乳酸ナトリウム:1質量%
クエン酸:0.01質量%
コロナーゼ:1質量%
モノエタノールアミン:バランス(中和するための量)
塩酸:バランス(中和するための量)
水(精製水):バランス(液体洗浄剤組成物全体の量を100質量%とするための量)
共通添加成分aに含まれる各成分の詳細は以下の通りである。
エタノール:(日本アルコール販売(株)製 商品名、特定アルコール95度合成)
PTS:パラトルエンスルホン酸(協和発酵工業(株)製、商品名「PTS酸」)。
PTS:パラトルエンスルホン酸(協和発酵工業(株)製、商品名「PTS酸」)。
乳酸ナトリウム:関東化学製。
クエン酸:一方社油脂工業(株)製、商品名「液体クエン酸」。
コロナーゼ:ノボザイムス社製、商品名Coronase 48L。
クエン酸:一方社油脂工業(株)製、商品名「液体クエン酸」。
コロナーゼ:ノボザイムス社製、商品名Coronase 48L。
モノエタノールアミン:(株)日本触媒製。
(液体洗剤配合方法)
実施例表中の組成に従い、500mLビーカーに水、エタノール及びE成分を入れ、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で十分に攪拌した。次いで、F成分を加えた後、pH7(25℃)になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加した。pH7に調整した後、A成分を加え攪拌し、D成分を添加しながら、全体量が95質量%になるように水を入れ、さらによく攪拌した。攪拌後、さらにpH7(25℃)になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加し、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、各例の液体洗浄剤を得た。
<(B)成分(脂肪酸メチルエステル)の含有量の定量>
内部標準としてラウリン酸メチル(又はオレイン酸メチル)0.06gを試料の2gと共にアセトン4gに溶解し、その2μLを下記測定装置に注入した。そして、ラウリン酸メチル(又はオレイン酸メチル)の濃度を変更したときのピーク面積と内部標準物質のピーク面積から検量線を作成し、試料中に含まれる(B)成分としての脂肪酸メチルの定量を行った。
≪測定条件≫
ガスクロマトグラム:GC−14A(株式会社島津製作所製)
検出器:FID
カラム:ガラス製(直径3mm×長さ1m)
充填剤:2質量%silicon OV−1(60/80メッシュ)
≪測定条件≫
注入口温度:320℃
検出器温度:320℃
キャリアガス:N2(50mL/分)、H2(0.75kg/cm2)、空気(0.5kg/cm2)
カラム温度:100℃から昇温速度10℃/分で230℃まで昇温し、さらに昇温速度30℃/分で320℃まで昇温して22分間保持した。
<(C)成分の含有量の定量>
内部標準として、原料アルコールより炭素数が2又は3少ない脂肪族系アルコール0.06gを試料の2gと共にアセトン4gに溶解し、その2μLを下記測定装置に注入した。そして、アルコールの濃度を変更したときのピーク面積と内部標準物質のピーク面積から検量線を作成し、試料中に含まれる(A−i)成分の定量を行った。
≪測定条件≫
ガスクロマトグラム:GC−14A(株式会社島津製作所製)
検出器:FID
カラム:ガラス製(直径3mm×長さ1m)
充填剤:2質量%silicon OV−1(60/80メッシュ)
≪測定条件≫
注入口温度:320℃
検出器温度:320℃
キャリアガス:N2(50mL/分)、H2(0.75kg/cm2)、空気(0.5kg/cm2)
カラム温度:100℃から昇温速度10℃/分で230℃まで昇温し、さらに昇温速度30℃/分で320℃まで昇温して22分間保持した。
(液体洗剤配合方法)
実施例表中の組成に従い、500mLビーカーに水、エタノール及びE成分を入れ、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で十分に攪拌した。次いで、F成分を加えた後、pH7(25℃)になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加した。pH7に調整した後、A成分を加え攪拌し、D成分を添加しながら、全体量が95質量%になるように水を入れ、さらによく攪拌した。攪拌後、さらにpH7(25℃)になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加し、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、各例の液体洗浄剤を得た。
<(B)成分(脂肪酸メチルエステル)の含有量の定量>
内部標準としてラウリン酸メチル(又はオレイン酸メチル)0.06gを試料の2gと共にアセトン4gに溶解し、その2μLを下記測定装置に注入した。そして、ラウリン酸メチル(又はオレイン酸メチル)の濃度を変更したときのピーク面積と内部標準物質のピーク面積から検量線を作成し、試料中に含まれる(B)成分としての脂肪酸メチルの定量を行った。
≪測定条件≫
ガスクロマトグラム:GC−14A(株式会社島津製作所製)
検出器:FID
カラム:ガラス製(直径3mm×長さ1m)
充填剤:2質量%silicon OV−1(60/80メッシュ)
≪測定条件≫
注入口温度:320℃
検出器温度:320℃
キャリアガス:N2(50mL/分)、H2(0.75kg/cm2)、空気(0.5kg/cm2)
カラム温度:100℃から昇温速度10℃/分で230℃まで昇温し、さらに昇温速度30℃/分で320℃まで昇温して22分間保持した。
<(C)成分の含有量の定量>
内部標準として、原料アルコールより炭素数が2又は3少ない脂肪族系アルコール0.06gを試料の2gと共にアセトン4gに溶解し、その2μLを下記測定装置に注入した。そして、アルコールの濃度を変更したときのピーク面積と内部標準物質のピーク面積から検量線を作成し、試料中に含まれる(A−i)成分の定量を行った。
≪測定条件≫
ガスクロマトグラム:GC−14A(株式会社島津製作所製)
検出器:FID
カラム:ガラス製(直径3mm×長さ1m)
充填剤:2質量%silicon OV−1(60/80メッシュ)
≪測定条件≫
注入口温度:320℃
検出器温度:320℃
キャリアガス:N2(50mL/分)、H2(0.75kg/cm2)、空気(0.5kg/cm2)
カラム温度:100℃から昇温速度10℃/分で230℃まで昇温し、さらに昇温速度30℃/分で320℃まで昇温して22分間保持した。
<消泡性能評価>
表1、2に示す洗剤組成物を25℃に調温した水道水に溶解して洗浄液を調整した。この洗浄液20mLをエプトン管に入れ、このエプトン管を手で1ストローク/秒で20回震とうした5分後の、それぞれの泡の高さ(泡と洗浄液との境界から、泡の上端面までの体積)を読み取った。測定した泡の高さを表中に示す。泡の高さが120mm以下を合格とした。
<残香性評価>
表1、2に示す洗剤組成物を25℃に調温した水道水に溶解してビーカーに洗浄液500gを調整した。この洗浄液500gに対し、市販の綿タオル(綿100%)25gを投入し5分間攪拌子により攪拌した。その後、綿タオルを取り出し、さらに500gの水道水が入ったビーカーで2分間すすいだ。すすぎ終わった布を取り出し、取り出した綿に残った香気を専門パネラー(10人)が下記6段階臭気強度評価法にて官能評価した。さらに上記の洗浄処理を施した綿タオルを25℃、湿度65%RHの恒温恒湿室に放置し、1日後(乾燥後として評価)、2日後(使用時として評価)にタオルに残った香気を同様に評価した。下記基準を基に比較し○以上を合格とした。
(6段階臭気強度評価法)
5点:強烈なにおい
4点:強いにおい
3点:楽に感知できるにおい
2点:何のにおいであるかがわかる弱いにおい
1点:やっと感知できるにおい(認知閾値濃度)
0点:無臭
各工程における平均評価点より、以下のように残香性を判断した。
◎:洗濯終了後(3.5点以上)、乾燥後(2.5点以上)、使用時(2点以上)
○:洗濯終了後(2.5〜3.5点未満)、乾燥後(1.5〜2.5点未満)、使用時(1.5〜2点未満)
×:洗濯終了後(2.5点未満)、乾燥後(1.5点未満)、使用時(1.5点未満)
表1、2に示す洗剤組成物を25℃に調温した水道水に溶解して洗浄液を調整した。この洗浄液20mLをエプトン管に入れ、このエプトン管を手で1ストローク/秒で20回震とうした5分後の、それぞれの泡の高さ(泡と洗浄液との境界から、泡の上端面までの体積)を読み取った。測定した泡の高さを表中に示す。泡の高さが120mm以下を合格とした。
<残香性評価>
表1、2に示す洗剤組成物を25℃に調温した水道水に溶解してビーカーに洗浄液500gを調整した。この洗浄液500gに対し、市販の綿タオル(綿100%)25gを投入し5分間攪拌子により攪拌した。その後、綿タオルを取り出し、さらに500gの水道水が入ったビーカーで2分間すすいだ。すすぎ終わった布を取り出し、取り出した綿に残った香気を専門パネラー(10人)が下記6段階臭気強度評価法にて官能評価した。さらに上記の洗浄処理を施した綿タオルを25℃、湿度65%RHの恒温恒湿室に放置し、1日後(乾燥後として評価)、2日後(使用時として評価)にタオルに残った香気を同様に評価した。下記基準を基に比較し○以上を合格とした。
(6段階臭気強度評価法)
5点:強烈なにおい
4点:強いにおい
3点:楽に感知できるにおい
2点:何のにおいであるかがわかる弱いにおい
1点:やっと感知できるにおい(認知閾値濃度)
0点:無臭
各工程における平均評価点より、以下のように残香性を判断した。
◎:洗濯終了後(3.5点以上)、乾燥後(2.5点以上)、使用時(2点以上)
○:洗濯終了後(2.5〜3.5点未満)、乾燥後(1.5〜2.5点未満)、使用時(1.5〜2点未満)
×:洗濯終了後(2.5点未満)、乾燥後(1.5点未満)、使用時(1.5点未満)
Claims (1)
- (A)一般式(1)で表される化合物
R1−COO−Y (1)
(1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3(R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは1〜5の数であり、R3は炭素数1〜16のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
(B)一般式(2)で表される化合物
R4−COO−X (2)
(2)式中、R4は、炭素数5〜21のアルキル基であり、Xは、メチル基又水素である。
(C)一般式(3)で表される化合物
Z−OH (3)
(3)式中、Zは、アルキル基又は−(R5O)n−R6(R5は炭素数2〜4のアルキル)基であり、nは1〜5の数であり、R6は炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。
(D)前記(A)〜(C)成分を除く香料成分
上記(A)〜(D)を含有する洗浄剤組成物
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013068033A JP2014189706A (ja) | 2013-03-28 | 2013-03-28 | 洗浄剤組成物 |
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JP2014189706A true JP2014189706A (ja) | 2014-10-06 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018003972A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | ライオンハイジーン株式会社 | 野菜類の異物除去用の洗浄剤組成物 |
-
2013
- 2013-03-28 JP JP2013068033A patent/JP2014189706A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018003972A1 (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-04 | ライオンハイジーン株式会社 | 野菜類の異物除去用の洗浄剤組成物 |
JP2018002859A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | ライオンハイジーン株式会社 | 野菜類の異物除去洗浄用の洗浄剤組成物 |
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