JP2014189565A - 環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルム - Google Patents

環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】環状オレフィン樹脂の表面に塗工、硬化させることにより、耐擦傷性が高く、環状オレフィン樹脂との密着性に優れ、着色の少ない硬化塗膜からなるハードコート層を形成することができる環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び数平均分子量が1,500〜10,000の範囲であるポリオレフィン鎖を有する化合物(B)を含有する環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。特に、前記化合物(B)として、分子末端に水酸基又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いるものや、前記化合物(B)の配合量が、活性エネルギー線硬化性化合物(A)100重量部に対して、0.08〜8質量部の範囲で含有するものを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン樹脂の表面に塗工、硬化させることにより、耐擦傷性が高く、下地との密着性に優れ、着色の少ない硬化塗膜からなるハードコート層を形成することができる環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルムに関する。
環状オレフィン樹脂フィルムは、透明性、低複屈折、低吸湿性、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性等に優れ、光学部材、医療、包装フィルム、自動車、半導体用途等で幅広く用いられている。特に、光学部材においては、液晶ディスプレイやタッチパネル用途でのユニットの多様化に合わせ、従来用いられていたポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)等のプラスチックフィルムに代えて、透明性の高く、低吸湿性に優れた環状オレフィン樹脂フィルムを用いることが検討されている。
また、環状オレフィン樹脂フィルムは、表面硬度が不十分であるため、加工時において傷が付くおそれがあり、耐摩耗性、耐擦傷性の向上のために、その表面に、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜からなるハードコート層等の保護層を設けることが検討されている。しかし、環状オレフィン樹脂フィルムは、その主構造が脂環構造であるため、フィルム表面の極性が低く、水接触角が90°程度と高いため、活性エネルギー線硬化性組成物を塗工した場合、塗材が塗れ広がりにくく、環状オレフィン樹脂フィルム表面とハードコート層との間の密着性が低いという問題あった。
環状オレフィン樹脂フィルム表面とハードコート層との間の密着性を向上する方法として、環状オレフィン樹脂フィルム表面に極性基を有する変性オレフィン系樹脂を主成分としたプライマー層を設けた後、電離放射線硬化型樹脂を塗工、硬化させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、環状オレフィン樹脂フィルム表面とハードコート層との間の密着性を向上することはできるが、プライマー層を塗工、乾燥する工程が増え、さらに歩留まりの低下やコストアップを生じる問題があった。
また、プライマー層を設けずにハードコート層を環状オレフィン樹脂フィルム表面に密着させる方法として、反応性シリカ、多官能(メタ)アクリレート及びジシクロペンタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートを含有する硬化性組成物の硬化塗膜をハードコート層として用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この硬化性組成物を用いた場合、環状オレフィン樹脂フィルム表面との密着性を十分なものとするためには、ジシクロペンタジエン骨格を有する(メタ)アクリレートの比率を高める必要がある。しかし、脂環構造を有する(メタ)アクリレートの比率を高めれば、硬化塗膜の架橋密度が低下し、硬化塗膜表面の耐擦傷性が不十分となる問題があった。
そこで、環状オレフィン樹脂フィルム表面に高い耐擦傷性をすることができ、プライマー層なしで環状オレフィン樹脂フィルム表面との間で優れた密着性を有する硬化塗膜を形成でき、さらに硬化塗膜が着色することない活性エネルギー線硬化性組成物が求められていた。
特開2004−284158号公報 特開2012−128086号公報
本発明が解決しようとする課題は、環状オレフィン樹脂の表面に塗工、硬化させることにより、耐擦傷性が高く、環状オレフィン樹脂との密着性に優れ、着色の少ない硬化塗膜からなるハードコート層を形成することができる環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルムを提供することである。
本発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、活性エネルギー線硬化性組成物に特定の分子量のポリオレフィン鎖を有する化合物を含有させることで、環状オレフィン樹脂フィルム等の環状オレフィン樹脂成形品表面との密着性に優れた硬化塗膜を形成でき、さらにこの硬化塗膜の表面は高い耐擦傷性を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び数平均分子量が1,500〜10,000の範囲であるポリオレフィン鎖を有する化合物(B)を含有することを特徴とする環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた環状オレフィン樹脂フィルムに関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、環状オレフィン樹脂成形品表面に高い耐擦傷性を付与でき、環状オレフィン樹脂成形品との密着性に優れる硬化塗膜を得ることができる。したがって、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種環状オレフィン樹脂成形品、特に環状オレフィン樹脂フィルム表面に高い耐擦傷性を有するハードコート層を形成する材料として用いることができる。また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜からなるハードコート層を有する環状オレフィン樹脂フィルムは、液晶ディスプレイやタッチパネル用途で用いられる光学フィルムとして用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び数平均分子量が1,500〜10,000の範囲であるポリオレフィン鎖を有する化合物(B)を含有するものである。
前記活性エネルギー線硬化性化合物(A)としては、例えば、多官能(メタ)アクリレート(A1)、ウレタン(メタ)アクリレート(A2)等が挙げられる。これらは、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基とメタクリロイル基の一方又は両方をいう。
前記多官能(メタ)アクリレート(A1)は、1分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。この多官能(メタ)アクリレート(a1)の具体例としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレート(A1)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。また、これらの多官能(メタ)アクリレート(A1)の中でも、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜の耐擦傷性が向上することから、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A2)は、ポリイソシアネート(a2−1)と水酸基を有する(メタ)アクリレート(a2−2)とを反応させて得られたものである。
前記ポリイソシアネート(a2−1)としては、脂肪族ポリイソシアネートと芳香族ポリイソシアネートとが挙げられるが、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜の着色を低減できることから、脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。
前記脂肪族ポリイソシアネートは、イソシアネート基を除く部位が脂肪族炭化水素から構成される化合物である。この脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;ノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2−メチル−1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、2−メチル−1,5−ジイソシアナトシクロヘキサン等の脂環式ポリイソシアネートなどが挙げられる。また、前記脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートを3量化した3量化物も前記脂肪族ポリイソシアネートとして用いることができる。また、これらの脂肪族ポリイソシアネートは、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記脂肪族ポリイソシアネートの中でも塗膜の耐擦傷性を向上させるには、脂肪族ポリイソシアネートの中でも、直鎖脂肪族炭化水素のジイソシアネートであるヘキサメチレンジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートであるノルボルナンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。
前記(メタ)アクリレート(a2−2)は、水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物である。この(メタ)アクリレート(a2−2)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の3価のアルコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、あるいは、これらのアルコール性水酸基の一部をε−カプロラクトンで変性した水酸基を有するモノ及びジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の1官能の水酸基と3官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、あるいは、該化合物をさらにε−カプロラクトンで変性した水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等のブロック構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート;ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のランダム構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリレート(a2−2)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A2)の中でも、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜の耐擦傷性を向上できるため、1分子中に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するものが好ましい。前記ウレタン(メタ)アクリレート(A2)を1分子中に4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するものとするため、前記(メタ)アクリレート(a2−2)としては、(メタ)アクリロイル基は2つ以上有するものが好ましい。このような(メタ)アクリレート(a2−2)としては、例えば、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリレート(a2−2)は、前記脂肪族ポリイソシアネート(a1)の1種に対して、1種を用いることも2種以上併用することもできる。また、これらの(メタ)アクリレート(a2−2)の中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートは、耐擦傷性を向上できるため好ましい。
前記ポリイソシアネート(a2−1)と前記(メタ)アクリレート(a2−2)との反応は、常法のウレタン化反応により行うことができる。また、ウレタン化反応の進行を促進するために、ウレタン化触媒の存在下でウレタン化反応を行うことが好ましい。前記ウレタン化触媒としては、例えば、ピリジン、ピロール、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン等のアミン化合物;トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィン等のリン化合物;ジブチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、オクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫等の有機錫化合物、オクチル酸亜鉛等の有機亜鉛化合物などが挙げられる。
また、必要に応じて、上記の多官能(メタ)アクリレート(A1)、ウレタン(メタ)アクリレート(A2)以外の活性エネルギー線硬化性化合物(A)として、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等を用いることができる。前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリシジルメタクリレート等に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得られるものが挙げられる。また、前記ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールを重縮合して得られた両末端が水酸基であるポリエステルに、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得られたもの、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加したものに(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得られたものが挙げられる。さらに、前記ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリエーテルポリオールに(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得られたものが挙げられる。
前記化合物(B)は、ポリオレフィン鎖を有する化合物であるが、前記ポリオレフィン鎖としては、例えば、ポリイソプレン鎖、ポリブタジエン鎖、水添ポリイソプレン鎖、水添ポリブタジエン鎖等が挙げられる。
また、前記化合物(B)の数平均分子量は、1,500〜10,000の範囲であるが、1,800〜8,000の範囲がより好ましく、2,000〜5,000の範囲がさらに好ましい。なお、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した値で、ポリスチレン換算したものである。
さらに、前記化合物(B)の末端は、水酸基又は(メタ)アクリロイル基であるものが好ましい。また、水酸基又は(メタ)アクリロイル基は、片末端に存在するものでも、両末端に存在するものでも構わないが、両末端に存在するものがより好ましい。
前記化合物(B)の配合量は、耐擦傷性、基材との密着性をより向上できることから、前記活性エネルギー線硬化性化合物(A)100質量部に対して、0.08〜8質量部の範囲が好ましく、0.1〜5質量部の範囲がより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、基材に塗布後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線をいう。活性エネルギー線として紫外線を照射して硬化塗膜とする場合には、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物中に光重合開始剤(C)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。また、必要であればさらに光増感剤(D)を添加して、硬化性を向上することもできる。一方、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤(C)や光増感剤(D)を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤(C)や光増感剤(D)を添加する必要はない。
前記光重合開始剤(C)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル(ジベンゾイル)、メチルフェニルグリオキシエステル、オキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステル、オキシフェニル酢酸2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステル等のベンジル系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルサルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルサルフォニル)プロパン−1−オン等が挙げられる。これらの光重合開始剤(C)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、前記光増感剤(D)としては、例えば、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の3級アミン化合物、o−トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
上記の光重合開始剤(C)及び光増感剤(D)の使用量は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物中の前記活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び前記化合物(B)の合計100質量部に対し、各々0.05〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、上記の活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び化合物(B)等以外に、用途、要求特性に応じて、有機溶剤、重合禁止剤、表面調整剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤、シリカビーズ、有機ビーズ等の添加剤;酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、五酸化アンチモン等の無機充填剤などを配合することができる。これらその他の配合物は単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記有機溶剤は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の溶液粘度を適宜調整する上で有用であり、特に薄膜コーティングを行うためには、膜厚を調整することが容易となる。ここで使用できる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記の有機溶剤の中でも、活性エネルギー線硬化性化合物(A)と前記化合物(B)との液分離を抑制する効果があることから、主成分としてトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素又はシクロヘキサノンを含有する有機溶剤を用いることが好ましく、基材への影響が少ないことから、シクロヘキサンを含有する有機溶剤がより好ましい。また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物において、活性エネルギー線硬化性化合物(A)と前記化合物(B)との液分離が生じた場合には、塗布する前に再撹拌して均一にすることで使用することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、特に環状オレフィン樹脂に対して優れた密着性を有する硬化塗膜が得られることから、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する基材としては、環状オレフィン樹脂成形品であり、特に環状オレフィン樹脂フィルムが好ましい。また、環状オレフィン樹脂としては、環状オレフィンを重合したものであれば、単独重合体であっても、共重合体であっても特に制限なく用いることができる。環状オレフィン樹脂の市販品としては、例えば、日本ゼオン株式会社製の「ZEONOR」、「ZEONEX」;JSR株式会社製の「ARTON」;ポリプラスチックス株式会社製の「TOPAS」等が挙げられる。
前記環状オレフィン樹脂フィルムは、環状オレフィン樹脂をフィルム上に成形したものである。また、環状オレフィン樹脂フィルムの表面は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜との密着性を向上するため、サンドブラスト法、溶剤処理法等による表面の凹凸化処理、電気的処理(コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理)、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線・電子線照射処理、酸化処理等により処理をしたものが好ましく、これらの中でもコロナ放電処理、大気圧プラズマ処理等の電気的処理をしたものがより好ましい。
また、前記環状オレフィン樹脂フィルムの厚さは、50〜200μmの範囲が好ましく、80〜150μmの範囲がより好ましく、90〜130μmの範囲がさらに好ましい。フィルム基材の厚さを当該範囲とすることで、環状オレフィン樹脂フィルムの片面に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物によりハードコート層を設けた場合にもカールを抑制しやすくなる。
本発明の環状オレフィン樹脂フィルムは、当該フィルムの少なくとも1面に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、その後活性エネルギー線を照射して硬化塗膜とすることで得られたものである。環状オレフィン樹脂フィルムに本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する方法としては、例えば、ダイコート、マイクログラビアコート、グラビアコート、ロールコート、コンマコート、エアナイフコート、キスコート、スプレーコート、かけ渡しコート、ディップコート、スピンナーコート、ホイーラーコート、刷毛塗り、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート等が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化するために、紫外線を照射する装置としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LEDランプ等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜を有する環状オレフィン樹脂フィルムは、その基材の優れた光学特性、寸法安定性、耐熱性、透明性に加え、その表面の耐擦傷性に優れることから、各種用途に適用できるが、特に、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OLED)等の画像表示装置の画像表示部に用いる光学フィルムとして有用である。特に、薄型であっても優れた耐擦傷性を有することから、例えば、電子手帳、携帯電話、スマートフォン、携帯オーディオプレイヤー、モバイルパソコン、タブレット端末等の小型化や薄型化の要請の高い携帯電子端末の画像表示装置の画像表示部の光学フィルムとして好適に用いることができる。また、光学フィルムとして用いる場合、画像表示装置の画像表示部の最表面に用いる保護フィルム、タッチパネルの基材として用いることができる。さらに、保護フィルムとして用いた場合には、例えば、LCDモジュールやOLEDモジュール等の画像表示モジュールの上部に当該画像表示モジュールを保護する透明パネルが設けられた構成の画像表示装置においては、当該透明パネルの表面又は裏面に貼り付けて使用することで、傷つき防止や透明パネルが破損した際の飛散防止に有効である。
以下に実施例により本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
多官能ウレタンアクリレート(DIC株式会社製「ユニディック 17−813」、不揮発分80質量%)125質量部(多官能アクリレートとして100質量部)、ポリブタジエンジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製「BAC−45」、数平均分子量:3,000、ポリブタジエン鎖の両末端がアクリロイル基である化合物)2質量部、無機微粒子(日産化学工業株式会社製「MEK−AC2101」、ナノシリカの30質量%分散液)83質量部(ナノシリカとして25質量部)及び光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア184」)6質量部を均一に攪拌した後、シクロヘキサノンで希釈して、不揮発分25質量%の活性エネルギー線硬化性組成物(1)を調製した。
[評価用フィルムの作製]
上記で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)を、予めその表面を電気的処理(コロナ放電処理;出力100W、速度1.0m/分)した環状オレフィン樹脂フィルム(日本ゼオン株式会社製「ゼオノアフィルムZF16−100」、厚さ100μm)上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、60℃で90秒間加熱後、空気雰囲気下で紫外線照射装置(アイグラフィックス株式会社製「MIDN−042−C1」、ランプ:120W/cm、高圧水銀灯)を用いて、照射光量0.3J/cmで紫外線を照射して、厚さ4μmの硬化塗膜を有する評価用フィルムを得た。
[耐擦傷性の評価]
上記で得られた評価用フィルムの硬化塗膜の表面について、クロックメーター形摩擦試験器(直径1.0cm円形摩擦子、スチールウール#0000、荷重300g、10往復)を用いて試験を行い、試験後の硬化塗膜表面を目視で観察し、下記の基準により耐擦傷性を評価した。
○:傷なし。
△:傷の数が9本以下である。
×:傷の数が10本以上である。
[密着性の評価]
上記で得られた評価用フィルムに、フィルムの硬化被膜表面に1mm間隔で縦、横11本の切れ目を入れて100個のマス目を作製した。次いで、市販のセロハンテープをその表面に密着させた後、一気に剥がす操作を2回繰り返した。剥離せずに残ったマス目の数を数え、下記の基準により密着性を評価した。
○:残ったマス目の数が100個である。
×:残ったマス目の数が99個以下である。
(実施例2)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレートの配合量を2質量部から0.1質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(2)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(2)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例3)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレートの配合量を2質量部から5質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(3)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(3)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例4)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレート2質量部を水酸基末端ポリオレフィン(出光興産株式会社製「エポール」、数平均分子量:2,500、水添ポリイソプレン鎖の両末端が水酸基である化合物)2質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(4)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(4)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例5)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレート2質量部を水酸基末端ポリブチレン(出光興産株式会社製「Poly bd R−45HT」、数平均分子量:2,800、水添ポリブチレン鎖の両末端が水酸基である化合物;以下、「水酸基末端ポリブチレン(1)」と略記する。)2質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(5)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(5)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例6)
実施例1で用いた多官能ウレタンアクリレートをジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成株式会社製「ルミキュア DPA−620」;以下、「DPHA」と略記する。)に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(6)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(6)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例1)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレートを用いなかったこと以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(R1)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R1)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例2)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレート2質量部を水酸基末端ポリブチレン(出光興産株式会社製「Poly bd R−15HT」、数平均分子量:1,200、水添ポリブチレン鎖の両末端が水酸基である化合物;以下、「水酸基末端ポリブチレン(2)」と略記する。)2質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(R2)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R2)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例3)
実施例1で用いたポリブタジエンジアクリレート2質量部をラウリルアクリレート(大阪有機工業株式会社製「LA」、長鎖脂肪族アクリレート)2質量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、活性エネルギー線硬化性組成物(R3)を調製した。次いで、得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R3)を用いて、実施例1と同様に評価を行った。
上記の実施例1〜6及び比較例1〜3で調製した活性エネルギー線硬化性組成物の組成及び評価結果を表1に示す。なお、表1及び2中の組成は、すべて不揮発分量で記載している。
Figure 2014189565
表1に示した評価結果から、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物である実施例1〜6のものは、その硬化塗膜表面の耐擦傷性に優れ、基材である環状ポリオレフィン樹脂フィルムとの密着性も高いことが確認された。
一方、比較例1の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の必須成分であるポリオレフィン鎖を有する化合物を用いなかった例であるが、基材である環状ポリオレフィン樹脂フィルムとの密着性が不十分であることが確認された。
比較例2の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の必須成分であるポリオレフィン鎖を有する化合物の数平均分子量の範囲の下限である1,500を下回る1,200のものを用いた例であるが、基材である環状ポリオレフィン樹脂フィルムとの密着性が不十分であることが確認された。
比較例3の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の必須成分であるポリオレフィン鎖を有する化合物の代わりに長鎖脂肪族アクリレートであるラウリルアクリレートを用いた例であるが、基材である環状ポリオレフィン樹脂フィルムとの密着性が不十分であることが確認された。

Claims (5)

  1. 活性エネルギー線硬化性化合物(A)及び数平均分子量が1,500〜10,000の範囲であるポリオレフィン鎖を有する化合物(B)を含有することを特徴とする環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記化合物(B)が、分子末端に水酸基又は(メタ)アクリロイル基を有する化合物である請求項1記載の環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記化合物(B)の配合量が、活性エネルギー線硬化性化合物(A)100質量部に対して、0.08〜8質量部の範囲である請求項1又は2記載の環状オレフィン樹脂用活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 環状オレフィン樹脂フィルムの少なくとも1面に、請求項1〜3のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、その後活性エネルギー線を照射して硬化塗膜とすることで得られることを特徴とする環状オレフィン樹脂フィルム。
  5. 前記環状オレフィン樹脂フィルムの少なくとも1面が予め電気的処理を施されており、該処理面に請求項1〜3のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、その後活性エネルギー線を照射して硬化塗膜とすることで得られる請求項4記載の環状オレフィン樹脂フィルム。
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