JP2014188763A - 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チューブポンプの押圧部材が吸引位置から解除位置に移動する際に媒体が搬送されることを抑制できる液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法を提供する。
【解決手段】モーターの逆転駆動時の駆動力を用いて排出チューブ32をキャップに接続された側から他方の側に向けて順次押圧することで排出チューブ32内に負圧を発生させる吸引動作と、モーターの正転駆動時の駆動力を用いて排出チューブ32への押圧を解除する解除動作とを実行可能な押圧ローラー55を有するチューブポンプ35と、モーターの回転負荷を計測する負荷計測部と、モーターを逆転駆動させている間に負荷計測部が計測するモーターの回転負荷に基づいて排出チューブ32に対する押圧ローラー55の位置を制御し、その状態からモーターの駆動方向を逆転方向から正転方向に切り替えることにより、解除動作を開始させる際の押圧ローラー55の位置を制御する制御部と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体を流動させるチューブポンプを備えた液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法に関する。
従来から、液体噴射装置の一種として、液体噴射ヘッドから用紙等の媒体に向けてインク(液体)を噴射することにより印刷を行うインクジェット式のプリンターが広く知られている。こうしたプリンターには、通常、液体噴射ヘッドからのインクの噴射特性を維持するためにメンテナンス装置が設けられている。
メンテナンス装置は、液体噴射ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルの開口を囲うようにして当接可能なキャップと、該キャップに連通したインク排出路の途中に設けられる吸引ポンプとを備えている。そして、吸引ポンプの駆動によりキャップ内に負圧を発生させ、増粘したインクや気泡等をノズルから吸引することにより、液体噴射ヘッドからのインクの噴射特性の維持が図られている。このような吸引ポンプには、例えば特許文献1に記載されるようなチューブポンプが一般的に用いられている。
すなわち、こうしたチューブポンプは、所定の回転軸線を中心として回転するポンプホイルと、ポンプホイルに形成されたローラー支持溝内に摺動可能に支持されるローラー(押圧部材)とを備えている。ローラー支持溝は、ポンプホイルの回転軸線からの距離がポンプホイルの周方向の一端側から他端側に向かうにつれて次第に短くなっている。また、ローラー支持溝は、その一端側が可撓性を有するチューブの長手方向の中間部をローラーが押圧するポンプ作用位置(吸引位置)として機能するとともに、その他端側が同チューブの中間部をローラーが押圧しないレリース位置(解除位置)として機能する。
そして、ポンプホイルの回転に伴ってローラーがローラー支持溝内をレリース位置からポンプ作用位置に向けて摺動すると、ローラーがチューブの中間部の一部を順次押圧しながら回転する。そして、このローラーの回転に伴ってチューブのうちローラーによって押圧されていた部分が順次復元される。その結果、チューブにおける上記中間部よりもキャップ側の流路部位が減圧されてキャップ内が負圧状態となり、ノズルから粘度の上昇したインクがチューブを通じて吸引される。
特開2006−242145号公報
ところで、装置の組み付け性や製造コスト等の観点から、ポンプホイルを回転駆動させるための専用のモーターを設けるのではなく、例えば用紙の搬送の際に用いられる搬送モーターをポンプホイルを回転駆動させるモーターとして兼用させることも考えられる。
この場合、用紙を搬送する際の搬送モーターの駆動方向となる正転駆動とは反対の駆動方向となる逆転駆動の際に、ローラーがローラー支持溝内をレリース位置からポンプ作用位置に向けて摺動するようにポンプホイルを回転させることが望ましい。この場合、液体噴射ヘッドのメンテナンス時に用紙が不必要に搬送されることが防止される。
しかしながら、この場合には、ローラーがローラー支持溝内をポンプ作用位置からレリース位置に向けて摺動するようにポンプホイルを回転させる際に搬送モーターを正転駆動させることとなる。そのため、ローラーがローラー支持溝内をポンプ作用位置からレリース位置に向けて摺動する際に、用紙が搬送モーターによって不必要に搬送されてしまうという問題があった。
なお、こうした実情は、インクジェット式のプリンターに限らず、液体を流動させるポンプとしてチューブポンプを備えた液体噴射装置においては、概ね共通するものとなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、チューブポンプの押圧部材が吸引動作時における位置から解除動作時における位置に移動する際に媒体が搬送されることを抑制できる液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決する液体噴射装置は、双方向に回転駆動可能なモーターと、前記モーターの第1方向への回転駆動に伴って媒体を搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーによって搬送された前記媒体に向けてノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対して前記ノズルを囲うように当接可能なキャップと、前記キャップに接続されたチューブ部材と、前記モーターの前記第1方向とは反対方向となる第2方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材を前記キャップに接続された側から他方の側に向けて順次押圧しながら移動することで前記チューブ部材内に負圧を発生させる吸引動作と、前記モーターの前記第1方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材への押圧を解除する解除動作とを実行可能な押圧部材と、を有するチューブポンプと、前記モーターの回転負荷を計測する負荷計測部と、前記モーターを前記第2方向に回転駆動させている間に前記負荷計測部によって計測される前記モーターの回転負荷に基づいて前記チューブ部材に対する前記押圧部材の位置を制御し、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の位置を制御する制御部と、を備えた。
上記構成によれば、チューブポンプの解除動作を開始させる際の押圧部材の位置が制御されるため、チューブポンプの解除動作を開始させる際のモーターの第1方向への回転駆動量がばらつくことが抑制される。その結果、チューブポンプの解除動作を開始させる際に必要とされるモーターの第1方向への回転駆動量を低減させることが可能となる。したがって、チューブポンプの押圧部材が吸引動作時における位置から解除動作時における位置に移動する際に、モーターの第1方向への回転駆動に伴って回転する搬送ローラーが媒体を搬送することを抑制できる。
上記液体噴射装置において、前記押圧部材は、前記モーターの回転に連動する回転軸を中心とした回転移動によって前記チューブ部材を順次押圧しており、前記制御部は、前記押圧部材が回転移動する間に、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる位置に、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置を制御することが好ましい。
上記構成によれば、チューブポンプの解除動作を開始させる際に押圧部材はモーターの回転負荷が最大となる位置に配置されるため、押圧部材は回転方向後側への移動が規制されるようにチューブ部材から大きな反力を受ける。したがって、チューブポンプの解除動作を開始させる際に、押圧部材が吸引動作時における位置から解除動作時における位置に速やかに回転移動するため、モーターの第1方向への駆動に伴って回転駆動する搬送ローラーが媒体を搬送することを更に抑制できる。
上記液体噴射装置において、前記チューブポンプは、α型又はΩ型のチューブポンプであって、前記チューブ部材が交差する交差位置は、前記押圧部材が前記チューブ部材を押圧しながら移動する間に前記負荷計測部によって計測された負荷が最小となる回転位置であり、前記制御部は、前記モーターを前記第2方向に回転駆動させることにより、前記負荷計測部によって計測された負荷が最小となる回転位置から、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる回転位置に前記押圧部材を回転移動させ、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置を制御することが好ましい。
上記構成によれば、モーターの回転負荷が最小となると、押圧部材の回転位置はチューブ部材が交差する交差位置に配置される。そして、この状態からモーターを第2方向に回転駆動させることにより、押圧部材の回転位置はモーターの回転負荷が最大となる位置に回転移動する。そのため、この状態からモーターの駆動方向を第2方向から第1方向に切り替えることにより、押圧部材は回転方向後側への移動が規制されるようにチューブ部材から大きな反力を受ける。したがって、チューブポンプの解除動作を開始させる際に、押圧部材が吸引動作時における位置から解除動作時における位置に速やかに変位する構成を容易に実現することができる。
上記液体噴射装置において、前記制御部は、前記チューブポンプの前記吸引動作時における前記押圧部材の回転移動量となる吸引回転量を算出しており、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる位置よりも、前記モーターの前記第2方向への回転駆動時において、前記押圧部材の回転方向後側に前記吸引回転量だけずれた位置を、前記吸引動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置として設定することが好ましい。
上記構成によれば、チューブポンプの吸引動作時には、押圧部材の回転位置は、吸引動作を開始させる際の回転位置から吸引動作時における押圧部材の回転移動量となる吸引回転量だけモーターの第2方向への回転駆動時における押圧部材の回転方向前側にずれた位回転置に配置される。そのため、この状態からモーターの駆動方向を第2方向から第1方向に切り替えることにより、解除動作を開始させる際の押圧部材の回転位置をモーターの回転負荷が最大となる位置となるように制御する構成を容易に実現することができる。
上記課題を解決する液体噴射装置の制御方法は、キャップに接続されたチューブ部材と、モーターにおいて媒体を搬送させる駆動方向となる第1方向とは反対方向となる第2方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材を前記キャップに接続された側から他方の側に向けて順次押圧しながら移動することで前記チューブ部材内に負圧を発生させる吸引動作と、前記モーターの前記第1方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材への押圧を解除する解除動作とを実行可能な押圧部材と、を有するチューブポンプを備えた液体噴射装置の制御方法であって、前記モーターを前記第2方向に回転駆動させている間の前記モーターの回転負荷の計測結果に基づいて前記チューブ部材に対する前記押圧部材の位置を制御し、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の位置を制御する。
上記構成によれば、上記液体噴射装置の発明と同様の効果が得られる。
一実施形態のプリンターの斜視図。 メンテナンス装置の模式図。 チューブポンプの断面図。 モーターからチューブポンプへの動力伝達構造を示す側面図。 モーターの逆転駆動時におけるチューブポンプの断面図。 図5に示す状態からモーターの正転駆動が開始されたチューブポンプの断面図。 図6に示す状態からモーターが更に正転駆動したチューブポンプの断面図。 チューブポンプの動作とインク圧との相関関係を示すグラフ。 チューブポンプの吸引動作時におけるモーターの回転負荷の変動を示すグラフ。 モーターの回転負荷が最小の状態にあるチューブポンプの断面図。 押圧ローラーがレリース開始位置に配置された状態にあるチューブポンプの断面図。 図11に示す状態からモーターの正転駆動が開始されたチューブポンプの断面図。 図12に示す状態からモーターが更に正転駆動したチューブポンプの断面図。 別の実施形態のチューブポンプの断面図。
以下、液体噴射装置をインクジェット式のプリンターに具体化した一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、プリンター11において略矩形箱状をなすフレーム12内の下部には、その長手方向に延びる矩形板状の支持部材13が配置されている。そして、この支持部材13上には、フレーム12の背面下部に配置された搬送ローラーの一例としての紙送りローラー14によって媒体の一例としての用紙Pが搬送される。
フレーム12内における支持部材13の上方には、支持部材13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、その長手方向に沿って摺動可能にキャリッジ16が支持されている。
フレーム12の背面側の壁部の内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17及び従動プーリー18が回転自在に支持されている。駆動プーリー17にはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター19の出力軸が連結されるとともに、これら一対のプーリー17,18間には一部がキャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト20が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモーター19の駆動力によって無端状のタイミングベルト20を介してガイド軸15の長手方向に沿って移動する。
キャリッジ16の下面側には、液体噴射ヘッド21が支持されている。また、キャリッジ16には液体噴射ヘッド21に対してインクを供給するためのインクカートリッジ24が着脱可能に装着されている。インクカートリッジ24内のインクは、液体噴射ヘッド21に備えられた図示しない圧電素子の駆動に伴ってインクカートリッジ24から液体噴射ヘッド21へ供給可能とされている。そして、供給されたインクが液体噴射ヘッド21から支持部材13上に搬送された用紙Pに噴射されることにより印刷が行われる。
また、フレーム12内における支持部材13の側方は、非印刷時にキャリッジ16が待機するホームポジションHPとなっている。そして、ホームポジションHPには、液体噴射ヘッド21のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンス装置25が配置されている。
図2に示すように、メンテナンス装置25は、液体噴射ヘッド21のノズル形成面21aに対して各ノズル26を囲うようにして当接可能な上側が開口した四角箱状のキャップ27を備えている。キャップ27の上面全体には、ゴム等の可撓性部材からなる四角枠状のシール部材28が設けられている。
また、キャップ27には、該キャップ27を昇降させるための昇降装置30が連結されている。昇降装置30は、キャリッジ16をホームポジションHPに移動させた状態で、モーターM1から伝達される駆動力に基づいてキャップ27を上昇させる。そして、シール部材28の上面を各ノズル26を囲んだ状態で液体噴射ヘッド21のノズル形成面21aに対して気密状に密着させる。
キャップ27の下面には、該キャップ27内からインクを排出させる可撓性のチューブ部材の一例としての排出チューブ32の一端部が接続されると共に、この排出チューブ32の他端部は廃液タンク33内に挿入されている。そのため、キャップ27内と廃液タンク33内とは排出チューブ32を介して連通されており、排出チューブ32は、キャップ27から排出されるインクを廃液タンク33に向けて流動させる。そして、廃液タンク33内に流入したインクは、廃液タンク33内に収容されたインク吸収材34に吸収される。
また、排出チューブ32の長手方向の途中部分には、キャップ27内に負圧を発生させるために駆動されるチューブポンプ35が設けられている。チューブポンプ35は、正逆双方向に回転可能なモーターM2の回転に基づいて駆動する。そして、液体噴射ヘッド21のノズル形成面21aに対してキャップ27のシール部材28が各ノズル26を囲うようにして密着した状態でチューブポンプ35が駆動される。その結果、各ノズル26内の増粘したインクが気泡等とともに吸引され、キャップ27及び排出チューブ32を介して廃液タンク33内に排出される。
また、プリンター11は、その動作を統括的に制御する制御装置40を備えている。制御装置40は、ハードウェアとしては、CPU、ASIC、ROM及びRAM等が実装された基板と、各種のモーターM1,M2を駆動させる駆動回路等とから構成されている。そして、制御装置40は、ハードウェアとソフトウェアとにより実現される機能部分として制御部41及び負荷計測部42を備えている。負荷計測部42は、モーターM2の駆動回路に供給される電流の大きさとモーターM2の回転数とを比較することにより、モーターM2の回転負荷を計測している。
次に、チューブポンプ35について説明する。
図3に示すように、チューブポンプ35は、フレーム12に固定された円筒状のポンプケース50を備えている。ポンプケース50内には、平面視円形状をなすポンプホイル51がポンプケース50の軸心にチューブポンプ35の回転軸の一例として設けられたポンプ軸52を中心に回転可能に収容されている。また、チューブポンプ35は、α型のチューブポンプであり、そのポンプケース50内には排出チューブ32の長手方向の途中部分がポンプケース50の内周壁に沿って円を描くように引き回されている。なお、以下の説明では、排出チューブ32のうちポンプケース50内に引き回される長手方向の途中部分を排出チューブ32の中間部32Aとも称する。そして、排出チューブ32の中間部32Aは、ポンプケース50内において交差した状態でポンプケース50の外方に向けて延出されている。また、チューブポンプ35は、モーターM2が逆転駆動した場合にはポンプホイル51が第1の回転方向Aに回転する一方、同モーターM2が正転駆動した場合にはポンプホイル51が第2の回転方向Bに回転する。
ポンプホイル51には、ポンプ軸52からの距離(半径)が次第に大きくなるように外側に膨らむ円弧状をなすローラー案内溝54が形成されている。ローラー案内溝54は、その一端がポンプホイル51の外周側に位置するとともに、その他端がポンプホイル51の内周側に位置している。すなわち、ローラー案内溝54は、その一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル51の外周部から内方へ延びている。ローラー案内溝54内には、押圧ローラー55が回転軸55aを挿通させた状態で支持されている。なお、回転軸55aは、ローラー案内溝54内を摺動自在となっている。
排出チューブ32の中間部32Aのうち排出チューブ32がポンプケース50内において交差する交差位置となる第1部分32aには凹部56が形成されている。そのため、排出チューブ32の第1部分32aは、排出チューブ32の中間部32Aにおける他の部位と比較して、押圧ローラー55との距離が大きくなることにより押圧ローラー55に対する反発力が最も弱くなっている。
また、排出チューブ32の中間部32Aのうち第1部分32aに隣接する第2部分32bは、ポンプホイル51とともに第1の回転方向Aに回転する押圧ローラー55によって押圧される。この場合、押圧ローラー55の回転軸55aがポンプホイル51のローラー案内溝54の一端に係合して噛み合わされた状態で、押圧ローラー55がポンプホイル51とともに第1の回転方向Aに回転する。また、排出チューブ32の第1部分32aは、廃液タンク33側に向けて屈曲している。そのため、押圧ローラー55がポンプホイル51とともに第1の回転方向Aに回転すると、排出チューブ32の第2部分32bは、押圧ローラー55によって押圧されることにより第1部分32aに向けて手繰り寄せられて塞き止められる(蓄積される)。その結果、排出チューブ32の第2部分32bは、ポンプ軸52側に膨れ上がって湾曲することとなる。したがって、排出チューブ32の第2部分32bは、排出チューブ32の中間部32Aにおける他の部位と比較して、押圧ローラー55に対する反発力が最も大きくなっている。
また、排出チューブ32の中間部32Aのうち第2部分32bよりも第1部分32aから大きく離れた他の部分となる第3部分32cは、キャップ27側から順次押圧される際にポンプホイル51の回転方向に手繰り寄せられるものの、塞き止められる(蓄積される)部分はない。そのため、排出チューブ32の第3部分32cは、排出チューブ32の中間部32Aにおける他の部位よりも膨れ上がって湾曲することはない。そのため、排出チューブ32の中間部32Aのうち第3部分32cは、押圧ローラー55に対する反発力が第1部分32aよりも大きく第2部分32bよりも小さくなっている。
図4に示すように、モーター歯車61には、モーターM2の出力軸60が連結されており、モーター歯車61は、モーターM2の出力軸60の回転と一体的に回転可能に固定されている。モーター歯車61は、出力軸60の軸線方向と平行に延びる回転軸62を中心として回転する中継歯車63に噛合している。また、モーター歯車61が噛合している中継歯車63の歯部の部分と異なる位置(反対側)の歯部にはポンプ歯車64が噛合している。ポンプ歯車64には、ポンプケース50の外に導出されたチューブポンプ35のポンプ軸52が連結されており、ポンプホイル51の回転と一体的に回転可能に固定されている。この場合、ポンプ軸52の軸線方向は、出力軸60の軸線方向と平行となっている。また、中継歯車63が噛合しているモーター歯車61の歯部の部分と異なる位置(反対側)の歯部には、紙送りローラー14の回転軸14aと一体的に回転可能に固定されたローラー歯車65が噛合している。この場合、紙送りローラー14の回転軸14aの軸線方向は、出力軸60の軸線方向と平行となっている。
そのため、モーターM2の回転駆動に伴って出力軸60が回転すると、出力軸60の回転がモーター歯車61から中継歯車63を介してポンプ歯車64に伝達され、ポンプ軸52を介してチューブポンプ35のポンプホイル51が回転する。この場合、出力軸60の回転がモーター歯車61からローラー歯車65にも伝達されるので、紙送りローラー14の回転軸14aも回転することになる。すなわち、モーターM2が回転駆動すると、出力軸60の回転がポンプ軸52及び紙送りローラー14の回転軸14aの双方に伝達される。したがって、ポンプ軸52は、出力軸60の回転に伴って紙送りローラー14の回転軸14aと同期して回転する。なお、紙送りローラー14の回転軸14aは、モーターM2が正転駆動した場合に用紙Pを搬送する方向に回転するとともに、これに連動してポンプ軸52がポンプホイル51を第2の回転方向Bに回転させることになる。
そして、図5に示すように、押圧ローラー55は、モーターM2の逆転駆動(第2方向への回転駆動)に伴ってポンプホイル51が第1の回転方向Aに回転すると、ローラー案内溝54の一端側となるポンプホイル51の外周側に移動して、押圧ローラー55の回転軸55aがローラー案内溝54の一端に係合して固定された状態で支持される(噛み合わせがなされる)。また、ポンプホイル51が更に第1の回転方向Aに回転した場合には、ポンプホイル51がローラー案内溝54の一端において押圧ローラー55の回転軸55aを係合させた状態で押圧ローラー55を回転方向に牽引することになる。その結果、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aの一部をキャップ27側から廃液タンク33側へ順次押し潰していく。そのため、液体噴射ヘッド21にキャップ27を密着させた状態でポンプホイル51が第1の回転方向Aに回転した場合には、チューブポンプ35よりもキャップ27側の部位の排出チューブ32の内部が減圧され、排出チューブ32を介してキャップ27内に負圧が発生する。その結果、液体噴射ヘッド21の各ノズル26から増粘したインクが気泡等とともにキャップ27内に排出され、排出されたインクが排出チューブ32を介して廃液タンク33内に排出される。すなわち、図5に示す押圧ローラー55の位置は、排出チューブ32の中間部32Aをキャップ27側から廃液タンク33側に順次押圧しながら移動することで排出チューブ32内に負圧を発生させる吸引動作を行う吸引位置となっている。
一方、図6に示すように、押圧ローラー55は、モーターM2の駆動方向が正転駆動(第1方向への回転駆動)に切り替わると、ポンプホイル51の回転方向が第1の回転方向Aから第2の回転方向Bに切り替わる。
そして、図7に示すように、モーターM2の正転駆動に伴ってポンプホイル51が更に第2の回転方向Bに回転した場合には、押圧ローラー55の回転軸55aはローラー案内溝54に沿って他端側に向けて移動するため、押圧ローラー55は吸引位置のときよりもポンプホイル51の内周側に配置されることになる。その結果、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aを押圧する力の大きさは、ポンプホイル51が第1の回転方向Aに回転する場合よりも小さくなるため、排出チューブ32の内部の減圧状態が解消される。すなわち、図7に示す押圧ローラー55の位置は、排出チューブ32の中間部32Aへの押圧を解除する解除動作を行う解除位置(レリースポジション)となっている。
次に、上記のように構成されたプリンター11がチューブポンプ35の動作を吸引動作から解除動作に切り替える際のプリンター11の制御方法について説明する。
まず、図8に示すように、制御部41は、チューブポンプ35の吸引動作を開始させる際には、モーターM2を逆転駆動させることにより、モーターM2の駆動力をポンプホイル51に伝達させる。すると、ポンプホイル51が第1の回転方向Aに回転し始める。そして、モーターM2が逆転駆動している間のモーターM2の回転負荷が負荷計測部42によって計測される。
ここで、図9に示すように、モーターM2が逆転駆動している間においては、ポンプホイル51が第1の回転方向Aに一定の速度で回転している場合であってもモーターM2の回転負荷の大きさは変動する。
具体的には、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aの第2部分32bを通過する時点T1では、排出チューブ32から押圧ローラー55に作用する反発力が最も強くなるため、モーターM2の回転負荷の大きさが最も大きくなる。一方、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aの第2部分32bを通過して第1部分32aに到達した時点T2では、排出チューブ32から押圧ローラー55に作用する反発力が最も弱くなるため、モーターM2の回転負荷の大きさは最も小さくなる。また、押圧ローラー55が排出チューブ32の第1部分32aを通過して第3部分32cに到達した時点T3では、排出チューブ32から押圧ローラー55に作用する反発力が、押圧ローラー55が第1部分32aに到達した際よりも相対的に強くなるため、モーターM2の回転負荷の大きさも併せて相対的に大きくなる。
すなわち、モーターM2の回転負荷の大きさは、排出チューブ32の中間部32Aのうち押圧ローラー55によって押し潰されている部分の位置が変化することに併せて変動している。そのため、押圧ローラー55がポンプ軸52を中心として一回転する周期Tごとに、モーターM2の回転負荷の大きさが周期的に変動する。
したがって、本実施形態では、制御部41は、モーターM2が逆転駆動している間にモーターM2の回転負荷の大きさが一つの周期Tの中で最も小さくなった時点T2で、押圧ローラー55の回転位置が排出チューブ32の第1部分32aに到達したと判断する。そして、図8に示すように、制御部41は、その時点を「吸引開始位置」として、昇降装置30を駆動してキャップ27を上昇させることにより、キャップ27を液体噴射ヘッド21に対して密着させる。
また、制御部41は、モーターM2を逆転駆動させることにより、ポンプホイル51を第1の回転方向Aに回転させる。すると、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aを押し潰しながら回転することで、キャップ27内に負圧が発生する。その結果、液体噴射ヘッド21内に滞留していた気泡や異物がインクとともに液体噴射ヘッド21のノズル26から排出される「本吸引」の動作が行われる。
そして次に、制御部41は、キャップ27内を大気開放させた状態でモーターM2を逆転駆動させる。すると、液体噴射ヘッド21のノズル26からインクを吸引することなく、キャップ27内に滞留したインクが排出チューブ32を通じて廃液タンク33内に排出される「空吸引」の動作が行われる。この場合、キャップ27内の大気開放は、昇降装置30を駆動してキャップ27を液体噴射ヘッド21から離間させることにより行ってもよい。また、大気開放弁を有するメンテナンス装置25であれば、その大気開放弁を開弁させることにより行ってもよい。
続いて、制御部41は、昇降装置30を駆動してキャップ27を上昇させることにより、キャップ27を液体噴射ヘッド21に対して密着させる。また、制御部41は、モーターM2を逆転駆動させることにより、ポンプホイル51を第1の回転方向Aに回転させる。すると、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aを押し潰しながら回転することで、キャップ27内に負圧が発生する。その結果、液体噴射ヘッド21のノズル26内で混色していたインクが液体噴射ヘッド21のノズル26から排出される「微量吸引」の動作が行われる。
そして次に、制御部41は、キャップ27内を大気開放させた状態でモーターM2を逆転駆動させる。すると、液体噴射ヘッド21のノズル26からインクを吸引することなく、キャップ27内に滞留したインクが排出チューブ32を通じて廃液タンク33内に排出される「空吸引」の動作が行われる。
続いて、制御部41は、モーターM2の駆動方向を逆転駆動から正転駆動に切り替えることにより、チューブポンプ35の動作を吸引動作から解除動作に切り替える。このチューブポンプ35の切り替え動作は以下のようにして制御されている。
すなわち、図10に示すように、制御部41は、上記の「空吸引」の動作において、モーターM2の回転負荷の大きさが一つの周期Tの中で最も小さくなった時点で、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aの第1部分32aに到達したと判断する。
そして、図11に示すように、制御部41は、その時点からモーターM2を所定量だけ更に逆転駆動させる。この所定量は、排出チューブ32の第1部分32aと第2部分32bとの間のポンプ軸52を中心とした中心角をXとした場合に、押圧ローラー55をポンプ軸52を中心として(360−X)度だけ回転させるモーターM2の駆動量として設定されている。そのため、制御部41がモーターM2を所定量だけ逆転駆動させると、押圧ローラー55は、排出チューブ32における第1部分32aから第2部分32bに移動する。そのため、押圧ローラー55の回転位置は、排出チューブ32の中間部32AのうちモーターM2の回転負荷の大きさが最も大きくなる第2部分32bに制御される。
そして、図12に示すように、制御部41は、その時点を「レリース開始位置」として、モーターM2の駆動方向を逆転駆動から正転駆動に切り替えることにより、ポンプホイル51が第2の回転方向Bに回転し始める。すなわち、押圧ローラー55が排出チューブ32の第2部分32bに配置された状態で、チューブポンプ35の解除動作が開始される。
すると、図13に示すように、押圧ローラー55は、ローラー案内溝54内をポンプホイル51の内周側に移動することにより、排出チューブ32の内部の減圧状態が解消される。この場合、押圧ローラー55は、解除された位置からポンプホイル51の第2の回転方向Bの後側への移動が規制されるように、排出チューブ32の第2部分32bから十分な大きさの反力を受ける。すなわち、排出チューブ32の第2部分32bは、押圧ローラー55が排出チューブ32を押圧しながら移動する間に排出チューブ32から受ける反力が最大となって押圧ローラー55の回転を規制する規制位置となっている。そのため、ローラー案内溝54内をポンプホイル51の外周側から内周側に変位する際に、押圧ローラー55の排出チューブ32に対するポンプホイル51の周方向への相対的な変位(ずれ)が抑えられる。
次に、上記のように構成されたプリンター11の作用について、特に、チューブポンプ35の動作を吸引動作から解除動作に切り替える際の作用に着目して、吸引動作から解除動作に切り替わる際の押圧ローラー55の回転位置が、排出チューブ32の第1部分32aに設定されている場合と比較して以下説明する。
この場合、押圧ローラー55は、ポンプホイル51が第2の回転方向Bに回転し始める際に、排出チューブ32の中間部32Aからポンプホイル51の回転方向後側に摩擦力を受ける。その結果、押圧ローラー55は、ポンプホイル51に連れ回るようにしてポンプ軸52を中心とした周方向に変位してしまい、押圧ローラー55の回転軸55aのローラー案内溝54内での速やかな変位(ポンプホイル51の外周側から内周側への切り替わり)を損なう恐れが生じる。したがって、押圧ローラー55がローラー案内溝54内をポンプホイル51の外周側から内周側まで変位するのに要するモーターM2の正転方向への回転駆動量や回転時間が大きくなり、モーターM2の正転駆動に伴って回転する紙送りローラー14が不必要に用紙Pを搬送してしまう恐れがある。
この点、本実施形態では、チューブポンプ35の動作を吸引動作から解除動作に切り替える際の押圧ローラー55の回転位置が排出チューブ32の第2部分32bとなるように、モーターM2が駆動制御されている。そして、押圧ローラー55は、ポンプホイル51が第2の回転方向Bに回転し始める際には、ポンプ軸52を中心としたポンプホイル51の第2の回転方向Bの前側への移動が、排出チューブ32の第2部分32bで生じる反力によって規制される。そのため、チューブポンプ35の動作を吸引動作から解除動作に切り替える際に、押圧ローラー55がローラー案内溝54内をポンプホイル51の外周側から内周側に速やかに変位する。したがって、モーターM2の正転方向への回転駆動量や回転時間が過剰となることが抑えられ、モーターM2の正転駆動に伴って回転する紙送りローラー14が不必要に用紙Pを搬送することが抑制される。
上記実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)チューブポンプ35の解除動作を開始させる際の押圧ローラー55の回転位置が制御されるため、チューブポンプ35の解除動作を開始させる際のモーターM2の正転方向への駆動量がばらつくことが抑制される。その結果、チューブポンプ35の解除動作を開始させる際に必要とされるモーターM2の正転方向への回転駆動量を低減させることが可能となる。したがって、チューブポンプ35の押圧ローラー55が吸引位置から解除位置に移動する際に、モーターM2の正転方向への回転駆動に伴って回転する紙送りローラー14が用紙Pを搬送することを抑制できる。
(2)チューブポンプ35の解除動作を開始させる際に押圧ローラー55はモーターM2の回転負荷が最大となって排出チューブ32から受ける反力が最大となる規制位置に配置される。そのため、押圧ローラー55は回転方向後側への移動が規制されるように排出チューブ32から大きな反力を受ける。その結果、チューブポンプ35の解除動作を開始させる際に、押圧ローラー55が吸引位置から解除位置に速やかに変位する。したがって、モーターM2の正転方向への駆動に伴って回転駆動する紙送りローラー14が用紙Pを搬送することを更に抑制できる。
(3)押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aを押圧しながら移動する間に負荷計測部42によって計測されるモーターM2の回転負荷が最小となる押圧ローラー55の回転位置からモーターM2を逆転方向に駆動させる。そして、負荷計測部42によって計測されるモーターM2の回転負荷が最大となる位置まで押圧ローラー55を回転させ、その状態からモーターM2の駆動方向を逆転方向から正転方向に切り替える。この場合、モーターM2の回転負荷が最小となると、押圧ローラー55の回転位置は排出チューブ32が交差する第1部分32aに配置される。そして、この状態からモーターM2を逆転方向に駆動させることにより、押圧ローラー55の回転位置はモーターM2の回転負荷が最大となる第2部分32bに配置される。そのため、この状態からモーターM2の駆動方向を逆転方向から正転方向に切り替えることにより、押圧ローラー55は回転方向後側への移動が規制されるように排出チューブ32から大きな反力を受ける。したがって、チューブポンプ35の解除動作を開始させる際に、押圧ローラー55が吸引位置から解除位置に速やかに変位する構成を容易に実現することができる。
なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、チューブポンプ35は、吸引動作時における押圧ローラー55の回転移動量を吸引回転量として算出する構成としてもよい。そして、モーターM2の回転負荷が最大となる排出チューブ32の第2部分32bよりも、モーターM2の逆転駆動時において、押圧ローラー55の回転方向後側に上記の吸引回転量だけずれた位置を、吸引動作を開始させる際の押圧ローラー55の回転位置として設定してもよい。
この構成では、チューブポンプ35の吸引動作を行うと、押圧ローラー55の回転位置は、吸引動作を開始させる際の位置から吸引動作時における押圧ローラー55の回転移動量である吸引回転量だけ回転方向前側にずれた位置となる排出チューブ32の第2部分32bに配置される。そのため、この状態からモーターM2の駆動方向を逆転方向から正転方向に切り替えることにより、解除動作を開始させる際の押圧ローラー55の回転位置をモーターM2の回転負荷が最大となる排出チューブ32の第2部分32bとなるように制御する構成を容易に実現することができる。
・上記実施形態において、チューブポンプ35は、「空吸引」の動作において、モーターM2が逆転駆動している間に負荷計測部42によって計測されるモーターM2の回転負荷の大きさが一つの周期Tの中で最も大きくなった時点で解除動作を開始してもよい。すなわち、モーターM2の回転負荷が最も大きくなった時点で押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aの第2部分32bに到達したと判断し、その時点からチューブポンプ35の解除動作を開始してもよい。
・上記実施形態において、チューブポンプ35は、解除動作を開始させる際の押圧ローラー55の回転位置を、押圧ローラー55が排出チューブ32の中間部32Aを押圧しながら移動する間に排出チューブ32からの反力が最大とならない位置に制御してもよい。すなわち、チューブポンプ35は、解除動作を開始させる際の押圧ローラー55の回転位置を排出チューブ32の第3部分32cに制御してもよい。
・上記実施形態において、図14に示すように、チューブポンプ35は、Ω型のチューブポンプであってもよい。この場合、排出チューブ32は、ポンプケース50の内周壁に沿って円を描くように引き回された状態で収容されるとともに、ポンプケース50内において折り返された2本の排出チューブ32がポンプケース50の外方に向けて平行に延出されている。
・上記実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
11…液体噴射装置の一例としてのプリンター、14…搬送ローラーの一例としての紙送りローラー、21…液体噴射ヘッド、21a…ノズル形成面、26…ノズル、27…キャップ、32…チューブ部材の一例としての排出チューブ、32A…中間部、32a…交差位置の一例としての第1部分、32b…規制位置の一例としての第2部分、33…廃液タンク、35…チューブポンプ、41…制御部、42…負荷計測部、52…回転軸の一例としてのポンプ軸、55…押圧部材の一例としての押圧ローラー、60…チューブポンプ、M2…モーター、P…媒体の一例としての用紙。

Claims (5)

  1. 双方向に回転駆動可能なモーターと、
    前記モーターの第1方向への回転駆動に伴って媒体を搬送する搬送ローラーと、
    前記搬送ローラーによって搬送された前記媒体に向けてノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対して前記ノズルを囲うように当接可能なキャップと、
    前記キャップに接続されたチューブ部材と、前記モーターの前記第1方向とは反対方向となる第2方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材を前記キャップに接続された側から他方の側に向けて順次押圧しながら移動することで前記チューブ部材内に負圧を発生させる吸引動作と、前記モーターの前記第1方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材への押圧を解除する解除動作とを実行可能な押圧部材と、を有するチューブポンプと、
    前記モーターの回転負荷を計測する負荷計測部と、
    前記モーターを前記第2方向に回転駆動させている間に前記負荷計測部によって計測される前記モーターの回転負荷に基づいて前記チューブ部材に対する前記押圧部材の位置を制御し、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の位置を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記押圧部材は、前記モーターの回転に連動する回転軸を中心とした回転移動によって前記チューブ部材を順次押圧しており、
    前記制御部は、前記押圧部材が回転移動する間に、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる位置に、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記チューブポンプは、α型又はΩ型のチューブポンプであって、前記チューブ部材が交差する交差位置は、前記押圧部材が前記チューブ部材を押圧しながら移動する間に前記負荷計測部によって計測された負荷が最小となる回転位置であり、
    前記制御部は、前記モーターを前記第2方向に回転駆動させることにより、前記負荷計測部によって計測された負荷が最小となる回転位置から、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる回転位置に前記押圧部材を回転移動させ、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置を制御することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記制御部は、前記チューブポンプの前記吸引動作時における前記押圧部材の回転移動量となる吸引回転量を算出しており、前記負荷計測部によって計測された負荷が最大となる位置よりも、前記モーターの前記第2方向への回転駆動時において、前記押圧部材の回転方向後側に前記吸引回転量だけずれた位置を、前記吸引動作を開始させる際の前記押圧部材の回転位置として設定することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  5. キャップに接続されたチューブ部材と、モーターにおいて媒体を搬送させる駆動方向となる第1方向とは反対方向となる第2方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材を前記キャップに接続された側から他方の側に向けて順次押圧しながら移動することで前記チューブ部材内に負圧を発生させる吸引動作と、前記モーターの前記第1方向への回転駆動力を用いて前記チューブ部材への押圧を解除する解除動作とを実行可能な押圧部材と、を有するチューブポンプを備えた液体噴射装置の制御方法であって、
    前記モーターを前記第2方向に回転駆動させている間の前記モーターの回転負荷の計測結果に基づいて前記チューブ部材に対する前記押圧部材の位置を制御し、その状態から前記モーターの駆動方向を前記第2方向から前記第1方向に切り替えることにより、前記解除動作を開始させる際の前記押圧部材の位置を制御することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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