JP2009113410A - 流体噴射装置 - Google Patents

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【課題】流体噴射ヘッドのクリーニングの終了後に吸引ポンプを逆転させたときに、ノズル内のメニスカスの破壊を抑制できる流体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンタは、インクを吸引可能な状態で記録ヘッド19に当接したキャップ24を介して記録ヘッド19から排出されたインクを回収する廃液タンク30と、キャップ24を廃液タンク30に接続する排出流路26a〜29aと、記録ヘッド19にキャップ24が当接した状態で駆動モータ25Aが正方向に回転した場合に、キャップ24及び排出流路26a〜29aを通じてインクを吸引し、インクを廃液タンク30側に送出する吸引ポンプ25と、駆動モータ25Aの回転を正方向から逆方向に切り替えた場合に、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づき吸引ポンプ25内に発生した正圧のインク小室24a〜24d内への移動を抑制するための切替弁装置37及び制御装置80とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット式プリンタなどの流体噴射装置に関する。
一般に、流体噴射ヘッドからターゲットに対して流体を噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタでは、流体噴射ヘッドとしての記録ヘッドのノズルからインク溶媒が蒸発することによるインク粘度の上昇や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入等によりノズルに目詰まりを生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。そこで、このような問題を解決するために、通常、プリンタには、記録ヘッドのノズル内からインク・気泡等を強制的に吸引して排出させるクリーニングを実行するメンテナンス装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のメンテナンス装置には、記録ヘッドに対してノズル形成面に形成された多数のノズルを包囲するように当接するキャッピング手段と、該キャッピング手段に排出チューブなどを介して接続される廃液タンクと、排出チューブの途中に設けられる吸引ポンプ(チューブポンプ)とが設けられている。キャッピング手段には、記録ヘッドのノズル形成面を複数の吸引対象領域に区画するために、複数のインク小室(キャップ部)が区画形成されている。また、排出チューブは、吸引ポンプよりも上流側(キャッピング手段側)において、複数の流体流路に分岐され、該各流体流路は、各インク小室内と個別に連通している。さらに、吸引ポンプは、正逆両方向に回転可能な駆動モータの正方向への回転に基づき、吸引力を発揮するようになっている。
また、メンテナンス装置には、各流体流路の途中に各々介在させた弁体を開弁動作及び閉弁動作させることにより、各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態となるように切替える切替弁装置が設けられている。そして、駆動モータの正方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動した場合には、連通状態にある流体流路と対応するインク小室内にのみ、記録ヘッドのノズルを介してインクが排出されるようになっている。すなわち、切替弁装置を駆動させることにより、記録ヘッドのクリーニングが選択的に実行されるようになっていた。
特開平10−181034号公報
ところで、近時のメンテナンス装置では、駆動モータが逆方向に回転した場合のみ、その回転に基づく駆動力が切替弁装置に対して伝達されるものがある。すなわち、このような切替弁装置は、逆方向に回転する駆動モータから伝達された駆動力によって、上記各弁体を開弁動作及び閉弁動作させている。
しかしながら、キャッピング手段が記録ヘッドに当接した状態で駆動モータの回転が正方向から逆方向に切り替った場合、吸引ポンプ内に発生している圧力差を解消するために、吸引ポンプ内の正圧が、各流体流路内を上流側(キャップ側)に移動することになる。そして、各流体流路内に正圧が蓄圧された状態で、駆動モータの逆方向への回転に起因して、各弁体のうち閉じ状態にあった弁体が開弁動作した場合には、該弁体に対応するインク小室内に上記正圧が移動する。その結果、開弁動作した弁体に対応するインク小室にインクを排出可能とされたノズルにおいては、インク小室内に移動してきた正圧によって、ノズル内のメニスカスが破壊されるおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体噴射ヘッドのクリーニングの終了後に吸引ポンプを逆転させたときに、ノズル内のメニスカスの破壊を抑制できる流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流体噴射装置は、ノズル形成面に形成されたノズルからターゲットに対して流体を噴射する流体噴射ヘッドと、前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接すると共に、内部に流体を受容可能に形成されたキャップ部を有するキャッピング手段と、該キャッピング手段を介して前記流体噴射ヘッドから排出された前記流体を回収して収容するためのタンクと、前記キャップ部を前記タンクに接続する流体流路と、正逆両方向に回転可能な駆動モータと、前記流体噴射ヘッドと前記キャッピング手段とが当接した状態で前記駆動モータが正方向に回転した場合に、前記キャップ部内及び前記流体流路内を通じて前記流体を吸引し、該流体を前記タンク側に送出する吸引ポンプと、前記駆動モータの回転を正方向から逆方向に切り替えた場合に、前記駆動モータの逆方向への回転に基づき前記吸引ポンプ内の正圧が前記キャップ部内に移動することを抑制するための移動抑制手段とを備えた。
この構成によれば、駆動モータの回転が正方向から逆方向に切り替った場合、吸引ポンプ内の正圧のキャップ部内への移動は、移動抑制手段によって抑制される。したがって、流体噴射ヘッドのクリーニングの終了後に吸引ポンプを逆転させたときに、ノズル内のメニスカスの破壊を抑制できる。
本発明の流体噴射装置において、前記キャッピング手段には、内部に流体を受容可能に形成された前記キャップ部が複数設けられ、前記流体流路は、前記各キャップ部に個別対応するように複数設けられると共に、前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置をさらに備え、前記移動抑制手段は、前記駆動モータの正方向への回転に基づく前記吸引ポンプの駆動が停止した場合、前記切替弁装置の駆動に基づき前記弁体を閉弁動作させた後、前記駆動モータの逆方向への回転に基づき前記吸引ポンプを駆動させる。
この構成によれば、全ての弁体が閉じ状態になってから駆動モータの逆方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動するため、駆動モータの正方向への回転に基づき吸引ポンプ内に発生した正圧のキャップ部内への移動が抑制される。
本発明の流体噴射装置において、前記切替弁装置は、前記駆動モータとは異なる他の駆動モータの回転に基づき駆動するように構成されている。
この構成によれば、切替弁装置の駆動源は、吸引ポンプの駆動源である駆動モータとは異なる他の駆動モータであるため、駆動モータの回転が切替弁装置に伝達されることはない。したがって、駆動モータが切替弁装置の駆動源としても機能するような構成にした場合に比して、駆動モータの回転を吸引ポンプや切替弁装置に伝達するための伝達経路を切り替えるための構成が必要ない分、構成を簡略化できる。
本発明の流体噴射装置において、前記切替弁装置は、前記駆動モータの回転が伝達された場合に駆動するように構成されると共に、前記駆動モータの回転を前記吸引ポンプ又は前記切替弁装置に選択的に伝達すべく伝達経路を切り替える伝達切替装置をさらに備えた。
この構成によれば、吸引ポンプの駆動中に切替弁装置が駆動すること、及び切替弁装置の駆動中に吸引ポンプが駆動することを確実に規制できる。そのため、駆動モータの回転に基づき吸引ポンプが駆動している場合に、閉じ状態の弁体が開弁動作したり、開き状態の弁体が閉弁動作したりすることが確実に回避される。
本発明の流体噴射装置において、前記伝達切替装置は、前記駆動モータとは異なる他の駆動源から動力が伝達された場合に駆動する。
この構成によれば、駆動モータとは異なる他の駆動源から動力が伝達されることにより、伝達経路を変更することが可能になる。
本発明の流体噴射装置において、前記移動抑制手段は、前記流体流路内での前記キャップ部側から前記吸引ポンプ側への流体の移動を許容する一方、前記流体流路内での前記吸引ポンプ側から前記キャップ部側への流体の移動を規制する一方向弁である。
この構成によれば、流体流路に一方向弁を配置することにより、駆動モータの正方向への回転に基づき吸引ポンプ内に発生した正圧のキャップ部内への移動が抑制される。
本発明の流体噴射装置において、前記キャッピング手段には、内部に流体を受容可能に形成された前記キャップ部が複数設けられ、前記流体流路は、前記各キャップ部に個別対応するように複数設けられると共に、前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置をさらに備え、前記一方向弁は、前記流体流路において前記弁体と前記吸引ポンプとの間に配置されている。
もし仮に一方向弁を弁体よりもキャップ部側に配置する場合には、キャップ部毎に一方向弁を設ける必要があり、部品点数の増加に繋がってしまう。この点、本発明では、弁体よりも吸引ポンプ側に一方向弁を配置するため、一つの一方向弁を設けるだけで吸引ポンプ側からキャップ部内への正圧の移動を規制できる。
本発明の流体噴射装置において、前記流体流路は、一方側が前記キャップ部内に連通すると共に、他方側が前記タンク内に連通する可撓性チューブにより形成され、前記吸引ポンプには、前記駆動モータが正方向に回転した場合には前記可撓性チューブの一部に押圧力を付与する一方、前記駆動モータが逆方向に回転した場合には前記可撓性チューブの一部に付与している押圧力が低下する押圧手段が設けられている。
この構成によれば、駆動モータの回転が正方向から逆方向に切り替った場合、押圧手段による可撓性チューブの一部に付与されている押圧力が次第に低下する。そのため、駆動モータの正方向への回転後に駆動モータを逆方向に回転させることにより、可撓性チューブを押圧手段によって押圧し続ける場合に比して、可撓性チューブの保護を十分に図ることが可能になる。
本発明の流体噴射装置は、ノズル形成面に形成されたノズルからターゲットに対して流体を噴射する流体噴射ヘッドと、前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接すると共に、内部に流体を受容可能に形成された複数のキャップ部を有するキャッピング手段と、該キャッピング手段を介して前記流体噴射ヘッドから排出された前記流体を回収して収容するためのタンクと、前記各キャップ部と個別対応するように設けられ、それら各キャップ部を前記タンクに接続する複数の流体流路と、少なくとも正方向に回転可能な駆動モータと、前記流体噴射ヘッドと前記キャッピング手段とが当接した状態で前記駆動モータが正方向に回転した場合に、前記キャップ部内及び前記流体流路内を通じて前記流体を吸引し、該流体を前記タンク側に送出する吸引ポンプと、前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置とを備え、該切替弁装置は、前記吸引ポンプの駆動が停止した場合に、前記弁体を閉弁動作させるべく駆動する。
この構成によれば、駆動モータの正方向への回転が停止した場合には、弁体が閉弁動作するため、吸引ポンプ側からキャップ部内への流体などの逆流が規制される。また、駆動モータの正方向への回転停止後に、駆動モータの逆方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動することがないため、駆動モータの正方向への回転時に吸引ポンプ内に発生していた正圧がキャップ部内に移動することもない。したがって、流体噴射ヘッドのクリーニングの終了後に上記正圧がキャップ部内に移動することに起因したノズル内のメニスカスの破壊を抑制できる。
本発明の流体噴射装置において、前記駆動モータは、正逆両方向に回転可能なモータであると共に、前記駆動モータの正方向への回転のみを前記吸引ポンプに伝達するための第1ワンウェイクラッチ機構と、前記駆動モータの逆方向への回転のみを前記切替弁装置に伝達するための第2ワンウェイクラッチ機構とをさらに備えた。
この構成によれば、吸引ポンプには、駆動モータの正方向への回転のみが伝達されるため、駆動モータの逆方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動することを回避できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の流体噴射装置をインクジェット式プリンタに具体化した第1の実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、流体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略矩形箱状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内の下部には、その長手方向である主走査方向Xに沿ってプラテン13が延設されている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部(図1における後面下部)に設けられた紙送りモータ14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが主走査方向Xと直交する副走査方向Yに沿って給送されるようになっている。
また、フレーム12内におけるプラテン13の上方には、該プラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、キャリッジ16が、該ガイド軸15の軸線方向(主走査方向X)に沿って往復移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ16は、軸線方向に貫通形成された支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、このガイド軸15の軸線方向に沿って往復移動自在に支持されている。
また、フレーム12の図1における後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリ17a及び従動プーリ17bが回転自在に支持されている。駆動プーリ17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモータ18の出力軸が連結されると共に、これら一対のプーリ17a,17b間には、キャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモータ18の駆動力により無端状のタイミングベルト17を介して主走査方向Xに移動可能となっている。
キャリッジ16の下面側には流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられると共に、キャリッジ16上には記録ヘッド19に対して流体としてのインクを供給するための複数(本実施形態では4つ)のインクカートリッジ20が着脱可能に搭載されている。図2に示すように、記録ヘッド19の下面側となるノズル形成面19aには、各色のインクを吐出するための吐出口である多数のノズル21により、副走査方向Yに延びるノズル列としてのブラックインクノズル群22Bと、シアンインクノズル群22Cと、マゼンタインクノズル群22Mと、イエローインクノズル群22Yとが形成されている。すなわち、ノズル形成面19aには、各ノズル群22B,22C,22M,22Yにより、副走査方向Yに沿って延びる複数のノズル列が、主走査方向Xへ一定の間隔(ノズルピッチ)をおいて複数の吸引対象領域を形成するように設けられている。
そして、インクカートリッジ20内のインクは、記録ヘッド19に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ20から記録ヘッド19へと供給され、該記録ヘッド19のノズル形成面19aに形成された複数のノズル21からプラテン13上に給送された記録用紙Pに吐出(噴射)されて印刷が行われるようになっている。
なお、フレーム12内の図1における右端部に位置する記録用紙Pと対応しないホームポジション領域(非印刷領域)には、非印刷時に記録ヘッド19のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンス装置23が設けられている。
次に、メンテナンス装置23について図3に基づき以下説明する。
図3に示すように、メンテナンス装置23は、記録ヘッド19に対してノズル形成面19aに形成された多数のノズル21を包囲するように当接する、上側が開口した有底四角箱状をなす合成樹脂製のキャップ(キャッピング手段)24と、正逆両方向に回転可能な駆動モータ25Aの回転に基づき駆動する吸引ポンプ25とを備えている。すなわち、キャップ24は、記録ヘッド19の各ノズル21からインクを吸引可能な状態で形成されている。また、キャップ24内は、複数(本実施形態では4つ)に区画され、各インク色のノズル群22B,22C,22M,22Yに個別対応する複数のキャップ部としてのインク小室(図3における左側から順に、第1インク小室24a,第2インク小室24b,第3インク小室24c,第4インク小室24d)を形成している。
そして、キャップ24は、図示しない昇降手段により上下動可能とされ、上昇した場合には、ホームポジション領域に位置する記録ヘッド19に当接するようになっている。より詳しくは、第1インク小室24aを形成する周壁によってブラックインクノズル群22Bを構成する各ノズル21が包囲されると共に、第2インク小室24bを形成する周壁によってシアンインクノズル群22Cを構成する各ノズル21が包囲される。また、第3インク小室24cを形成する周壁によってマゼンタインクノズル群22Mを構成する各ノズル21が包囲されると共に、第4インク小室24dを形成する周壁によってイエローインクノズル群22Yを構成する各ノズル21が包囲される。
キャップ24の各インク小室24a〜24dには、それぞれの内部にインクの排出路(流体流路)26a,27a,28a,29aが形成された可撓性チューブである排出チューブ26,27,28,29が接続されている。各排出チューブ26〜29は、それらの途中において合流された後、吸引ポンプ25を介して廃液タンク30まで連通している。すなわち、排出チューブ26〜29は、その一方側(上流側)がキャップ24内のインク小室24a〜24dに連通すると共に、その他方側(下流側)が廃液タンク30内に連通している。そして、クリーニング時やフラッシング時などにおいて、ノズル21から排出されたインクが排出チューブ26〜29(排出路26a〜29a)を介して廃液タンク30内に排出されるようになっている。なお、以下の記載において、各排出チューブ26〜29が合流し、吸引ポンプ25を介して廃液タンク30まで延びる部分のことを、「合流排出チューブ31」ということもある。
吸引ポンプ25は、図4に示すように、フレーム12に固定された円筒状のポンプケース32を備えている。このポンプケース32内には、平面視円形状をなすポンプホイル33がポンプケース32の軸心に設けられたホイル軸34を中心に回転可能に収容されている。そして、このポンプケース32内に、合流排出チューブ31の中間部31aがポンプケース32の内周壁に沿うようにして収容されている。なお、ポンプホイル33は、駆動モータ25Aが正方向に回転した場合には第1の回転方向Aに回転する一方、駆動モータ25Aが逆方向に回転した場合には第2の回転方向Bに回転するようになっている。
ポンプホイル33には、外側に膨らむ円弧状をなすローラ案内溝35が形成されている。このローラ案内溝35は、その一端がポンプホイル33の外周側に位置すると共に、その他端がポンプホイル33の内周側に位置している。すなわち、ローラ案内溝35は、その一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル33の外周部から内方へ遠ざかるように延びている。ローラ案内溝35内には、押圧手段としてのローラ36が、回動軸36aを挿通した状態でそれぞれ支持されている。なお、回動軸36aは、ローラ案内溝35内を摺動自在になっている。
ローラ36は、ポンプホイル33が第1の回転方向Aに回転すると、ローラ案内溝35の一端側(ポンプホイル33の外周側)に移動するようになっている。そして、ポンプホイル33が更に第1の回転方向Aに回転した場合には、ローラ36が、合流排出チューブ31の中間部31aの一部を上流側から下流側へ順次押し潰すようになっている。すなわち、記録ヘッド19にキャップ24を当接させた状態でポンプホイル33が第1の回転方向Aに回転した場合には、吸引ポンプ25よりも上流側の合流排出チューブ31の内部が減圧され、キャップ24(インク小室24a〜24d)内に負圧が発生するようになっている。その結果、記録ヘッド19からは、負圧が発生したインク小室24a〜24dに対応する各ノズル21内から増粘したインクが気泡等とともにキャップ24内に排出され、該排出されたインク(廃インク)が合流排出チューブ31などを介して廃液タンク30内に排出される、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。
一方、各ローラ36は、ポンプホイル33が第2の回転方向Bに回転すると、ローラ案内溝35の他端側(ポンプホイル33の内周側)に移動するようになっている。このローラ36の移動により、ローラ36によって合流排出チューブ31の中間部31aに付与される押圧力が、ポンプホイル33が第1の回転方向Aに回転する場合に比して弱くなり、合流排出チューブ31の内部の減圧状態が解消されるようになっている。
各排出路26a〜29aにおけるキャップ24と吸引ポンプ25との間には、駆動モータ25Aとは異なる紙送りモータ14の回転に基づき、各排出路26a〜29aを連通状態又は非連通状態となるように選択的に切り替える切替弁装置37が配置されている。この切替弁装置37には、各排出路26a〜29a中に各別に介在する弁体38が設けられている。そして、切替弁装置37は、紙送りモータ14の回転に基づき各弁体38を個別に開弁動作又は閉弁動作させることにより、各排出路26a〜29aを個別に連通状態にしたり、非連通状態にしたりするようになっている。したがって、本実施形態では、紙送りモータ14が、切替弁装置37を駆動させるための他の駆動モータとして機能するようになっている。
また、合流排出チューブ31において切替弁装置37と吸引ポンプ25との間には、吸引ポンプ25の駆動に基づき負圧を蓄圧するための圧力室41が設けられている。
次に、インクジェット式プリンタ11全体を制御するための制御装置80について以下説明する。
制御装置80は、CPU、ROM及びRAMなどから構成される図示しないデジタルコンピュータと、各種モータ14,18,25A用の図示しない駆動回路などとから構成されている。デジタルコンピュータのROMには、インクジェット式プリンタ11を制御するための各種の制御プログラム(後述するクリーニング処理等)などが予め記憶されている。また、RAMには、インクジェット式プリンタ11の駆動中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶されるようになっている。
次に、制御装置80が実行する各種制御処理のうちクリーニングを実行する際のクリーニング処理ルーチンについて以下説明する。
さて、クリーニング処理ルーチンにおいて、制御装置80は、キャリッジモータ18の回転に基づきキャリッジ16をホームポジション領域に移動させた後、図示しない昇降手段の駆動に基づきキャップ24を記録ヘッド19に当接させる。そして、制御装置80は、紙送りモータ14の回転に基づき切替弁装置37を駆動させる。この際、クリーニングの実行に基づきインクの排出を所望するノズル群(例えば、マゼンタインクノズル群22M、イエローインクノズル群22Y)に対応する弁体38は開弁動作する一方、インクの排出を所望しないノズル群(例えば、ブラックインクノズル群22B、シアンインクノズル群22C)に対応する弁体38は閉弁動作する。
続いて、制御装置80は、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づきクリーニングを実行させる。そして、制御装置80は、クリーニングを終了させる場合、駆動モータ25Aの正方向への回転を停止させて吸引ポンプ25の駆動を停止させる。なお、以降の記載において、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づく吸引ポンプ25の駆動のことを、「吸引ポンプ25の正転駆動」というと共に、駆動モータ25Aの逆方向への回転に基づく吸引ポンプ25の駆動のことを、「吸引ポンプ25の逆転駆動」ということもある。
続いて、制御装置80は、紙送りモータ14の回転に基づき全ての弁体38を閉弁動作させた後、予め設定された所定時間の間だけ駆動モータ25Aの逆方向への回転に基づき吸引ポンプ25を逆転駆動させる。この所定時間は、駆動モータ25Aの逆転駆動に基づき、ローラ36による合流排出チューブ31が完全に解消されるまでの時間であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。したがって、本実施形態では、制御装置80及び切替弁装置37により、吸引ポンプ25の正転駆動が停止した場合、切替弁装置37の駆動に基づき全ての弁体38を閉弁動作させた後、吸引ポンプ25を逆転駆動させる移動抑制手段が構成される。その後、制御装置80は、クリーニング処理ルーチンを終了する。
次に、本実施形態のインクジェット式プリンタ11におけるクリーニング終了時の作用について以下説明する。
さて、駆動モータ25Aの正方向への回転の停止に基づき吸引ポンプ25の正転駆動が停止すると、切替弁装置37の駆動に基づき全ての弁体38が閉弁状態になる。すると、吸引ポンプ25は、停止状態にあった駆動モータ25Aの逆方向への回転に基づき逆転駆動する。この際、吸引ポンプ25内では、ポンプホイル33の回転が、第1の回転方向Aから第2の回転方向Bに切り替る。しかし、ポンプホイル33の回転が第2の回転方向Bに切り替った直後では、ローラ36による合流排出チューブ31の一部への押圧力が依然として大きい。そのため、合流排出チューブ31においてローラ36によって押圧されている部位は、潰れた状態になっている。すなわち、合流排出チューブ31内において、ローラ36によって押圧された部位よりも上流側と下流側とは非連通状態になっている。
そのため、ポンプホイル33の第2の回転方向Bへの回転が開始した直後では、吸引ポンプ25内にて発生していた正圧が、合流排出チューブ31内において吸引ポンプ25よりもキャップ24側に移動する。その結果、吸引ポンプ25とキャップ24との間の合流排出チューブ31内及び圧力室41内には、全ての弁体38が閉弁状態であるため、上記正圧が貯蓄される。なお、本願明細書における「正圧」とは、大気圧よりも大きな圧力のことを示している。
その後、吸引ポンプ25の逆転駆動が継続されると、ローラ36による合流排出チューブ31の一部への押圧力が、徐々に低下し始め、合流排出チューブ31においてローラ36によって押圧されている部位は、合流排出チューブ31の弾性復帰力を利用して広がることになる。すなわち、合流排出チューブ31内において、ローラ36によって押圧された部位よりも上流側と下流側とは連通状態になる。すると、合流排出チューブ31内において吸引ポンプ25よりも上流側に蓄圧された上記正圧は、下流(廃液タンク30)側に移動し始める。
そして、吸引ポンプ25内におけるポンプホイル33の第2の回転方向Bへのさらなる回転によって、ローラ36が合流排出チューブ31から完全に離間し、ローラ36による合流排出チューブ31の一部への押圧力が解消される。そのため、合流排出チューブ31においてローラ36によって押圧されていた部位は、その断面形状が略円形状になる。すると、合流排出チューブ31内に蓄圧された上記正圧は、合流排出チューブ31の下流端を介して外部に排出され、その結果、各排出路26a〜29a内における圧力差が解消される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)駆動モータ25Aの回転が正方向から逆方向に切り替った場合、吸引ポンプ25内に発生していた正圧のキャップ24内への移動は、閉じ状態になった弁体38によって抑制される。したがって、クリーニングの終了後に吸引ポンプ25を逆転駆動させたときに、ノズル21内のメニスカスの破壊を抑制できる。
(2)吸引ポンプ25の正転駆動が停止すると、切替弁装置37の駆動に基づき全ての弁体38が閉じ状態になり、その後、吸引ポンプ25が逆転駆動する。すなわち、全ての弁体38が閉じ状態になることにより、合流排出チューブ31内及び圧力室41内に蓄圧された上記正圧のキャップ24内への移動を確実に抑制できる。
(3)切替弁装置37の駆動源は、吸引ポンプ25の駆動源である駆動モータ25Aとは異なる紙送りモータ14であるため、駆動モータ25Aの回転が切替弁装置37に伝達されることはない。したがって、駆動モータ25Aが切替弁装置37の駆動源としても機能するような構成の場合に比して、駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25や切替弁装置37に伝達するための伝達経路を切り替えるための構成が必要ない分、切替弁装置37への動力伝達経路の構成を簡略化できる。
(4)また、本実施形態では、紙送りモータ14が、切替弁装置37の駆動源として機能するため、切替弁装置37の駆動源を紙送りモータ14や駆動モータ25Aとは別に設ける場合に比して、モータの利用個数の増加を抑制できる。
(5)駆動モータ25Aの回転が正方向から逆方向に切り替った場合、ローラ36による合流排出チューブ31の一部に付与されている押圧力が次第に低下する。そのため、駆動モータ25Aの正方向への回転後に駆動モータ25Aを逆方向に回転させることにより、合流排出チューブ31をローラ36によって押圧し続ける場合に比して、合流排出チューブ31の保護を十分に図ることができる。
(6)また、本実施形態では、吸引ポンプ25よりも上流側に配置された全ての弁体38を閉じ状態にしてから吸引ポンプ25が逆転駆動する。そのため、合流排出チューブ31内において吸引ポンプ25と閉じ状態にある弁体38との間に蓄圧されていた上記正圧を、駆動モータ25Aの逆方向への回転によってローラ36による合流排出チューブ31の押圧が解消された場合に、合流排出チューブ31を介して廃液タンク30側に排出させることができる。したがって、その後に閉じ状態にある各弁体38をそれぞれ開弁動作させた場合であっても、キャップ24内にインクや気体などが逆流することを抑制できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、第2の実施形態は、クリーニング処理ルーチンの内容が第1の実施形態と多少異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
本実施形態の制御装置80が実行するクリーニング処理ルーチンについて以下説明する。
さて、クリーニング処理ルーチンにおいて、制御装置80は、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づく吸引ポンプ25の正転駆動が停止した場合、駆動モータ25Aの逆方向への回転に基づき吸引ポンプ25を逆転駆動させる。そして、制御装置80は、吸引ポンプ25の逆転駆動が上記所定時間だけ継続された場合、吸引ポンプ25を停止させると共に、紙送りモータ14の回転に基づき全ての弁体38を開弁動作させる。したがって、本実施形態では、制御装置80及び切替弁装置37により、吸引ポンプ25の正転駆動が停止した場合、吸引ポンプ25を逆転駆動させた後、切替弁装置37の駆動に基づき全ての弁体38を開弁動作させる移動抑制手段が構成される。その後、制御装置80は、クリーニング処理ルーチンを終了する。
すなわち、本実施形態では、吸引ポンプ25の逆転駆動によって各排出路26a〜29a内における圧力差が解消された後に切替弁装置37が駆動を開始する。そのため、吸引ポンプ25よりも上流側の合流排出チューブ31内及び圧力室41内に蓄圧された上記正圧は、合流排出チューブ31内を下流側に移動し、廃液タンク30側に排出される。換言すると、切替弁装置37の駆動によって閉じ状態から開き状態になった弁体38に対応したインク小室(例えば、第1インク小室24a,第2インク小室24b)内への上記正圧の移動が抑制される。したがって、該インク小室に対応するノズル群(例えば、マゼンタインクノズル群22M及びイエローインクノズル群22Y)を構成する各ノズル21内のメニスカスが破壊されることが抑制される。
したがって、本実施形態では、上記第1の実施形態の効果(1)、(3)〜(5)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(7)駆動モータ25Aの回転が正方向から逆方向に切り替った際においては、切替弁装置37の駆動が停止している。その間に合流排出チューブ31内において吸引ポンプ25と閉じ状態にある弁体38との間に蓄圧されていた上記正圧が廃液タンク30側から排出される。すなわち、切替弁装置37の駆動開始タイミングを、吸引ポンプ25の逆転駆動の開始タイミングに対して遅延させることにより、クリーニングの終了時に吸引ポンプ25を逆転駆動させたときに、上記正圧がキャップ24内に移動することを抑制できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図5〜図7に従って説明する。なお、第3の実施形態は、切替弁装置37の駆動源が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図5に示すように、本実施形態の切替弁装置37は、吸引ポンプ25の駆動源である駆動モータ25Aの回転に基づき駆動するようになっている。この駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25や切替弁装置37に伝達するための伝達経路上には、伝達切替装置85が設けられている。この伝達切替装置85は、図6に示すように、他の駆動源としてのキャリッジ16の主走査方向Xへの移動に基づき、駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25又は切替弁装置37に選択的に伝達すべく伝達経路を切り替えるようになっている。
次に、伝達切替装置85の構成について図6及び図7に基づき以下説明する。
図6に示すように、伝達切替装置85は、駆動モータ25Aの回転軸45に該回転軸45を軸中心として回転自在な状態で固着された外歯型のモータ側ギヤ86と、該モータ側ギヤ86に噛合する外歯型の伝達用ギヤ87とを備えている。この伝達用ギヤ87は、駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25に伝達するための第1伝達位置(実線で示す位置)と切替弁装置37に伝達するための第2伝達位置(破線で示す位置)との二位置間で移動可能とされている。また、伝達切替装置85には、吸引ポンプ25のホイル軸34に該ホイル軸34を軸中心として回転自在な状態で固着された外歯型のポンプ側ギヤ88と、切替弁装置37の回転軸37Aに該回転軸37Aを軸中心として回転自在な状態で固着された外歯型の切替弁側ギヤ89とが設けられている。そして、伝達用ギヤ87が第1伝達位置に位置する場合には、伝達用ギヤ87とポンプ側ギヤ88とが噛合状態になり、駆動モータ25Aの回転が吸引ポンプ25に伝達されるようになっている。一方、伝達用ギヤ87が第2伝達位置に位置する場合には、伝達用ギヤ87と切替弁側ギヤ89とが噛合状態になり、駆動モータ25Aの回転が切替弁装置37に伝達されるようになっている。
また、伝達切替装置85には、伝達用ギヤ87を第2伝達位置側から第1伝達位置側に向けて付勢する付勢手段としてのコイルスプリング90と、キャリッジ16に支持され、伝達用ギヤ87を第1伝達位置側から第2伝達位置側に押圧するための押圧部材91とが設けられている。すなわち、キャリッジ16が図5に示す位置(以下、「ポンプ用位置」という。)よりも図6における左方側(即ち、記録用紙Pと対応する印刷領域)に位置する場合、伝達用ギヤ87は、コイルスプリング90の付勢力に基づき第1伝達位置に配置されるようになっている。また、キャリッジ16がポンプ用位置側から図7に示す位置(以下、「切替弁用位置」と示す。)に移動した場合、伝達用ギヤ87は、押圧部材91によって図6における右方側に押圧される結果、コイルスプリング90から付与される付勢力に抗して第2伝達位置に配置されるようになっている。したがって、本実施形態では、キャリッジ16及びコイルスプリング90により、伝達切替装置85を駆動させるための他の駆動源が構成されている。なお、キャリッジ16が切替弁用位置に移動した場合であっても、図7に示すように、各ノズル群22B,22C,22M,22Yを構成する各ノズル21は、対応するインク小室24a〜24d内にインクを排出可能である。
次に、制御装置80が実行するクリーニング処理ルーチンについて以下説明する。
さて、クリーニング処理ルーチンにおいて、制御装置80は、キャリッジモータ18の回転に基づきキャリッジ16を切替弁用位置に移動させた後、駆動モータ25Aの回転に基づき切替弁装置37を駆動させる。例えば、制御装置80は、マゼンタインクノズル群22M、イエローインクノズル群22Yに対応する弁体38にそれぞれ開弁動作させると共に、ブラックインクノズル群22B、シアンインクノズル群22Cに対応する弁体38にそれぞれ閉弁動作させる。そして、制御装置80は、キャリッジモータ18の回転に基づきキャリッジ16を切替弁用位置からポンプ用位置に移動させた後、キャップ24を記録ヘッド19に当接させる。続いて、制御装置80は、クリーニングを実行させるために、吸引ポンプ25を正転駆動させる。
そして、制御装置80は、クリーニングを終了させる場合、吸引ポンプ25の正転駆動を停止させる。続いて、制御装置80は、キャリッジモータ18の回転に基づきキャリッジ16をポンプ用位置から切替弁用位置に移動させ、この状態で駆動モータ25Aの回転に基づき全ての弁体38にそれぞれ閉弁動作させる。そして、制御装置80は、駆動モータ25Aの回転を一時停止させ、キャリッジモータ18の回転に基づきキャリッジ16を切替弁用位置からポンプ用位置に移動させる。続いて、制御装置80は、上記所定時間の間だけ吸引ポンプ25を逆転駆動させ、その後、クリーニング処理ルーチンを終了する。
したがって、本実施形態では、上記各実施形態の効果(1)、(2)、(5)、(6)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(8)本実施形態では、吸引ポンプ25及び切替弁装置37の駆動源が同一であると共に、駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25又は切替弁装置37に選択的に伝達するための伝達経路が伝達切替装置85によって選択的に切り替えられる。そのため、吸引ポンプ25の駆動中に切替弁装置37が駆動すること、及び切替弁装置37の駆動中に吸引ポンプ25が駆動することを確実に規制できる。したがって、吸引ポンプ25が駆動している場合に、閉じ状態の弁体38が開弁動作したり、開き状態の弁体38が閉弁動作したりすることを確実に回避できる。
(9)また、伝達切替装置85は、フレーム12内に給送された記録用紙Pを印刷するための必須な構成であるキャリッジ16の主走査方向Xへの移動によって伝達経路の切り替えを行っている。そのため、伝達切替装置85の駆動源を、キャリッジ16とは別体に設けた場合に比して、部品点数の増加を抑制できる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図8に従って説明する。なお、第3の実施形態は、駆動モータ25Aの逆方向への回転が切替弁装置37に伝達される構成である点などが第1及び第2の各実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1及び第2の各実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1及び第2の各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図8に示すように、合流排出チューブ31における切替弁装置37と圧力室41との間には、合流排出チューブ31内でのキャップ24側から吸引ポンプ25側へのインク及び気体の移動を許容する一方、合流排出チューブ31内での吸引ポンプ25側からキャップ24側へのインク及び気体の移動を規制する移動規制手段としての一方向弁95が配設されている。
また、切替弁装置37は、駆動モータ25Aの逆方向への回転に基づき駆動するようになっている。すなわち、駆動モータ25Aの回転を切替弁装置37に伝達するための伝達経路上には、モータ25Aの逆方向への回転のみを切替弁装置37側に伝達するためのワンウェイクラッチ機構96が設けられている。
そのため、クリーニング時において、吸引ポンプ25の正転駆動が停止した後、駆動モータ25Aが逆方向に回転すると、吸引ポンプ25が逆転駆動すると共に、切替弁装置37が駆動する。しかし、このような吸引ポンプ25の逆転駆動中において、吸引ポンプ25の正転駆動中では閉じ状態にあった弁体38が開弁動作したとしても、吸引ポンプ25よりも上流側の合流排出チューブ31内及び圧力室41内に蓄圧された上記正圧は、一方向弁95によってキャップ24内に移動することが規制される。その後、吸引ポンプ25のさらなる逆転駆動によって各排出路26a〜29a内における圧力差が解消される。
したがって、本実施形態では、上記各実施形態の効果(1)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(10)吸引ポンプ25よりもキャップ24側の合流排出チューブ31上に一方向弁95が配置されているため、吸引ポンプ25側からキャップ24内へのインクや気体などの逆流を規制できる。
(11)もし仮にキャップ24と切替弁装置37との間に一方向弁95を配置した場合には、各排出チューブ26〜29上に一方向弁95をそれぞれ配置する必要がある。この点、本実施形態では、合流排出チューブ31上に一方向弁95を一つだけ配置する構成であるため、部品点数の増加を抑制できる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を図9に従って説明する。なお、第5の実施形態は、クリーニングの終了時に吸引ポンプ25を逆転駆動させない点などが上記各実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、上記各実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、上記各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図9に示すように、本実施形態の吸引ポンプ25には、駆動モータ25Aの正方向への回転のみが伝達されると共に、切替弁装置37には、駆動モータ25Aの逆方向への回転のみが伝達されるようになっている。すなわち、駆動モータ25Aの回転を吸引ポンプ25に伝達するための伝達経路上には、駆動モータ25Aの正方向への回転のみを吸引ポンプ25に伝達するための第1ワンウェイクラッチ機構100が設けられている。また、駆動モータ25Aの回転を切替弁装置37に伝達するための伝達経路上には、駆動モータ25Aの逆方向への回転のみを切替弁装置37に伝達するための第2ワンウェイクラッチ機構101が設けられている。
そして、クリーニング時において、吸引ポンプ25の正転駆動が停止した後、駆動モータ25Aが逆方向に回転することにより、全ての弁体38がそれぞれ閉弁動作する。すなわち、本実施形態では、吸引ポンプ25が逆転駆動しないため、駆動モータ25Aの正方向への回転時に吸引ポンプ25内に発生していた正圧が、キャップ24側に移動することはない。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(12)クリーニング時において正転駆動が停止された吸引ポンプ25には、駆動モータ25Aの逆方向への回転が伝達されない。そのため、駆動モータ25Aの正方向への回転時に吸引ポンプ25内に発生していた正圧が、吸引ポンプ25よりも上流側に移動することはない。したがって、上記正圧がキャップ24内に移動することに起因したノズル21内のメニスカスの破壊を抑制できる。
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記第5の実施形態において、切替弁装置37を駆動させるためのモータを、吸引ポンプ25を駆動させるための駆動モータ25Aとは別体に設けてもよい。このように構成した場合、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づく吸引ポンプ25の正転回転が停止した後、切替弁装置37専用のモータを回転させて切替弁装置37を駆動させることが望ましい。
また、駆動モータ25Aは、正逆両方向のうち正方向のみ回転可能なモータであってもよい。
さらに、切替弁装置37の駆動源が吸引ポンプ25の駆動源と別体である場合には、第1ワンウェイクラッチ機構100及び第2ワンウェイクラッチ機構101を省略してもよい。
・上記各実施形態において、吸引ポンプ25は、駆動モータ25Aの正方向への回転に基づきキャップ24の各インク小室24a〜24d内を大気に対して負圧にすることができる構成であれば、任意のポンプ(例えばギヤポンプ)であってもよい。
・上記第4の実施形態において、一方向弁95を、合流排出チューブ31において圧力室41と吸引ポンプ25の間に配置してもよい。
また、各排出チューブ26〜29において弁体38とインク小室24a〜24dとの間に、一方向弁95をそれぞれ配置してもよい。
・上記第3の実施形態において、伝達切替装置85は、キャップ24の上下動に基づき駆動可能な構成であってもよい。この場合、キャップ24には、上記押圧部材91に相当する押圧部材を設ける。そして、例えばキャップ24が下方に移動した場合には、押圧部材の押圧力によって伝達用ギヤ87を上記第1伝達位置から第2伝達位置に移動させる。このように構成すると、上記第3の実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
また、各インク小室24a〜24d内を大気に開放するための大気開放弁を、インク小室24a〜24d毎に設けてもよい。この場合、吸引ポンプ25の正転駆動が停止した後、各大気開放弁をそれぞれ開動作させて各インク小室24a〜24d内を大気に対して開放した後に、伝達用ギヤ87を第1伝達位置から第2伝達位置に移動させるべく他の駆動源(キャリッジ16など)を移動させることが望ましい。
・上記第3の実施形態において、駆動モータ25Aの正転駆動が停止した場合、駆動モータ25Aを逆転駆動させて各排出路26a〜29a内における圧力差を解消した後に、伝達用ギヤ87を第1伝達位置から第2伝達位置に移動させて切替弁装置37を駆動させるようにしてもよい。このように構成しても、上記(1)、(5)〜(7)と同等の作用効果を得ることができる。
・上記第1及び第2の各実施形態において、切替弁装置37を駆動させるためのモータは、紙送りモータ14及び駆動モータ25Aとは別に設けた切替弁装置37専用のモータであってもよい。このように構成すると、紙送りモータ14の回転によって切替弁装置37が駆動する場合とは異なり、記録用紙Pの搬送と切替弁装置37の駆動とを同時に実行させることができる。
また、切替弁装置37専用のモータを設けた場合には、紙送りモータ14が駆動モータ25Aとして機能するようにしてもよい。
・上記各実施形態において、合流排出チューブ31上に配置されている圧力室41を省略してもよい。
・上記各実施形態において、キャリッジ16が4つ以外の複数(例えば6個)のインクカートリッジ20を搭載可能な構成である場合、記録ヘッド19は、インクの種類に応じて4つ以外の複数(例えば6個)のノズル列が形成された構成であることが望ましい。この場合、キャップ24には、ノズル列に応じて、4つ以外の複数(例えば6個)のインク小室が区画形成されることが望ましい。
・上記各実施形態において、キャッピング手段は、ノズル列毎に対応したキャップ(キャップ部)を複数有する構成であってもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
・上記各実施形態では、キャップ24は、記録ヘッド19に当接した際にノズル21内からインクを吸引可能な構成であれば、記録ヘッド19の下面の周縁に当接可能な構成でなくてもよい。例えば、キャップ24を、その上側部位が記録ヘッド19の側面に当接した際にノズル21内からインクを吸引できるような構成であってもよい。
・上記各実施形態において、流体噴射装置を、記録用紙Pの搬送方向と交差する方向において記録ヘッド19が記録用紙Pの幅方向の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプのプリンタに具体化してもよい。
・上記各実施形態において、流体噴射装置を、インクカートリッジ20をキャリッジ16とは別の位置に配置するいわゆるオフキャリタイプのインクジェット式プリンタに具体化してもよい。この場合、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド19には、インクカートリッジ20から供給チューブを介してインクが供給される。
・上記各実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を噴射する粉粒体噴射装置(例えばトナージェット式記録装置におけるトナー噴射装置)であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
次に、上記各実施形態及び別の実施形態から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記キャッピング手段には、内部に流体を受容可能に形成された前記キャップ部が複数設けられ、前記流体流路は、前記各キャップ部に個別対応するように複数設けられると共に、前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置をさらに備え、前記移動抑制手段は、前記各弁体のうち一部が閉弁動作している状態で前記駆動モータの正方向への回転に基づく前記吸引ポンプの駆動が停止した場合、前記駆動モータの逆方向への回転に基づき前記吸引ポンプを駆動させた後、前記切替弁装置を駆動させる請求項1に記載の流体噴射装置。
この構成によれば、駆動モータの回転が正方向から逆方向に切り替った際においては、切替弁装置の駆動が停止している。その間に吸引ポンプよりもキャップ部側の流体流路内に蓄圧された正圧がタンク側から排出され、その後、切替弁装置の駆動が開始される。すなわち、駆動モータの正方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動している場合に閉じ状態にあった弁体は、駆動モータの逆方向への回転に基づき吸引ポンプが駆動をしているときにも、その閉じ状態が維持されたままになる。その結果、液体噴射ヘッドのクリーニングの終了後に駆動モータの逆方向への回転に基づき吸引ポンプを駆動させたときに、上記正圧がキャップ部内に移動することが抑制される。
第1の実施形態におけるインクジェット式プリンタの概略斜視図。 ノズル形成面におけるノズル列の配列態様を説明する説明図。 第1の実施形態におけるメンテナンス装置の模式図。 吸引ポンプの平断面図。 第3の実施形態におけるメンテナンス装置の模式図。 伝達切替装置の構成を示す模式図。 キャリッジがポンプ用位置から切替弁用位置に移動した状態を示す模式図。 第4の実施形態におけるメンテナンス装置の模式図。 第5の実施形態におけるメンテナンス装置の模式図。
符号の説明
11…インクジェット式プリンタ(流体噴射装置)、14…紙送りモータ(他の駆動モータ)、16…キャリッジ(他の駆動源)、19…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、19a…ノズル形成面、21…ノズル、24…キャップ(キャッピング手段)、24a〜24d…インク小室(キャップ部)、25…吸引ポンプ、25A…駆動モータ、26〜29…排出チューブ(可撓性チューブ)、26a〜29a…排出路(流体流路)、30…廃液タンク(タンク)、31…合流排出チューブ(可撓性チューブ)、36…ローラ(押圧手段)、37…切替弁装置(移動抑制手段)、38…弁体、80…制御装置(移動抑制手段)、85…伝達切替装置、90…コイルスプリング(他の駆動源)、95…一方向弁(移動抑制手段)、100…第1ワンウェイクラッチ機構、101…第2ワンウェイクラッチ機構、P…記録用紙(ターゲット)。

Claims (10)

  1. ノズル形成面に形成されたノズルからターゲットに対して流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
    前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接すると共に、内部に流体を受容可能に形成されたキャップ部を有するキャッピング手段と、
    該キャッピング手段を介して前記流体噴射ヘッドから排出された前記流体を回収して収容するためのタンクと、
    前記キャップ部を前記タンクに接続する流体流路と、
    正逆両方向に回転可能な駆動モータと、
    前記流体噴射ヘッドと前記キャッピング手段とが当接した状態で前記駆動モータが正方向に回転した場合に、前記キャップ部内及び前記流体流路内を通じて前記流体を吸引し、該流体を前記タンク側に送出する吸引ポンプと、
    前記駆動モータの回転を正方向から逆方向に切り替えた場合に、前記駆動モータの逆方向への回転に基づき前記吸引ポンプ内の正圧が前記キャップ部内に移動することを抑制するための移動抑制手段と
    を備えた流体噴射装置。
  2. 前記キャッピング手段には、内部に流体を受容可能に形成された前記キャップ部が複数設けられ、前記流体流路は、前記各キャップ部に個別対応するように複数設けられると共に、
    前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置をさらに備え、
    前記移動抑制手段は、前記駆動モータの正方向への回転に基づく前記吸引ポンプの駆動が停止した場合、前記切替弁装置の駆動に基づき前記弁体を閉弁動作させた後、前記駆動モータの逆方向への回転に基づき前記吸引ポンプを駆動させる請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記切替弁装置は、前記駆動モータとは異なる他の駆動モータの回転に基づき駆動するように構成されている請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記切替弁装置は、前記駆動モータの回転が伝達された場合に駆動するように構成されると共に、
    前記駆動モータの回転を前記吸引ポンプ又は前記切替弁装置に選択的に伝達すべく伝達経路を切り替える伝達切替装置をさらに備えた請求項2に記載の流体噴射装置。
  5. 前記伝達切替装置は、前記駆動モータとは異なる他の駆動源から動力が伝達された場合に駆動する請求項4に記載の流体噴射装置。
  6. 前記移動抑制手段は、前記流体流路内での前記キャップ部側から前記吸引ポンプ側への流体の移動を許容する一方、前記流体流路内での前記吸引ポンプ側から前記キャップ部側への流体の移動を規制する一方向弁である請求項1に記載の流体噴射装置。
  7. 前記キャッピング手段には、内部に流体を受容可能に形成された前記キャップ部が複数設けられ、前記流体流路は、前記各キャップ部に個別対応するように複数設けられると共に、
    前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置をさらに備え、
    前記一方向弁は、前記流体流路において前記弁体と前記吸引ポンプとの間に配置されている請求項6に記載の流体噴射装置。
  8. 前記流体流路は、一方側が前記キャップ部内に連通すると共に、他方側が前記タンク内に連通する可撓性チューブにより形成され、
    前記吸引ポンプには、前記駆動モータが正方向に回転した場合には前記可撓性チューブの一部に押圧力を付与する一方、前記駆動モータが逆方向に回転した場合には前記可撓性チューブの一部に付与している押圧力が低下する押圧手段が設けられている請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の流体噴射装置。
  9. ノズル形成面に形成されたノズルからターゲットに対して流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
    前記ノズルから流体を吸引可能な状態で前記流体噴射ヘッドに当接すると共に、内部に流体を受容可能に形成された複数のキャップ部を有するキャッピング手段と、
    該キャッピング手段を介して前記流体噴射ヘッドから排出された前記流体を回収して収容するためのタンクと、
    前記各キャップ部と個別対応するように設けられ、それら各キャップ部を前記タンクに接続する複数の流体流路と、
    少なくとも正方向に回転可能な駆動モータと、
    前記流体噴射ヘッドと前記キャッピング手段とが当接した状態で前記駆動モータが正方向に回転した場合に、前記キャップ部内及び前記流体流路内を通じて前記流体を吸引し、該流体を前記タンク側に送出する吸引ポンプと、
    前記キャップ部と前記吸引ポンプとの途中に各々介在させた弁体を開弁動作又は閉弁動作させることにより、前記各流体流路を選択的に連通状態又は非連通状態とするように切り替える切替弁装置とを備え、
    該切替弁装置は、前記吸引ポンプの駆動が停止した場合に、前記弁体を閉弁動作させるべく駆動する流体噴射装置。
  10. 前記駆動モータは、正逆両方向に回転可能なモータであると共に、
    前記駆動モータの正方向への回転のみを前記吸引ポンプに伝達するための第1ワンウェイクラッチ機構と、
    前記駆動モータの逆方向への回転のみを前記切替弁装置に伝達するための第2ワンウェイクラッチ機構と
    をさらに備えた請求項9に記載の流体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9527292B2 (en) 2014-08-22 2016-12-27 Seiko Epson Corporation Waste ink recovery unit, printer, and waste ink recovery method

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