JP2014188668A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】両面を同時に研磨する研磨工程を採用する場合において、外周端面のダレが抑制された優れた形状精度を有し、高精度な情報の読み取りが可能となるガラス基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】保持孔が形成されたキャリアにガラス基板を保持し、研磨パッドを備える上下の定盤により前記ガラス基板を挟持して研磨する研磨工程を備え、前記キャリアは、厚肉部と、前記厚肉部の厚みよりも厚みの小さい薄肉部とを備え、前記厚肉部および前記薄肉部のいずれか一方は、前記保持孔の周囲に形成される、ガラス基板の製造方法
【選択図】図3B

Description

本発明は、ガラス基板の製造方法に関する。
情報記録媒体用ガラス基板(以下、単にガラス基板ともいう)の製造方法において、ガラス基板の主表面は、優れた平滑性を実現するために、たとえば両面研磨装置を用いて研磨される(特許文献1参照)。両面研磨装置では、ガラス基板は、保持孔を備えるキャリアに保持された状態で上下の定盤に挟持されて研磨される(後述する図1参照)。このような装置では、キャリアが自転、公転するため、ガラス基板に研磨スジが発生することを抑制できるとともに、ガラス基板の板厚のバラつきも低減することができる。
ところで、近年、ハードディスクの記録容量の高容量化に伴い、メディアの記録密度が高まるとともに、ガラス基板の外周端面付近までを記録領域とすることが求められている。したがって、ガラス基板には、記録面の高度な平滑性や平面性に加え、外周端面における優れた形状精度が要求される。
しかしながら、上記の研磨方法により得られたガラス基板を用いて製造されたハードディスクにおいて、端部の読み取りエラーが発生する場合があった。このような問題を精査した結果、読み取りエラーは、ガラス基板の端部に発生したわずかなダレに起因するものであり、このようなダレが研磨工程において発生していることが明らかになった。
このような端面のダレを改善する方法として、研磨される基板の厚みと、基板を保持するキャリアの厚みとの差を調整する方法がある(特許文献2)。また、ウェハを研磨する際に発生する端面のダレを抑制する方法として、ウェハの中央部のみを裏面から保持して研磨布に押し当てることで、端部の押圧力を弱めて端面ダレを抑制する方法がある(特許文献3)。
特開2009−214219号公報 特開2010−45279号公報 特開2001−328062号公報
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、ガラス基板の厚みに応じて、使用できるキャリアの厚みが限定される。また、特許文献2に記載の方法では、わずかな端面ダレの発生を抑制するには不充分である。一方、特許文献3に記載の方法は、上述したように、両面研磨において採用することができないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、両面を同時に研磨する研磨工程を採用する場合において、外周端面のダレが抑制された優れた形状精度を有し、高精度な情報の読み取りが可能となるガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記端面ダレの原因について精査した結果、このような端面ダレは、上下の定盤によりガラス基板を挟持した際に発生する研磨パッドの押し返しに起因することを見出した。図7Aおよび図7Bを参照してより具体的に説明する。図7Aは、従来のキャリアCの保持孔Pに保持されたガラス基板Gの状態を説明する断面図である。ガラス基板Gが保持孔Pに保持された状態において、ガラス基板Gと保持孔Pは、密着しておらず、ある程度の間隙がある。図7Bは、従来のキャリアCに保持されたガラス基板Gが上下の定盤により挟持された状態を説明する断面図である。ガラス基板Gは、研磨パッドP1を備える上定盤UPと、研磨パッドP2を備える下定盤DPとにより挟持される。これら定盤の研磨パッドは弾性を有しているため、ガラス基板Gに押し当てられると、ガラス基板Gと保持孔Pとの間の隙間に押し返しが生じ、ガラス基板Gの端部に圧力が集中してしまう。本発明者らは、このような状態で研磨を続けることによりガラス基板の端面にダレを発生させていることを見出した。そこで、本発明者らは、このような押し返しを軽減することにより、上記端面ダレの発生が抑制し得る点に着目し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のガラス基板の製造方法は、保持孔が形成されたキャリアにガラス基板を保持し、研磨パッドを備える上下の定盤により前記ガラス基板を挟持して研磨する研磨工程を備え、前記キャリアは、厚肉部と、前記厚肉部の厚みよりも厚みの小さい薄肉部とを備え、前記厚肉部および前記薄肉部のいずれか一方は、前記保持孔の周囲に形成されることを特徴とする。
このような構成によれば、研磨工程は、研磨パッドを備える上下の定盤によりガラス基板を挟持して研磨する工程であるため、一回の操作によりガラス基板の両主表面を研磨することができる。また、キャリアにおいて、薄肉部は、厚肉部よりも厚みが小さいため、ガラス基板を上下の定盤により挟持する際に、上下の定盤が備える研磨パッドは、主に厚肉部と接触し、薄肉部とは接触しにくい。そのため、薄肉部と研磨パッドとの間には空間が形成される。その結果、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔とガラス基板との間の空間に集中することなく、薄肉部と研磨パッドとの間に形成された空間にも分散する。したがって、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減される。その結果、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記薄肉部は、前記保持孔の周囲に形成され、前記厚肉部は、前記薄肉部の周囲に形成されることが好ましい。
このような構成によれば、薄肉部と研磨パッドとの間に形成される空間は、保持孔とガラス基板との間の空間と連続するように形成される。その結果、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、このような連続して形成された比較的大きな空間において分散する。したがって、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減され、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記薄肉部は、前記キャリアの径方向において、前記保持孔から前記厚肉部にかけて厚みが大きくなるように形成されることが好ましい。
このような構成によれば、薄肉部は、保持孔の周囲においてもっとも厚みが小さくなるように形成されるため、薄肉部と研磨パッドとの間に形成される空間は、保持孔と近い位置において、より大きな空間となる。そのため、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔の近くにおいて分散されやすく、ガラス基板の端部に加えられる圧力が軽減されるため、端面ダレの発生が抑制される。また、薄肉部は、厚肉部にかけて厚みが大きくなるように形成されているため、キャリアの強度が大きくなる。そのため、キャリアの故障等が軽減される。
上記構成において、前記厚肉部は、前記保持孔の周囲に形成され、前記薄肉部は、前記厚肉部の周囲に形成されることが好ましい。
このような構成によれば、ガラス基板は、厚肉部により保持されるため、研磨時にしっかりと保持されて適切に研磨されやすい。また、薄肉部は厚肉部の周囲に形成されているため、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔とガラス基板との間の空間だけでなく、薄肉部と研磨パッドとの間に形成される空間にも分散しやすい。その結果、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減されるため、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記厚肉部は、前記キャリアの径方向において、前記保持孔から前記薄肉部にかけて厚みが小さくなるように形成されることが好ましい。
このような構成によれば、厚肉部は、保持孔の周囲においてもっとも厚みが大きくなるように形成されるため、ガラス基板は、厚肉部のうちもっとも厚みの大きな部分により保持される。その結果、ガラス基板は、研磨時にしっかりと保持されて適切に研磨されやすい。また、厚肉部と研磨パッドとの間には、厚肉部から薄肉部にかけて徐々に大きくなる空間が形成されている。すなわち、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔とガラス基板との間の空間、研磨パッドと薄肉部との間の空間、および、研磨パッドと厚肉部との間の空間に分散する。その結果、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力がより軽減されるため、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記厚肉部または前記薄肉部のうち、前記保持孔の周囲に形成される部分の径方向の長さが、1〜500μmであることが好ましい。
保持孔の周囲に厚肉部が形成され、該厚肉部の径方向の長さが1〜500μmである場合、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔とガラス基板との間だけでなく、薄肉部と研磨パッドとの間の空間にも分散しやすい。一方、保持孔の周囲に薄肉部が形成され、該薄肉部の径方向の長さが1〜500μmである場合、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、保持孔とガラス基板との間の空間と、薄肉部と研磨パッドとの間に形成される空間とが連続した空間に発生しやすい。いずれの場合であっても、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減されるため、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記厚肉部のうちもっとも厚みの大きな部分と、前記薄肉部のうちもっとも厚みの小さな部分との厚みの差が、1〜500μmであることが好ましい。
このような厚みの差があれば、定盤によりガラス基板を挟持する際に発生する押し返しは、より確実に薄肉部にも分散される。その結果、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が充分に軽減され、端面ダレの発生が抑制される。
上記構成において、前記厚肉部は、前記ガラス基板の厚みよりも1〜200μm小さな厚みの部分を含むことが好ましい。
このような構成によれば、定盤によりガラス基板を挟持する際に、研磨パッドは、キャリアから露出したガラス基板の主表面と適切に接触しやすく、厚肉部とは接触しにくい。そのため、研磨パッドは、ガラス基板の主表面のみを適切に研磨することができる。
上記構成において、前記保持孔は、前記キャリアに同心円状に複数形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、複数のガラス基板は、同時に研磨され、研磨条件が揃えられる。また、それぞれの保持孔の周囲には、厚肉部および薄肉部のいずれか一方が形成されているため、それぞれの保持孔に保持されたガラス基板において、端面ダレが抑制される。
本発明によれば、両面を同時に研磨する研磨工程を採用する場合において、外周端面のダレが抑制された優れた形状精度を有し、高精度な情報の読み取りが可能となるガラス基板の製造方法を提供することができる。
図1は、両面研磨装置の概略図である。 図2は、キャリアの上面図である。 図3Aは、保持孔のA−A’断面図である。 図3Bは、上定盤および下定盤により保持孔に保持されたガラス基板を挟持した状態の断面図である。 図4Aは、径方向において厚みが一定でない薄肉部を説明する断面図である。 図4Bは、上定盤および下定盤により保持孔に保持されたガラス基板を挟持した状態の断面図である。 図5Aは、キャリアの一部を拡大した幅方向の断面図である。 図5Bは、上定盤および下定盤により保持孔に保持されたガラス基板を挟持した状態の断面図である。 図6Aは、径方向において厚みが一定でない厚肉部を説明する断面図である。 図6Bは、上定盤および下定盤により保持孔に保持されたガラス基板を挟持した状態の断面図である。 図7Aは、従来のキャリアの保持孔に保持されたガラス基板の状態を説明する断面図である。 図7Bは、従来のキャリアに保持されたガラス基板が上下の定盤により挟持された状態を説明する断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明のガラス基板の製造方法の実施形態について詳細に説明する。本実施形態のガラス基板の製造方法は、第2研磨工程(精密研磨工程)に特徴を有し、その他の工程は特に限定されない。そこで、まずは、第2研磨工程を詳述する。
<第2研磨工程(精密研磨工程)>
第2研磨工程は、後述する第1研磨工程を経たガラス基板に対して行う研磨工程である。第2研磨工程では、両面研磨装置(たとえば浜井産業(株)製、16Bタイプ)が使用され、ガラス基板の両主表面が研磨される。
図1は、本実施形態において使用される両面研磨装置1の概略図である。両面研磨装置1は、上定盤2と下定盤3とからなる一対の金属製の定盤と、ガラス基板5を保持する保持孔4aが形成された円盤状のキャリア4とを備える。上定盤2には、研磨パッド2aが取り付けられる。下定盤3には、研磨パッド3aが取り付けられる。保持孔4aに保持されたガラス基板5は、上定盤2と下定盤3とによって挟持される。複数のガラス基板5は、キャリア4の周辺に設けられたギヤ(図示せず)によりキャリア4を自転させ、かつ、定盤の中心軸の周囲を回転移動させることにより、両主表面が同時に研磨される。
図2は、キャリア4の上面図である。キャリア4には、同心円状に複数の保持孔4aが形成されている。なお、本明細書において、キャリアは、キャリア全体を指す場合はキャリア4とし、キャリア4のうち後述する薄肉部4cの周囲の部分を指す場合はキャリア4bとして区別される。保持孔4aは、キャリア4の上面から下面にかけて貫通する円筒状の孔であり、ガラス基板5が保持される空間を規定する。保持孔4aの数は特に限定されず、1個以上であればよい。図2において、キャリア4には、3重の環状(同心円状)に保持孔4aが形成されており、それぞれの同心円には、外側から14個、8個、3個の保持孔4aが形成されている。同心円状に保持孔4aが形成されたキャリア4を用いてガラス基板5を保持し、該ガラス基板5を研磨することにより、複数のガラス基板5が、同時に研磨される。また、同じ同心円上の保持孔4aに保持されたガラス基板5は、研磨条件がほぼ同じとなるため、得られるガラス基板5の板厚や端面形状が近似しやすい。
本実施形態のキャリア4は、厚みの異なる部位(厚肉部4bおよび薄肉部4c)を備える。具体的には、キャリア4は、所定の厚みを有する厚肉部4bと、厚肉部4bの厚みよりも厚みの小さい薄肉部4cとを備える。厚肉部4bは、たとえば、キャリア4そのものであってもよく、キャリア4よりも大きな厚みに加工された部位であってもよい。厚肉部4bが、たとえば、キャリア4そのものである場合、薄肉部4cは、保持孔4aの周囲に形成されたキャリア4の厚みよりも厚みが小さい部分である。図3Aは、図2に示される保持孔4aのA−A’断面図である。薄肉部4cの厚みd3は、厚肉部4b(キャリア4bともいう)の厚みd2よりも小さく、薄肉部4cの上面や下面は、それぞれキャリア4の上面や下面から落ち窪んだ位置に形成されている。
図3Bは、上定盤2および下定盤3により保持孔4aに保持されたガラス基板5を挟持した状態の断面図である。上記のとおり保持孔4aの周囲に形成された薄肉部4cは、キャリア4bよりも厚みが小さい。そのため、上定盤2および下定盤3によりガラス基板5を挟持した場合に、研磨パッド2aと薄肉部4cの上面との間と、研磨パッド3aと薄肉部4cの下面との間とには空間が形成される。ここで、研磨パッドを備える上下の定盤によりガラス基板5の主表面が挟持されると、ガラス基板5に押し当てられた研磨パッドの一部が、盛り上がるように変形する(いわゆる押し返しが発生する)。しかしながら、本実施形態のキャリア4には、薄肉部4cが形成されることにより、上記空間が形成されているため、このような押し返しは分散する。そのため、従来のキャリアを使用した場合(図7B参照)よりも、押し返しがガラス基板5の端部に与える圧力が小さくなるため、ガラス基板5の端面ダレの発生が抑制される。
薄肉部4cの径方向の長さd1としては特に限定されず、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しの大きさ(高さ等)を考慮して適宜設定される。なお、押し返しの大きさは、たとえば研磨パッドの硬さ、定盤がガラス基板5を挟持する際の圧力などにより適宜変動するため、薄肉部4cの径方向の長さd1は、これらの諸条件と併せて調整される。一例を挙げると、薄肉部4cの径方向の長さd1は、1〜500μmとすることができ、より好ましくは10〜100μmとすることができる。薄肉部4cの幅方向の長さd1が1〜500μmである場合、押し返しは、研磨パッドと薄肉部との間の空間に分散しやすい。
キャリア4bの厚みd2と薄肉部4cの厚みd3との差は特に限定されず、薄肉部4cの幅方向の長さd1と同様に、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しの大きさ(高さ等)を考慮して適宜設定される。一例を挙げると、キャリア4bの厚みd2と、薄肉部4cの厚みd3との差は、1〜500μmとすることができ、より好ましくは10〜100μmとすることができる。キャリア4bの厚みd2と、薄肉部4cの厚みd3との差が1〜500μmである場合、押し返しは、研磨パッドと薄肉部との間の空間に分散しやすい。
ガラス基板5の厚みd4に対するキャリア4bの厚みd2の厚みは特に限定されないが、ガラス基板5の厚みd4よりも1〜200μm小さいことが好ましく、1〜50μm小さいことがより好ましい。キャリア4bの厚みd2が、ガラス基板5の厚みd4よりも1〜200μm小さい場合、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に、研磨パッドは、キャリア4bから露出したガラス基板5の主表面と適切に接触しやすく、キャリア4と接触しにくい。そのため、研磨パッドは、ガラス基板5の主表面を適切に研磨することができる。
薄肉部4cの形成方法は特に限定されず、薄肉部4cは、たとえば、キャリア4の上面および下面において保持孔4aの周囲を切削して凹部を形成する方法や、保持孔4aよりも径の大きな貫通孔を設けた後に、貫通孔の側周壁に鍔となる部位を取り付けて薄肉部4cとする方法等により形成することができる。
また、薄肉部4cの厚みd3は、薄肉部4cの径方向において一定であってもよく、変動してもよい。図4Aは、径方向において厚みが一定でない薄肉部4cを説明する断面図である。図4Bは、上定盤2および下定盤3により保持孔4aに保持されたガラス基板5を挟持した状態の断面図である。薄肉部4cは、径方向の内側から外側にかけて、徐々に厚みが大きくなるように形成されており、径方向のもっとも外側において、キャリア4bの厚みd2と同じになるように形成されている。すなわち、薄肉部4cの上面および下面には、保持孔4aに向かってへ一定の角度で下るテーパ面が形成されている。このような薄肉部4cが形成されることにより、研磨パッドと薄肉部との間の空間は、保持孔4aと近い位置において、より大きくなる。そのため、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しは、保持孔4aの近くにおいて分散しやすく、ガラス基板5の端部に加えられる圧力が軽減されるため、端面ダレの発生が抑制される。また、薄肉部4cは、径方向の外側に向かってキャリア4bと同じ厚みになるように厚肉化されているため、保持孔4a周囲におけるキャリア4の強度が大きくなる。そのため、キャリア4の故障等が軽減される。
なお、径方向の外側に向かって厚みが大きくなる割合は、特に限定されない。図4Aや図4Bに示されるように、薄肉部4cは、径方向の外側に向かって一定の割合で厚みが増加してもよく、段階的に増加してもよい。他にも、薄肉部4cの上面および下面は、保持孔4aを中心として一定の角度で落ち窪むテーパ面ではなく、湾曲面であってもよい。
研磨工程の説明に戻り、このようなキャリア4は、まず、研磨パッド3aを備えた下定盤3上に配置される(図1では、研磨パッド3aを備えた下定盤3上に5つの円盤状キャリア4が配置された場合を例示)。
研磨パッド等としては特に限定されず、たとえば、ポリウレタン製のスウェードタイプや硬質ウレタンタイプ、不織布タイプなど、発泡素材からなる研磨パッドや、ラップ等に用いられる研削パッドに使用することできる。一般的に、軟質の研磨パッドを使用する場合、上下の定盤によりガラス基板5を挟示した際に、押し返しが発生しやすい。しかしながら、本実施形態のキャリア4は、上記した薄肉部4cが形成されているため、押し返しを分散することができる。そのため、キャリア4を使用すれば、スウェードパッドに代表される軟質のパッドを制限なく使用することができる。
次いで、ガラス基板5が保持孔4aに保持される。キャリア4に保持されるガラス基板5の数は特に限定されず、ガラス基板5は、すべての保持孔4aに配置されてもよく、一部の保持孔4aにのみ配置されてもよい。その後、ガラス基板5は、研磨パッド2aを備えた上定盤2により挟持され、定盤およびキャリア4が回転することにより研磨される。この際、本実施形態では、押し返しが分散するため、研磨時にガラス基板5の端部に加えられる圧力が小さくなり、端面ダレが発生しにくい。
研磨時には、研磨剤を含むスラリーが供給される。このような研磨剤スラリーとしては特に限定されず、たとえば、酸化セリウム等を含有するスラリーや、平均粒径が20〜70nmのコロイダルシリカ等の遊離砥粒を溶媒に分散させてスラリー状にしたものが使用される。溶媒としては特に限定されず、水を使用することができる。また、これら溶媒には、界面活性材や分散剤を添加することができる。溶媒とコロイダルシリカとの混合比率は、1:9〜3:7程度とすることができる。研磨剤スラリーの添加量としては特に限定されず、たとえば、100〜600mL/分とすることができる。
第2研磨工程における研磨量は、2〜5μm程度とすることができる。研磨量をこのような範囲とすることにより、得られるガラス基板は、ガラス基板の表面に発生した微小な荒れやうねり、あるいはこれまでの工程で発生した微小なキズ痕といった微小欠陥が良好に除去される。また、第2研磨工程によれば、ガラス基板の両主表面の平坦度を3μm以下、面粗さRaを0.1nmまで小さくすることができる。第2研磨工程における研磨パッドがガラス基板5に与える荷重は、たとえば、100〜120g/cmとすることができる。本実施形態では、キャリア4を使用するため、荷重を従来よりも大きくすることができる。
次に、本実施形態が採用し得るその他の工程について説明する。なお、本実施形態のガラス基板の製造方法は、その他の工程は特に限定されない。そのため、以下に説明するその他の工程は、例示であり、適宜設計変更を行うことができる。
<ガラスブランク材準備工程>
ガラスブランク材準備工程には、ガラス素材を溶融するガラス素材溶融工程と、溶融したガラス素材からガラス基板(ブランクス)を得るプレス成形工程とが含まれる。
ガラス素材の材料としては、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、LiO−SiO系ガラス、LiO−Al−SiO系ガラス、R’O−Al−SiO系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)等を使用することができる。
ガラス素材溶融工程においてガラスを溶融する方法としては特に限定されず、通常は上記ガラス素材を公知の温度、時間にて高温で溶融する方法を採用することができる。
プレス成形工程においてブランクスを得る方法としては特に限定されず、たとえば溶融したガラス素材を下型に流し込み、上型によってプレス成型して円板状のガラス基板(ブランクス)を得る方法を採用することができる。なお、ブランクスは、プレス成型に限られず、たとえばダウンドロー法やフロート法等で形成したシートガラスを研削砥石で切り出して作製してもよく、これらの場合にはプレス成形工程はその他の工程(たとえばガラスを切り出す工程等)に置き換えられる。この成型工程において、ブランクスの表面近傍には、異物や気泡が混入し、あるいはキズがついて、欠陥が発生することとなる。
ブランクスの大きさとしては特に限定されず、たとえば、外径が2.5インチ、1.8インチ、1インチ、0.8インチ等の種々の大きさのブランクスを作製することができる。ガラス基板の厚みについては特に限定されず、たとえば、2mm、1mm、0.8mm、0.63mm等の種々の厚みのブランクスを作製することができる。
プレス成型や切り出しによって作製されたブランクスは、耐熱部材のセッターと交互に積層し、高温の電気炉を通過させることにより、反りの低減やガラスの結晶化を促進させることができる。
<ガラス基板形成/研削工程>
ガラス基板形成/研削工程には、第1研削工程と、コアリング(内外周カット)工程と、第2研削工程とが含まれる。
第1研削工程は、ブランクスの両主表面を研削加工してガラス基板の平行度、平坦度および厚みを予備調整する工程である。第1研削工程における研削加工は、遊星歯車機構を利用した両面研削装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行うことができる。具体的には、研削加工は、ブランクスの両主表面に上下から定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させることにより行うことができる。この研削加工により、平坦な主表面を有するガラス基板が得られる。
コアリング(内外周カット)工程は、ガラス基板の中心部に円形の孔(中心孔)を開ける工程である。具体的には、コアリング(内外周カット)工程は、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板を成形する工程である。得られたガラス基板の内周端面および外周端面は、ダイヤモンド等を用いた鼓状の研削砥石によって研削することにより、所定の面取り加工が施される。また、ガラス基板の内周面は、内周端面研磨機により研磨され、ガラス基板の外周面は、外周端面研磨機により外周端面を研磨される。
第2研削工程は、ガラス基板の両主表面を研削し、大きな傷を除去するとともに、平坦度を向上させる工程である。第2研削工程では、ガラス基板の両主表面を研削機(浜井産業(株)製)で研削加工する。研削条件としては特に限定されないが、たとえば、#1500メッシュのダイヤモンドペレットを用い、荷重100g/cmとし、上定盤の回転数30rpm、下定盤の回転数10rpmとすることができる。第2研削工程を経て得られるガラス基板の表面粗さは、例えば、Rmaxが3μm、Raが0.3μm程度である。第2研削工程を経たガラス基板は、大きなうねり、欠け、ひび等の欠陥がほぼ除去される。
なお、ガラス基板形成/研削工程を経たガラス基板には、表面に研削液やガラス粉が残存している可能性がある。そのため、本実施形態では、洗浄工程を設けることが好ましい。洗浄工程においては、種々の洗浄方法を採用することができる。たとえば、ガラス基板に対して、アルカリ洗浄のみを行ってもよく、また、酸洗浄を行った後にアルカリ洗浄を行ってもよく、また、酸洗浄のみを行ってもよい。
<研磨工程>
研磨工程には、第1研磨工程(粗研磨工程)と、第2研磨工程(精密研磨工程)とが含まれる。
第1研磨工程は、後続する第2研磨工程において最終的に必要とされる面粗さが効率よく得られるように、ガラス基板の両主表面を研磨加工する工程である。この工程で採用される研磨方法としては特に限定されず、両面研磨装置を用いて研磨することができる。
使用する研磨パッドは特に限定されず、たとえば発泡ウレタンなどの硬質パッドのほか、スウェードパッドなどの軟質パッドを使用することができる。研磨液は、たとえば平均一次粒子径が0.6〜2.5μmの酸化セリウムを砥粒として使用し、この砥粒を水に分散させてスラリー状にしたものを使用することができる。水と酸化セリウムとの混合比率は、1:9〜3:7程度である。第1研磨工程におけるガラス基板の研磨量は25〜40μm程度とするのが好ましい。ガラス基板の研磨量が25μm未満の場合には、キズや欠陥を充分に除去できない傾向がある。一方、ガラス基板の研磨量が40μmを超える場合には、必要以上に研磨を行うことになって製造効率が低下する傾向がある。
第2研磨工程は、上記したとおりである。本実施形態のガラス基板の製造方法は、保持孔4aの周囲に薄肉部4cが形成されたキャリア4(図3A参照)を使用する。そのため、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しが軽減される。その結果、得られるガラス基板5の端面ダレが抑制される。
<化学強化工程>
化学強化工程は、ガラス基板を強化処理液に浸漬し、ガラス基板の耐衝撃性、耐振動性および耐熱性等を向上させる工程である。
化学強化工程において採用される化学強化方法としては特に限定されないが、通常は、加熱された強化処理液にガラス基板を浸漬させて、ガラス基板に含まれる比較的イオン半径の小さなアルカリイオン(たとえばリチウムイオン)を、イオン半径のより大きなアルカリイオン(たとえばカリウムイオン、ナトリウムイオン)に置換するイオン交換法が採用される。化学強化工程を採用することにより、ガラス基板の主表面、外周端面および内周端面に強化層(イオン交換層および圧縮応力層)を形成することができる。
なお、化学強化工程後に、ガラス基板を大気中に待機させる待機工程や、水浸漬工程を採用して、ガラス基板の表面に付着した強化処理液を除去するとともに、ガラス基板の表面を均質化することが好ましい。このような工程を採用することにより、得られるガラス基板は、化学強化層が均質に形成され圧縮歪が均質となり変形が生じ難く平坦度が良好であり、機械的強度に優れる。待機時間や水浸漬工程の水温は特に限定されず、たとえば大気中に1〜60秒待機させ、35〜100℃程度の水に浸漬させるとよく、ユーザが製造効率を考慮して適宜決めればよい。
<洗浄工程>
洗浄工程は、ガラス基板を洗浄し、清浄にする工程である。洗浄方法としては特に限定されず、ガラス基板の表面を清浄にできる洗浄方法であればよい。
洗浄されたガラス基板は、必要に応じて超音波による洗浄および乾燥工程を行う。乾燥工程は、ガラス基板の表面に残る洗浄液をイソプロピルアルコール(IPA)等により除去した後、ガラス基板の表面を乾燥させる工程である。たとえば、洗浄工程は、スクラブ洗浄後のガラス基板に水リンス洗浄工程を2分間行ない、洗浄液の残渣を除去する工程を採用することができる。次いで、洗浄工程は、IPA洗浄工程を2分間行い、ガラス基板の表面に残る水をIPAにより除去する工程を採用することができる。最後に、洗浄工程は、IPA蒸気乾燥工程を2分間行い、ガラス基板の表面に付着している液状のIPAをIPA蒸気により除去しつつ乾燥させる工程を採用することができる。ガラス基板の乾燥工程としては特に限定されず、たとえばスピン乾燥、エアーナイフ乾燥などの、ガラス基板の乾燥方法として公知の乾燥方法を採用することができる。これらの工程を経たガラス基板は、キズ、割れ、異物の付着等の有無を、目視や光学表面アナライザ(たとえば、KLA−TENCOL社製の「OSA6100」)を用いて検査した後、異物等が表面に付着しないように、清浄な環境中で、専用収納カセットに収納され、真空パックされた後に出荷することができる。
<磁気薄膜形成工程>
磁気薄膜形成工程は、蒸着装置を用いてガラス基板に磁気薄膜(磁性膜)を形成する工程である。磁性膜の形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。たとえば、磁性粒子を分散させた熱硬化性樹脂を基板上にスピンコートして形成する方法や、スパッタリング、無電解めっきにより形成する方法を採用することができる。スピンコート法での膜厚は約0.3〜1.2μm程度、スパッタリング法での膜厚は0.04〜0.08μm程度、無電解めっき法での膜厚は0.05〜0.1μm程度である。これらの形成方法により磁性膜を成膜する場合、磁性膜の種類によっては、ガラス基板は、100〜500℃程度に保持される。
磁性膜に用いる磁性材料としては特に限定されず、従来公知の磁性材料を用いることができる。高い保磁力を得るために、結晶異方性の高いCoを基本とし、残留磁束密度を調整する目的でNiやCrを加えたCo系合金などを用いることができる。
また、記録用のメディアを作製する場合には、Co−Pt合金のように、遷移金属元素と貴金属元素とからなる合金であって、遷移金属元素(Co)と貴金属元素(Pt)との原子含有量がほぼ等しい合金や、遷移金属元素(Co)と貴金属元素(Pt)との原子含有量がほぼ等しく、かつ、Niの原子含有量が0.1%以上50%以下であるCo−Ni−Pt合金や、遷移金属元素(CoおよびNi)と貴金属元素(Pt)との原子含有量がほぼ等しいCo−Ni−Pt合金や、Co−Cr−Pt合金や、Fe−Pt合金と、Cu酸化物とを含有した薄膜を形成することが好ましい。この場合、薄膜の下部には、ソフト磁性層(保磁力の小さな材料、Co系アモルファスなど)を積層することができる。
また、磁気ヘッドの滑りをよくするために、磁性膜の表面に潤滑剤をコーティングしてもよい。さらに必要に応じて、磁性膜には、下地層や保護層を設けてもよい。下地層および保護層は、磁性膜の種類に応じて選択される。
以上、本実施形態のガラス基板の製造方法によれば、両面を同時に研磨する研磨工程を採用する場合において、外周端面のダレが抑制された優れた形状精度を有し、高精度な情報の読み取りが可能となるガラス基板の製造方法を提供することができる。
なお、本実施形態では、第2研磨工程において上記キャリア4を使用する場合を例示した。上記キャリア4は、第2研磨工程のほか、第1研磨工程、第1研削工程、第2研削工程においても使用することができる。特に、第1研磨工程において、研磨パッドとして軟質のスウェードパッドを使用する場合、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に押し返しが発生しやすいため、上記キャリア4を使用することが好ましい。
また、本実施形態では、必要に応じて、第1研磨工程を省略したり、化学強化工程を第2研磨工程の前に行ったりなどの設計変更が可能である。
さらに、本実施形態では、落下強度対策として、ガラス基板の主表面以外の外周端面や内周端面に化学強化処理を行う工程を採用してもよいし、ガラス基板に生じた傷のエッジ緩和処理として、ガラス基板をフッ化水素浸漬処理に供する工程を採用してもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の他の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のガラス基板の製造方法は、研磨工程において使用するキャリア41の形状が、第1の実施形態において上記したキャリア4(図3A参照)と異なる以外は同様である。そのため、キャリア41における形状の相違点を主に説明する。
図5Aは、本実施形態のキャリア41の一部を拡大した幅方向の断面図である。本実施形態のキャリア41には、保持孔4aの周囲であって特段の加工が施されていないキャリア4b(厚肉部4bともいう)と、厚肉部4bの周囲であって厚肉部4bよりも厚みの小さい薄肉部4cが形成されている。
本実施形態のキャリア41では、このように保持孔4aの周囲に薄肉部4cよりも厚みの大きな厚肉部4bが形成されているため、第1の実施形態において上記したキャリア4(図3A参照)と比べて、ガラス基板5は、研磨時にしっかりと保持されて研磨される。
図5Bは、上定盤2および下定盤3により保持孔4aに保持されたガラス基板5を挟持した状態の断面図である。厚肉部4bの周囲には薄肉部4cが形成されているため、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しは、保持孔4aとガラス基板5との間の空間だけでなく、薄肉部4cと研磨パッドとの間に形成される空間にも分散する。その結果、ガラス基板5の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減され、端面ダレの発生が抑制される。
厚肉部4bの径方向の長さd1としては特に限定されず、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しの大きさ(高さ等)を考慮して適宜設定される。なお、押し返しの大きさは、たとえば研磨パッドの硬さ、定盤がガラス基板5を挟持する際の圧力などにより適宜変動するため、厚肉部4bの径方向の長さd1は、これらの諸条件と併せて調整される。また、押し返しの大きさが大きい場合には、厚肉部4bの径方向の長さd1は、小さいことが好ましい。厚肉部4bの径方向の長さd1が小さい場合、厚肉部4bの周囲に形成された薄肉部4cにおいて形成される空間に、押し返しが分散しやすい。一例を挙げると、厚肉部4bの径方向の長さd1は、1〜500μmとすることができ、より好ましくは10〜100μmとすることができる。厚肉部4bの径方向の長さd1が1〜500μmである場合、押し返しは、上記した空間に分散して発生しやすい。
厚肉部4bの周囲に形成される薄肉部4cの径方向の長さは、特に限定されない。キャリア41は、厚肉部4b以外の部位がすべて薄肉部4cで形成されていてもよく、厚肉部4bの周囲の所定の範囲のみが薄肉部4cで形成されていてもよい。キャリア41の強度を高める観点から、薄肉部4cは、厚肉部4bの周囲の所定の範囲のみに形成されていることが好ましい。一例を挙げると、薄肉部4cが厚肉部4bの周囲に円周状に設けられる場合には、薄肉部4cの径方向の長さは、1〜500μmとすることができる。薄肉部4cの径方向の長さがこの範囲である場合、キャリア41は、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しを軽減するために充分な空間を形成することができるとともに、充分な強度を保つことができる。
また、厚肉部4bの厚みd2は、厚肉部4bの径方向において一定であってもよく、変動してもよい。図6Aは、径方向において厚みが一定でない厚肉部4bを説明する断面図である。図6Bは、上定盤2および下定盤3により保持孔4aに保持されたガラス基板5を挟持した状態の断面図である。厚肉部4bは、径方向の内側から外側にかけて、徐々に厚みが小さくなるように形成されており、保持孔4aの周囲においてもっとも厚みが大きくなるように形成され、径方向のもっとも外側において、薄肉部4cの厚みd3と同じになるように形成されている。すなわち、厚肉部4bの上面および下面には、保持孔4a側から径方向の外側に向かって下るテーパ面が形成されている。そのため、ガラス基板5は、厚肉部4bのうちもっとも厚みの大きな部分により保持される。その結果、ガラス基板5は、研磨時にしっかりと保持されて適切に研磨されやすい。また、厚肉部4bと研磨パッド2aおよび研磨パッド3aとの間には、それぞれ径方向の内側から外側にかけて徐々に大きくなる空間が形成されている。このような空間は、保持孔4aとガラス基板5との間に形成される空間と連続している。そのため、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に発生する押し返しは、これらの空間に分散する。その結果、ガラス基板5の端部に加えられる押し返しの圧力より軽減され、端面ダレの発生が抑制される。
なお、本実施形態では、保持孔4aの周囲のキャリア41そのものを厚肉部4bとして説明したが、本実施形態では、厚肉部4bを、キャリア41よりも厚みの大きい部位に加工してもよい。厚肉部4bの厚みをキャリア41の厚みよりも大きくする方法は特に限定されず、保持孔4aの周囲にキャリア41と同様の素材からなる周状の別部材を取り付けて厚肉部4bとしてもよく、保持孔4aの周囲以外のキャリア41の上面および下面に研磨加工を施して、キャリア41の厚みを厚肉部4bと比較して相対的に薄くしてもよい。
また、厚肉部4bの厚みは、薄肉部4cの厚みに対して相対的に厚ければよく、厚肉部4bの厚みは、キャリア41の厚みよりも小さくてもよい。この場合、上下の定盤によりガラス基板5を挟持した際に、厚肉部4bの上面と研磨パッド2aとの間や、厚肉部4bの下面と研磨パッド3aとの間にも空間が形成される。当該空間には、押し返しが分散するため、ガラス基板5の端部に加えられる圧力がより軽減され、端面ダレの発生が抑制される。
以下、本発明のガラス基板の製造方法を実施例により詳述する。なお、本発明のガラス基板の製造方法は、以下に示す実施例になんら限定されるものではない。
<実施例1>
以下の方法によりガラス基板を作製した。
[ガラスブランク材準備工程]
ガラス素材として、SiO、Al、RO(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラスを用い、溶融したガラス素材をプレス成形して、外径が67mmの円板状のブランクスを作製した。ブランクスの厚みは1.0mmとした。
[ガラス基板形成/研削工程]
ブランクスの両主表面を、両面研削機(浜井産業(株)製、16Bタイプ)を用いて研削加工した。研削条件として、粒度#600のアルミナ粉末を使用し、荷重は50g/cm、上定盤の回転数を30rpm、下定盤の回転数を20rpmとした。
次いで、円筒状のダイヤモンド砥石を備えたコアドリルを用いてブランクスの中心部に直径が約19.6mmの円形の中心孔を開けた。鼓状のダイヤモンド砥石を用いて、ブランクスの外周端面および内周端面を、外径65mm、内径20mmに内・外径加工した。
次に、ブランクスを100枚重ね、この状態で、ブランクスの外周端面および内周端面を、端面研磨機((株)舘野機械製作所製、TKV−1)を用いて研磨加工した。研磨機のブラシ毛として、直径が0.2mmのナイロン繊維を用いた。研磨液は、平均一次粒子径が3μmの酸化セリウムを砥粒(研磨液成分)として含有するスラリーを用いた。
その後、ブランクスの両表面を、両面研削機(浜井産業(株)製、16Bタイプ)を用いて再び研削加工した。研削条件として、ダイヤモンドペレットは#1700メッシュのものを用い、加重は100g/cmとし、上定盤の回転数は20rpmとし、下定盤の回転数は30rpmとした。
[研磨工程]
(第1研磨工程)
ブランクスの両表面を、両面研磨装置(浜井産業(株)製、16Bタイプ)を用いて粗研磨加工した。研磨パッドには発泡ウレタンパッドを、砥粒には平均一次粒子径1μmの酸化セリウム砥粒を用いた。荷重は100g/cmとした。
(第2研磨工程)
両面研磨装置(浜井産業(株)製、16Bタイプ、図1参照)の下定盤3に、キャリア4を5個(保持孔4aは計125個)配置し、それぞれの保持孔4aにガラス基板5を配置した。キャリア4は、環状に計25個(内周側の同心円上に3個、中央の同心円上に8個、外周側の同心円上に14個)の保持孔4aを有し(図2参照)、図3Aに示される薄肉部4cが形成されたものを使用した。薄肉部4cの厚み(a)は690μmであり、キャリア4の厚み(b)は790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)は1μmである。また、キャリア4の厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、100μmである。
次いで、研磨パッド(Filwel社製、商品名:R25、スウェードパッド)を取り付けた上下の定盤でガラス基板5を挟持し、主表面の加工量が2μmとなるようガラス基板5の両主表面を研磨した。このとき、研磨剤スラリーとして、平均一次粒子径が20nmのコロイダルシリカの砥粒を水に分散させてスラリー状にしたものを用いた。水と砥粒との混合比率は、80:20とした。さらに硫酸を含有する調整液でスラリーのpHを調整した。
[化学強化工程]
得られたガラス基板の化学強化処理を行った。化学強化処理液としては、硝酸カリウム(KNO)と硝酸ナトリウム(NaNO)との混合溶融塩の水溶液を用いた。混合比は質量比で1:1とした。化学強化処理液の温度は380℃とし、浸漬時間は25分とした。
[洗浄工程]
ガラス基板をスクラブ洗浄した。洗浄液として、KOHとNaOHとを質量比で1:1に混合したものを超純水(DI水)で希釈し、洗浄能力を高めるために非イオン界面活性剤を添加して得られた液体を用いた。洗浄液の供給は、スプレー噴霧によって行った。スクラブ洗浄後、ガラス基板の表面に残る洗浄液を除去するために、水リンス洗浄工程を超音波槽で2分間行い、IPA洗浄工程を超音波槽で2分間行い、最後に、IPA蒸気によりガラス基板の表面を乾燥させた。
このようにして得られたガラス基板を、後述する評価試験に供した。
<実施例2>
第2研磨工程において、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が10μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例3>
第2研磨工程において、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例4>
第2研磨工程において、キャリア4として、図4Aに示される薄肉部4cが形成されたものを使用した以外は、実施例3と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリア4において、薄肉部4cのうち、最も厚みの小さい部分の厚み(a)は690μmであり、キャリア4の厚み(b)は790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)は100μmである。また、キャリア4の厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、100μmである。
<実施例5>
第2研磨工程において、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が500μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例6>
第2研磨工程において、薄肉部4cの厚み(a)が789μmであり、キャリアの厚み(b)が790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリアの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、1μmである。
<実施例7>
第2研磨工程において、キャリア4として、図4Aに示される薄肉部4cが形成されたものを使用した以外は、実施例6と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリア4において、薄肉部4cのうち、最も厚みの小さい部分の厚み(a)は789μmであり、キャリア4の厚み(b)は790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)は100μmである。また、キャリア4の厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、1μmである。
<実施例8>
第2研磨工程において、薄肉部4cの厚み(a)が780μmであり、キャリアの厚み(b)が790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリアの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、10μmである。
<実施例9>
第2研磨工程において、薄肉部4cの厚み(a)が740μmであり、キャリアの厚み(b)が790μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリアの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(b−a)は、50μmである。
<比較例1>
第2研磨工程において、薄肉部4cが形成されていないキャリア(図7A参照)を使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例10>
第2研磨工程において、図5Aに示される厚肉部4bおよび薄肉部4cが形成されたキャリアを使用した以外は、実施例1と同様の方法によりガラス基板を作製した。厚肉部4bの厚み(a)は790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)は690μmであり、厚肉部4bの径方向の長さ(c)は1μmであり、薄肉部4cの径方向の長さは100μmである。また、厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、100μmである。
<実施例11>
第2研磨工程において、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が10μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例12>
第2研磨工程において、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例13>
第2研磨工程において、キャリア4として、図6Aに示される厚肉部4bおよび薄肉部4cが形成されたものを使用した以外は、実施例12と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリア4において、厚肉部4bのうち、最も厚みの大きい部分の厚み(a)は790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)は690μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)は100μmである。また、厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、100μmである。
<実施例14>
第2研磨工程において、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が500μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。
<実施例15>
第2研磨工程において、厚肉部4bの厚み(a)が790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)が789μmであり、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、1μmである。
<実施例16>
第2研磨工程において、厚肉部4bの厚み(a)が790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)が780μmであり、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、10μmである。
<実施例17>
第2研磨工程において、キャリア4として、図6Aに示される厚肉部4bおよび薄肉部4cが形成されたものを使用した以外は、実施例16と同様の方法によりガラス基板を作製した。キャリア4において、厚肉部4bのうち、最も厚みの大きい部分の厚み(a)は790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)は780μmであり、薄肉部4cの径方向の長さ(c)は100μmである。また、厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、10μmである。
<実施例18>
第2研磨工程において、厚肉部4bの厚み(a)が790μmであり、薄肉部4cの厚み(b)が740μmであり、厚肉部4bの径方向の長さ(c)が100μmであるキャリアを使用した以外は、実施例10と同様の方法によりガラス基板を作製した。厚肉部4bの厚みと薄肉部4cの厚みとの差(a−b)は、50μmである。
実施例1〜18および比較例1により作製されたガラス基板について、以下の評価方法にしたがって、端面形状の評価と、記録可能領域の評価を行った。結果を表1または表2に示す。
(端面形状)
非接触表面形状測定機(New View、Zygo社製)を用いて、第2研磨工程を経たガラス基板の端面の形状を測定した。具体的には、ガラス基板(半径32.5mm)の中心から30.0mmから31.7mmを測定範囲とし、半径方向の形状プロファイルを求め、110μmを基準とするローパスフィルタリングを行った後、計測範囲の両端を結ぶ線分からの高さ変位量の最大値を求め、端面形状の標準偏差(Å)を算出した。
(記録可能領域評価)
ガラス基板を、メディア化し、磁気ドライブに搭載し、記録可能な面内領域を評価し、情報記録媒体の中心から31.7mmの位置において読取エラーが発生せず、良品と評価可能であったガラス基板の割合(%)を算出した。
Figure 2014188668
Figure 2014188668
表1に示されるように、実施例1〜9において作製されたガラス基板は、薄肉部が形成されたキャリアを用いて第2研磨工程を行ったため、端面形状の標準偏差が小さく良好となり、94%以上が記録可能領域の良品基準を満たし、比較例1に対して端面形状が改善された。これは、上下の定盤によりガラス基板を挟持した際に、押し返しが分散され、ガラス基板の端部に加えられる押し返しの圧力が軽減されたためと考えられた。中でも、薄肉部の幅(c)が100μmであり、キャリアの厚みと薄肉部の厚みとの差(b−a)が100μmであるキャリアを使用して第2研磨工程を行った実施例3および実施例4において得られたガラス基板は、端面形状が特に優れ、98%以上が記録可能領域の良品基準を満たした。
表2に示されるように、実施例10〜18において作製されたガラス基板は、保持孔の周囲に厚肉部が形成され、その周囲に薄肉部が形成されたキャリアを用いて第2研磨工程を行ったため、端面形状の標準偏差が小さく良好であり、92%以上が記録可能領域の良品基準を満たし、比較例1に対して端面形状が改善された。中でも、厚みの差(a−b)が100μmであるキャリアを使用して第2研磨工程を行った実施例10〜14において得られたガラス基板は、端面形状が優れ、94%以上が記録可能領域の良品基準を満たした。特に、厚肉部の幅(c)が100μmであり、かつ、厚みの差(a−b)が100μmであるキャリアを使用して第2研磨工程を行った実施例12において得られたガラス基板は、端面形状が特に優れ、98%以上が記録可能領域の良品基準を満たした。
本発明のガラス基板の製造方法によれば、優れた端面形状を有するガラス基板を製造することができる。そのため、本発明は、たとえば、記録容量の大きな磁気記録媒体用のガラス基板の製造方法等として有用であり、磁気記録媒体用ガラス基板の分野において好適に利用することができる。
1 両面研磨装置
2 上定盤
2a、3a 研磨パッド
3 下定盤
4、41 キャリア
4a 保持孔
4b 厚肉部
4c 薄肉部
5 ガラス基板

Claims (9)

  1. 保持孔が形成されたキャリアにガラス基板を保持し、研磨パッドを備える上下の定盤により前記ガラス基板を挟持して研磨する研磨工程を備え、
    前記キャリアは、厚肉部と、前記厚肉部の厚みよりも厚みの小さい薄肉部とを備え、
    前記厚肉部および前記薄肉部のいずれか一方は、前記保持孔の周囲に形成される、
    ガラス基板の製造方法。
  2. 前記薄肉部は、前記保持孔の周囲に形成され、
    前記厚肉部は、前記薄肉部の周囲に形成される、請求項1記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記薄肉部は、前記キャリアの径方向において、前記保持孔から前記厚肉部にかけて厚みが大きくなるように形成される、請求項2記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記厚肉部は、前記保持孔の周囲に形成され、
    前記薄肉部は、前記厚肉部の周囲に形成される、請求項1記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記厚肉部は、前記キャリアの径方向において、前記保持孔から前記薄肉部にかけて厚みが小さくなるように形成される、請求項4記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記厚肉部または前記薄肉部のうち、前記保持孔の周囲に形成される部分の径方向の長さが、1〜500μmである、請求項1記載のガラス基板の製造方法。
  7. 前記厚肉部のうちもっとも厚みの大きな部分と、前記薄肉部のうちもっとも厚みの小さな部分との厚みの差が、1〜500μmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  8. 前記厚肉部は、前記ガラス基板の厚みよりも1〜200μm小さな厚みの部分を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  9. 前記保持孔は、前記キャリアに同心円状に複数形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
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