JP2014187971A - 肝細胞培養用基板及び肝細胞培養方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細胞外マトリクスゲルの重層を必要とせず、基板上に位置を制御して肝細胞を配列して、毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞を簡便に作製させることができる肝細胞培養方法を提供すること。
【解決手段】毛細胆管を形成する肝細胞を培養するための酸素透過性の基板であって、表面にすり鉢状の溝を有することを特徴とする肝細胞培養用基板を用いて肝細胞を培養する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板上に位置を制御して肝細胞を配列して、毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞を簡便に作製することができる肝細胞培養用基板及びそれを用いた肝細胞の培養方法、該方法による毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞の製造方法、該肝培養細胞の使用方法、及び該肝培養細胞を用いた装置に関する。
創薬研究において、生体肝組織における薬物等の取り込み・代謝・排出(薬物輸送)を正しく評価することが極めて重要である。生体に近い構造である毛細胆管をもった肝組織(肝培養細胞)を基板上に作製するために、代表的な方法としてサンドイッチ培養法がある(非特許文献1)。サンドイッチ培養法は、コラーゲンと細胞外マトリクスゲルの間に肝細胞を培養して、毛細胆管を形成する肝細胞の培養方法である。しかしながら、この方法では擬似的な3次元環境を細胞に付与するためにコラーゲンやマトリゲル等の細胞外マトリクスゲルを加えているため、3次元組織化が十分でなく、毛細胆管の形成がランダムで安定して使用することができなかった。したがって、胆管代謝物の分析には、カルシウム不含溶液で細胞内容物を抽出させたものと、カルシウム含有溶液で細胞内容物を抽出させたものの、2つの培養系のものを差し引きする方法しかなかった(非特許文献2)。そのうえ、細胞外マトリクスゲルそのものが、培養やアッセイの障害になることが指摘されている。例えば、薬物等の取り込みを検討する際には、培養された肝細胞に薬物等を添加することになるが、細胞外マトリクスゲルで細胞が覆われているために、薬物等の浸透に差が生じてしまい、正確に評価することができないことがある。
そのため、細胞外マトリクスゲルを用いずに、毛細胆管を持った肝組織を作製するために、ピラー(非特許文献3)や細胞非接着基板(非特許文献4)、流路(非特許文献5)を用いて3次元細胞組織を作製する方法があるが、それらの毛細胆管の形成はランダムである(位置を制御できない)上、十分な毛細胆管形成には7日以上の長時間の培養期間を必要とするため、創薬研究などの実用化は進んでいない。
また、特許文献1にはガス透過膜上に細胞外マトリクスで包埋された肝細胞を配置し、ガス透過性膜側から酸素を供給しつつ肝細胞を培養することを特徴とする肝細胞培養方法が開示されている。しかし、評価対象薬剤の毛細胆管への取り込み効率や代謝物の毛細胆管からの回収効率など、改善の余地があった。
再表2011/024592号公報
FASEB J 3:174-177 (1989) J Pharmacol Exp Ther 289:1592-1599 (1999) Tissue Eng 6:1983-1995 (2010) Exp Cell Res 274:56-67 (2002) Lab Chip 10:3380-3386 (2010) M Nishikawa et al. Biotechnology and Bioengineering, 2008,vol.99, pp.1472-1481 Liu X et al., Am J Physiol, 1999, vol.277, pp.G12-21
本発明は、細胞外マトリクスゲルの重層を必要とせず、基板上に位置を制御して肝細胞を配列して、毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞を簡便に作製させることができる肝細胞培養用基板およびそれを用いた培養方法を提供することを目的とするものである。更に、これにより、該肝細胞培養方法による毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞の製造方法、該肝培養細胞の使用方法、及び該肝培養細胞を用いた装置など安定して簡便且つ高感度に薬物輸送検定などを行うことができる手段を提供することも目的とする。
上記の課題を解決するために本発明者らは鋭意検討を行った結果、表面にすり鉢状の溝を有する肝細胞培養用基板を用いることにより、細胞外マトリクスゲルの重層を行わなくても、基板上に位置を制御して肝細胞を配列して、効率よく毛細胆管を構築する3次元肝培養細胞を簡便に作製できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を提供する。
[1]毛細胆管を形成する肝細胞を培養するための酸素透過性の基板であって、表面にすり鉢状の溝を有することを特徴とする、肝細胞培養用基板。
[2]前記すり鉢状の溝は、短手方向の幅が上部から底面に向かって狭くなっており、上部の幅は少なくとも1個の肝細胞が配置可能な幅であり、底面の幅は肝細胞が接着・伸展しない幅であり、溝の深さは少なくとも1個の肝細胞が積層可能な深さである、[1]に記載の肝細胞培養用基板。
[3]前記底面の幅が10μm以下である、[2]に記載の肝細胞培養用基板。
[4]前記上部の幅が20μm以上100μm以下である、[2]または3に記載の肝細胞培養用基板。
[5]前記深さは20μm以上1mm以下である、[2]〜[4]のいずれかに記載の肝細胞培養用基板。
[6]前記溝のパターンが線状である、[1]〜[5]のいずれかに記載の肝細胞培養用基板。
[7]前記すり鉢状の溝が基板上に複数配置された、[1]〜[6]のいずれかに記載の肝細胞培養用基板。
[8]複数のすり鉢状の溝の間隔が1個の肝細胞の幅より小さい、[7]に記載の肝細胞培養用基板。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載の肝細胞培養用基板を使用して肝細胞を培養する、肝細胞培養方法。
[10]肝細胞の上に細胞外マトリクスゲルを重層しない、[9]に記載の肝細胞培養方法。
[11][9]に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の代謝を評価する、化合物の代謝検定方法。
[12][9]に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造する工程、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加する工程、該化合物を除去する工程、および反応液中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析する工程を含む、[11]に記載の化合物の代謝検定方法。
[13]化合物がビリルビン及び/又はビリルビン代謝物である[11]または[12]に記載の化合物の代謝検定方法。
[14][9]に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の輸送を評価する、化合物の輸送検定方法。
[15][9]に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造する工程、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加する工程、該化合物を除去する工程、及び反応液中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析する工程を含む、[14]に記載の化
合物の輸送検定方法。
[16]培養肝細胞を含む本体部と、本体部に化合物を供給する化合物供給部と、本体部から化合物またはその代謝物を回収する回収部とを有する培養肝細胞を用いた化合物検定装置であって、前記本体部は、[1]〜[8]のいずれかに記載の肝細胞培養用基板と、肝細胞と、を有することを特徴とする、化合物検定装置。
肝細胞を、酸素透過性の基板上に毛細胆管を形成する肝細胞を培養する肝細胞培養方法であって、すり鉢状の溝を有する基板に配置して培養することで、肝細胞が接着伸展せずに積層し、且つ、肝細胞に効率よく極性を誘導させることができる。その結果、肝細胞への更なる細胞外マトリクスの添加・重層なしに、毛細胆管などの微細構造を構築した3次元細胞組織を作製できる。よって、細胞外マトリクスの悪影響が無い、肝細胞培養方法が可能となる。
また、同一基板上の複数のすり鉢状の溝を設ける場合、溝の間隔を肝細胞が載らない程度に狭くすれば、余分な肝細胞の洗浄による除去無しに毛細胆管を形成した肝培養細胞をパターン化することができる。このようにして培養された肝細胞集団内では、毛細胆管を、位置、大きさ、形を制御して、容易に基板上に形成させることができる。そして、毛細胆管内の胆汁排泄物を容易に回収することが可能となり、多検体を同時に分析することも可能である。また、流路やインクジェット装置などの大がかりな機械を用いることなく、ヒト肝細胞のような高価な細胞を無駄にしない細胞配列制御が可能である。
本発明の肝細胞培養用基板の作製方法の一態様を示す模式図。 本発明の肝細胞培養用基板を用いた肝細胞培養の一態様を示す模式図。 本発明の肝細胞培養用基板を用いて肝細胞を培養した時の肝細胞の写真(播種直後と培養2日目)。 本発明の肝細胞培養用基板(左)または通常の培養用基板(右)を用いて肝細胞を培養した時の毛細胆管形成を示すCDFDA染色結果の写真。 本発明の肝細胞培養用基板(左)または通常の培養用基板(右)を用いて肝細胞を培養した時の得られた毛細胆管の面積を示すグラフ。 本発明の化合物検定装置の模式図。
本発明の肝細胞培養用基板は、毛細胆管を形成する肝細胞を培養するための酸素透過性の基板であって、表面にすり鉢状の溝を有することを特徴とする。ここで、すり鉢状の溝とは、短手方向の幅が上部から底面に向かって狭くなっている溝を意味する。
すり鉢状溝の短手方向上部の幅は少なくとも1個の肝細胞が配置可能な幅であり、2個以上の肝細胞が配置可能な幅であることが好ましく、具体的には20μm以上100μm以下であることが好ましく、40μm以上80μm以下であることがより好ましい。
すり鉢状溝の短手方向下部(底面)の幅は肝細胞が接着・伸展しない幅であることが好ましく、具体的には、10μm以下であることが好ましく、鋭角(幅は0)であることがより好ましい。鋭角の場合、傾斜が30°以上であれば、肝細胞が底面に接着しないため好ましく、40°以上がより好ましい。
すり鉢状溝の深さは少なくとも1個の肝細胞が積層可能な深さであり、2個以上の肝細胞が積層可能な深さが好ましく、具体的には、20μm以上1mm以下であることが好ましく、30μm以上200μm以下であることがより好ましく、40μm以上80μm以下であることがさら
に好ましい。
また、すり鉢状溝の短手方向上部の幅、あるいは、すり鉢状溝の深さの少なくとも一方が、2個以上の肝細胞が配置可能であることが好ましい。
なお、すり鉢状溝は、底面側にすり鉢状の部分を有する限り、必ずしも全体がすり鉢状である必要はない。すなわち、肝細胞を培養する部分がすり鉢状になっていればよく、その上部は幅が同じであってもよい。このように、すり鉢状部分の上に、更に、肝細胞を収納しない空間があっても良く、その上面は開口していても非開口でも良い。少なくとも、肝細胞を配置する際や培養液等を交換する際等には開口される。
また、基板上でのすり鉢状溝のパターンは、肝細胞をサンドイッチ培養しなくても効率良く毛細胆管が形成可能なものであれば特に限定されないが、好ましくは線状であり、より好ましくは直線状である。
本発明に使用可能な基板は、肝細胞を培養できる酸素透過性のものであれば限定しないが、公知の酸素透過性膜基板を用いることができる。
酸素透過性基板の素材は酸素ガスを透過できるものであれば良いが、多孔質で疎水性の高いものが適している。例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、フルオロカーボン、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)、ポリウレタンが挙げられ、これらの誘導体や類似物質も含まれる。
ガス透過性基板はコラーゲンで表面をコートしてもよい。ガス透過性基板の表面をコラーゲンでコートする場合、コラーゲンは、公知の方法で調製されたものが使用できるが、市販のコラーゲン溶液(例えば、ベクトンディッキンソン社製のラット尾コラーゲン)を用いて酸素を透過できる厚さに被覆することができる。また、コラーゲンで酸素透過性基板をコートする方法は、公知方法を使用することができる。例えば、酸素プラズマ処理をしてコラーゲンをガス透過性基板に吸着させる方法や化学的に反応する官能基を使用して共有結合させる方法が挙げられる。共有結合を使用したPDMS膜へのコラーゲンの結合方法としては、例えば、非特許文献6に述べられている方法が挙げられる。効率良く、安定かつ長期的に、毛細胆管を形成した肝細胞を調製することができるため、共有結合によりコラーゲンでガス透過性基板を覆うことが好ましい。
なお、短期的な毛細胆管の形成効率は共有結合でも吸着結合でも同様であることから、短期的な測定に使用する場合には、いずれのコート方法も使用することができる。試験に必要な毛細胆管を形成できるかぎり、肝細胞の培養条件に合わせて、適宜、最適な結合方法を選択することができる。
本発明の肝細胞培養用基板に形成されるすり鉢状の溝は単数でも複数でも良い。複数であれば、多数の条件を容易に評価することが可能となり好ましい。
複数のすり鉢状の溝の間隔は、肝細胞が載らない幅、すなわち肝細胞1個の幅より小さいことが好ましい。具体的には、5μm以下、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下である。このような幅にすれば基板に肝細胞を配置する際に、洗浄等の労力をかけず、また、配置されなかった無駄になる肝細胞を生じることもなく、簡便に行うことができるので好ましい。下限は隣り合う溝同士が判別できる幅であればよいが、例えば0.1μm以上である。
酸素透過性の基板にすり鉢状の溝を形成する方法は特に限定されないが、鋳型を利用するなど公知の手法が使用できる。
以下、本発明の基板を用いた肝細胞の培養方法の一態様を説明する。好ましくはすり鉢状の溝を有する酸素透過性基板を適当な厚さになるようにコラーゲンで覆い、その上に肝細胞を播種し、培養する。
肝細胞の培養は通常、酸素を供給しつつ行う。当業者であれば、形成したい毛細胆管のサイズや種類に合わせて、基板の種類や酸素供給方法を適宜選択することができる。
播種する細胞密度は、肝細胞が正常に生存可能であれば良い。肝細胞の細胞密度は通常は1.0〜2.0 x 105cells/cm2の密度で撒かれるが、培養条件や使用する培養器具などに合わせて、適宜、好ましい細胞密度を設定することができる。
培養条件は公知の肝細胞を培養する方法に準じて行えば良く、培地としては、例えば、ダルベッコ修飾イーグル培地やウイリアムズE培地に血清、インスリン・トランスフェリン・セレニウム塩、デキサメタゾンを添加した培地を用いることができる。
そして、一般的な細胞培養と同じく、通常37℃、5%CO2の条件で培養を行う。ただし、特殊な肝細胞や条件で培養を行う場合は、温度やCO2濃度は適宜変更すればよい。培養条件を調節することによって、毛細胆管の数を調節すること等ができる。
このようにして培養を行うことにより、肝細胞に3次元的位置情報を付与することができる。
本発明で使用可能な培養可能な肝細胞は、いずれの動物由来でも良く、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ミニブタ、ハムスター、フェレット、ウサギ、ラット、マウス等に由来する肝細胞が挙げられる。また、該動物から肝細胞を単離する方法は、公知の方法に従って行うことができる。肝細胞の由来は胎児、新生児、成体のいずれであってもよい。また、胚性幹(ES)細胞および誘導多能性(iPS)幹細胞、または臍帯血、骨髄、脂肪、血液由来組織性幹細胞から分化誘導される肝細胞を用いることもできる。これらの細胞から肝細胞を誘導する方法は公知の方法に従って行うことができる。
本発明の基板を用いて培養することにより、基底膜や毛細胆管ネットワークを有する3次元肝培養細胞を得ることができる。
基底膜には化合物を取り込むための有機アニオン輸送体群、およびナトリウム/タウロコール酸共輸送体群が発現している。代表的なものはOATP(Organic anion transportingpolypeptide)1a1, OATP1b2, OATP1b3, OAT2, OATP4, OATP8であり、これらに特異的な抗体を用いた細胞抗体染色によって存在を確認することができる。
毛細胆管ネットワークには主要なATP binding cassette (ABC)トランスポータータンパク質が発現する。代表的なものはMRP2(Multidrug-Resistance Protein 2), MDR1(Multidrug-Resistance 1), BCRP(breast cancer resistance protein)であり、それぞれestradiol-17β-glucuronide、Digoxin、Taurocholateの輸送活性から存在の有無を判別できる。また、MRP2, MDR1, BCRPに特異的な抗体を用いた細胞抗体染色によっても確認することができる。
本発明の肝細胞培養方法により、細胞外マトリクスゲルの重層を必要とせずに(ただし、細胞外マトリクスゲルを重層する態様を除外するものではない)、毛細胆管を形成した肝細胞を位置を制御して作製できる。これにより、化合物を直接的に肝細胞に添加し、毛細胆管に排出される代謝物を解析することが容易であり、精度良く化合物の代謝特性を検定することができる。
すなわち、本発明の化合物検定装置(図6に一例を示す)は、本体部と、本体部に化合
物を供給する化合物供給部と、本体部から化合物またはその代謝物を回収する化合物またはその代謝物の回収部とを有する本発明の肝細胞培養方法で培養された培養肝細胞を用いた化合物検定装置であって、前記本体部は、本発明の基板と、該基板上に培養された肝細胞とを有する。位置を制御して毛細胆管が形成されるため、ガラス管などの微細チューブを毛細胆管に挿入し、毛細胆管内に排出される代謝物を回収し、解析することが容易となる。
また、微細チューブなどの流出先に蛍光光度計や質量分析装置(LC-MSやLC/MS/MS等)や高速液体クロマトグラフィ(HPLC)などの分析装置へ直結させることで、解析を同じデバイス内で同時に行うこともできる。分析装置は、解析する化合物に併せて適宜選択することができる。
本発明によれば、位置を制御して効率的に毛細胆管を形成した肝細胞を作製できるため、自動分析装置などへの応用が容易である。
化合物の代謝検定の方法としては、当業者であれば、公知の方法を適宜変更して実施できるが、例えば、本発明に従って毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加して、該毛細胆管への取り込みを行った後、洗浄液で該培養肝細胞を洗って該化合物を除去し、化合物を含まない反応液中で代謝反応に供した後、反応液(培養肝細胞外液)中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析して、化合物の代謝特性を検定することができる。反応液中は生体における血液成分の代替え、毛細胆管液中は生体における毛細胆管代謝物の代替えと見なすことができる。
毛細胆管中に排泄される物質であれば好適に利用でき、蛍光やRI等の標識ビリルビンやビリルビン代謝物も利用可能である。ビリルビン代謝物としては、非抱合(直接)ビリルビンや抱合(間接)ビリルビンが挙げられ、更に抱合ビリルビンとしては、グルクロン酸抱合体や硫酸抱合体などが挙げられる。また、他の肝細胞で代謝され、毛細胆管中に排泄される生体成分や化合物についても同様に利用可能なことは容易に理解できる。生体成分としては、Taurocholic acid、glycocholic acid、taurochenodeoxycholic acid、glycochenodeoxycolic acid、a- and b-tauromuricholic acidなどの胆汁酸などが挙げられ、化合物としては、Cephradine、d8-taurocholic acid、Digoxin、enkepharine hydrate、iodocyanine green、Indomethacine、Ouabain、Pravastatin、Rosuvastatin、Methotrexate、Vincristine、Doxorubicinなどが挙げられる。
本発明の肝細胞培養用基板を使用して培養した肝培養細胞は、薬物輸送検定や医薬候補物質のハイスループットなスクリーニングにも使用することができる。
薬物輸送検定としては、薬物がどのくらいの量と速度で肝細胞に取り込まれ、胆汁に排出されるかどうかの検定が例示される。または、ある化合物Aが化合物Bの輸送を阻害・促進するかどうかの検定が例示される。
薬物輸送検定の方法としては、例えば、非特許文献7の方法が挙げられる。また、上述した代謝検定の方法を適宜改変して行うこともできる。
ハイスループットなスクリーニングの具体的な方法としては、例えば、複数(好ましくは多数)のすり鉢状の溝を有する肝細胞培養用基板を使用して培養した肝培養細胞において、微細チューブと高感度な検出器でごく微量の化合物を解析でき、さらにこれを自動あるいは半自動で行うような以下の方法などが挙げられる。
ハイスループットなスクリーニングのためには、毛細胆管を形成した肝細胞が培養されている培養部分それぞれに、試験化合物暴露させる注入口と、それぞれの区画の肝細胞で代謝され毛細胆管に排出される代謝物を回収するための口が設けられたマイクロ流路デバイスを構築することで可能となる。
上記マイクロ流路デバイスの注入口には化合物ライブラリから化合物溶液を分取し送液するポンプ、出口には代謝物を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)や質量分析装置(LC/MSやLC/MS/MS等)や蛍光光度計等に送って代謝物の定量や組成分析結果を導く流路が接続され、これらの動作をコンピューターなどで操作するようなものが例示される。
本発明の方法で作製した毛細胆管を形成した肝細胞が、生体を反映し、様々な用途に使用できることは、当業者であれば公知の手法を用いて容易に確認することができる。例えば、毛細胆管の形成を視覚的に確認したり、既知の化合物を利用して化合物検定を行ったり、薬物代謝関連遺伝子群の遺伝子発現量を測定したりして、生体肝と同様な機能を有するか確認することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
<実施例1>
<実施例1−1:マイクロパターン化基板の作製>
マイクロパターン化基板は、モールディング(型取)により、すり鉢状の溝を複数備えたパターン(線状のこぎり歯パターン)、あるいは上部の幅と底面の幅が同じ線状凹型パターンを有する基板をポリジメチルシロキサン(PDMS)で製作した。図1に示すように、線状のこぎり歯パターンのモールドは、異方性ウェットエッチングを利用してシリコンウェハーで作製した。モールドによりPDMS薄膜表面に作製された各溝のサイズは、深さ約70μm、底面は鋭角であり、短手方向上部の幅は約60μm、斜面の傾斜は約54℃である。また、比較用として、PDMS薄膜表面に幅約40μm深さ約50μmの線状凹型パターンを同じくモールディングにより形成した基板(線状凹型パターン)と、表面に溝を形成されていない厚さ1mm程度のPDMS薄膜(パターンなし基板)を作製した。
<実施例1−2:肝細胞培養>
実施例1で作製した線状のこぎり歯パターンのPDMS基板、線状凹型パターンのPDMS基板及びパターン無しのPDMS基板を70%エタノール溶液に浸すことで滅菌した。その後、プラズマエッチングを行い親水化した後、酸性10%コラーゲンI(ベクトン・ディッキンソン社製)溶液に浸し、乾かすことで表面にコラーゲンコート処理を施した。播種培地で1回基板表面を洗浄したのち、ラットの肝臓およびヒトの肝臓から調製した肝細胞を1.5×105
cells/cm2で全体に均一に広がるように播種した。培養は37℃、5%CO2/95%空気のCO2インキュベータを用いて行った。播種後、約4時間後に播種培地を交換し、非接着肝細胞を除き、培養を継続した。播種後、24時間後に培養培地に交換し、培養を継続した。その後24時間ごとに培養培地を交換した。図2に培養の模式図を示した。
<実施例1−3:毛細胆管形成評価>
(1)5 (and 6)-carboxy-2’,7’-dichlorofluorescein diacetate CDFDAによる毛細胆管染色
ラット(三協ラボサービス、Slc/Wister)肝細胞をHBSSバッファ(0.35 g/L KCl, 0.25g/L
MgSO4, 0.18 g/L CaCl2, 0.16 g/L KH2PO4, 4.8 g/L HEPES,7.9 g/L NaCl, and 0.9 g/L
glucose, pH 7.4)で2回洗浄したのち、10μmol/L CDFDAを含むHBSSで15分間、37℃,5%CO2で培養した。
(2)画像解析
(1)で染色した肝細胞を、Zeiss社製LSM710共焦点顕微鏡で顕鏡し、CDFDA染色の3次元画像を取得した。Zeiss社製画像解析ソフトAxioVisionでCDFDAにより染色された領域の面積を計算した。
(3)結果
培養2日目(図3)に毛細胆管形成をCDFDA染色により、評価した。図4左に線状のこぎり歯パターンPDMS基板、図4右にパターン無しPDMS基板の結果を示す。線状凹型パターンPDMS基板は、パターン無しPDMS基板とほぼ同じ結果だったため、図示を省略する。また、図5に取り込みを評価したものを示す。毛細胆管に蓄積するCDFDAの蛍光面積から、1画像あたりの毛細胆管の面積を算出した(図5)。線状のこぎり歯パターンPDMS基板を用いた場合、培養培地に細胞外マトリクスゲルを含まなくても、線状凹型パターンPDMS基板およびパターン無しPDMS基板と比較して、毛細胆管形成が有意に促進された。すなわち、サンドイッチ培養の必要が無いことが示された。
本発明によって得られる効率的に毛細胆管を形成する3次元肝培養細胞は、肝細胞を用いた医薬品候補化合物のハイスループットスクリーニングや薬物輸送検定などに利用できる。また、生体を用いた試験の代替え法とできることは、倫理的にも意義が高い。そして、それは医薬品候補化合物等の肝細胞における取り込み・代謝・排泄の解析精度と効率の上昇に寄与し、創薬プロセスの高効率化につながる。
A: 化合物検定装置、1:培養容器、2:マニュピレーター、3:オイルインジェクター1(化合物供給部)、3’:オイルインジェクター2(化合物または代謝物回収部)、4:顕微鏡

Claims (16)

  1. 毛細胆管を形成する肝細胞を培養するための酸素透過性の基板であって、表面にすり鉢状の溝を有することを特徴とする、肝細胞培養用基板。
  2. 前記すり鉢状の溝は、短手方向の幅が上部から底面に向かって狭くなっており、上部の幅は少なくとも1個の肝細胞が配置可能な幅であり、底面の幅は肝細胞が接着・伸展しない幅であり、溝の深さは少なくとも1個の肝細胞が積層可能な深さである、請求項1に記載の肝細胞培養用基板。
  3. 前記底面の幅が10μm以下である、請求項2に記載の肝細胞培養用基板。
  4. 前記上部の幅が20μm以上100μm以下である、請求項2または3に記載の肝細胞培養用基板。
  5. 前記深さは20μm以上1mm以下である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の肝細胞培養用基板。
  6. 前記溝のパターンが線状である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の肝細胞培養用基板。
  7. 前記すり鉢状の溝が基板上に複数配置された、請求項1〜6のいずれか一項に記載の肝細胞培養用基板。
  8. 複数のすり鉢状の溝の間隔が1個の肝細胞の幅より小さい、請求項7に記載の肝細胞培養用基板。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の肝細胞培養用基板を使用して肝細胞を培養する、肝細胞培養方法。
  10. 肝細胞の上に細胞外マトリクスゲルを重層しない、請求項9に記載の肝細胞培養方法。
  11. 請求項9に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の代謝を評価する、化合物の代謝検定方法。
  12. 請求項9に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造する工程、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加する工程、該化合物を除去する工程、および反応液中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析する工程を含む、請求項11に記載の化合物の代謝検定方法。
  13. 化合物がビリルビン及び/又はビリルビン代謝物である請求項11または12に記載の化合物の代謝検定方法。
  14. 請求項9に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造し、得られた培養肝細胞を用いて化合物の輸送を評価する、化合物の輸送検定方法。
  15. 請求項9に記載の方法により肝細胞を培養して毛細胆管を形成した培養肝細胞を製造する工程、該培養肝細胞の培養液に化合物を添加する工程、該化合物を除去する工程、及び反応液中及び/又は毛細胆管液中の成分を分析する工程を含む、請求項14に記載の化合物の輸送検定方法。
  16. 培養肝細胞を含む本体部と、本体部に化合物を供給する化合物供給部と、本体部から化合物またはその代謝物を回収する回収部とを有する培養肝細胞を用いた化合物検定装置であって、前記本体部は、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の肝細胞培養用基板と、
    肝細胞と、
    を有することを特徴とする、化合物検定装置。
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