JP2014187924A - 即席麺の乾燥方法及び乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、麺線同士の結着がなく、ほぐれやすく、均一に復元性できる優れたノンフライ麺を得ることを目的とし、その乾燥工程中に麺線がリテーナから飛び出さないようにする。
【解決手段】 リテーナにα化処理した麺線を投入し、該リテーナの上方からリテーナ内の麺線に高速の気流を吹き付ける工程を含む、即席麺の乾燥方法であって、前記リテーナの開口部に、該開口部と略同形同大の開口部を有する筒状の着脱自在なリングを取り付け、前記高速の気流が、リテーナ内の麺線がさらされる風速として60m/s以上の気流として、麺線がリテーナ内で踊るように、好ましくは浮遊撹拌状態として乾燥させる即席麺の乾燥方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ほぐれの良い即席麺を得るための即席麺の乾燥方法、及びその乾燥装置に関するものである。
即席麺には油で揚げて乾燥させたフライ麺と、油で揚げずに乾燥するノンフライ麺がある。ノンフライ麺はフライ麺よりも生麺的な食感を有するが、乾燥時に麺線同士の結着が起こりやすく、ほぐれが悪いことがある。ノンフライ麺の乾燥方法には幾つかの方法があるが、70〜100℃程度で風速5m/s以下程度の熱風を当てて30分から60分程度乾燥させる熱風乾燥法が一般的で、その他には、低温で長時間乾燥させる低温乾燥法や、100℃〜200℃程度の高温高速の気流を麺線に当てる特許文献1ないし3のような高温高速気流乾燥法等がある。
通常、フライ麺の場合には、フライ油内で麺が浮揚しつつ水分が蒸発して形状が固定されるため、麺塊は比較的嵩高く、麺線同士の結着も起こりにくいが、ノンフライ麺においては、α化した麺をリテーナに入れて空気中で乾燥するため、重力によって麺線は下方に圧縮されて麺線同士が接触しやすく、特に麺塊の下面は麺線が密集して結着しやすい。麺線同士が結着すると、調理時、喫食時にほぐれが悪く、また、結着した部分は調理時に湯が入りにくく、充分に湯が入らないとその部分は湯戻りせず食感が悪い。
特に、特許文献1ないし3のように高温高速の気流を用いて麺線を膨化させる乾燥方法によると、上方から高速の気流が強く吹き付けられるため、麺線がリテーナの下方隅部に押しやられ、この部分で麺線の結着が起こりやすい。
一方、ノンフライ麺のほぐれを改良する技術において、リテーナ内の麺線にエアを吹き付けてほぐす技術が、特許文献4,5等に記載されている。しかし、これらの装置によるほぐし効果は、麺線同士の位置をずらすことと、投入時にリテーナの中央付近で密になった麺塊を均して分散化させる程度のもので、充分なものではなかった。
特開平9−51773号公報 特開平9−210554号公報 WO2010/55860 実公平7−53508号公報 実用新案登録第2515849号公報
本発明は、ノンフライ即席麺において結着が少なく、ほぐれやすく、復元性にムラのない麺を得ることを課題とする。また、本発明は、このようなすぐれた麺を得るために高温高速の気流を用いるものであるが、その場合の問題点、とりわけリテーナからの麺線の飛び出しを防止することを課題とする。
本発明者らの検討の結果、吹き付ける高温高速の気流の速度を非常に早くして、リテーナの上方からリテーナ内の麺線に吹き付けると、吹き付けたエアの一部がリテーナの底面や側面、或いは麺線自身に衝突して、リテーナ内で麺線が踊るような、好ましくは浮遊撹拌するような挙動を取らせることができ、その結果、反って、問題となる麺線の結着が起こりにくく、ほぐれやすい麺塊が得られる場合のあることを知見した。
ただし、非常に強いエアを上方から吹き付け、これによって麺線をリテーナ内で踊るようにして乾燥させようとすると、どうしても一部の麺線がリテーナから飛び出すため、その対応が必要となった。リテーナから麺線が飛び出さないようにするためには、リテーナの深さを深くする対応方法が考えられるが、新たなリテーナを製造する必要があり、またリテーナを深くすると、乾燥後の麺塊をリテーナから取り出しにくいとか、取り出す際に麺塊が破損する、等の問題が生じる。
このような問題点に対し、本発明者らは浮遊した麺線が飛び出さないように、高速の気流を吹き付ける際にリテーナ開口部に該開口部と略同形同大(開口部より少し大きいものから小さいものを含む概念)の開口部を有する着脱自在の筒状のリングを取り付けることに至り、本発明とした。
すなわち、本発明は、リテーナにα化処理した麺線を投入し、該リテーナの上方からリテーナ内の麺線に高速の気流を吹き付ける工程を含む、即席麺の乾燥方法であって、前記リテーナの開口部に、該開口部と略同形同大の開口部を有する筒状の着脱自在なリングを取り付け、前記高速の気流を、リテーナ内の麺線がさらされる風速として60m/s以上の気流とすることを特徴とする即席麺の乾燥方法である。
このように上方から吹き付けられる気流を非常に速く、好ましくは60m/s以上とすることで、リテーナ内で麺線を踊るようにして乾燥させることができるが、この際に問題となるリテーナからの麺線の飛び出しを、リテーナ開口部にリングを取り付けた状態で当該気流を吹き付けることでこれを防止できる。
本発明の方法によれば、リテーナの深さを深くせずに済み、麺の乾燥後に着脱自在なリングを取り外せば、麺塊をリテーナから取り出しにくいとか、取り出す際に麺塊が破損する、等の問題も生じない。しかも、リングが多少ずれても同様の効果が期待できる。従って、本発明によれば、麺線がリテーナから飛び出すことを防止しつつ、リテーナ内で踊るような挙動、好ましくはリテーナ内で麺線が浮遊撹拌する状態にすることができ、このような状態で乾燥することで、結着が無く、ほぐれの良いノンフライ麺が得られる。
ここで、特に好ましいリングの形状としては、吹き付けられた気流が減速したり、リテーナ内の麺線が飛び出すことがないような、リテーナの開口部に略同形同大の開口部(開口部より少し大きいものから小さいものを含む概念)を有し、その側面が開口面に対して略垂直の筒状のリングが例示できる。
なお、本発明において麺線の結着防止、ほぐれ改良の効果は、麺線表面が粘着性をなくした状態となった段階でかなり達成される。また、さらに乾燥して麺塊の水分含量が30%以下程度まで減少した時点では、麺塊の嵩もほぼ決定される。従って、これらいずれかの時点まで、上記乾燥方法を採用した後、以降は風速を落とすとか、温度を下げるとか、あるいは別の乾燥方法、具体的には、通常の熱風乾燥方法等各種の乾燥方法等を取ることもできる。
また、本発明においては、上記高速の気流が、前記麺線がさらされる温度として100℃〜150℃の熱風であることで、麺線表面を早く乾燥させてα化によって生じた麺線の粘着性を早く喪失させることができ、また調理感のある食感の良い麺となり好ましい。
また、本発明の装置は上記本発明の即席麺の乾燥方法に用いられる即席麺用乾燥装置であって、次のような装置が好ましい。すなわち、前記乾燥装置の庫内をリテーナが搬送し、該搬送するリテーナに対して上方から高速の気流を吹き付けて、リテーナ内に投入されたα化処理後の麺線を乾燥する装置であって、前記庫内のリテーナの搬送経路上方には、垂直下方向に向かって高速の気流を噴出するノズルが配置され、前記庫内搬送時のリテーナの開口部に装着され、該リテーナに同調して搬送する、リテーナの開口部と略同形同大の開口部を有する着脱自在な筒状のリングを備える、即席麺用の乾燥装置、である。
このように、乾燥庫内でリテーナと同調して搬送され、庫内においてリテーナの開口部に装着される着脱自在なリングを設ければ、麺線の飛び出す可能性のある高速の気流の吹き付け時にリングがリテーナの開口部に装着されて麺線の飛び出しを防止し、吹き付けを終了して飛び出すおそれが無い状態ではリングが外されて、リテーナからの麺塊の取り出しの際等において、リングが邪魔になることは無い。
本発明の即席麺の乾燥方法および乾燥装置によれば、麺線がリテーナから飛び出してしまうことを防止しつつ、リテーナ上で踊るような挙動、好ましくはリテーナ上で麺線が浮遊撹拌した状態で乾燥でき、ほぐれの良いノンフライ麺が得られる。
以下、製造工程に従って本発明を詳細に説明する。
本発明においては原料の混練から麺線のα化処理までは、ノンフライ麺の製造方法の常法によって製造することができる。
具体的には、小麦粉、必要に応じて澱粉、そば粉、その他穀粉を加えて主原料粉とし、これに食塩、かんすい、重合リン酸塩、卵白、グルテン、乳化剤、油脂等の副原料を必要に応じて添加し、練り水と共によく混練する。副原料は主原料に粉末で添加しても、練り水に加えて添加しても良い。よく混練して麺生地を作成した後、複合麺帯機等を用いて麺帯に成型し、これを数回圧延ロールに通して薄く延ばし、最終麺帯厚とした後、切刃ロールで切り出して麺線化する。なお、機械製麺においては、通常上記のようにして切り出して麺線とするが、スパゲティのようにエクストルーダで押出して麺線とする等の方法でも良い。
このようにして製麺した生麺線は、蒸し又は茹で、もしくはこれら両方を組み合わせてα化処理する。α化処理した麺線は、必要に応じて食塩あるいは食塩に調味料を加えた着味液を噴霧又は液に浸漬し、1食分にカットした後、1食分をリテーナに入れて乾燥する。
本発明に用いる即席麺乾燥用のリテーナは、好ましくは、略水平な底面に複数の小孔(通気孔)を有するリテーナで、側面は小孔を有さずフラットであるものがよい。底面の小孔の個々の大きさは、リテーナに投入した麺線が落ちてしまわない大きさで、径0.5〜6mm程度が良く、底面に等しく分散し、等間隔に形成されているのが好ましい。
本発明においては、略水平方向に移送するリテーナに対して、上方から高速の気流を吹き付けて、リテーナ上で麺線が踊るようにしながら乾燥するが、麺線がリテーナ内で浮き上がるようにするためには、リテーナの形状にもよるが、本発明者らの実験によると、通常の1食分の麺の量に対して麺線がさらされる風速で概ね60m/s以上の風速が好ましかった。特に好ましくは、麺線がさらされる最大風速が70m/s程度となるように吹き付けることで、麺線がリテーナ内で浮遊撹拌するような挙動を取ることができ、このように浮遊撹拌する状態で乾燥すると、麺線間の結着が少なく、ほぐれのよい嵩高い麺塊が形成される。
なお、このように、リテーナ内で麺線がより踊りやすいように、さらには浮遊撹拌しやすいようにするためには、リテーナの底面の複数の小孔の開口率を絞る、あるいは、リテーナの底面から側面への移行部に特定のRをつける等、リテーナ形状を工夫することが好ましい。具体的には、リテーナ底面の小孔の総面積がリテーナ底面の面積の10〜30%(開口率)とすることで、リテーナ上方から吹き付けられた気流の多くが小孔から抜けずに反射するため、麺線が浮遊撹拌するような挙動をとりやすい。また、リテーナ底面から側面への移行部を曲率半径5〜15mmの曲面にすると、リテーナの底面周縁部や中心部に麺線が押し付けられず、曲面で方向を変える気流によって麺線が浮遊撹拌するような挙動を取りやすい。
なお、本発明で言うリテーナの底面とは、底面から側面への移行部が曲面で形成されている場合、該曲面の接線の角度がリテーナ底面(水平面)に対して45°以下の部分を底面とする。また、リテーナの側面(側壁)についても、麺線が気流によって押し付けられて留まらないように、角部が曲面で形成された形状が良く、上面視略円形の形状が最も好ましい。また側面(側壁)はすり鉢状に開口部が大きく拡がっていると、リテーナ内の麺線が外へ飛び出してしまうので、底面に対して直立又はテーパー角(リテーナ底面に対し垂直な線となす角)として20°程度とすることが好ましい。また1食分のリテーナサイズとしては、具体的には容量400〜500cc程度、底面積が40〜150cm程度のものが例示できる。
本発明においては、このような高速の気流を上方から垂直下方向にリテーナに向けて吹き付けられる装置であれば、どのようなものでも適用できるが、強力なファンから送出される気流を、噴出部において絞ることによって風速を上げて噴射するシステム等が好ましく採用できる。例えば、噴出部として細いチューブ状の噴射ノズルや、スリット状の噴射ノズルを有し、これらノズルを庫内のリテーナ上方に多数配置し、当該ノズルから下方を移送するリテーナに向けて勢い良く熱風を噴射させる装置が例示できる。具体的には、特開平9−47224号や特開2003−90680等に記載されているような、スナック菓子の膨化乾燥や各種加工食品の焼成、焙煎等に用いられる高温気流乾燥装置が例示できる。
本発明においては、このような高速の気流を、上方からリテーナ内の麺線に向けて垂直下方向に吹き付けるが、麺線をリテーナ内で踊るような、浮き上がらせるような挙動を取らせるためには、麺線がさらされる風速を、好ましくは60m/s以上、さらに好ましくは70m/s程度とするのがよいが、このような高速の気流を吹き付けると、通常のリテーナの深さでは麺線の一部又は全部がリテーナから飛び出してしまう。
これに対応するために、リテーナの深さを深くすると、乾燥させた麺塊をリテーナから取り出しにくいとか、取り出す際に麺塊が破損する等の問題が多々あり、リテーナの深さはあまり深くすることができない。そこで、リテーナの深さを深くせずに麺線が飛び出さないようするために、本発明ではリテーナの開口部に筒状のリングを取り付ける。
リテーナ開口部に装着するリングは、リテーナ開口部の形状(上面視形状)と略同形同大(開口部より少し大きいものから小さいものを含む)の開口部を持ち、側面は凸凹やリークする部分のないフラットな形状が好ましく、上方から吹き付けられた高速の気流をできるだけ減衰しないようなものが好ましい。具体的には、リテーナと反対側(噴射孔側)の開口部は、リテーナ側開口部と同形同大の、筒状、すなわち、側面が開口面に対して垂直な略円柱状や略角柱状が最も好ましい。リング形状が円錐台形で、上下の開口部の大きさが異なる場合、外方向に広がるリングでは麺線が飛び出しやすく、内方向に絞られたリングでは移送中に麺線に当たる風速が落ちるため、少なくともリング側面のテーパー角としては、プラス・マイナス20°以内とするのが好ましい。
また、リングはリテーナに着脱自在に形成される。リングは高速の気流の吹き付けを行っている以外の間もリテーナに取り付けておくこともできるが、気流の吹き付けを行っていない間はリングの必要性は無く、リテーナからの麺塊の取り出し易さや、リテーナのリターン搬送スペースの小スペース化等を考えれば、高速の気流の吹き付けを行う乾燥庫内以外では、リングを取り外した状態とすることが好ましい。
具体的には、麺線投入前又は後にリングをリテーナに装着し、装着した状態で高速の気流乾燥機の乾燥庫内をリテーナと同調して搬送され、高速の気流の吹き付け終了後にリングをリテーナから外して、リングが外されたリテーナから麺塊を取り出す、あるいは次の工程に移行する手順が最も好ましい。
この場合リングとリテーナを搬送するコンベアの動きを同期させ、乾燥庫の入口及び出口においてリングをリテーナと着脱するようにすれば良く、特開2004−249111のような機構を用いることができる。しかし、本発明の場合、特開2004−249111のようにリングとリテーナの動きを完全に同期させなくても、リングの位置がリテーナ開口上面で前後に多少位置ずれしても充分にその効果を発揮することができる。
なお、リングの深さは、麺線が飛び出さない深さであれば良いが、より強い風速でも飛び出さないためには、気流の噴射孔に接触しない範囲で深くすることが好ましい。
また、本発明では麺線を踊るように乾燥させるための風速として、リテーナ上の麺線に吹き付けられる気流の風速を好ましくは60m/s以上として吹き付けるものであるが、常温でも時間を長くすれば、ほぐれのよい麺は得られるが、温度を高くすることで、乾燥が速く、食感も調理感のある好ましいものとなり、膨化度が高まって復元性もよくなる。このような効果を得るための、特に好ましい温度は100℃〜150℃程度である。
なお、本発明の場合麺線表面を乾燥させるだけでも、麺線表面のべたつきが無くなり結着が防げるので、この段階でほぐれはかなり改善される。従って、ある程度ほぐれを改善することが目的の場合は、上記の本発明の乾燥方法(60m/s以上の吹き付け)を短時間行って、麺線表面が乾燥した状態となった時点で、新たに別の乾燥方法、例えば通常のノンフライ麺に用いられる熱風乾燥法等を用いて仕上げ乾燥することもできる。またさらに、麺塊の水分含量が30%以下になると、概ね麺塊形状がほぼ固定されて、ほぐれ具合も決まるので、この時点以降の乾燥を他の方法で仕上げ乾燥することもできる。仕上げ乾燥としては、どのような乾燥方法も可能であるが、一般的な熱風乾燥である温度70〜120℃、秒速数メートル程度の熱風で乾燥すればよい。そしてこの場合、高速の気流の吹き付け以外の乾燥工程においては、リングは外して乾燥してもよい。
このように乾燥した即席麺(ノンフライ麺)は、合成樹脂製あるいは紙製のカップ容器に入れられてカップ麺とするか、包装袋に包装して袋麺とする。そして湯戻し時、調理時、及び喫食時において、麺線同士の結着がなく、ほぐれやすく食感のよい麺となる。
試験1<風速を変更した試験>
小麦粉850gに澱粉150gを加えて主原料とした。これに食塩20gかんすい3g重合リン酸塩1gを水400mlに溶かして添加し、ミキサーでよく混練して複合麺帯機で12mm厚の麺帯とした。この麺帯をロール圧延機に通して、最終麺帯厚を1.8mmとした。この麺帯を切刃ロール角刃16番で切り出して製麺し、生麺線を得た。
切り出された生麺線はネットコンベア上を移送し、飽和蒸気約100℃、蒸気流量240kg/hで2分間蒸し、続いて10秒熱湯で茹でた。このα化済み麺線を5%食塩と少量の調味料を溶かした着味液に数秒間浸漬し、麺線をカットして1食分180gをリテーナに投入した。
リテーナは容積450ml、開口径(上径)φ137mm、高さ40mm、テーパー角(底面に対して垂直な面に対し外側に開いた角)20°、底面と側面(側壁)との間の隅部の曲率半径がR=10mmで、リテーナ底面に形成された小孔の径φ4.0mmで、小孔の総面積がリテーナ底面積の20%のリテーナを用いて、下記条件でそれぞれリテーナ内に投入した麺線を乾燥した。
乾燥機は、庫内に細筒状のノズルが、天面の1m2に約240本設置され、このノズルから高温高風速の気流が噴出されるもので、このノズルの下をコンベアに設置されたリテーナが、水平方向に走行速度約2.5m/sで走行する。
乾燥温度は、ノズル出口におかれたセンサーで測定したところ、140℃、麺塊上面付近に設置したピトー管で風速を測定し、それぞれ風速40m/s、50m/s、60m/s、70m/sで72秒間とした。この間にリテーナからの麺線の飛び出しがあるか否かを観察した。
次いで、仕上げ乾燥として、それぞれのリテーナに入れたまま通常の熱風乾燥機で庫内温度90℃、4.0m/sで60分乾燥した。乾燥後麺重量は、麺線の飛び出しの無かったあるいは少ないものを選んで測定した所概ね90gであった。
このようにして製造した即席麺塊について、熱湯400mlを注加して4分放置した後、ほぐれの状態を確認して喫食した。
なお、官能評価はパネラー5人で5段階で行い、麺の飛び出しのあったものは、飛び出し量の少ないサンプルで評価した。喫食時のほぐれの評価において、評価5はほぐれが非常によい状態、4は箸で軽くほぐせる状態、3は箸でほぐせる状態、2は箸でほぐすのがやや困難な場所がある状態、1は結着が多く箸でほぐすことが困難な状態。とした。
結果を表1に示す。
Figure 2014187924
試験2<リングを用いた試験>
試験1では、麺に吹き付けられる風速を60m/s以上にするとリテーナからの麺の飛び出しがあったので、試験例1において麺線に吹き付けられる風速を60m/s又は70m/sとし、リテーナの開口部に径(上面、下面)141mm、高さ30mmの円筒形のリングを被せて係止し、試験例1と同様に乾燥して実施例1とすることで、リンクを被せないものと比較した。結果を表2に示す。
Figure 2014187924
試験3<温度に関する試験>
試験1の、風速70m/sで、吹き付ける温度を140℃であったのを60℃〜160℃に変えて実験した。その他の条件である、装置や風速、乾燥時間等は全て試験1と同様である。結果を表3に示した。
Figure 2014187924

Claims (6)

  1. リテーナにα化処理した麺線を投入し、該リテーナの上方からリテーナ内の麺線に高速の気流を吹き付ける工程を含む、即席麺の乾燥方法であって、
    前記リテーナの開口部に、該開口部と略同形同大の開口部を有する筒状の着脱自在なリングを取り付け、前記高速の気流を、リテーナ内の麺線がさらされる風速として60m/s以上の気流とすることを特徴とする即席麺の乾燥方法。
  2. 前記高速の気流によって、前記リテーナ内の麺線を浮遊撹拌状態にして麺線をほぐしつつ乾燥する請求項1に記載の即席麺の乾燥方法。
  3. 前記リングが、その側面が開口面に対して略垂直の筒状である請求項1または2に記載の即席麺の乾燥方法。
  4. 前記高速の気流を吹き付ける工程を行った後、さらに他の乾燥方法で麺線を乾燥させる請求項1ないし3のいずれかに記載の即席麺の乾燥方法。
  5. 前記高速の気流が、前記麺線がさらされる温度として100℃〜150℃の高温熱風である請求項1から4のいずれかに記載の即席麺の乾燥方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の即席麺の乾燥方法に用いられる即席麺用乾燥装置であって、
    前記乾燥装置の庫内をリテーナが搬送し、該搬送するリテーナに対して上方から前記60m/s以上の高速の気流を吹き付けて、リテーナ内に投入されたα化処理後の麺線を乾燥する装置であり、
    前記庫内のリテーナの搬送経路上方には、垂直下方向に向かって高速の気流を噴出するノズルが配置され、
    前記庫内搬送時のリテーナの開口部に装着され、該リテーナに同調して搬送する、リテーナの開口部と略同形同大の開口部を有する着脱自在な筒状のリングを備える、即席麺用の乾燥装置。
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