JP2014185214A - 活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物 - Google Patents

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真司 井上
Tatsuyuki Okuda
竜志 奥田
Nanae Kikuta
七重 菊田
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Abstract

【課題】 活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を印刷してCD、DVD表面に形成させた被記録層によるCD、DVDの反りを抑えつつ、被記録層の皮膜強度を兼ね備えた活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を提供する。
【解決手段】 本発明は、水溶性モノマー、水溶性ポリマー、フィラー、及び前記水溶性ポリマー以外の分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物(A)を含有する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物であって、前記親水性化合物(A)が(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールの誘導体、(ポリ)グリセリン、(ポリ)グリセリンの誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンの誘導体からなる群から選ばれた1つ以上の化合物を含有する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、基板上にインクジェット方式により記録するための被記録層を形成することができる活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物、並びに印刷された光情報記録媒体に関する。
近年、パーソナルコンピュータ等により作成したデザイン画、画像や文字情報等を水性インクジェットプリンターにて印刷できる被記録層(インクジェット受理層とも呼ばれる)を有するCD−R、DVD−R、BD−R等の光情報記録媒体が販売されている。
ディスク表面にその被記録層を形成するための方法として、硬化した皮膜がインクジェットプリンターのインク(以後ジェットインクと表記する)を受容する性質を持つ活性エネルギー線硬化型インキ組成物をスクリーン印刷により塗布する方法がある(例えば、特許文献1及び2参照)。
CDやDVD等の光情報記録媒体は、パッケージ用の紙、プラスチックフィルムなどと比較すると厚くて丈夫であり反りは発生し難い。しかし一度反りが発生した場合に、わずかであっても読み取りや再生が出来なくなるなどの問題が発生する場合がある。特に、水性インクジェットプリンターの被記録層は、湿度や温度に敏感に反応し反りを生じやすいという特性を持っている。
一般に活性エネルギー線硬化型インキの分野において反りを低減する手段としては、その構成要素であるモノマーやオリゴマーを選択し、硬化後の被膜が柔らかくなるようにする方法が知られている。しかしこの方法では、被膜が柔らかくなり傷つきやすくなるという問題を抱えている。
また、特定の化学構造の物質を配合することで、反りと皮膜硬度を両立させる提案もされている(例えば、特許文献3及び4参照)。しかしながらこれらは、インクジェットの受理性については考慮されていない。
以上から、反りの現象を抑えつつ皮膜強度を保持する事で傷つきも抑制できる活性エネルギー線硬化型スクリーンインキの提供を可能とさせたのが本発明である。
特開2000−34435 特開2006−321047 特開2009−197103 特開2011−173982
本発明の課題は、活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を印刷してCD、DVD表面に形成させた被記録層によるCD、DVDの反りを抑えつつ、被記録層の皮膜強度を兼ね備えた活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を提供することにある。
本発明者は、水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物を活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物に添加することにより、前記課題を解決するに、顕著に効果を奏することを見出し、発明を完成させた。即ち、本発明は、水溶性モノマー、水溶性ポリマー、フィラー、及び前記水溶性ポリマー以外の分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物(A)を含有する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物であって、前記親水性化合物(A)が(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールの誘導体、(ポリ)グリセリン、(ポリ)グリセリンの誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンの誘導体からなる群から選ばれた1つ以上の化合物を含有する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物により、印刷したCD、DVDの反りの抑制と印刷皮膜の強度保持の両方を兼ね備えた活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを得ることができる。
本発明は、水溶性モノマー、水溶性ポリマー、フィラー、及び前記以外の分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物である(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールの誘導体、(ポリ)グリセリン、(ポリ)グリセリンの誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンの誘導体からなる群から選ばれた1つ以上の化合物を適量含有することで目的とする本発明の効果を奏するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物に用いる水溶性モノマーとしては、25℃において水と任意の比率で溶解し合うことのできる活性エネルギー線重合性のモノマーである。その例としては多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、N-アルキルアミノアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、N-アルキル(メタ)アクリル酸アミド、多価アルコールのビニルエーテルなどを挙げることができる。具体的には、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリルモルホリド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルなどを例示することができ、これらを単独で使用しても二種以上の混合物を使用しても良い。中でもN−アクリルモルホリドが硬化性に優れる点で好ましい。これらの水性モノマーは、本発明のスクリーンインキ組成物の20重量%以上であり、より好ましくは40重量%〜80重量%の範囲で使用する。固形分としては、
20重量%以上であり、より好ましくは40重量%〜80重量%の範囲で使用する。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物に用いる水溶性ポリマーは、被記録層を形成する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物の粘度、流動性等を整えてスクリーン印刷適性を向上させ、最終的に形成する被記録層のレベリングを改善する効果がある。また、フィラーの均一分散を助ける効果もある。なお添加量が多いほど被記録層表面はきれいになるが、多すぎるとインクジェットのセットが悪化する問題や、高温多湿条件にてフィルム表面がベタつく等の問題がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物に用いる水溶性ポリマーとしては、ビニル化合物やアクリル化合物の重合物類、セルロース類等が挙げられ、具体的には、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が例示される。水溶性ポリマーの添加はスクリーンインキの流動性を向上させ、レベリングおよびスクリーン印刷適性を向上させるのに有効である。必要であれば流動性と共に粘度を上げ、有機・無機フィラー等の粉体原料の沈降を防ぎ、機上安定性や貯蔵安定性を向上させる。水溶性ポリマーとしては種々のものがあるが、できるだけ少量の添加で流動性付与や粘度向上などの高い効果を与えるものが、ジェットインクのセット性を損わせることが無く有効である。これらの水溶性ポリマーの総量は、本発明のスクリーンインキ組成物の0.3〜8重量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲で使用する。インキ組成物固形分としては、0.3〜8重量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲で使用する。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物において、ジェットインクの被記録層上でのセットの速度を向上させるために、添加するフィラーの選択が重要である。ここでインクがセットするとは、インクが被記録層に固着または定着し、指で擦ったくらいでは、指にインクが付かなくなる状態を指す。インクがセットしたディスクは重ねたり包装したりすることが出来るので、セットが速いことは印刷の作業性において重要である。
本発明に使用されるフィラーとしては有機または無機のフィラーが用いられる。具体的には、無機フィラーとしてはシリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等が、有機フィラーとしてはリグニン、プロテイン、セルロース等の粉末や、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル、ポリアミド等の微粒子やこれらの架橋微粒子が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらのうちシリカ、または炭酸カルシウムが特に好ましい。
これらのフィラーは1種のみを用いても2種以上を併用しても良い。これらのフィラーのインキ中における含有量は、5〜60重量%、さらには10〜50重量%であることが好ましい。これらのフィラーの含有量が少なくなりすぎると、ジェットインクのセットが遅くなる。また含有量が多くなりすぎると、皮膜がもろくなる。
現在CD、DVD等のスクリーン印刷は10〜20μm程度の厚みにて印刷されることが一般的であり、混入されるフィラーはその固定の為、平均粒子径が20μmを越えない事が必要であり、最大でも30μm以下であることが望ましい。30μmを大きく越えるフィラーは被膜表面からフィラーの先端が突出し、硬化スクリーンインキ皮膜中にフィラー自体を固定できない場合もある。基材がディスクの場合にディスク同士を重ね弱い振動を与えると、フィラーの先端や被膜に固定されないフィラーがディスク表面に傷をつける場合があり、細かな多数の傷が付くと光学読み取りの障害となる可能性がある。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物に用いる分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物(A)としては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールの誘導体、(ポリ)グリセリン、(ポリ)グリセリンの誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンの誘導体を各々単独で用いても良いし、2つ以上組合せて用いても良い。
親水性化合物(A)の具体例としては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、メチル(ポリ)エチレングリコール、イソプロピル(ポリ)エチレングリコール、ブチル(ポリ)エチレングリコール、イソブチル(ポリ)エチレングリコール、ヘキシル(ポリ)エチレングリコール、2−エチルヘキシル(ポリ)エチレングリコール、アリル(ポリ)エチレングリコール、フェニル(ポリ)エチレングリコール、ベンジル(ポリ)エチレングリコール、ジメチル(ポリ)エチレングリコール、ジエチル(ポリ)エチレングリコール、ジブチル(ポリ)エチレングリコール、2,2−ビス(4−ポリオキシエチレン−オキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリ(ポリ)オキシエチレンエーテル、ペンタエリスリトール(ポリ)オキシエチレンエーテル、N−(ポリ)オキシエチレンエチレンジアミン、(ポリ)オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、(ポリ)エチレングリコールグリセリルエーテル、(ポリ)エチレングリコールソルビトールエーテル、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、(ポリ)グリセリンフェニルエーテルが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
環境の温湿度が変化すると反りが発生するメカニズムとして、次のように考えられる。すなわち、被膜が水分を吸収して膨潤した時に、被膜中のポリマー同士が水素結合で結びつくが、水分が抜けた後も水素結合は残り、ポリマーの配列が元に戻ることが出来ず歪みを生じるためである。分子中に水酸基を有する活性エネルギー線に非活性な親水性化合物を入れると反りが抑制されるのは、親水性化合物がポリマーと水素結合するため、被膜が水分を吸収して膨潤しても、親水性化合物でキャップされているためポリマー同士の間で新たな水素結合が発生しないためと考えられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物に用いる分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物(A)の含有量は、インキ組成物固形分の1〜8重量%が好ましい。親水性化合物(A)の含有量が1重量%を下回るとインキ塗工後乾燥時のCD、DVDの反りの現象が克服できず、親水性化合物(A)の含有量が8重量%を上回ると皮膜が柔らかくなり傷つきやすくなる傾向にある。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物には、染料固着剤を使用しても良い。該染料固着剤としてはカチオン系ポリアミン樹脂(ポリアミン骨格の重合物、共重合物に官能基として無機塩、有機塩の部位が導入されたもの)が、他のタイプの染料固着剤よりも有効である。この他のタイプの染料固着剤としてはアクリル酸骨格のオリゴマー、ポリマーにカチオン基を導入したものが挙げられる。これらの染料固着剤は、本発明のスクリーンインキ組成物の1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%の範囲で使用する。インキ組成物固形分としては、1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%の範囲で使用する。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーン組成物は、光重合開始剤を添加することに
より、紫外線硬化型スクリーンインキ組成物として用いることができる。
本発明のインキを硬化させるのに用いられる活性エネルギー線としては紫外線、電子線が挙げられるが、紫外線を使用する場合には該スクリーンインキ中に光重合開始剤を含有させる必要がある。電子線を発生する装置は一般に装置自体が高価であり、かつメンテナンスについても専門的な知識が必要である。故に活性エネルギー線硬化型インキの市場において、紫外線硬化型のインキが広く用いられている。
用いられる光重合開始剤、および増感剤の具体的な例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル− ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン]、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、エチルアントラキノン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等を挙げられるが、これに限定されるものではない。
これらの光重合開始剤を、本発明のスクリーンインキ固形分の1〜10重量%、より好ましくは2〜6重量%の範囲で使用する。開始剤が10重量%を越えると、余分な開始剤やラジカル発生後の形成物が密着性、硬度に悪影響を与える場合があり、1重量%未満では必要な光硬化性が得られない。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物は、用途に応じて、非反応性化合物、消泡剤、レベリング剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、染料、レオロジー調製剤等を適宜併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキに配合される成分は安全性を考慮して選択することが好ましい。また本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを光記録媒体に塗布する方法としては、スクリーン印刷法が適するがこれに限定されるものではなく、バーコート法、ブレードコート法、エアナイフコート法、ロールコート法等も用いることができる。
また通常のオフセット印刷やフレキソ印刷により一般の印刷インキを用いた印刷と、本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物による印刷若しくはコーティング(塗布工程)を組み合わせることで、通常の絵柄や文字等が印刷された紙やプラスチック等の基材に対して、部分的にジェットインクによる記録の可能な領域を形成することができる。
オフセット印刷としては油性インキの利用が、フレキソ印刷としては水性フレキソインキの利用が可能である。また本発明の活性エネルギー線スクリーンインキ組成物を活性エネルギー線硬化型オフセットインキ又は活性エネルギー線硬化型フレキソインキと組み合わせて使用した場合、インライン工程により1パスでインクジェットにより記録可能な部
分を有する印刷物(カードやディスク等)を作製することが可能となる。
例えば、UVインキ用のオフセット印刷ユニット若しくはフレキソ印刷ユニットを有し
、その後工程にロータリースクリーンユニット、ロールコーターユニット若しくはフレキ
ソコーターユニット等を有し、更にその後に紫外線照射装置若しくは電子線照射装置等の
活性エネルギー線照射ユニットを有する印刷装置を用いることにより、一工程で本発明の
活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を用いて被記録層を有する印刷物を製造
することができる。この方法によれば、例えばプラスチックフィルムの様な非吸収基材に
、通常の絵柄や文字の印刷部分の他に、インクジェットにより記録可能な部分をも設ける
ことが可能である。
尚、本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物は、必要に応じて溶剤を併用してもよいが、本発明の効果を顕著に発現するには有機溶剤を使用しない事が好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
被記録層を形成する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物の実施例1〜6を表1に、実施例7〜12を表2に、比較例1及び2を表3に示す配合により調整した。
ヒドロキシプロピルセルロースは一般に粉末状であり、水溶性モノマーに完全に溶解させるのには時間を要する。よって、まず分散攪拌機により水溶性ポリマーを水溶性モノマーに完全に溶解させ、溶け残った粉状のポリマーが無いことを確認した後に他の原料を投入した。原料をすべて投入し終えた後、回転速度を3000rpm以上として各サンプルとも10分間攪拌を行った。攪拌終了後は豊栄精工製グラインドメーターにて分散度を確認して、分散度が20μm以下になっていない場合には攪拌を継続した。
表1〜3には実施例及び比較例のインキ組成物の評価結果を示す。
〔被記録層の反り:評価用サンプル作成〕
得られたインキ組成物を厚さ25μmのPETフィルム上に、膜厚が約25μmとなるようにアプリケータを使って塗布した。塗布物に200mJ/cmのメタルハライドランプを当てて硬化させ、反り評価用のサンプルを作製した。
〔被記録層の反り:評価基準〕
作製したサンプルを22℃湿度50%の環境に24時間置いてなじませた後、55℃の乾燥機に入れた。10分後に反りの程度を目視で判定した。
◎:まったく反らない
○:フィルムの端が持ち上がる程度に反る
×:フィルムがくるまる程度に反る
〔鉛筆硬度:評価用サンプル作成〕
得られたインキ組成物をCD上にスクリーン印刷し、UVランプを当てて硬化させ、鉛筆硬度評価用のサンプルを作製した。印刷条件、UVランプの照射条件は、以下の通りである。
スクリーン:300メッシュ
印刷膜厚:約15μm
UVランプ:メタルハライドランプ
UV照射量:200mJ/cm
〔鉛筆硬度:評価基準〕
被膜の硬さを測定するため鉛筆硬度を測定した。測定は、荷重を500gへ変更した他は、JIS K 5600−5−4に従って行った。
◎:非常に硬い(鉛筆硬度でHB以上)
○:実用上問題ない硬さ(鉛筆硬度でB又は2B)
×:実用上問題ある(鉛筆硬度で3B以下)
Figure 2014185214
Figure 2014185214
Figure 2014185214
表1〜3中の数値は重量部である。
表1〜3に示す諸原料及び略を以下に示す。
・N−アクリルモルホリド:ACMO 興人フィルム&ケミカルズ株式会社製
・ポリエチレングリコールアクリレート:n数=9
・ポリエチレングリコールジアクリレート:n数=9
・ヒドロキシプロピルセルロース: HPC−L、日本曹達株式会社製
・消泡剤:TEGO FORMEX N、Evonik Tego Chemie社製
・4−メトキシフェノール:貯蔵安定性剤、東京化成工業株式会社製
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:アルキルフェノン系光重合開始剤
IRGACURE184、BASF社製
・炭酸カルシウム:合成炭酸カルシウム、数平均粒径4μm
・シリカ:湿式合成シリカ、数平均粒径4μm
・ポリエチレングリコール:数平均分子量200、日油株式会社製
・トリメチロールプロパン:TMPフレーク 三菱ガス化学株式会社製
・1−ヘキサデセン:東京化成工業株式会社製
(数平均分子量の測定)
尚、本発明におけるGPCによる数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
実施例に述べる活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物では、紫外線光源により形成させた被記録層によるCDの反りを抑えつつ、被記録層の皮膜強度を保持する事ができた。
比較例1の結果においては、被記録層の皮膜強度は保持できているものの、CDの反りの現象は解消されない。また比較例2では、1−ヘキサデセンが疎水性化合物であるがために親水性モノマーと混ざり合わずに分離してしまいインキ化する事ができなかった。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物によりCDやDVD等の表面に形成された被記録層による基材の変形防止と皮膜強度の向上による利便性が図れ、類似した非吸収基材の被記録層を持つ各種光情報記録媒体へも展開され得る。

Claims (4)

  1. 水溶性モノマー、水溶性ポリマー、フィラー、及び前記水溶性ポリマー以外の分子中に水酸基を有し活性エネルギー線に非活性な親水性化合物(A)を含有する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物であって、前記親水性化合物(A)が(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレングリコールの誘導体、(ポリ)グリセリン、(ポリ)グリセリンの誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンの誘導体からなる群から選ばれた1つ以上の化合物であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
  2. 前記親水性化合物(A)の含有量が、インキ組成物の1〜8重量%である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
  3. 更に染料固着剤を含有する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
  4. 請求項1〜3の何れか1つに記載の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物を用いて印刷された光情報記録媒体。
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