JP2014184962A - 錠剤用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な操作で正確な計量を保証しつつ所定量の錠剤を取り出すことのできる錠剤用容器を提供する。
【解決手段】 前面に取り出し口2が開口形成された容器本体3と、取り出し口2に収納位置と引き出し位置との間で前後にスライド可能に取り付けられたスライダー4とを備え、容器本体3は、収納位置にあるスライダー4に対してスライド方向奥側に錠剤収納空間を有し、スライダー4は所定量の錠剤を収容する錠剤計量部8を備え、スライダー4が収納位置にあるとき錠剤収納空間から錠剤計量部8へ錠剤が流入可能となるように錠剤計量部8の後端部が開口され、スライダー4が引き出し位置にあるとき錠剤計量部8への錠剤の流入を阻止するストッパー12が錠剤計量部8の奥側端部に設けられている錠剤用容器1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、錠剤用容器に関する。
従来より、数回分の錠剤を携帯するとともに服用時に処方された所定量の錠剤を計量して取り出すことができる錠剤用容器が種々開発されており、例えば、下記の特許文献1に開示されたものが知られている。
特開2005−8197号公報
この従来の錠剤用容器では、一側面に取り出し口が開口形成された容器本体と、取り出し口に収納位置と引き出し位置との間でスライド可能に取り付けられたスライダーとを備えている。このスライダーは、所定量の錠剤を計量して収容可能な錠剤計量部を備えているとともに、この錠剤計量部の背面側面板(13)寄りの側面板(12)に側方に向けて開口する物品採入口(16)が設けられている。そして、錠剤を取り出す際には、スライダーを収納位置とした状態で取り出し口側が下になるように容器本体を傾けると、隔壁板(8)にも案内されながら錠剤が物品採入口から錠剤計量部に流入していく。
しかし、物品採入口は側方に開口しているため、単に取り出し口側が下になるように容器本体を傾けるのみでは所定量の錠剤が錠剤計量部に流入できず、上記特許文献1の図2(a)において錠剤計量部の右下部分に空間が残ってしまうことが多いために、正確に錠剤を計量するには容器本体を左右に傾けたり前後に傾けたりという作業を目視で確認しながら行う必要があって煩雑であった。さらに、正確に計量した後に取り出し口側が下になるように容器本体を傾けたままスライダーを引き出そうとすると、その衝撃で錠剤が物品採入口からこぼれ落ちてしまうことがあるため、容器本体を一旦水平な状態に戻してからスライダーを引き出し、その後、錠剤をスライダーから取り出すために再度容器本体を傾けるという作業も必要となり、利便性の高いものではなかった。
そこで、本発明は、簡単な操作で正確な計量を保証しつつ所定量の錠剤を取り出すことのできる錠剤用容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明の錠剤用容器は、一側面に取り出し口が開口形成された容器本体と、前記取り出し口に収納位置と引き出し位置との間で所定のスライド方向に沿ってスライド可能に取り付けられたスライダーとを備え、前記容器本体は、収納位置にある前記スライダーに対してスライド方向奥側に錠剤収納空間を有しており、前記スライダーは、所定量の錠剤を収容する錠剤計量部を備え、前記スライダーが収納位置にあるとき前記錠剤収納空間から前記錠剤計量部へ錠剤が流入可能となるように前記錠剤計量部の前記スライド方向の奥側端部は開口され、前記スライダーが引き出し位置にあるとき前記錠剤計量部への錠剤の流入を阻止するストッパーが前記錠剤計量部の奥側端部に設けられていることを特徴とするものである。
かかる本発明の錠剤用容器によれば、スライダーを収納位置に収納した状態で取り出し口側が下になるように容器本体を傾けると、容器本体の錠剤収納空間から錠剤計量部へ向けて錠剤計量部の奥側端部の開口から錠剤が錠剤計量部へ流入し、所定量を超える錠剤は錠剤計量部へ流入することはできないので所定量の錠剤が正確に計量される。そして、そのままスライダーを引き出し位置まで引き出すと、ストッパーによって錠剤計量部への錠剤の流入が阻止されるので、取り出し口側が下になるように容器本体を傾けたまま錠剤計量部内の錠剤を取り出しても所定量を超える錠剤が流出してくることがない。
上記本発明の錠剤用容器において、前記ストッパーは、前記錠剤計量部の左右一側壁の奥側端部からスライド方向奥側かつ左右中央側へ向かって斜めに延出されており、前記容器本体には前記スライダーのスライドを案内する案内壁が前記ストッパーに対向して設けられ、引き出し位置にある前記スライダーのストッパーと前記案内壁との間隔が錠剤の幅よりも小さく、収納位置にある前記スライダーのストッパーは前記案内壁の奥側端部よりもスライド方向奥側に位置され、これにより前記錠剤収納空間から前記錠剤計量部へ錠剤が流入可能となるように前記錠剤計量部の前記スライド方向の奥側端部が開口されるものとすることができる。これによれば、スライダーおよび容器本体に可動部分が無いので動作の安定性を向上できる。
また、前記ストッパーは、前記錠剤計量部の底壁の奥側端部に上下揺動自在に設けられたフラップからなり、該フラップは、前記スライダーが収納位置にあるとき上記開口を形成するように下方揺動されるとともに、前記スライダーが引き出し位置にあるとき錠剤計量部への錠剤の流入を阻止するように上方揺動されるものとすることもできる。これによれば、錠剤計量部の奥側開口を錠剤計量部の内部空間とスライド方向に沿って直線的に設けることができ、錠剤計量部への錠剤の流入が一層円滑に行われるようになる。
好ましくは、前記錠剤計量部は、スライド方向に沿って一列に所定量の錠剤を収容するように構成できる。これによれば、錠剤計量部の奥側の錠剤収容部に錠剤が存在する状態で取り出し口側が下になるように容器本体を傾けるだけでより確実に所定量の計量を行うことが可能になる。
本発明によれば、取り出し口側が下になるように容器本体を傾けたままスライダーを引き出すのみで、正確な計量と錠剤の取り出しとを行うことができ、簡単な操作で正確な計量を保証しつつ所定量の錠剤を取り出すことができる。
本発明の第1実施形態に係る錠剤用容器の全体断面図である。 図1のA−A線断面図である。 同錠剤用容器の分解斜視図である。 同錠剤用容器の錠剤充填工程を示す斜視図である。 同錠剤用容器の錠剤取り出し時の全体断面図である。 本発明の第2実施形態に係る錠剤用容器の全体断面図である。 図6のB−B線断面図である。 同錠剤用容器の分解斜視図である。 同錠剤用容器の錠剤取り出し時の全体断面図である。 図9のC−C線断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は本発明の第1実施形態に係る錠剤用容器1を示しており、該容器1は、前側面に取り出し口2が開口形成された容器本体3と、この容器本体3の取り出し口2に収納位置(図1参照)と引き出し位置(図5参照)との間で前後方向(所定のスライド方向)に沿ってスライド可能に取り付けられたスライダー4とを備えている。
容器本体3は、天板・前後左右側板及び底板を有して前後方向に長尺の平面視長方形状の箱型に構成され、その内部空間が錠剤収納空間となされ、該空間の上下幅は錠剤の高さより若干大きくなされている。錠剤収納空間は、スライダー4の左側方の領域からスライダー4のスライド方向奥側の領域に亘って設けられている。
また、容器本体3は、図3及び図4に示すように、天板及び前後左右側板を一体に有する本体上カバー5と、底板となる本体下カバー6とを組み立てることによって構成されており、下カバー6を上カバー5から取り外すことによって上カバー5の錠剤収納空間内に錠剤を充填できるようになっている。これら上カバー5及び下カバー6は透明乃至半透明の合成樹脂製であり、内部の錠剤の残量や、錠剤の位置を外部から目視により確認できるようにしている。
上記取り出し口2は、容器本体3の前側板の右寄りの位置に設けられた正面視方形状の開口であり、この取り出し口2の左端部から後方に向かって案内壁部7が延設されており、該案内壁部7(左側案内壁)と容器本体3の右側板(右側案内壁)との間にスライダー4の錠剤計量部8が案内保持されている。
スライダー4は、所定量(例えば4錠)の錠剤を前後方向に一列に収容する錠剤計量部8と、該錠剤計量部8の前端部に一体形成された前板部9と、容器本体3の右側板の外側面に重合する前後方向に長尺の板状の操作片10と、スライダー4の移動範囲を規制するための前後方向に長尺板状の規制片11とを備えている。操作片10は前板部9の右端部から後方に延設され、その外側面には滑り止め用の凹凸が形成されており、この操作片10を指で前後に操作することによってスライダー4をスライド操作可能である。
規制片11は前板部9の左端部から後方に延設され、上記案内壁部7の左側面に重合され、この規制片11と錠剤計量部8の左側壁との間に案内壁部7が挟み込まれている。なお、規制片11の左側面は隔壁13によって覆われており、該隔壁13によって錠剤への規制片11の接触を防止している。
規制片11には係止凸部11aが設けられており(図3参照)、スライダー4が引き出し位置にあるときに係止凸部11aが容器本体3側の係止部(図示省略)に係合することによって、引き出し位置を超えてスライダー4が取り出し口2から引き出されてしまうことを阻止している。
錠剤計量部8は、底壁部及び左右側壁部とから上方開口状に構成され、その左右側壁間の幅は錠剤の直径より僅かに大きくなされており、また、底壁部及び左右側壁部の前後方向長さは所定量(図示例では4錠)の錠剤の直径の合計とほぼ同じである。
また、錠剤計量部8の右壁部の後端部(スライド方向奥側端部)には、スライダー4が収納位置にあるときにスライダー4の後方の錠剤収納部から錠剤計量部8への錠剤の流入を許容する一方、スライダー4が取り出し位置にあるときに錠剤計量部8への錠剤の流入を阻止するストッパー12が設けられている。このストッパー12は上記案内壁部7と対向して設けられているとともに、スライダー4が収納位置にあるときは案内壁部7の後端部よりも後方にストッパー12が位置するようになっている。
本実施形態のストッパー12は錠剤計量部8に一体形成され、錠剤計量部8の右側壁の奥側端部から後方(スライド方向奥側)かつ左右中央側へ向かって斜めに延出されている。このストッパー12と錠剤計量部8の左側壁の後端部との間の距離は錠剤の直径よりも大きくなされ、これによりスライダー4単体として見れば錠剤計量部8の後端部は常時後方に向けて開口されている。スライダー4を容器本体3に組み合わせた状態では、スライダー4が引き出し位置にあるときはストッパー12の先端部(後端部)と上記案内壁7との間隔が錠剤の幅(直径)よりも小さくなされているため、錠剤計量部8の後端開口がストッパー12及び案内壁7によって狭められ、容器本体3の錠剤収納空間から錠剤計量部8への錠剤の流入が阻止される。一方、スライダー4が収納位置にあるときは、ストッパー12は案内壁7よりも後方に位置するため、案内壁7の後端部とストッパー12との距離が錠剤の幅(直径)よりも大きくなされ、これにより錠剤計量部8の後端部が錠剤の流入を許容するように開口されることとなる。
なお、案内壁部7の後端部から斜め後方に向けてガイド14が一体形成されており、このガイド14に案内されて錠剤が円滑に錠剤計量部8の後端開口まで案内されるようになっている。
次に、本実施形態の錠剤用容器1の使用方法について説明する。まず、図3に示す分解状態から、本体上カバー5の取り出し口2にスライダー4を装着して、スライダー4を収納位置まで押し込む。次に、図4に示すように本体上カバー5の錠剤収納空間内に錠剤を充填した後、本体上カバー5に本体下カバー6を嵌着することによって錠剤補充及び組み立てが完了する。
錠剤を所定量取り出す際には、スライダー4の後方の錠剤収納空間内に錠剤が存在する状態で取り出し口2側が下になるように容器1を傾けると、図1に示すように所定量の錠剤がスライダー4の錠剤計量部8内に流入する。そのままスライダー4を引き出し位置まで引き出すと、図5に示すようにストッパー12によって錠剤計量部8の後端開口が狭められて更なる錠剤の流入が阻止されるので、引き出したスライダー4の錠剤計量部8から錠剤を取り出しても所定量以上の錠剤が流出してしまうことがない。また、この一連の操作は、取り出し口2側が下になるように容器1を傾けたままで行うことができ、かかる単純な操作で確実に所定量の計量を行うことができる。
図6〜図10は本発明の第2実施形態に係る錠剤用容器1を示しており、上記第1実施形態と同様の構成については同符号を付して詳細説明を省略し、異なる構成、作用効果について説明する。
本第2実施形態では、ストッパー12の構成が第1実施形態と大きく異なっており、第2実施形態のストッパー12は、錠剤計量部8の底壁の奥側端部に上下揺動自在に設けられたフラップによって構成されている。一方、容器本体3の上カバー5には、図6及び図7に示すようにスライダー4が収納位置にあるときにフラップ12を底壁に対して平坦となる状態(下方揺動状態)へ強制的に下方揺動させるためのリブ17(突出部)が設けられている。このリブ17と容器本体3の底板(下カバー6)との間にはフラップ12の高さよりも若干大きな隙間が形成されており、この隙間にフラップ12が嵌まり込んで下方揺動状態で保持されるようになっている。なお、リブ17の頂面の前端部には傾斜面が形成されており、これにより円滑にフラップ12が上記隙間に案内されるようになっている。そして、フラップ12が下方揺動した状態では、錠剤の流入を許容するように錠剤計量部8の後端が開口される。
また、容器本体3の上カバー5には、図9及び図10に示すようにスライダー4が引き出し位置にあるときにフラップ12を強制的に起立させるための凸部15が設けられており、これによりスライダー4が引き出し位置にあるとき、錠剤計量部8への錠剤の流入を阻止するようにフラップ12が上方揺動される。なお、錠剤計量部8の底壁には上記凸部15との干渉を避けるためのスリット16が形成されている。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更できる。例えば、上記リブ17は下カバー6に設けられていてもよい。また、容器本体3の前後左右側壁は下カバー6に一体に設けてもよい。

Claims (4)

  1. 一側面に取り出し口(2)が開口形成された容器本体(3)と、前記取り出し口(2)に収納位置と引き出し位置との間で所定のスライド方向に沿ってスライド可能に取り付けられたスライダー(4)とを備え、前記容器本体(3)は、収納位置にある前記スライダー(4)に対してスライド方向奥側に錠剤収納空間を有しており、前記スライダー(4)は、所定量の錠剤を収容する錠剤計量部(8)を備え、
    前記スライダー(4)が収納位置にあるとき前記錠剤収納空間から前記錠剤計量部(8)へ錠剤が流入可能となるように前記錠剤計量部(8)の前記スライド方向の奥側端部が開口され、前記スライダー(4)が引き出し位置にあるとき前記錠剤計量部(8)への錠剤の流入を阻止するストッパー(12)が前記錠剤計量部(8)の奥側端部に設けられていることを特徴とする錠剤用容器。
  2. 前記ストッパー(12)は、前記錠剤計量部(8)の左右一側壁の奥側端部からスライド方向奥側かつ左右中央側へ向かって斜めに延出されており、前記容器本体(3)には前記スライダー(4)のスライドを案内する案内壁(7)が前記ストッパー(12)に対向して設けられ、引き出し位置にある前記スライダー(4)のストッパー(12)と前記案内壁(7)との間隔が錠剤の幅よりも小さく、収納位置にある前記スライダー(4)のストッパー(12)は前記案内壁(7)の奥側端部よりもスライド方向奥側に位置され、これにより前記錠剤収納空間から前記錠剤計量部(8)へ錠剤が流入可能となるように前記錠剤計量部(8)の前記スライド方向の奥側端部が開口されることを特徴とする請求項1に記載の錠剤用容器。
  3. 前記ストッパー(12)は、前記錠剤計量部(8)の底壁の奥側端部に上下揺動自在に設けられたフラップからなり、該フラップは、前記スライダー(4)が収納位置にあるとき上記開口を形成するように下方揺動されるとともに、前記スライダー(4)が引き出し位置にあるとき錠剤計量部(8)への錠剤の流入を阻止するように上方揺動されることを特徴とする請求項1に記載の錠剤用容器。
  4. 前記錠剤計量部(8)は、スライド方向に沿って一列に所定量の錠剤を収容することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の錠剤用容器。
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