以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。下記の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。下記の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、カメラ本体100の背面図である。なお、明細書の記載を簡潔にする目的で、以下の説明においては、カメラ本体100におけるレンズ側を、カメラ本体100の前側または前面と記載する。また、カメラ本体100におけるレンズとは反対側を、カメラ本体100における後側または背面と記載する。更に、カメラ本体100を水平面に載置した場合の水平方向および垂直方向を、カメラ本体100に関しても水平方向または垂直方向と記載する。
カメラ本体100の背面には、表示部110、アクセサリソケット120、表示切換ボタン130、ズームボタン140等が配される。また、カメラ本体100の上面には、アクセサリシュー150、シャッタボタン160等が配される。
表示部110は、液晶表示パネル等を有し、カメラ本体100の前面に配された撮影レンズを通じて撮像素子が撮像した画像を表示する。また、表示部110には、設定メニュー、バッテリの残量等、カメラ本体100がユーザに伝える各種の情報が表示される。
アクセサリソケット120には、カメラ本体100の内部回路に結合された接続端子が設けられる。アクセサリソケット120に対して、カメラ本体100の背面と直交する方向にプラグをさし込むことにより、カメラ本体100の内部回路をカメラ本体100の外部に対して電気的に接続できる。
表示切換ボタン130は、表示部110への表示の可否と表示内容とを切り換える場合に操作される。また、カメラ本体100に、EVF(Electronic View Finder)等の他の表示装置が装着されている場合には、表示先の選択にも使用される。ズームボタン140は、カメラ本体100の撮影レンズの倍率を変化させる場合に操作される。
アクセサリシュー150は、一対の嵌合爪を有する。これにより、アクセサリシュー150は、当該一対の嵌合爪に嵌合する嵌合部を備えたアクセサリを、カメラ本体100に対して取り付ける場合の取り付け部として使用される。アクセサリシュー150における一対の嵌合爪の間には、アクセサリシュー150に装着されたアクセサリに対する電気的接続を形成する接点が設けられる場合がある。
シャッタボタン160がユーザにより深く押し込まれることにより、カメラ本体100における撮影動作が実行される。また、シャッタボタン160が完全に押し込まれない半押し状態においては、カメラ本体100の測光機能およびオートフォーカス機能が動作する。
図2は、カメラ本体100に装着されて、カメラ本体100と共に使用できるカメラアクセサリ201の正面図である。カメラアクセサリ201は、アクセサリプラグ210、嵌合部220、基部230、格納部240、機能部270および連結部260を有する。
アクセサリプラグ210は、カメラ本体100のアクセサリソケット120と相補的な形状を有し、カメラ本体100の後方からアクセサリソケット120にさし込むことができる。また、アクセサリプラグ210は、アクセサリソケット120の電気接点に対応する電気接点を有し、アクセサリソケット120にさし込まれた場合に、カメラアクセサリ201とカメラ本体100とを電気的に結合する。
嵌合部220は、カメラ本体100のアクセサリシュー150と相補的な形状を有する。これにより、嵌合部220を、カメラ本体100の後方からアクセサリシュー150にさし込んで嵌合させることができる。
カメラアクセサリ201の基部230は、嵌合部220に対して固定されている。よって、嵌合部220がアクセサリシュー150に取り付けられた場合、基部230は、カメラ本体100に対して機械的に固定され、図中上面に固定されたアクセサリシュー250を支持する。アクセサリシュー250は、カメラアクセサリ201とは別のアクセサリを、カメラアクセサリ201に対して取り付ける場合の取り付け部として使用される。
格納部240は、機能部270に一体的に設けられ、アクセサリシュー250を包囲する内壁により形成された空洞を有する。これにより、アクセサリシュー250は、機能部270の下面に形成された格納部240の内部に格納される。こうして、アクセサリ201は、アクセサリシュー250を隠蔽した第1状態になる。
連結部260は、回動軸262を有し、基部230と機能部270とを回動可能に機械的に連結する。また、収容部280は、基部230および機能部270の間を電気的に結合する配線を収容する。
機能部270は、カメラアクセサリ201をカメラ本体100に取り付けた場合に利用される機能を備える。機能部270の具体例としては、光学ファインダまたはEVF(Electronic View Finder)を含むファインダ、GPSユニット、リモートコントロール装置、無線LAN装置とそのアンテナ類、フラッシュ、ビデオライト等の付加的な照明装置の他、外付けマイク等をあげることができるが、これらに限定されるわけではない。
図3は、カメラアクセサリ201の左側面図である。図2と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ201の左側面において、機能部270には係止機構290の係止ノブ292が配される。係止ノブ292は、機能部270の側面に形成された開口271の内側に配され、カメラアクセサリ201に対して前後方向に移動させる操作ができる。また、機能部270において、アクセサリシュー250を格納した格納部240は、カメラアクセサリ201の後方寄りに配される。
左側方から見たカメラアクセサリ201において、基部230は、アクセサリシュー250および機能部270を下方から支持する水平部分と、水平部分の後端側から図中下方に向かって伸びる垂直部分とを有する。アクセサリプラグ210は、基部230の垂直部分から前方に向かって突出する。嵌合部220は、基部230の水平部分から下方に向かって突出する。
図4は、カメラアクセサリ201の右側面図である。図2および図3と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ201の右側面において、連結部260および収容部280は、基部230および機能部270にまたがって配される。連結部260は、カメラアクセサリ201の前後方向に延在する回動軸262を有する。これにより、機能部270は、基部230に対して、回動軸262を回動軸として回動する。
収容部280は、基部230および機能部270の間を電気的に結合する配線を収容する。これにより、機能部270が回動軸262の廻りを回動した場合も、基部230および機能部270の電気的な接続が維持される。
図5は、カメラアクセサリ201の背面図である。図2、図3および図4と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ201の背面において、機能部270の背面には接眼窓272が配される。ユーザは、機能部270に収容されたEVFを観察できる。このように、カメラアクセサリ201は、カメラ本体100に装着して撮影範囲を確認するファインダとして使用できる。
図6は、図5と同じ方向から見たカメラアクセサリ201の内部構造を示す模式図である。図2から図5までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
基部230の内部には、主基板232が配される。主基板232は、基部230の垂直部と平行に、基部230の背面に沿って配される。主基板232には、フレキシブルプリント基板282の一端が結合される。
フレキシブルプリント基板282は、図中左側方に延在して、収容部280内で折り返した後、機能部270の底部近傍に到達する。機能部270の内部において、フレキシブルプリント基板282の他端は表示素子276に結合される。るた、機能部270において、表示素子276の上方には反射鏡274が配される。
図7は、左側面から見たカメラアクセサリ201の内部構造を示す模式図である。図2から図6までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
基部230の内部において、主基板232には、アクセサリプラグ210の一端が結合される。これにより、アクセサリプラグ210は、主基板232から機械的に支持されると共に、主基板232上の回路に電気的にも結合される。よって、アクセサリプラグ210がカメラ本体100のアクセサリソケット120にさし込まれた場合、主基板232は、カメラ本体100の内部回路に電気的に結合される。
フレキシブルプリント基板282の一端は、主基板232に実装されたコネクタ234にさし込まれる。これにより、フレキシブルプリント基板282は、主基板232上の回路と電気的に結合される。
また、フレキシブルプリント基板282の一部は、基部230の水平部の内部を前方に向かって延在し、ホットシュー端子252にも接続される。ホットシュー端子252は、基部230に固定されたアクセサリシュー250の内側に一端を露出させる。これにより、アクセサリシュー250は、カメラ本体100に電気的に結合されたホットシューとなる。なお、カメラ本体100のアクセサリシュー150がホットシューである場合は、アクセサリシュー250のホットシュー端子252を、嵌合部220に設けた端子に結合して、アクセサリシュー150に直結できる構造にしてもよい。
カメラアクセサリ201の機能部において、接眼窓272と反射鏡274の間には接眼レンズ273が配される。表示素子276に表示された映像は、反射鏡274により接眼窓272に向かって反射され、接眼レンズ273を通じて適切な倍率で外部から観察される。
なお、表示素子276は、カメラアクセサリ201の前端近傍に配される。一方、格納部240は、カメラアクセサリ201の後端寄りに配される。よって、機能部270において、格納部240と表示素子276とが干渉することが避けられる。また、格納部240と表示素子276とを両方設けることにより、カメラアクセサリ201の高さが徒に高くなることも防止される。
図8は、カメラアクセサリ201における係止機構290の構造を、カメラアクセサリ201の左側面側から示す模式図である。図2から図7までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
係止機構290において、係止ノブ292は、機能部270の内部に配された係止レバー293に一体的に結合される。係止レバー293は、前後方向に延在し、前端近傍を一対の案内部278に挟まれる。また、係止レバー293の後端近傍には、カメラアクセサリ201の前後方向に延在する溝が形成され、他の案内部279が挿通される。
案内部278、279は、それぞれ機能部270に対して固定される。よって、係止レバー293は、機能部270に対して専ら前後方向に移動可能に支持される。
更に係止レバー293の後端は、図中下方に向かって延在して、係止爪294に結合される。係止爪294は、カメラアクセサリ201の前方に向かって突出し、図示の状態では、先端がアクセサリシュー250にさし込まれている。アクセサリシュー250は基部230に対して固定されているので、係止爪294により機能部270がアクセサリシュー250に係止された図示の状態では、機能部270は基部230に対して係止される。よって、カメラアクセサリ201において、機能部270を、基部230に対して回動させることが規制される。
図9は、カメラアクセサリ201における係止機構290の構造をカメラアクセサリ201の背面側から示す模式図である。図2から図8までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
係止機構290において、係止ノブ292は、機能部270の側面から僅かに突出する。これにより、ユーザは、係止ノブ292をカメラアクセサリ201の外部から操作して、係止レバー293を移動させることができる。
また、係止爪294の上面には小突起295が配される。よって、係止爪294がアクセサリシュー250に入り込んだ状態で、小突起295をアクセサリシュー250の内面に押し付けることにより、係止爪294とアクセサリシュー250との間にガタが生じることを防止できる。また、係止爪294が不用意にアクセサリシュー250から抜けてしまうことを防止できる。
図10は、係止機構290の他の状態を、カメラアクセサリ201の左側面側から示す模式図である。図2から図9までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の係止機構290において、係止ノブ292は、図中左側、即ち、カメラアクセサリ201の背面側に向かって移動している。これにより、係止レバー293も背面側に移動して、係止爪294が、アクセサリシュー250から抜け出ている。
こうして、係止レバー293を含む機能部270と、アクセサリシュー250を支持する基部230との係止が解除される。よって、カメラアクセサリ201において、機能部270を、基部230に対して回動させることができる状態になる。
図11は、カメラ本体100にカメラアクセサリ201を装着した状態を、カメラ本体100の背面側から見た様子を示す図である。図1から図10までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ201をカメラ本体100に装着する場合、カメラアクセサリ201の嵌合部220をカメラ本体100のアクセサリシュー150にさし込む。また、カメラアクセサリ201のアクセサリプラグ210を、カメラ本体100のアクセサリソケット120にさし込む。
ここで、嵌合部220のアクセサリシュー150に対する差し込み方向は、アクセサリプラグ210のアクセサリソケット120に対する差し込み方向と平行になる。よって、嵌合部220をアクセサリシュー150にさし込む操作は、アクセサリプラグ210をアクセサリソケット120にさし込む操作を兼ねる。
カメラアクセサリ201がカメラ本体100に取り付けられると、カメラアクセサリ201の接眼窓272を、カメラ本体100の背面側から観察できる。また、アクセサリプラグ210がアクセサリソケット120に結合されることにより、カメラアクセサリ201の表示素子276には、カメラ本体100から供給された画像、例えば、表示部110の表示内容と同じ表示内容が表示される。
よって、ユーザは、表示部110に代えて、カメラアクセサリ201の接眼窓272を観察しつつ、カメラ本体100による撮影を実行できる。これにより、例えば、明るい屋外の撮影で表示部110を見づらい場合であっても、カメラアクセサリ201を用いて撮影できる。
図12は、カメラ本体100にカメラアクセサリ201を装着した他の状態を、カメラ本体100の背面側から見た様子を示す図である。図11と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラ本体100に装着されたカメラアクセサリ201において、機能部270は、連結部260の回動軸262の廻りを回動している。これにより、格納部240は、機能部270と共に回動する。これにより、カメラアクセサリ201は、アクセサリシュー250が露出した第2状態になる。よって、アクセサリ201には、アクセサリシュー250に他アクセサリを装着できる状態になる。
このように、カメラアクセサリ201は、それ自体をカメラ本体100のアクセサリシュー150に取り付けて使用するが、更に、アクセサリシュー250に他のカメラアクセサリを取り付けることができる。一方、カメラアクセサリ201のアクセサリシュー250を使用しない場合は、格納部240にアクセサリシュー250を格納できるので、カメラ本体100から突出するアクセサリシュー250による擦過等を防止できると共に、アクセサリシュー250のホットシュー端子252を保護できる。
カメラアクセサリ201においては、機能部270が、嵌合部220および基部230に対して相対的に移動する可動部221を形成する。これにより、可動部221が、基部230に対する結合を維持したまま移動することにより、カメラアクセサリ201は、アクセサリシュー250が隠れた第1状態と、他のカメラアクセサリを取り付けるべくアクセサリシュー250が露出した第2状態とになる。
また、カメラアクセサリ201において回動した機能部270は、図中左側に移動する。これにより、カメラアクセサリ201の接眼窓272は、カメラ本体100においてアクセサリシュー150が設けられた上面の面方向について、カメラ本体100の左端よりも更に外側まで延伸する。よって、接眼窓272をのぞいた場合に、ユーザの鼻とカメラ本体100との干渉を回避できる。
更に、カメラカメラアクセサリ201の図中左側に回動軸262が配されることにより、機能部270が回動した場合に、カメラカメラアクセサリ201全体の形状は図中左側に展開する。一方、カメラ本体100においては、シャッタボタン160等の操作部がカメラ本体100の右寄りに配されているが、上記のように可動部221が図中左側に移動することにより、可動部221によりカメラ本体100の操作が妨げられることが防止される。換言すれば、アクセサリシュー250を露出させるべく機能部270が移動してカメラカメラアクセサリ201が変形する場合は、カメラ本体100の操作部から遠ざかる方向に進展することが好ましい。
なお、上記のような反転動作により、図11に示した状態と比較すると、機能部270は上下反転する。よって、表示素子276に表示する画像を、図11に示した状態とは反転させることにより、依然としてEVFとして使用できる。このため、カメラカメラアクセサリ201には、機能部270が回動されたことを検出してカメラ本体100に通知する機能を設けることが好ましい。また、表示切換ボタン130等の操作によりユーザが表示素子276の表示内容を上下反転してもよい。
また、上記の例では、カメラ本体100のアクセサリシュー150と同じ規格のアクセサリシュー250をカメラカメラアクセサリ201に設けた。しかしながら、カメラ本体100およびカメラカメラアクセサリ201の少なくとも一方には、アクセサリシュー150、250に換えて、ISO518に規定されたホットシューとは異なる他の取り付け部を設けてもよい。
更に、カメラカメラアクセサリ201に、複数のアクセサリシュー250を設けてもよい。これにより、カメラカメラアクセサリ201を装着した場合に、カメラ本体100の拡張性を一段と向上させることができる。
また更に、各々がアクセサリシュー250を有するカメラカメラアクセサリ201を多段に重ねて装着してもよい。ただし、カメラ本体100から供給できる電力の総和、カメラ本体100が制御できるカメラカメラアクセサリ201の台数等に応じて制限を設けることが好ましい。
また、アクセサリシュー250の形状、寸法を変化させることにより、後段に取り付け得るカメラカメラアクセサリ201を制限してもよい。例えば、後段になるほどより軽量なアクセサリを取り付けるようにして取り付け強度および剛性を確保してもよい。
図13は、他のカメラカメラアクセサリ202を使用状態で示す背面図である。カメラカメラアクセサリ202は、次に説明する部分を除くと、カメラカメラアクセサリ201と同じ構造を有する。よって、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図13は、カメラカメラアクセサリ202における可動部221が、基部230に結合されたまま移動してアクセサリシュー250が露出した、カメラアクセサリ202の第2状態を示す。ただし、カメラカメラアクセサリ202において、カメラカメラアクセサリ202のアクセサリシュー250は、可動部221側に設けられている。
このため、可動部221が回動して露出した場合、アクセサリシュー250は、カメラ本体100の図中左方外側に位置する。これにより、アクセサリシュー250に取り付けた他のカメラアクセサリが、カメラ本体100の操作を妨げることが防止される。
なお、カメラカメラアクセサリ202においては、基部230の上面に格納部240が設けられている。よって、可動部221が第1位置に移動した場合は、アクセサリシュー250がカメラカメラアクセサリ202の内部に格納された第1状態になる。
図14は、他のカメラカメラアクセサリ203の第1状態を示す模式図である。カメラカメラアクセサリ203は、以下に説明する部分を除くと、カメラカメラアクセサリ201と同じ構造を有する。よって、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ203は、表示素子276を用いたEVFに換えて、GPSユニット296を有する機能部270を備える。GPSユニット296は、副基板233に実装され、機能部270の上端近傍に収容される。副基板233は、図中下面にコネクタ234を有し、フレキシブルプリント基板282の上端に結合される。これにより、カメラアクセサリ203をカメラ本体100に装着した場合に、カメラ本体100の内部回路と、カメラアクセサリ203のGPSユニット296とを電気的に接続できる。
カメラアクセサリ203において、機能部270は、連結部260の回動軸262により、基部230に対して回動自在に連結される。また、フレキシブルプリント基板282は、回動軸262の周囲を廻り込んで引張まわされる。更に、収容部280は、機能部270の一部を延長して形成され、フレキシブルプリント基板282の外側を回り込んだ後、連結部260の上面に重なる。更に、カメラアクセサリ206には、回動軸262に関する機能部270の回動量を制限する回転制限を設けてもよい。
図15は、カメラアクセサリ203の第2状態を示す模式図である。図14と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図14に示した状態と比較すると、図示のカメラアクセサリ203では、GPSユニット296の長手方向が縦になるまで、機能部270が、回動軸262において基部230に対する結合を維持しつつ、回動軸262の廻りを回動している。これにより、機能部270の格納部240からアクセサリシュー250が露出する。このように、カメラアクセサリ203においては、機能部270が可動部221を形成する。
よって、カメラアクセサリ203がカメラ本体100のアクセサリシュー150を占有していても、更に他のカメラアクセサリをアクセサリシュー250に取り付けることができる。また、機能部270が立ち上がっているので、GPSユニット296がカメラ本体100内部の電子回路から遠ざかる。これにより、GPSユニット296が電子回路から受ける電磁気的な影響を低減できる。
なお、カメラアクセサリ202の機能部270に係止機構290はなく、図示していないクリック機構により状態が保持されている。GPSユニット296を収容した機能部270は小振りで軽量あることから、機能部270の回動を十分に抑制できる。
また、カメラアクセサリ202においては、アクセサリシュー250を使用しない場合であっても、機能部270を約90°回動させることにより、縦位置撮影におけるGPSユニット296による測位精度を向上させることができる。
図16は、また他のカメラアクセサリ204の第1状態を左側面から示す模式図である。カメラアクセサリ204は、以下に説明する部分を除くと、カメラアクセサリ201と同じ構造を有する。よって、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ204において、連結部260は、紙面に垂直な方向に延在する回動軸262を、カメラアクセサリ204の前端に有する。また、カメラアクセサリ204において、アクセサリシュー250は、支持板254に搭載され、カメラアクセサリ204の側面に向かって開口する方向に配される。
なお、カメラアクセサリ204の機能部270においては、表示素子276が、接眼窓272と平行に配される。よって、表示素子276は、接眼窓272および接眼レンズ273を通じて、カメラアクセサリ204の後方から観察される。このため、カメラアクセサリ204においては、反射鏡274が省かれている。
図17は、カメラアクセサリ204の第2状態を、図15と同じ方向から示す模式図である。図15と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ204において機能部270を回動軸262の廻りに回動させた場合、機能部270は前端を回動軸として起立する。これにより、接眼窓272がカメラ本体100に対して上方を向くので、カメラアクセサリ204をウエストレベル用ファインダまたはローアングル用ファインダとして使用できる。
また、機能部270を上記のように回動させた場合、基部230の上面にアクセサリシュー250が露出する。ただし、既に説明したように、アクセサリシュー250は、カメラアクセサリ204の前後方向に対して直交する方向に開口しているので、他のカメラアクセサリを取り付ける場合、カメラ本体100のアクセサリシュー150に取り付けた場合と直交する方向に取り付けることになる。
また、アクセサリシュー250は、基部230と機能部270との間に位置するので、図示の状態でアクセサリシュー250に他のカメラアクセサリを取り付けた状態で、機能部270をアイレベル用ファインダの位置に戻すことはできない。
図18は、図17に示した状態にあるカメラアクセサリ204のアクセサリシュー250を、上方から見下ろした様子を示す模式図である。図16および図17と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ204において、機能部270は連結部260の廻りに回動して起立している。このため、基部230の上面に、アクセサリシュー250を搭載した支持板254が露出する。支持板254は、図中左下に位置する回動軸256により回動自在に基部230に連結される。よって、アクセサリシュー250は、支持板254および回動軸256を通じて基部230に連結される。
また、図示の状態では、機能部270が起立しているので、機能部270に形成された格納部240の内壁は、アクセサリシュー250および支持板254の周囲から退避している。よって、支持板254は、回動軸256の廻りを回動できる。
なお、支持板254は、回動軸256に設けられた回転制限により、図中時計廻りへの回転を制限されている。よって、機能部270が起立して格納部240から露出した状態であっても、支持板254が、カメラアクセサリ204の図中右側に突出することは規制される。
図19は、図18と異なる状態にあるカメラアクセサリ204のアクセサリシュー250を、上方から見下ろした様子を示す模式図である。図18と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図18に示した状態と比較すると、図示のカメラアクセサリ204においては、アクセサリシュー250を搭載した支持板254が、回動軸256の廻りに略90°回動している。これにより、アクセサリシュー250は、基部230の図中左側に突出する。
また、図示の状態では、アクセサリシュー250の向きも90°回動し、カメラアクセサリ204の長手方向と平行な方向に向きを変えている。よって、アクセサリシュー250には、カメラ本体100のアクセサリシュー150と同じ方向から、他のカメラアクセサリを取り付けることができる。このように、カメラアクセサリ204においては、支持板254およびアクセサリシュー250が可動部221を形成する。
なお、格納部240には、支持板254に対して図中左側に切り欠き部241が設けられている。よって、支持板254を図示の状態にしたまま機能部270を回動軸262の廻りに回動させて、機能部270をアイレベル用ファインダの位置に戻すことができる。
また、機能部270をアイレベル用ファインダの位置に戻すと、格納部240の端部に形成された制限部242が、支持板254上辺の直近に位置する。更に、支持板254の下辺の一部は、格納部240の端部に形成された制限部235に当接する。これにより、支持板254の回動が制限される。よって、アクセサリシュー250にアクセサリを取り付ける場合に、アクセサリシュー250が意図せず回動することが防止される。
図20は、第1状態のカメラアクセサリ204を他のカメラ本体101に装着した状態を、カメラ本体101の背面側から見た様子を示す図である。カメラ本体101は、次に説明する部分を除くと、カメラ本体100と共通の構造を有する。よって、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラ本体101は、上面に、ポップアップフラッシュ部170を備える。ポップアップフラッシュ部170は、アクセサリシュー150の図中左側に隣接して配され、カメラ本体101から上方に突出する。また、ポップアップフラッシュ部170は、使用しない場合は、カメラ本体101の内部に格納できる。
カメラ本体101のアクセサリシュー150には、カメラアクセサリ204が取り付けられる。カメラアクセサリ204において、嵌合部220はアクセサリシュー150に嵌合し、アクセサリプラグ210はアクセサリソケット120にさし込まれる。これにより、カメラアクセサリ204は、カメラ本体101と連携して動作する。
図示の状態では、カメラアクセサリ204から、アクセサリシュー250は突出していない。よって、ポップアップフラッシュ部170をカメラ本体101から突出させて使用することができる。
図21は、カメラ本体101に装着されたカメラアクセサリ204の第2状態を、カメラ本体101の背面側から見た様子を示す図である。図20と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラ本体101に装着されたカメラアクセサリ204においては、アクセサリシュー250を搭載した支持板254が、カメラアクセサリ204の図中左側に突出している。よって、アクセサリシュー250には、例えば、フラッシュ装置等の照明装置を装着して、カメラアクセサリ204の機能部270に設けられたEVFと併用できる。
ただし、支持板254は、カメラ本体101の上面において、突出したポップアップフラッシュ部170が占める領域に突出している。よって、カメラ本体101にカメラアクセサリ204を取り付けて支持板254を突出させた状態では、ポップアップフラッシュ部170の使用が制限される。
なお、カメラアクセサリ204とポップアップフラッシュ部170等が干渉しないように配置してもよい。これにより、カメラアクセサリ204に取り付けた他のカメラアクセサリとポップアップフラッシュ部170とを両方同時に使用できる。また、既に説明したように、変形により突出したカメラアクセサリ204の一部が、カメラ本体101の操作部に対する操作を妨げないように配置することも好ましい。
また、上記の例では、支持板254を基部230に対して回動させることにより、カメラアクセサリ204の外側に進展させ、また、格納部240に格納される構造とした。しかしながら、支持板254が、基部230に対して平行移動する構造にしてもよい。この場合、例えば、機能部270および格納部240は全く変位せず、アクセサリシュー250を搭載した支持板254が単独でカメラアクセサリ204から進退する構造にしてもよい。
なお、上記の例において、可動部221は、基部230に対して回動することにより第1位置と第2位置との間を移動した。しかしながら、可動部221が、基部230に対して平行移動する構造にしてもよい。
図22は、他のカメラアクセサリ205の第1状態の平面図である。カメラアクセサリ205は、以下に説明する部分を除くと、他のカメラアクセサリ201、202、203と同じ要素を有する。よって、共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ205は、基部230と機能部270とを有する。基部230には、収容部280、案内レール236およびアクセサリシュー250が配される。ただし、図示の状態でカメラアクセサリ205を見下ろした場合、収容部280、案内レール236およびアクセサリシュー250は、機能部270の下に隠れている。
図23は、カメラアクセサリ205の第1状態の背面図である。図22と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ205において、機能部270は、接眼窓272、係合部277および格納部240を有する。接眼窓272は、カメラアクセサリ205の背面に向かって開口する。係合部277は、基部230の上面から隆起して基部230に設けられた案内レール236と係合する。
格納部240は、機能部270の下面に設けられ、基部230の上面に配されたアクセサリシュー250を収容する。格納部240の図中左側面は、外部に向かって開放されている。
図24は、カメラアクセサリ205の内部構造を左側面側から見た様子を示す図である。図22および図23と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ205の基部230は、紙面に垂直な方向に延在する案内レール236を有する。案内レール236には、機能部270の下面に形成された係合部277が係合する。これにより、機能部270は、案内レール236の延在方向について、基部230に対して平行移動可能に、基部230に連結される。
カメラアクセサリ205においても、表示素子276が、機能部270の先端側に接眼窓272と平行に配される。表示素子276は、中継部283を通じてフレキシブルプリント基板282に結合されたフレキシブルプリント基板284に実装される。
なお、機能部270において、格納部240は、係合部277よりも後方に配される。また、フレキシブルプリント基板282、284の中継部283は、係合部277よりも前方に配される。よって、格納部240、中継部283を含むフレキシブルプリント基板282、284および係合部277が相互に干渉することはない。
図25は、図22および図23に示した状態にあるカメラアクセサリ205の内部構造を、カメラアクセサリ205の背面側から示す図である。図22から図24までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の基部230において、フレキシブルプリント基板282から図中左方に延在する中継部283は、収容部280の内部で折り返した後に機能部270内を図中右方に延在し、表示素子276を実装されたフレキシブルプリント基板284に続く。これにより、表示素子276は、基部230のアクセサリプラグ210を通じてカメラ本体100、101から駆動信号を受信する。
図26は、カメラアクセサリ205の第2状態の平面図であり、図22と同じ視点からカメラアクセサリ205を見下ろした様子を示す。図22と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図22に示した状態と比較すると、図示のカメラアクセサリ205においては、機能部270が、係合部277と共に図中左方に移動している。このため、基部230の上面には、アクセサリシュー250と、案内レール236の一部とが外部に向かって露出する。このように、カメラアクセサリ205においては、機能部270が可動部221を形成する。
図27は、図26に示した状態のカメラアクセサリ205の背面図である。図26と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示のカメラアクセサリ205において、接眼窓272を有する機能部270が図中左方に移動している。これにより、アクセサリシュー250は、格納部240の左端開口を通じて露出する。
アクセサリシュー250は紙面手前側に開口するので、他のカメラアクセサリの嵌合部をさし込んでカメラアクセサリ205に取り付けることができる。また、アクセサリシュー250の紙面奥側には、案内レール236の一部を隆起している。よって、アクセサリシュー250に対して他のカメラアクセサリを装着した場合には、案内レール236が奥側のストッパを兼ねる。
なお、機能部270の係合部277は、機能部270の左端まで延在している。よって、機能部270が左方に移動した状態であっても、機能部270と基部230との係合は維持される。
図28は、図26および図27に示した状態にあるカメラアクセサリ205の内部構造を、カメラアクセサリ205の背面側から示す図である。図22から図27までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の基部230においては、機能部270が図中左方に移動したことにより、フレキシブルプリント基板282の中継部283に弛みが生じている。しかしながら、中継部283の弛んだ部分は、収容部280の内部に収容されるので、中継部283により機能部270の移動が妨げられることが回避される。
このように、カメラアクセサリ205においては、格納部240を有する機能部270が基部230に対して平行移動することにより、アクセサリシュー250が露出する。よって、機能部270に例えばEVFを設けた場合に、アクセサリシュー250を露出させることにより表示方向を反転させなくてもよい。
また、上記の例では、機能部270を、基部230に対して変位する部分に、格納部240と一体的に設けた。しかしながら、基部230と一体的に機能部270を設け、独立した格納部240によりアクセサリシュー250等の取り付け部を覆う構造にしてもよい。
図29は、カメラ本体100に装着してカメラ本体100と共に使用できる他のカメラアクセサリ206の第1状態を示す斜視図である。カメラアクセサリ206において、他のカメラアクセサリ201〜205と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
カメラアクセサリ206は、接眼窓272を含むEVFを有する機能部270を備える。また、カメラアクセサリ206は、機能部270の下部に、アクセサリプラグ210および嵌合部220を備える。機能部270は、嵌合部220に対して固定されている。
更に、機能部270の上面は、蓋部258により覆われている。蓋部258は、一対の回動軸226とリンク228により、機能部270に対して回動可能に、機能部270に結合されている。このようなカメラアクセサリ206は、カメラ本体100のアクセサリシュー150に取り付けた場合に、EVFとして使用できる。
図30は、カメラアクセサリ206の第2状態を示す斜視図である。図示のカメラアクセサリ206においては、蓋部258が回動して、機能部270の図中背面に沿った位置に移動している。これにより、機能部270の上部には、アクセサリシュー250が現れている。アクセサリシュー250には、他のカメラアクセサリを取り付けることができる。
このように、カメラアクセサリ206においては、蓋部258が可動部221を形成する。また、アクセサリシュー250を収容する格納部240は、機能部270の一部として形成される。
ここまで、アクセサリシュー150を備えたカメラ本体100、101に装着するカメラアクセサリ201、202、203、204を例にあげて説明した。しかしながら、カメラアクセサリ201、202、203、204を装着する対象は、アクセサリシュー150等の取り付け部により機能を拡張できる機能を有するものであれば、ビデオカメラ、監視カメラ等、さまざまな機材に適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。