JP2014179797A - 圧電振動片、圧電振動片の実装方法、圧電振動子、発振器、電子機器、および電波時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部が接続された基部と、一面の所定位置に設けられたマウント部と、を備え、前記マウント部には、前記一面側に開口する貫通部が形成されている圧電振動片。
【選択図】図1
Description
上記のような圧電振動片は支持腕部の端部近傍を、導電性接着剤によってベース基板上に接着することによって実装される。接着手順としては、ベース基板上に未硬化の導電性接着剤を塗布し、その後、該導電性接着剤上に圧電振動片の支持腕部の端部を当接させる。そして、未硬化の導電性接着剤を硬化させることによって、圧電振動片とベース基板とを接着する。
この構成によれば、導電性接着剤を圧電振動片の側面側から貫通部に注入することができるため、簡便である。
この構成によれば、凸部をパッケージの実装面に当接させた後に、貫通部に導電性接着剤を注入することによって、圧電振動片とパッケージとを接着することができる。これにより、圧電振動片の一面がパッケージの実装面と凸部の高さの分だけ離間した状態で、圧電振動片を実装できる。
この構成によれば、圧電振動片は、マウント部のみが実装面に当接されている状態となるため、圧電振動片の振動がパッケージに漏れることを抑制できる。
この構成によれば、圧電振動片の一面上と、ベース部材の実装面上との、少なくともどちらか一方に凸部が設けられていることにより、圧電振動片の一面と、ベース部材の実装面との間に、凸部の高さと同一の高さを有する隙間を形成できる。
この構成によれば、マウント部に貫通部が形成されていることにより、貫通部の内面が接着面となり、導電性接着剤によって接着される部分が増加する。そのため、圧電振動片とパッケージとの接着が強固な、圧電振動子が得られる。
また、導電性接着剤を貫通部に注入することによって、圧電振動片をパッケージに接着する圧電振動片の実装方法を採用できる。
この構成によれば、導電性接着材を圧電振動片の側面側から貫通部に注入することによって、圧電振動片をパッケージに接着する圧電振動片の実装方法を採用できる。
この構成によれば、本発明の圧電振動子を備えているため、同様に信頼性に優れた発振器が得られる。
この構成によれば、本発明の圧電振動子を備えているため、同様に信頼性に優れた電子機器が得られる。
この構成によれば、本発明の圧電振動子を備えているため、同様に信頼性に優れた電波時計が得られる。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
なお、図1から図15までの説明においてはXYZ座標系を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、圧電振動片の面と垂直な方向をZ軸方向、振動腕部の長手方向をY軸方向、Y軸方向とZ軸方向の両方と直交する方向をX軸方向とする。また、基部から振動腕部の先端に向かう方向を+Y方向とする。
(圧電振動片)
まず、本実施形態の圧電振動片1について説明する。
図1,2は、本実施形態の圧電振動片を示す図である。図1は、外観斜視図、図2(a)は平面図、図2(b)は、図2(a)におけるA−A断面図である。
なお、図1,2においては、後述する圧電振動子に実装する際にパッケージの実装面と対向する対向面(一面)18aが上側(+Z方向側)となるようにして表している。
圧電振動片1は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成されたサイドアーム型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
圧電振動片1の面に垂直な方向の厚さ(Z軸方向長さ)としては、たとえば、30μmとすることができる。
次に、圧電振動片1を用いた圧電振動子の一実施形態として、セラミックパッケージタイプの表面実装型振動子について説明する。
図3から6は、本実施形態の圧電振動子500を示す図であり、図3は外観斜視図、図4は圧電振動子の内部構成を示す、封口板を取り外した状態の平面図、図5は図4におけるB−B断面図、図6は圧電振動子500の分解斜視図である。
第1ベース基板550は、平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされている。第2ベース基板560は、第1ベース基板550と同じ外形形状である平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされており、第1ベース基板550上に重ねられた状態で焼結等によって一体的に接合されている。
また、第2ベース基板560の上面は、圧電振動片1がマウントされる実装面560aとされている。
具体的には、シールリング570は、銀ロウ等のロウ材や半田材等による焼付けによって実装面560a上に接合、あるいは、実装面560a上に形成(たとえば、電解メッキや無電解メッキの他、蒸着やスパッタ等により)された金属接合層に対する溶着等によって接合されている。
これら電極パッド610A,610Bおよび外部電極620A,620Bは、たとえば、蒸着やスパッタ等で形成された単一金属による単層膜、または異なる金属が積層された積層膜であり、互いにそれぞれ導通している。
図5に示すように、第1ベース基板550には一方の外部電極620Aに導通し、第1ベース基板550を厚さ方向に貫通する一方の第1貫通電極630Aが形成されているとともに、第2ベース基板560には一方の電極パッド610Aに導通し、第2ベース基板560を厚さ方向に貫通する一方の第2貫通電極640Aが形成されている。そして、第1ベース基板550と第2ベース基板560との間には、一方の第1貫通電極630Aと一方の第2貫通電極640Aとを接続する一方の接続電極650Aが形成されている。これにより、一方の電極パッド610Aと一方の外部電極620Aとは、互いに導通している。
なお、他方の接続電極650Bは、後述する凹部660を回避するように、たとえばシールリング570の下方をシールリング570に沿って延在するようにパターニングされている。
図7は、本実施形態の圧電振動片1を圧電振動子500に実装する手順を示す断面図であり、図4におけるB−B断面と同様の断面を示している。なお、図7においては、圧電振動子500の構成要素を適宜省略して図示している。
圧電振動片1における支持腕部15,16のマウント部15a,16aを、第2ベース基板560の凸部81上に設けられた電極パッド610A,610Bの表面610Aa,610Baに、貫通穴17の対向面18a側の開口部が閉塞されるようにして当接させる。
この工程により、圧電振動片1が、圧電振動片1の対向面18aと、実装面560aと、が平行な姿勢で、第2ベース基板560上に設置される。
未硬化の導電性接着剤64を吐出するディスペンサー63は、貫通穴17に、未硬化の導電性接着剤64を注入できる範囲内において、特に限定されない。
未硬化の導電性接着剤64は、圧電振動片1を第2ベース基板560上に接着できる範囲内において、特に限定されない。本実施形態においては、熱硬化性を有する接着剤である。
この工程により、貫通穴17の内面と、非接触面83と、がそれぞれ接着され、マウント電極と、電極パッド610A,610Bと、が電気的に接触する。
未硬化の導電性接着剤64を、加熱することにより、硬化させる。
この工程により、硬化した導電性接着材80によって、貫通穴17の内面と、非接触面83と、がそれぞれ固着される。
したがって、圧電振動片1を所望の姿勢で精度よく実装できるため、外部から衝撃が加えられたような場合であっても、実装された圧電振動片1がパッケージ510内部と接触して破損することを抑制でき、信頼性に優れた圧電振動子が得られる。
次に、マウント部に切欠部が形成された、圧電振動片の第2実施形態について説明する。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
圧電振動片2は、図8,9に示すように、対向面18b上における支持腕部21,22の先端部近傍にマウント部21a,22aが設けられている。マウント部21a,22aには、切欠部(貫通部)19が形成されている。
これにより、圧電振動片2は、第2ベース基板560の実装面560aに対して、対向面18bが平行な状態で支持されると共に、一対の電極パッド610A,610Bにそれぞれ電気的に接続された状態で、実装される。
また、切欠部19が複数設けられている場合には、それぞれ大きさが異なっていてもよい。
次に、支持腕部の先端に凸部が設けられた、第3実施形態について説明する。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
圧電振動片3は、図10,11に示すように、対向面18c上における支持腕部31,32の延出方向(+Y方向)先端部近傍に凸部(隙間形成部)20がそれぞれ設けられている。凸部20が設けられている位置は、支持腕部31,32における振動の節となる位置である。
図11(b)に示す、凸部20の対向面18cに垂直な方向(Z軸方向)の厚さh1は、圧電振動片3の振動時において、実装されるパッケージ(主に第2ベース基板560)と接触しない範囲内で、特に限定されない。たとえば、30μm以上とできる。
このとき、凸部20の高さh1の分だけ、マウント部31a,32aを除く対向面18cと、実装面560aと、の間に隙間が形成される。
次に、音叉型の圧電振動片に貫通穴が形成されている、第4実施形態について説明する。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
本実施形態の圧電振動片4は、図12,13に示すように、平板状である。圧電振動片4は、基部70と、振動腕部72,73と、を備えている。
基部70の対向面74上における、基部70の中央部には、マウント部70aが2つ、基部70の幅方向(X軸方向)に並んで設けられている。
これにより、圧電振動片4は、第2ベース基板560の実装面560aに対して、対向面74が平行な状態で支持されると共に、一対の電極パッド610A,610Bにそれぞれ電気的に接続された状態で、実装される。
次に、センターアーム型の圧電振動片に、貫通穴が形成された第5実施形態について説明する。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
本実施形態の圧電振動片5は、図14,15に示すように、平板状である。圧電振動片5は、基部90と、振動腕部93,94と、ハンマー部95,96と、支持腕部91と、を備えている。
これにより、圧電振動片5は、第2ベース基板560の実装面560aに対して、対向面97が平行な状態で支持されると共に、一対の電極パッド610A,610Bにそれぞれ電気的に接続された状態で、実装される。
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図16を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図16に示すように、圧電振動子500を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子500が実装されている。これら電子部品102、集積回路101および圧電振動子500は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
また、集積回路101の構成を、たとえば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図17を参照して説明する。なお電子機器として、前述した圧電振動子500を有する携帯情報機器(電子機器)110を例にして説明する。
ここで、本実施形態の携帯情報機器110は、たとえば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカおよびマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化および軽量化されている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化および複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、たとえば、0から9の番号キーおよびその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図18を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図18に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子500を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、前述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子500を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子500は、前述した搬送周波数と同一の40kHzおよび60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138,139をそれぞれ備えている。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138,139は、前述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
Claims (12)
- 一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、
前記一対の振動腕部が接続された基部と、
一面の所定位置に設けられたマウント部と、
を備え、
前記マウント部には、前記一面側に開口する貫通部が形成されている圧電振動片。 - 前記貫通部は、前記一面と略垂直な側面側に開口する切欠形状を有する、請求項1に記載の圧電振動片。
- 前記マウント部には凸部が設けられ、前記貫通部は前記凸部を貫通する、請求項1または2に記載の圧電振動片。
- ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージに、
一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部が接続された基部と、一面の所定位置に設けられたマウント部と、を備える圧電振動片を実装する圧電電振動片の実装方法であって、
前記マウント部を前記ベース部材の実装面に当接させる工程と、
前記実装面と、前記一面とは異なり、前記実装面と交差する前記圧電振動片の接着面と、にまたがるようにして、導電性接着剤を塗布する工程と、
を有する圧電振動片の実装方法。 - ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージと、
前記ベース部材における実装面にマウントされ、前記キャビティ内に収容された圧電振動片と、を備える圧電振動子であって、
前記圧電振動片は、一の方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部が接続された基部と、一面の所定位置に設けられたマウント部と、を備え、
前記実装面と、前記マウント部と、は当接し、
前記実装面における前記マウント部との非接触面と、前記圧電振動片における前記一面と異なり、前記非接触面と交差する接着面と、にまたがって導電性接着剤が設けられている圧電振動子。 - 前記実装面と、前記マウント部を除いた前記一面と、の間に隙間を形成する隙間形成部を備える、請求項5に記載の圧電振動子。
- 前記隙間形成部は、前記圧電振動片の前記一面と、前記ベース部材の前記実装面と、のうち少なくとも一方の面上に設けられた凸部である、請求項6に記載の圧電振動子。
- 前記マウント部に、前記一面側に開口する貫通部が形成されている、請求項5から7のいずれか1項に記載の圧電振動子。
- 前記貫通部は、前記一面と略垂直な側面側に開口する切欠形状を有する、請求項8に記載の圧電振動子。
- 請求項5に記載の圧電振動子を備え、該圧電振動子は発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
- 請求項5に記載の圧電振動子を備え、該圧電振動子は計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
- 請求項5に記載の圧電振動子を備え、該圧電振動子はフィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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