JP2014165756A - 圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 - Google Patents

圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計 Download PDF

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正典 田村
Mitsuo Tomiyama
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Abstract

【課題】好適に圧電振動片を小型化しつつ、共振周波数を下げる。
【解決手段】一対の振動腕部30,31と、振動腕部30,31の基端部が接続される基部32と、を備える圧電振動片において、振動腕部30,31の根元部において側面35d(側壁)の一部が切り欠かれてなる切り欠き部60が形成されていることを特徴とする圧電振動片を提供する。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計に関するものである。
例えば、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等に用いられるデバイスとして、水晶等を利用した圧電振動子を用いる場合が多い。この種の圧電振動子として、キャビティが形成されたパッケージ内に音叉型の圧電振動片を気密封止したものが知られている。
上記パッケージは、凹部が形成された一方の基板を他方の基板に重ね合わせ、両基板を接合することにより、凹部を利用してキャビティを形成している。
圧電振動片は、幅方向に平行に並んで配置された一対の振動腕部と、これら一対の振動腕部の基端部側を片持ち支持する基部と、を備えており、一対の振動腕部が基端部側を起点として幅方向に互いに接近・離間するように、所定の周波数で振動(揺動)する構成とされている。
ところで、近年、圧電振動子が搭載される機器の小型化に伴い、圧電振動片の小型化が望まれている。
ここで、一対の振動腕部が振動する共振周波数Fは、
F=k(W/L2
で表され(k:係数、W:振動腕部の幅、L:振動腕部の長さ)、振動腕部の長さを短くすることで圧電振動片を小型化すると、周波数が高くなってしまう。
そこで、例えば特許文献1には、振動腕部の先端部の幅を拡大してハンマーヘッド部を形成することによって、振動腕部の質量を増やし、振動腕部の周波数を低くする構成が提案されている。
特開2010−119095号公報
しかしながら、振動腕部の先端部の幅を拡大してハンマーヘッド部を形成すると、圧電振動片を収容するパッケージのキャビティ内周面にハンマーヘッド部が接触してしまう可能性がある。これを避けるために、キャビティの大きさを大きくすることもできるが、それではパッケージ全体の大型化につながってしまい、好ましくない。
また、互いに隣接する振動腕部同士の間隔も、ハンマーヘッド部同士の接触を防ぐために広くしなければならない場合があり、これもパッケージ全体の小型化の妨げとなってしまう。
そこでなされた本発明の目的は、好適に圧電振動片を小型化しつつ、共振周波数を下げることのできる圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る圧電振動片は、一対の振動腕部と、前記振動腕部の基端部が接続される基部と、を備える圧電振動片において、前記振動腕部の根元部において側壁の一部が切り欠かれてなる切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る圧電振動片によれば、振動腕部の根元部において、振動腕部の側壁の一部に切り欠き部が形成されることで、この部分の断面二次モーメントが小さくなる。従って、振動腕部の振動数を低下させることができ、つまり共振周波数を下げることが可能になる。
上記本発明に係る圧電振動片において、前記振動腕部において少なくとも前記根元部には、該振動腕部の長手方向に沿って延びる溝部が形成され、前記切り欠き部は、前記根元部において前記溝部の少なくとも一部の側壁が切り欠かれていることにより形成されているのが好ましい。
上記本発明に係る圧電振動片において、前記溝部の内部において前記切り欠き部が形成されている領域には、前記長手方向に延びる補強部が形成されているのが好ましい。
この場合には、振動腕部における切り欠き部の近傍の領域において、振動腕部の剛性を高め、耐衝撃性を高めることができる。
上記本発明に係る圧電振動片において、前記振動腕部の内側と外側のそれぞれの側壁に異形部が形成されており、前記異形部の大きさが大きい側の切欠き部を大きくし、前記異形部の大きさが小さい側の切欠き部を小さくすることが好ましい。
この場合には、振動腕部の剛性バランス及び重量バランスを良好なものにすることができる。
上記本発明に係る圧電振動片において、前記切り欠き部の前記振動腕部の長手方向における寸法は、前記振動腕部の前記長手方向の寸法に対して20%以下であるのが好ましい。
この場合に、切り欠き部があまり長くなると振動腕部全体の剛性が低くなってしまう。そこで、切り欠き部の長さを制限することで、振動腕部全体の剛性が不足するのを防ぐことができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動片と、互いに接合されたベース基板とリッド基板とを有し、両基板の間に形成されたキャビティ内に前記圧電振動片を収容するパッケージと、を備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴としている。
本発明に係る圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計においては、上記本発明の圧電振動片を備えているので、好適に圧電振動片を小型化しつつ、共振周波数を下げた製品を提供することができる。
本発明によれば、振動腕部の根元部に形成した切り欠き部により、この部分の断面二次モーメントが小さくなり、振動腕部が振動しやすくなる。これにより、好適に圧電振動片を小型化しつつ、共振周波数を下げることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る圧電振動子を示す外観斜視図である。 図1に示す圧電振動子の内部構成図であって、封口板を取り外した状態で圧電振動子を上方から見た図である。 図2に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。 図1に示す圧電振動子の分解斜視図である。 図4に示す圧電振動片における振動腕部の先端部の拡大斜視図である。 第1実施形態における圧電振動片の上面図である。 第1実施形態における圧電振動片の変形例を示す図であり、切り欠き部を圧電振動片の幅方向内側に形成した例を示す上面図である。 第1実施形態における圧電振動片の変形例を示す図であり、切り欠き部を圧電振動片の幅方向内側と外側に形成した例を示す上面図である。 第1実施形態における圧電振動片のさらに他の変形例を示す図であり、切り欠き部を振動腕部から基部に跨るように形成した例を示す上面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電振動片の上面図および正面図である。 第2実施形態における圧電振動片の変形例を示す図であり、エッチング残りによる異形部がある場合に、振動腕部の幅方向一方の側と他方の側とで切り欠き部の長さを異なって形成した例を示す図であり、(a)は振動腕部の長手方向に直交する断面図、(b)は圧電振動片の上面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧電振動片の上面図および正面図である。 図10に示した圧電振動片に補強部を設けた変形例を示す上面図および正面図である。 図12に示した圧電振動片に補強部を設けた変形例を示す上面図および正面図である。 本発明の第4実施形態に係る圧電振動片を示す図であり、基部にサイドアームを設けた例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る圧電振動片を示す図であり、基部にセンターアームを設けた例を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る発振器を示す構成図である。 本発明の第7実施形態に係る電子機器を示す構成図である。 本発明の第8実施形態に係る電波時計を示す構成図である。 本発明の第2実施形態に係る圧電振動片の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
(圧電振動子の構成)
図1〜図4に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、内部に気密封止されたキャビティCを有するパッケージ2と、キャビティC内に収容された音叉型の圧電振動片3Aと、を備えたセラミックパッケージタイプの表面実装型振動子とされている。
この圧電振動子1は、概略直方体状に形成されており、本実施形態では平面視において圧電振動子1の長手方向を長さ方向Lといい、短手方向を幅方向Wといい、これら長さ方向L及び幅方向Wに対して直交する方向を厚み方向Tという。
上記パッケージ2は、パッケージ(ベース基板)本体5と、このパッケージ本体5に対して接合されると共に、パッケージ本体5との間に上記キャビティCを形成する封口板(リッド基板)6と、を備えている。
パッケージ本体5は、互いに重ね合わされた状態で接合された第1ベース基板10及び第2ベース基板11と、第2ベース基板11上に接合されたシールリング12と、を備えている。
第1ベース基板10は、平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされている。第2ベース基板11は、第1ベース基板10と同じ外形形状である平面視略長方形状に形成されたセラミックス製の基板とされており、第1ベース基板10上に重ねられた状態で焼結等によって一体的に接合されている。
第1ベース基板10及び第2ベース基板11の四隅には、平面視1/4円弧状の切欠部15が、両基板10、11の厚み方向Tの全体に亘って形成されている。これら第1ベース基板10及び第2ベース基板11は、例えばウエハ状のセラミック基板を2枚重ねて接合した後、両セラミック基板を貫通する複数のスルーホールを行列状に形成し、その後、各スルーホールを基準としながら両セラミック基板を格子状に切断することで作製される。その際、スルーホールが4分割されることで、上記切欠部15となる。
また、第2ベース基板11の上面は、圧電振動片3Aがマウントされる実装面11aとされている。
なお、第1ベース基板10及び第2ベース基板11はセラミックス製としたが、その具体的なセラミックス材料としては、例えばアルミナ製のHTCC(High Temperature Co−Fired Ceramic)や、ガラスセラミックス製のLTCC(Low Temperature Co−Fired Ceramic)等が挙げられる。
シールリング12は、第1ベース基板10及び第2ベース基板11の外形よりも一回り小さい導電性の枠状部材であり、第2ベース基板11の実装面11aに接合されている。
具体的には、シールリング12は、銀ロウ等のロウ材や半田材等による焼付けによって実装面11a上に接合、或いは、実装面11a上に形成(例えば、電解メッキや無電解メッキの他、蒸着やスパッタ等により)された金属接合層に対する溶着等によって接合されている。
なお、シールリング12の材料としては、例えばニッケル基合金等が挙げられ、具体的にはコバール、エリンバー、インバー、42−アロイ等から選択すれば良い。特に、シールリング12の材料としては、セラミック製とされている第1ベース基板10及び第2ベース基板11に対して熱膨張係数が近いものを選択することが好ましい。例えば、第1ベース基板10及び第2ベース基板11として、熱膨張係数6.8×10-6/℃のアルミナを用いる場合には、シールリング12としては、熱膨張係数5.2×10-6/℃のコバールや、熱膨張係数4.5〜6.5×10-6/℃の42−アロイを用いることが好ましい。
封口板6は、シールリング12上に重ねられた導電性基板であり、シールリング12に対する接合によってパッケージ本体5に対して気密に接合されている。そして、この封口板6とシールリング12と第2ベース基板11の実装面11aとで画成された空間が、気密に封止された上記キャビティCとして機能する。
なお、封口板6の溶接方法としては、例えばローラ電極を接触させることによるシーム溶接や、レーザ溶接、超音波溶接等が挙げられる。また、封口板6とシールリング12との溶接をより確実なものとするため、互いになじみの良いニッケルや金等の接合層を、少なくとも封口板6の下面と、シールリング12の上面とにそれぞれ形成することが好ましい。
ところで、第2ベース基板11の実装面11aには、圧電振動片3Aとの接続電極である一対の電極パッド20A、20Bが幅方向Wに間隔をあけて形成されていると共に、第1ベース基板10の下面には、一対の外部電極21A、21Bが長さ方向Lに間隔をあけて形成されている。
これら電極パッド20A、20B及び外部電極21A、21Bは、例えば蒸着やスパッタ等で形成された単一金属による単層膜、又は異なる金属が積層された積層膜であり、互いにそれぞれ導通している。
この点について詳細に説明する。
第1ベース基板10には一方の外部電極21Aに導通し、該第1ベース基板10を厚み方向Tに貫通する一方の第1貫通電極22Aが形成されていると共に、第2ベース基板11には一方の電極パッド20Aに導通し、該第2ベース基板11を厚み方向Tに貫通する一方の第2貫通電極23Aが形成されている。そして、第1ベース基板10と第2ベース基板11との間には、一方の第1貫通電極22Aと一方の第2貫通電極23Aとを接続する一方の接続電極24Aが形成されている。これにより、一方の電極パッド20Aと一方の外部電極21Aとは、互いに導通している。
また、第1ベース基板10には他方の外部電極21Bに導通し、該第1ベース基板10を厚み方向Tに貫通する他方の第1貫通電極22Bが形成されていると共に、第2ベース基板11には他方の電極パッド20Bに導通し、該第2ベース基板11を厚み方向Tに貫通する他方の第2貫通電極23Bが形成されている。そして、第1ベース基板10と第2ベース基板11との間には、他方の第1貫通電極22Bと他方の第2貫通電極23Bとを接続する他方の接続電極24Bが形成されている。これにより、他方の電極パッド20Bと他方の外部電極21Bとは、互いに導通している。
なお、他方の接続電極24Bは、後述する凹部40を回避するように、例えばシールリング12の下方を該シールリング12に沿って延在するようにパターニングされている。
(圧電振動片)
上記圧電振動片3Aは、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、幅方向Wに平行に並んで配設され、先端部30a、31aが自由端とされた一対の振動腕部30、31と、該一対の振動腕部30、31の基端部30b、31b側(付け根側)を一体的に片持ち支持する基部32と、を備えている。
一対の振動腕部30、31は、幅方向Wに一定の腕幅を有した状態で長さ方向Lに沿って延在しており、その外表面上には、これら一対の振動腕部30、31を振動させる図示しない一対の励振電極が形成されている。
基部32は、上記したように一対の振動腕部30、31の基端部30b、31b側を片持ち支持すると共に、圧電振動片3Aを実装する際のマウント部材として機能する。そして、基部32の外表面上には、図示しない一対のマウント電極が一対の励振電極にそれぞれ導通した状態で形成されている。
このように構成された圧電振動片3Aは、図示しない金属バンプや導電性接着剤等を介して、一対のマウント電極が一対の電極パッド20A、20Bに接触するようにマウントされる。これにより、圧電振動片3Aは、第2ベース基板11の実装面11a上から浮いた状態で支持されると共に、一対の電極パッド20A、20Bにそれぞれ電気的に接続された状態とされている。そして、一対の励振電極に所定の電圧が印加されると、これら励振電極同士の相互作用により一対の振動腕部30、31が互いに接近、離間する方向(幅方向W)に所定の共振周波数で振動する。
ところで、一対の振動腕部30、31は、図5に示すように、それぞれ一定の腕幅及び一定の厚みで長さ方向Lに延在した断面視矩形状の振動部材であり、第2ベース基板11の実装面11aに対して向かい合う一方の主面(下面)35aと、該一方の主面35aと厚み方向Tに対向する他方の主面(上面)35bと、幅方向Wに面する2つの側面35c、35dとで、外形形成されている。なお、本実施形態では、側面35c、35dが本発明でいう「側壁」に対応する。
図6に示すように、圧電振動片3Aには、振動腕部30,31の基端部30b,31b側に位置する根元部において、側面35dに切り欠き部60が形成されている。この切り欠き部60は、側面35dにおいて、長さ方向Lにおける一部の領域が、振動腕部30,31の幅方向Wの内側に向けて凹となるよう形成されている。なお、本実施形態において、上記した根元部は、振動腕部30,31において基端部30b,31bの基部32との接続位置から先端側に向けて、振動腕部30,31の長さに対して40%程度の範囲をいうものとする。
ここで、本実施形態では切り欠き部60が、振動腕部30、31のそれぞれにおいて、隣接する振動腕部31,30に近接する側とは反対側の側面35d、つまり圧電振動片3Aの幅方向外側に向いて形成されている。
本実施形態においては、切り欠き部60は、振動腕部30,31の長さ方向に長く延びる矩形状の切り欠きとされている。また、切り欠き部60は、長さ方向Lに沿った寸法S1が、振動腕部30,31の長さ方向Lにおける寸法S0に対して20%以下となっている。切り欠き部60の寸法をこの範囲に設定することで、屈曲振動における振動腕部30、31の剛性を好適に保つことができる。
また、図2〜図4に示すように、第2ベース基板11の実装面11aには、一対の振動腕部30、31の先端部30a、31aに厚み方向Tで対向する部分に、落下等による衝撃の影響によってこれら振動腕部30、31が厚み方向Tに変位(撓み変形)した際(図3に示す点線状態)に、振動腕部30、31の先端部30a、31aとの接触を回避する凹部40が形成されている。この凹部40は、第2ベース基板11を貫通する貫通孔とされていると共に、シールリング12の内側において四隅が丸み帯びた平面視正方形状に形成されている。
(圧電振動子の作用)
このように構成された圧電振動子1を作動させる場合には、第1ベース基板10に形成された外部電極21A、21Bに対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片3Aの励振電極に電流を流すことができ、一対の振動腕部30、31を、互いに接近、離間する方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この一対の振動腕部30、31の振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として圧電振動子1を利用することができる。
そして、本実施形態の圧電振動子1によれば、振動腕部30,31の根元部に切り欠き部60が形成されているので、振動腕部30,31の根元部において、振動腕部30,31の長さ方向における断面二次モーメントが小さくなる。従って、圧電振動子1を小型化しつつ、振動腕部の振動数を低下させることができ、つまり共振周波数を下げることが可能になる。より具体的に説明すると、本実施形態のような圧電振動子1によれば、振動腕部の先端部の幅を拡大してハンマーヘッド部を形成することなく、切り欠き部60を形成することによって共振周波数を低くできるため、圧電振動子1の幅方向の寸法を抑えて小型化しつつ、共振周波数を下げることが可能となる。
(第1実施形態の変形例)
ところで、上記実施形態においては、切り欠き部60を、振動腕部30、31のそれぞれにおいて、圧電振動片3Aの幅方向外側に向くよう形成したが、これに限るものではない。
例えば、図7に示すように、切り欠き部60は、振動腕部30、31のそれぞれにおいて、隣接する振動腕部30,31に近接する側の側面35c、つまり圧電振動片3Aの幅方向内側に向いて形成するようにしても良い。
また、図8に示すように、切り欠き部60は、振動腕部30、31のそれぞれにおいて、隣接する振動腕部30,31に近接する側の側面35cと、その反対側の側面35dに、圧電振動片3Aの幅方向外側と内側とに向いてそれぞれ形成するようにしても良い。
また、切り欠き部60は、振動腕部30、31の側面35c、35dの長さ方向Lにおける一部を切り欠くことで形成したが、これに限るものではなく、図9に示すように、振動腕部30、31と基部32とを跨ぐように形成しても良い。この場合、基部32の側面の一部が切り欠かれていることで、振動腕部30、31から基部32に伝達する振動を効果的に減衰させることが可能になる。
〔第2実施形態〕
次に、本実施形態の第2実施形態に係る圧電振動片について、図面を参照して説明する。本実施形態で示す圧電振動片は、第1実施形態で示した圧電振動片3Aに代えてパッケージ2に組み込むことにより圧電振動子1を構成することができるものである。以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の圧電振動片3Bは、振動腕部30,31のそれぞれにおいて、両主面35a,35bに、厚み方向Tに向けて窪み、かつ長さ方向Lに沿って延在する溝部36が形成されている。
溝部36は、振動腕部30,31の基端部30b,31bから中間部付近まで長さ方向Lに沿って延在し、振動腕部30,31それぞれで同形状に形成されている。また、溝部36は、長さ方向Lから見た断面視において、各振動腕部30,31における主面35a,35bの幅方向Wの中心を通り、厚み方向Tに沿う軸線に対して略線対称に形成されている。
本実施形態では、振動腕部30,31の主面35a,35bの幅方向両側に位置して側面35c、35dを構成する部位の一部が、溝部36の側壁37を形成している。
そして、圧電振動片3Bには、振動腕部30,31の根元部であって、溝部36の側壁37に切り欠き部62が形成されている。これら切り欠き部62は、側壁37の長さ方向Lにおける一部が切り欠かれることによって形成されている。なお、本実施形態では、切り欠き部62の厚み方向での深さは、溝部36の深さと同一となっているが、切欠き部62が形成されている領域の深さを溝部36の深さより浅くしてもよい。
そして、本実施形態の圧電振動子1によれば、振動腕部30,31の根元部に切り欠き部62が形成されているので、振動腕部30,31の根元部において、振動腕部30,31の長さ方向における断面二次モーメントが小さくなっている。従って、圧電振動子1を小型化しつつ、振動腕部の振動数を低下させることができ、つまり共振周波数を下げることが可能になる。
(第2実施形態の変形例)
なお、上記第2実施形態においては、切り欠き部62を、振動腕部30,31のそれぞれにおいて、幅方向両側に形成するようにしたが、これに限るものではなく、幅方向いずれか一方にのみ形成するようにしてもよい。
また、図11(a)に示すように、振動腕部30,31においては、その製造工程において、圧電材料の結晶の異方性に起因した異形部39が形成されることが知られている。
すなわち、振動腕部30,31を形成する製造工程においては、水晶ウエハの表面に圧電振動片3Bの外形形状に対応したマスクパターンを形成する。そして、マスクパターンが形成された水晶ウエハを図示しないエッチング液(例えば、フッ素系)に所定時間、浸漬することで、水晶ウエハのうち、マスクパターンでマスクされていない部分を選択的に除去する。これにより、マスクパターンの形状に倣って水晶ウエハをエッチング加工し、圧電振動片3Bの外形形状を形成する。
そして、圧電振動片3Bの振動腕部30,31において、両主面35a,35bに溝部36を形成する。これには、溝部36の形成領域が開口するようにマスクパターンをパターニングする。そして、パターニングされたマスクパターンをマスクとしてエッチング加工を行う。これにより、一対の振動腕部30,31の両主面35a,35b上に溝部36がそれぞれ形成される。その後、マスクパターンを除去する。
このようにして圧電振動片3Bの外形形状を形成する工程では、エッチング異方性の影響により、振動腕部30、31の内側と外側の側壁のそれぞれに、エッチング残りに起因する異形部39が形成される。
図11(b)に示すように、このようなエッチング残りによる異形部39がある場合、振動腕部30,31のそれぞれにおいて、より大きな異形部39が形成された方の側壁に、大きな切り欠き部63を形成し、異形部39が小さい方の側壁に、小さな切り欠き部64を形成しても良い。
〔第3実施形態〕
次に、本実施形態の第3実施形態に係る圧電振動片ついて、図面を参照して説明する。本実施形態で示す圧電振動片は、第1実施形態で示した圧電振動片3Aに代えてパッケージ2に組み込むことにより圧電振動子1を構成することができるものである。以下の説明において、上記第1、第2実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態の圧電振動片3Cは、振動腕部30,31のそれぞれにおいて、両主面35a,35bに、厚み方向Tに向けて窪み、かつ長さ方向Lに沿って延在する溝部36が形成されている。そして、振動腕部30,31の主面35a,35bの幅方向両側に位置して側面35c、35dを構成する部位の一部が、溝部36の側壁37を形成している。
この圧電振動片3Cには、振動腕部30,31の基端部30b,31b側と先端部30a,31a側の溝部36の側壁37において、切り欠き部62,66が形成されている。これら切り欠き部62,66は、側壁37の長さ方向Lにおける一部が厚み方向T外側両側から内側に向けて切り欠かれることによって形成されている。
そして、本実施形態の圧電振動子1によれば、振動腕部30,31の根元部に切り欠き部62、66が形成されているので、振動腕部30,31の根元部および中間部において、振動腕部30,31の長さ方向における断面二次モーメントが小さくなっている。従って、圧電振動子1を小型化しつつ、振動腕部の振動数を低下させることができ、つまり共振周波数を下げることが可能になる。
(第2、第3実施形態の変形例)
上記第2、第3実施形態においては、図13、図14に示すように、溝部36の内部において切り欠き部62、66が形成された部分に、振動腕部30,31の長さ方向Lに延びる補強部65を設けるようにしても良い。
これによって、切り欠き部62,66が形成された部位において振動腕部30,31の剛性を高め、耐衝撃性を高めることができる。
ここで、補強部65は、少なくとも1本を設ければよいが、複数本を平行に設けてもよい。また、補強部65の長さは、切り欠き部62,66の長さ方向Lにおける開口寸法と同等以上とするのが好ましい。
また、図20に示すように、溝部36において、振動腕部30,31の根元部側に位置する部位に、側壁37を切り欠くことなく、当該部位を絞って形成することで切り欠き部68を形成してもよい。すなわち、この変形例は、切り欠き部68が形成されている領域まで溝部36が形成されている。このような構成であると、溝部36を極力長く確保できる分、電界効率を向上させることができ、圧電振動片の等価直列抵抗値を下げることができ、低消費電力化を図ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る圧電振動片について、図面を参照して説明する。本実施形態で示す圧電振動片は、第1実施形態で示した圧電振動片3Aに代えてパッケージ2に組み込むことにより圧電振動子1を構成することができるものである。以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態の圧電振動片3Dは、上記第1実施形態に示した圧電振動片3Aと同様、振動腕部30,31の基端部30b,31b側において、側面35dに切り欠き部60が形成されている。そして、これら振動腕部30,31を支持する基部32の幅方向W両側に、長さ方向Lに沿って延在する一対のサイドアーム50が一体的に形成されている。これにより、圧電振動片3Dは、いわゆるサイドアームタイプとされている。
各サイドアーム50は、幅方向Wに沿って基部32から両側にそれぞれ延在した後、振動腕部30,31と平行に長さ方向Lに沿って延びる平面視L字状に形成されている。この場合、サイドアーム50の先端部50aをマウント部として機能させることができ、電極パッド20A、20B(図2参照)の位置をサイドアーム50の先端部50aの位置に対応して形成することで、マウント部を介して圧電振動片3Dを実装することが可能となる。
このような構成においても、好適に圧電振動子1を小型化しつつ振動腕部30,31の共振周波数を下げることが可能となる。
なお、上記第4実施形態においては、圧電振動片3Dとして、上記第2、第3実施形態で示したような構成を採用することも可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る圧電振動片について、図面を参照して説明する。本実施形態で示す圧電振動片は、第1実施形態で示した圧電振動片3Aに代えてパッケージ2に組み込むことにより圧電振動子1を構成することができるものである。以下の説明において、上記第1実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態の圧電振動片3Eには、振動腕部30、31が、幅方向Wに間隔を隔てて配置され、これら振動腕部30、31の基端部30b,31bが基部32で連結されている。
そして、振動腕部30、31の間において、基部32に接続され、基部32から長さ方向Lに延びる支持腕部53が形成されている。この支持腕部53の先端部53aは、マウント部として機能し、電極パッド20A、20B(図2参照)の位置を支持腕部53の先端部53aの位置に対応して形成することで、マウント部を介して圧電振動片3Eを実装することが可能となる(いわゆるセンターアームタイプ)。そして、本実施形態の圧電振動片3Eは、上記第1実施形態に示した圧電振動片3Aと同様、振動腕部30,31の基端部30b,31b側において、側面35dに切り欠き部60が形成されている。
このような構成においても、好適に、圧電振動子1を小型化しつつ振動腕部30,31の共振周波数を下げることが可能となる。
なお、上記第5実施形態においては、圧電振動片3Eとして、上記第2、第3実施形態で示したような構成を採用することも可能である。
(第6実施形態;発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図17を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図17に示すように、上記第1〜第5実施形態のいずれかに示したような圧電振動子を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上述した集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1が実装されている。これら電子部品102、集積回路101および圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子1に電圧を印加すると、この圧電振動子1内の圧電振動片が振動する。この振動は、圧電振動片が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、上述した圧電振動子1を備えているので、同様に小型化しつつ振動腕部30,31の共振周波数を低くした発振器100とすることができる。
(第7実施形態;電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図18を参照して説明する。なお電子機器として、上記第1〜第5実施形態で示したいずれかの圧電振動子を有する携帯情報機器(電子機器)110を例にして説明する。
ここで、本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカおよびマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化および軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図18に示すように、圧電振動子1と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信および受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路およびインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えている。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電振動片が振動し、この振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123および呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化および複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キーおよびその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119および着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。更に、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
すなわち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、上述した圧電振動子1を備えているので、同様に小型化しつつ振動腕部30,31の共振周波数を低くした携帯情報機器110とすることができる。
(第8実施形態;電波時計)
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図19を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図19に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上述した搬送周波数と同一の40kHzおよび60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子1を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、上述した圧電振動子1を備えているので、同様に小型化しつつ振動腕部30,31の共振周波数を低くした電波時計130とすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、圧電振動子の一例として、セラミックパッケージタイプの圧電振動子1を例に挙げたが、これに限らず、例えばガラスパッケージタイプの圧電振動子や、表面実装型の圧電振動子、シリンダパッケージタイプの圧電振動子、シリンダパッケージタイプの圧電振動子を、さらにモールド樹脂部で固めて表面実装型の圧電振動子としても構わない。
また、上述した実施形態では、金等のバンプを用いて圧電振動子1を実装する場合について説明したが、これに限らず、導電性接着剤を用いて実装しても構わない。
また、第1ベース基板10及び第2ベース基板11の2枚の基板でベース基板を構成したが、1枚の基板でベース基板を構成し、実装面11aに凹部40を形成しても構わない。但し、上述したように、第1ベース基板10及び第2ベース基板11の2枚基板構成とすることが好ましい。この場合には、第2ベース基板11に貫通孔を形成した後、両ベース基板を接合することで凹部40を容易に形成できるので、凹部形成に費やす工程及び時間を低減できる。
また、上記第1〜第5実施形態で示した圧電振動片3A〜3Eは、先端部が拡幅されたハンマーヘッド部を有さない構成となっているが、ハンマーヘッド部を有した圧電振動片にも上記第1〜第5実施形態で示した構成を適用可能である。その場合、切り欠き部60,62,64,66により振動腕部30,31が振動しやすくなっているので、切り欠き部60,62,63,64を備えない構成に比較してハンマーヘッド部が小さくて済み、この点においても小型化を図りつつ振動腕部30,31の共振周波数を低くすることができる。
また、上述した実施形態では、振動腕部30,31の両主面35a,35bに溝部36を形成する場合について説明したが、これに限らず、一方の主面35a,35bのみに形成しても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…圧電振動子
2…パッケージ
3A〜3E…圧電振動片
5…パッケージ本体(ベース基板)
6…封口板(リッド基板)
10…第1ベース基板
11…第2ベース基板
12…シールリング
15…切欠部
30,31…振動腕部
30a,31a…先端部
30b,31b…基端部
32…基部
35a,35b…主面
35c,35d…側面(側壁)
36…溝部
37…側壁
39…異形部
60,62,63,64,66,68…切り欠き部
65…補強部
100…発振器
101…集積回路
110…携帯情報機器(電子機器)
113…計時部
130…電波時計
131…フィルタ部

Claims (9)

  1. 一対の振動腕部と、
    前記振動腕部の基端部が接続される基部と、を備える圧電振動片において、
    前記振動腕部の根元部において側壁の一部が切り欠かれてなる切り欠き部が形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記振動腕部において少なくとも前記根元部には、該振動腕部の長手方向に沿って延びる溝部が形成され、
    前記切り欠き部は、前記根元部において前記溝部の少なくとも一部の側壁が切り欠かれていることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記溝部の内部において前記切り欠き部が形成されている領域には、前記長手方向に延びる補強部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の圧電振動片。
  4. 前記振動腕部の内側と外側のそれぞれの側壁に異形部が形成されており、
    前記異形部の大きさが大きい側の切欠き部を大きくし、前記異形部の大きさが小さい側の切欠き部を小さくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  5. 前記切り欠き部の前記振動腕部の長手方向における寸法は、前記振動腕部の前記長手方向の寸法に対して20%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電振動片。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電振動片と、
    互いに接合されたベース基板とリッド基板とを有し、両基板の間に形成されたキャビティ内に前記圧電振動片を収容するパッケージと、を備えていることを特徴とする圧電振動子。
  7. 請求項6記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  8. 請求項6記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項6記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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