JP2014178613A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014178613A JP2014178613A JP2013053851A JP2013053851A JP2014178613A JP 2014178613 A JP2014178613 A JP 2014178613A JP 2013053851 A JP2013053851 A JP 2013053851A JP 2013053851 A JP2013053851 A JP 2013053851A JP 2014178613 A JP2014178613 A JP 2014178613A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- secondary transfer
- transfer
- image forming
- toner
- paper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
【解決手段】画像形成装置1は、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにより形成された各色(成分)のトナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写されたトナー像(各色のトナー像が重畳されたトナー像)を用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写されたトナー像を用紙P上に定着させる定着部60、各装置(各部)の動作を制御する画像形成制御部80を備え、二次転写部20において放電生成物の発生が多いと予測する場合に、基準とする場合に比べ、二次転写ロール22上に潤滑剤の供給量が多くなるように制御し、二次転写ロール22と放電生成物との間に潤滑剤を介在させ、クリーニングブレード42により除去しやすくする。
【選択図】図1
Description
請求項2に記載の発明は、前記付着力低減手段は、前記転写手段の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部を備え、前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、前記潤滑剤供給部が前記転写手段に供給する前記潤滑剤の量を増加させ、当該放電生成物の当該転写手段の表面に付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記付着力低減手段は、前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、前記転写手段が当該被転写体に前記トナー像を転写した後に、前記保持体と当該転写手段とがそれぞれ対向する面におけるそれぞれの移動速度に差を設けて互いを擦り合わせて当該放電生成物の当該転写手段へ付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記判別手段は、前記被転写体が挟まれた前記保持体と前記転写手段との間の電気抵抗を計測する抵抗計測部を備え、当該抵抗計測部が計測した当該電気抵抗により、当該被転写体の種別を判別することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記保持体が保持する前記トナー像は、トナー本体と異型の外添剤とを備えるトナーにより構成されるとともに、前記被転写体に転写されるトナー像に加え、当該被転写体に転写されない他のトナー像を含み、前記付着力低減手段は、前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、当該被転写体に転写されない前記他のトナー像を形成するトナーの量を多くし、前記除去手段により当該トナーが前記転写手段から取り除かれる際に、前記外添剤が当該転写手段に付着した当該放電生成物を研磨して、当該放電生成物の当該転写手段へ付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、トナー像が保持される保持体と、前記保持体との間に、複数の種別に分けられる被転写体を挟んで、前記トナー像を当該被転写体に転写する転写手段と、前記転写手段に転写のための電圧を供給する転写電界供給手段と、前記転写電界供給手段が供給する転写のための前記電圧が予め定められた基準の電圧より高い場合に、前記転写手段に付着する放電生成物の当該転写手段への付着力を低減させる付着力低減手段と、前記転写手段に付着した前記放電生成物を除去する除去手段とを備える画像形成装置である。
請求項2の発明によれば、本構成を用いない場合に比べ、潤滑剤の供給量の供給が過剰になることが抑制できる。
請求項3の発明によれば、本構成を用いない場合に比べ、転写手段に加え像保持体上に付着した放電生成物の付着力が低減できる。
請求項4の発明によれば、本構成を用いない場合に比べ、用紙の種別の判別を自動化できる。
請求項5の発明によれば、本構成を用いない場合に比べ、画像形成装置のハードウエア構成の変更を要しない。
請求項6の発明によれば、本構成を用いない場合に比べ、転写手段におけるクリーニング不良の発生が抑制できる。
[画像形成装置1]
図1は、第1の実施の形態が適用される画像形成装置1の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型の中間転写方式による画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット2Y、2M、2C、2K、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにより形成された各色(成分)のトナー像を保持体の一例としての中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写されたトナー像(各色のトナー像が重畳されたトナー像)を被転写体の一例としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写されたトナー像を用紙P上に定着させる定着部60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する画像形成制御部80と、ユーザから動作に関連する指示を受け付けるとともに、ユーザに対してメッセージを表示するユーザインタフェース部(UI部)85とを備えている。
なお、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kをそれぞれ区別しないときは画像形成ユニット2と表記する。
以下では、トナーの帯電極性は、一例として負極性(負)であるとして説明する。
さらに一次転写ロール16には、トナーの帯電極性(負)と逆極性である正の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上にトナー像が転写(一次転写)される。
そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に押し当てられている。
この状態で、二次転写部20に用紙Pが搬送されると、負の帯電特性を有するトナーにて構成された画像形成用トナー像(後述する図3における画像形成用トナー像101a、101b)が静電吸引されて用紙Pに転写(二次転写)される。
なお、二次転写バイアスは、中間転写ベルト15を挟んで、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に形成される電界であるが、二次転写電源27が二次転写バイアスを供給すると表記する。
さらに、廃トナーを蓄積する蓄積部47をクリーナハウジング44内に備えている。
クリーニングブラシ41、クリーニングブレード42、潤滑剤ブロック43が潤滑剤供給部の一例である。
そして、クリーニングブラシ41は、シャフトに接続されたモータ48(後述する図2参照)により回転する。
二次転写ロール22上に供給される潤滑剤の量は、クリーニングブラシ41が二次転写ロール22と接触して回転している時間、クリーニングブラシ41の回転数、潤滑剤ブロック43からクリーニングブラシ41への潤滑剤の供給量などによって制御される。なお、クリーニングブラシ41への潤滑剤の供給量は、荷重設定部材46が潤滑剤ブロック43をクリーニングブラシ41に押し付ける力(荷重)によって、クリーニングブラシ41の先端部が潤滑剤ブロック43の表面から内部へ食い込む、食い込み量によって設定することができる。
潤滑剤は、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの含金属脂肪酸の微粒粉体を押し固めてブロック形状などに成型したものである。
そして、支持部材45は、クリーニングブレード42が予め定められた圧力(接触圧)で二次転写ロール22と接触するように、クリーニングブレード42をクリーナハウジング44に固定する。
クリーニングブレード42が掻き取ったトナーは、クリーナハウジング44内の蓄積部47内に落下し、廃トナーとして蓄積される。
一方、画像濃度センサ82は、濃度制御用トナー像(トナーパッチ)(後述する図3における濃度制御用トナー像102)を検出する。画像形成制御部80は、画像濃度センサ82によって検出された濃度制御用トナー像の検出結果に基づいて、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの動作条件の調整を行い、画像形成用トナー像(後述する図3における画像形成用トナー像101a、101b)の濃度を調整する。
図1に示す画像形成装置1では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により予め定められた画像処理が施される。その後、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kによって作像作業が実行される。画像処理装置では、入力された画像データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の予め定められた画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、画像形成制御部80を介してレーザ露光器13に出力される。
なお、二次転写バイアスは、例えば−12kVである。
そして、二次転写ロール22に付着したトナーは、ロールクリーナ40によって二次転写ロール22から除去される。
ロールクリーナ40のクリーニングブレード42の捲れについて説明する。
図2は、図1における二次転写部20の拡大図である。図2(a)は、図1において二次転写ロール22を中心に、中間転写ベルト15、バックアップロール25、ロールクリーナ40及び用紙Pを示している。図2(b)、(c)は、図2(a)において矢印IIBCで示す方向から、二次転写ロール22側を二次転写ロール22の幅方向に見た図である。図2(b)では、中間転写ベルト15、二次転写ロール22、ロールクリーナ40のクリーニングブレード42及び用紙Pの関係を示している。図2(c)では、中間転写ベルト15、二次転写ロール22、ロールクリーナ40のクリーニングブラシ41及び用紙Pの関係を示している。
よって、クリーニングブレード42は二次転写ロール22に付着したトナーを除去できる。
クリーニングブレード42と二次転写ロール22との間に空隙が生じると、クリーニングブレード42は、二次転写ロール22に付着したトナーを除去できず、二次転写ロール22上にトナーが付着したままとなる。この状態において、二次転写部20(ニップ部N)を用紙Pが通過すると、二次転写ロール22上に付着して除去されないままとなったトナーが用紙Pの裏面に移行して汚れてしまう。すなわち、二次転写ロール22のクリーニング不良が発生する。
このように、ロールクリーナ40のクリーニングブレード42の捲れは、二次転写ロール22のクリーニング不良を生じさせる。
そこで、クリーニングブレード42の捲れを抑制するために、クリーニングブラシ41を介して潤滑剤を二次転写ロール22上に供給し、クリーニングブレード42と二次転写ロール22との間の摩擦を軽減している。
しかし、後述するように、二次転写ロール22に潤滑剤を供給しても、クリーニングブレード42に捲れが発生することがある。
なお、クリーニングブレード42における先端部の二次転写ロール22の通紙部RPに対向する部分をクリーニングブレード42の通紙部RP、二次転写ロール22の非通紙部RNに対向する部分をクリーニングブレード42の非通紙部RNと表記する(図2(b)参照)。
なお、二次転写ロール22の両端部は変形などを生じるおそれがあるため、中間転写ベルト15上の二次転写ロール22の両端部に対応する領域を除いた領域をトナー像が形成されるトナー像形成領域RTとして設定する。
そして、クリーニングブラシ41は、クリーニングブラシ41のシャフトに接続されたモータ48により、シャフトの回りで回転するようになっている。
図3は、第1の実施の形態における中間転写ベルト15上のトナー像の一例を示す図である。図3は、二次転写部20において、二次転写ロール22側から見た中間転写ベルト15の表面の一部を示している。中間転写ベルト15は矢印B方向に移動する。画像形成装置1が、例えばA3ノビ(329mm×483mmなど)の用紙Pに対応する場合、中間転写ベルト15上におけるトナー像形成領域RTの幅は329mmより大きく、例えば380mmに設定されている。
なお、図2、図3では、画像形成用トナー像101a、101bを中間転写ベルト15上におけるトナー像形成領域RTの中央部に設けたが、トナー像形成領域RTの幅方向の一方の端部側に寄せて設けてもよい。
なお、濃度制御用トナー像102は、連続する画像形成用トナー像101の間毎に設けなくともよく、濃度制御が必要となった場合に設ければよい。
用紙Pに転写される画像形成用トナー像101a、101bがそれぞれ二次転写部20を通過する際、二次転写電源27は、給電ロール26を介して負の電圧である二次転写バイアスをバックアップロール25に供給する。これにより、二次転写バイアスが中間転写ベルト15を挟んで、バックアップロール25と二次転写ロール22との間に形成される。
すなわち、二次転写バイアスが印加されている期間において、用紙Pに画像形成用トナー像101a、101bが転写される。
また、濃度制御用トナー像102が二次転写部20を通過する際に、二次転写バイアスと同様の負の電圧をバックアップロール25に供給してもよい。これにより、濃度制御用トナー像102を構成するトナーが二次転写ロール22側に押し付けられ、二次転写ロール22上に移行(付着)する。
さらにまた、濃度制御用トナー像102が二次転写部20を通過するとき、電圧を供給しなくともよい。これにより、濃度制御用トナー像102を構成するトナーの一部が中間転写ベルト15上に残留し、他が二次転写ロール22上に移行(付着)する。
二次転写部20に発生する放電について説明する。
図2(b)、(c)に示したように、二次転写部20では、中間転写ベルト15、二次転写ロール22、バックアップロール25が接触又は短い距離で対向する。そして、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に中間転写ベルト15を挟んで二次転写バイアスが供給される。二次転写バイアスは、例えば−12kVと高い。
用紙Pは電気抵抗(以下抵抗と表記する。)が高いため、用紙Pが介在する通紙部RPでは、用紙Pが介在しない非通紙部RNに比べ放電電流が少ない。
図4(b)には、用紙Pの処理枚数が5.5k、80k、515kの場合を示している。いずれの処理枚数においても、クリーニングブレード42の磨耗断面積は、通紙部RPに比べ、非通紙部RNにおいて大きい。また、処理枚数が多くなるにつれて、通紙部RP及び非通紙部RNとも磨耗断面積が指数関数的に大きくなっている。
なお、前述したように、用紙Pのサイズを変えると、それに応じて通紙部RP及び非通紙部RNの幅が変化する。用紙Pのサイズに対応した非通紙部RNが磨耗断面積の大きな領域となる。
なお、二次転写ロール22とロールクリーナ40のクリーニングブレード42の先端部と間の接触摩擦は、非通紙部RNにて大きいので、図2(a)に示したクリーニングブレード42が捲れた状態βは、クリーニングブレード42全体で生じる場合の他、クリーニングブレード42の一部、例えば非通紙部RNの一方の端部又は両端部で生じることがある。
なお、用紙Pの種別としては、上記の厚さの他に、坪量(密度)、表面処理(普通紙、コート紙、アート紙)などがある。さらに、用紙Pとしたが、画像が転写できる媒体であればよく、プラスチックフィルムなどであってもよい。この場合であっても、用紙Pとし、種別としてこれらを区別してもよい。そして、用紙Pの種別と放電の発生のしやすさ又は抵抗値Rとの関係をテーブル(表)として、画像形成制御部80が保持するようにしてもよい。
そして、画像形成制御部80が、抵抗計測部28により判別した用紙Pの種別から、二次転写部20における放電の発生のしやすさを予測する。
なお、画像形成制御部80が、抵抗計測部28の計測した抵抗値Rから用紙Pの種別を判別し、判別した用紙Pの種別から、二次転写部20における放電の発生のしやすさを予測してもよい。この場合は、抵抗計測部28及び画像形成制御部80が判別手段の一例である。
よって、例え放電により二次転写ロール22上に放電生成物が付着したとしても、クリーニングブレード42によって容易に除去できれば、クリーニングブレード42の先端部の磨耗が抑制されると考えられる。そして、ロールクリーナ40のクリーニングブレード42の捲れの発生及び用紙Pの裏面が汚れるクリーニング不良が抑制される。
そして、第1の実施の形態では、二次転写ロール22上に付着した放電生成物を除去しやすくするため、画像形成制御部80が、予め定められた基準の場合に比べ、放電生成物の発生が多いと予測する場合に、二次転写ロール22上に潤滑剤の供給量を多くするように制御する。そして、二次転写ロール22と放電生成物との間に潤滑剤を介在させ、二次転写ロール22に付着する放電生成物の付着力を低減し、クリーニングブレード42により除去しやすく(剥がしやすく)する。
なお、クリーニングブラシ41から二次転写ロール22に供給される潤滑剤の量は、二次転写ロール22とクリーニングブラシ41とが接触している期間(時間)が長いほど、クリーニングブラシ41の回転数rが大きいほど、クリーニングブラシ41の先端部が潤滑剤ブロック43の表面から内部に食い込んだ深さが大きいほど多くなる。
ここでは、中間転写ベルト15及び二次転写ロール22が回転している間、クリーニングブラシ41の回転数rは回転数r1であるとする。なお、クリーニングブラシ41は、モータ48で駆動されることなく、二次転写ロール22の回転に追従して回転するとしてもよい。
ここでの、期間tr0は、連続して複数の用紙P1に画像形成用トナー像101を転写するために設けられた間隔である。
なお、この場合に二次転写ロール22に供給される潤滑剤の量は、二次転写ロール22に付着した放電生成物を容易に除去できる量である。ここでは、複数の用紙P1に連続して画像形成用トナー像101を転写する場合が基準とする場合である。
すなわち、厚さが用紙P1に比べて厚い用紙P2に画像形成用トナー像101を転写する場合には、用紙P2に画像形成用トナー像101を転写する前に、期間tr0の後に期間tr2を設け、二次転写ロール22に潤滑剤を供給するようにしている。
すなわち、用紙P2から用紙P1に移行する場合には、期間tr2を設けることなく、期間tr0の経過後に用紙P1に画像形成用トナー像101を転写する。
よって、用紙P1より厚いために放電が生じやすい用紙P2に転写が始まる前に、二次転写ロール22上の潤滑剤の量を多くし、放電生成物が二次転写ロール22上の潤滑剤上に付着するようにする。このように、用紙P2において、用紙P1の場合に比べ放電生成物がより多く発生しても、二次転写ロール22と放電生成物との間に用紙P1の場合に比べより多くの潤滑剤を介在させることで放電生成物の付着力を低減し、クリーニングブレード42により除去しやすくしている。
また、放電が発生しやすく、放電生成物の発生が多いと予測する場合にのみ、潤滑剤の供給量を増加させるので、潤滑剤の供給が過剰になることが抑制できる。
すなわち、期間tr2は、放電生成物の発生が多いと予測する場合に、二次転写ロール22上に供給される潤滑剤の量を増加させるために追加する潤滑剤供給追加期間である。
ここでは、クリーニングブラシ41の回転数rを制御して、二次転写ロール22に供給する潤滑剤の量を制御する方法を説明する。
ここでは、クリーニングブラシ41は、モータ48により回転され、その回転数rは画像形成制御部80により制御されている。
すなわち、用紙P1に画像形成用トナー像101を転写する場合には、クリーニングブラシ41は回転速度r1で回転して、二次転写ロール22に潤滑剤を供給する。
なお、この場合に二次転写ロール22に供給される潤滑剤の量は、二次転写ロール22に付着した放電生成物を容易に除去できる量である。ここでも、複数の用紙P1に連続して画像形成用トナー像101を転写する場合が基準とする場合である。
そして、時刻fにおいて用紙P2への画像形成用トナー像101の転写が終了すると、クリーニングブラシ41を回転数r2から回転数r1へと減少させる。これにより、二次転写ロール22への潤滑剤の供給量を減少させる。
また、画像形成制御部80は、抵抗計測部28から二次転写部20の抵抗値Rを受信して、用紙P1に対する抵抗値R1より高い抵抗値R2になった場合(時刻d)に、クリーニングブラシ41を回転数r1から回転数r2に増加させるように制御してもよい。そして、用紙P2に対する抵抗値R2より低い抵抗値R1になった場合(時刻f)に、クリーニングブラシ41を回転数r2から回転数r1に減少させるように制御してもよい。ここでは、抵抗計測部28が判別手段の一例である。
また、放電が発生しやすく、放電生成物の発生が多いと予測する場合にのみ、潤滑剤の供給量を増加させるので、潤滑剤の供給が過剰になることが抑制できる。
また、二次転写電源27が二次転写バイアスを供給するために出力する電圧により、クリーニングブラシ41の回転数rを変更するように制御してもよい。
ここでは、画像形成制御部80が潤滑剤ブロック43のクリーニングブラシ41に対する荷重Lを制御して、二次転写ロール22に供給する潤滑剤の量を制御する方法を説明する。
なお、潤滑剤ブロック43は、荷重設定部材46によって、クリーニングブラシ41に対して荷重Lがかけられている。そして、荷重Lは画像形成制御部80によって設定される。
ここでは、クリーニングブラシ41は、中間転写ベルト15及び二次転写ロール22が回転している間、クリーニングブラシ41も予め定められた回転数r1で回転している。なお、クリーニングブラシ41は、モータ48で駆動されることなく、二次転写ロール22の回転によって回転してもよい。
なお、この場合に二次転写ロール22に供給される潤滑剤の量は、二次転写ロール22に付着した放電生成物を容易に除去できる量である。ここでも、複数の用紙P1に連続して画像形成用トナー像101を転写する場合が基準とする場合である。
そして、時刻fにおいて用紙P2への画像形成用トナー像101の転写が終了すると、クリーニングブラシ41に対する潤滑剤ブロック43の荷重L2を荷重L1に変更する。これにより、二次転写ロール22への潤滑剤の供給量を減少させる。
この場合、クリーニングブラシ41、クリーニングブレード42、潤滑剤ブロック43に加えて、荷重設定部材46が潤滑剤供給部の一例である。
また、画像形成制御部80は、抵抗計測部28から二次転写部20の抵抗値Rを受信して、用紙P1に対する抵抗値R1より高い抵抗値R2になった場合(時刻d)に、クリーニングブラシ41に対する潤滑剤ブロック43の荷重L1を荷重L2に増加させるように制御してもよい。そして、用紙P2に対する抵抗値R2より低い抵抗値R1になった場合(時刻f)に、クリーニングブラシ41に対する潤滑剤ブロック43の荷重L2を荷重L1に減少させるように制御してもよい。ここでは、抵抗計測部28が判別手段の一例である。
処理枚数が増加すると、クリーニングブレード42の非通紙部RNの磨耗断面積が増加する。そして、荷重L1の場合に比べ、荷重L1の2倍とした荷重L2の場合には、クリーニングブレード42の非通紙部RNの磨耗断面積が小さくなる。
また、放電が発生しやすく、放電生成物の発生が多いと予測する場合にのみ、潤滑剤の供給量を増加させるので、潤滑剤の供給が過剰になることが抑制できる。
また、二次転写電源27が二次転写バイアスを供給するために出力する電圧により、クリーニングブラシ41に対する潤滑剤ブロック43の荷重Lを変更するようにしてもよい。
第1の実施の形態では、画像形成制御部80及び潤滑剤供給部が、付着力低減手段の一例である。
第1の実施の形態では、二次転写ロール22上に付着した放電生成物を除去しやすくするため、画像形成制御部80は、基準とする場合に比べ放電生成物の発生が多いと予測する場合に、二次転写ロール22上に潤滑剤の供給量を多くするように制御して、二次転写ロール22と放電生成物との間に潤滑剤を介在させている。これにより、二次転写ロール22に付着する放電生成物の付着力を低減し、クリーニングブレード42により除去しやすく(剥がしやすく)している。
第2の実施の形態では、二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが接するニップ部Nにおいて、二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが対向するそれぞれの表面の移動速度の差(速度差)を設け、互いに擦りあうことによって、二次転写ロール22上に付着した放電生成物の付着力を低減し、二次転写ロール22上に付着する放電生成物をクリーニングブレード42により除去しやすくする。
他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分を説明し、同様な部分の説明を省略する。
なお、この場合に二次転写ロール22に供給される潤滑剤は、二次転写ロール22に付着した放電生成物を容易に除去できる量である。ここでも、複数の用紙P1に連続して画像形成用トナー像101を転写する場合が基準とする場合である。
すなわち、厚さが用紙P1に比べて厚い用紙P2に画像形成用トナー像101を転写した場合には、用紙P2に画像形成用トナー像101を転写した後に、二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが対向するそれぞれの表面の移動速度の差(速度差)を設けた期間tr3を設けている。
すなわち、用紙P1に移行した後には、二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが対向するそれぞれの表面の移動速度の差(速度差)を設けた期間tr3を設けない。
二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが対向するそれぞれの表面の移動速度の差(速度差)を設けた期間tr3は、放電生成物の発生が多いと予測される場合に、二次転写ロール22上に付着した放電生成物を除去する放電生成物除去期間である。
なお、ここでは、中間転写ベルト15上に付着した放電生成物の付着力も低減できる。
ここでは、画像形成制御部80、中間転写ベルト15及び二次転写ロール22が、付着力低減手段の一例である。
また、画像形成制御部80は、抵抗計測部28から二次転写部20の抵抗値Rを受信して、用紙P1に対する抵抗値R1より高い抵抗値R2になった場合(時刻dなど)に、高い抵抗値R2が終了したタイミング(時刻fなど)において、放電生成物除去期間(期間tr3)を挿入するように制御してもよい。ここでは、抵抗計測部28が判別手段の一例である。
また、二次転写電源27が二次転写バイアスを供給するために出力する電圧により、放電生成物除去期間の長さを変更するようにしてもよい。
第1の実施の形態では、二次転写ロール22上へ供給する潤滑剤の量を制御することにより、二次転写ロール22上に付着する放電生成物の付着力を低減し、クリーニングブレード42により除去しやすくした。
第2の実施の形態では、二次転写ロール22と中間転写ベルト15とが対向するそれぞれの表面の移動速度の差(速度差)速度を設け、互いに擦りあうことによって、二次転写ロール22上に付着した放電生成物の付着力を低減し、二次転写ロール22上に付着する放電生成物をクリーニングブレード42により除去しやすくした。
第3の実施の形態では、異型状の外添剤を備えたトナーにより画像形成用トナー像101を形成するとともに、二次転写ロール22の非通紙部RNに対応する中間転写ベルト15上に帯状にトナー像(トナーバンド)を設けている。この非通紙部RNに設けられたトナー像(トナーバンド)のトナーが、二次転写ロール22に付着し、ロールクリーナ40のクリーニングブレード42によって除去される際に、二次転写ロール22の表面を研磨する研磨剤として働き、二次転写ロール22上に付着した放電生成物の付着力を低減し、クリーニングブレード42により除去しやすくする。
他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分を説明し、同様な部分の説明を省略する。
図10は、第3の実施の形態における中間転写ベルト15上のトナー像の一例を示す図である。第1の実施の形態における図3と同様に、図10は、二次転写部20において、二次転写ロール22側から見た中間転写ベルト15の表面の一部を示している。中間転写ベルト15は矢印B方向に移動する。
図10で示すように、中間転写ベルト15は、用紙Pに二次転写される画像形成用トナー像101a、101b、画像形成用トナー像101a、101bの間(間隙)に設けられる濃度制御用トナー像102、中間転写ベルト15の幅方向の両端部にトナーバンドとして設けられる他のトナー像の一例としての端部用トナー像103a、103bを保持する。
中間転写ベルト15及び画像形成用トナー像101a、101b、濃度制御用トナー像102は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図10では、端部用トナー像103a、103bは、互いに同じ形状のものが、中間転写ベルト15の幅方向の中心に対して対称に設けられている。これは、画像形成用トナー像101a、101bが中間転写ベルト15の幅方向の中央部に設けられているためである。
そして、端部用トナー像103a、103bは、一例として、中間転写ベルト15の移動方向(矢印B方向)に対して離散的に設けられている。なお、離散的に設けられているのは、トナーの消費を削減するためである。
すなわち、端部用トナー像103a、103bは、中間転写ベルト15上において画像形成用トナー像101が占めていない領域を覆うように設けられている。
なお、端部用トナー像103a、103bをそれぞれ区別しない場合は、端部用トナー像103と表記する。
外添剤は、その体積平均粒径が70nm以上且つ400nm以下、平均円形度が0.5以上且つ0.9以下である。ここでは、平均円形度が1(円)からずれて1未満であることから、外添剤を異型外添剤と表記する。
トナー本体と外添剤とが同じ帯電極性を有すると、トナー本体と外添剤とは同時に帯電され、分離することなく共に転写されやすい。
ここでは、5種類のシリカ粒子A〜Eを外添剤として用いたトナーにより、クリーニングブレード42の捲れの発生及びクリーニング性を評価した。
次にシリカ粒子A〜Eの製造方法を説明する。
−シリカ粒子A−
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器に、メタノール300g、10%アンモニア(NH4OH)水47.7gを添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。このアルカリ触媒溶液における触媒量、すなわちNH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.72mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン(Si(OCH3)4)450gと4.44%アンモニア水270gとを、テトラメトキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.24molになるように流量を調整し、同時に添加を開始し、60分かけて滴下を行いシリカ粒子の懸濁液を得た。但し、テトラメトキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0021mol/(mol・min)とした。
その後、溶媒を加熱蒸留により225g留去し、純水を225g加えた後、凍結乾燥機により乾燥を行い、体積平均粒径67nm、円形度0.92の異型状の親水性シリカ粒子を得た。
さらに、異型状の親水性シリカ粒子35gにヘキサメチルジシラザン12gを添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ粒子の疎水化処理を行って、疎水性シリカ粒子(シリカ粒子A)を得た。
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器に、メタノール300g、10%アンモニア水47.8gを添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。このアルカリ触媒溶液における触媒量、すなわちNH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.72mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン450gと4.44%アンモニア水270gとを、テトラメトキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.24molになるように流量を調整し、同時に添加を開始し、60分かけて滴下を行いシリカ粒子の懸濁液を得た。但し、テトラメトキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0028mol/(mol・min)とした。
その後、溶媒を加熱蒸留により225g留去し、純水を225g加えた後、凍結乾燥機により乾燥を行い、体積平均粒径72nm、円形度0.89の異型状の親水性シリカ粒子を得た。
さらに、異型状の親水性シリカ粒子35gにヘキサメチルジシラザン12gを添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ粒子の疎水化処理を行って、疎水性シリカ粒子(シリカ粒子B)を得た。
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器に、メタノール300g、10%アンモニア水49.6gを添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。このアルカリ触媒溶液における触媒量、すなわちNH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.75mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン450gと4.44%アンモニア水270gとを、テトラメトキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.24molになるように流量を調整し、同時に添加を開始し、60分かけて滴下を行いシリカ粒子の懸濁液を得た。但し、テトラメトキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0050mol/(mol・min)とした。
その後、溶媒を加熱蒸留により225g留去し、純水を225g加えた後、凍結乾燥機により乾燥を行い、体積平均粒径150nm、円形度0.75の異型状の親水性シリカ粒子を得た。
さらに、異型状の親水性シリカ粒子35gにヘキサメチルジシラザン7gを添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ粒子の疎水化処理を行って、疎水性シリカ粒子(シリカ粒子C)を得た。
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器に、メタノール300g、10%アンモニア水55.2gを添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。このアルカリ触媒溶液における触媒量、すなわちNH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.82mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン450gと4.44%アンモニア水270gとを、テトラメトキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.24molになるように流量を調整し、同時に添加を開始し、60分かけて滴下を行ってシリカ粒子の懸濁液を得た。但し、テトラメトキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0066mol/(mol・min)とした。
その後、溶媒を加熱蒸留により225g留去し、純水を225g加えた後、凍結乾燥機により乾燥を行い、体積平均粒径391nm、円形度0.52の異型状の親水性シリカ粒子を得た。
さらに、異型状の親水性シリカ粒子35gにヘキサメチルジシラザン4gを添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ粒子の疎水化処理を行って、疎水性シリカ粒子(シリカ粒子D)を得た。
攪拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器に、メタノール300g、10%アンモニア水55.8gを添加して混合して、アルカリ触媒溶液を得た。このアルカリ触媒溶液における触媒量、すなわちNH3量(NH3/(NH3+メタノール+水))は、0.82mol/Lであった。
このアルカリ触媒溶液を25℃に調整した後、攪拌しながら、テトラメトキシシラン450gと4.44%アンモニア水270gとを、テトラメトキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対してNH3量が0.24molになるように流量を調整し、同時に添加を開始し、60分かけて滴下を行ってシリカ粒子の懸濁液を得た。但し、テトラメトキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコールのモル数に対して、0.0098mol/(mol・min)とした。
その後、溶媒を加熱蒸留により225g留去し、純水を225g加えた後、凍結乾燥機により乾燥を行い、体積平均粒径415nm、円形度0.46の異型状の親水性シリカ粒子を得た。
さらに、異型状の親水性シリカ粒子35gにヘキサメチルジシラザン4gを添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ粒子の疎水化処理を行って、疎水性シリカ粒子(シリカ粒子E)を得た。
シリカ粒子A〜Eをそれぞれ用いたトナーの製造方法を説明する。
印刷システム(700Digital Color Press:富士ゼロックス社製)用のトナー本体に、前述のシリカ粒子A〜Eのいずれか一つを1.2部、ルチル型酸化チタン(体積平均粒径20nm)1部を加え、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、目開き45μmのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー粒子を得た。
また、印刷システム(700Digital Color Press:富士ゼロックス社製)用のキャリア100部、上記トナー粒子8部をVブレンダーで混合し、500μm網目で篩分してトナーを作製した。
[円形度]
円形度は、粒径100μmの鉄粉または樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)にシリカ粒子A〜Eをそれぞれ混合分散させ、鉄粉または樹脂粒子上の外添剤の一次粒子100個につき走査電子顕微鏡(SEM)にて観察し、投影面積及び周囲長から、式(1)により算出する。
ここでは、得られた円形度の累積頻度における50%円形度を円形度とした。
円形度=4π×投影面積/(周囲長)2
体積平均粒径は、粒径100μmの鉄粉または樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)にシリカ粒子A〜Eをそれぞれ混合分散させ、鉄粉または樹脂粒子上の外添剤の一次粒子100個につきSEMにて観察し、円相当径の累積頻度における50%径(D50v)を算出して、体積平均粒径とした。
図11は、クリーニングブレード42の捲れの発生及びクリーニング性の評価結果を示す図である。図11では、トナーの外添剤として用いた5種類のシリカ粒子A〜Eと非通紙部RNにおける端部用トナー像103の有/無とを組合せて、クリーニングブレード42の捲れの発生及びクリーニング性について評価した。
比較例1は、円形度0.92、体積平均粒径67nmのシリカ粒子Aを外添剤としたトナーを用い、非通紙部RNに端部用トナー像103を形成した(トナーバンド有)場合、比較例2は、円形度0.46、体積平均粒径415nmのシリカ粒子Eを外添剤としたトナーを用い、非通紙部RNに端部用トナー像103を形成した(トナーバンド有)場合、比較例3は、円形度0.75、体積平均粒径150nmのシリカ粒子Cを外添剤としたトナーを用い、非通紙部RNに端部用トナー像103を形成しない(トナーバンド無)場合である。
すなわち、実施例1〜3及び比較例1、2は、シリカ粒子の円形度及び体積平均粒径が異なるが、いずれも非通紙部RNに端部用トナー像103を形成している(トナーバンド有)。一方、比較例3は、実施例2と同じく、外添剤としてシリカ粒子Cを用いているが、比較例3は非通紙部RNにおいてトナーバンドが形成されていない(トナーバンド無)が、実施例2では非通紙部RNにおいてトナーバンドが形成されている(トナーバンド有)。
なお、図11では、比較例1、実施例1〜3、比較例2の順に、円形度が小さくなるように並べている。
3000枚の用紙Pにトナー像を形成して、クリーニングブレード42における捲れの発生を調べた。
評価は、A3サイズの用紙Pの裏面に汚れが無い場合を“○”、軽微な汚れが有る場合を“△”、汚れが有る場合を“×”とした。
しかし、実施例1〜3に使用されたトナーに用いられた外添剤であるシリカ粒子B(円形度0.89)〜D(円形度0.52)より、円形度0.92と大きい、すなわち円に近いシリカ粒子Aを用いた比較例1では、クリーニングブレード42の捲れが500枚未満で発生(××)するとともに、10万枚の用紙Pにトナー像を形成した後に、A3サイズの用紙Pの裏面に汚れが有った。
そして、実施例1〜3に使用されたシリカ粒子B(円形度0.89)〜D(円形度0.52)より、円形度0.46と小さい、すなわち異型状の度合いが大きいシリカ粒子Eを用いた比較例2では、クリーニングブレード42の捲れが500〜2000枚の間で発生(“×”)するとともに、10万枚の用紙Pにトナー像を形成した後に、A3用紙の裏面に汚れが有った(“×”)。
ここでは、画像形成制御部80が、付着力低減手段の一例である。
なお、このようにすることで、端部用トナー像103(トナーバンド)に使用されるトナーの量を抑制できる。
さらに、画像形成装置1が設置される環境の温度、湿度をモニタし、放電の発生の違い及び二次転写ロール22からの放電生成物の除去しやすさの違いなどを考慮して、端部用トナー像103(トナーバンド)のトナー量をさらに制御してもよい。
また、トナー及びトナー像を変更すればよく、画像形成装置1のハードウエア構成の変更を要しない。
[画像形成装置1]
第1の実施の形態から第3の実施の形態の画像形成装置1は、タンデム型の中間転写方式による画像形成装置であって、二次転写ロール22を用いた二次転写部20を備えていた。第4の実施の形態の画像形成装置1は、タンデム型の直接転写方式による画像形成装置である。
第4の実施の形態の画像形成装置1は、図1に示す第1の実施の形態の画像形成装置1と同様に、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2K、定着部60、画像形成制御部80を備えている。
そして、第2の実施の形態の画像形成装置1の各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kのそれぞれの保持体の他の一例としての感光体ドラム11上に形成された各色(成分)のトナー像を、転写搬送ベルト71によって搬送された用紙Pに順次転写させる転写手段の他の一例としての転写部70を備えている。
さらにバックアップロール75には、転写部70に抵抗を検知する抵抗計測部78を介して、トナーの帯電極性(負)と逆極性である正の電圧(転写バイアス)が転写電界供給手段の他の一例としての転写電源77により供給されている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が転写搬送ベルト71上の用紙Pに順次、静電吸引され、用紙Pにトナー像が転写される。
さらに、クリーナハウジング94内に廃トナーを蓄積する蓄積部97を備えている。
ベルトクリーナ90の各部材は、第1の実施の形態のロールクリーナ40の各部材(番号が40番台のもの)と同様であるので説明を省略する。
そして、転写搬送ベルト71に付着したトナーは、ベルトクリーナ90によって除去される。
また、放電生成物の発生が多いと予想される場合において、クリーニングブラシ91の回転数rを大きくして、転写搬送ベルト71上に潤滑剤を多く供給することで、放電生成物の転写搬送ベルト71への付着力を低減する方法を適用してもよい。
なお、これらの方法では、クリーニングブラシ91、クリーニングブレード92、潤滑剤ブロック93が潤滑剤供給部の他の一例である。
さらに、放電生成物の発生が多いと予想される場合において、クリーニングブラシ91に対して潤滑剤ブロック93を押し当てる荷重を大きくして、転写搬送ベルト71上に潤滑剤を多く供給することで、放電生成物の転写搬送ベルト71への付着力を低減する方法を適用してもよい。
なお、この方法では、クリーニングブラシ91、クリーニングブレード92、潤滑剤ブロック93、荷重設定部材96が潤滑剤供給部の他の一例である。
そして、画像形成制御部80及び潤滑剤供給部が、付着力低減手段の一例である。
また、上記の方法のいくつか又はすべてを組み合わせて用いてもよい。
また、画像形成制御部80は、転写電源77とバックアップロール75との間に設けた抵抗計測部78から転写部70の抵抗値Rを受信し、抵抗値Rの変化を検知して、転写搬送ベルト71上に潤滑剤を供給する量、感光体ドラム11と転写搬送ベルト71とが対向する表面の移動速度の差(速度差)を制御してもよい。ここでは、抵抗計測部28が判別手段の一例である。
Claims (6)
- トナー像が保持される保持体と、
前記保持体との間に、複数の種別に分けられる被転写体を挟んで、前記トナー像を当該被転写体に転写する転写手段と、
前記被転写体の種別を判別する判別手段と、
前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に対応して、前記保持体と前記転写手段との間における放電によって発生する放電生成物の量を予測し、予め定められた基準とする場合に比べ、当該放電生成物が多いと予測する場合に、当該転写手段に付着する当該放電生成物の当該転写手段への付着力を低減させる付着力低減手段と、
前記転写手段に付着した前記放電生成物を除去する除去手段と
を備える画像形成装置。 - 前記付着力低減手段は、前記転写手段の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部を備え、
前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、前記潤滑剤供給部が前記転写手段に供給する前記潤滑剤の量を増加させ、当該放電生成物の当該転写手段の表面に付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記付着力低減手段は、前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、前記転写手段が当該被転写体に前記トナー像を転写した後に、前記保持体と当該転写手段とがそれぞれ対向する面におけるそれぞれの移動速度に差を設けて互いを擦り合わせて当該放電生成物の当該転写手段へ付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記判別手段は、前記被転写体が挟まれた前記保持体と前記転写手段との間の電気抵抗を計測する抵抗計測部を備え、当該抵抗計測部が計測した当該電気抵抗により、当該被転写体の種別を判別することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記保持体が保持する前記トナー像は、トナー本体と異型の外添剤とを備えるトナーにより構成されるとともに、前記被転写体に転写されるトナー像に加え、当該被転写体に転写されない他のトナー像を含み、
前記付着力低減手段は、前記判別手段が判別した前記被転写体の前記種別に応じて、前記基準とする場合に比べ前記放電生成物の発生が多いと予測する場合に、当該被転写体に転写されない前記他のトナー像を形成するトナーの量を多くし、前記除去手段により当該トナーが前記転写手段から取り除かれる際に、前記外添剤が当該転写手段に付着した当該放電生成物を研磨して、当該放電生成物の当該転写手段へ付着する付着力を低減させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - トナー像が保持される保持体と、
前記保持体との間に、複数の種別に分けられる被転写体を挟んで、前記トナー像を当該被転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段に転写のための電圧を供給する転写電界供給手段と、
前記転写電界供給手段が供給する転写のための前記電圧が予め定められた基準の電圧より高い場合に、前記転写手段に付着する放電生成物の当該転写手段への付着力を低減させる付着力低減手段と、
前記転写手段に付着した前記放電生成物を除去する除去手段と
を備える画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013053851A JP5966981B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013053851A JP5966981B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014178613A true JP2014178613A (ja) | 2014-09-25 |
JP5966981B2 JP5966981B2 (ja) | 2016-08-10 |
Family
ID=51698583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013053851A Expired - Fee Related JP5966981B2 (ja) | 2013-03-15 | 2013-03-15 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5966981B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017126033A (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | 富士ゼロックス株式会社 | 転写装置及び画像形成装置 |
JP2021039312A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
JP2021039311A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006030849A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
JP2008009410A (ja) * | 2006-06-01 | 2008-01-17 | Ricoh Co Ltd | 転写ローラ、転写装置および画像形成装置 |
JP2009014961A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2009115832A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2013
- 2013-03-15 JP JP2013053851A patent/JP5966981B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006030849A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
JP2008009410A (ja) * | 2006-06-01 | 2008-01-17 | Ricoh Co Ltd | 転写ローラ、転写装置および画像形成装置 |
JP2009014961A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2009115832A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017126033A (ja) * | 2016-01-15 | 2017-07-20 | 富士ゼロックス株式会社 | 転写装置及び画像形成装置 |
JP2021039312A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
JP2021039311A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
JP7347034B2 (ja) | 2019-09-05 | 2023-09-20 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 画像形成装置 |
JP7358859B2 (ja) | 2019-09-05 | 2023-10-11 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 画像形成装置 |
JP7495002B2 (ja) | 2019-09-05 | 2024-06-04 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5966981B2 (ja) | 2016-08-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6065406B2 (ja) | 転写装置及び画像形成装置 | |
US20080181689A1 (en) | Lubricant application device, process cartridge, and image forming apparatus using the lubricant application device | |
JP2008164662A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2014182172A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5966981B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008185919A (ja) | 画像形成装置及び清掃用板状弾性部材への潤滑トナー供給方法 | |
JP5103098B2 (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
US8295726B2 (en) | Fixing device, image forming apparatus, and method for controlling fixing device | |
JP2006053213A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4323846B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4936539B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5569741B2 (ja) | 潤滑剤ユニット、潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 | |
JP2010191309A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2015028517A (ja) | 現像器、画像形成ユニット及び画像形成装置 | |
JP2006030849A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2012208276A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4870458B2 (ja) | 現像装置及び画像形成装置 | |
JP5266264B2 (ja) | クリーニング装置及び画像形成装置 | |
JP2004101810A (ja) | 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び記憶媒体 | |
JP2009048050A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007121884A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP2004191491A (ja) | 定着装置、および画像形成装置 | |
JP2008225076A (ja) | 画像形成方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP6277791B2 (ja) | 清掃装置及び画像形成装置 | |
JP4014550B2 (ja) | 定着装置の加圧部材、それを用いた定着装置、及び加圧部材の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150306 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160620 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5966981 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |