JP2014175883A - チャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システム - Google Patents

チャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システム Download PDF

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Abstract

【課題】 3way以上のスピーカーシステムに対応して、いずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても振幅周波数特性が変わらずに、マルチウェイスピーカーシステムの再生音質を適切に変更することが可能なチャンネルデバイダおよび音響再生システムを提供する。
【解決手段】 チャンネルデバイダは、低域通過フィルタ部が、少なくとも第1低域通過フィルタ特性および第2低域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有し、高域通過フィルタ部が、少なくとも第1高域通過フィルタ特性および第2高域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有し、帯域通過フィルタ部が、少なくとも第1高域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性との積、および、第1低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積、の和を含むフィルタ特性を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マルチウェイスピーカーシステムによる音声信号再生で使用するチャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システムであって、特に、3way以上のスピーカーシステムに対応して、いずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても振幅周波数特性が変わらずに、マルチウェイスピーカーシステムの再生音質を適切に変更することが可能なチャンネルデバイダに関する。
低音域再生用のウーファー及び高音域再生用のツィーターを含むマルチウェイスピーカーシステムでは、各スピーカーユニットの再生周波数帯域に合わせてアンプで増幅された音声信号を帯域分割するネットワーク回路を含む場合が一般的である。近年では、ウーファーに対応するネットワーク回路とツィーターに対応するネットワーク回路をそれぞれに独立することができ、それぞれに接続する入力端子を備えるバイワイヤリング接続に対応するスピーカーシステムが普及している。バイワイヤリング接続では、ウーファーのネットワーク回路に接続するパワーアンプと、ツィーターのネットワーク回路に接続する他のパワーアンプと、を用いるバイアンプ駆動を採用することになる。
一方で、スピーカーシステムのネットワーク回路を使用せずにマルチアンプ(バイアンプ)駆動を実現する方法として、パワーアンプの前段にチャンネルデバイダを設けて、このチャンネルデバイダによって音声信号を帯域分割する場合がある。チャンネルデバイダは、上記のようなマルチアンプ−マルチウェイスピーカーシステムの音声再生システムにおいて、入力される音声信号を少なくとも低音域側出力信号と高音域側出力信号とに帯域分割して、マルチアンプに出力する。チャンネルデバイダを用いることで、スピーカーシステムのネットワークよりも急峻な過渡帯域を持つLPF(低域通過フィルタ)あるいはHPF(高域通過フィルタ)を設定できる、クロスオーバー周波数を比較的自由に設定できる、等の利点がある(例えば、特許文献1)。また、チャンネルデバイダを採用する場合には、低音域用のアンプ回路と高音域用のアンプ回路が独立するので、低音成分と高音成分とが重畳して発生する混変調歪が低減し、再生音質に優れるという利点があると言われている。
近年、DSPおよびマルチアンプを含むAVレシーバー等を利用してネットワーク回路を備えないスピーカーシステムを接続できるように、DSPにチャンネルデバイダの機能を持たせようとするものがある(特許文献2、特許文献3)。チャンネルデバイダをデジタルフィルタで実現する場合にはFIRフィルタまたはIIRフィルタによる場合がある。チャンネルデバイダを使用するには、マイクロホン等を用いてスピーカーシステムの各スピーカーユニットの再生帯域を測定して、クロスオーバー周波数を適切に設定する必要がある(特許文献4、特許文献5)。
マルチウェイスピーカーシステムが、低音域再生用のウーファー及び高音域再生用のツィーターに加えて中音域再生用のスコーカー(ミッドレンジスピーカーと呼ぶ場合もある。フルレンジスピーカーの場合もある。)を備える場合には、チャンネルデバイダは、さらにBPF(帯域通過フィルタ)を設定できるようにする必要がある。BPFを設定するには、ウーファーとスコーカーとの帯域分割を規定する第1クロスオーバー周波数と、スコーカーとツィーターとの帯域分割を規定する第2クロスオーバー周波数と、を定める。BPFは、第1クロスオーバー周波数および第2クロスオーバー周波数から導出して構成しても良いが、BPFは、低音域側のクロスオーバー周波数を設定するHPFと、高音域側の低音域側のクロスオーバー周波数を設定するLPFと、を直列接続して構成しても良い。3Way以上のマルチウェイスピーカーシステムの場合には、それぞれのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しない場合、または、それぞれのフィルタ特性の設定が複雑になるとともに、位相反転する場合の組み合わせが非常に多くなるので、第1クロスオーバー周波数または第2クロスオーバー周波数のいずれか一方においてスムーズな振幅周波数特性が得られても、他方の周波数ではディップができてしまい振幅周波数特性が変化してしまうことがあるという問題がある。
従来のチャンネルデバイダでは、低音域側のLPFおよび中音域側のBPFおよび高音域側のHPFは、幾つかの標準的なフィルタ特性の中から選択できるものが多く、非直線位相の位相シフト特性を有する巡回型フィルタ(無限長インパルスレスポンスフィルタ、IIRフィルタ)が用いられる場合がある。標準的なフィルタ特性の具体例としては、バターワースフィルタ、ベッセルフィルタ、Linkwitz−Rileyフィルタ、等の様々なフィルタが存在する。巡回型フィルタの次数を増やしてフィルタを設定する場合には、フィルタの通過域と、阻止域と、これらの間の遷移域の設定において、遷移域のゲイン特性を急峻にすることができる一方で、位相回転が増えて遅延が生じ、位相遅延特性および群遅延特性が周波数によって大きく異なるようになる場合がある。他方で、非巡回型フィルタ(有限長インパルスレスポンスフィルタ、FIRフィルタ)を用いる場合には、直線位相の位相シフト特性を有するフィルタが設定可能である。直線位相の位相シフト特性の場合は、遅延が周波数に対して一定であり、位相遅延特性および群遅延特性がフラットになる。
ただし、非直線位相の位相シフト特性を有するフィルタでは、入力された信号の波形が時間的に歪んで出力されることになる。したがって、チャンネルデバイダにおいて、例えば、96dB/Oct.〜192dB/Oct.と言った急峻なゲイン特性を有する高次の非直線位相のIIRフィルタを用いる場合には、出力信号の波形の歪みが大きくなり、再生音声の音色変化として現れてしまうという問題がある。また、スピーカーシステムのネットワーク回路のフィルタも非直線位相のパッシブフィルタであるので、急峻なゲイン特性を持たせているような場合には、同様の問題を有している。したがって、所望のゲイン特性をチャンネルデバイダおよびスピーカーシステムのネットワーク回路のフィルタに設定する場合であっても、非直線位相の位相シフト特性を直線位相化できるのが好ましい。
従来には、直線位相特性を有するIIR型デジタルフィルタの構成を有する時間軸反転型直線位相フィルタに関して、IIRフィルタのインパルス応答期間の2倍程度の時間単位で信号を反転させる時間軸反転回路及び時間軸反転された信号を処理するIIR型フィルタが2系統用意されている構成を、必要メモリ量を従来に比べて格段に少なくして実現しようとするものがある(特許文献6)。また、所望周波数振幅特性を与える巡回型デジタルフィルタのインパルス応答を測定し、インパルス応答を所定の応答時間に制限した制限インパルス応答を求め、制限インパルス応答と制限インパルス応答の時間軸を前後反転した反転インパルス応答をそれぞれインパルス応答係数とするように第1および第2の非巡回型デジタルフィルタの係数を設定する非巡回型デジタルフィルタの設計法がある(特許文献7)。また、アナログ入力信号を一連のデジタル値に変換するA/Dコンバータと、A/Dコンバータの出力側に接続されるフィルタユニットとを有するフィルタ処理されたECG信号のリンギングを除去する装置において、フィルタユニットは、巡回IIRフィルタと、IIRフィルタの2倍の位相シフトと等しい位相シフトを持つ後続のオールパスフィルタとを有し、オールパスフィルタ処理は、IIRフィルタ処理と関連して時間を反転して実行されることを特徴とするフィルタ処理されたECG信号のリンギングを除去する装置がある(特許文献8)。
特開2005−109969号公報 特開2002−111399号公報 特開2005−184149号公報 特許第4321315号公報 実開平5−39097号公報 特公平7−107970号公報 特開平6−97777号公報 特開平7−51236号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、マルチウェイスピーカーシステムによる音声信号再生で使用するチャンネルデバイダおよび音響再生システムであって、特に、3way以上のスピーカーシステムに対応して、いずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても振幅周波数特性が変わらずに、チャンネルデバイダのフィルタの位相シフト特性、および、スピーカーシステムが含むネットワーク回路の位相シフト特性を略直線位相化して、マルチウェイスピーカーシステムの再生音質を適切に変更することが可能なチャンネルデバイダおよび音響再生システムを提供することにある。
本発明のチャンネルデバイダは、入力される音声信号を低音域側の第1出力信号に帯域分割して第1出力端子に出力する低域通過フィルタ部と、音声信号を第1出力信号よりも高音域側の第2出力信号に帯域分割して第2出力端子に出力する高域通過フィルタ部と、音声信号を第1出力信号よりも高音域側でかつ第2出力信号よりも低音域側の第3出力信号に帯域分割して第3出力端子に出力する帯域通過フィルタ部と、を含むチャンネルデバイダであって、低域通過フィルタ部が、第1低域通過フィルタ特性と帯域通過フィルタ部の低域通過特性を規定する第2低域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、高域通過フィルタ部が、帯域通過フィルタ部の高域通過特性を規定する第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、帯域通過フィルタ部が、少なくとも第1高域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性との積、および、第1低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積、の和を含むフィルタ特性を有し、低域通過フィルタ部のフィルタ特性と、高域通過フィルタ部のフィルタ特性と、帯域通過フィルタ部のフィルタ特性と、の和が全帯域通過フィルタの特性に略等しく、かつ、第1低域通過フィルタ特性と第1高域通過フィルタ特性との和特性、並びに、第2低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との和特性、の積に等しい。
好ましくは、本発明のチャンネルデバイダは、帯域通過フィルタ部が、複数N(N:2以上の整数)の第3出力信号を出力する複数Nの帯域フィルタから構成され、複数のそれぞれの帯域フィルタが、少なくとも高域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、低域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、高域通過フィルタと高域通過フィルタとの積、の和を含むフィルタ特性を有し、低域通過フィルタ部が、第1低域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の低域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有し、高域通過フィルタ部が、第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の高域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有するように構成される。
また、好ましくは、本発明のチャンネルデバイダは、第1低域通過フィルタ特性および第1高域通過フィルタ特性が、第1出力信号と第3出力信号との帯域分割を定めて第1クロスオーバー周波数を規定し、第2低域通過フィルタ特性および第2高域通過フィルタ特性が、第3出力信号と第2出力信号との帯域分割を定めて第2クロスオーバー周波数を規定する。
また、好ましくは、本発明のチャンネルデバイダは、第1低域通過フィルタ特性、第1高域通過フィルタ特性、第2低域通過フィルタ特性、および、第2高域通過フィルタ特性が、それぞれ奇数次バターワースフィルタのフィルタ特性と一致し、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号との和である和信号の振幅周波数特性と、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号とのいずれか一つを位相反転した信号と他の位相反転しない2つの信号との和である位相反転和信号の振幅周波数特性と、がいずれも音声信号の振幅周波数特性と一致する。
また、好ましくは、本発明のチャンネルデバイダは、音声信号に対する和信号もしくは位相反転和信号の位相シフト特性と略等しい位相シフト特性を有する全帯域通過フィルタの有限長インパルスレスポンスを時間軸反転させた係数を有するFIRフィルタである全帯域通過フィルタ部をさらに含み、音声信号を全帯域通過フィルタ部へ入力し、全帯域通過フィルタ部からの出力信号を、音声信号に代えてそれぞれ低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部と、帯域通過フィルタ部と、に入力する。
また、好ましくは、本発明のチャンネルデバイダは、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号のレベル調整を行なうレベル調整回路と、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号の位相反転を行なう位相反転回路と、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号の遅延時間を調整する遅延回路と、をさらに含む。
また、本発明の音響再生システムは、上記のチャンネルデバイダと、チャンネルデバイダの第1出力端子および第2出力端子および第3出力端子に対応する増幅回路を含む増幅器と、少なくとも第1出力信号に対応するウーファーまたはサブウーファーと、第2出力信号に対応するツィーターと、第3出力信号に対応するツィーターまたはスコーカーまたはウーファーと、を含み増幅器とバイワイヤリング接続が可能なスピーカーシステムと、を含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のチャンネルデバイダは、入力される音声信号を、少なくとも低音域側の第1出力信号と、第1出力信号よりも高音域側の第2出力信号と、第1出力信号よりも高音域側でかつ第2出力信号よりも低音域側の第3出力信号と、に帯域分割して、それぞれ第1出力端子および第2出力端子および第3出力端子に出力する。チャンネルデバイダは、それぞれの出力端子に対応する増幅回路を含む増幅器と、少なくとも第1出力信号に対応するウーファーまたはサブウーファーと、第2出力信号に対応するツィーターと、第3出力信号に対応するツィーターまたはスコーカーまたはウーファーと、を少なくとも含んで増幅器とバイワイヤリング接続が可能なスピーカーシステムと、を含む音響再生システムを構成する。なお、3Wayのマルチウェイスピーカーシステムとは、ウーファーおよびツィーターを含む2Wayのマルチウェイスピーカーシステムに、さらに低音域側を再生するサブウーファーを付加する場合を含む。したがって、ユーザーは、チャンネルデバイダを調整して、それぞれのスピーカーユニットが重複して再生する周波数帯域とその再生レベルを変更できるので、スピーカーシステムの再生音質の調整が容易になるという利点がある。なお、一般的なスピーカーシステムのネットワーク回路は、±6〜18dB/Oct.の遷移域特性が一般的であるのに対して、チャンネルデバイダのLPF、BPF、およびHPFは、±24〜96dB/Oct.以上の遷移域特性も可能であり、チャンネルデバイダを導入することで遷移域および阻止域の減衰率を大きくすることができる。
本発明のチャンネルデバイダは、入力される音声信号を低音域側の第1出力信号に帯域分割して第1出力端子に出力する低域通過フィルタ部と、音声信号を第1出力信号よりも高音域側の第2出力信号に帯域分割して第2出力端子に出力する高域通過フィルタ部と、音声信号を第1出力信号よりも高音域側でかつ第2出力信号よりも低音域側の第3出力信号に帯域分割して第3出力端子に出力する帯域通過フィルタ部と、を含む。低域通過フィルタ部は、第1低域通過フィルタ特性と帯域通過フィルタ部の低域通過特性を規定する第2低域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、高域通過フィルタ部は、帯域通過フィルタ部の高域通過特性を規定する第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、帯域通過フィルタ部は、少なくとも第1高域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性との積、および、第1低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積、の和を含むフィルタ特性を有する。
ここで、低域通過フィルタ部の第1低域通過フィルタ特性および帯域通過フィルタ部の第1高域通過フィルタ特性が、第1出力信号と第3出力信号との帯域分割を定めて第1クロスオーバー周波数を規定する。また、低域通過フィルタ部のフィルタ特性と、高域通過フィルタ部のフィルタ特性と、帯域通過フィルタ部のフィルタ特性と、の和が全帯域通過フィルタの特性に略等しく、かつ、第1低域通過フィルタ特性と第1高域通過フィルタ特性との和特性、並びに、第2低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との和特性、の積に等しい。その結果、本発明のチャンネルデバイダは、3Wayのマルチウェイスピーカーシステムに適するように低域通過フィルタ部および高域通過フィルタ部および帯域通過フィルタ部を設計する場合に、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数付近にピークまたはディップができてしまうことがない。
帯域通過フィルタ部の出力である第3出力信号は、さらに複数N(N:2以上の整数)に帯域分割してもよい。つまり、チャンネルデバイダは、帯域通過フィルタ部が、複数Nの第3出力信号を出力する複数Nの帯域フィルタから構成される場合には、複数のそれぞれの帯域フィルタが、少なくとも高域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、低域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、高域通過フィルタと高域通過フィルタとの積、の和を含むフィルタ特性を有し、低域通過フィルタ部が、第1低域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の低域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有し、高域通過フィルタ部が、第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の高域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有するように構成される。したがって、4Way(N=2の場合)以上のマルチウェイスピーカーシステムに対応が可能であり、同様に、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数付近にピークまたはディップができてしまうことがない。
また、第1低域通過フィルタ特性、第1高域通過フィルタ特性、第2低域通過フィルタ特性、および、第2高域通過フィルタ特性は、それぞれ奇数次バターワースフィルタのフィルタ特性と一致するように規定されている場合には、第1クロスオーバー周波数を規定する第1低域通過フィルタ特性と第1高域通過フィルタ特性とを考慮すると、第1クロスオーバー周波数において90°位相がずれているので、いずれか一方を位相反転してもそれらの和の周波数特性は変化しないという性質がある。第2クロスオーバー周波数を規定する第2低域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性についても、同様である。したがって、本発明のチャンネルデバイダでは、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号との和である和信号の振幅周波数特性と、第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号とのいずれか一つを位相反転した信号と他の位相反転しない2つの信号との和である位相反転和信号の振幅周波数特性と、がいずれも音声信号の振幅周波数特性と一致する。つまり、本発明のチャンネルデバイダは、3Wayのマルチウェイスピーカーシステムのいずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数付近にピークまたはディップができてしまうことがない。
なお、本発明のチャンネルデバイダは、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号のレベル調整を行なうレベル調整回路と、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号の位相反転を行なう位相反転回路と、第1出力信号または第2出力信号または第3出力信号の遅延時間を調整する遅延回路と、をさらに含むようにしてもよい。再生音質を調整する範囲が広がり、様々なマルチウェイスピーカーシステムにも対応できるようになる。
本発明のチャンネルデバイダは、音声信号に対する和信号もしくは位相反転和信号の位相シフト特性と略等しい位相シフト特性を有する全帯域通過フィルタの有限長インパルスレスポンスを時間軸反転させた係数を有するFIRフィルタである全帯域通過フィルタ部をさらに含むようにしてもよい。このチャンネルデバイダでは、音声信号を全帯域通過フィルタ部へ入力し、全帯域通過フィルタ部からの出力信号を、音声信号に代えてそれぞれ低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部と、帯域通過フィルタ部と、に入力する。このFIRフィルタは、全帯域通過フィルタ(オールパスフィルタ、APF)であってゲイン特性が周波数にかかわらず一定でフラットであり、例えば、低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部と、帯域通過フィルタ部と、をそれぞれ構成する巡回型フィルタでの位相遅延を伴う位相シフトを対象とする場合には、有限長インパルスレスポンスを時間軸反転させたFIRフィルタ係数を用いることで、所定の位相進みを含む位相特性を実現する。
その結果、本発明のチャンネルデバイダまたは音声再生システムでは、チャンネルデバイダの低域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部と、帯域通過フィルタ部と、をそれぞれ構成するフィルタに関して、位相シフト特性を直線位相化できる。チャンネルデバイダならびにスピーカーシステムを含む音声再生システムにおいて、急峻なゲイン特性を有する高次の非直線位相のフィルタを用いても、位相遅延特性および群遅延特性が周波数によって大きく異なる位相シフトを補正して直線位相化するので、出力信号の波形が歪むのを防ぐことが出来る。第1出力信号と第2出力信号と第3出力信号との和である和信号の振幅周波数特性は、入力される音声信号の振幅周波数特性と一致するので、チャンネルデバイダの総合特性は、全帯域通過フィルタとみなせるからである。したがって、全帯域通過フィルタ部は、音声信号に対する和信号もしくは位相反転和信号の位相シフト特性を規定できれば、位相シフト特性を直線位相化できる。したがって、この位相シフト特性のインパルス応答を求め、所定の長さの有限長インパルスレスポンスを得ることで、直線位相化するのに必要な時間軸反転させた全帯域通過フィルタのFIRフィルタ係数を得ることができる。
本発明のチャンネルデバイダおよび音響再生システムは、3way以上のスピーカーシステムに対応して、いずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても振幅周波数特性が変わらずに、チャンネルデバイダのフィルタの位相シフト特性、および、スピーカーシステムが含むネットワーク回路の位相シフト特性を略直線位相化して、マルチウェイスピーカーシステムの再生音質を適切に変更することができる。
本発明の好ましい実施形態によるアンプ装置1を含む音響再生システムについて説明する図である。(実施例1) アンプ装置1のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタLPF、帯域通過フィルタBPFおよび高域通過フィルタHPFの周波数特性(ゲイン特性、群遅延特性)について説明するグラフである。(実施例1) アンプ装置1のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタLPF、帯域通過フィルタBPFおよび高域通過フィルタHPFの出力を加算した和信号、または、一部の出力を位相反転して加算した位相反転和信号の周波数特性(ゲイン特性、群遅延特性)について説明するグラフである。 直線位相化する全域通過フィルタAPFを動作させた場合の周波数特性(ゲイン特性、群遅特性)について説明するグラフである。(実施例2)
以下、本発明の好ましい実施形態によるチャンネルデバイダおよびこれを含む音声再生システムについて説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態による音響再生システムについて説明する図である。具体的には、音響再生システムは、チャンネルデバイダを含むアンプ装置1と、アンプ装置1に接続するスピーカーシステム7Lおよび7Rと、を含み、図1は、それぞれの内部構成を示すブロック図である。また、図2は、アンプ装置1のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13、帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14の周波数特性(ゲイン特性、群遅延特性)について説明するグラフである。また、図3は、アンプ装置1のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13、帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14の出力を加算した和信号、または、一部の出力を位相反転して加算した位相反転和信号の周波数特性(ゲイン特性、群遅延特性)について説明するグラフである。なお、説明に不要な一部の構成や、内部構造等は、図示ならびに説明を省略する。
音響再生システムは、アンプ装置1と、アンプ装置1に接続するスピーカーシステム7Lおよび7Rと、を含み、アンプ装置1に入力されるデジタル信号データadataをステレオ音声信号LおよびRに変換し、アンプ装置1で増幅した後に2本のスピーカー7Lおよび7Rからなるスピーカーシステム7によってステレオ音声を再生する音声再生システムである。アンプ装置1は、DSPおよびマルチアンプを含み、チャンネルデバイダを動作させたマルチアンプ接続が可能である。また、スピーカーシステム7は、それぞれウーファーWOおよびスコーカーSQおよびツィーターTWを含む3wayのバイワイヤリングSSであり、アンプ装置1とは、スピーカーコードによってバイワイヤリング接続される。したがって、アンプ装置1を使用するユーザーは、チャンネルデバイダを調整して、ウーファーとツィーターとが重複して再生する周波数帯域とその再生レベルを変更して、スピーカーシステム7の再生音質の調整が可能になる。
アンプ装置1は、デジタル信号データadataを信号処理するDSP(デジタルシグナルプロセッサ)10と、DSP10の4チャンネル分の出力を受けてアナログ信号に変換するD/A変換器2、および、これらのアナログ信号をそれぞれ増幅してスピーカーシステム7へ出力するアンプ回路3と、を少なくとも含む。ステレオ音声信号LおよびRは、アナログで供給されるステレオ信号(左信号Lおよび右信号R)として(図示しない)A/D変換器を介してDSP10に供給されてもよい。アンプ装置1は、全体を制御する制御回路であるCPU4と、CPU4に接続してユーザーからの指示入力を受ける操作部5と、ディスプレイを含む表示回路6と、を含む。具体的には、アンプ装置1は、マルチチャンネル音声に対応したDSPおよびマルチチャンネルアンプ回路を内蔵するAVレシーバー等により構成し得る。操作部5は、スイッチ、ジョグダイヤル、あるいは、リモコン装置、等の入力デバイスを含む。表示回路6は、内蔵するFLディスプレイ、液晶ディスプレイ等でもよく、又は他に接続するディスプレイ装置であってもよい。もちろん、アンプ装置1は、DSP10と、D/A変換器2と、マルチチャンネルアンプ回路3と、マイコン等のCPU4と、を含む他の音響再生装置により構成してもよい。また、アンプ装置1が含むDSP10は、単独のチャンネルデバイダ装置として独立していても良い。
スピーカーシステム7は、ウーファーWOおよびスコーカーSQおよびツィーターTWを含む3wayのバイワイヤリングSSであり、それぞれのスピーカーユニットに対応するネットワーク回路と入力端子を含む。左スピーカー7Lおよび右スピーカー7Rの低音域再生用のウーファーWOは、それぞれ入力端子tLに接続する。また、中音域再生用のスコーカーSQは、それぞれ入力端子tMに接続する。また、高音域再生用のツィーターTWは、それぞれ入力端子tHに接続する。
スピーカーシステム7のウーファーWOおよびスコーカーSQおよびツィーターTWは、主に音声再生可能な周波数帯域が予め定まっているので、ウーファーWOおよびスコーカーSQの間のクロスオーバー周波数fc1と、スコーカーSQおよびツィーターTWの間のクロスオーバー周波数fc2と、を境にしてチャンネルデバイダにより帯域分割する。低音域再生用のウーファーWOは、クロスオーバー周波数fc1以下の周波数帯域を主に再生し、スコーカーSQは、クロスオーバー周波数fc1以上fc2以下の周波数帯域を主に再生し、ツィーターTWは、クロスオーバー周波数fc2以上の周波数帯域を主に再生する。スピーカーシステム7は、チャンネルデバイダを用いて比較的にフラットな合成音圧周波数特性を実現するように調整される。
DSP10は、入力データadataをステレオ信号LおよびRに変換するデコーダ11と、デジタルフィルタを含むチャンネルデバイダ12と、を内部に含む。DSP10は、チャンネルデバイダ12の6チャンネル分の出力端子(DL1、DL2、DL3、DR1、DR2、DR3)をD/A変換器2へ出力する。チャンネルデバイダ12は、左信号Lおよび右信号Rにそれぞれ対応する低域通過フィルタ部13と、帯域通過フィルタ部15と、高域通過フィルタ部14と、第1出力調整回路13aと、第3出力調整回路15aと、第2出力調整回路14aと、を含む。DSP10のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13および帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14のフィルタ設定等は、CPU4により制御される。
本実施例のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13および帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14はそれぞれ、IIRフィルタにより構成される低域通過フィルタLPFまたは高域通過フィルタHPFまたは帯域通過フィルタBPFを含んで構成されているデジタルフィルタである。低域通過フィルタ部13は、入力される音声信号を低音域側の第1出力信号に帯域分割し、第1出力端子D1に出力する。また、高域通過フィルタ部14は、入力される音声信号を高音域側の第2出力信号に帯域分割し、第2出力端子D2に出力する。また、帯域通過フィルタ部15は、入力される音声信号を第1出力信号よりも高音域側でかつ第2出力信号よりも低音域側の第3出力信号に帯域分割し、第3出力端子D3に出力する。
DSP10のデコーダ11の出力信号であるステレオ信号LおよびRは、それぞれFIRフィルタである全帯域通過フィルタ部16に入力されて、その全帯域通過フィルタ部16の出力が、低域通過フィルタ部13または高域通過フィルタ部14または帯域通過フィルタ部15に分岐されて入力される。振幅周波数特性がフラットである全帯域通過フィルタ部16は、全帯域通過フィルタAPFを含み、FIRフィルタの係数を変更することで、位相特性(群遅延特性)を変更できる。つまり、全帯域通過フィルタ部16は、単純な遅延素子のように直線位相特性(群遅延時間が一定値)であるか、非直線位相特性(群遅延時間が一定値でない)であるか、を切り換えることができる。本実施例1では、全帯域通過フィルタ部16が単純な遅延素子(任意のtapにおいて係数が1であり、その他全てのtapにおいて係数が0である。)で直線位相特性(群遅延時間が一定値)である場合を説明する。したがって、本実施例の場合には、全帯域通過フィルタ部16を省略しても良い。
低域通過フィルタ部13の出力は、第1出力調整回路13aに入力されて、第1音声出力信号D1として、DSP10の出力端子(DL1、DR1)に出力される。また、高域通過フィルタ部14の出力は、第2出力調整回路14aに入力されて、第2音声出力信号D2として、DSP10の出力端子(DL2、DR2)に出力される。また、帯域通過フィルタ部15の出力は、第3出力調整回路15aに入力されて、第3音声出力信号D3として、DSP10の出力端子(DL3、DR3)に出力される。なお、第1出力調整回路13aおよび第2出力調整回路14aおよび第3出力調整回路15aは、再生音質を調整する範囲を広げて幅広いスピーカーシステム7にも対応できるように、第1音声出力信号D1と第2音声出力信号D2と第3音声出力信号D3それぞれに、レベル調整を行なうレベル調整回路と、位相反転を行なう位相反転回路と、遅延時間を調整する遅延回路と、をそれぞれ含む。
本実施例のチャンネルデバイダ12では、例えば、図2のグラフ(左:基準化した振幅周波数特性、右:基準化した群遅延特性)にそれらの周波数特性を図示するように、図2(a):低域通過フィルタ部13と、図2(b):帯域通過フィルタ部15と、図2(c):高域通過フィルタ部14と、を設定して入力される音声信号を帯域分割することができる。図2に図示する低域通過フィルタ部13、帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14のそれぞれのフィルタ特性は、入力音声信号としてインパルスを入力した場合のそれぞれの出力信号(第1音声出力信号D1、第2音声出力信号D2、第3音声出力信号D3)に相当する。ここでは、ウーファーWOおよびスコーカーSQの間のクロスオーバー周波数fc1は300Hzに設定され、スコーカーSQおよびツィーターTWの間のクロスオーバー周波数fc2は1.2kHzに設定されている。上記の通り、低域通過フィルタ部13および帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14はそれぞれ、IIRフィルタにより構成される低域通過フィルタLPFまたは高域通過フィルタHPFまたは帯域通過フィルタBPFを含んで構成されているので、群遅延特性は周波数の変化に対して一定値にならずに、クロスオーバー周波数fc1およびfc2付近に変曲点が現れるように変化している。つまり、低域通過フィルタ部13および帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14はそれぞれ、非直線位相のフィルタである。
低域通過フィルタ部13は、下記の式(1)により表されるフィルタ特性HLP(s)を有する低域通過フィルタLPFにより構成される。なお、sは、ラプラス演算子を意味する。

LP(s)=GLP1(s)GLP2(s) (1)

つまり、低域通過フィルタ部13は、第1低域通過フィルタ特性GLP1および第2低域通過フィルタ特性GLP2の積を含むフィルタ特性を有する。第1低域通過フィルタ特性GLP1は、クロスオーバー周波数fc1をカットオフ周波数とする5次バターワース低域通過フィルタであり、一方、第2低域通過フィルタ特性GLP2は、クロスオーバー周波数fc2をカットオフ周波数とする15次バターワース低域通過フィルタである。したがって、低域通過フィルタLPFは、IIRフィルタを多段にして、合計20次のIIRフィルタとして構成することができる。
高域通過フィルタ部14は、下記の式(2)により表されるフィルタ特性HHP(s)を有する高域通過フィルタHPFにより構成される。

HP(s)=GHP1(s)GHP2(s) (2)

つまり、高域通過フィルタ部14は、第1高域通過フィルタ特性GHP1および第2高域通過フィルタ特性GHP2の積を含むフィルタ特性を有する。第1高域通過フィルタ特性GHP1は、クロスオーバー周波数fc1をカットオフ周波数とする5次バターワース高域通過フィルタであり、一方、第2高域通過フィルタ特性GHP2は、クロスオーバー周波数fc2をカットオフ周波数とする15次バターワース高域通過フィルタである。したがって、高域通過フィルタHPFは、IIRフィルタを多段にして、合計20次のIIRフィルタとして構成することができる。
帯域通過フィルタ部15は、下記の式(3)により表されるフィルタ特性HBP(s)を有する帯域通過フィルタBPFにより構成される。

BP(s)=GHP1(s)GLP2(s)+GLP1(s)GHP2(s) (3)

つまり、帯域通過フィルタ部15は、第1高域通過フィルタ特性GHP1と第2低域通過フィルタ特性GLP2との積、および、第1低域通過フィルタ特性GLP1と第2高域通過フィルタ特性GHP2との積、の和を含むフィルタ特性を有する。上記の通り、第1高域通過フィルタ特性GHP1および第1低域通過フィルタ特性GLPは、クロスオーバー周波数fc1をカットオフ周波数とする5次バターワースフィルタであり、一方、第2低域通過フィルタ特性GLP2および第2高域通過フィルタ特性GHP2は、クロスオーバー周波数fc2をカットオフ周波数とする15次バターワースフィルタである。したがって、帯域通過フィルタBPFは、IIRフィルタを多段にして、合計20次のIIRフィルタを2つ並列に設けてそれらの出力を加算して和信号を出力するようにして構成することができる。
図3は、アンプ装置1のチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13、帯域通過フィルタ部15および高域通過フィルタ部14の出力を加算した和信号、または、一部の出力を位相反転して加算した位相反転和信号の周波数特性(ゲイン特性、群遅延特性)について説明するグラフである。具体的には、図3(a)は、低域通過フィルタ部13の出力D1、帯域通過フィルタ部15の出力D3および高域通過フィルタ部14の出力D2を加算した和信号(LPF+BPF+HPF)の場合である。また、図3(b)は、位相反転した低域通過フィルタ部13の出力(−D1)、帯域通過フィルタ部15の出力D3および高域通過フィルタ部14の出力D2を加算した位相反転和信号(−LPF+BPF+HPF)の場合である。また、図3(c)は、低域通過フィルタ部13の出力D1と、位相反転した帯域通過フィルタ部15の出力(−D3)および高域通過フィルタ部14の出力D2を加算した位相反転和信号(LPF−BPF+HPF)の場合である。また、図3(d)は、低域通過フィルタ部13の出力D1と、帯域通過フィルタ部15の出力D3および位相反転した高域通過フィルタ部14の出力(−D2)を加算した位相反転和信号(LPF+BPF−HPF)の場合である。
図3(a)に示すようには、本実施例のアンプ装置1のチャンネルデバイダ12では、チャンネルデバイダ12の総合特性と言える帯域分割する各フィルタ特性の和の振幅周波数特性がフラットになり、ゲインが周波数に因らずに一定値になる。すなわち、第1出力信号D1と第2出力信号D2と第3出力信号D3との和である和信号の振幅周波数特性が、チャンネルデバイダ12に入力される音声信号の振幅周波数特性と一致することになる。
これは、第1クロスオーバー周波数fc1を規定する低域通過フィルタ部13の第1低域通過フィルタ特性GLP1および帯域通過フィルタ部15の第1高域通過フィルタ特性GHP1が、それぞれ5次バターワースフィルタの特性に一致するように規定されており、さらに、第2クロスオーバー周波数fc2を規定する帯域通過フィルタ部15の第2低域通過フィルタ特性GLP2および高域通過フィルタ部14の第2高域通過フィルタ特性GHP2が、それぞれ15次バターワースフィルタの特性に一致するように規定されているからである。したがって、チャンネルデバイダ12の出力段階においては、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数fc1およびfc2付近にピークまたはディップができてしまうことがなく、3Wayのスピーカーシステム7の再生音質を適切に変更することができる。
一方で、図3(b)〜図3(d)に示すようには、本実施例のアンプ装置1のチャンネルデバイダ12では、帯域分割する各フィルタのいずれか一つを位相反転して他の2つは位相反転しない場合に、各フィルタ特性の位相反転を含む和の振幅周波数特性もフラットになり、ゲインが周波数に因らずに一定値になる。すなわち、第1出力信号D1と第2出力信号D2と第3出力信号D3とのいずれか一つを位相反転した信号と他の位相反転しない2つの信号との和である位相反転和信号の振幅周波数特性と、がいずれもチャンネルデバイダ12に入力される音声信号の振幅周波数特性と一致することになる。
これは、第1クロスオーバー周波数fc1を規定する低域通過フィルタ部13の第1低域通過フィルタ特性GLP1および帯域通過フィルタ部15の第1高域通過フィルタ特性GHP1と、第2クロスオーバー周波数fc2を規定する帯域通過フィルタ部15の第2低域通過フィルタ特性GLP2および高域通過フィルタ部14の第2高域通過フィルタ特性GHP2とが、それぞれ奇数次バターワースフィルタの特性に一致するように規定されているので、それぞれいずれか一方を位相反転してもそれらの和の周波数特性は変化しないという性質があるからである。
したがって、チャンネルデバイダ12の出力段階においては、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数fc1およびfc2付近にピークまたはディップができてしまうことがなく、3Wayのスピーカーシステム7の再生音質を適切に変更することができる。つまり、このチャンネルデバイダ12を含むアンプ装置1を用いる音声再生システムでは、3Wayのマルチウェイスピーカーシステム7のいずれかのスピーカーユニットへの出力信号を位相反転しても(あるいは、いずれかのスピーカーユニットの接続を位相反転させても)、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数付近にピークまたはディップができてしまうことがないという利点がある。
なお、チャンネルデバイダ12は、上記実施例のようなウーファーWOおよびスコーカーSQおよびツィーターTWを含む3wayのバイワイヤリングSSに適用するものに限られない。3Wayのマルチウェイスピーカーシステムとは、ウーファーおよびツィーターを含む2Wayのマルチウェイスピーカーシステムに、さらに低音域側を再生するサブウーファーを付加する場合を含む。その場合には、低音域側に帯域分割された第1出力信号D1をサブウーファーに出力し、高音域側に帯域分割された第2出力信号D2を2Wayのマルチウェイスピーカーシステムのツィーターに出力し、それらの間の帯域に帯域分割された第3出力信号D3を2Wayのマルチウェイスピーカーシステムのウーファーに出力するようにすればよい。
また、チャンネルデバイダ12は、サブウーファーおよび/またはミッドレンジ(スコーカー)および/またはスーパーツィーターを含む4way以上のマルチウェイスピーカーである(図示しない)バイワイヤリングSSに対応するように、4つ以上に帯域分割した出力を含む構成にしてもよい。もちろん、ネットワーク回路を含むマルチウェイスピーカーの場合にも、本実施例のチャンネルデバイダ12は有効である。また、スピーカーシステム7がフルレンジスピーカーを含む場合にも、同様にチャンネルデバイダ12は有効である。フルレンジスピーカー、あるいは、ウーファー、スコーカー、ツィーター等のスピーカーの再生音圧周波数特性の限界に起因するレベル低下に対応して、他のスピーカーとの実質的なクロスオーバー周波数fcが設定されている場合にも、これに合わせたチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部、帯域通過フィルタ部、または高域通過フィルタ部を設定することができる。
4Way以上のマルチウェイスピーカーシステムに対応する場合には、チャンネルデバイダ12は、帯域通過フィルタ部15が、第3出力信号D3をさらに複数N(N:2以上の整数)に帯域分割する(図示しない)複数Nの帯域分割フィルタ部から構成されるようにしても良い。その場合には、第1出力信号D1を出力する低域通過フィルタ部13は、第1低域通過フィルタ特性と第2低域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の低域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有するように設定される。また、第2出力信号D2を出力する高域通過フィルタ部14は、第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の高域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有するように設定される。さらに、第3出力信号D3を出力する帯域通過フィルタ部15は、複数Nのそれぞれの帯域フィルタが、少なくとも高域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、低域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、高域通過フィルタと高域通過フィルタとの積、の和を含むフィルタ特性を有するように設定される。本発明のチャンネルデバイダでは、再生音質を調整する範囲が広がり、様々なマルチウェイスピーカーシステムにも対応できるようになる。
上記実施例では、アンプ装置1のチャンネルデバイダ12が含む全域通過フィルタ部16は、全帯域通過フィルタ部16が単純な遅延素子であり直線位相特性(群遅延時間が一定値)である場合であるが、本実施例2では、FIRフィルタの係数を変更して位相特性(群遅延特性)を非直線位相特性に設定し、チャンネルデバイダ12が含む低域通過フィルタ部13と、高域通過フィルタ部14と、帯域通過フィルタ部15と、の和の位相特性を直線位相化(群遅延特性を一定値化)する。したがって、上記実施例と共通する説明および図示を省略する。
チャンネルデバイダ12は、図2に図示するように、CPU4が、低域通過フィルタ部13と、高域通過フィルタ部14と、帯域通過フィルタ部15と、を、急峻なゲイン特性を有する高次の非直線位相のIIRフィルタを用いるように設定可能である。高次の非直線位相のIIRフィルタの位相特性は、位相回転が大きくなり、群遅延特性としても周波数に対する変化量が大きくなる。したがって、非直線位相の位相シフト特性を有するIIRフィルタを低域通過フィルタ部13と、高域通過フィルタ部14と、帯域通過フィルタ部15と、に設定する場合では、全域通過フィルタ部16を設けて直線位相化するように動作させることで、位相シフト特性を直線位相化でき、入力された信号の波形の歪が大きくなるのを防止できる。
図4は、直線位相化する全域通過フィルタ部16のAPFを動作させた場合の周波数特性(ゲイン特性、群遅特性)について説明するグラフである。つまり、低域通過フィルタ部13の出力D1、帯域通過フィルタ部15の出力D3および高域通過フィルタ部14の出力D2を加算した和信号(LPF+BPF+HPF)の場合である。図4に示すようには、本実施例のアンプ装置1のチャンネルデバイダ12では、チャンネルデバイダ12の総合特性と言える帯域分割する各フィルタ特性の和の振幅周波数特性がフラットになり、ゲインが周波数に因らずに一定値になる。すなわち、第1出力信号D1と第2出力信号D2と第3出力信号D3との和である和信号の振幅周波数特性が、チャンネルデバイダ12に入力される音声信号の振幅周波数特性と一致することになる。さらに、本実施例の場合には、全域通過フィルタ部16のAPFを動作させているので、基準化した群遅特性も周波数に因らずに一定値となっており、直線位相化が実現されている。
つまり、全域通過フィルタ部16の全域通過フィルタAPFは、帯域分割する各フィルタ特性の和の信号が、図3(a)に示すような群遅延特性を有する場合に、それに対応する位相特性を時間軸で反転させたのに略等しい位相特性を有するように設定される。全域通過フィルタ部16の全域通過フィルタAPFのFIRフィルタの係数は、帯域分割する各フィルタ特性の和の信号の位相特性に略等しい全帯域通過フィルタのインパルス応答を求めて、それらを有限長に制限して、これらを時間軸で反転させることで得られる。所定のフィルタ特性の中から選択するような非直線位相の位相シフト特性を有する巡回型フィルタでは、低域通過または高域通過の場合にかかわらず、カットオフ周波数および巡回型フィルタの次数が定まると、その位相特性は一意に定まる。
したがって、巡回型フィルタである全域通過フィルタを、同一のカットオフ周波数および同一の巡回型フィルタの次数に設定すれば、全帯域通過フィルタのインパルス応答を求めることができる。全域通過フィルタ部16の全域通過フィルタAPFのインパルス応答の長さ及びFIRフィルタのtap長は、カットオフ周波数および巡回型フィルタの次数に応じて、対象のフィルタのインパルス応答が十分に収束する範囲の長さがあればよく、任意に設定可能である。カットオフ周波数および巡回型フィルタの次数、ならびに、FIRフィルタのtap長は、操作部5へのユーザー操作に基づいてCPU4が設定すればよく、また、他の自動計測により求めてもよい。
その結果、チャンネルデバイダ12の出力段階においては、第1出力信号D1および第2出力信号D2および第3出力信号D3の加算特性をフラットにすることができ、振幅周波数特性が変わらずに、クロスオーバー周波数fc1およびfc2付近にピークまたはディップができてしまうことがなく、3Wayのスピーカーシステム7の再生音質を適切に変更することができる。さらに、急峻なゲイン特性を有する高次の非直線位相のフィルタをチャンネルデバイダ12の低域通過フィルタ部13および高域通過フィルタ部14および帯域通過フィルタ部15に用いても、位相遅延特性および群遅延特性が周波数によって大きく異なる位相シフトを補正して直線位相化するので、出力信号の波形が歪むのを防ぐことができる。もちろん、第1出力信号D1および第2出力信号D2の加算特性をフラットにすることができる。
本発明のチャンネルデバイダは、ステレオ音声信号を再生するステレオ装置のみならず、マルチチャンネルサラウンド音声再生装置を含む音響再生システムにも適用が可能である。
1 アンプ装置
2 D/A変換器
3 アンプ回路
4 CPU
5 操作部
6 表示回路
7 スピーカーシステム
10 DSP
11 デコーダ
12 チャンネルデバイダ
13 低域通過フィルタ部
13a 第1出力調整回路
14 高域通過フィルタ部
14a 第2出力調整回路
15 帯域通過フィルタ部
15a 第3出力調整回路
16 全帯域通過フィルタ部

Claims (7)

  1. 入力される音声信号を低音域側の第1出力信号に帯域分割して第1出力端子に出力する低域通過フィルタ部と、該音声信号を該第1出力信号よりも高音域側の第2出力信号に帯域分割して第2出力端子に出力する高域通過フィルタ部と、該音声信号を該第1出力信号よりも高音域側でかつ該第2出力信号よりも低音域側の第3出力信号に帯域分割して第3出力端子に出力する帯域通過フィルタ部と、を含むチャンネルデバイダであって、
    該低域通過フィルタ部が、第1低域通過フィルタ特性と該帯域通過フィルタ部の低域通過特性を規定する第2低域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、
    該高域通過フィルタ部が、該帯域通過フィルタ部の高域通過特性を規定する第1高域通過フィルタ特性と第2高域通過フィルタ特性との積を含むフィルタ特性を有し、
    該帯域通過フィルタ部が、少なくとも該第1高域通過フィルタ特性と該第2低域通過フィルタ特性との積、および、該第1低域通過フィルタ特性と該第2高域通過フィルタ特性との積、の和を含むフィルタ特性を有し、
    該低域通過フィルタ部の該フィルタ特性と、該高域通過フィルタ部の該フィルタ特性と、該帯域通過フィルタ部の該フィルタ特性と、の和が全帯域通過フィルタの特性に略等しく、かつ、該第1低域通過フィルタ特性と該第1高域通過フィルタ特性との和特性、並びに、該第2低域通過フィルタ特性と該第2高域通過フィルタ特性との和特性、の積に等しい、
    チャンネルデバイダ。
  2. 前記帯域通過フィルタ部が、複数N(N:2以上の整数)の前記第3出力信号を出力する複数Nの帯域フィルタから構成され、複数のそれぞれの該帯域フィルタが、少なくとも高域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、低域通過フィルタと低域通過フィルタとの積、並びに、高域通過フィルタと高域通過フィルタとの積、の和を含むフィルタ特性を有し、
    前記低域通過フィルタ部が、前記第1低域通過フィルタ特性と前記第2低域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の低域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有し、
    前記高域通過フィルタ部が、前記第1高域通過フィルタ特性と前記第2高域通過フィルタ特性とを含む(N+1)の高域通過フィルタ特性の積を含むフィルタ特性を有するように構成される、
    請求項1に記載のチャンネルデバイダ。
    チャンネルデバイダ。
  3. 前記第1低域通過フィルタ特性および前記第1高域通過フィルタ特性が、前記第1出力信号と前記第3出力信号との帯域分割を定めて第1クロスオーバー周波数を規定し、
    前記第2低域通過フィルタ特性および前記第2高域通過フィルタ特性が、該第3出力信号と前記第2出力信号との帯域分割を定めて第2クロスオーバー周波数を規定する、
    請求項1または2に記載のチャンネルデバイダ。
  4. 前記第1低域通過フィルタ特性、前記第1高域通過フィルタ特性、前記第2低域通過フィルタ特性、および、前記第2高域通過フィルタ特性が、それぞれ奇数次バターワースフィルタのフィルタ特性と一致し、
    前記第1出力信号と前記第2出力信号と前記第3出力信号との和である和信号の振幅周波数特性と、該第1出力信号と該第2出力信号と該第3出力信号とのいずれか一つを位相反転した信号と他の位相反転しない2つの信号との和である位相反転和信号の振幅周波数特性と、がいずれも該音声信号の振幅周波数特性と一致する、
    請求項1から3のいずれかに記載のチャンネルデバイダ。
  5. 前記音声信号に対する前記和信号もしくは前記位相反転和信号の位相シフト特性と略等しい位相シフト特性を有する全帯域通過フィルタの有限長インパルスレスポンスを時間軸反転させた係数を有するFIRフィルタである全帯域通過フィルタ部をさらに含み、
    該音声信号を該全帯域通過フィルタ部へ入力し、該全帯域通過フィルタ部からの出力信号を、該音声信号に代えてそれぞれ前記低域通過フィルタ部と、前記高域通過フィルタ部と、前記帯域通過フィルタ部と、に入力する、
    請求項1から4のいずれかに記載のチャンネルデバイダ。
  6. 前記第1出力信号または前記第2出力信号または前記第3出力信号のレベル調整を行なうレベル調整回路と、該第1出力信号または該第2出力信号または前記第3出力信号の位相反転を行なう位相反転回路と、該第1出力信号または該第2出力信号または前記第3出力信号の遅延時間を調整する遅延回路と、をさらに含む、
    請求項1から5のいずれかに記載のチャンネルデバイダ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のチャンネルデバイダと、該チャンネルデバイダの前記第1出力端子および前記第2出力端子および前記第3出力端子に対応する増幅回路を含む増幅器と、少なくとも前記第1出力信号に対応するウーファーまたはサブウーファーと、前記第2出力信号に対応するツィーターと、前記第3出力信号に対応するツィーターまたはスコーカーまたはウーファーと、を含み該増幅器とバイワイヤリング接続が可能なスピーカーシステムと、を含む音声再生システム。
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