JP2014175274A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2014175274A
JP2014175274A JP2013049793A JP2013049793A JP2014175274A JP 2014175274 A JP2014175274 A JP 2014175274A JP 2013049793 A JP2013049793 A JP 2013049793A JP 2013049793 A JP2013049793 A JP 2013049793A JP 2014175274 A JP2014175274 A JP 2014175274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
control
voltage
refrigerant
mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013049793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6059049B2 (ja
Inventor
Shuichi Kazuno
修一 数野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013049793A priority Critical patent/JP6059049B2/ja
Publication of JP2014175274A publication Critical patent/JP2014175274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6059049B2 publication Critical patent/JP6059049B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】出力制御の違いに起因した燃料電池の発熱量の相違を補償することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】FCシステム12では、FC電流に基づく冷媒供給装置80の暫定目標駆動量をFC40の出力制御の選択内容に応じて重み付けした目標駆動量を設定し、前記目標駆動量に基づいて冷媒供給装置80を制御する。前記出力制御の選択内容に応じた重み付けは、暫定目標駆動量が等しい場合、第1制御(電圧可変・電流可変制御)に比べて第2制御(電圧固定・電流可変制御)の目標駆動量を大きくするように行われる。
【選択図】図8

Description

本発明は、燃料電池の出力電圧を固定すると共に、反応ガスの供給量を調整することで燃料電池の出力電流を可変とする電圧固定・電流可変制御を行う燃料電池システムに関する。
特許文献1では、燃料電池の出力制御として2種類の制御が開示されている。すなわち、1つ目の制御は、単セルの目標電圧が切替電圧以下である場合、単セルの実電圧を目標電圧に追従させる第1モードである(要約、図15、[0093]、[0150])。また、2つ目の制御は、単セルの目標電圧が切替電圧以下でない場合、単セルの実電圧を切替電圧で維持しつつ、空気の供給量(酸素濃度)を変化することによって単セルのIV特性を変化することで、単セルの実電流を変化させ、単セルの出力する実電力を要求電力に追従させる第2モードである(要約、図15、[0093])。
また、特許文献1では、燃料電池スタック10を冷却するための冷媒系として、冷媒ポンプ41及びラジエータ42(放熱器)が開示されている([0076]、[0077])。第1モードでは、冷媒ポンプ41の消費電力がシステム消費電力に追従する([0164]、図18)。第2モードにおける冷媒ポンプ41の目標回転数は、目標酸素濃度又は目標電流に対応させて設定する(図13、[0131])。
特許文献2にも、特許文献1と同様の技術が開示されている。
特開2012−185971号公報 特開2012−238485号公報
上記のように、特許文献1では、第1モード及び第2モードにおける冷媒ポンプ41の制御について言及されているものの、未だ改善の余地がある。
例えば、本願の発明者は、燃料電池の出力電流が等しい場合であっても、出力制御の違いに起因して燃料電池の発熱量(放熱量)が相違するとの知見を得た。すなわち、燃料電池の出力電流が等しい場合であっても、第1モード(電圧可変・電流可変制御)よりも、第2モード(電圧固定・電流可変制御)の方が発熱量が多いことがわかった。特許文献1では、この点について検討されていない。特許文献2も同様である。
本発明は上記のような課題を考慮してなされたものであり、出力制御の違いに起因した燃料電池の発熱量の相違を補償することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池から電力供給を受ける負荷と、前記燃料電池に反応ガスを供給するガス供給装置と、前記燃料電池の出力電圧を調整する電圧調整装置と、前記燃料電池に対して冷媒を供給する冷媒供給装置と、前記ガス供給装置、前記電圧調整装置及び前記冷媒供給装置を制御する制御装置とを備えるものであって、前記制御装置は、前記燃料電池の出力制御として、前記燃料電池の出力電圧及び出力電流の両方を可変とする第1制御と、前記燃料電池の出力電圧を固定すると共に、前記反応ガスの供給量を調整することで前記燃料電池の出力電流を可変とする第2制御とを切り替えて実行し、さらに、前記制御装置は、前記燃料電池の出力電流に基づく前記冷媒供給装置の暫定目標駆動量を前記燃料電池の出力制御の選択内容に応じて重み付けした目標駆動量を設定し、前記目標駆動量に基づいて前記冷媒供給装置を制御し、前記出力制御の選択内容に応じた重み付けは、前記暫定目標駆動量が等しい場合、前記第1制御に比べて前記第2制御の前記目標駆動量を大きくするように行われることを特徴とする。
本発明によれば、第1制御(電圧可変・電流可変制御)の場合よりも第2制御(電圧固定・電流可変制御)の場合の方が、冷媒供給装置の駆動量が大きくなるように目標駆動量を設定する。これにより、燃料電池の出力電流が等しい場合であっても、出力制御の違いに起因する燃料電池の発熱量の相違を補償することが可能となる。従って、燃料電池の温度変動を抑制することが可能となる。
前記燃料電池システムは、前記冷媒の実温度を検出する冷媒温度検出部を備え、前記制御装置は、前記燃料電池の出力電流に基づき前記冷媒供給装置の暫定目標駆動量を算出し、前記冷媒の実温度と前記冷媒の目標温度の温度差に応じて前記暫定目標駆動量の補正量を算出し、前記出力制御の選択内容に応じた重み付けは、前記温度差が等しい場合、前記第1制御に比べて前記第2制御の前記補正量を大きくするように行われてもよい。これにより、第1制御と第2制御の相違に基づく重み付けを簡易に実現すると共に、第2制御における冷却の応答性を上げることが可能となる。
前記燃料電池システムは、エアコンディショナを備えてもよい。この場合、前記制御装置は、前記エアコンディショナが冷房を行っている場合、前記第2制御の実行を禁止してもよい。或いは、前記燃料電池の各セルにおける酸化還元反応が進行するため各セルの劣化が進む電圧範囲を酸化還元領域と定義するとき、前記制御装置は、前記エアコンディショナが冷房を行っており且つ前記第2制御を実行する場合、前記燃料電池の目標電圧を、前記酸化還元領域を上回る電圧に固定してもよい。これにより、燃料電池の出力電流を減少させることで燃料電池の出力制御に伴う発熱量を抑制し、冷媒供給装置の消費電力を抑制することが可能となる。
本発明によれば、第1制御(電圧可変・電流可変制御)の場合よりも第2制御(電圧固定・電流可変制御)の場合の方が、冷媒供給装置の駆動量が大きくなるように目標駆動量を設定する。これにより、燃料電池の出力電流が等しい場合であっても、出力制御の違いに起因する燃料電池の発熱量の相違を補償することが可能となる。従って、燃料電池の温度変動を抑制することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池車両の概略全体構成図である。 前記燃料電池車両の電力系のブロック図である。 第1実施形態における燃料電池ユニットの概略構成図である。 第1実施形態における燃料電池スタック、冷却系及びエアコンディショナの配置を示す図である。 第1実施形態における前記燃料電池スタックの出力制御のフローチャートである。 第1モード(電圧可変・電流可変制御)及び第2モード(電圧固定・電流可変制御)それぞれについて、燃料電池スタックの出力電流と放熱量(放熱量)の関係の一例を示す図である。 第1実施形態に係る前記燃料電池の出力制御を用いた場合のタイムチャートの例を示す図である。 第1実施形態におけるウォータポンプの出力制御のフローチャートである。 第1モード及び第2モードそれぞれについて、燃料電池スタックの出力電流とウォータポンプの暫定目標消費電力の関係の一例を示す図である。 第1モード及び第2モードそれぞれについて、実水温と目標水温の温度差と補正量の関係の一例を示す図である。 第2実施形態における燃料電池スタックの出力制御のフローチャートである。 第2実施形態における前記燃料電池スタックの出力制御を簡略的に説明する図である。 第1実施形態に係る燃料電池車両の第1変形例の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る燃料電池車両の第2変形例の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る燃料電池車両の第3変形例の概略構成を示すブロック図である。
A.第1実施形態
1.全体的な構成の説明
[1−1.全体構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池車両10(以下「FC車両10」又は「車両10」という。)の概略全体構成図である。図2は、FC車両10の電力系のブロック図である。図1及び図2に示すように、FC車両10は、燃料電池システム12(以下「FCシステム12」という。)と、走行モータ14(以下「モータ14」という。)と、インバータ16とを有する。
FCシステム12は、燃料電池ユニット18(以下「FCユニット18」という。)と、高電圧バッテリ20(以下「バッテリ20」ともいう。)(蓄電装置)と、DC/DCコンバータ22と、電子制御装置24(以下「ECU24」という。)とを有する。
[1−2.駆動系]
モータ14は、FCユニット18及びバッテリ20から供給される電力に基づいて駆動力を生成し、当該駆動力によりトランスミッション26を通じて車輪28を回転させる。また、モータ14は、回生を行うことで生成した電力(回生電力Preg)[W]をバッテリ20等に出力する(図2参照)。
インバータ16は、3相ブリッジ型の構成とされて、直流/交流変換を行い、直流を3相の交流に変換してモータ14に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後の直流をDC/DCコンバータ22を通じてバッテリ20等に供給する。
なお、モータ14とインバータ16を併せて負荷30という。負荷30には、後述するエアポンプ60、ウォータポンプ80、エアコンディショナ90等の構成要素を含めることもできる。
[1−3.FC系]
(1−3−1.全体構成)
図3は、FCユニット18の概略構成図である。FCユニット18は、燃料電池スタック40(以下「FCスタック40」又は「FC40」という。)と、FCスタック40のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、FCスタック40のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、FCスタック40を冷却する冷却系41と、セル電圧モニタ42とを備える。
(1−3−2.FCスタック40)
FCスタック40は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成された燃料電池セル(以下「FCセル」という。)を積層した構造を有する。
(1−3−3.アノード系)
アノード系は、水素タンク44、レギュレータ46、エゼクタ48及びパージ弁50を有する。水素タンク44は、燃料ガスとしての水素を収容するものであり、配管44a、レギュレータ46、配管46a、エゼクタ48及び配管48aを介して、アノード流路52の入口に接続されている。これにより、水素タンク44の水素は、配管44a等を介してアノード流路52に供給可能である。なお、配管44aには、遮断弁(図示せず)が設けられており、FCスタック40の発電の際、当該遮断弁は、ECU24により開とされる。
レギュレータ46は、導入される水素の圧力を所定値に調整して排出する。すなわち、レギュレータ46は、配管46bを介して入力されるカソード側の空気の圧力(パイロット圧)に応じて、下流側の圧力(アノード側の水素の圧力)を制御する。従って、アノード側の水素の圧力は、カソード側の空気の圧力に連動し、後記するように、酸素濃度を変化させるべくエアポンプ60の回転数等を変化させると、アノード側の水素の圧力も変化する。
エゼクタ48は、水素タンク44からの水素をノズルで噴射することで負圧を発生させ、この負圧によって配管48bのアノードオフガスを吸引する。
アノード流路52の出口は、配管48bを介して、エゼクタ48の吸気口に接続されている。そして、アノード流路52から排出されたアノードオフガスは、配管48bを通って、エゼクタ48に再度導入されることでアノードオフガス(水素)が循環する。
なお、アノードオフガスは、アノードにおける電極反応で消費されなかった水素及び水蒸気を含んでいる。また、配管48bには、アノードオフガスに含まれる水分{凝縮水(液体)、水蒸気(気体)}を分離・回収する気液分離器(図示せず)が設けられている。
配管48bの一部は、配管50a、パージ弁50及び配管50bを介して、後記する配管64bに設けられた希釈ボックス54に接続されている。パージ弁50は、FCスタック40の発電が安定していないと判定された場合、ECU24からの指令に基づき所定時間、開となる。希釈ボックス54は、パージ弁50からのアノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈する。
(1−3−4.カソード系)
カソード系は、エアポンプ60、加湿器62、背圧弁64、循環弁66、流量センサ68、70及び温度センサ72を有する。
エアポンプ60は、外気(空気)を圧縮してカソード側に送り込むものであり、その吸気口は、配管60aを介して車外(外部)と連通している。エアポンプ60の吐出口は、配管60b、加湿器62及び配管62aを介して、カソード流路74の入口に接続されている。エアポンプ60がECU24の指令に従って作動すると、エアポンプ60は、配管60aを介して車外の空気を吸気して圧縮し、この圧縮された空気が配管60b等を通ってカソード流路74に圧送される。
加湿器62は、水分透過性を有する複数の中空糸膜62eを備えている。そして、加湿器62は、中空糸膜62eを介して、カソード流路74に向かう空気とカソード流路74から排出された多湿のカソードオフガスとの間で水分交換させ、カソード流路74に向かう空気を加湿する。
カソード流路74の出口側には、配管62b、加湿器62、配管64a、背圧弁64及び配管64bが配置されている。カソード流路74から排出されたカソードオフガス(酸化剤オフガス)は、配管62b等を通って、車外に排出される。
背圧弁64は、例えば、バタフライ弁で構成され、その開度がECU24によって制御されることで、カソード流路74における空気の圧力を制御する。より具体的には、背圧弁64の開度が小さくなると、カソード流路74における空気の圧力が上昇し、体積流量当たりにおける酸素濃度(体積濃度)が高くなる。逆に、背圧弁64の開度が大きくなると、カソード流路74における空気の圧力が下降し、体積流量当たりにおける酸素濃度(体積濃度)が低くなる。
配管64bは、配管66a、循環弁66及び配管66bを介して、エアポンプ60の上流側の配管60aに接続されている。これにより、排気ガス(カソードオフガス)の一部が、循環ガスとして、配管66a、循環弁66及び配管66bを通って、配管60aに供給され、車外からの新規空気に合流し、エアポンプ60に吸気される。
循環弁66は、例えば、バタフライ弁で構成され、その開度がECU24によって制御されることで循環ガスの流量を制御する。
流量センサ68は、配管60bに取り付けられ、カソード流路74に向かう空気の流量[g/s]を検出してECU24に出力する。流量センサ70は、配管66bに取り付けられ、配管60aに向かう循環ガスの流量Qc[g/s]を検出してECU24に出力する。
温度センサ72は、配管64aに取り付けられ、カソードオフガスの温度を検出してECU24に出力する。ここで、循環ガスの温度は、カソードオフガスの温度と略等しいため、温度センサ72の検出するカソードオフガスの温度に基づいて、循環ガスの温度を検知することができる。
(1−3−5.冷却系41)
図3に示すように、冷却系41は、ウォータポンプ80、ラジエータ82、ラジエータファン84及び温度センサ86等を有する。ウォータポンプ80は、FC40内に冷却水(冷媒)を循環させることでFC40を冷却する。FC40を冷却して温度が上昇した冷却水は、ラジエータファン84による送風を受けるラジエータ82で放熱される。温度センサ86は、冷却水の温度(以下「実水温Tw」という。)を検出し、ECU24に出力する。
図4は、FC40、冷却系41及びエアコンディショナ90の配置を示す図である。図4に示すように、ラジエータ82及びラジエータファン84は、車両10の前側に配置される。より具体的には、ラジエータ82が鉛直方向に起立された状態において、ラジエータファン84がラジエータ82の後ろに配置される。
(1−3−6.セル電圧モニタ42)
セル電圧モニタ42は、FCスタック40を構成する複数の単セル毎のセル電圧Vcellを検出する機器であり、モニタ本体と、モニタ本体と各単セルとを接続するワイヤハーネスとを備える。モニタ本体は、所定周期で全ての単セルをスキャニングし、各単セルのセル電圧Vcellを検出し、平均セル電圧及び最低セル電圧を算出する。そして、平均セル電圧及び最低セル電圧をECU24に出力する。
(1−3−7.電力系)
図2に示すように、FC40からの電力(以下「FC電力Pfc」という。)は、インバータ16及びモータ14(力行時)とDC/DCコンバータ22及び高電圧バッテリ20(充電時)とに加え、前記エアポンプ60、前記ウォータポンプ80、前記エアコンディショナ90、降圧型DC−DCコンバータ92、低電圧バッテリ94、アクセサリ96、ECU24及びラジエータファン84に供給される。なお、図1に示すように、FCユニット18(FC40)とインバータ16及びDC/DCコンバータ22との間には、逆流防止ダイオード98が配置されている。また、FC40の発電電圧(以下「FC電圧Vfc」という。)は、電圧センサ100(図2)により検出され、FC40の発電電流(以下「FC電流Ifc」という。)は、電流センサ102により検出され、いずれもECU24に出力される。
[1−4.高電圧バッテリ20]
バッテリ20は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。バッテリ20の出力電圧(以下「バッテリ電圧Vbat」という。)[V]は、電圧センサ104(図2)により検出され、バッテリ20の出力電流(以下「バッテリ電流Ibat」という。)[A]は、電流センサ106により検出され、それぞれECU24に出力される。ECU24は、バッテリ電圧Vbatとバッテリ電流Ibatとに基づいて、バッテリ20の残容量(以下「SOC」という。)[%]を算出する。
[1−5.DC/DCコンバータ22]
DC/DCコンバータ22は、FCユニット18からのFC電力Pfcと、バッテリ20から供給された電力(以下「バッテリ電力Pbat」という。)[W]と、モータ14からの回生電力Pregとの供給先を制御する。
DC/DCコンバータ22は、1次側1Sの電圧(1次電圧V1)[V]を2次側2Sの電圧(2次電圧V2)[V](V1≦V2)に昇圧すると共に、2次電圧V2を1次電圧V1に降圧する昇降圧型且つチョッパ型の電圧変換装置である。
DC/DCコンバータ22の具体的構成としては、例えば、特許文献2の図4に記載のものを用いることができる。
[1−6.ECU24]
ECU24は、通信線140(図1等)を介して、モータ14、インバータ16、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22を制御する。当該制御に際しては、メモリ(ROM)に格納されたプログラムを実行し、また、セル電圧モニタ42、流量センサ68、70、温度センサ72、86、電圧センサ100、104、電流センサ102、106等の各種センサの検出値を用いる。
ここでの各種センサには、上記センサに加え、開度センサ150及びモータ回転数センサ152(図1)が含まれる。開度センサ150は、アクセルペダル154の開度θp[度]を検出する。モータ回転数センサ152は、モータ14の回転数(以下「モータ回転数Nm」又は「回転数Nm」という。)[rpm]を検出する。ECU24は、回転数Nmを用いてFC車両10の車速V[km/h]を検出する。さらに、ECU24には、メインスイッチ156(以下「メインSW156」という。)が接続される。メインSW156は、FCユニット18及びバッテリ20からモータ14への電力供給の可否を切り替えるものであり、ユーザにより操作可能である。
ECU24は、マイクロコンピュータを含み、必要に応じて、タイマ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェースを有する。なお、ECU24は、1つのECUのみからなるのではなく、モータ14、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22毎の複数のECUから構成することもできる。
ECU24は、FCスタック40の状態、バッテリ20の状態及びモータ14の状態の他、各種スイッチ及び各種センサからの入力(負荷要求)に基づき決定したFC車両10全体としてFCシステム12に要求される負荷から、FCスタック40が負担すべき負荷と、バッテリ20が負担すべき負荷と、回生電源(モータ14)が負担すべき負荷の配分(分担)を調停しながら決定し、モータ14、インバータ16、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22に指令を送出する。
[1−7.エアコンディショナ90]
エアコンディショナ90は、車両10内部の温度等を調節するものであり、図4に示すように、コンデンサ160、エバポレータ162、ブロアファン164等の部品を有する。図4に示すように、コンデンサ160は、車両10の前側において、冷却系41のラジエータ82及びラジエータファン84の前方に配置される。
2.第1実施形態の制御
次に、車両10(特に、ECU24)における制御について説明する。第1実施形態の車両10では、基本的に、特許文献1、2と同様の制御を行うことができる。以下では、特許文献1、2との相違点、すなわち、FC40の出力制御及びウォータポンプ80の出力制御に着目して説明する。
[2−1.FC40の出力制御]
図5は、第1実施形態におけるFC40の出力制御のフローチャートである。ステップS1において、ECU24は、FCシステム12が低負荷状態であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、FCシステム12に要求される負荷(システム負荷Psys)[W]を算出し、システム負荷Psysが、低負荷を判定するための閾値(低負荷判定閾値)を下回るか否かにより行う。
FCシステム12が低負荷状態でない場合(S1:NO)、ステップS2において、ECU24は、第1モードを選択する。第1モードは、FC電圧Vfcの目標値(以下「目標FC電圧Vfc_tar」という。)及びFC電流Ifcがいずれも可変である電圧可変・電流可変制御である。第1モードは、主として、システム負荷Psysが相対的に高いときに用いられるものであり、目標ガス濃度を固定(或いは、反応ガスを豊潤な状態に維持)した状態で、目標FC電圧Vfc_tarを調整することによりFC電流Ifcを制御する。
FCシステム12が低負荷状態である場合(S1:YES)、ステップS3において、ECU24は、エアコンディショナ90が冷房中であるか否かを判定する。当該判定は、例えば、エアコンディショナ90に対してユーザから冷房要求が出されたことを知らせる信号(冷房要求信号)を、エアコンディショナ90から取得することで行う。
エアコンディショナ90が冷房中でない場合(S3:NO)、ステップS4において、ECU24は、第2モードを選択する。第2モードは、目標FC電圧Vfc_tarが一定でありFC電流Ifcが可変である電圧固定・電流可変(CVVC:Constant Voltage Variable Current)制御である。第2モード(電圧固定・電流可変制御)は、主として、システム負荷Psysが相対的に低いときに用いられるものであり、目標セル電圧Vcell_tar(=目標FC電圧Vfc_tar/セル数)を、酸化還元領域よりも低い電位で設定された基準電位(第1実施形態では、電位=0.8V)に固定すると共に、目標ガス濃度を可変とすることにより、FC電流Ifcを可変とする。
ここにいう酸化還元領域とは、各セルにおける酸化還元反応が進行するため各セルの劣化が進む電圧範囲を意味する。酸化還元領域の詳細は、例えば、特許文献2の図9、図10及びこれらの関連記載を参照されたい。
上記のようにステップS4では、第2モード(CVVC制御)を用いることで、基本的に、FC電力Pfcによりシステム負荷Psysをまかなうことが可能となる。FC電力Pfcの不足分は、バッテリ20からアシストする。
図5のステップS3においてエアコンディショナ90が冷房中である場合(S3:YES)、ステップS5において、ECU24は、第2モードの実行を禁止する(禁止する理由については後述する。)。例えば、ECU24は、第2モードを選択せずに、FC40の出力を停止する。この場合、FC電力Pfcの不足分は、バッテリ20からアシストする。或いは、第2モードを選択せずに、第1モードを実行してもよい。
ステップS5は、低負荷状態の場合(S1:YES)である。このため、ステップS5において第1モードを実行する場合、FC電流Ifcを極力少なくすることが好ましい。しかしながら、FC電流Ifcを少なくするには、FC電圧Vfcを高くする必要がある。FC電圧Vfcを高くすると、FC40の劣化が進行する。
そこで、ステップS5において第1モードを実行する場合、例えば、セル電圧が酸化還元領域よりも高い値(例えば、0.9V)となるように目標FC電圧Vfc_tarを設定する(Vfc_tar←0.9V×セル数)。或いは、セル電圧が酸化還元領域よりも低い値(例えば、0.8V)となるように目標FC電圧Vfc_tarを設定してもよい(Vfc_tar←0.8V×セル数)。このようにステップS5において第1モードを実行する場合、余分に発電した電力は、バッテリ20に充電してもよい。
次に、上記のように、エアコンディショナ90が冷房中である場合、第2モードの実行を禁止する理由について説明する。
図6は、第1モード(電圧可変・電流可変制御)及び第2モード(電圧固定・電流可変制御)それぞれについて、FC電流IfcとFC40の放熱量Hfc(発熱量)の関係の一例を示す図である。図6からわかるように、第1モード及び第2モードいずれについても、FC電流Ifcが増加すると、放熱量Hfcが上昇する。
また、いずれのFC電流Ifcにおいても、第1モードよりも第2モードの方が放熱量Hfcが高い。これは、次の理由と考えられる。すなわち、第2モードの場合、FC電圧Vfcを固定した状態で、ガス濃度(ここでは酸素濃度)を変化させてFC電流Ifcを変化させる。このため、水素と酸素の間で最適に反応できず、電流を発生させる代わりに熱が発生する程度が多くなる。
そこで、第1実施形態では、エアコンディショナ90が冷房中である場合、第2モードの実行を禁止し、冷房効率を高めるようにしている。
特に、第1実施形態の場合、冷却系41のラジエータ82及びラジエータファン84とエアコンディショナ90のコンデンサ160とが近接して配置されている(図4参照)。このため、冷却系41及びエアコンディショナ90の両方を作動させた場合、コンデンサ160から放出された熱がラジエータ82に影響することとなり、冷却系41の冷媒の冷却効率が低下する。また、その結果、FC40の熱が十分に放出されず、エアコンディショナ90の冷却効率を下げるおそれもある。そこで、エアコンディショナ90が冷房中である場合、第2モードの実行を禁止し、上記のような冷房効率の低下を防ぐ効果が大きい。
[2−2.FC40の出力制御の例]
図7には、第1実施形態に係るFC40の出力制御を用いた場合のタイムチャートの例が示されている。なお、図7のうち冷房要求以外の実線は、第1実施形態に係る制御に対応し、破線は、比較例に係る制御に対応する。比較例に係る制御とは、図5においてステップS1、S2、S4のみを用い、ステップS3、S5を用いないものである。
時点t1において、冷房要求があり、エアコンディショナ90による冷房が開始される(図5のS3:YES)。これに伴い、第1実施形態では、時点t2において第2モード要求フラグがオンからオフとなり、第2モードが禁止され、FC40の出力が停止される(S5)。これに伴い、バッテリ20からの供給電力が増加していく。
また、第1実施形態では、時点t2において第2モードを禁止したことに伴い、エアコンディショナ90の冷媒温度Tacが比較例よりも低くなり、エアコンディショナ90の消費電力が比較例よりも低くなる。
[2−3.ウォータポンプ80の出力制御]
図8は、第1実施形態におけるウォータポンプ80の出力制御のフローチャートである。ステップS11において、ECU24は、第2モード(CVVC制御)を実施中であるか否かを判定する。第2モード(CVVC制御)を実施中でない場合(S11:NO)、第1モード(電圧可変・電流可変制御)を実施中である。
この場合、ステップS12において、ECU24は、FC電流Ifcに基づいてウォータポンプ80の暫定目標消費電力Pwp_tar_tempを設定する。第1モードと第2モードの場合を区別するため、以下では、第1モードの暫定目標消費電力Pwp_tar_tempをPwp_tar_temp1といい、第2モードの暫定目標消費電力Pwp_tar_tempをPwp_tar_temp2という。
上記のように、FC電流Ifcは、FC40の放熱量Hfcと対応関係にある(図6参照)。このため、暫定目標消費電力Pwp_tar_tempは、放熱量Hfcに対応して設定される数値である。また、ここでは、ウォータポンプ80の消費電力に関する目標値として暫定目標消費電力Pwp_tar_tempを設定しているが、ウォータポンプ80の駆動力を制御するための数値であれば、消費電力以外の指標(例えば、回転数[rpm])を用いてもよい。
図9は、第1モード及び第2モードそれぞれについて、FC電流Ifcとウォータポンプ80の暫定目標消費電力Pwp_tar_tempの関係の一例を示す図である。図9の特性は、図6の特性と略等しい。図9からわかるように、FC電流Ifcが等しい場合、第1モードの暫定目標消費電力Pwp_tar_temp1は、第2モードの暫定目標消費電力Pwp_tar_temp2よりも低い値に設定される。
図8に戻り、ステップS13において、ECU24は、温度センサ86が検出した冷媒の温度(実水温Tw)と、目標水温Tw_tarとの温度差ΔT(以下「差ΔT」ともいう。)に基づいて暫定目標消費電力Pwp_tar_tempの補正量Cを設定する。以下では、第1モードの補正量Cを補正量C1と呼び、第2モードの補正量Cを補正量C2と呼び、両者を区別する。
図10は、第1モード及び第2モードそれぞれについて、実水温Twと目標水温Tw_tarの温度差ΔTと暫定目標消費電力Pwp_tar_tempの補正量Cの関係の一例を示す図である。第1モード及び第2モードいずれの場合も、温度差ΔTがゼロ又はその近傍値である場合、補正量C1、C2はゼロである。また、温度差ΔTの絶対値が大きくなると、補正量C1、C2の絶対値が大きくなる。
ここで、補正量Cがゼロ以外の値であり且つ差ΔTが等しければ、第1モードの補正量C1よりも第2モードの補正量C2の絶対値を大きくする。これは、上記のように第2モード(CVVC制御)の方が相対的に放熱量Hfcが大きいことを考慮し、冷却系41による冷却速度を高めるためである。これにより、第2モードの場合、冷却の応答性が高まる。
図8に戻り、ステップS14において、ECU24は、ウォータポンプ80の目標消費電力Pwp_tar1を算出する。具体的には、暫定目標消費電力Pwp_tar_temp1に補正量C1を加えたものを目標消費電力Pwp_tar1とする(Pwp_tar1←Pwp_tar_temp1+C1)。
ステップS11に戻り、第2モード(CVVC制御)を実施中である場合(S11:YES)、ECU24は、ステップS12〜S14と同様の処理を行って第2モード用の目標消費電力Pwp_tar2を算出する。但し、上記のように、第2モードの場合、第1モードと比べて放熱量Hfcが高いことを考慮する。
すなわち、ステップS15で設定する第2モード用の暫定目標消費電力Pwp_tar_temp2は、FC電流Ifcが等しい場合、第1モード用の暫定目標消費電力Pwp_tar_temp1よりも高く設定される(図9参照)。また、ステップS16で設定する第2モード用の補正量C2は、差ΔTがゼロ及びその近傍値以外で等しい場合、第1モード用の補正量C1よりも高く設定される(図10参照)。
その結果、ステップS17で算出する第2モード用の目標消費電力Pwp_tar2は、冷却の応答性を高める数値となる。
ステップS18において、ECU24は、ステップS14又はS17で算出した目標消費電力Pwp_tarを用いてウォータポンプ80を駆動させる。
3.第1実施形態の効果
以上説明したように、第1実施形態によれば、第1モード(電圧可変・電流可変制御)の場合よりも第2モード(電圧固定・電流可変制御)の場合の方が、ウォータポンプ80(冷媒供給装置)の駆動量が大きくなるように目標消費電力Pwp_tar(目標駆動量)を設定する(図8、図9参照)。これにより、FC電流Ifcが等しい場合であっても、出力制御の違いに起因するFC40の放熱量Hfcの相違(図6)を補償することが可能となる。従って、FC40の温度変動を抑制することが可能となる。
第1実施形態において、FCシステム12は、冷媒の実水温Twを検出する温度センサ86(冷媒温度検出部)を備え、ECU24(制御装置)は、FC電流Ifcに基づきウォータポンプ80の暫定目標消費電力Pwp_tar_temp(暫定目標駆動量)を算出し(図8のS12、S15)、冷媒の実水温Twと目標水温Tw_tarの温度差ΔTに応じて補正量Cを算出し(S13、S16)、温度差ΔTが等しい場合、第1モードに比べて第2モードの補正量Cを大きくする(図10)。これにより、第1モードと第2モードの相違に基づく重み付けを簡易に実現すると共に、第2モードにおける冷却の応答性を上げることが可能となる。
第1実施形態において、FCシステム12は、エアコンディショナ90を備え、ECU24(制御装置)は、エアコンディショナ90が冷房を行っている場合(図5のS3:YES)、第2モードの実行を禁止する(S5)。これにより、FC40の出力制御に伴う放熱量Hfcを抑制し、ウォータポンプ80(冷媒供給装置)の消費電力を抑制することが可能となる。
B.第2実施形態
1.第1実施形態との相違
第2実施形態のハードウェアの構成は、第1実施形態と同様である。以下では、同じ構成要素には、同一の参照符号を付して説明を省略する。第2実施形態に係るFC車両10では、FC40の出力制御(図11)が、第1実施形態(図5)と異なる。
2.第2実施形態の制御
図11は、第2実施形態におけるFC40の出力制御のフローチャートである。図12は、第2実施形態におけるFC40の出力制御を簡略的に説明する図である。図11のステップS21〜S23は、図5のステップS1〜S3と同様である。
ステップS23においてエアコンディショナ90が冷房中でない場合(S23:NO)、ステップS24において、ECU24は第2モードを選択する。第2モードは、上述した電圧固定・電流可変(CVVC)制御である。ステップS24では、第2モードにおける目標FC電圧Vfc_tarとして、目標セル電圧Vcell_tar(=目標FC電圧Vfc_tar/セル数)が、酸化還元領域を下回る電位で設定された基準電位(例えば、0.8V)に固定する。
エアコンディショナ90が冷房中である場合(S23:YES)、ステップS25において、ECU24は第3モードを選択する。第3モードは、第2モードと同様、電圧固定・電流可変(CVVC)制御である。但し、ステップS25では、第3モードにおける目標FC電圧Vfc_tarとして、目標セル電圧Vcell_tar(=目標FC電圧Vfc_tar/セル数)が、酸化還元領域を上回る電位で設定された基準電位(例えば、0.9V)に固定する。
3.第2実施形態の効果
以上のような第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え又はこれに代えて以下の効果を奏することが可能となる。
すなわち、第2実施形態において、FCシステム12は、エアコンディショナ90を備え、ECU24(制御装置)は、エアコンディショナ90が冷房を行っており且つ第3モード(第2制御としてのCVVC制御)を実行する場合、目標FC電圧Vfc_tarを、酸化還元領域を上回る電圧に固定する(図11のS25、図12参照)。これにより、FC電流Ifcを減少させることでFC40の出力制御に伴う放熱量Hfcを抑制し(図6参照)、ウォータポンプ80(冷媒供給装置)の消費電力を抑制することが可能となる。
C.変形例
なお、本発明は、上記各実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
1.搭載対象
上記各実施形態では、FCシステム12をFC車両10に搭載したが、これに限らず、例えば、FC40に対して冷媒を供給するウォータポンプ80等の冷媒供給装置を用いる別の対象に搭載してもよい。例えば、FCシステム12を船舶や航空機等の移動体に用いることもできる。或いは、FCシステム12を、ロボット、製造装置、家庭用電力システム又は家電製品に適用してもよい。
2.FCシステム12の構成
上記各実施形態では、FC40と高電圧バッテリ20を並列に配置し、バッテリ20の手前にDC/DCコンバータ22を配置する構成としたが、これに限らない。例えば、図13に示すように、FC40とバッテリ20を並列に配置し、昇圧式、降圧式又は昇降圧式のDC/DCコンバータ22をFC40の手前に配置する構成であってもよい。或いは、図14に示すように、FC40とバッテリ20を並列に配置し、FC40の手前に昇圧式、降圧式又は昇降圧式のDC/DCコンバータ22aを、バッテリ20の手前にDC/DCコンバータ22を配置する構成であってもよい。或いは、図15に示すように、FC40とバッテリ20を直列に配置し、バッテリ20とモータ14の間にDC/DCコンバータ22を配置する構成であってもよい。
3.ウォータポンプ80(冷媒供給装置)
上記各実施形態では、FC40に対して冷媒を供給する装置(冷媒供給装置)としてウォータポンプ80を用いたが、例えば、第1モードと第2モードの相違に着目して冷媒の供給量を調整する観点からすれば、これに限らない。例えば、ウォータポンプ80に加えて又はこれに代えて、FC40に冷媒としての空気を供給する空気供給ファンを冷媒供給装置として用いることもできる。
4.ストイキ比
上記各実施形態では、ストイキ比を調整する手段又は方法として、目標ガス濃度(目標酸素濃度、目標水素濃度)を調整したが、目標濃度の代わりに、目標流量又は目標濃度と目標流量の両方を用いることもできる。
5.FC40の出力制御
上記各実施形態では、エアコンディショナ90が冷房中であるか否かの判定を用いたが(図5のS3、図11のS23)、その他の特徴(例えば、第1モードと第2モードとでウォータポンプ80の出力を変更する点)に着目すれば、当該判定を用いなくてもよい。
6.ウォータポンプ80の出力制御
第1実施形態では、図8に示すウォータポンプ80の出力制御を用いたが、その他の特徴(例えば、エアコンディショナ90が冷房中であるか否かの判定を用いる点)に着目すれば、図8に示すウォータポンプ80の出力制御を用いなくてもよい。
図8のフローチャートにおいて、ECU24は、第1モード及び第2モードそれぞれについて、暫定目標消費電力Pwp_tar_tempの設定(S12、S15)、補正量Cの設定(S13、S16)及び目標消費電力Pwp_tarの算出(S14、S17)の3段階の処理を行ったが、マップを用いてこれらを一括して処理することも可能である。すなわち、ECU24は、FC電流Ifcと温度差ΔTの組合せと、目標消費電力Pwp_tarとの関係を規定したマップを用いて目標消費電力Pwp_tarを算出することもできる。この場合、ECU24としては、暫定目標消費電力Pwp_tar_temp及び補正量Cの設定のための演算を行わない。
12…燃料電池システム 18…FCユニット(ガス供給装置)
22…DC/DCコンバータ(電圧調整装置)
24…ECU(制御装置) 30…負荷
40…燃料電池スタック(燃料電池) 80…ウォータポンプ(冷媒供給装置)
86…温度センサ(冷媒温度検出部) 90…エアコンディショナ
C…補正量
Pwp_tar…目標消費電力(目標駆動量)
Pwp_tar_temp…暫定目標消費電力(暫定目標駆動量)
ΔT…温度差

Claims (4)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池から電力供給を受ける負荷と、
    前記燃料電池に反応ガスを供給するガス供給装置と、
    前記燃料電池の出力電圧を調整する電圧調整装置と、
    前記燃料電池に対して冷媒を供給する冷媒供給装置と、
    前記ガス供給装置、前記電圧調整装置及び前記冷媒供給装置を制御する制御装置と
    を備える燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、前記燃料電池の出力制御として、
    前記燃料電池の出力電圧及び出力電流の両方を可変とする第1制御と、
    前記燃料電池の出力電圧を固定すると共に、前記反応ガスの供給量を調整することで前記燃料電池の出力電流を可変とする第2制御と
    を切り替えて実行し、
    さらに、前記制御装置は、
    前記燃料電池の出力電流に基づく前記冷媒供給装置の暫定目標駆動量を前記燃料電池の出力制御の選択内容に応じて重み付けした目標駆動量を設定し、
    前記目標駆動量に基づいて前記冷媒供給装置を制御し、
    前記出力制御の選択内容に応じた重み付けは、前記暫定目標駆動量が等しい場合、前記第1制御に比べて前記第2制御の前記目標駆動量を大きくするように行われる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池システムは、前記冷媒の実温度を検出する冷媒温度検出部を備え、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池の出力電流に基づき前記冷媒供給装置の暫定目標駆動量を算出し、
    前記冷媒の実温度と前記冷媒の目標温度の温度差に応じて前記暫定目標駆動量の補正量を算出し、
    前記出力制御の選択内容に応じた重み付けは、前記温度差が等しい場合、前記第1制御に比べて前記第2制御の前記補正量を大きくするように行われる
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池システムは、エアコンディショナを備え、
    前記制御装置は、前記エアコンディショナが冷房を行っている場合、前記第2制御の実行を禁止する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1又は2記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池システムは、エアコンディショナを備え、
    前記燃料電池の各セルにおける酸化還元反応が進行するため各セルの劣化が進む電圧範囲を酸化還元領域と定義するとき、前記制御装置は、前記エアコンディショナが冷房を行っており且つ前記第2制御を実行する場合、前記燃料電池の目標電圧を、前記酸化還元領域を上回る電圧に固定する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
JP2013049793A 2013-03-13 2013-03-13 燃料電池システム Expired - Fee Related JP6059049B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013049793A JP6059049B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013049793A JP6059049B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014175274A true JP2014175274A (ja) 2014-09-22
JP6059049B2 JP6059049B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=51696276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013049793A Expired - Fee Related JP6059049B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6059049B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018156790A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 三菱自動車工業株式会社 燃料電池車両の運転制御方法及び運転制御システム
CN113540531A (zh) * 2020-04-20 2021-10-22 丰田自动车株式会社 燃料电池系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006179333A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池の冷却制御装置
JP2007035480A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Honda Motor Co Ltd 車載用燃料電池システムおよびその制御方法
JP2009016318A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2011258567A (ja) * 2011-08-04 2011-12-22 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
JP2012185971A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2012238485A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006179333A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池の冷却制御装置
JP2007035480A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Honda Motor Co Ltd 車載用燃料電池システムおよびその制御方法
JP2009016318A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2012185971A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2012238485A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2011258567A (ja) * 2011-08-04 2011-12-22 Toyota Motor Corp 燃料電池システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018156790A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 三菱自動車工業株式会社 燃料電池車両の運転制御方法及び運転制御システム
CN113540531A (zh) * 2020-04-20 2021-10-22 丰田自动车株式会社 燃料电池系统
CN113540531B (zh) * 2020-04-20 2024-03-01 丰田自动车株式会社 燃料电池系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6059049B2 (ja) 2017-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5456721B2 (ja) 燃料電池システム
JP5750341B2 (ja) 燃料電池システム
US9299996B2 (en) Fuel cell system
JP5335047B2 (ja) 燃料電池システム
US8715876B2 (en) Fuel cell vehicle
US8557461B2 (en) Fuel cell vehicle
US8795861B2 (en) Fuel cell system and vehicle equipped with the same
US8600599B2 (en) Fuel cell vehicle
JP6161580B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池車両
JP2013208001A (ja) 燃料電池車両
JP5825839B2 (ja) 燃料電池車両
JP5719261B2 (ja) 燃料電池システム
JP5631826B2 (ja) 燃料電池システム
JP6053013B2 (ja) 燃料電池システム
JP6059049B2 (ja) 燃料電池システム
JP5341955B2 (ja) 燃料電池車両
JP5651528B2 (ja) 燃料電池システム
JP5763483B2 (ja) 燃料電池車両
JP5736282B2 (ja) 燃料電池車両
JP2016091648A (ja) 燃料電池システムの制御方法及び燃料電池自動車
JP2017152280A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6059049

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees