JP2014175195A - 色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器 - Google Patents

色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性、耐久性、低コスト性を向上可能な色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】第1基板20M(20P)と、第1基板上に配置された第1電極10と、第1電極上に配置され、半導体微粒子122、半導体微粒子同士を固定するバインダ剤124および色素分子Dyeから構成される多孔質半導体層130と、多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶解した電解液14と、電解液に接する第2電極18と、第2電極上に配置された第2基板22と、第1基板と第2基板との間に配置され、電解液を封止する封止材16とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、色素増感太陽電池(DSC:Dye-sensitized Solar Cells)に係り、特に、可撓性、耐久性、低コスト性を向上可能な色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器に関する。
近年、安価で高性能の太陽電池としてDSCが注目されている。DSCは、スイス・ローザンヌ工科大学のグレツェルが開発したもので、増感色素を表面に担持した酸化チタンを用いることで、光電変換効率が高く、製造コストが安いなどの利点を有することから、次世代の太陽電池として期待されている。この太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、湿式太陽電池とも呼ばれる。
DSCは、増感色素を表面に担持した多孔質の酸化チタン層を備えた作用極と、作用極の酸化チタン層に対向して配置された対極と、作用極と対極との間に充填された電解質溶液(電解液)とを備える(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−135817号
ところが、従来のDSCは、基板としてガラスを用いているため、可撓性(フレキシブル性)に乏しく、用途が限定されるという難点があった。また、割れやすいガラスを用いるため耐久性が低いという不都合もあった。さらに、ガラス基板に導電性を持たせるために透明導電膜を形成する必要があり、コストが嵩むという問題もあった。
本発明の目的は、可撓性、耐久性、低コスト性を向上可能な色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、第1基板と、前記第1基板上に配置された第1電極と、前記第1電極上に配置され、半導体微粒子、前記半導体微粒子同士を固定するバインダ剤および色素分子から構成される多孔質半導体層と、前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶解した電解液と、前記電解液に接する第2電極と、前記第2電極上に配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材とを備える色素増感太陽電池が提供される。
本発明の他の態様によれば、第1基板を、洗浄工程によって前処理後、前記第1基板上に第1電極をパターン形成する工程と、前記第1電極上に、半導体微粒子と前記半導体微粒子同士を固定するバインダ剤とを混練したペーストを塗布する工程と、前記ペーストを所定温度で熱処理して多孔質半導体層を形成後、前記多孔質半導体層に色素を浸漬する工程と、第2基板を、洗浄工程によって前処理後、前記第2基板上に第2電極をパターン形成する工程と、前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、前記第1基板と前記第2基板とを互いに対向させ、封止材を用いて張り合わせる工程と、開口部よりDSCセル内部に、所定の色素が所定の濃度で溶解されている電解液を封入し、開口部を封止する工程とを有する色素増感太陽電池の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の色素増感太陽電池を搭載した電子機器が提供される。
本発明によれば、可撓性、耐久性、低コスト性を向上可能な色素増感太陽電池およびその製造方法、および電子機器を提供することができる。
第1の実施の形態に係るDSCの模式的平面パターン構成図。 図1のI−I線に沿う模式的断面構造図。 図1のII−II線に沿う模式的断面構造図。 図1のIII−III線に沿う模式的断面構造図。 比較例に係るDSCの模式的断面構造図。 第1の実施の形態に係るDSCについて、成膜された多孔質半導体層を示す模式的断面構造図。 第1の実施の形態に係るDSCについて、メタルフィルム上に多孔質半導体層を成膜させた状態を示す模式的断面構造図。 第1の実施の形態に係るDSCについて、プラスチックフィルム上に多孔質半導体層を成膜させた状態を示す模式的断面構造図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)メタルフィルムを前処理する工程図、(b)メタルフィルム上にTiO膜を成膜する工程図、(c)TiO膜に色素を担持させる工程図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)第2基板上に第2電極を形成する工程図、(b)第2電極上にPt粒子から成る触媒層を形成する工程図、(c)第2電極上にポリマーから成る触媒層を形成する工程図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、封止材を介してメタルフィルムと第2基板とを貼り合わせる工程図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、電解液を注入しDSCを完成させる工程図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)プラスチックフィルムを前処理する工程図、(b)プラスチックフィルム上に第1電極を形成する工程図、(c)第1電極上にTiO膜を成膜する工程図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)TiO膜に色素を担持させる工程図、(b)封止材を介してプラスチックフィルムと第2基板とを貼り合わせる工程図。 第2の実施の形態に係るDSCの模式的平面パターン構成図。 図15のIV−IV線に沿う模式的断面構造図。 図15のV−V線に沿う模式的断面構造図。 図15のVI−VI線に沿う模式的断面構造図。 図15のA部分の拡大された模式的平面パターン構成図。 第2の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)プラスチックフィルム上に第1電極を形成する工程図、(b)内部第1電極と外部第1電極とを形成する工程図、(c)内部第1電極上にTiO膜を成膜する工程図、(d)TiO膜に色素を担持させる工程図。 第2の実施の形態に係るDSCの製造方法であって、(a)第2基板に第2電極を形成する工程図、(b)内部第2電極と外部第2電極とを形成する工程図、(c)内部第2電極上に触媒層を形成する工程図、(d)内部第2電極上に触媒として機能する粒子を付着させる工程図、(e)内部第2電極上に触媒として機能するPEDOTを塗布する工程図。 封止材を介してプラスチックフィルムと第2基板とを貼り合わせる工程図。 実施の形態に係るDSCの多孔質半導体層の半導体微粒子の模式的構造図。 実施の形態に係るDSCの動作原理説明図。 実施の形態に係るDSCの電解液における電荷交換反応に基づく動作原理説明図。 実施の形態に係るDSCにおいて、多孔質半導体層(12)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラム。 実施の形態に係るDSCにおいて、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図26のJ部分の拡大図。 実施の形態に係るDSCの各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルを示す説明図。 実施の形態に係るDSCに用いられる色素を示す化学構造式であって、(a)indoline系色素(D149)を示す化学構造式、(b)N719を示す化学構造式、(c)D131を示す化学構造式。 (a)実施の形態に係るDSCにおいて、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造図、(b)図30(a)の模式的回路表現。 (a)実施の形態に係るDSCにおいて、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造図、(b)図31(a)の模式的回路表現。 実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成図。 実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)の別の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成図。 実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)の更に別の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板上に複数の内部第1電極が形成された状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第2基板上に複数の内部第2電極が形成された状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板と第2基板を封止材を介して貼り合わせた状態を示す平面図。 第1の実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、図30のVII−VII線に沿う模式的断面構造図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、横方向のスクライブラインを形成した状態を示す平面図。 実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、縦方向のスクライブラインをさらに形成した状態を示す平面図。 (a)第1および第2の実施の形態に係るDSCのセルを3個形成した構成を示す平面図、(b)3個のセルを直列接続した状態を示す説明図。 (a)第1および第2の実施の形態に係るDSCのセルを5個、直列接続した状態を示す模式図、(b)図42(a)の説明図、(c)図42(a)の構成例を示す平面図。 (a)第1および第2の実施の形態に係るDSCのセルをn個、タンデム構成に積層させた状態を示す模式図、(b)図43(a)の説明図。 (a)第1および第2の実施の形態に係るDSCのセルをn個、タンデム構成に積層させたものを並列接続した状態を示す模式図、(b)図44(a)の説明図。 光線L1、L2、L3の波長を示すグラフ。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の構成例を示す平面図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の側面図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載したリモコン装置の他の構成例を示す側面図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載した卓上デジタル時計の構成例を示す鳥瞰図。 (a)第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載した電子手帳を開いた状態を示す鳥瞰図、(b)閉じた状態を示す鳥瞰図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載した電子辞書を開いた状態を示す鳥瞰図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載したDSC駆動センサモジュールの模式的ブロック構成図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載した別のDSC駆動センサモジュールの模式的ブロック構成図。 第1および第2の実施の形態に係るDSCを搭載したDSC駆動センサモジュールを適用したホームエネルギーマネージメントシステム(HEMS:Home Energy Management System)の構成例。
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
以下の実施の形態に係るDSCにおいて、「透明」とは、透過率が約50%以上であるものと定義する。また「透明」とは、実施の形態に係るDSCにおいて、可視光線に対して、無色透明という意味でも使用する。可視光線は波長約360nm〜830nm程度、エネルギー約3.45eV〜1.49eV程度に相当し、この領域で透過率が50%以上あれば透明である。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図1(a)に示すように表され、そのI−I線に沿う模式的断面構造は、図1(b)に示すように表される。また、II−II線に沿う模式的断面構造図は図3に示すように表され、III−III線に沿う模式的断面構造図は図4に示すように表される。
本実施の形態に係るDSC200は、図1〜図4に示すように、第1基板20と、第1基板20上に配置された第1電極10と、第1電極10上に配置され、半導体微粒子、半導体微粒子同士を固定するバインダ剤および色素分子Dyeから構成される多孔質半導体層130と、多孔質半導体層130と接し、酸化還元電解質を溶解した電解液14と、電解液14に接する第2電極(対極)18と、第2電極18上に配置された第2基板22と、電解液14に接して第2電極18の表面上に配置される触媒層19と、第1基板20と第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
封止材16としては、紫外線硬化樹脂等の樹脂が用いられる。
また、電解液14を注入した開口部を封止する開口部封止材3bと、開口部に配置され、封止材16と開口部封止材3bとを結合するキャップ封止材3aとを備えている。このキャップ封止材3aと開口部封止材3bは、ともに紫外線硬化樹脂等の樹脂で構成される。
図2〜図4に示す例において、第1基板20は、所定厚さ(例えば、約0.05〜0.1mm程度)の金属フィルム20Mで構成される。この金属フィルム20Mは、例えばステンレスまたはTiで形成されるようにできる。これにより、可撓性を有すると共に、錆等に強い耐久性を備えたDSC200とすることができる。
なお、第1基板20を金属フィルム20Mで構成する場合には、金属フィルム20M自体が導電性を備えるため、第1電極10の形成を省略することができる。これにより、製造コストをより低廉化することが可能となる。
また、第2基板22は、第1基板20と同様に、所定厚さ(例えば、約0.05〜0.1mm程度)の金属フィルムで構成されるようにできる。金属フィルムは、例えばステンレスやTiで形成される。
また、第2電極18は、透明導電膜または金属膜で構成されるようにできる。なお、金属膜は、プラスチックフィルム上に蒸着や鍍金によって成膜することができる。これにより、第2基板22を構成するプラスチックフィルムに導電性を持たせることができる。
プラスチックフィルムの材質は、第1基板20と同様に、PET樹脂またはPEN樹脂で形成されるようにできる。
また、半導体微粒子は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、Nb23、SnO2のいずれかで形成されるようにできる。
また、触媒層19は、Pt、Ptナノコロイド、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されるようにできる。なお、Ptナノコロイドとは、Ptの微粒子によって形成されたコロイドである。
色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、D205、フタロシアニン系色素、ポルフィリン色素のいずれかで形成されるようにできる。
(比較例)
図5には、比較例に係るDSC200Aの模式的断面構造図を示す。
なお、本実施の形態に係るDSC200と同様の構成については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
比較例に係るDSC200Aにおいては、第1基板20および第2基板22として、ガラス基板を用いており、可撓性に乏しく、またガラス基板の脆弱性から耐久性で劣っていた。
また、第1電極10および第2電極18を設けるために、予め透明導電膜(TCO)を形成したガラス基板を用いる場合には、コストが嵩んでいた。
さらに、多孔質半導体層13は、TiO2の多孔質層12を高温(例えば、500℃程度)で焼結させて形成されていた。このため、可撓性、耐久性、低コスト性を考慮して、第1基板20および第2基板22として可撓性等に富むプラスチックフィルム等を適用しようとしても、これらのフィルムの耐熱温度(例えば、PET樹脂は150℃程度、PEN樹脂は200℃程度)がTiO2の焼結温度より大幅に低いため、実現することができなかった。
(バインダ剤について)
本実施の形態に係るDSC200の多孔質半導体層130において、半導体微粒子122同士を固定するバインダ剤124(図6参照)としては、アラミド樹脂を用いることができる。
アラミド樹脂としては、例えばポリメタフェニレンイソフタルアミドを用いることができる。
バインダ剤124としてポリメタフェニレンイソフタルアミドを用いる場合には、半導体微粒子122を混練したペーストとした後、第1基板としての金属フィルム20Mに印刷手法により塗布し、例えば150℃の熱処理を行なって、半導体微粒子122を固定して多孔質半導体層130を形成する。
この場合に、第1基板を構成する金属フィルム20M(あるいは後述するプラスチックフィルム20P)の耐熱温度は、バインダ剤124の熱処理温度より高いため、金属フィルム20M(プラスチックフィルム20P)に影響を与えることなく、多孔質半導体層130を形成することができる。このようにして形成された多孔質半導体層130には、後述するように色素分子Dyeが担持される。
また、バインダ剤124としては、アラミド樹脂以外に、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる
なお、PTFE以外には、例えば、PTFEとは同じフッ素系樹脂で、PTFEの構造に枝分かれ部や架橋部分を有する樹脂なども適用可能である。例えば、PTFEの構造の枝分かれ部にPMVE(Perfluoromethylvinyl ether)をもつ樹脂などである。
図7には、第1基板としての金属フィルム20M上に多孔質半導体層1300を成膜させた状態を示す。また、図8には、第1基板としてプラスチックフィルム20Pを用い、その上に導電性を確保するための第1電極10と、多孔質半導体層1300とを成膜させた状態を示す。
プラスチックフィルム20Pとしては、例えばPET(Polyethylene terephthalate)樹脂や、PEN(Polyethylenenaphthalate)樹脂等で形成することができる。
ここで、PET樹脂の耐熱温度は150℃程度、PEN樹脂の耐熱温度は200℃程度である。したがって、上述のように、バインダ剤124としてポリメタフェニレンイソフタルアミドを用いる場合に、半導体微粒子122を混練した後、第1基板としてのプラスチックフィルム20Pに塗布し、例えば150℃の熱処理を行なって、半導体微粒子122を固定して多孔質半導体層130を形成することができる。
これにより、第1基板にプラスチックフィルム20Pを用いて、可撓性、耐久性、低コスト性を向上させたDSC200を得ることができる。
なお、第1電極10を構成する透明導電膜(TCO)は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されるようにできる。
(第1の実施の形態に係るDSCの製造方法)
次に、第1の実施の形態に係るDSCの製造方法について説明する。
第1の実施の形態に係るDSCの製造方法は、次の工程からなる、即ち、
(1)金属フィルム20Mから成る第1基板20を、洗浄工程によって前処理する工程と、
(2)第1基板20上に、半導体微粒子122と半導体微粒子122同士を固定するバインダ剤124とを混練したペーストを印刷手法により塗布する工程と、
(3)ペーストを所定温度で熱処理して多孔質半導体層1300を形成後、多孔質半導体層1300に色素Dyeを浸漬して多孔質半導体層130を形成する工程と、
(4)プラスチックフィルム等で構成される第2基板22を、洗浄工程によって前処理後、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する工程と、
(5)第2電極22上に触媒層19を形成する工程と、
(6)第1基板20と第2基板22とを互いに対向させ、封止材16を用いて張り合わせる工程と、
(7)開口部よりDSCセル内部に、電解液14を封入し、開口部を封止する工程と
を有する。
なお、半導体微粒子122とバインダ剤124とを混練したペーストを所定温度で熱処理する工程は、ペーストに所定の圧力を加えた状態で行うようにしても良い。
また、第2電極22上に触媒層19を形成する工程は、第2基板22をPtナノコロイドに浸漬させて行うようにしても良い。この場合には、第2基板22上にPtの粒子が所定密度で散在した状態となる。
図9〜図12を参照して、第1の実施の形態に係るDSCの製造方法の具体例について説明する。
(a)まず、ステンレスやTi等で形成される金属フィルム20Mを前処理する(図9(a))。
(b)金属フィルム20M上にTiO膜120を成膜する(図9(b)参照)、
(c)TiO膜120に色素Dyeを担持させる(図9(c)参照)、
(d)プラスチックフィルム等で構成される第2基板22上に第2電極18を形成する(図10(a)参照)。
(e)第2電極22上にPt粒子から成る触媒層19を形成する(図10(b)参照)。
(f)UV硬化樹脂等で構成される封止材16を介して金属フィルム20Mと第2基板22とを貼り合わせる(図11参照)。
(g)図示しない開口部を介して電解液14を注入して、第1の実施の形態に係るDSC200が完成される。
なお、触媒層19は、第2基板22をPtナノコロイドに浸漬させ、第2電極18上にPt粒子190が所定の密度で散在させて触媒層19を形成するようにできる(図10(c)参照)。
また、図10(d)に示すように、第2電極18上にポリマー(導電性高分子)から成る触媒層19Pを形成するようにしても良い。なお、導電性高分子は、例えば、PEDOT:PSSなどで構成されていても良い。
また、触媒層19を活性炭で構成するようにしても良い。具体的には、触媒層19は、活性炭およびTiO、ZnO、SnO2、WO等の金属酸化物の微粒子を含むペーストを第2電極18上にスクリーン印刷等により塗布した後、熱処理して形成することができる。
なお、第2基板22をプラスチックフィルム等で構成し、第2電極18を透明導電膜で構成する場合には、第2基板22側からも光hνを入射させて、発電効率を向上させることができる。
(第1の実施の形態に係るDSCの他の製造方法)
次に、第1の実施の形態に係るDSCの他の製造方法について説明する。
この製造方法は、次の工程からなる、即ち、
(1)プラスチックフィルムから成る第1基板20Pを、洗浄工程によって前処理後、第1基板20P上に第1電極10をパターン形成する工程と、
(2)第1電極10上に、半導体微粒子122と半導体微粒子122同士を固定するバインダ剤124とを混練したペーストを塗布する工程と、
(3)ペーストを所定温度で熱処理して多孔質半導体層1300を形成後、多孔質半導体層1300に色素Dyeを浸漬する工程と、
(4)プラスチックフィルム等で構成される第2基板22を、洗浄工程によって前処理後、第2基板22上に第2電極18をパターン形成する工程と、
(5)第2電極22上に触媒層19を形成する工程と、
(6)第1基板20Pと第2基板22とを互いに対向させ、封止材16を用いて張り合わせる工程と、
(7)開口部よりDSCセル内部に、電解液14を封入し、開口部を封止する工程と
を有する。
なお、半導体微粒子122とバインダ剤124とを混練したペーストを所定温度で熱処理する工程は、ペーストに所定の圧力を加えた状態で行うようにしても良い。
また、第2電極22上に触媒層19を形成する工程は、第2基板22をPtナノコロイドに浸漬させて行うようにしても良い。この場合には、第2基板22上にPtの粒子が所定密度で散在した状態となる。
図13、図14を参照して、本製造方法の具体例について説明する。
(a)まず、PET樹脂やPEN樹脂等で形成されるプラスチックフィルム20Pを前処理する(図13(a))。
(b)プラスチックフィルム20P上に第1電極10を形成する(図13(b)参照)、
(c)プラスチックフィルム20P上にTiO膜120を成膜する(図13(c)参照)、
(d)TiO膜120に色素Dyeを担持させる(図14(c)参照)、
(e)プラスチックフィルム等で構成される第2基板22上に第2電極18を形成する。
(f)第2電極22上にPt粒子から成る触媒層19を形成する。
(g)UV硬化樹脂等で構成される封止材16を介して金属フィルム20Mと第2基板22とを貼り合わせる(図14(b)参照)。
(h)図示しない開口部を介して電解液14を注入して、第1の実施の形態に係るDSC200が完成される。
なお、上述のように触媒層19は、第2基板22をPtナノコロイドに浸漬させ、第2電極18上にPt粒子190が所定の密度で散在させて触媒層19を形成するようにできる。
また、第2電極18上にポリマー(導電性高分子)から成る触媒層19Pを形成するようにしても良い。なお、導電性高分子は、例えば、PEDOT:PSSなどで構成されていても良い。
また、触媒層19を活性炭で構成するようにしても良い。具体的には、触媒層19は、活性炭およびTiO、ZnO、SnO2、WO等の金属酸化物の微粒子を含むペーストを第2電極18上にスクリーン印刷等により塗布した後、熱処理して形成する
以上述べたように、第1の実施の形態に係るDSCによれば、可撓性、耐久性、低コスト性を向上させることができる。
また、第2基板22をプラスチックフィルム等で構成し、第2電極18を透明導電膜で構成する場合には、第2基板22側からも光hνを入射させて、発電効率を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係るDSC200の模式的平面パターン構成は、図15に示すように表され、図15のIV−IV線に沿う模式的断面構造は、図16に示すように表され、図15のV−V線に沿う模式的断面構造は、図17に示すように表され、図15のVI−VI線に沿う模式的断面構造は、図18に示すように表され、図15のA部分の拡大された模式的平面パターン構成は、図19に示すように表される。
第2の実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、プラスチックフィルムで構成される第1基板20Pと、第1基板20P上に配置された内部第1電極10Aと、内部第1電極10A上に配置された多孔質半導体層130と、多孔質半導体層130と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液14と、電解液14に接する内部第2電極(対極)18Aと、内部第2電極18上に配置されたプラスチックフィルム等で構成される第2基板22と、第1基板20Pと第2基板22との間に配置され、電解液14を封止する封止材16とを備える。
また、第2の実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、封止材16の外部の第1基板20P上に配置された外部第1電極10Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極18Bとを備えていても良い。
また、第2の実施の形態に係るDSC200は、図15〜図19に示すように、第1基板20Pと第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液14を注入する開口部を備え、内部第1電極10Aと外部第1電極10Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、内部第2電極18Aと外部第2電極18Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されていても良い。
また、開口部を封止する開口部封止材3bと、開口部に配置され、封止材16と開口部封止材3bとを結合するキャップ封止材3aとを備えていても良い。
第2の実施の形態に係るDSC200において、封止材16は、図15〜図19に示すように、第1基板20P・第2基板22に接触している。
内部第1電極10A・外部第1電極10Bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
内部第2電極18A・外部第2電極18Bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部近傍において、電解液14の注入用の開口部近傍において、電気的に接続されている。
また、封止材16は、図15〜図19に示すように、内部第1電極10A・内部第2電極18Aとは接触していない。一方、封止材16は、図15〜図19に示すように、外部第1電極10B・外部第2電極18Bとは電解液14の注入用の開口部近傍において接触している。
また、キャップ封止材3a・開口部封止材3bは、図15、図17〜図19に示すように、電解液14の注入用の開口部において、第1電極10B・第2電極18Bと接触している。
また、第2の実施の形態に係るDSC200においては、図15〜図19に示すように、内部第2電極18Aの表面には、電解液14に接して、触媒層19を備えていても良い。
(第2の実施の形態に係るDSCの製造方法)
図20〜図22を参照して、第2の実施の形態に係るDSCの製造方法の具体例について説明する。
(a)まず、PET樹脂やPEN樹脂等で形成されるプラスチックフィルム20P上に第1電極10を形成する(図20(a)参照)。
(b)第1電極10をエッチングして、内部第1電極10Aと外部第1電極10Bを形成する(図20(b)参照)。
(c)外部第1電極10B上に半導体微粒子122と半導体微粒子122同士を固定するバインダ剤124とを混練したペーストを塗布し、所定温度で熱処理してTiO膜120を成膜する(図20(c)参照)、
(d)TiO膜120に色素Dyeを担持させて多孔質半導体層130を形成する(図20(d)参照)、
(e)プラスチックフィルム等で構成される第2基板22上に第2電極18を形成する(図21(a)参照)。
(f)第2電極18をエッチングして、内部第2電極18Aと外部第2電極18Bを形成する(図21(b)参照)。
(g)内部第2電極18A上に触媒層19を形成する(図21(c)参照)。なお、触媒層19は、第2基板22をPtナノコロイドに浸漬させ、内部第2電極18A上にPt粒子190が所定の密度で散在させて触媒層19を形成するようにできる(図21(d)参照)。また、内部第2電極18A上にポリマー(導電性高分子)から成る触媒層19Pを形成するようにしても良い(図21(e)参照)。なお、導電性高分子は、例えば、PEDOT:PSSなどで構成されていても良い。
(h)UV硬化樹脂等で構成される封止材16を介してプラスチックフィルム20Pと第2基板22とを貼り合わせる(図22参照)。
(i)図示しない開口部を介して電解液14を注入して、第2の実施の形態に係るDSC200が完成される。
第2の実施の形態に係るDSC200の多孔質半導体層130の半導体微粒子122の模式的構造は、図23に示すように表される。図23に示すように、多孔質半導体層130は、TiOなどからなる半導体微粒子122が互いに結合して複雑なネットワークを形成している。色素分子4は、半導体微粒子122の表面に吸着される。多孔質半導体層130内には、大きさ約100nm以下の細孔が多数存在する。
(動作原理)
実施の形態に係るDSC200の動作原理は、図24に示すように表される。
下記の(a)〜(d)の反応が継続して起こることで、起電力が発生し、負荷24に電流が導通する。
(a)色素分子32が光子(hν)を吸収し、電子(e)を放出し、色素分子32は酸化体DOになる。
(b)Reで表される還元体の酸化還元電解質26が多孔質半導体層130中を拡散して、DOで表される酸化体の色素分子32に接近する。
(c)酸化還元電解質26から色素分子32に電子(e)が供給される。酸化還元電解質26は、Oxで表される酸化体の酸化還元電解質28になり、色素分子32はDRで表される還元された色素分子30になる。
(d)酸化還元電解質28は、触媒層19方向に拡散し、触媒層19より電子を供給されて、Reで表される還元体の酸化還元電解質26になる。
酸化還元電解質26は、多孔質半導体層130中の入り組んだ空間を拡散しながら色素分子32の近傍に接近する必要がある。
また、実施の形態に係るDSC200の電解液14における電荷交換反応に基づく動作原理は、図25に示すように表される。
まず、外部から光照射されると光子(hν)が色素分子32と反応して、色素分子32は基底状態から励起状態へと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiO2からなる多孔質半導体層130の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層130中を導通した電子(e)は、第1電極10から外部回路の負荷24を導通し、第2電極18へ移動する。第2電極18から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質(I/I3 )と電荷交換される。ヨウ素酸化還元電解質(I/I3 )が電解液14内を拡散し、色素分子32と再反応する。ここで、電荷交換反応は、色素分子表面において、3I→I3 +2eに従って進行し、第2電極18において、I3 +2e→3Iに従って進行する。
電解液14は、溶媒として、例えば、アセトニトリルを使用し、この場合の電解質として、例えば、ヨウ素は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質I3 として存在する。また、電解質として、例えば、ヨウ化物塩(ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウムなど)は、電解液14中のヨウ素酸化還元電解質Iとして存在する。また、電解液14中には、逆電子移動抑制溶液として添加剤(例えば、TBP:ターシャルブチルピリジン)を適用しても良い。
上記の溶質、添加剤を溶媒(アセトニトリル)に溶解させることによって、電解液14を構成することができる。なお、上記の材料は湿式DSCなどに適用可能なものであって、常温溶融塩(イオン性液体)や固体電解質を用いる場合には、構成材料が異なる。
実施の形態に係るDSC200において、多孔質半導体層(130)/色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムは、図26に示すように表される。また、色素分子(32)/電解液(14)間のエネルギーポテンシャルダイヤグラムであって、図26のJ部分の拡大図は、図27に示すように表される。
外部から光照射されると光子(hν)により、色素分子32は基底状態HOMOから励起状態LUMOへと遷移する。このとき発生した励起電子(e)がTiO2からなる多孔質半導体層130の伝導帯へ注入される。多孔質半導体層130中を導通した電子(e)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、色素分子32を還元する。
電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層130のフェルミ準位Ef間の電位差が最大起電力VMAXである。最大起電力VMAXの値は、電解液14の酸化還元電解質により変化する。酸化還元電解質単独系(ヨウ素酸化還元電解質)の場合には、例えば、0.9V(I,N719)である。電解液14がヨウ素・臭素の混合系酸化還元電解質を含む場合には、図24に示すように、混合比率を調整することで混合系酸化還元電解質の酸化還元電位を、ヨウ素酸化還元電解質の酸化還元電位と臭素酸化還元電解質の酸化還元電位の間の任意の値に調整することができる。
実施の形態に係るDSC200の各構成材料のエネルギーレベルと発電サイクルは図28に示すように表される。図28においては、外部から光照射されると光子(hν)により、色素(Dye)の充満帯S0/S+に存在する電子は、導電帯S*に励起され、多孔質半導体層130の伝導帯ECへ電子注入(electron injection)される。伝導帯ECへ電子注入された電子の一部は、再結合(recombination)されて、Dyeの充満帯S0/S+に遷移する。多孔質半導体層130中を導通した電子(e)は、第1電極10Aから外部回路の負荷24を導通し、第2電極18Aへ移動する。触媒層19から電解液14中に注入された電子(e)は、電解液14中の酸化還元電解質と電荷交換される。酸化還元電解質が電解液14内を拡散し、電子注入により、Dyeの充満帯S0/S+において、色素分子32を還元する。電解液14の酸化還元準位EROと多孔質半導体層130のフェルミ準位Ef間の電位差VOCが最大起電力VMAXである。
実施の形態に係るDSC200に用いられる色素を示す化学構造式であって、indoline系色素(D149)を示す化学構造式は、図29(a)に示すように表され、N719を示す化学構造式は、図29(b)に示すように表され、D131を示す化学構造式は、図29(c)に示すように表される。
―直列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個直列構成に配置した模式的断面構造は、図30(a)に示すように表される。また、図30(a)の模式的回路表現は、図30(b)に示すように表される。
基本セルは、図30(a)に示すように、プラスチックフィルムで構成される第1基板20Pと、第1基板20P上に配置された内部第1電極101A・102A・103A・104Aと、内部第1電極101A・102A・103A・104A上に配置された多孔質半導体層1301・1302・1303・1304と、多孔質半導体層1301・1302・1303・1304と接し、酸化還元電解質を溶媒に溶解した電解液141・142・143・144と、電解液141・142・143・144に接する内部第2電極(対極)181A・182A・183A・184Aと、内部第2電極181A・182A・183A・184A上に配置された第2基板22と、第1基板20・第2基板22間に配置され、電解液141・142・143・144を封止する封止材16とを備える。
また、基本セルは、図30(a)に示すように、封止材16の外部の第1基板20P上に配置された外部第1電極101B・102B・103B・104Bと、封止材16の外部の第2基板22上に配置された外部第2電極181B・182B・183B・184Bとを備えていても良い。
さらに、外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図30(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20P・第2基板22間に配置された接続電極13Aを介して接続される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも接続電極13Aを介して接続される。
結果として、図30(b)に示すように、基本セル4個は、直列構成に配置される。
また、図30に示される各基本セルにおいても、第1基板20Pと第2基板22に挟まれ、かつ封止材16に囲まれたセル領域に電解液141・142・143・144を注入する開口部を備え、内部第1電極101A・102A・103A・104Aと外部第1電極101B・102B・103B・104Bは、第1基板20上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、内部第2電極181A・182A・183A・184Aと外部第2電極181B・182B・183B・184Bは、第2基板22上においてパターン形成されると共に、開口部において互いに接続されている。
また、図30に示される各基本セルにおいても、内部第2電極181A・182A・183A・184Aの表面には、電解液141・142・143・144に接して、触媒層191・192・193・194を備えていても良い。
―並列構成―
実施の形態に係るDSC200において、基本セルを4個並列構成に配置した模式的断面構造は、図31(a)に示すように表される。また、図31(a)の模式的回路表現は、図31(b)に示すように表される。
外部第1電極102Bと外部第2電極181Bは、図31(a)に示すように、封止材16の外部の側壁に沿って第1基板20・第2基板22間に配置された絶縁層13Bを介して絶縁される。同様に、外部第1電極103B・外部第2電極182B、外部第1電極104B・外部第2電極183Bも絶縁層13Bを介して絶縁される。結果として、図31(b)に示すように、基本セル4個は、並列構成に配置される。
(DSCテストセルの基板内配置例とカットライン)
実施の形態に係るDSCのサンプル(テストセル)200 11 ・200 12 ・…・200 1n ・…・200 m1 ・200 m2 ・…・200 mn の第1基板20P内の配置例とカットラインSL1・SL2の模式的平面パターン構成は、図32に示すように表される。また、別の基板内配置例とカットラインの模式的平面パターン構成は、図33に示すように表される。更に別の基板内配置例とカットラインを示す模式的平面パターン構成は、図33に示すように表される。
第1基板20P上には、内部第1電極10A上に配置された多孔質半導体層130および外部第1電極10Bがマトリックス状に配置されている。第1基板20Pと対向する第2基板22上においても内部第2電極18A上に配置された触媒層19および外部第2電極18Bがマトリックス状に配置される(図示省略)。
図33・図34に示された外部第1電極10Bのパターン形状は、図32に示された外部第1電極10Bのパターン形状の変形例である。所定の製造工程を経た後、カットラインSL1・SL2において、カットすることによって、個別のDSCセルを複数同時形成可能である。また、図30に示された直列構成若しくは図31に示された並列構成も複数同時形成可能である。
図33・図34に示された外部第1電極10Bのパターン形状を適用する場合においても、所定の製造工程を経た後、カットラインSL1・SL2において、カットすることによって、個別のDSCセルを複数同時形成可能である。また、図30に示された直列構成若しくは図31に示された並列構成も複数同時形成可能である。
(複数のDSCの製造方法)
実施の形態に係るDSCにおいて、複数のDSCセルの製造方法は、複数個(m×n:但し、mおよびnは整数)のセルを作り込み、分離して複数個のDSC200を得る製造方法である。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第1基板20上に複数の内部第1電極1011A・1012A・…・101nA・…・10m1A・10m2A・…・10mnAが形成された状態を示す平面図は、図35に示すように表される。ここで、外部第1電極1011B・1012B・…・101nB・…・10m1B・10m2B・…・10mnBについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、第2基板22上に複数の第2電極1811A・1812A・…・181nA・…・18m1A・18m2A・…・18mnAが形成された状態を示す平面図は、図38に示すように表される。ここで、外部第2電極1811B・1812B・…・181nB・…・18m1B・18m2B・…・18mnBについては、簡単化のため、図示を省略する。
実施の形態に係るDSCの製造方法の一工程であって、プラスチックフィルムで構成される第1基板(作用極側)20Pと第2基板(対極側)22を封止材16を介して貼り合わせた状態を示す平面図は、図37に示すように表され、図37のVII−VII線に沿う模式的断面構造は、図38に示すように表される。図37および図38では、第1基板(作用極側)20Pを上方向、第2基板(対極側)を下方向に配置している。
実施の形態に係るDSC200の製造方法の一工程であって、横方向のスクライブラインSL1を形成した状態を示す平面図は、図39に示すように表され、さらに縦方向のスクライブラインSL2を形成した状態を示す平面図は、図40に示すように表される。
なお、図38に示すように、封止材16の間に基板のみ残る箇所があるが、そこがスクライブラインSL2となり、打撃等のブレークにより各素子に分離される。
次いで、図37のように計m×n個のDSCが貼り合わされた状態で、図39に示すように横方向のスクライブラインSL1を形成する。
具体的には、封止材16が設けられた位置に、スクライビング装置のスクライビングホイールを高精度に位置合わせして各スクライブラインSL1を形成する。
続いて、図40に示すように縦方向のスクライブラインSL2を形成する。
そして、スクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って打撃を与えるなどすると、ガラス材が有する劈開性によりスクライブラインSL1およびスクライブラインSL2に沿って割れて各素子に分離される。
なお、図示は省略するが、各素子に分離された後、電解液が注入され、ガラス板の接着や、樹脂の充填等によって封止し、電解液を注入した開口部を塞ぐことで水分等が侵入しないよう処置してDSC200が作り込まれる。
実施の形態によれば、可撓性、耐久性、低コスト性を向上可能な色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することができる。
また、第2基板22をプラスチックフィルム等で構成し、第2電極18を透明導電膜で構成する場合には、第2基板22側からも光hνを入射させて、発電効率を向上させることができる。
(適用例)
―バッテリーセル―
次に、図41〜図44を参照して、第1および第2実施の形態に係るDSC200で構成されるバッテリーセル(以下、単に「セル」と呼ぶ)の適用例について説明する。
図41の(a)は、3個のセルB1〜B3を形成した状態を示す。図41の(a)の例では、面積の等しい3つのセルB1、B2、B3が同一基板内に設けられている。
この3個のセルB1〜B3は図示しない配線によって、図41の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B3の総電圧Vは、V=V1+V2+V3となり、総電流量Iは、I=I1=I2=I3となる。
図42は、5個のセルB1〜B5を並設した状態を示す。
この5個のセルB1〜B5は配線によって、図42の(b)に示すように直列接続される。セルB1〜B5の総電圧Vは、各セルB1〜B5の電圧の総和5Eとなる。
図42は、n個のセルをタンデム構成に積層させた状態を模式的に示す。このn個のセルは、図42の(b)に示すように直列接続される。セルの総電圧Vは、各セルの電圧の総和nEとなる。
図43は、n個のセルをタンデム構成に積層させた状態を模式的に示す。このn個のセルは、図43の(b)に示すように直列接続される。セルの総電圧Vは、各セルの電圧の総和nEとなる。
図44は、n個のセルをタンデム構成に積層させたものを並列接続した状態を模式的に示す。セルの総電圧Vは、直列接続されたセルの電圧の総和nEとなる。
図45には、紫外線L1の波長領域(波長10〜400nm)、白色光L2の波長領域(波長400〜800nm)、赤外線L3の波長領域(波長600〜1000nm)を示す。第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、L1〜L3の少なくとも1つの領域の光線によって発電機能を発揮させることができる。
特に、第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、可撓性、耐久性、低コスト性に優れ、バッテリーセルの耐久性を向上させ、また低廉化に貢献することができる。
―電子機器―
第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、様々な電子機器に搭載可能である。例えば、リモコン装置、卓上デジタル時計、電子手帳、電子辞書、DSC駆動センサモジュールなどの適用可能である。
図46〜図48を参照して、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330の構成例について説明する。
図49および図50に示すように、リモコン装置330は、プラスチック等で構成される筐体38において表裏に貫通する開口部41が形成され、この開口部41からDSC200が臨むように設けられて、太陽電池部39が構成されている。
また、リモコン装置330には、太陽電池部39を電源として駆動され、例えば日付や時刻、テレビのチャンネル番号等を表示する液晶部34と、テレビのチャンネルの選択等の操作を行う操作ボタン36が設けられている。
DSC200は、リモコン装置330の厚み方向の略中央部に水平状態で設けられている。なお、DSC200の第1基板20側、第2基板22側の何れをリモコン装置330の表側または裏側とするかは任意でよい。
図47に示す構成例では、開口部41に、筐体38の表面および裏面と面一となるように、DSC200を保護する透明部材40が嵌め込まれている。これにより、DSC200の表面や裏面にホコリが付着したり、傷つくことが防止される。
また、開口部41の側面にも透明部材を設けると良い。
これにより、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、DSC200の第1基板20側からの入射光および第2基板22側からの入射光の何れもが、多孔質半導体層130に到達することとなる。したがって、DSC200により、外部光を効率的に利用した発電を行ってリモコン装置330に電力を安定的に供給することができる。
特に、テレビやビデオ装置等のリモコン装置330は、置き方によっては、操作ボタン36等が設けられた表側が例えばテーブルの天板等に面するような状態(裏返しの状態)となることがある。
第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載したリモコン装置330では、透明部材40を介して、リモコン装置330の表面側、裏面側および側面側から太陽光や室内光等の外部光が入射するので、装置の表面または裏面から光線が入射すればDSC200は発電機能を発揮する。したがって、裏返しの状態でリモコン装置330が置かれた場合であっても、安定して電力を供給することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
なお、DSC200で発電された電力は、液晶部34に直接供給されるのではなく、バッテリーなどに蓄電された後、このバッテリーなどから供給可能である。
図48に示すリモコン装置330の変形例では、透明部材40を省き、支持部38a、38bによってDSC200を支持する構成としている。なお、太陽電池部39の側部は筐体38の一部によって覆われている。
図48に示すリモコン装置330では、太陽電池部39の表裏から入射する光線(hνf)、(hνr)によってDSC200は発電機能を発揮する。なお、2枚以上のDSC200を重ね合わせ、配線によって直列接続等するようにしてもよい。
図49を参照して、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した卓上デジタル時計50の構成例について説明する。
卓上デジタル時計50は、透明なアクリル板等で構成される側面形状が三角形の筐体54の一平面に、デジタル式の時計表示を行う時計部52と、DSC200が設けられている。
DSC200は、筐体54に2ヶ所の開口部43が形成され、この各開口部43からDSC200が臨むように設けられている。
図49に示す構成例では、各開口部43に取付けられるDSC200は、フレーム56を介して2つのセルが並設されている。特には限定されないが、DSC200の各セルは配線によって直列接続として、電圧および電流を稼ぐようにできる。
卓上デジタル時計50が備えるDSC200は、図49に示すように、正面側から入射する光線(hνf)および透明な筐体54を介して裏面側から入射する光線(hνr)の何れによっても発電機能を発揮することができる。
したがって、卓上デジタル時計50を置く場所の自由度が高まると共に、外部光を有効に利用して時計部52に安定して電力を供給することができる。
図50を参照して、実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80の構成例について説明する。
電子手帳80は、各種入力を行う操作ボタン36や各種情報を表示する液晶部34を備える本体部80bと、本体部80bと蝶番部80cを介して開閉自在に取付けられるDSC200を備えた蓋部80aとから構成されている。
蓋部80aには、蓋部80a自体を表裏に貫通する開口部45が形成され、この開口部45からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
電子手帳80が備えるDSC200は、図50(a)に示すように蓋部80aを開いた状態においては、表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、本体部80bに安定した電力を供給することができる。
一方、図50(b)に示すように蓋部80aを閉じた状態においても、DSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部80b側が備えるリチウムイオン電池等の二次電池を充電することができる。
このように、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した電子手帳80は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
図51を参照して、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90の構成例について説明する。
電子辞書90は、各種入力を行う操作ボタン36aおよびDSC200を備える本体部90bと、本体部90bと蝶番部90cを介して開閉自在に取付けられる各種情報を表示する液晶部34およびDSC200を備えた蓋部90aとから構成されている。
蓋部90aおよび本体部90bには、表裏に貫通する開口部46が形成され、この各開口部46からDSC200が臨むように設けられている。DSC200は、複数のセルを接続した構成とすることもできる。
図51に示すように蓋部90aを開いた状態においては、蓋部90a側のDSC200は表裏両面から入射する光線の何れによっても発電機能を発揮し、また本体部90b側のDSC200は表面側から入射する光線によって発電機能を発揮する。したがって、液晶部34や本体部90bが備える演算装置等に安定した電力を供給することができる。
一方、蓋部90aを閉じた状態においても、蓋部90a側のDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮し、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
また、例えば、蓋部90a側が下となるように電子辞書90が置かれた場合であっても、本体部90bのDSC200は、表面側からの入射光によって発電機能を発揮するので、例えば本体部90b側が備える二次電池を充電することができる。
このように、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90によれば、外部光を効率的に利用することができ、使用者の利便性を向上させることができる。
また、例えば、蓋部や本体の両面に従来の太陽電池を配置する場合に比して、電子辞書90は大型化することがなく、また一つのDSC200で足りるため製造コストを低減することができる。
なお、第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した電子辞書90のDSC200の配置の仕方は、同様の構造を備えるゲーム機器やノート型パソコン等の各種電子機器に適用することが可能である。
特に、第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、可撓性、耐久性、低コスト性に優れ、電子辞書90等の各種電子機器の耐久性を向上させ、また低廉化に貢献することができる。
(センサネットワークへの応用)
無線通信モジュールやDSC、センサなどを組み合わせたセンサネットワークを構築することができる。30m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、315MHzや868MHzを適用可能である。さらに、100m程度の範囲の通信距離であれば、波長帯域としては、例えば、920MHzを適用可能である。
第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載したDSC駆動センサモジュール800は、図52に示すように、DSCモジュール801と、無線通信モジュール805とを備える。DSCモジュール801は、室内光で発電可能なDSC直列若しくは並列セルDSC1・DSC2を備え、センサ駆動電源として機能する。無線通信モジュール805は、無線センサノード804を搭載し、センシングと無線通信を行うことができる。
第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載した別のDSC駆動センサモジュール807の模式的ブロック構成は、図53に示すように、DSCモジュール801と、無線通信モジュール805と、蓄電部806とを備える。DSCモジュール801は、室内光で発電可能なDSC直列若しくは並列セルDSC1・DSC2・DSC3・DSC4を備え、センサ駆動電源として機能する。蓄電部806には、電気二重層キャパシタ(EDLC:Electrical Double Layer Capacitor)808および制御IC809が搭載される。DSCモジュール801において発電された電力を蓄電部806に蓄積することで、安定的に無線通信モジュール805に電力を供給可能である。
第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載したDSC駆動センサモジュール800を適用したホームエネルギーマネージメントシステム(HEMS:Home Energy Management System)900の構成例は、図54に示すように表される。
各DSC駆動センサモジュール800では、温度/湿度センサ、照度センサなどのセンシング情報、PC930・TV901・エアコン940(エアコンコントローラ903)・太陽電池902などの利用状況が収集され、無線通信によって、センサ情報受信器920にデータ送信される。センサ情報受信器920においては、データ受信、エネルギーの利用状況の把握などのための信号処理が実施される。
第1および第2の実施の形態に係るDSC200を搭載したDSC駆動センサモジュール800を適用したホームエネルギーマネージメントシステム900によれば、建物910全体の屋内環境に合わせて電力供給をコントロールすることができる。
特に、第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、第1および第2の実施の形態に係るDSC200は、可撓性、耐久性、低コスト性に優れ、DSC駆動センサモジュール807等の耐久性を向上させ、また低廉化に貢献することができる。
以上説明したように、本発明によれば、可撓性、耐久性、低コスト性を向上させることのできる色素増感太陽電池およびその製造方法および電子機器を提供することができる。
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
本発明の色素増感太陽電池は、可撓性、耐久性、低コスト性を向上させることができ、小型軽量高効率の電源として適用することによって、様々な電子機器、ワイヤレスセンサネットワークシステムなどに適用可能である。
3a…キャップ封止材
3b…開口部封止材
4、30、32…色素分子
10…第1電極
10A・101A・102A・103A・104A…内部第1電極
10B・101B・102B・103B・104B…外部第1電極
120…TiO
130・1301・1302・1303・1304…多孔質半導体層
13A…接続電極
13B…絶縁層
14…電解液(電荷輸送層)
16…封止材
18…第2電極
18A・181A・182A・183A・184A…内部第2電極
18B・181B・182B・183B・184B…外部第2電極
19・191・192・193・194…触媒層
20、20M、20P…第1基板
22…第2基板
24…負荷
26、28…酸化還元電解質
30、32…色素分子
31、311…セル
122…半導体微粒子
124…バインダ剤
200、200A…色素増感太陽電池(DSC)
Dye…色素

Claims (27)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板上に配置され、半導体微粒子、前記半導体微粒子同士を固定するバインダ剤および色素分子から構成される多孔質半導体層と、
    前記多孔質半導体層と接し、酸化還元電解質を溶解した電解液と、
    前記電解液に接する第2電極と、
    前記第2電極上に配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記電解液を封止する封止材と
    を備えることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記第1基板は、所定厚さの金属フィルムで構成されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記金属フィルムは、ステンレスまたはTiで形成されることを特徴とする請求項2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記第1基板は、第1電極を形成した所定厚さのプラスチックフィルムで構成されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記プラスチックフィルムは、PET樹脂またはPEN樹脂で形成されることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記第1電極は、透明導電膜で形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記透明導電膜は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記バインダ剤は、アラミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記アラミド樹脂は、ポリメタフェニレンイソフタルアミドであることを特徴とする請求項8に記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記バインダ剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  11. 前記第2電極の表面には、前記電解液に接して触媒層が形成されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  12. 前記色素は、レッドダイ(N719)、ブラックダイ(N749)、D131、D205、フタロシアニン系色素、ポルフィリン色素のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  13. 前記第2基板は、所定厚さの金属フィルムで構成されることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  14. 前記金属フィルムは、ステンレスまたはTiで形成されることを特徴とする請求項13に記載の色素増感太陽電池。
  15. 第2電極は、透明導電膜または金属膜で構成されることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の色素増感太陽電池。
  16. 前記プラスチックフィルムは、PET樹脂またはPEN樹脂で形成されることを特徴とする請求項15に記載の色素増感太陽電池。
  17. 前記第2電極を形成する前記透明導電膜は、ITO、FTO、ZnO、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の色素増感太陽電池。
  18. 前記半導体微粒子は、TiO2、ZnO、WO3、InO3、Nb23、SnO2のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  19. 前記触媒層は、Pt、Ptナノコロイド、炭素、若しくは、導電性高分子のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  20. 前記封止材の外部の前記第1基板上に配置された外部第1電極と、
    前記封止材の外部の前記第2基板上に配置された外部第2電極と
    を備えることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  21. 前記外部第1電極と前記外部第2電極とを前記封止材の外部の側壁に沿って前記第1基板および前記第2基板間に配置された接続電極を備え、
    前記色素増感太陽電池の複数のセルを、前記接続電極を介して直列接続したことを特徴とする請求項20に記載の色素増感太陽電池。
  22. 前記外部第1電極と前記外部第2電極とを前記封止材の外部の側壁に沿って前記第1基板および前記第2基板間に配置された絶縁層を備え、
    前記色素増感太陽電池の複数のセルを、前記絶縁層を介して並列接続したことを特徴とする請求項20に記載の色素増感太陽電池。
  23. 金属フィルムから成る第1基板を、洗浄工程によって前処理する工程と、
    前記第1基板上に、半導体微粒子と前記半導体微粒子同士を固定するバインダ剤とを混練したペーストを塗布する工程と、
    前記ペーストを所定温度で熱処理して多孔質半導体層を形成後、前記多孔質半導体層に色素を浸漬する工程と、
    第2基板を、洗浄工程によって前処理後、前記第2基板上に第2電極をパターン形成する工程と、
    前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、
    前記第1基板と前記第2基板とを互いに対向させ、封止材を用いて張り合わせる工程と、
    開口部よりDSCセル内部に、電解液を封入し、開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  24. プラスチックフィルムから成る第1基板を、洗浄工程によって前処理後、前記第1基板上に第1電極をパターン形成する工程と、
    前記第1電極上に、半導体微粒子と前記半導体微粒子同士を固定するバインダ剤とを混練したペーストを塗布する工程と、
    前記ペーストを所定温度で熱処理して多孔質半導体層を形成後、前記多孔質半導体層に色素を浸漬する工程と、
    第2基板を、洗浄工程によって前処理後、前記第2基板上に第2電極をパターン形成する工程と、
    前記第2電極上に触媒層を形成する工程と、
    前記第1基板と前記第2基板とを互いに対向させ、封止材を用いて張り合わせる工程と、
    開口部よりDSCセル内部に、電解液を封入し、開口部を封止する工程と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  25. 前記ペーストを所定温度で熱処理する工程は、前記ペーストに所定の圧力を加えた状態で行うことを特徴とする請求項23または請求項24に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  26. 前記第2電極上に触媒層を形成する工程は、前記第2基板をPtナノコロイドに浸漬させて行うことを特徴とする請求項23〜25の何れか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  27. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池を搭載したことを特徴とする電子機器。
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