JP2014173652A - 鐶 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一部に開口2を設けた環状の鐶本体1と、一端が鐶本体に回動可能に支持され鐶の外側から押圧すると他端が鐶の内側に向かって開口を開き緩めると閉じる開閉片3と、一端が鐶本体に回動可能に支持され鐶の内側から押圧すると他端が鐶の外側に向かって開口を開き緩めると閉じて開口に蓋をする蓋片4とを備え、蓋片4が鐶の外側に停留する安定姿勢4'を持つように構成する。
【選択図】図1
Description
体育館、講堂、ロビー、宴会場などでは、天井パネルを天井から吊して固定する結合具として、鐶が使用されることがある。結合具としての鐶には、ワイヤや金具のリングと簡単に係合させるため、環の一部に開閉片を備えた開口を有し、バネなどを利用して開閉片を押すと内側に開き緩めると閉じるようにした開閉機構が設けられている場合が多い。
しかし、リングを挿入して閉環した後に安全装置により開環しないようにしたものでも、施工管理が悪くてネジ込みが不足している場合や地震など激しい運動あるいは施工後の経時によりネジが緩んだ場合は安全装置が係合部から外れ、上記と同じ現象が生じてリングが脱落することがある。
なお、キーリングなど、人が身につけて使用する鐶にも、激しく運動したときなどに付けておいたキーなどが脱落する場合があった。また、上記のような事故は、C鐶、ナス鐶、S鐶、D鐶、三角鐶、あるいはカラビナなど、鐶の形状や大きさによらずに発生し得ることはいうまでもない。
先に提供した鐶の開閉機構は、図6に示すように、鐶の一部に設けた開口において、一端が鐶に回動可能に支持され鐶の外側から押圧すると他端が鐶の内側に向かって開口を開き緩めると閉じる開閉片と、一端が鐶に回動可能に支持され鐶の内側から押圧すると他端が鐶の外側に向かって開口を開き緩めると閉じて開口に蓋をする蓋片とを備えるものである。蓋片は、図6に示したように、開閉片と対向して設置されている場合はリングの挿入あるいは開放のときに部材を一方向に動かすことにより円滑に作業できる利点がある。
しかし、天井から吊したワイヤの先に付けた鐶を天井パネルに付けた輪に嵌めて支える天井パネル固定作業は、作業者が高所で窮屈な足場を確保しながら大量に処理する必要があるため、両手が塞がらないように片手作業でさらに効率よく安全に施工できるようにしたいという要求があった。
本実施例に係る環は、図1に示すように、鐶本体1の一部に開閉機構を備えた開口2を有する。開閉機構は、バネなどを利用して内側に付勢すると鐶の内側に開き緩めると閉じる開閉片3と、逆に外側に付勢すると外側に開き緩めると閉じる蓋片4を備えている。
さらに蓋片4は、外側に跳ね上げると鐶の外側の位置4'まで移動してその姿勢を保持する。安定姿勢にある蓋片4を開口2に向けて倒すと、蓋片4は自力で開口2を塞ぐところまで移動する。
図3に示すように、蓋片4の返し軸44,45を軸孔61,62に填め込むことにより、長脚41、短脚42、2個の軸孔61,62を結ぶ直線7で囲まれる三角形が直線7を挟んで2つ形成される。軸孔61,62は、両者を結ぶ直線7が開口2を挟む鐶本体1の対向する端部11の軸線より外側に向って傾斜を持つように配置されている。
開閉片3は、図2に示した蓋片4と同じ構造を備えた弾性を有するワイヤゲートである。ただし、開閉片3の動作原理は蓋片4と異なる。すなわち、軸孔51,52は、軸孔の間隔が開閉片3の長脚31と短脚32の長さの差とほぼ同じになるように形成されるので、図4に示すように、開閉片3の安定位置は軸孔51,52を結ぶ直線の近くに来る。そして、開閉片3を安定位置からずらすと、長脚31と短脚32は、回転の中心となる軸孔51,52の位置と脚長R1,R2が異なるので、安定位置から外れると長脚と短脚の屈曲部33と接続する位置にズレが生じ、開閉片3が安定位置から離れるに従って屈曲部との間の捻りが大きくなって、安定位置に戻ろうとする弾性復帰力が増大する。
開閉片3は、内側に付勢すると鐶の内側に開いてワイヤや金具などのリングを鐶内に納めることができ、緩めると開口2を内側から塞いで内側のリングなどが鐶の外に出ないようにする働きを有する。
また、蓋片4は開口2を外側から塞いで、閉環している開閉片3に外側から開けるような作用力が働かないようにするものである。蓋片4の屈曲部43が鐶本体1の端部11の外側に当たる位置に、受け溝を形成して、鐶の外側から何物かが引掛かって蓋片4が不測に開くことを防ぐようにしてもよい。また、逆に蓋片4の屈曲部43を外側に反らすことにより、作業者が簡単に蓋片4を起すことができるようにしてもよい。
蓋片4が鐶の外側に立上った状態にした鐶をリングと係合させてから蓋片4を閉じる作業は、片手で容易に実施することができるので、大量の天井パネルを設置する場合にも、高所で姿勢を確保しながら効率的に作業を進めることができる。
なお、蓋片全体を弾性材料で形成したものでなく、剛体をバネで付勢して開口を塞ぐようにした蓋片を使用する場合にも、リングの挿入時にはラチェット機構などを用いて鐶の外側に立ち上げた姿勢を保てるようにすれば、挿入作業を片手で行えるようにすることができ、本発明の構成を備えることになることはいうまでもない。
11,12 端部
2 開口
3 開閉片
31 長脚
32 短脚
33 屈曲部
4 蓋片
41 長脚
42 短脚
43 屈曲部
44,45 返し軸
51,52,61,62 軸孔
7 軸孔を結ぶ直線
Claims (3)
- 一部に開口を設けた環状の鐶本体と、一端が該鐶本体に回動可能に支持され鐶の外側から押圧すると他端が鐶の内側に向かって前記開口を開き緩めると閉じる開閉片と、一端が前記鐶本体に回動可能に支持され鐶の内側から押圧すると他端が鐶の外側に向かって前記開口を開き緩めると閉じて前記開口に蓋をする蓋片とを備えたもので、前記蓋片が鐶の外側に停留する安定姿勢を持つように構成された鐶。
- 前記蓋片は、バネ材でできた針金を長さが異なる2本の脚を持つU字形に形成したワイヤゲートであって、該2本の脚は先端を内側に屈曲させた返し軸を有し、前記開口を形成する鐶本体の一方の端部において前記2本の脚の長さ差より大きな間隔を持つように配置した2個の軸孔に前記返し軸を回動可能に軸支することを特徴とする請求項1記載の鐶。
- 前記2個の軸孔は、該軸孔を結ぶ直線が前記開口を挟んだもう一方の鐶本体の端部の軸線の外側を通るように配置されることを特徴とする請求項2記載の鐶。
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JP2013046076A JP5627727B2 (ja) | 2013-03-08 | 2013-03-08 | 鐶 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013046076A JP5627727B2 (ja) | 2013-03-08 | 2013-03-08 | 鐶 |
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JP5627727B2 (ja) | 2014-11-19 |
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