JP5848632B2 - 吊りボルト取付具 - Google Patents

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本発明は、建築構造物の天井部に吊支される空調設備、配管或いは軽天井等の吊りボルトを、天井スラブ内に埋設されたアンカーに接続する場合や、前記吊支を上下2本の吊りボルトで行う場合に、これらを途中で接続する際にワンタッチで行える吊りボルト取付具に関する。
天井吊下型の室内機のような空調設備や配管或いは軽天井等に用いられる吊りボルトは、従来、建築構造物の天井部に打ち込まれたアンカーにその上端の雄ネジを螺着して吊り下げられ、天井近傍まで持ち上げられた空調設備等の取付金具の下端の雄ネジを捻じ込んで吊持したり、前記吊りボルトを上下の吊りボルトで構成し、上側の吊りボルトを前記のようにアンカーに吊り下げ、床面上で空調設備等の取付金具に下部の吊りボルトの下端部の雄ネジを螺着しておいてこれらを持ち上げ、上部の吊りボルトと下部の吊りボルトとを天井近傍の高所で接続し空調設備等を天井から吊下げていた。
前述の天井スラブというような高所でこれに埋設されたアンカーに吊りボルトの雄ネジをねじ込むという作業は時間がかかるし危険でもあった。ましてや重い空調設備等を持ち上げて上下の吊りボルトを接続するという作業は危険を伴う重労働であった。そこで、引用文献1のような連結具を用いて危険を伴う天井近傍での作業の合理化を図ろうとした。
この連結具は、平行に挿入された上下の吊りボルトの位置を維持固定するための横断面C形状の周壁と、その周壁の上下両端の吊りボルト挿入用の開口と、吊りボルト挿入後にスパナで周壁から突出している1対の係合部を絞め込んで、絞め込まれた周壁によって吊りボルトの雄ネジ同士を噛み込ませ、そして雄ネジ同士を係合させて、挿入した吊りボルトが連結具から抜け出ないようにしたものである。
特開2006−329358
しかしながら、このような連結作業は天井近くの高所において重い空調設備等を保持しつつスパナのような工具を使用し、脚立の上に立って接続作業を遂行しなければならないため、従来作業に比べて合理化されているとしてもなお危険であった。
そこで、本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、天井近傍のような高所での作業を安全且つ迅速に行うことができるようなワンタッチで行えるような吊りボルトの連結構造を有する連結具やアンカーなどの吊りボルト取付具を開発することをその目的とするものである。
以上のような課題を解決するために請求項1に記載の発明が採った手段は、吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)を、内部のロック部材(4)にワンタッチで係合連結できるような吊りボルト取付具(1)であって、
吊りボルト挿入口(6a)を有し、吊りボルト挿入口(6a)の周囲にて吊りボルト(5)に沿うように配設され、該吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に係合する複数のロック部材(4)を収納する収納空間(7)を内部に備えた取付具本体(3)と、
近接離間可能且つ吊りボルト(5)の長手方向に対して移動可能収納され、少なくとも対向面に吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に係合する係合凹凸(4a)が刻設されたロック部材(4)と、
吊りボルト挿入口(6a)側の先端部(4b)が離間状態にあるロック部材(4)の収納空間(7)の奥側端部に設けられ、収納空間(7)に挿入された吊りボルト(5)の先端に押圧されてロック部材(4)の吊りボルト挿入口(6a)側の先端部(4b)を近接方向に移動させ、ロック部材(4)の係合凹凸(4a)を吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に係合させるロック作動部材(8)と、
収納空間(7)に形成され、吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に係合したロック部材(4)と共に吊りボルト(5)を取付具本体(3)から引き出し方向に移動させた時に、ロック部材(4)の吊りボルト挿入口(6a)側の先端部(4b)が嵌り込むロック凹所(7d)とで構成されていることを特徴とする。
これによると、吊りボルト(5)を吊りボルト挿入口(6a)に挿入すると、吊りボルト(5)の先端がロック作動部材(8)を押圧し、離間した解除状態のロック部材(4)を近接方向に移動させ、その係合凹凸(4a)を吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)の接触部分の全体にわたって係合させることになり、ワンタッチで吊りボルト(5)を取付具本体(3)に接続できる。この時、ロック部材(4)の先端部(4b)はロック凹所(7d)内に嵌め込まれる事になって嵌め殺し状態となる。
請求項2に記載の発明はロック部材(4)とロック作動部材(8)に関し、「ロック部材(4)は、ロック部材(4)の収納空間(7)の奥側端部を回動中心とし、吊りボルト挿入口(6a)側の端部を近接離間可能としたハ字状に配設されており、ロック作動部材(8)はロック部材(4)の奥側の端部に固定されるリング部(8b)と、弾性体で形成され、リング部(8b)間に架設されている中央屈曲部(8a)とで構成されている」ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、「ロック部材(4)は、収納空間(7)の奥側端部を回動中心とし、吊りボルト挿入口(6a)側の端部を近接離間可能としたハ字状に配設されており、板バネ製のロック作動部材(8)は略M字形に折曲され、その両垂片(8c)はハの字形に外側に傾斜するように形成され、該ロック作動部材(8)の中央の屈曲部分(8d)の凸曲側をロック部材(4)側にしてロック部材(4)の奥側端部に跨設させると共に両垂片(8c)をロック部材(4)の外側に配設した」ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、「ロック部材(4)は吊りボルト(5)に略平行にて近接可能に配設されており、非ロック状態で、板バネ製のロック作動部材(8)を略M字形に折曲され、その両垂片(8c)の基部(8k)をロック部材(4)に略平行に形成すると共に両垂片(8c)の先端部分(8s)を外側に湾曲させて傾斜させ、該ロック作動部材(8)の中央の屈曲部分(8d)の凸曲側をロック部材(4)側にしてロック部材(4)の奥側端部に跨設させると共に両垂片(8c)をロック部材(4)の外側に配設した」ことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、該連結構造を採用し、アンカーとして用いられる吊りボルト取付具(1)であって、「内方に球状の本体保持空間(23)を備え、天井部(70)の室内側下面に開口部(22k)を有し、建築構造物の天井部(70)内に固定されるホルダー(20)と、
前記ホルダー(20)の本体保持空間(23)で回動可能に保持され、前記開口部(22k)に露出する吊りボルト(5)の吊りボルト挿入口(6a)が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載した球形状の取付具本体(3)とを備えている」ことを特徴とする。
この発明によれば、天井近傍と言う高所で上下の吊りボルト(5)同士或いは吊りボルト(5)を吊りボルト取付具(1)にワンタッチで安全に接続することができる。
本発明を利用した場合の施工例図である。 (a)は本発明の第1実施例の解除状態の正断面図、(b)はロック状態の正断面図、(c)は中央縦断面図、(d)は平面図、(e)は第1実施例で使用されるロック作動部材の平面図である。 (a)は図2の変形例の正断面図、(b)は平面図である。 (a)は本発明の第2実施例のロック前の正断面図、(b)はロック状態の下側縦断面図である。 (a)は本発明の第3実施例のロック前の正断面図、(b)はロック状態の下側縦断面図である。 本発明をアンカーに利用した平面図である。 図6の正面図である。分解縦断面図である。 図6の底面図である。 (a)はワンタッチ連結構造の使用状態におけるロック前の要部縦断面図、(b)は係合時の要部縦断面図、(c)はロック時の要部縦断面図である。 本発明のアンカーの分解断面図である。 本発明のロック部材を3本使用した場合の平面図である。
以下、本発明を図面に従って説明する。図2(a)乃至(e)は本発明の第1実施例で、2本の吊りボルト(5)を上下から吊りボルト取付具(1)に接続することができるワンタッチ連結構造を示している。この吊りボルト(5)のワンタッチ連結構造は、取付具本体(3)と、複数のロック部材(4)及びロック作動部材(8)とで構成されている。
取付具本体(3)は直方体で二つ割れに形成され、丁番(9)で開閉可能に形成されている。内部にロック部材(4)をセットした後、例えば、接着固定される。二つ割れ面(3a)における、丁番(9)に対して直角な互いに反対側の面(図中、上下端面)には外広がりにテーパー状に形成された吊りボルト挿入口(6a)が設けられており、この吊りボルト挿入口(6a)をつなぐように吊りボルト挿通孔(6)が穿設されている。上下の吊りボルト挿入口(6a)に近接し且つ対称にて収納空間(7)が形成されている。収納空間(7)は吊りボルト挿通孔(6)に接するように設けられたロック維持部(7a)と、ロック維持部(7a)の外側の側壁から外側に傾斜して形成され、ロック部材(4)の先端側の半分が収納されるアンロック維持部(7b)とで構成されている。
ロック維持部(7a)の内側側面はロック部材(4)が挿入された吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に係合できるように係合可能幅で全高にわたって吊りボルト挿通孔(6)に連通している。ロック維持部(7a)及びアンロック維持部(7b)の吊りボルト挿入口(6a)側の端部は隣接して円錐形に形成され、この部分をそれぞれロック凹所(7d)、アンロック凹部(7c)とする。そしてロック維持部(7a)とアンロック維持部(7b)とは内部でロック部材(4)が移動できるようにその境界部分は同じ幅でつながっている。ロック維持部(7a)の内径はロック部材(4)が長手方向に移動可能な大きさで、全長はロック部材(4)がアンロック凹部(7c)からロック凹所(7d)にその間の障壁(7e)を乗り越えて移動できるだけの長さに形成されている。
ロック部材(4)は、本実施例では、ねじ部材で構成され、吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)と同じネジ径であり、その先端部(4b)がロック凹所(7d)及びアンロック凹部(7c)と同じ形状、即ち本実施例では円錐形に形成されている。勿論、半球のようなものでもよい。そしてこの場合、前記ねじ部分が係合凹凸(4a)になる。勿論、ロック部材(4)をねじ部材でなく、単なる金属(鉄製)丸棒で構成し、その対向面に吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)と噛合する係合凹凸(4a)を形成してもよい。そして、ロック部材(4)の後端部分は雄ネジが刻設されておらず平坦な円柱状となっている。この部分を円柱部(4c)とする。円柱部(4c)の直径は雄ネジ(5a)の谷径或いはこれより若干細径に形成されている。
ロック作動部材(8)は複数の実施例があり、図2はその一例である。図に示す第1実施例はロック部材(4)の奥側端部が装着されるリング部(8b)と、リング部(8b)を接続する、弾力性に富むゴム板で構成された中央屈曲部(8a)とで形成されている。中央屈曲部(8a)の長さは図2(b)に示すように吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)がロック部材(4)の係合凹凸(4a)に弾性的に係合する長さに設定されている。
吊りボルト(5)は、丸棒の両端あるいは一方の端部に雄ネジ(5a)が刻設されたもので、ワーク(W)を吊り持ちする吊支具(5A)またはアンカーのような吊りボルト取付具(1)に取り付けて使用されるものである。
しかして、図2(a)に示すように、ロック部材(4)を取付具本体(3)内のアンロック維持部(7b)にハ字状に収納する。ロック部材(4)の先端部(4b)はアンロック凹所(7c)内に嵌り込んで、ロック部材(4)を吊りボルト挿入口(6a)側に開いた状態で保持している。このときロック部材(4)の奥側端部に取り付けられているロック作動部材(8)の中央屈曲部(8a)はロック部材(4)の先端部(4b)側に屈曲し、奥側端部を押し広げる方向の張力を付与している。
この状態で、吊りボルト(5)を差し込むと、吊りボルト(5)の先端が前記中央屈曲部(8a)に接触し、そのままロック部材(4)を奥方向に押し込んで行く。これにより、ロック部材(4)は、アンロック維持部(7b)とロック維持部(7a)の外壁側の境界(P1)に接触しつつ該点(P1)を中心にして回動しつつロック維持部(7a)の奥方向に押し込まれ、次第に閉じて行く。そしてこの間、ロック部材(4)の先端部(4b)は障壁(7e)を超えて隣接するロック凹所(7d)の上方に至る。
この状態では円柱部(4c)がロック維持部(7a)に嵌まり込んでいるため、ロック部材(4)の係合凹凸(4a)が吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に嵌まり込んで噛合する。なお、吊りボルト(5)を差し込む時、最初に吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)がロック部材(4)の円柱部(4c)に接触するため円滑に挿入される。この点は他の実施例でも同様である。
そしてこの状態でロック部材(4)と共に吊りボルト(5)を取付金具本体(3)から引き抜く方向に移動させると、ロック部材(4)の先端部(4b)はロック凹所(7d)内に嵌まり込むと同時にロック部材(4)の奥側の端部はロック維持部(7a)の外側の点(P1)と吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)の挟まれて上下2点でロックされることになり、嵌め殺し状態となる。同様に、他方の吊りボルト挿入(6a)口からのもう一方の吊りボルト(5)を挿入して嵌め殺し状態にすることで2本の吊りボルト(5)をワンタッチで接続することができる。
図3は、吊りボルト(5)を同一直線上で連結する図2の場合(第1実施例)に対して、2本の吊りボルト(5)をずらして接続する場合で、第1実施例の変形例である。ロック部材(4)や収納空間(7)などの内部ロック構造は図2場合と同じである。収納空間(7)などの位置がずれている他は第1実施例と同じであるので、第1実施例を援用する。ただし、図3(b)から分るように取付具本体(3)の1/4のもの(3H)を並べて使用し、両者を側面同士で接着する。吊りボルト挿入口(6a)は反対向きに配置される。また、吊りボルト挿通孔(6)はこの場合、貫通孔でなく盲穴になっている。
図4(第2実施例)も基本的には、図2の場合と同様であるが、ロック作動部材(8)が板バネで構成されている点、収納空間(7)のロック凹所(7d)とアンロック凹所(7c)との間に凹弧状スロープ(7s)が設けられている点、アンロック維持部(7b)の外側の側壁に大きく円弧状に外側に張り出したバネ先端収納部(7h)が設けられている点、収納空間(7)の奥壁に壁内方向に三角形に張り出したロック状態バネ角部収納部(7g)、アンロック状態バネ角部収納部(7f)が形成されている点が相違する。
ロック作動部材(8)は板バネ製で、略M字形に折曲され、その両垂片(8c)はハの字形に外側に傾斜するように形成され、該ロック作動部材(8)の中央の屈曲部分(8d)の凸曲側をロック部材(4)側にしてロック部材(4)の奥側端部に跨設させると共に両垂片(8c)をロック部材(4)の外側に配設させる。そしてロック作動部材(8)の中央屈曲部(8a)と垂片(8c)との境界に形成された折曲角部(8b)はアンロック状態バネ角部収納部(7f)に嵌り込み、ロック作動部材(8)の中央屈曲部(8a)は収納空間(7)の奥側の天井部分(7j)から離間した状態で保たれている。
この状態で吊りボルト(5)を挿入すると、吊りボルト(5)の先端はまずロック作動部材(8)の中央屈曲部(8a)に当接してこれを押圧し、中央屈曲部(8a)を平らにして行く。その結果、ロック作動部材(8)の中央屈曲部(8a)が天井部分(7j)の両端のアンロック状態バネ角部収納部(7f)との境界点(7p)に接触して次第に平らに押し延ばされ、折曲角部(8b)がアンロック状態バネ角部収納部(7f)から押し出されてロック状態バネ角部収納部(7g)に移動する。これと共に両垂片(8c)が内側にすぼまされ、ロック部材(4)をハ字状から平行方向に移動させる。この時、ロック部材(4)はその軸方向に対して若干の移動余裕が発生するため、その先端部(4b)はアンロック凹部(7c)から脱出して障壁(7e1)を越えて凹弧状スロープ(7s)に入り、更に障壁(7e2)を越えてロック凹部(7d)の直上に至り、ロック部材(4)と吊りボルト(5)の係合状態が発生する。
そして前述同様、ロック部材(4)と共に吊りボルト(5)を引き抜き方向に移動させると、ロック部材(4)の先端部(4b)がロック凹部(7d)に嵌まり込むと同時に、ロック部材(4)の奥側端部はロック状態バネ角部収納部(7g)にその折曲角部(8b)が嵌り込んで固定され、ロック作動部材(8)の垂片(8c)と吊りボルト(5)との上下2点支持により、ロック部材(4)は固定される。そして、反対側から吊りボルト(5)を同様に挿入することで、2本の吊りボルト(5)を嵌め殺し状態でワンタッチ接続することができる。
図5(第3実施例)は、図2〜4の場合と若干異なり、ロック部材(4)が吊りボルト(5)に対して近接方向に平行移動して吊りボルト(5)に係合することである。ロック部材(4)の収納空間(7)のロック維持部(7a)は前述同様吊りボルト挿通孔(6)に並行に形成されているが、アンロック維持部(7b)はこのロック維持部(7a)に平行で外側且つ奥側にずらせて形成されている。そしてアンロック維持部(7b)の外側の内面中段にバネ先端収納部(7h)が外側に膨るように形成されている。
ロック部材(4)の先端部(4b)の内側側面は吊りボルト挿入口(6a)に向かって次第に離間する方向に傾斜するように形成されている。この部分を傾斜面(4d)とする。前述のロック維持部(7a)、アンロック維持部(7b)の先端部分の形状は、ロック部材(4)の先端部(4b)の形状に合わせた楔状に形成されている。そしてアンロック凹所(7c)及びロック凹所(7d)間にアンロック凹所(7c)より若干高くなった障壁(7e)が設けられている。
板バネ製のロック作動部材(8)は変形した略M形に折曲形成されており、非ロック状態ではその両垂片(8c)の基部(8k)をロック部材(4)に平行に形成すると共に両垂片(8c)の先端部分(8s)を外側に湾曲させ傾斜させ、該ロック作動部材(8)中央の屈曲部分(8d)の凸曲側をロック部材(4)側にしてロック部材(4)の奥側の端部に跨設させると共に両垂片(8c)をロック部材(4)の外側に配設している。
この時、両垂片(8c)の基部(8k)はロック部材(4)の外側面に沿って配設されており、両垂片(8c)の先端部分(8s)はロック部材(4)の外側面から離れてロック状態バネ角部収納部(7h)内に嵌り込んでいる。ロック部材(4)の奥側外周縁はロック作動部材(8)の中央の屈曲部分(8d)の両側の中央傾斜部分(8d1)に接触しており、ロック部材(4)は、中央傾斜部分(8d1)、アンロック凹部(7c)及び垂片(8c)で保持されている。
この状態で吊りボルト(5)が挿入されると、前述同様、吊りボルト(5)の先端がロック作動部材(8)の中央の屈曲部分(8d)を収納空間(7)の天井部分(7j)に押圧して中央の屈曲部分(8d)が次第に平たくなり、天井部分(7j)に接触している中央の屈曲部分(8d)の両側の屈曲角部(8d2)を中心として垂片(8c)の先端部分(8s)が内側に回り込むようにすぼめられ、逆に垂片(8c)の基部(8k)が次第に外側に膨らんで行き、湾曲した先端部分(8s)がロック部材(4)の外側面を内側に向けて水平に押し込んで行く。そしてロック部材(4)の先端部(4b)が障壁(7e)を乗り越え、ロック凹所(7d)に嵌まり込むことで吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)とロック部材(4)の係合凹凸(4a)とが係合してワンタッチにて嵌め殺し結合する。
そして前述同様、ロック部材(4)と共に吊りボルト(5)を引き抜き方向に移動させると、ロック部材(4)の先端部(4b)がロック凹部(7d)に嵌まり込むと同時に、ロック部材(4)の奥側端部は両垂片(8c)で外側から挟み込まれてロック部材(4)は固定される。そして、反対側から吊りボルト(5)を同様に挿入することで、2本の吊りボルト(5)を嵌め殺し状態でワンタッチ接続することができる。
図6及び図10は本発明にかかる第4実施例で、吊りボルト取付具(1)のワンタッチ構造をアンカーに適用した例を示している。この吊りボルト取付具(1)は、ホルダー(20)と、球状を示す取付具本体(3)とを備えて構成される。
前記ホルダー(20)は、球状を示す取付具本体(3)を収納可能な上下二つ割の金属又は硬質の樹脂材で構成することができる。その構成は、図10に示すように上下に分割した上ホルダー(21)と下ホルダー(22)を上下一対に組み合わせて構成される。そして、これらのホルダー(21)(22)を組み合わせることで内方に球状を示す本体保持空間(23)が備えられる。
上ホルダー(21)は、本体保持空間(23)の上半球を形成する半球形状を有し、この半球形状で囲まれる内方に上半球空間(23a)が形成されている。さらに、上ホルダー(21)の外周面下部には、図6に示すように周方向を3等分して径方向に突出する3方向の取付ベース(21a)を有している。これらの取付ベース(21a)は平面視で長方形状を有し、その中央部には上下方向に貫通するビス孔(21b)を有している。
下ホルダー(22)は、上ホルダー(21)の上半球空間(23a)に対応して開口された下半球空間(22a)と、ワーク(W)を吊り持ちする吊支具(5A)との接続用に開口された円錐台形の回動許容空間(22b)とを上下に連通して開口されている。回動許容空間(22b)は吊支部(5A)の一部である、例えば吊りボルト(5)の上部(本実施例では雄ネジ(5a))が連結されるワーク(W)の振れ幅に対応する接触回避空間として円錐台形の空間となっている。そして、回動許容空間(22b)に繋がる下半球空間(22a)の開口が吊支部(5A)の一部である、例えば吊りボルト(5)の上部が挿入される開口部(22k)である。
更に、この下ホルダー(22)にも図8に示すように上述の上ホルダー(21)の取付ベース(21a)の下方に相似形状を有して対応し、周方向を三等分して径方向に突出する3方向の取付ベース(22c)と、これらの取付ベース(22c)の中央部を上下方向に貫通するビス孔(22d)とを有している。また、上ホルダー(21)の取付ベース(21a)と下ホルダー(21)の取付ベース(22c)の外周囲は上部から下部にかけて先細となる(換言すれば、回動許容空間(22b)の下面開口方向に行くに従って次第に横断面の面積が小さくなる)ように傾斜させた勾配面(K)を有している。この勾配面(K)により、アンカーとして使用した場合、これをコンクリートスラブ(C)で覆って固定した際に、図1に示すように勾配面(K)がコンクリートスラブ(C)によって下方に対する抜け止め抵抗となり、埋設時の設置性および埋設後の安定性が高められる。
取付具本体(3)はこの場合、左右対称の半球体を接着又は溶接にて構成され、ホルダー(20)の球状を示す本体保持空間(23)に収納されて回動可能な球形を有している。内部に構成されるワンタッチ構造は、上記第1〜3実施例に示す構造のものが使用される。図は第1実施例のものが示されている。構造及び作用の説明は第1〜3実施例を援用する。ただし、アンカーとして使用であるから、室内側からの挿入だけとなる。
アンカーとしての使用方法としては次の通りである。この吊りボルト取付具(1)をコンクリートパネル(26)上に載せ、その状態で上方からビス孔(21b)(22d)にビスや釘或いは樹脂釘等の取着部材(27)を打ち込んでコンクリートパネル(26)上に所定間隔で取着する。さらに、コンクリートパネル(26)上に取着した後は、このコンクリートパネル(26)を用いて躯体の天井部分の枠組みを行い、配筋後、コンクリートを打設してコンクリートパネル(26)の上面およびアンカーである吊りボルト取付具(1)の全部をコンクリートで覆って固定する。コンクリートが固まるとコンクリートパネル(26)を取り除き、取着部材(27)のコンクリートスラブ(C)から突出している突出部分を切断する。
そして、吊りボルト(5)を取付具本体(3)の吊りボルト挿通孔(6)に挿入すると、図9(a)に示すように吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)がハ字状に配設されて狭まったロック部材(4)の間に押し込まれ、ロック部材(4)の円柱部(4c)に接触してロック部材(4)を押し広げつつ奥に押し込まれ、中央屈曲部(8a)に突き当たり、図9(b)に示すようにロック部材(4)を収納空間(7)の奥へと押し込んで行く。これによりロック部材(4)の先端はアンロック凹部(7c)から引き出され、同時に中央屈曲部(8a)の弾力により雄ネジ(5a)方向にすぼまってロック部材(4)の係合凹凸が吊りボルト(5)の雄ネジ(5a)に両側から係合する。その後、図9(c)に示すように、吊りボルト(5)を引き出す方向に移動させると、ロック部材(4)の先端がロック凹部(7d)に嵌り込む。これによりロック部材(4)の先端がロック凹部(7d)に拘束され、奥側の外側の側面が収納空間の側面に拘束される2点拘束支持となって吊りボルト(5)を両側から確実にロックする。
続いて下端に設けられた連結金具(52)を介して配管、その他の空調設備、消火機器設備、軽天井等の様々な吊支対象物(W)を連結してぶら下げる。
この状態で地震に見舞われると、地震の入力と共に吊支対象物(W)が左右に揺れ且つ衝撃力がアンカーである吊りボルト取付具(1)に加わる。そうすると取付具本体(3)は強大な外力を受けてそのまま自由に回動する。
なお、アンカーの他例として、図3の仮想線で示すように、上下ホルダー(21)(22)と球状を示す取付具本体(3)との間に半球状の例えば樹脂製の滑りベアリング(24)(25)を設けるようにしてもよい。上ベアリング(24)は、上ホルダー(21)の半球空間形状より一回り小さい上半球殻形状を有して上ホルダー(21)の上半球空間(23a)の内周面に沿って配設される。この上ベアリング(24)は、その内周面で球状を示す取付具本体(3)の上半球部分を包み込むように球面接触して保持する。また、下ベアリング(25)は、下ホルダー(22)の下半球空間(22a)の内周面に沿う断面円弧の殻形でその上面と下面が水平方向に平行して輪切り状に切除され上下両面が開口している。この下ベアリング(25)の内周面で球状を示す取付具本体(3)の下半球部分を包み込むように球面接触して保持する。
そして、上ホルダー(21)に上ベアリング(24)を収納し、下ホルダー(22)に下ベアリング(25)を収納させて上下のベアリング(24)(25)が対向して形成される球形の空間に球状を示す取付具本体(3)を収納させる。この際、球状を示す取付具本体(3)はこれらの上下のベアリング(24)(25)により略全周面が接触して保持された状態となる。
このように球状を示す取付具本体(3)を保持した上ホルダー(21)の合わせ面(21d)に下ホルダー(22)を合わせて例えば接着して一体化する。使用法は前述と同様である。
なお、この発明の構成と、上述の実施例の構成との対応において、この発明の構成は請求項に記載される技術思想に基づいて構成することができ、実施例の構成に限定されるものではない。
(1)吊りボルト取付具 (3)取付具本体 (4)ロック部材 (4a)係合凹凸 (5)吊りボルト (5a)雄ネジ (6a)吊りボルト挿入口 (7)収納空間 (7d)ロック凹所 (8)ロック作動部材

Claims (5)

  1. 吊りボルト挿入口を有し、吊りボルト挿入口の周囲にて吊りボルトに沿うように配設され、該吊りボルトの雄ネジに係合する複数のロック部材を収納する収納空間を内部に備えた取付具本体と、
    近接離間可能且つ吊りボルトの長手方向に対して移動可能収納され、少なくとも対向面に吊りボルトの雄ネジに係合する係合凹凸が刻設されたロック部材と、
    吊りボルト挿入口側の先端部が離間状態にあるロック部材の収納空間の奥側端部に設けられ、収納空間に挿入された吊りボルトの先端に押圧されてロック部材の吊りボルト挿入口側の先端部を近接方向に移動させ、ロック部材の係合凹凸を吊りボルトの雄ネジに係合させるロック作動部材と、
    収納空間に形成され、吊りボルトの雄ネジに係合したロック部材と共に吊りボルトを取付具本体から引き出し方向に移動させた時に、ロック部材の吊りボルト挿入口側の先端部が嵌り込むロック凹所とで構成されていることを特徴とする吊りボルト取付具。
  2. ロック部材は、ロック部材の収納空間の奥側端部を回動中心とし、吊りボルト挿入口側の端部を近接離間可能としたハ字状に配設されており、ロック作動部材はロック部材の奥側の端部に固定されるリング部と、弾性体で形成され、リング部間に架設されている中央屈曲部とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の吊りボルト取付具。
  3. ロック部材は、収納空間の奥側端部を回動中心とし、吊りボルト挿入口側の端部を近接離間可能としたハ字状に配設されており、板バネ製のロック作動部材は略M字形に折曲され、その両垂片はハの字形に外側に傾斜するように形成され、該ロック作動部材の中央の屈曲部分の凸曲側をロック部材側にしてロック部材の奥側端部に跨設させると共に両垂片をロック部材の外側に配設したことを特徴とする請求項1に記載の吊りボルト取付具。
  4. ロック部材は吊りボルトに略平行にて近接可能に配設されており、非ロック状態で、板バネ製のロック作動部材を略M字形に折曲され、その両垂片の基部をロック部材に略平行に形成すると共に両垂片の先端部分を外側に湾曲させ傾斜させ、該ロック作動部材の中央の屈曲部分の凸曲側をロック部材側にしてロック部材の奥側端部に跨設させると共に両垂片をロック部材の外側に配設したことを特徴とする請求項1に記載の吊りボルト取付具。
  5. 内方に球状の本体保持空間を備え、天井部の室内側下面に開口部を有し、建築構造物の天井部内に固定されるホルダーと、
    前記ホルダーの本体保持空間で回動可能に保持され、前記開口部に露出する吊りボルトの吊りボルト挿入口が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載した球形状の取付具本体とを備えていることを特徴とする吊りボルト取付具。
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